JP4563574B2 - トンネル防災設備 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、防災受信盤から引き出された電源線、コモン線及び信号線を含む伝送路にトンネル内に設置した検出器や制御機器等の端末機器を接続すると共に所定間隔毎に中継増幅盤を接続してトンネル内を監視制御するトンネル防災設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車専用道路のトンネルに使用される防災設備として、防災受信盤からトンネル内に引き出された伝送路に接続している複数の端末機器にアドレスを割当て、アドレスを指定した各種のコマンドの送信により火災検知器の情報収集による火災監視や、火災を判断した際の水噴霧ヘッドからの放水制御等を行う所謂R型伝送方式をとっている。
【0003】
このようなR型伝送方式を採用したトンネル防災設備では、例えば図6のように、防災受信盤101からトンネル内に引き出された伝送路102に対し例えば火災検知器105を接続している。また伝送路102での電圧低下を防止するため、トンネル内の約800メートルといった一定間隔毎に中継増幅盤107を配置している。
【0004】
ここで伝送路102は、電源線SV、コモン線SC、端末側に電圧モードで信号を送る下り信号線SA、端末から電流モードで信号を送り返す上り信号線SBから構成されている。また中継増幅盤107は電源を内蔵しており、各中継器107より端末側となる下り電源線SVとコモン線SC間に電源を供給している。
尚、最初の中継増幅盤107までの間は防災受信盤101からの電源供給となる。
【0005】
ところで、このようなトンネル防災設備の中継増幅盤で電源等に異常が生じた場合には、特開2000−207654号のように、伝送路2をバイパスする方法が公知である。
【0006】
図7は図6の中継増幅盤に公知のバイパス方法を適用した場合であり、リレー接点a11〜a14,a21〜a24を使用し、4線ともバイパスしている。即ち、電源ダウン等の異常が起きた際には、リレー接点a11,a12,a21,a22をバイパス側に切替えて上り及び下りの電源線SVとコモン線SCをバイパス接続する。同時に、リレー接点a13,a14,a23,a24をバイパス側に切替え、上り及び下りの信号線SA,SBを信号処理部108を迂回するようにバイパス接続する。
【0007】
なお、通常は、リレー接点a11,a12,a21,a22はバイパスされておらず、図示しない電圧検出回路によって電源線SV及びコモン線SC間の電圧を監視している。また、リレー接点a13,a14,a23,a24は、通常時はバイパスしておらず、信号線SA,SBの信号を波形整形したり、増幅したりしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような中継増幅盤の4線をバイパスする方法にあっては、例えば施工中等に複数の中継増幅盤107の電源を落とした状態で防災受信盤101の電源を投入すると、防災受信盤101は電源を落としている中継増幅盤107の下り側の伝送路2に接続している全ての端末機器に電源を供給することとなり、通常時の複数倍の端末が防災受信盤101に接続され、電源の負荷が大きくなり、防災受信盤101の電源がダウンしてしまう恐れがあった。
【0009】
また防災受信盤の電源ダウンを回避するため、端末機器の台数分の容量をもった電源を設けることは、コストおよび構造上から困難である。更に、中継増幅盤についても、その下り側に配置している複数の中継増幅盤の電源を落とした場合にも、中継増幅盤が以降のバイパスしている中継増幅盤に接続されている端末に対して電源を供給する必要があり、同一の問題が発生する。
【0010】
これにより中継増幅盤がダウンすると更に前段の中継増幅盤がダウンすることになり、結果的にはシステム全体がダウンする可能性がある。なお、上記のバイパス動作は、中継増幅盤の電源異常のみならず、信号処理部108の異常時にも行われる。
【0011】
