JP4553220B2 - スプリンクラー消火設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火災発生時にスプリンクラーヘッドから消火用水を放水するスプリンクラー消火設備に関し、特に集合住宅の各住戸等を一つの防護区画として火災の監視と消火を制御するスプリンクラー消火設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスプリンクラー消火設備においては、各住戸等の防護区画に例えば図8の設備が設置される。
【0003】
図8において、防護区画には火災報知設備として住戸用受信機1が設置され、住戸用受信機1から引き出された感知器回線2に火災感知器3を接続している。
また同じ防護区画には、消火ポンプの給水本管から分岐した消火配管4が設置され、消火配管4に閉鎖型のスプリンクラーヘッド5を接続している。
【0004】
このスプリンクラーヘッド5の手前となる消火配管4の位置には、流水検知装置6と制御弁7を設けている。制御弁7はスプリンクラー制御装置8で開閉制御される。スプリンクラー制御装置8には流水検知装置6からの流水検知信号E1と住戸用受信機1からの火災信号E2が供給され、駆動信号E4により制御弁7を開制御又は閉制御する。
【0005】
更に、消火配管4の末端は排水管9に接続され、この末端部分に末端試験弁10とオリフィス11を設けている。点検時に末端試験弁10を開くと、オリフィス11で決まるスプリンクラーヘッド1台の作動に相当する水量が流れ、これにより擬似的に流水検知装置6を作動させてポンプ運転等の試験動作を行わせることができる。
【0006】
スプリンクラー制御装置8は、設備立上げ時の初期設定で制御弁7を開制御し、定常監視状態では開状態となっている制御弁7を通って加圧された消火用水がスプリンクラーヘッド5を接続した消火配管4に供給されている。
【0007】
火災によりスプリンクラーヘッド5が作動して散水を開始すると、流水検知装置6が作動して流水検知信号E1を出力する。スプリンクラー制御装置8は、住戸用受信機1から火災信号E2を受信しない状態で最初に流水検知信号E1を受信すると、スプリンクラーヘッド5の誤作動の可能性があると判断し、制御弁7を閉制御して散水を停止し、誤作動による水損を防ぐ。そして火災信号E2を受信するまで待機する。
【0008】
火災であった場合には、制御弁7を閉制御した後に住戸用受信機1から火災信号E1が出力され、火災信号E1の受信で制御弁7を開制御し、既に作動しているスプリンクラーヘッド5から消火用水を散水させて消火する。
【0009】
またスプリンクラーヘッド5が作動する前に、住戸用受信機1からの火災信号E1を受信した場合、スプリンクラー制御装置8は制御弁7の開状態を維持し、その後にスプリンクラーヘッド5の作動で消火用水が散水できる状態を維持する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スプリンクラーヘッドが誤作動した場合の水損を軽減するために制御弁を開閉制御する従来のスプリンクラー消火設備にあっては、火災信号がない状態で流水検知信号が得られた時に、制御弁を閉制御して作動したスプリンクラーヘッドからの散水を停止している。しかしながら、水損を軽減するために制御弁を閉鎖しても、天井裏等に設置されている消火配管における水平配管部分に充水されている消火用水が作動したスプリンクラーヘッドから流れ出してしまい、水損を増大させるという問題があった。
【0011】
本発明は、制御弁を閉鎖した際に配管内に残っている消火用水による水損を軽減するスプリンクラー消火設備を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明のスプリンクラー消火設備は次のように構成する。本発明のスプリンクラー消火設備は、防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して防護区画の火災を監視する火災報知設備と、防護区画に設置された消火配管に接続されたスプリンクラーヘッドと、スプリンクラーヘッドの消火配管に対し消火用水を供給する給水位置と消火配管に対する消火用水の供給を停止して排水管に連通させる排水位置とを切替え制御する三方制御弁と、スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、流水検知信号を受けて火災信号を受けていない際には三方制御弁を排水位置に制御し、その後、火災信号を受けた際には三方制御弁を給水位置に制御するスプリンクラー制御装置を設ける。ここで三方制御弁は電動弁又は電磁弁である。
