JP3977945B2 - スプリンクラー消火設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水して消火するスプリンクラー消火設備に関し、特に、集合住宅の各住戸を1つの防護区画として放水を制御するスプリンクラー消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスプリンクラー消火設備としては、例えば図10のものがある(特開平10−5365号)。
【0003】
図10において、建物の地下階等には消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1を運転し、貯水槽3の消火用水を汲み上げ、建物の垂直方向に配管した給水本管4に加圧供給している。
【0004】
建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管4に常時、消火用水を充満させている。また給水本管4の管内圧力を圧力タンク13に導入して内部空気を圧縮し、スプリンクラーヘッドの作動により管内圧力が規定圧力以下に低下すると圧力スイッチ14がオンし、ポンプ制御盤15がモータ2を駆動して消火ポンプ1を運転する。
【0005】
給水本管4から分岐された分岐管6には制御弁7と流水検知装置8が設けられ、その2次側には閉鎖型スプリンクラーヘッド10が接続されている。制御弁7は定常監視状態で開放状態に維持され、給水本管4の管内圧力は分岐管6に設けた開放状態にある制御弁7及び流水検知装置8を通って閉鎖型スプリンクラーヘッド10まで供給され、湿式スプリンクラー設備と同じ加圧水の供給状態にある。
【0006】
流水検知装置8は流水検知スイッチ9を備えており、閉鎖型スプリンクラーヘッド10が火災による熱を受けて作動して消火用水を放出すると、そのときの水流による弁開放又は圧力低下等を検出して流水検知スイッチ9をオンし、流水検知信号E1を出力する。
【0007】
分岐管6の端末側に設けた末端試験弁11は、スプリンクラー消火設備のシステム試験に使用され、末端試験弁11を開くと、オリフィス12で決まるスプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量が分岐管6に流れ、擬似的に流水検知装置8を作動させてポンプ運転等の試験動作ができる。
【0008】
流水検知装置8に設けた流水検知スイッチ9からの流水検知信号E1は、消火用中継器17を経由してスプリンクラー制御盤16に与えられている。またスプリンクラー制御盤16からの制御弁7に対する制御信号E3も、消火用中継器17を経由して出力される。
【0009】
閉鎖型スプリンクラーヘッド10の防護区画には火災感知器18が設置され、火災検出信号E2を火報用中継器20を介して火災受信盤21に出力する。火災受信盤21で火災が判断されると、スプリンクラー制御盤16に対し火災信号E20が移報信号として送出される。
【0010】
スプリンクラー制御盤16は、定常監視状態で制御弁7を開放状態に維持し、流水検知装置8の流水検知スイッチ9からの流水検知信号E1、火災感知器18の火災検出信号E2に基づく火災受信盤21からの火災信号E20を監視している。
【0011】
火災が発生して火災感知器18が発報すると、火災検出信号E2が火報用中継器20から火災受信盤21に送出され、火災が判断されると火災信号E20をスプリンクラー制御盤16に出力する。スプリンクラー制御盤16は、火災信号E20を受けた状態では制御弁7の開放状態を維持している。
【0012】
続いて火災による熱を受けて閉鎖型スプリンクラーヘッド10が作動し、消火用水の放水が行われる。閉鎖型スプリンクラーヘッド10の放水で分岐管6に消火用水が流れ、流水検知装置8が作動して流水検知スイッチ9がオンし、流水検知信号E1を消火用中継器17を介してスプリンクラー制御盤16に送出する。
【0013】
スプリンクラー制御盤16は火災信号E20を受けているため、制御弁7の開放状態を維持する。ポンプ制御盤15は、圧力タンク13の圧力スイッチ14のオンを検出してモータ2を起動制御し、消火ポンプ1を運転して作動したスプリンクラーヘッド10から消火用水を連続放水させて消火する。火災が鎮火するとスプリンクラー制御盤16は制御弁7を閉止制御する。
【0014】
また、流水検知信号E1が先に出力され、火災信号E20が出力されていない場合には制御弁7を閉止制御する。そのため、スプリンクラーヘッドの誤作動による水損被害を最小限に抑えることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のスプリンクラー消火設備にあっては、閉鎖型スプリンクラーヘッドが破損等により誤作動した場合、制御弁の閉鎖と開放を繰り返すハンチング動作を起す問題があった。
【0016】
図11はヘッド破損等により誤作動した場合の制御弁のハンチング動作である。閉鎖型スプリンクラーヘッド10に物が当たって破損すると、ヘッドからの放水でステップS1のように流水検知信号E1がオンとなり、このとき火災信号E20はオフであることから、ステップS2でスプリンクラー制御盤16は制御弁7を閉止制御する。
【0017】
