JP3778543B2 - トンネル防災設備 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車専用道路のトンネル内に設置され車両事故等により発生した火災を検知して水噴霧制御により消火するトンネル防災設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のトンネル防災設備としては、例えば特開平6−223279がある。このトンネル防災設備は、トンネル内の区間毎に設置した複数の水噴霧用ヘッドの自動弁毎に固有のアドレスが設定された中継器(信号変換器)を接続し、自動弁を制御するときは、防災盤から制御する自動弁に対応した中継器アドレスを含む制御信号を送出し、中継器が自己アドレスに一致する制御信号を受信すると自己に接続された自動弁を開駆動して水噴霧制御を行う。
【0003】
このトンネル内の区画毎に設けた中継器付きの自動弁は、防災盤からトンネル内に引き出された伝送線および電源線に接続される。ところで、トンネル防災設備で防災盤から火災検知器や自動弁等の端末までの距離が長い場合には、線路による電圧降下が大きいために、伝送線及び電源線の途中に中継増幅盤を一定間隔毎に配置し、伝送信号を中継増幅すると共に、各中継盤が後段の中継増幅盤との間に接続している端末に対して電源を供給するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、防災盤や中継増幅盤から後段の電源線に接続した自動弁に駆動電源を供給するようにしたトンネル防災設備にあっては、防災盤や中継増幅盤が自動弁に駆動電源を常時供給しているため、車の衝突などで内部回路の自動弁駆動用のリレー接点が制御側に動くなどして何らかの要因で自動弁の中継器が故障した場合、自動弁が誤作動してヘッドから誤放水が行われてしまう。
【0005】
この対策として、水噴霧制御を行わない定常時(鎖錠時)は、防災盤や中継増幅盤から自動弁に電源供給を行わず、水噴霧制御を行う放水時(鎖錠解時)に自動弁に電源を供給するという方法が考えられる。しかし、水噴霧制御を行わない定常時は電源線が無電圧状態となるため、自動弁電源線の短絡や断線といった線路異常を監視することができず、水噴霧制御を行う放水時に自動弁に電源を供給しても、線路異常によって放水できないことが考えられる。
【0006】
本発明は、水噴霧の放水制御を行わない時に中継器の駆動リレー接点が駆動側に動いても自動弁が誤動作せず、同時に自動弁と線路の異常監視を可能にしたトンネル防災設備を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明は、防災受信盤から又は中継増幅盤を介してトンネル内に引き出された伝送線及び電源線にトンネル内に複数設けられた水噴霧用ヘッドの各々に対して放水制御を行う自動弁を中継器を介して接続し、火災時に放水を行う場所の中継器アドレスを指定した自動弁の制御信号を送信し、中継器で自己アドレスに一致するアドレスの制御信号を受信した際に防災受信盤又は中継増幅盤からの電源電圧で自己の自動弁を開駆動して水噴霧ヘッドから消火用水を放水させるトンネル防災設備を対象とする。
【0008】
このようなトンネル防災設備につき本発明は、中継器は、前記防災受信盤又は中継増幅盤から自動弁の制御信号を受けた際に自動弁に駆動用電源を供給するためオンするリレー接点を前記電源線と前記自動弁との間に設け、防災受信盤又は中継増幅盤は、後段の電源線に水噴霧制御を行わない定常時(鎖錠時)に自動弁を駆動する電圧(例えば48V)よりも低い線路監視電圧(例えば5V)を供給し、水噴霧制御時(鎖錠解時)には自動弁を駆動する電圧の供給に切替える電源切替部と、電源切替部が定常時の線路監視電圧を供給状態で後段の電源線の電流を監視する電流監視部を設け、電流監視部が定常時に電源線の電流増加を検出した際に自動弁の誤作動を判断することを特徴する。
【0009】
このため自動弁を駆動制御するとき以外は、自動弁には駆動可能電圧以下の線路監視電圧しか供給されておらず、車両事故による衝突等の何らかの影響で中継器の自動弁駆動用リレー接点が閉じた場合でも、自動弁が開放側に駆動することがなく、誤放水を防止する。
【0010】
即ち、自動弁は、自動弁は、水噴霧制御時(鎖錠解時)の自動弁駆動電圧(48V)への電源切替制御と、中継器に対する制御信号による自動弁駆動側への切替とのANDによって自動弁の水噴霧制御が行われるため、中継器の故障時の誤放水を確実に防止する。
【0011】
また、自動弁駆動用リレー接点が自動弁駆動側になっていると、自動弁電源線のインピーダンスが低下して監視電流が増加することから、これを電流監視部で検出することによって、監視電流の増加を検出した防災受信盤や中継増幅盤に接続されたいずれかの中継器の自動弁駆動リレーが誤動作していることが判別できる。
【0012】
電流監視部が電流増加を検出した際に、電流増加を検出した箇所の電源線に接続している全ての中継器に対し自動弁をオフ駆動する制御信号を送信して非駆動状態に復旧させる。
【0013】