【0013】
このように三方制御弁によりスプリンクラーヘッドの消火配管に対する消火用水供給を停止すると同時に、消火配管を排水管に連通させることで、消火用水の供給を停止した状態で消火配管の水平部分に充水されている消火用水は排水管に流れて排水され、誤作動したスプリンクラーから流れ出しを抑えて、水損を軽減する。
【0014】
また本発明の別の形態にあっては、防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して防護区画の火災を監視する火災報知設備と、防護区画に配置された消火配管に接続されたスプリンクラーヘッドと、スプリンクラーヘッドの消火配管に対し消火用水を供給する給水位置と消火配管に対する消火用水の供給を停止して排水管に連通させる排水位置とを切替え制御する三方制御弁と、スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、監視時は三方制御弁を給水位置に制御し、流水検知信号を受けて火災信号を受けていない際には三方制御弁を排水位置に制御するスプリンクラー制御装置を設ける。ここで三方制御弁は電動弁又は電磁弁である。
【0015】
ここで、流水検知信号を受けて火災信号を受けていない場合は、スプリンクラーヘッドが誤動作した可能性があるため、三方制御弁によりスプリンクラーヘッドの消火配管に対する消火用水供給を停止すると同時に、消火配管を排水管に連通させることで、消火用水の供給を停止した状態で消火配管の水平部分に充水されている消火用水は排水管に流れて排水され、スプリンクラーから流れ出しを抑えて水損を軽減する。
【0016】
また、この形態のスプリンクラー制御装置は、流水検知信号を受けていない時に火災信号を受けた際は前記三方制御弁を給水位置に維持する
【0017】
このように、流水検知信号を受けていない時に火災信号を受けた場合は、火災が発生しているにも係わらずまだスプリンクラーが作動していない可能性があるため、三方制御弁をスプリンクラーヘッドの消火配管に対して消火用水を供給する位置に維持する。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明が適用されるスプリンクラー消火設備の全体構成の説明図であり、例えば集合住宅における住戸を1つの防護区画として火災監視と消火を行う場合を例にとっている。
【0019】
図1において、防護区画設備20a〜20nは、住戸を1つの防護区画として設けられた設備である。この防護区画設備20a〜20nに対してはスプリンクラー消火設備用のポンプ設備が設けられている。集合住宅の地下室などには消火ポンプ12が設置され、消火ポンプ12から建物の高さ方向に給水本管13を立ち上げており、給水本管13から防護区画設備20a〜20nに分岐管21a〜21nを接続している。
【0020】
消火ポンプ12は貯水槽14の消火用水を給水側に接続している。給水本管13には圧力タンク15が分岐接続され、圧力タンク15によって給水本管13を加圧することにより管内圧力を規定値に保持している。
【0021】
圧力タンク15には圧力スイッチ16が設けられ、防護区画設備20a〜20n側に設けているスプリンクラーヘッドが作動して給水本管13の管内圧力が所定値以下に低下したことが圧力スイッチ16で検出されると、ポンプ制御盤17によりモータ18を駆動して消火ポンプ12を運転し、貯水槽14の消火用水を給水本管13に継続して加圧供給する。
【0022】
消火ポンプ12が運転されている際にはポンプ運転信号がポンプ制御盤17から住棟受信盤19に出力される。また給水本管13の他端は建屋屋上などの高所に設置した高架水槽22に引き込まれ、高架水槽22からの消火用水で給水本管13に消火用水を常時充満させている。
【0023】
図2は図1のスプリンクラー消火設備における防護区画設備20a〜20nの設備構成の実施形態であり、この実施形態にあってはスプリンクラーヘッドに対する消火用水の供給と停止を制御する制御弁として三方制御弁を使用したことを特徴とする。
【0024】
図2の防護区画設備において、この住戸を1つとする防護区画として火災監視を行うため住戸内には住戸用受信機1を設け、住戸用受信機1から引き出された感知器回線2に火災感知器3を接続している。住戸用の火災設備の場合、火災感知器3としては、火災による熱や煙で作動した後、熱や煙がなくなると復旧する自己復旧型の火災感知器を使用している。