制御弁7が閉止されると破損したヘッドからの放水がなくなり、ステップS3で流水検知信号E1がオフとなる。これは定常監視状態と同じであることから、ステップS4でスプリンクラー制御盤16は制御弁7を開放制御する。すると再び破損したヘッドから放水が開始され、ステップS1に戻り、この結果、制御弁7の開放と閉鎖が繰り返され、破損したヘッドから断続的に放水が行われてしまう。
【0018】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、スプリンクラーヘッドの誤作動による水損被害を確実に防止するようにしたスプリンクラー消火設備を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。
【0020】
まず本発明は、給水本管から分岐された分岐管に閉鎖型スプリンクラーヘッドを接続し、定常監視状態で前記閉鎖型スプリンクラーヘッドまで加圧水が供給されているスプリンクラー消火設備を対象とする。
【0021】
このようなスプリンクラー消火設備として本発明は、防護区画に設けられた火災感知器からの発報信号の受信に基づいて火災信号をオンする火災検出装置と、分岐管に設けられ閉鎖型スプリンクラーヘッドの作動に伴う流水を検知して流水検知信号をオンする流水検知装置と、流水検知装置と直列に分岐管に設けられ電気的制御により閉開可能な制御弁と、流水検知装置の2次側の配管に接続され、所定圧力以上の2次側圧力を検出して圧力検出信号をオンする圧力検出装置と、火災検出装置の火災検出信号、流水検出装置の流水検知信号及び圧力検出装置の圧力検出信号に基づき、制御弁を開放状態と閉鎖状態に制御するコントローラとを設けたことを特徴とする。
【0022】
即ち、本発明のスプリンクラー消火設備は、従来装置に加え、流水検知装置の2次側圧力が所定圧力以上となることを検出して圧力検出信号をオンする圧力検出装置を設け、火災信号及び流水検知信号に新たに加えた圧力検出信号の状態の判定で制御弁の開放と閉止の制御をコントローラが行うようにしたことを特徴とする。
【0023】
ここでコントローラは、火災検出信号がオフ、流水検知信号がオフ、及び圧力検出信号がオンとなっている定常監視状態で、制御弁を開放状態に維持する。
【0027】
コントローラは、閉鎖型スプリンクラーヘッドの誤作動により流水検知信号がオンし火災信号がオフの場合、制御弁を閉止制御し、この閉止制御から所定の遅延時間を経過した時点で圧力検出信号がオフの場合は制御弁の閉鎖状態を維持する。このためヘッド破損等で誤作動による放水が行われても、制御弁は閉止状態を維持し、従来のような閉止と開放を繰り返すことがなく、水損被害の拡大を確実に防止できる。
【0028】
コントローラは、流水検知信号を人為的にオンさせる試験が行われた場合、圧力検出信号がオン状態の場合には制御弁を開放維持する。このように流水検知信号を疑似的にオンさせる試験を行っても、制御弁は開放状態を維持するため、従来のように、試験動作により制御弁が閉鎖したり開放したりする異常な動きを起こすことはない。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のスプリンクラー消火設備の実施形態の説明図である。図1において、建物の地階等には消火ポンプ1及びモータ2が設置され、ポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1を運転し、貯水槽3の消火用水を建物の垂直方向に配管した給水本管4に加圧供給している。
【0035】
建物の屋上には高架水槽5が設置され、給水本管に常時消火用水を充満させている。また給水本管4に圧力タンク13が分岐接続され、管内圧力の導入による内部空気の圧縮で給水本管4の圧力を規定圧力に保持している。圧力タンク13には圧力スイッチ14が設けられ、スプリンクラーヘッドの作動によって管内圧力が規定圧力以下に低下するとオンし、ポンプ制御盤15によりモータ2を起動する。
【0036】
給水本管4からは建物の階ごとに分岐管6が引き出され、更に住戸ごとの分岐管6aに分岐される。住戸ごとの分岐管6aには流水検知装置8、制御弁7が設けられ、制御弁7の2次側の配管に閉鎖型スプリンクラーヘッド10を接続しており、更に末端試験弁11及びオリフィス12を介して配水管に接続している。末端試験弁11の近傍には圧力計22が設けられる。
【0037】
流水検知装置8は、流水検知スイッチ9を備え、閉鎖型スプリンクラーヘッド10の作動による流水で弁を開放したときの圧力低下に基づき流水検知信号E1がオンする。制御弁7は、モータ駆動により開閉できる電動弁を使用し、定常監視状態は開放状態である。 制御弁7の2次側に設けた圧力検出装置24は、2次側配管の圧力が規定圧力
以上のときに圧力検出信号E4をオンする。制御弁7には並列にバイパス弁32が接続され、制御弁7が制御不能となった場合、バイパス弁32による開閉で手動操作による消火用水の供給停止ができるようにしており、常時は閉じている。
【0038】
制御弁7は、住戸単位となる防護区画ごとに設けられたコントローラ25により制御される。コントローラ25に対しては、流水検知装置8に設けている流水検知スイッチ9からの流水検知信号E1、住戸ごとに設けている住戸受信機28からの火災信号E2、更に圧力検出装置24からの圧力検出信号E4が入力される。
【0039】