このように中継器のリレー接点が誤作動により自動弁駆動側になったことが防災受信盤や中継増幅盤からの電流増検出信号で判った場合には、その防災受信盤や中継増幅盤から電源供給を行っている区間全ての中継器にリレー接点を自動弁非駆動側にする自動弁をオフ駆動する制御信号(復旧信号)を送信することで、誤動作した中継器を自動弁の非駆動状態に強制的に復旧する。
【0014】
中継器への自動弁の制御信号の送信は、電流監視部が電流増加を検出していないことを確認した後に送信する。これによって自動弁を駆動側にしている誤作動した中継器が、電源線に対する自動弁駆動電圧の供給によって自動弁を誤作動してしまうことを防止し、水噴霧制御したい中継器の自動弁のみを確実に制御できるようにする。
【0015】
電流増加を検出した箇所の電源線に接続している全ての中継器に対し自動弁をオフ駆動する制御信号を送信した後に、再度、電流増加を検出した場合は、電流増加を検出した電源線の異常表示を行う。
【0016】
電流増加を検出し全ての中継器に復旧制御を行っても、なお電流増加を検出している場合には中継器側の異常ではなく、電源線側の異常と判断するものである。これにより中継器側の異常とともに電源線側の異常も判断でき、異常内容を特定して異常表示を行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるトンネル防災設備のシステム構成の説明図である。
【0018】
図1において、防災受信盤1はトンネル設備の監視室に設置されており、この監視室に設置された防災受信盤1より上りトンネルに対し上り線2aが引き出され、また下りトンネルに対し下り線2bが引き出されており、この実施形態にあっては上り線2a側を示している。
【0019】
上り線2aとしては、防災受信盤1より検知器ライン3と中継器ライン4が引き出されている。検知器ライン3及び中継器ライン4は、トンネル内の道路の路肩のトンネル壁根元部分に構築した監視員通路のダクト内などに配線されている。検知器ライン3には所定間隔で火災検知器5が接続され、また中継器ライン4には所定間隔で水噴霧用ヘッドからの水噴霧制御を行うための中継器6を接続している。
【0020】
更に、検知器ライン3及び中継器ライン4に対しては、一定間隔例えば800メートルの間隔ごとに中継増幅盤7−1,7−2,・・・7−nが設けられている。
【0021】
更に防災受信盤1に対してはポンプ制御盤8が設けられ、水噴霧ヘッドの放水制御の際にポンプ制御盤8により図示しない消火ポンプを運転して、加圧消火用水をトンネル内のヘッドに供給して水噴霧制御を行うようにしている。
【0022】
防災受信盤1と火災検知器5の間、防災受信盤1と中継器6及び中継増幅盤7−1〜7−nとの間の制御信号及び応答信号の伝送は、それぞれに固有のアドレスが予め割り当てられており、制御対象または応答先を指定したアドレスを含む制御信号または応答信号を検知器ライン3及び中継器ライン4を介して行い、受信側にあっては自己アドレスに一致するアドレスの制御信号または応答信号を受信して必要な処理を行うようになる。
【0023】
この防災受信盤1と火災検知器5、中継器6、中継増幅盤7−1〜7−nとの間の伝送は、処理要求が発生した際に、アドレスを含む制御信号または応答信号を送出する伝送方式以外に、防災受信盤1から一定間隔でポーリングコマンドを端末側に送信し、ポーリングコマンドによる制御とポーリングコマンドに対する応答コマンドによる応答信号の返送を行うようにしてもよい。
【0024】
図2は、図1の中継増幅盤7−1,7−2の部分を取り出して示した実施形態の回路ブロック図である。尚、図2は中継器ライン4に関係する部分のみ取り出している。
【0025】
図2において、中継増幅盤7−1には防災受信盤1側より電源線8a,8bが接続され、この自動弁電源線8a,8bは中継増幅盤7−1を介して後段の中継増幅盤7−2に接続されている。また防災受信盤1からの伝送線9は中継増幅盤7−1に設けた伝送制御回路10に入力され、その出力としての伝送線9が更に中継増幅盤7−2に接続されて、その伝送制御回路10に接続されている。
【0026】
伝送制御回路10には電源切替リレーAが設けられている。電源切替リレーAは切替リレー接点a1を有し、この電源切替リレー接点a1の一方には自動弁を駆動する電圧48ボルトが供給され、切替リレー接点a1の他方には自動弁を駆動する電圧48ボルトより小さい5ボルトの電源電圧が印加されている。
【0027】
電源切替リレーAは、防災受信盤1からの鎖錠用電源切替制御コマンドと鎖錠解用電源切替制御コマンドにより切り替えられる。図1のトンネル防災設備を立ち上げた時の初期状態では、中継増幅盤7−1〜7−nの電源切替リレーAは非作動にあり、その切替リレー接点a1は図示のように電源5ボルト側に切り替わっている。
【0028】
防災受信盤1でトンネル内火災などの発生を判断したときや、手動にて放水区画を選択して放水を行う場合には、中継増幅盤7−1のアドレスを含む鎖錠解用電源切替制御コマンドを送信し、このコマンドを伝送制御回路10で受信して電源切替リレーAを作動し、その切替リレー接点a1を電源電圧48ボルト側に切り替える。