本発明は、中継増幅盤の電源ダウン等の異常時に防災受信盤や上り側に位置する特定の中継増幅盤の電源負荷を大きく変動させることなく安定して電源供給をバックアップすることのできるトンネル防災設備を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため本発明は次のように構成する。本発明は、防災受信盤から引き出された電源線及び信号線を含む伝送路にトンネル内に設置した検出器や制御機器等の端末機器を接続すると共に所定間隔毎に中継増幅盤を接続し、各中継盤は端末側となる下り側電源線に電源を供給してトンネル内を監視制御するトンネル防災設備を対象とする。
【0013】
このようなトンネル防災設備につき本発明は、中継増幅盤に、受信盤側となる上り側電源線の電源電圧を監視して電圧低下を検出する電圧低下検出回路と、上り側の電源線に盤内蔵電源を接続する折返し接点を設け、電圧低下検出回路の検出出力が得られた際に、上り側の電源線に設けた折返し接点を閉じることにより上り側の電源線に電源を供給するバックアップ回路と、信号線に盤内の信号処理部をバイパスさせるバイパス接点を接続し、盤の異常時にバイパス接点を閉じて信号線をバイパスするバイパス回路とを備えたことを特徴とする。
【0014】
バックアップ回路は、電圧低下検出回路の検出出力により作動する折返しリレーを備え、この折返しリレーの常開リレー接点(ノーマルオープン接点)を折返し接点に使用する。またバイハス回路は、盤の正常時に作動し、異常時に非作動となるバイパスリレーを備え、このバイパスリレーの常閉リレー接点(ノーマルクローズ接点)をバイパス接点に使用する。
【0015】
このため施工中の立上げ時や運用中に中継増幅盤が電源ダウン等の異常が発生した場合、ダウンした中継増幅盤の下り側に隣接して配置している中継増幅盤が電源電圧の低下を検出して上り側に電源を折り返す電源のバックアップ動作を行い、このとき電源ダウンを起した中継増幅盤ではバイパス接点が閉じてコモン線のオープン状態にある折返し接点をバイパスすると共に、信号線をバイパスすることとなり、中継増幅盤は、通常時に電源を供給している下り側伝送路に接続した負荷に電源バックアップを行う上り側伝送路に接続した負荷を加えた電源容量を持てばよく、防災受信盤や特定の中継増幅盤の電源負荷を大きく増やす必要がなく、各盤の電源容量をバックアップを考慮しても十分に小さくでき、設備のコストを低減できる。
【0016】
また中継増幅盤の電源バックアップ区間は、上り側の1区間(隣接する中継増幅盤までの区間)に限定され、複数の中継増幅盤をバイパスして電源バックアップする場合に比べ線路距離が短い分、電圧降下を小さくできる。そして、防災受信盤からの信号は確実に最終まで伝わることができる。
【0017】
更に本発明の伝送路で使用する信号線は、防災受信盤から端末に電圧モードで信号を伝送する下り信号線と、端末から防災受信盤に電流モードで信号を伝送する上り信号線を含む。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のトンネル防災設備のシステム構成の説明図である。
【0019】
図1において、防災受信盤1はトンネル設備の監視室に設置されており、監視室に設置された防災受信盤1から上りトンネルに対し上りトンネル伝送路2aが引き出され、また下りトンネルに対し下りトンネル伝送路2bが引き出されており、この実施形態では上りトンネル伝送路2a側を示している。
【0020】
上りトンネル伝送路2aとしては、防災受信盤1より検知器ライン3と中継器ライン4が引き出されている。検知器ライン3及び中継器ライン4は、トンネル内の道路の路肩のトンネル壁根元部分に構築した監視員通路のダクト内などに配線されている。
【0021】
検知器ライン3には所定間隔で火災検知器5が接続され、また中継器ライン4には所定間隔で水噴霧用ヘッドからの水噴霧制御を行うための中継器6を接続している。更に検知器ライン3及び中継器ライン4に対しては、一定間隔例えば800メートルの間隔ごとに中継増幅盤7−1,7−2,・・・7−nが設けられている。
【0022】
更に防災受信盤1に対してはポンプ制御盤20が設けられ、水噴霧用ヘッドの放水制御の際にはポンプ制御盤20より図示しない消火ポンプを運転して加圧消火用水をトンネル内のヘッドに供給して、水噴霧制御を行うようにしている。
【0023】
防災受信盤1と火災検知器5の間、防災受信盤1と中継器6及び中継増幅盤7−1〜7−nとの間の制御信号及び応答信号の伝送は、それぞれに固有のアドレスが予め割り当てられており、制御対象または応答先を指定したアドレスを含む制御信号または応答信号を検知器ライン3及び中継器ライン4を介して転送し、受信側にあっては自己アドレスに一致するアドレスの制御信号または応答信号を受けて必要な処理を行うようになる。