住戸受信機28に対しては、防護区画となる住戸内に設置された火災感知器18が感知器回線で接続されている。住戸受信機28は火災感知器18の火災発報を受信すると、コントローラ25に対し火災信号E2を出力し、同時に端子ボックス27を介して接続されている管理人室等に設置された住棟受信機30に移報信号E6を送って、警報表示できるようにしている。さらにコントローラ25には、緊急停止スイッチ26が設けられ、ヘッド破損等の誤動作時に制御弁を現場で強制的に閉止制御できるようにしている。
【0040】
コントローラ25は、ポンプ制御盤25に対するAC100ボルトの電源線からの電源供給を、端子ボックス29を経由して受けている。またコントローラ25で検出した流水検知装置8の作動、制御弁7の開閉等のスプリンクラーヘッドに関する検出信号E6を住棟受信機30に送っている。
【0041】
コントローラ25は、流水検知装置8からの流水検知信号E1、住戸受信機28からの火災信号E2、及び圧力検出装置24からの圧力検出信号E4に基づき、制御信号E3を制御弁7に出力して、制御弁7の開放制御と閉止制御を行う。このコントローラ25による制御弁7の制御処理は、図2のフローチャートに従って行われる。
【0042】
図2のフローチャートのステップS1は、流水検知装置8からの流水検知信号の有無、即ち流水検知信号E1がオンかオフかをチェックしている。ステップS2,S9は自火報機能異常信号であり、住戸受信機28及び住棟受信機30を含む自火報設備において、断線、機能停止、試験中、移報停止等の非監視状態が発生したときに、自火報機能異常信号が得られる。
【0043】
ステップS3,S10は、自火報プリアラーム信号のチェックであり、ステップS4,S11は自火報火災信号のチェックである。図1の住戸受信機28にあっては、火災感知器18の第1回目の発報で自火報プリアラーム信号を火災信号E2としてコントローラ25に出力する。
【0044】
第1報目を受信した住戸受信機28は、例えば感知器回線に対する電源供給を遮断して発報した火災感知器18を復旧させ、再度電源を投入して2回目の火災発報を受信すると、火災と判断して、自火報火災信号を火災信号E2として出力する。
【0045】
ステップS5,S12は、所定時間遅延させるための処理であり、次のステップS6,S13における圧力検出装置24の圧力検出信号E4のオン,オフ、即ち圧力スイッチオン信号があるか否かのチェックに先立ち、制御弁7の開閉制御や、スプリンクラーヘッドの作動に伴う2次側配管内の圧力の過渡的な変動が安定するのを待つための遅延時間である。
【0046】
この所定遅延時間は圧力検出信号がオンする規定圧力値の設定に応じて任意に調節される。例えば、定常監視時の2次側配管圧に近いような高い圧力でオンするように規定圧力を設定した場合には、遅延時間を短く設定し、規定圧力を低い圧に設定するほど所定遅延時間を長く設定したほうが良い。
【0047】
ステップS7は、制御弁7の開放制御であり、またステップS8は制御弁7の閉止制御である。
【0048】
このような図2のフローチャートに従ったコントローラ25の制御処理は、定常監視状態に加え、次のフェーズ1〜6の処理に分けることができる。
【0049】
フェーズ1:火災により火災感知器、スプリンクラーヘッドの順番に作動した場合の動作。
【0050】
フェーズ2:火災によりスプリンクラーヘッド、火災感知器の順番に作動した場合の動作。
【0051】
フェーズ3:火報設備に、断線、機能停止、試験中、移報停止等の非監視状態が発生した場合の動作。
【0052】
フェーズ4:スプリンクラーヘッドが誤って作動したときの動作。
【0053】
フェーズ5:火災感知器が誤報を起こした場合の動作。
【0054】
フェーズ6:流水検知信号E1を擬似的にオンした試験時の動作。
【0055】
まず定常監視状態におけるコントローラ25の動作を説明する。定常監視状態にあっては、コントローラ25は、流水検知信号E1がオフ、火災信号E2がオフ、更に圧力検出信号E4がオンとなることを条件に、制御弁7を開放状態に維持している。この定常監視状態の動作を図2のフローチャートについて説明すると次のようになる。
【0056】
まずステップS1で流水検知装置8の流水検知信号E1はオフであることから、ステップS2に進み、自火報機能異常信号がなければ、ステップS3で自火報プリアラーム信号をチェックし、自火報プリアラーム信号がないことから、ステップS4で自火報火災信号をチェックする。
【0057】
自火報火災信号もないことから、ステップS5で所定時間例えば5〜30秒の間の適宜の設定時間遅延した後、ステップS6で圧力検出装置24の圧力スイッチオン信号E4をチェックし、定常監視状態ではオンであることから、ステップS7に進み、緊急停止弁としての制御弁7を開制御し、これによって制御弁7を開放状態に維持する。
【0058】
図3は、図1のコントローラ25におけるフェーズ1の処理動作である。フェーズ1の処理動作は、火災感知器18が最初に作動し、続いてスプリンクラーヘッド18が作動した場合である。まず定常監視状態にあっては、ステップS1のように制御弁7は開放状態に維持されている。この状態でステップS2のように火災が発生し、ステップS3のように最初に火災感知器18が発報したとする。
【0059】
この火災感知器18の発報に伴い、住戸受信機28は第1報目であれば自火報プリアラーム信号を火災信号E2としてオンし、第2報目であれば自火報火災信号を火災信号E2をオンとしてコントローラ25に各々出力する。コントローラ25は、オンした火災信号E2を受けると、ステップS4のように制御弁7の開放状態を維持する。