【0029】
また中継増幅盤7−1には断線監視回路12が設けられ、その断線検出リレー接点12a,12bを中継増幅盤内の電源線8a,8bに設けており、断線検出回路12が断線検出を行っていない定常時に断線検出切替リレー12a,12bを断線監視回路12側に切り替えている。
【0030】
このため防災受信盤1からの電源線8a,8bは断線検出切替リレー接点12a,12bの部分で後段側と切り離され、この切り離された後段側の電源線8a,8bに対し切替リレー接点a1による5ボルトまたは48ボルトの電源電圧の供給が行われる。即ち中継増幅盤7−1の電源回路は、後段の中継増幅盤7−2との間に設けている電源線8a,8bに対し電源供給を行う。この点は次の中継増幅盤7−2についても同様である。
【0031】
中継増幅盤7−1に設けた電源切替リレーAの切替リレー接点a1の定常時に閉じている図示の5ボルト側には電流監視回路11が設けられている。電流監視回路11は、電源線8a,8bに対する5ボルトの電源供給状態で中継器6の制御による自動弁14の駆動は行われないことから監視用の微少の電流が流れているが、もし定常時に監視電流値以上の電流増加を検出した場合には中継器6側の異常による自動弁14の誤動作と判断し、伝送制御回路10によって防災受信盤1に対しアドレスを含む電流増加検出コマンドを送信する。
【0032】
中継増幅盤7−1から後段に引き出された電源線8a,8b及び伝送線9には、複数の中継器6が接続されている。中継器6は伝送回路13を備え、伝送回路13は伝送線9に接続されている。伝送回路13は図1の防災受信盤1からの自己アドレスを指定した制御コマンドを受信して自動弁14の制御駆動を行う。
【0033】
また防災受信盤1からの制御コマンドに対し正常に制御動作が行われると応答コマンドを送信する。伝送回路13には自動弁駆動リレーBと開閉切替制御リレーCが設けられている。自動弁駆動リレーBはリレー接点b1,b2を有し、それぞれ中継増幅盤7−1からの電源線8a,8bに接続している。ここで電源線8aはプラス側、電源線8bはマイナス側となる。
【0034】
開閉切替制御リレーCは切替リレー接点c1,c2を備え、自動弁14に対しリレー接点b1,b2を介して得られた電源に対する転極回路を構成している。自動弁駆動リレーBはリレー非作動状態で図示のようにリレー接点b1,b2を開いて自動弁14の駆動オフ状態としている。
【0035】
このため伝送回路13により自動弁駆動リレーBを作動するとリレー接点b1,b2がオンし、自動弁14に対する電源供給を行って駆動する。また開閉切替制御リレーCは定常状態で非作動状態にあり、このとき切替リレー接点c1,c2は図示の閉切替側に切り替わっている。このため水噴霧制御のために自動弁14を開きたい場合には、伝送回路13により開閉切替制御リレーCを作動し、切替リレー接点c1,c2を図示の反対側に切り替える。
【0036】
このように中継器6は自動弁駆動リレーBと開閉切替リレーCを備えていることから、防災受信盤1から水噴霧制御を行う際には、まず弁切替制御コマンドを中継器6のアドレスを指定して送信し、開閉切替制御リレーCを作動して切替リレー接点c1,c2を開制御側に切り替えた後、自動弁オン制御コマンドを中継器6のアドレスを指定して送信し、自動弁駆動リレーBの作動でリレー接点b1,b2を閉じ、これによって自動弁14に開制御方向の極性の電源供給を行って自動弁14を開駆動し、水噴霧ヘッド15より消火用水を放出させる。
【0037】
更に本発明にあっては、自動弁14の駆動は中継器6の制御のみならず、中継増幅盤7−1における電源切替えを同時に必要とする。このため防災受信盤1は、中継増幅盤7−1の後段から引き出された電源線8a,8bに接続している中継器6のいずれかの自動弁14を駆動したい場合には、中継器6の制御に先立って、まず中継増幅盤7−1のアドレスを指定して鎖錠解用電源切替制御コマンドを送信し、これを中継増幅盤7−1の伝送制御回路10で受信して電源切替リレーAを作動し、切替リレー接点a1を鎖錠解時の48ボルト側に切り替え、電源線8a,8bに自動弁14の駆動に必要な電源電圧48ボルトを供給する。
【0038】
その後に、防災受信盤1は水噴霧制御を行いたい中継器6のアドレスを指定して、弁開切替制御コマンドと自動弁オン制御コマンドを順次送信し、開閉切替制御リレーCの作動で切替リレー接点c1,c2を開制御側に切り替え、続いて自動弁駆動リレーBの作動でリレー接点b1,b2をオンし、これによって自動弁14に電源電圧48ボルトを供給して開駆動し、水噴霧ヘッド15より消火用水を放水させる。
【0039】
ここで自動弁14としては例えば電動弁を使用しており、開駆動を行うと一定時間後に全開になる。この自動弁14の全開を中継器6側で自動弁14から水噴霧ヘッド15間の消火配管に設けた圧力スイッチの検出信号から認識し、伝送回路13により防災受信盤1に対し自動弁14の開放を示す自動弁開応答コマンドをステータスコマンドとして応答する。
【0040】