【0025】
また住戸を1つの防護区画として消火するため住戸内にはスプリンクラーヘッド5が設置されている。スプリンクラーヘッド5は閉鎖型であり、火災による熱を受けた際に内部の金属を溶融させることなどによって自動的に開口して消火用水を散水する。
【0026】
スプリンクラーヘッド5は住戸内の天井裏などに水平に配管された消火配管4からの立下がり管の先端に接続されている。スプリンクラーヘッド5を接続した消火配管4は、三方制御弁24を介して消火ポンプ側からの分岐管21と排水管9aに接続される。
【0027】
三方制御弁24はポート28a,28b,28cを持ち、ポート28aに流水検知装置6を介して分岐管21を接続し、ポート28bに排水管9aを接続し、更にポート28cに消火配管4を接続している。
【0028】
この三方制御弁24は、定常監視状態においてはポート28aとポート28cを連通する給水位置に切り替えられており、分岐管21からの消火用水を三方制御弁24を介して消火配管4に接続したスプリンクラーヘッド5に供給しており、湿式スプリンクラー設備と同じ加圧消火用水の供給状態となっている。
【0029】
一方、三方制御弁24は火災によりスプリンクラーヘッド5が作動し、このとき住戸用受信機1で火災判断による火災信号の送出が行われていない場合には、スプリンクラーヘッド5の誤作動による水損を防ぐため、ポート28bとポート28cを連通する排水位置に切替制御される。
【0030】
このように三方制御弁24がポート28bとポート28cを連通する排水位置に切り替えられると、分岐管21から消火配管4に対する加圧消火用水の供給が停止されると同時に消火配管4が三方制御弁24を介して排水管9bに連通するため、消火配管4の内部に充水している消火用水が排水管9aにより排出される。
【0031】
このため、もしスプリンクラーヘッド5が火災以外の原因で誤作動して消火用水が散水した場合には、三方制御弁24が排水位置に切替制御されることで消火配管4の水平部分に充水している消火用水を排水管9aに流すことができ、これによって誤作動したスプリンクラーヘッド5からの消火用水の散水を可能な限り少なくして水損による被害を低減する。
【0032】
三方制御弁24はスプリンクラー制御装置8Aにより切替制御される。スプリンクラー制御装置8Aに対しては流水検知装置6からの流水検知信号E1と住戸用受信機1からの移報信号となる火災信号E2が供給されており、この流水検知信号E1と火災信号E2に基づいて、制御信号E3により三方制御弁24を給水位置または排水位置に切替制御する。
【0033】
まず設備の立上げ時の初期設定の際に、スプリンクラー制御装置8Aは三方制御弁24を給水位置に切替制御しており、このため定常監視状態にあっては、三方制御弁24のポート28aと28cが連通し、分岐管21からの消火用水を消火配管4に接続したスプリンクラーヘッド5に供給している。
【0034】
火災によりスプリンクラーヘッド5が作動して消火用水が散水されると、このときの消火用水の管内の流れによって流水検知装置6が作動し、流水検知信号E1をスプリンクラー制御装置8Aに出力する。
【0035】
スプリンクラー制御装置8Aは流水検知信号E1を受信した際に、住戸用受信機1からの火災信号E2がまだ受信されていない場合にはスプリンクラーヘッド5の誤作動の可能性があると判断し、制御信号E3によって三方制御弁24を排水位置に切り替え制御し、ポート28bとポート28cを連通し、消火配管4に充水している消火用水を排水管9aに流す。そして火災信号E2を受信するまで待機する。
【0036】
その後に火災感知器3が火災による煙や熱を受けて発報し、住戸用受信機1で発報受信が行われて火災と判断すると、火災信号E2をスプリンクラー制御装置8Aに出力する。この火災信号E2を受けたスプリンクラー制御装置8Aは三方制御弁24に制御信号E3を出力し、排水位置から給水位置に切替制御し、分岐管21から消火用水を消火配管4に継続的に供給して、スプリンクラーヘッド5からの散水により消火を行う。
【0037】
もちろん、三方制御弁24の給水位置への切替でスプリンクラーヘッド5から消火用水が散水されると、図1に示した給水本管13の管内圧力が低下し、この圧力低下を空気タンク15に設けた圧力スイッチ16が検知し、ポンプ制御盤17によるモータ18の駆動で消火ポンプ12の運転が行われる。
【0038】