【0060】
続いてステップS5のように、火災感知器18の発報に続いて、火災による熱を受けて閉鎖型スプリンクラーヘッド10が作動する。このとき加圧水は閉鎖型スプリンクラーヘッド10まで来ているため、閉鎖型スプリンクラーヘッド10の作動で直ちに放水が行われる。
【0061】
閉鎖型スプリンクラーヘッド10の作動で放水が行われると、分岐管6aに消火用水が流れ、流水検知装置8が作動し、ヘッド放水に伴う圧力低下を受けて流水検知スイッチ9が流水検知信号E1をオンしてコントローラ25に出力する。
【0062】
コントローラ25は流水検知信号E1がオンしても、既にステップS3で火災感知器18の発報による火災信号E2のオンを受けているため、制御弁7の開放状態をステップS7のように開放状態に維持する。
【0063】
一方、図1のポンプ制御盤15は、圧力タンク13の圧力スイッチのオンを検出すると、モータ2の起動制御を行い、ステップS8のように消火ポンプ1を運転して、作動した閉鎖型スプリンクラーヘッド10に対する消火用水の加圧供給で連続放水を行って消火する。
【0064】
スプリンクラーヘッド10からの放水で火災が鎮火し、鎮火確認に基づく住戸受信機28のリセット操作による火災感知器18の復旧で火災信号E2がオフになると、ステップS10で制御弁7の閉止制御を行う。そして最終的に、ステップS11のような最初の状態にスプリンクラー消火設備を戻す復旧作業を行うことになる。この場合の鎮火確認は、操作員の手動操作または火災信号が一定時間以上来なくなったことで判定すればよい。
【0065】
図3のフェーズ1の処理動作を図2のコントローラ25のフローチャートについて説明すると次のようになる。まず定常監視状態にあっては、ステップS1,S2,S3,S4,S5,S6,S7の処理を通じて、コントローラ25は制御弁7を開放状態に維持している。このとき火災信号E2がオンすると、ステップS3の自火報プリアラーム信号のオン、またはステップS4の自火報火災信号のオンにより、ステップS7の処理に進み、継続して制御弁7の開放状態を維持する。
【0066】
続いて、閉鎖型スプリンクラーヘッド10の作動により流水検知信号E1がオンすると、ステップS1で流水検知信号ありが判別され、ステップS9からステップS10もしくはS11で、自火報プリアラーム信号もしくは自火報火災信号のオンが判別されて、同様にステップS7の処理により制御弁7の開放状態が維持される。
【0067】
閉鎖型スプリンクラーヘッド10からの放水で火災が鎮火して確認されると、火災信号E2がオフ、即ち自火報プリアラーム信号及び自火報火災信号が共にオフとなるため、ステップS10,S11からステップS12を介してステップS13に進み、このときヘッドからの放水停止により圧力検出信号がオフであることから、ステップS8で制御弁7の閉止制御を行う。
【0068】
制御弁7を閉止制御すると、流水検知信号E1がオフとなり、このとき火災信号E2もオフ、制御弁の閉鎖で圧力スイッチオン信号もオフであることから、ステップS1,S2,S3,S4,S5,S6,S8の処理の繰返しで、制御弁7を閉止状態に維持する。
【0069】
図4は、図1のコントローラ25におけるフェーズ2の処理動作である。このフェーズ2にあっては、火災によりスプリンクラーヘッド、火災感知器の順番に作動した場合の動作である。ステップS1の定常監視状態で制御弁7は開放状態にあり、ステップS2で火災が発生し、ステップS3のように最初に閉鎖型スプリンクラーヘッド10が作動する。
【0070】
このためステップS4のように流水検知装置8が作動し、流水検知信号E1がオンとなる。しかしながら、このときステップS5のように火災感知器18は非発報であり、ヘッドからの放水で2次側の管内圧力は低下し、圧力検出装置24からの圧力検出信号E4はオフとなり、ステップS6のように圧力検出信号なしの状態となる。
【0071】
このように流水検知信号E1がオン、火災信号E2がオフ、更に圧力検出信号E4がオフのとき、コントローラ25はステップS7のように制御弁7を閉止制御して閉鎖する。閉止制御されると流水検知信号E1がオフして、全ての信号E1,E2,E4がオフとなるが、制御弁7の閉鎖を維持している。
【0072】
続いてステップS8で火災感知器18が発報して火災信号E2が得られると、コントローラ25はステップS9のように制御弁7を開放制御する。このため、制御弁7の閉止制御で停止した作動したスプリンクラーヘッドからの放水が再開され、また管内圧力の低下に伴い、ポンプ運転が行われ、ステップS10のようにポンプ運転と消火が行われる。
【0073】
スプリンクラーヘッドからの放水により火災が鎮火し、鎮火がステップS11で確認されたならば、コントローラ25は制御弁7の閉止制御を行い、最終的にステップS13のように復旧作業を行うことになる。
【0074】
この図4のフェーズ2の処理動作を、図2のコントローラ25の処理動作のフローチャートについて説明すると、次のようになる。定常監視状態にあっては、流水検知信号E1,火災信号E2が共にオフ、圧力検出信号E4がオンであることから、図2のステップS1〜S6,S7の処理の繰返しにより、制御弁7を開放状態に維持している。
【0075】