水噴霧ヘッド15による水噴霧制御を停止したい場合には、防災受信盤1から中継器6に弁閉切替コマンドを送信して開閉切替制御リレーCを復旧することで、切替リレー接点c1,c2を図示の閉制御側に切り替える。続いて自動弁オン制御コマンドを送信して自動弁駆動リレーBを作動してリレー接点b1,b2をオンし、自動弁14に閉制御方向の極性の電源電圧48ボルトを送って自動弁14の閉駆動を行う。自動弁14が全閉になると、消火配管に設けた圧力スイッチなどによる全閉検出に基づき中継器6の伝送回路13は、自動弁閉応答コマンドをステータスコマンドとして防災受信盤1に送信するようになる。
【0041】
端末側からの応答コマンドは、中継増幅盤7−1における伝送制御回路10による電源切替リレーAの作動による48ボルトへの電源切替え、また5ボルトへの電源切替えの際にも行われ、48ボルトに切り替えた際には鎖錠解用電源切替応答コマンドが送信され、5ボルトに戻した場合には鎖錠用電源切替応答コマンドが送信されることになる。
【0042】
図3は、図1の防災受信盤1と中継増幅盤7−1間を取り出して示した実施形態の回路ブロック図である。
【0043】
図3において、図2の構成と同じ機能は同じ記号で示し、詳しい説明は省略する。防災受信盤1からは電源線8a,8b及び伝送線9が引き出され、中継増幅盤7−1に接続される。電源線8a,8b及び伝送線9には中継器6が複数接続されており、防災受信盤1との伝送のやりとりを行っている。
【0044】
防災受信盤1には、中継増幅盤7、中継器6等への監視制御を行う制御部16を備え、制御部16には火災検出や障害などを表示する表示部17や、手動操作用の操作部18を備えている。伝送回路19は中継増幅盤7や中継器6に対して各種のコマンドのやりとりを行うものである。
【0045】
更に制御部16にはリレーAが接続されている。リレーAは図2の中継増幅盤7の伝送制御回路10のリレーAと同様であり、リレーAを動作させるとリレー接点a1が動作し、図2の中継増幅盤7−1と同様に後段の電源線8a,8bに監視用の電源5V、もしくは自動弁駆動用の電源48Vを切り換えて供給できるようになっている。
【0046】
通常時はリレー接点a1は監視用の5V側に切り換えられており、中継増幅盤7−1までの電源線8a,8bに監視用の微少電流を流している。火災時や手動起動時に、防災受信盤1と中継増幅盤7−1の間の中継器6に自動弁の制御を行うときには、防災受信盤1から中継器6に対して、リレーCを駆動するための弁開閉切替信号、リレーBを駆動するための自動弁駆動信号を送出し、さらに防災受信盤1のリレーAを駆動して後段の電源線8a,8bに対して48Vを切替供給する。
【0047】
さらに防災受信盤1の電流監視回路11は後段の8a,8bの監視電流の値を監視しており、中継器が何らかの誤動作によりリレー接点b1,b2が動作して監視電流が増加した場合には、防災受信盤1から中継増幅盤7−1までに設けられた中継器6全てに対して復旧信号を送出して復旧作業を行う。詳細は図8で中継増幅盤7−1を例として後述する。
【0048】
図4は図1の本発明によるトンネル防災設備の伝送に使用されるコマンドをまとめている。
【0049】
図4において、防災受信盤1から中継増幅盤7−1〜7−n側に対しては、監視用の5ボルトの電源供給に切り替えるための鎖錠用電源切替制御コマンドと自動弁駆動のための48ボルトの電源供給に切り替えるための鎖錠解用電源切替制御コマンドが送信される。
【0050】
中継増幅盤7−1〜7−n側から防災受信盤1に対しては、鎖錠解用電源切替応答コマンド、鎖錠用電源切替応答コマンド、更に線路監視による電流増加検出コマンドと断線検出コマンドが送信される。
【0051】
防災受信盤1から中継器6に対しては、自動弁駆動リレーBをオンする自動弁オン制御コマンドと、自動弁駆動リレーBをオフする自動弁オフ制御コマンドが送信される。また開閉切替制御リレーCを作動する弁開切替制御コマンドと、開閉切替制御リレーCを復旧する弁閉切替制御コマンドが送信される。
【0052】
中継器6から防災受信盤1に対しては、自動弁駆動リレーBの作動を示す自動弁オン応答コマンドと自動弁駆動リレーBの復旧を示す自動弁オフ応答コマンドが送信される。また中継器6から防災受信盤1に対しては、自動弁の開閉切替制御リレーCの開切替制御の結果を通知する弁開応答コマンドと、閉切替制御の結果を通知する弁閉応答コマンドが送信される。
【0053】
更に、中継器6からの防災受信盤1に対しては、自動弁が開いたことを通知する自動弁開応答コマンドと、自動弁が閉じたことを通知する自動弁閉応答コマンドが送信される。
【0054】
尚、図1の防災受信盤1と火災検知器5との間では、防災受信盤1から火災検知器5に対し検知情報収集コマンドが送信され、これに対し検知情報応答コマンドが返送されることになる。また必要に応じて防災受信盤1から火災検知器5側に試験制御コマンドを発行し、これに対し火災検知器5側より試験結果を示す試験応答コマンドを返送する。
【0055】
これ以外にも、防災受信盤1と端末側での情報のやり取り、もしくは制御に必要な適宜のコマンドが使用できる。
【0056】