【0024】
この防災受信盤1と火災検知器5、中継器6、中継増幅盤7−1〜7−nとの間の伝送は、処理要求が発生した際にアドレスを含む制御信号または応答信号を送出する伝送方式以外に、防災受信盤1から一定間隔でポーリングコマンドを端末側に送信し、ポーリングコマンドによる制御とポーリングコマンドに対する応答コマンドによる応答信号の返送を行うようにしてもよい。
【0025】
図2は図1の中継増幅盤7−1,7−2の部分を取り出して示した本発明による中継増幅盤の実施形態の回路ブロック図である。
【0026】
図2において、中継増幅盤7−1には防災受信盤1側より検知器ライン3aと信号変換器(中継器)ライン3bが接続されている。検知器ライン3a側を例にとると、防災受信盤1からは、電源線SV、コモン線SC、電圧モードで防災受信盤1側から端末側に信号を伝送する下り信号線SA、端末側から防災受信盤1に対し電流モードで信号を伝送する信号線SBの4本を接続している。
【0027】
この点は信号変換器ライン3bについても同様に、電源線SV、コモン線SC、下り信号線SA、上り信号線SBの4線で構成される。中継増幅盤7−1には、電源部18が設けられ、AC100Vの商用交流電源等からDC48Vを作り出している。
【0028】
検知器ライン3a側について説明すると、電源部18からのDC48Vの電源出力は、ダイオードD2を介して端末側となる下り側の電源線SVとコモン線SC間に供給されている。電源部18に対する上り側の電源線SV及びコモン線SCに対しては、信号処理部8に接続した折返しリレーBのリレー接点b1,b2が挿入され、電源線SV側にはダイオードD1が接続される。
【0029】
リレー接点b1,b2は折返しリレーBの常開リレー接点(ノーマルオープン接点)であり、通常時、折返しリレーBは非作動であり、リレー接点b1,b2は図示のように開いており、このため電源部18は上り側の電源線SVとコモン線SC間に電源供給は行っていない。
【0030】
この折返しリレーBとリレー接点b1,b2により本発明における電源のバックアップ回路が構成される。
【0031】
また上り側の電源線SVとコモン線SCの間には電圧低下検出回路10−1が設けられる。電圧低下検出回路10−1は上り側の電源線SVとコモン線SC間の電源電圧を監視しており、電源電圧が規定電圧以下もしくは0V付近に低下すると電圧低下検出信号を信号処理部8に出力し、折返しリレーBを作動する。
【0032】
折返しリレーBが作動されると、そのリレー接点b1,b2が閉じ、電源部18からのDC48Vはリレー接点b1,b2を通って上り側の電源線SVとコモン線SC間に供給され、中継増幅盤7−1の前段の端末にもDC48Vを供給し、この電源の折り返しによるバックアップを行う。
【0033】
中継増幅盤7−1の信号処理部8に対しては、検知器ライン3aの下り信号線SAが電圧バッファアンプ12aを介して入力接続され、その出力は電圧バッファアンプ12bを介して下り側の下り信号線SAに接続されている。また下り側の上り信号線SBは電流バッファアンプ13aを介して信号処理部8に接続され、その出力は電流バッファアンプ13bを介して上り側の上り信号線SBに接続されている。
【0034】
この下り信号線SA及び上り信号線SBの各系統には、信号処理部8に接続しているバイパスリレーAの切替リレー接点a1,a3,a4が設けられ、更にそのリレー接点a2をコモン線SC側に挿入している電源折返し用のリレー接点b2と並列に接続している。
【0035】
信号処理部8に接続しているバイパスリレーAは、電源部18からDC48Vが供給されている正常時に作動し、図示のように切替リレー接点a1,a3,a4を信号処理部8側に閉じ、またリレー接点a2を開いている。中継増幅盤7−1で電源ダウンや信号処理部8の処理ダウンなどの異常が起きると、信号処理部8に電源供給が行われなくなることや信号処理部8が正常に動作しなくなることで、バイパスリレーAは非作動状態に復旧し、これによって切替リレー接点a1,a3,a4はバイパス側に切り替わり、またリレー接点a2が閉じて電源折返し用のリレー接点b2をバイパスする。
【0036】