この状態で火災が発生し、最初に閉鎖型スプリンクラーヘッド10が作動すると、流水検知信号E1がオンする。流水検知信号E1のオンは図2のステップS1で判別され、ステップS9からS10に進むが、このとき自火報プリアラーム信号もしくは自火報火災信号としての火災信号E2は共にオフであることから、ステップS12の遅延時間経過後、ステップS13で圧力検出信号E4をチェックする。
【0076】
このときスプリンクラーヘッドの作動により圧力検出信号E4はオフにあり、ステップS8に進んで、コントローラ25は制御弁7を閉止制御する。
【0077】
なお、ステップS8において制御弁7を閉制御が終了した後は、流水検知信号E1もオフするが、その場合は火災信号E2がオンするまでステップS1〜S6,S8の処理を繰り返し制御弁7を閉鎖状態に維持している。
【0078】
このようにコントローラ25が制御弁7を閉止制御した後に火災信号E2がオンすると、ステップS3の自火報プリアラーム信号もしくはステップS4の自火報火災信号のオンを判別して、ステップS7に進み、制御弁7の開放制御が行われ、作動状態にあるスプリンクラーヘッドからの消火用水の放水が継続的に行われる。
【0079】
なお、制御弁10の閉止制御して流水検知信号E1がオフする前に火災信号E2がオンした場合は、ステップS10またはS11を介してステップS7で開放制御が行なわれる。
【0080】
図5は、図1のコントローラ25におけるフェーズ3の処理動作である。このフェーズ3にあっては、火災発生時に火報設備に断線、機能停止、試験中、移報停止等の非監視状態の障害が発生した場合の処理動作である。
【0081】
まずステップS1の定常監視状態にあっては、制御弁7を開放状態に維持している。この状態でステップS2のように火災が発生しても、火報設備側は非監視状態にあるため、火災信号E2は得られない。
【0082】
次にステップS3のように閉鎖型スプリンクラーヘッド10が火災により作動すると、ステップS4で流水検知装置8が作動し、流水検知信号E1がオンする。このとき住戸受信機28からコントローラ25に対しては非火災状態を示す自火報機能異常信号が与えられており、コントローラ25は火報設備の障害を認識し、ステップS6で制御弁7の開放状態を維持する。
【0083】
そのためステップS7で、圧力スイッチ14のオンに基づくポンプ制御盤15によるモータ2の駆動で消火ポンプ1の運転を行い、スプリンクラーヘッドから消火放水を連続放水して消火する。それ以降のステップS8〜S10の鎮火確認、制御弁閉止及び復旧作業は、フェーズ1,2と同じである。
【0084】
このフェーズ3におけるコントローラ25の処理動作を図2のフローチャートについて説明すると次のようになる。火災発生時に火報設備は非監視状態にあるため、火災による熱を受けて閉鎖型スプリンクラーヘッド10が作動すると、ステップS1で流水検知信号E1のオンが判別され、ステップS9に進む。
【0085】
ステップS9にあっては、火報設備の非監視状態の発生を示す自火報機能異常信号のオンが認識され、ステップS7に進み、制御弁7の開放制御による開放状態が維持される。このため、火報設備に異常があっても、確実にスプリンクラーヘッドからの放水による消火ができる。
【0086】
この自火報機能異常の場合の鎮火確認後の制御弁閉鎖は、例えば住戸受信機28の復旧操作でによるリセットで自火報機能異常信号をオフにする。このとき、コントローラ25は、ステップS9からステップS10,S11,S12を介してステップS13で圧力検出信号E4のオン,オフをチェックし、ヘッド放水中であることから圧力検出信号E4はオフにあり、このためステップS8に進んで制御弁7を閉止制御する。
【0087】
もちろん、図1のコントローラ25には緊急停止スイッチ26が設けられていることから、この緊急停止スイッチ26を操作することで制御弁7を閉鎖してもよい。
【0088】
図6は、図1のコントローラ25によるフェーズ4の処理動作である。フェーズ4は閉鎖型スプリンクラーヘッドに物等がぶつかって破損する等して誤動作した場合の処理動作である。まず定常監視状態にあっては、ステップS1のように制御弁7は開放状態に維持されている。この状態で例えば室内工事等により閉鎖型スプリンクラーヘッド10に物が当たって、ステップS2のように作動したとする。
【0089】
この閉鎖型スプリンクラーヘッド10の誤作動による放水時、ステップS3のように火災感知器は非発報で火災信号E2はオフにあり、また誤作動による放水で圧力検出装置24の圧力検出信号E4はオフしてステップS4の圧力検出信号なしの状態にあり、従ってコントローラ25は、ステップS5のように制御弁7を閉鎖する閉止制御を行う。
【0090】
この結果、ステップS6のようにスプリンクラーヘッドからの誤作動放水が停止され、誤作動で放出される消火用水は、制御弁7の2次側の分岐管内の水量で済み、スプリンクラーヘッドの誤作動による水損を最小限に抑えることができる。そして最終的に、ステップS6の復旧作業を行うことになる。
【0091】
このフェーズ4のスプリンクラーヘッド誤作動時の処理動作を図2のコントローラ25のフローチャートについて説明すると次のようになる。スプリンクラーヘッドが破損等により誤作動すると、ステップS1で流水検知信号E1のオンが判別され、ステップS9で自火報機能異常信号がオフであれば、ステップS10及びステップS11で、火災信号E1に相当する自火報プリアラーム信号及び自火報火災信号をチェックする。