図5は図1の防災受信盤1の制御動作のフローチャートである。図5において、電源立ち上げに伴う初期設定で図2の実施形態のように中継増幅盤7−1,7−2,・・・側は鎖錠状態、即ち電源切替リレーAの切替リレー接点a1を5ボルト側に切り替えており、また中継器6は自動弁14の非作動状態としている。
【0057】
このような定常状態即ち水噴霧制御の鎖錠状態で、ステップS1のように火災検知器5からの火災信号に基づく火災判断及び手動による放水操作の有無の判断を行っている。ステップS1で火災判断もしくは手動による放水区画の選択で放水操作がが行われると、ステップS2の自動弁開制御を行う。この自動弁開制御は、火災と判断した区画の中継増幅盤に対する鎖錠解用電源切替制御コマンドの送信、水噴霧制御の対象となる中継器6のアドレスを指定した弁開切替制御コマンドと自動弁オン制御コマンドの送信を行い、放水する区画の水噴霧ヘッドからの放水で消火を行う。
【0058】
ステップS2の自動弁開制御による水噴霧制御を開始すると、ステップS3で火災鎮火の有無をチェックしており、現場確認などによる火災鎮火判断が行われると、ステップS4に進み、自動弁閉制御を行う。この自動弁閉制御は、ステップS2の自動弁開制御の対象となった中継増幅盤に対する鎖錠用電源切替制御コマンドの送信による5ボルト電源への切り替え、及び水噴霧制御を行っている中継器に対する弁閉切替制御コマンドと自動弁オフ制御コマンドの送信を行うことになる。
【0059】
一方、ステップS1で火災判断や手動起動操作がない場合には、ステップS5に進み、端末異常の有無をチェックしている。ステップS5で端末異常が判別されると、ステップS6の異常対応処理を行う。このようなステップS1〜S6の処理を繰り返す。
【0060】
図6は図5のステップS2における自動弁開制御の詳細を示したフローチャートであり、図2の中継増幅盤7−1の後段の区画で火災が発生した場合を例にとって説明する。
【0061】
まずステップS1で制御対象とする自動弁の中継器6を接続している電源線に電源を供給している中継増幅盤7−1による監視電流をチェックする。もし中継増幅盤7−1に設けている電流監視回路11から電流増加検出コマンドを受信していれば、ステップS2で監視電流増加と判断し、この場合には端末異常を警報表示して処理を終了する。
【0062】
ステップS2で中継増幅盤7−1の監視電流の増加がなければ、ステップS3で中継増幅盤7−1に鎖錠解用電源切替制御コマンドを含む電源切替制御電文を送信し、中継増幅盤7−1のリレーAを動作させて後段の電源線8a,8bに対する電源供給を、それまでの5ボルトから48ボルトに切り替える。
【0063】
続いてステップS4で中継増幅盤7−1からの鎖錠解用電源切替応答コマンドによる電源切替応答の有無をチェックし、もしステップS5で一定時間経過しても電源切替応答がなければ異常終了とする。ステップS4で一定時間内に電源切替応答があれば、中継増幅盤7−1において5ボルトから48ボルトへの電源切替えが正常に行われたものと判断し、ステップS6で水噴霧制御の対象とする自動弁14の中継器6に対し弁開切替制御コマンドによる弁切替制御の電文を送信する。
【0064】
この弁開制御切替えの電文送信に対し、中継器6はリレーCの作動でリレー接点c1,c2が開制御側へ切り替わることにより、ステップS7で中継器6より弁開切替応答コマンドによる弁開制御切替応答が、ステップS8の一定時間のタイムオーバ前にあれば、正常に中継器6側で弁開切替制御が行われたものと判断し、ステップS9で水噴霧制御対象とする自動弁の中継器6に対し自動弁オン制御コマンドによる自動弁オン制御の電文を送信する。
【0065】
この自動弁オン制御の電文に対し、中継器6はリレーBが作動することによるリレー接点b1,b2のオンで、中継器6側より自動弁オン応答コマンドによる開制御応答が、ステップS10でステップS11の一定時間タイムオーバ前に判別されると、正常に自動弁の開制御が行われたものと判断し、一連の自動弁開制御処理が正常終了したものとして、図5のメインルーチンにリターンする。
【0066】
尚、このステップS10の開制御応答を受信した後に、自動弁の中継器6に自動弁オフ制御コマンドによる自動弁オフ制御を行っても良い。
【0067】
図7は、図5のステップS4の水噴霧制御を停止するための自動弁閉制御の詳細を示したフローチャートであり、図2の中継増幅盤7−1の区画で火災が発生した場合を例にとって説明する。
【0068】
この自動弁閉制御は、まずステップS1で制御対象とする自動弁の中継器6に対し、弁閉切替制御コマンドによる閉制御切替えの電文を送信する。この閉制御切替えの電文送信に対し、中継器6はリレーCを復旧し、リレー接点c1,c2を閉制御に復旧することにより、中継器6よりステップS2で弁閉切替制御コマンドによる閉制御切替応答がステップS3のタイムオーバ前にあると、正常に弁閉制御切替えが行われたものと判断し、次にステップS4で自動弁の中継器6に対し自動弁オン制御コマンドにより自動弁オン制御の電文を送信する。
【0069】