この信号線のバイパスは、下り信号線SA側については、上り側の電圧バッファアンプ12a、信号処理部8及び電圧バッファアンプ12bを迂回するバイパス回路をリレー接点2aのバイパス範囲の切替えで形成する。また上り信号線SB側にあっては、リレー接点a4及びa1がバイパス側に切り替わることで、電流バッファアンプ13a、信号処理部8、電流バッファアンプ13bの経路を迂回したバイパス経路を形成する。
【0037】
ここでバイパスリレーAのリレー接点a2により、コモン線SCに対する本発明におけるバイパス回路が構成される。なお、電源線SVに関してはバイパスを行わない。これは、後段の中継増幅盤7−2から中継増幅盤7−1側に電源が供給さるのでバイパスの必要はない。
【0038】
このような検知器ライン3a側の電圧低下検出回路、バックアップ回路及びバイパス回路の構成は、信号変換器ライン3b側についても同様であり、電圧低下検出回路10−2、折返しリレーBとそのリレー接点b3,b4を備えたバックアップ回路、及びバイパスリレーBとその切替リレー接点a5,a7,a8とリレー接点a6を備えたバイパス回路で構成される。また中継増幅盤7−1の下り側に接続している中継増幅盤7−2においても、同じ回路構成が設けられている。
【0039】
次に本発明のトンネル防災設備の中継増幅盤側における電源供給及び電源バックアップの動作を検知器ライン3a側を例にとって説明する。まず防災受信盤1に接続している中継増幅盤7−1〜7−nが全て正常な場合には、図2の中継増幅盤7−1に示したように、各中継増幅盤7−1〜7−nにあっては、折返しリレーBが非作動、バイパスリレーAが作動となり、リレー接点b1,b2は開いていることから電源部18−1からのDC48Vは下り側の電源線SV,コモン線SC間にのみ供給される。
【0040】
また下り信号線SAと上り信号線SBにあっては、リレー接点a1,a3,a4が信号処理部8側に閉じ、下り信号線SAの電圧モードの信号を電圧増幅により波形整形して次の中継増幅盤7−2に送り出し、また中継増幅盤7−2側からの電流モード信号による応答信号を電流バッファアンプ13a,13bで規定電流に戻して上り側の信号線に出力している。
【0041】
図3は図1の中継増幅盤7−1〜7−4の4台を例にとって、電源線SVとコモン線SCについて電源供給状態を取出している。図3の定常時にあっては、中継増幅盤7−1〜7−4のいずれにおいてもリレー接点b1,b2は全て開いており、したがって各中継増幅盤7−1〜7−4の電源48Vは下り側に位置する電源線SVとコモン線SC間に供給されている。
【0042】
次に図2の中継増幅盤7−2で電源ダウンが起きた場合の動作を説明する。中継増幅盤7−2で電源ダウンが起きたとすると、下り側の電源線SVとコモン線SC間に対するDC48Vの供給が行われなくなる。このため、中継増幅盤7−2の下り側に接続している中継増幅盤7−3の電圧低下検出回路10−1が電源電圧の低下を検出して検出出力を生じ、信号処理部8に接続している折返しリレーBを作動する。
【0043】
このため中継増幅盤7−3のリレー接点b1,b2が閉じ、図4の中継増幅盤7−3に示すように、電源DC48Vをリレー接点b1,b2を介して、電源ダウンを起こしている中継増幅盤7−2側の電源線SVとコモン線SC間に供給する電源折り返しを行ってバックアップする。
【0044】
また電源ダウンを起こした中継増幅盤7−2にあっては、電源ダウンによってバイパスリレーAが非作動状態に復旧し、このためリレー接点a1,a3,a4がバイパス側に切り替わり、電源ダウンを起こしている中継増幅盤7−2の信号処理部8を迂回したバイパス経路により、電源ダウンを起こした中継増幅盤7−2に接続している下り信号線SA及び上り信号線SBの両端同士を直接接続するバイパス接続とする。
【0045】
同時に、リレー接点b2に並列接続しているリレー接点a2が図4の電源ダウンを起した中継増幅盤7−2に示すように閉じ、コモン線のリレー接点b2をバイパスする。よって、防災受信盤1からの信号は、中継増幅盤7−2をバイパスして中継増幅盤7−3以降に伝送される。なお、伝送信号は、1,2台程度の中継増幅盤をバイパスしても、信号の伝送品質に特に問題はない。
【0046】
この中継増幅盤7−2で電源ダウンが起きた時の電源バックアップとバイパス切替えは、信号変換器ライン3b側についても同様である。
【0047】
図5は中継増幅盤7−1〜7−4の内、隣接する2つの中継増幅盤7−2,7−3が電源ダウンを起こした場合の動作を、電源線SVとコモン線SC側について表わしている。