【0092】
このときヘッド誤作動であることから、自火報プリアラーム信号及び自火報火災信号が共に得られておらず、ステップS12に進み、所定時間の遅延を行った後、ステップS14で圧力検出信号E4をチェックする。このとき圧力検出信号E4はヘッド誤作動によりオフにあり、このためステップS8に進み、制御弁7の閉止制御を行う。
【0093】
制御弁7をステップS8で閉止制御すると、ヘッドからの放水が停止し、ステップS1で流水検知信号E1のオフが判別される。このため、ステップS2,S3,S4を経てステップS6で圧力検出信号E4のオン,オフをチェックし、制御弁7の閉鎖で圧力検出信号E4はオフにあることから、ステップS8の制御弁7の閉止制御により閉鎖状態を維持する。
【0094】
このため、スプリンクラーヘッドの誤作動が起きても、制御弁7の閉止制御とその後の閉鎖状態の維持により水損被害を最小限に食い止めることができる。なお、流水検知信号、火災検出信号及び圧力検出信号がオフの場合には、スプリンクラーヘッド10の誤動作によるものであるから、ステップS8の閉止制御を行うと共に、異常表示を行っても良い。
【0095】
図7は、図1のコントローラ25によるフェーズ5の処理動作である。このフェーズ5は、火災感知器18が誤報を生じた場合の処理動作である。まずステップS1の定常監視状態にあっては、制御弁7は開放状態に維持されており、この状態で火災感知器18がステップS2のように誤って発報し、住戸受信機28からコントローラ25に対する火災信号E2がオンしたとする。
【0096】
しかしながら、コントローラ25は火災信号E2がオンとなっても、ステップS3のように制御弁7の開放状態を維持する。そしてステップS4で、火災感知器18の誤発報に対する復旧処理を行うことで再び元の定常監視状態に戻すことができる。
【0097】
このフェーズ5の処理動作を図2のフローチャートについて説明すると次のようになる。図2において、火災感知器18の誤発報により火災信号E2がオンとなると、ステップS1,S2に続くステップS3の自火報プリアラーム信号のオンもしくはステップS4の自火報火災信号のオンにより、ステップS7に進み、制御弁7を開放制御して開放状態が維持される。
【0098】
図8は、図1のコントローラ25におけるフェーズ6の処理動作である。このフェーズ6は、流水検知装置8に設けている流水検知スイッチ9からの流水検知信号E1を、信号線端子の短絡などで人為的にオンさせる試験を行った場合である。
【0099】
図8において、ステップS1の定常監視状態で制御弁7は開放状態にある。この状態でステップS2のように流水検知スイッチ9を人為的にオンすると、ステップS3のように流水検知装置8が作動し、流水検知信号E1がオンする。このとき、圧力検出装置24による圧力検出信号E4はオン状態でステップS4の圧力検出信号ありの状態となっている。このため、ステップS5のようにコントローラ25は制御弁7の開放状態を維持する。
【0100】
このフェーズ6の流水検知装置8の試験における処理動作を図2のコントローラ25のフローチャートについて説明すると次のようになる。人為的に行われた流水検知信号E1のオンをステップS1で判別すると、ステップS9からステップS10,S11に進み、このとき火災信号E2に相当する自火報プリアラーム信号や自火報火災信号はオフであることから、ステップS12の時間遅延を行った後、ステップS13で圧力検出信号E4をチェックする。
【0101】
このとき放水は行われていないため圧力検出信号E4は定常監視状態のオン状態にあり、ステップS7に進んで制御弁7の開放制御による開放状態を維持する。
【0102】
このように流水検知信号E1を疑似的にオンさせる試験を行っても、制御弁7は開放状態を維持し、従来のように、試験動作により制御弁7が閉鎖したり開放したりする異常な動きを起こすことはない。
【0103】
一方、本発明のスプリンクラー消火設備にあっては、図1の分岐管6aの末端に設けている末端試験弁11を開いて、オリフィス12で決まるスプリンクラーヘッド1つの作動分に相当する流量を分岐管6aに流す放水試験を行う場合がある。
【0104】
このように末端試験弁11を開放して試験流量を分岐管に流すと、コントローラ25は、次のように動作する。まず図2のステップS1で流水検知信号E1のオンが判別され、ステップS9からステップS10,S11に進み、このとき火災信号E2に相当する自火報プリアラーム信号や自火報火災信号はオフであることから、ステップS12の時間遅延を行った後、ステップS13で圧力検出信号E4をチェックする。
【0105】
この末端放水試験のとき圧力検出信号E4はオフしているため、ステップS8に進み、制御弁7を閉止制御による閉止状態とする。試験が済んで末端試験弁11を閉鎖すると、流水検知信号S1がオフに戻り、ステップS1からステップS2〜S4を介してステップS5で所定時間の遅延後、ステップS6で圧力検出信号E4をチェックする。
【0106】
このとき試験終了で圧力検出信号E4はオフとなっており、バイパス弁32を開放して2次側圧力を回復させステップS7で制御弁を開放制御する。
【0107】
上記実施形態の圧力検出装置24において、圧力検出信号E4を出力する規定圧力値を低く設定した場合、例えばスプリンクラーヘッドの放水能力が保証される最低動作圧程度まで低く設定した場合には、図2のステップS12の所定遅延時間が長く設定されるため、スプリンクラーヘッド10の作動後の制御弁7の閉止制御が遅くなることがある。