この自動弁オン制御の電文送信に対し、中継器6はリレーBを動作し、リレー接点b1,b2の閉制御により、中継器6からステップS5で弁閉切替応答コマンドによる閉制御応答がステップS6のタイムオーバ前にあれば、自動弁の閉制御が正常に行われているものと判断し、自動弁14が完全に閉じるまでの時間に余裕分をたした、例えば40秒のカウントの後(ステップS7)、ステップS10で自動弁の中継器6に対し自動弁オフ制御コマンドにより自動弁オフ制御の電文を送信する。
【0070】
この自動弁オフ制御の電文送信に対し、ステップS10で中継器6より自動弁オフ応答コマンドによる自動弁オフ制御応答をステップS12のタイムオーバ前に受信すれば、水噴霧制御を停止した自動弁の中継器6は非作動状態に復旧したものと判断し、ステップS7で中継増幅盤7−1に鎖錠用電源切替制御コマンドによる電源切替制御電文を送信して、電源線に対する供給電圧をそれまでの48ボルトから5ボルトに切り替える。
【0071】
この電源切替制御電文の送信に対し、ステップS12で中継増幅盤7−1より鎖錠用電源切替制御コマンドによる電源切替応答がS13のタイムオーバ前にあれば、正常に中継増幅盤で5ボルトへの電源切替えが行われたものと判断し、一連の自動弁閉制御を正常終了して図4のメインルーチンにリターンする。
【0072】
尚、ステップS7のカウント処理に代えて、消火配管に設けた圧力スイッチの検出信号を受信して、自動弁が閉じたことを確認した上でステップS8以降の処理を行ってもよい。
【0073】
図8は、図5のステップS7の端末異常に対する異常対応処理の詳細を示したフローチャートであり、図2の中継増幅盤7−1側で端末異常が発生した場合を例にとって説明する。
【0074】
図8の端末異常対応処理にあっては、ステップS1で中継増幅盤7−1〜7−nによる後段の電源線に接続した中継器の自動弁の監視電流増加信号、即ち中継増幅盤からの電流増加検出コマンドの受信の有無をチェックしている。中継増幅盤より電源線の電流増加検出信号を受信すると、ステップS2に進み、電流増加検出を行った中継増幅盤7−1の後段の電源線8a,8bに接続している全ての中継器6を対象に自動弁オフ制御の電文を送信する。
【0075】
この電源線8a,8bの監視電流が増加する要因としては、車の衝突など何らかの影響で中継器6の内部回路の自動弁駆動用リレー接点b1,b2が閉じて、自動弁14が電源線8a,8bに接続されるためで、自動弁14の内部インピーダンスにより、監視電流が増加する。
【0076】
この自動弁オフ制御の電文送信に対し、ステップS3で中継増幅盤7−1の後段の電源線8a,8bに接続している中継器6から自動弁オフ応答コマンドによる自動弁オフ制御応答の受信をチェックしており、全ての中継器6からの自動弁オフ制御応答が受信できなかった場合には、ステップS4でエラー表示を行う。
【0077】
ステップS3で全ての中継器6からの自動弁オフ制御応答が得られれば、ステップS4のエラー表示をスキップしてステップS5に進む。ステップS5では、ステップS2の中継増幅盤7−1の後段の電源線に接続した全中継器6に対する自動弁オフ制御で復旧を行った後に再度、自動弁の電源線電流増加検出信号が受信するか否かチェックしており、正常に復旧できれば図4のメインルーチンにリターンする。
【0078】
もし自動弁オフ制御を行ってもいずれかの中継器6で非作動の初期状態に復旧できなかった場合には、ステップS5で再度、電流増加検出信号が受信され、この場合にはステップS6で電流増加検出信号の受信が一定時間続いた時に、ステップS7に進み、自動弁オフ制御により電流増加が解消されない異常は電源線の短絡もしくは中継器6の故障と判断し、中継増幅盤7−1からの電源線8a,8bの異常表示を行う。
【0079】
このように電源線8a,8bの電流を監視し、電流増加を検出したときには、中継増幅盤7より後段の全中継器6に対して閉制御を行ってリレー接点b1,b2を復旧させることで、実際に他の中継器を駆動させるため48Vを供給したときに、駆動する自動弁以外の自動弁14も開制御され誤放水されることを防いでいる。
【0080】
更に、この実施形態にあっては、図2のように中継増幅盤7−1,7−2,・・・側には断線監視回路12が設けられており、断線監視回路12は前段の電源線8a,8b側の監視電圧5ボルトを監視しており、この監視電圧5ボルトが断たれた時に前段の電源線8a,8bの断線と判断して、伝送制御回路10により防災受信盤1に対し断線検出コマンドを送信し、これを受けて防災受信盤1で断線表示と断線箇所の表示が行われる。
【0081】
そして断線監視回路12は、前段の電源線8a,8b側で断線が行われたことを検出すると、断線検出切替リレー12a,12bを後段の電源線8a,8b側に切り替え、断線検出時には前段の電源線8a,8bに対しても電源供給を行うようになる。
【0082】
尚、上記の電流増加時の中継器6の初期状態への復旧作業は、防災受信盤1でも行っており、防災受信盤1から引き出されている電源線8a,8bの電流を監視しており、電流が増加した場合には、防災受信盤1と中継増幅盤7−1の間にある中継器6に対し復旧制御を行う。
【0083】