図3は図2の三方制御弁24の具体的な構造である。三方制御弁24はボデー25に3つのポート28a,28b,28cを設けており、内部にボール弁体26をシャフト29により回動自在に配置しており、ボール弁体26にはL字型の通路27が設けられている。
【0039】
ボデー25の上部にはアクチュエータ30が設けられ、アクチュエータ30内には電気的に駆動されるモータが内蔵されており、アクチュエータ30におけるモータ駆動によってシャフト29を水平回りに180°回転することで、通路27の開口部をポート28aとポート28bの間で切り替えている。
【0040】
図示の状態においては、ボール弁体26の通路27はポート28bとポート28cを連通する図2における排水位置に切り替わった状態であり、この状態からシャフト29をアクチュエータ30により180°回転駆動すると、ポート28aとポート28cが通路27により連通する図2における給水位置に切り替わる。
【0041】
図4は図3の三方制御弁24を図2の消火設備に設置した場合の給水位置と排水位置における切替構造の説明図である。
【0042】
図4(A)は三方制御弁24を給水位置に切り替えた状態であり、ポート28aには分岐管21が接続され、ポート28bには排水管9aが接続され、更にポート28cにはスプリンクラーヘッド5を接続している消火配管4が接続されている。
【0043】
この三方制御弁24の給水位置にあっては、ボール弁体26の通路が分岐管21と消火配管4を連通しており、流水検知装置6を介して供給された消火用水は矢印のように三方制御弁24を通って消火配管4に供給されている。
【0044】
図4(B)は三方制御弁24を排水位置に切り替えた状態である。三方制御弁24を排水位置に切り替えると、ボール弁体26の通路は消火配管4に対し分岐管21側を切り離すと同時に排水管9aを連通し、これによって消火配管4に充水されている消火用水が排水管9aを通って排出される。
【0045】
図5は図2の三方制御弁24を用いた防護区画設備におけるスプリンクラー制御装置8Aによる制御処理のフローチャートである。
【0046】
図5において、まずステップS1で初期設定を行う。この初期設定はスプリンクラー消火設備の運用を開始する立上げ時あるいは設備試験を終了した後の運用再開時などであり、初期設定によって三方制御弁24を給水位置に切替制御する。このため、スプリンクラーヘッド5を接続した消火配管に対し常時消火用水が供給された状態となる。
【0047】
ステップS1の初期設定が済むと定常監視状態に入り、スプリンクラー制御装置8AはステップS2で流水検知信号E1の有無をチェックしている。定常監視状態では流水検知信号E1はないことからステップS9に進み、火災信号E2の有無をチェックする。定常監視状態にあっては火災信号E2もないことから再びステップS2に戻り、ステップS2,S9の処理を繰り返している。
【0048】
このような定常監視状態において、スプリンクラーヘッド5が作動し、この流水によって流水検知装置6が作動し、流水検知信号E1が得られると、ステップS2で流水検知信号E1が判別され、ステップS3に進んで火災信号E2の有無をチェックする。
【0049】
このとき火災信号E2がなければステップS4に進み、三方制御弁24の排水位置への切替制御を行う。これによって消火配管4の水平部分に充水されていた消火用水が排水管9aに流れ出す。
【0050】
三方制御弁24の排水位置への制御が済むと、ステップS5で火災信号E2の有無をチェックしており、火災信号E2があれば、ステップS6で三方制御弁24を給水位置に制御する。これによって再びスプリンクラーヘッド5の消火配管4に消火用水が供給され、火災により作動したスプリンクラーヘッド5からの消火用水の散水が行われる。
【0051】
一方、ステップS2で流水検知信号E1ありを判別した後に、ステップS3で火災信号E2が得られなければ、ステップS4〜S6をスキップする。このとき図1の消火ポンプ12は、ポンプ制御盤17によるモータ18の駆動で運転状態にあり、この消火ポンプ運転中にあっては、ステップS7で鎮火の有無をチェックしている。
【0052】
ステップS7で鎮火が判別されると、ステップS8に進み、三方制御弁24を排水位置に切替制御する。ステップS7における鎮火のチェックは、オペレータによる手動操作でもよいし、住戸用受信機1からの火災信号E2がなくなったことを検出して自動的に行うようにしてもよい。
【0053】
一方、ステップS2で流水検知信号E1が得られず、ステップS9に進んで最初に火災信号E2が得られると、ステップS10に進んで再度、流水検知信号E1の有無をチェックする。このとき流水検知信号E1が得られるまでは、ステップS11で火災復旧の有無をチェックしている。