【0108】
つまり、フェーズ4のスプリンクラーヘッドの誤作動の場合に、スプリンクラーヘッド10の作動によりステップS1で流水検知信号E1がオンすると、ステップS9からS11を経てステップS12で長い所定時間遅延した後にステップS13を経てステップS8の制御弁の閉止制御することになる。そのため、閉止制御するまでに時間が長くかかり、水損防止の効果が少なくなる。よって、規定圧力値が低い場合には、ステップS12,S13を削除して、ステップS11でNOであれば、圧力検出信号E4の状態を判断せずに、ステップS8の制御弁10の閉止制御を行うようにしても良い。
【0109】
このフローチャートにおいては、フェーズ6の試験時には制御弁10の閉止制御を行われることになるが、フェーズ4のスプリンクラーヘッドの誤作動の場合には直ちに制御弁7を閉止し、閉止制御がされた後は流水検知信号E1がオフで火災信号がオフのとき圧力検出信号E4がオフであることから、ステップS1〜S6を経由してステップS8で閉止制御を維持することにより、水損被害の拡大を確実に早くそして継続して防止することができる。
【0110】
図9は、本発明のスプリンクラー消火設備で使用する制御弁7の実施形態であり、通常の制御弁7にあっては、開放制御により全開、閉止制御により全閉となる弁を使用しているが、図9にあっては閉止制御を行っても全閉とならず、制限された流量を供給できる弁構造の制御弁7としても良い。
【0111】
図9(A)は制御弁7の全開状態の断面図であり、フランジ付のケーシング130に対し円筒状の弁体132を回転自在に設けている。弁体132には全開位置で両側に連通する大流路133が形成され、同時に、直交する方向に小流路134を形成している。
【0112】
図9(B)は制御弁7を閉止制御した状態であり、弁体132は図9(A)の全開状態に対し90°旋回して小流路134によって両側の流路を連通している。このため、図1においてコントローラ25が制御弁7を閉止制御しても、図9(B)のように小流路134による開口面積に従った流量の加圧消火用水がスプリンクラーヘッドに供給され、完全に放水を停止することなく、小流路134で決まる放水を行うことができる。
【0113】
この制御弁7の閉止制御状態での小流路による供給機能は、図4のフェーズ2において最初にスプリンクラーヘッドが作動し、放水した状態で火災信号が得られないとき制御弁7は閉止制御されるため、その後に火災信号が得られ開放制御されるまでの間、放水停止となって消火遅れが起きることを防止する。
【0114】
即ち、スプリンクラーヘッドが作動した後、火災信号が得られるまで、制御弁7を閉止制御していても、図9(B)の全体状態で小流路134で決まる制限された流量の加圧用水を、作動したスプリンクラーヘッドから放水でき、必要最小限の放水を行うことで、火災信号が得られるまでの消火をある程度行い、消火遅れを可能な限り防ぐ。
【0115】
同時に図6のフェーズ4のように、スプリンクラーヘッドの誤作動による制御弁7の閉止制御にあっては、小流路134で決まる放水が行われてしまうが、小流路134とすることで可能な限り水損を防ぐことができる。
【0116】
制御弁7を閉止制御したときの小流路の供給制御は、図9の弁構造によらず、制御弁7として例えば開度調節可能な電動弁を使用している場合には、閉止制御における弁開度を全閉とせず、規定の小流路を供給可能な開度位置に制御するようにしてもよい。
【0117】
また、図1の制御弁7は流水検知装置8の2次側に設けた構成であるが、流水検知装置8の1次側に設けても良いし、流水検知装置8の1次側に既に設けられている制御弁を制御弁7として機能を兼用させても良い。
【0118】
尚、図1のコントローラ25にあっては、住戸受信機28からの火災信号E2がオンしたとき所定時間ラッチし、火災信号のラッチ期間中は火災信号がオフとなっても制御弁7の閉止制御を行わないようにすることで、一時的な火災信号E2の欠落による制御弁7の誤動作を防止することが望ましい。
【0119】
また、コントローラ25は住戸毎に設けても良いし、ポンプ制御盤15や住棟受信機30側に設けて全住戸を統括して管理するようにしても良い。
【0120】
また、図1の実施例では各住戸毎に住戸受信機28を設けた集合住宅用のシステムの例であるが、各部屋には感知器のみ設置され防災センター等に受信機を設けたビル設備用のシステムにも本発明を適用できる。 また、所定遅延時間及び圧力検出装置24の規定圧力はシステムの形態によって任意に変更設定して良い。スプリンクラーヘッドが作動したときに圧力検出信号E4がすぐにオフするような高い規定圧力に設定した場合には、所定遅延時間を設けなくとも良い。
【0121】
また、流水検知信号E1、火災信号E2及び圧力検出信号E4の全ての信号がオフのときの異常警報は、制御弁7の閉止制御をしてから所定時間継続して全ての信号のオフが継続した場合に異常警報を行うようにしても良い。そうすれば、全ての信号のオフ状態が、フェーズ2の火災信号待ちなのか、フェーズ4のスプリンクラーヘッドの誤作動状態なのかを更に確実に判断することができる。