図9は本発明の中継増幅盤のフローチャートであり、図2の中継増幅盤7−1を例にとって説明すると次のようになる。まず定常時にあっては、中継増幅盤7−1は、図示のように電源切替リレーAの切替リレー接点a1を5ボルト側に閉じている。
【0084】
この状態でステップS1で防災受信盤1より鎖錠解用電源切替制御コマンドによる切替制御電文を受信すると、ステップS2で電源切替リレーAをオンし、切替リレー接点a1を48ボルト側に切り替えて電源48ボルトを後段の電源線8a,8bに供給する。そしてステップS3で鎖錠解用電源切替応答コマンドによる電源切替応答の電文を防災受信盤1に送信する。
【0085】
またステップS4で防災受信盤1より鎖錠用電源切替制御コマンドによる切替制御電文を受信すると、ステップS5で電源切替リレーAをオフして復旧し、切替リレー接点a1を図示のように切り替え、電源5ボルトを後段の電源線8a,8bに供給し、ステップS6で鎖錠用電源切替応答コマンドによる電源切替応答の電文を防災受信盤1に送信する。
【0086】
更にステップS7で後段の電源線8a,8bに対する5ボルトの電源供給状態で電源電流の増加を検出すると、ステップS8で電流増加検出コマンドにより電流増加検出信号の電文を防災受信盤1に送信する。このようなステップS1〜S8の処理を繰り返す。
【0087】
図10は本発明の中継器6の制御処理のフローチャートであり、図2の中継増幅盤7−1の後段の電源線8a,8bに接続した中継器6を例にとると次のようになる。
【0088】
まずステップS1で防災受信盤1からの弁開切替制御コマンドによる開切替制御電文を受信すると、ステップS2で開閉切替リレーCをオン(作動)し、切替リレー接点c1,c2を開制御側に切り替える。そしてステップS3で弁開切替応答コマンドによる開制御切替えの応答電文を防災受信盤1に送信する。
【0089】
またステップS4で防災受信盤から弁閉切替制御コマンドによる閉切替制御電文を受信すると、ステップS5で開閉切替リレーCをオフして復旧し、切替リレー接点c1,c2を閉制御側に切り替え、ステップS6で弁閉切替応答コマンドによる閉制御切替えの応答電文を防災受信盤1に送信する。
【0090】
またステップS7で防災受信盤から自動弁オン制御コマンドによる自動弁オン制御電文を受信すると、ステップS8で自動弁駆動リレーBをオンして作動し、リレー接点b1,b2を閉じることで自動弁14を駆動する。
【0091】
このとき切替リレー接点c1,c2の開位置であれば開制御、閉位置であれば閉制御となる自動弁14の駆動が行われる。そしてステップS9で自動弁オン応答コマンドによるオン制御の応答電文を防災受信盤1に送信する。
【0092】
更にステップS10で、防災受信盤1から自動弁オフ制御コマンドによる自動弁オフ制御電文を受信すると、ステップS11で自動弁駆動リレーBをオフしてリレー接点b1,b2を開くことで、自動弁14に対する電源供給を停止する。そしてステップS12で、自動弁オフ応答コマンドによるオフ制御の応答電文を防災受信盤1に送信する。
【0093】
更に、ステップS13で消火配管に設けた自動弁の開閉状態を検出する圧力スイッチの検出状態に変更があるか確認し、変更があった場合には、ステップS14で圧力スイッチの状態を防災受信盤1に送信する。つまり、自動弁の開制御により圧力検出信号が得られたときには、自動弁開応答コマンドを防災受信盤1へ送信し、自動弁の閉制御により圧力検出信号が復旧したときには、自動弁閉応答コマンドを防災受信盤1に送信する。そして、このようなステップS1〜S14の処理を繰り返すことになる。
【0094】
尚、上記の実施形態にあっては、図2の中継器6による自動弁14の駆動開始を防災受信盤1からの自動弁オン制御コマンドによる自動弁駆動リレーBの作動で行い、自動弁14の停止を防災受信盤1からの自動弁オフ制御コマンドによる自動弁駆動リレーBの復旧で行っているが、自動弁14の駆動停止については、自動弁オン制御コマンドの受信で自動弁駆動リレーBをオンした後に、伝送回路13に内蔵しているタイマで弁開制御または弁閉制御に必要な一定時間後に自動弁駆動リレーBをオフして復旧するようにしてもよい。
【0095】
また上記の実施形態にあっては、自動弁オン制御コマンド、自動弁オフ制御コマンド、弁開切替制御コマンド、弁閉切替制御コマンドのそれぞれに対し、応答コマンドを中継器6から防災受信盤1に送るようにしているが、これらのステータスの応答コマンドについても必要に応じて省略することができる。
【0096】
更に上記の実施形態にあっては、中継器6に対し自動弁14の開閉切替制御のコマンドと自動弁駆動制御のコマンドを別々に送っているが、これらを1つにして自動弁開制御駆動コマンド及び自動弁閉制御駆動コマンドとして防災受信盤1から送信するようにしてもよい。
【0097】
また、上記の実施形態においては、防災受信盤と中継器が直接伝送のやりとりを行っているが、中継増幅盤が後段の中継器の状態を監視し、中継器の状態を中継増幅盤が防災受信盤に送信するようにしても良い。同様に防災受信盤は中継増幅盤に中継器に対する信号を送信し、中継増幅盤が中継器に対して制御信号を送信しても良い。