【0054】
ステップS10,S11の処理中に火災感知器3が復旧すれば、火災信号E2がなくなることで火災復旧を判別し、再びステップS2の処理に戻る。
【0055】
このように三方制御弁24を用いたスプリンクラーヘッド5に対する制御にあっては、火災信号が得られていない状態で流水検知信号が得られた場合には三方制御弁24を排水位置に切り替え、分岐管からのスプリンクラーヘッドに対する消火用水の供給を停止すると同時に、スプリンクラーヘッド側の消火配管を排水管に連通し、消火配管の水平部分に充満している消火用水を排水管に流して抜くことで、万一スプリンクラーヘッドの誤作動により消火用水が散水された場合の水損被害を最小限に抑えることができる。
【0056】
図6は図1の防護区画設備20a〜20nの他の実施形態であり、この実施形態にあってはスプリンクラーヘッドに対する消火用水の供給と停止の制御に制御弁と排水制御弁として機能する試験制御弁を用いたことを特徴とする。
【0057】
図6において、住戸の1つの防護区画として火災監視を行うため住戸用受信機1が設置され、そこから引き出された感知器回線2に火災感知器3が接続されている。また住戸を1つの防護区画として消火を行うため住戸内にはスプリンクラーヘッド5が設置され、天井裏などに水平に配管された消火配管4に接続している。
【0058】
消火配管4は図1のように、分岐管を介して消火ポンプ12側の給水本管13に接続されており、分岐管側に流水検知装置6と制御弁7を設けている。更に消火配管4の巻末側には排水制御弁として機能する試験制御弁32が設けられる。
試験制御弁32は排水管9に接続され、この排水管9の部分にオリフィス11を設けている。
【0059】
制御弁7及び試験制御弁32はスプリンクラー制御装置8Bにより開閉制御される。制御弁7及び試験制御弁32は共に、モータにより弁が開閉される電動弁などで構成される。
【0060】
スプリンクラー制御装置8Bは、流水検知装置6からの流水検知信号E1と住戸用受信機1からの火災信号E2に基づき、スプリンクラーヘッド5に対する消火用水の供給と停止のために制御信号E4により制御弁7を開閉制御し、この制御弁7の開閉制御に伴って制御信号E5によって試験制御弁32を開閉制御する。
【0061】
スプリンクラー制御装置8Bは、設備立上げ時などの初期設定で制御弁7を開制御し、同時に試験制御弁32を閉制御する初期設定を行っている。このためスプリンクラーヘッド5を接続した消火配管4に対しては流水検知装置6を介して加圧された消火用水が供給され、消火用水は閉状態に置かれた試験制御弁32の位置まで充満している。
【0062】
火災によりスプリンクラーヘッド5が作動すると、スプリンクラーヘッド5からの消火用水の散水による流水で流水検知装置6が作動し、流水検知信号E1をスプリンクラー制御装置8Bに出力する。
【0063】
このとき住戸用受信機1から火災信号E2を受信していなければ、スプリンクラー制御装置8Bはスプリンクラーヘッド5の誤作動と判断し、制御弁7を閉制御し、同時に試験制御弁32を開制御する。
【0064】
制御弁7の閉制御によって消火配管4のスプリンクラーヘッド5に対する消火用水の供給が停止し、同時に試験制御弁32の開制御で消火配管4の水平部分に充水している消火用水が排水管9に流れて排出される。
【0065】
このため、火災以外の要因による誤作動でスプリンクラーヘッド5が作動していた場合には、排水管9に消火配管4の水平部分に充満している消火用水が排水されることで、誤作動したスプリンクラーヘッド5からの消火用水の散水を最小限に抑えることができ、これによって水損被害を更に軽減できる。
【0066】
スプリンクラー制御装置8Bは、流水検知信号E1の受信に基づき制御弁7を閉制御し、同時に試験制御弁32を開制御した後、住戸用受信機1から火災信号E2を受信すると、制御弁7を開制御すると同時に試験制御弁32を閉制御し、これにより作動したスプリンクラーヘッド5に対し消火用水を継続供給して散水し、消火を行う。
【0067】
一方、火災により火災感知器3の発報で住戸用受信機1で火災が判断され、スプリンクラー制御装置8Bが住戸用受信機1から最初に火災信号E2を受信した場合には、制御弁7の開状態及び試験制御弁32の閉状態を維持し、その後、火災によりスプリンクラーヘッド5が作動した際に継続して消火用水を供給することで散水させる。