【0122】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、スプリンクラーヘッドの破損等による誤作動で放水が行われて流水検知信号がオンしても、火災信号がオフで圧力検出信号もオフという状態からヘッドの破損と見做し、制御弁を閉止制御してその後の流水検知信号のオフに関わりなく閉鎖状態を維持するため、従来設備のヘッド誤作動で制御弁の閉鎖と開放が繰り返されてしまうことによる水損被害の拡大を確実に防止し、ヘッド破損時の水損被害を最小限に抑えることができる。
【0123】
また、流水検知信号を疑似的にオンさせる試験を行っても、制御弁は開放状態を維持するため、従来のように、試験動作により制御弁が閉鎖したり開放したりする異常な動きを起こすことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスプリンクラー消火設備の第1実施形態の説明図
【図2】図1のコントローラによる制御処理のフローチャート
【図3】図1で火災感知器、スプリンクラーヘッドの順に作動したフェーズ1の処理動作のフローチャート
【図4】図1でスプリンクラーヘッド、火災感知器の順に作動したフェーズ2の処理動作のフローチャート
【図5】図1で火報設備に障害が起きたフェーズ3の処理動作のフローチャート
【図6】図1でスプリンクラーヘッドが誤動作したフェーズ4の処理動作のフローチャート
【図7】図1で火災感知器が誤報したフェーズ4の処理動作のフローチャート
【図8】図1で末端試験弁を開放した試験時の処理動作のフローチャート
【図9】本発明で使用する制御弁の実施形態の断面図
【図10】従来のスプリンクラー消火設備の説明図
【図11】従来設備のヘッド破損時に起きる制御異常の説明図
【符号の説明】
1:消火ポンプ
4:給水本管
6:分岐管
7:制御弁
8:流水検知装置
9:流水検知スイッチ
10,10a,10b,10c:閉鎖型スプリンクラーヘッド
11:末端試験弁
12:オリフィス
15:ポンプ制御盤
18:火災感知器
24:圧力検出装置
25:コントローラ
26:緊急停止スイッチ
27:端子ボックス
28:住戸受信機(火災検出装置)
30:住棟受信機
32:バイパス弁

Claims (3)

  1. 給水本管から分岐された分岐管に閉鎖型スプリンクラーヘッドを接続し、定常監視状態で前記閉鎖型スプリンクラーヘッドまで加圧水が供給されているスプリンクラー消火設備に於いて、
    防護区画に設けられた火災感知器からの発報信号の受信に基づいて火災信号をオンする火災検出装置と、
    前記分岐管に設けられ、前記閉鎖型スプリンクラーヘッドの作動に伴う流水を検知して流水検知信号をオンする流水検知装置と、
    前記流水検知装置と直列に前記分岐管に設けられ、電気的制御により閉開可能な制御弁と、
    前記流水検知装置の2次側の分岐管に接続され、所定圧力以上の2次側圧力を検出して圧力検出信号をオンする圧力検出装置と、
    前記火災検出装置の火災検出信号、前記流水検出装置の流水検知信号及び前記圧力検出装置の圧力検出信号に基づき、前記制御弁を開放状態と閉鎖状態に制御するコントローラと、
    を備え
    前記コントローラは、前記火災検出信号がオフ、前記流水検知信号がオフ、及び前記圧力検出信号がオンとなっている定常監視状態で前記制御弁を開放状態に維持し、前記閉鎖型スプリンクラーヘッドの誤作動により前記流水検知信号がオンし前記火災信号がオフの場合、前記制御弁を閉止制御し、該閉止制御した後に前記流水検知信号がオフした時に前記圧力検出信号がオフの場合は前記制御弁の閉鎖状態を維持することを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  2. 請求項のスプリンクラー消火設備に於いて、前記制御弁を閉止制御した後に前記流水検知信号、前記火災信号及び前記圧力検出信号の全てがオフの場合は異常警報を行うことを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  3. 給水本管から分岐された分岐管に閉鎖型スプリンクラーヘッドを接続し、定常監視状態で前記閉鎖型スプリンクラーヘッドまで加圧水が供給されているスプリンクラー消火設備に於いて、
    防護区画に設けられた火災感知器からの発報信号の受信に基づいて火災信号をオンする火災検出装置と、
    前記分岐管に設けられ、前記閉鎖型スプリンクラーヘッドの作動に伴う流水を検知して流水検知信号をオンする流水検知装置と、
    前記流水検知装置と直列に前記分岐管に設けられ、電気的制御により閉開可能な制御弁と、
    前記流水検知装置の2次側の分岐管に接続され、所定圧力以上の2次側圧力を検出して圧力検出信号をオンする圧力検出装置と、
    前記火災検出装置の火災検出信号、前記流水検出装置の流水検知信号及び前記圧力検出装置の圧力検出信号に基づき、前記制御弁を開放状態と閉鎖状態に制御するコントローラと、
    を備え、
    前記コントローラは、前記火災検出信号がオフ、前記流水検知信号がオフ、及び前記圧力検出信号がオンとなっている定常監視状態で前記制御弁を開放状態に維持し、試験時に前記流水検知信号をオンさせたときに、前記圧力検出信号がオンの場合は前記制御弁を開放状態に維持することを特徴とするスプリンクラー消火設備。
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