【0098】
また本発明における電流増加検出時の中継器の復旧作業は中継増幅盤が防災受信盤を介さずに直接行っても良い。更に本発明は、防災受信盤の後段に中継器を設けた構成であるが、これに限定されず、中継増幅盤を設けず、防災受信盤から引き出された信号線に中継器が接続される構成であっても本発明を適用できる。
【0099】
また本発明は上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含む。更に、本発明は上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0100】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、防災受信盤又は中継増幅盤の後段の電源線に対し、水噴霧制御を行わない定常時(鎖状時)にあっては、電源線に自動弁を駆動する電圧より低い線路監視電圧しか供給されていないため、トンネル内での車両事故による衝突など、何らかの影響で中継器の自動弁駆動リレーのリレー接点が駆動側に閉じた場合でも自動弁が開放駆動されることがなく、中継器の駆動側への誤動作で水噴霧ヘッドから誤放水が行われることを確実に防止できる。
【0101】
また水噴霧制御を行わない定常時(鎖錠時)の電源線に対する線路監視電圧による電流を監視し、中継器の誤作動で自動弁駆動リレー接点が駆動側に誤作動した時の電源線インピーダンスの低下による監視電流の増加を検出し、この電流増加検出で中継器を強制的に非作動側に復旧させることで、水噴霧制御のために防災受信盤や中継増幅盤の電源を自動弁の駆動電圧に切り替えた時の自動弁の誤作動を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成の説明図
【図2】図1の中継増幅盤と中継器の実施形態を示した回路ブロック図
【図3】図1の防災受信盤と中継器の実施形態の回路ブロック図
【図4】図1のシステムで使用するコマンドの説明図
【図5】本発明における防災受信盤の処理動作のフローチャート
【図6】図4の自動弁開制御のフローチャート
【図7】図4の自動弁閉制御のフローチャート
【図8】図4の端末異常対応処理のフローチャート
【図9】本発明における中継増幅盤の処理動作のフローチャート
【図10】本発明における中継器の処理動作のフロートャート
【符号の説明】
1:防災受信盤
2a:上り線
2b:下り線
3:検知器ライン
4:中継器ライン
5:火災検知器
6:中継器
7−1〜7−n:中継増幅盤
8:ポンプ制御盤
9:伝送線
8a,8b:電源線
10:伝送制御回路
11:電流検出回路
12:断線検出回路
12a,12b:断線切替リレー接点
13:伝送回路
14:自動弁
15:水噴霧用ヘッド
A:電源切替リレー
1a:切替リレー接点
B:自動弁駆動リレー
b1,b2:リレー接点
C:開閉切替制御リレー
c1,c2:切替リレー接点

Claims (4)

  1. 防災受信盤から又は中継増幅盤を介してトンネル内に引き出された伝送線及び電源線にトンネル内に複数設けられた水噴霧用ヘッドの各々に対して放水制御を行う自動弁を中継器を介して接続し、火災時に放水を行う場所の中継器アドレスを指定した自動弁の制御信号を送信し、前記中継器で自己アドレスに一致するアドレスの制御信号を受信した際に前記防災受信盤又は中継増幅盤からの電源電圧で自己の自動弁を開駆動して水噴霧ヘッドから消火用水を放水させるトンネル防災設備に於いて、
    前記中継器は、前記防災受信盤又は中継増幅盤から自動弁の制御信号を受けた際に自動弁に駆動用電源を供給するためオンするリレー接点を前記電源線と前記自動弁との間に設け、
    前記防災受信盤又は中継増幅盤は、後段の電源線に水噴霧制御を行わない定常時に前記自動弁を駆動する電圧よりも低い線路監視電圧を供給し、水噴霧制御時には前記自動弁を駆動する電圧の供給に切替える電源切替部と、前記電源切替部が定常時の線路監視電圧を供給状態で後段の電源線の電流を監視する電流監視部を設け、前記電流監視部が定常時に電源線の電流増加を検出した際に前記自動弁の誤作動を判断することを特徴するトンネル防災設備。
  2. 請求項記載のトンネル防災設備に於いて、前記電流監視部が電流増加を検出した際に、電流増加を検出した箇所の電源線に接続している全ての中継器に対し自動弁をオフ駆動する制御信号を送信して非駆動状態に復旧させることを特徴とするトンネル防災設備。
  3. 請求項記載のトンネル防災設備に於いて、前記中継器への自動弁の制御信号の送信は、前記電流監視部が電流増加検出していないことを確認した後に送信することを特徴とするトンネル防災設備。
  4. 請求項記載のトンネル防災設備に於いて、電流増加を検出した箇所の電源線に接続している全ての中継器に対し自動弁をオフ駆動する制御信号を送信した後に、再度、電流増加を検出した場合は、電流増加を検出した電源線の異常表示を行うことを特徴とするトンネル防災設備。
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