【0068】
図7は図6の実施形態におけるスプリンクラー制御装置8Bの制御処理のフローチャートである。
【0069】
図7において、まずステップS1で初期設定を行う。この初期設定はスプリンクラー消火設備の運用を開始する立上げ時あるいは設備試験を終了した後の運用再開時などであり、初期設定により制御弁7を開放状態に制御し、同時に試験制御弁32を閉鎖状態に制御する。
【0070】
ステップS1で初期設定が済むと定常監視状態に入り、スプリンクラー制御装置8BはステップS2で流水検知信号E1の有無をチェックしている。定常監視状態では流水検知信号E1はないことから、ステップS12に進み、火災信号E2の有無をチェックする。
【0071】
定常監視状態にあっては火災信号E2もないことから、再びステップS2に戻り、ステップS2,S12の処理を繰り返している。このような定常監視状態において、火災によりスプリンクラーヘッド5が作動し、その流水により流水検知装置6が作動して流水検知信号E1が得られると、ステップS2からS3に進み、火災信号E2の有無をチェックする。
【0072】
このとき火災信号E2がなければ、ステップS4に進み、制御弁7を閉制御し、続いてステップS5で試験制御弁32を開制御する。制御弁7の閉制御及び試験制御弁32の開制御が済むと、ステップS6で火災信号E2の有無をチェックしている。火災信号E2を受けると、ステップS7で試験制御弁32を閉制御し、次のステップS8で制御弁7を開制御する。
【0073】
ステップS7及びステップS8によって試験制御弁32が閉鎖され、制御弁7が開放されると、消火ポンプの運転による消火用水の散水状態となり、この状態ではステップS9で鎮火の有無をチェックする。
【0074】
一方、ステップS2で流水検知信号E1が得られてからステップS3で火災信号E2が得られた場合には、ステップS4〜S8をスキップして、ステップS9の鎮火のチェックに入る。
【0075】
ステップS9の鎮火チェック中にあっては、消火ポンプの運転による作動したスプリンクラーヘッド5からの消火用水の散水が行われており、ステップS9で鎮火を判別すると、ステップS10に進み、制御弁7を閉制御し、続いてステップS10で試験制御弁32を閉制御する。
【0076】
ステップS9における鎮火の判断は、オペレータによる手動操作でもよいし、住戸用受信機1からの火災信号E2がなくなったことを検出して自動的に行うようにしてもよい。
【0077】
一方、ステップS2で流水検知信号E1が得られず、ステップS12に進んで最初に火災信号E2が得られると、ステップS13に進んで再度、流水検知信号E1をチェックする。このとき流水検知信号E1が得られるまではステップS14で火災復旧の有無をチェックしており、ステップS13で流水検知信号E1が得られると、ステップS9に進む。
【0078】
ステップS13,S14の処理中に火災感知器3が復旧すれば、住戸用受信機1からの火災信号E2がなくなることで火災復旧を判別して再びステップS2の処理に戻る。
【0079】
この図6の実施形態におけるスプリンクラーヘッドの制御処理にあっても、流水検知信号E1の受信及び火災信号E2の非受信に基づいてスプリンクラーヘッド5の誤作動の判断に基づき制御弁7を閉制御する際には、同時に試験制御弁32を開制御しており、これによって誤作動したスプリンクラーヘッド5に対する消火用水の供給を停止すると同時に消火配管4の水平部分に充水している消火用水を試験制御弁32の開制御で排水管に抜き、誤作動したスプリンクラーヘッド5からの散水を最小限に抑え、水損を軽減できる。
【0080】
尚、図6の制御弁7に、図2の三方制御弁24を設けても良い。この場合で、流水検知信号E1があり、火災信号E2がなかった場合は、三方制御弁7を排水位置にし、試験制御弁32を開制御することで消火配管4の両側から排水でき、迅速な排水を行うことができる。
【0081】
また、上記の実施形態は集合住宅の各住戸を防護区画とするスプリンクラー消火設備を例にとるものであったが、本発明はこれに限定されず、火災受信盤やスプリンクラー制御盤を監視室などに集中して設けて構成されたビル設備に適用することもできる。
【0082】
また、図6の試験制御弁32を使用せず、配管4の任意の位置に排水専用の排水制御弁を設けて図6と同じ制御を行っても良い。
【0083】
また本発明で使用する三方制御弁24、制御弁7、更に試験制御弁32としては、電導弁、電磁弁などの配管時の切替えまたは開閉のできる弁構造のものであれば適宜の弁構造でよい。また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。更にスプリンクラー制御盤は各住戸ごとに設けなくともよく、複数の住戸ごと即ち複数の防護区画の制御を行うように設けてもよい。
【0084】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、流水検知信号の受信によってスプリンクラーヘッドの誤作動と判断した際には、スプリンクラーヘッドを接続している消火配管に対する消火用水の供給を停止すると同時に、消火配管を排水管に連通し、消火配管の水平部分に充水している消火用水を排水管に流して抜き、これによって消火配管の水平部分に充水している消火用水が誤作動したスプリンクラーヘッドから散水されてしまうのを最小限に防ぎ、スプリンクラーヘッドの誤作動による水損を更に軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるスプリンクラー消火設備の全体構成の説明図
【図2】三方制御弁を使用した図1の防護区画設備の実施形態の説明図
【図3】図2で使用する三方制御弁の説明図
【図4】図2の三方制御弁の給水位置と排水位置の切替状態の説明図
【図5】図2のスプリンクラー制御装置による制御処理のフローチャート
【図6】制御弁と排水制御弁を使用した図1の防護区画設備の他の実施形態の説明図
【図7】図6のスプリンクラー制御装置による制御処理のフローチャート
【図8】従来のスプリンクラー消火設備における防護区画設備の説明図
【符号の説明】
1:住戸受信盤
2:感知器回線
3:火災感知器(自己復旧型)
4:消火配管
5:閉鎖型スプリンクラーヘッド
7:制御弁
8A,8B:スプリンクラー制御装置
9:排水管
10:末端試験弁
11:オリフィス
12:消火ポンプ
13:給水本管
14:水源水槽
15:空気タンク
16:圧力スイッチ
17:ポンプ制御盤
18:モータ
19:住棟受信盤
20a〜20n:防護区画設備
21a〜21n:分岐管
22:高架水槽
24:三方制御弁
25:ボデー
26:ボール弁体
27:通路
28a,28b,28c:ポート
29:シャフト
30:アクチュエータ
32:試験制御弁(排水制御弁)

Claims (4)

  1. 防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して前記防護区画の火災を監視する火災報知設備と、
    前記防護区画に設置された消火配管に接続されたスプリンクラーヘッドと、
    前記スプリンクラーヘッドの消火配管に対し消火用水を供給する給水位置と前記消火配管に対する消火用水の供給を停止して排水管に連通させる排水位置とを切替え制御する三方制御弁と、
    前記スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、
    流水検知信号を受けて火災信号を受けていない際には前記三方制御弁を排水位置に制御し、その後、火災信号を受けた際には前記三方制御弁を給水位置に制御するスプリンクラー制御装置と、
    を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。

  2. 防護区画に設置された火災感知器を感知器回線に接続して前記防護区画の火災を監視する火災報知設備と
    前記防護区画に設置された消火配管に接続されたスプリンクラーヘッドと、
    前記スプリンクラーヘッドの消火配管に対し消火用水を供給する給水位置と前記消火配管に対する消火用水の供給を停止して排水管に連通させる排水位置とを切替え制御する三方制御弁と、
    前記スプリンクラーヘッドの作動による消火用水の流水を検知する流水検知装置と、
    監視時は前記三方制御弁を給水位置に制御し、流水検知信号を受けて火災信号を受けていない際には前記三方制御弁を排水位置に制御するスプリンクラー制御装置と、
    を設けたことを特徴とするスプリンクラー消火設備。

  3. 請求項2記載のスプリンクラー消火設備に於いて、
    流水検知信号を受けていない時に火災信号を受けた際は前記三方制御弁を給水位置に維持することを特徴とするスプリンクラー消火設備。
  4. 請求項1又は2記載のスプリンクラー消火設備に於いて、前記三方制御弁は電動弁又は電磁弁であることを特徴とするスプリンクラー消火設備。
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