【0048】
2台の中継増幅盤7−2,7−3に電源ダウンが起きると、中継増幅盤7−3に続く下り側の中継増幅盤7−4において電圧低下が検出され、これによって折返しリレーBが作動し、そのリレー接点b1,b2を閉じ、電源折り返しにより電源ダウンを起こした中継増幅盤7−3との間の上り側の電源線SVとコモン線SC間の電源を供給してバックアップする。
【0049】
しかしながら、中継増幅盤7−2の電源ダウンによる電圧低下は、次の中継増幅盤7−3も電源ダウンを起こしていることから、電圧低下を検出して電源折返しによるバックアップを行うことができず、中継増幅盤7−2と中継増幅盤7−3の間に接続している端末機器が電源ダウンにより動作が停止し、この区間が未監視区間となる。
【0050】
このように未監視区間ができるのは2台以上の中継増幅盤が連続して電源ダウンを起こした場合であり、係る事態は施工中などにあっては起きるが、通常の運用状態にあってはその可能性は極めて低く、万一、未監視区間が発生しても防災受信盤1側で電源ダウンが認識できることから、適切に対応できる。
【0051】
また図5のように2台の中継増幅盤7−2,7−3が連続して電源ダウンを起こした場合、コモン線SC側のリレー接点b2は開いたままであることから、この場合にもバイパスリレーBの非作動状態の復旧によってリレー接点a2を閉じ、電源ダウンを起こした中継増幅盤7−2,7−3のコモン線SC側のリレー接点b2をバイパスする。よって、防災受信盤1よりの信号は確実に最後の端末まで伝送される。
【0052】
なお上記の実施形態にあっては、電源のバックアップ回路及び電源と信号のバイパス回路をリレーとそのリレー接点により実現しているが、トランジスタ、FETの半導体スイッチを使用して良い。
【0053】
また、上記の実施形態においては、信号線のバイパスは中継増幅盤の電源がダウンした場合に行う構成としたが、これに限らず、信号処理部8などの内部回路の異常時に行っても良い。
【0054】
また本発明は、その目的と利点を損なわない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
【0055】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、防災受信盤からの伝送路に接続している中継増幅盤に電源ダウン等の異常が起きた場合、ダウンした中継増幅盤の下り側に隣接して配置している中継増幅盤が電源電圧の低下を検出して上り側に電源を折返す電源のバックアップ動作を行うこととなり、通常時の電源供給とバックアップでの電源供給を考慮すると、中継増幅盤は下り側と上り側の各区間に接続している端末機器を負荷とする電源容量を持てば良く、防災受信盤や特定の中継増幅盤の電源負荷を大きく増やす必要がなく、各盤における電源バックアップの際の容量を考慮しても、電源容量を十分に小さくでき、設備構成を結果として低減することができる。
【0056】
また中継増幅盤の電源バックアップ区間は上り側の1区間に限定され、複数の中継増幅盤をバイパスして電源バックアップを行う場合に比べ、バックアップする線路距離が短い分バックアップ時の電圧降下を小さくでき、信頼性の高い電源バックアップができる。
【0057】
更に、信号線に関しては、中継増幅盤のダウン時にバイパス回路を形成することで確実に最終の端末や中継増幅盤まで信号を送ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成図
【図2】図1の中継増幅盤の実施形態を示した回路ブロック図
【図3】複数の中継増幅盤による正常時の電源供給状態の説明図
【図4】図3において1台の中継増幅盤が電源ダウンした場合のバックアップ動作の説明図
【図5】図3において隣接する2台の中継増幅盤が電源ダウンした場合のバックアップ動作の説明図
【図6】R型のトンネル防災設備の説明図
【図7】図6つき公知のバイパス方式を適用した中継増幅盤の回路ブロック図
【符号の説明】
1:防災受信盤
2a:上りトンネル伝送路
2b:下りトンネル伝送路
3:検知器ライン
4:中継器ライン
5:火災検知器
6:中継器
7−1〜7−n:中継増幅盤
8:信号処理部
10,11:電圧低下検出回路
12a,12b,14a,14b:電圧バッファアンプ
13a,13b,15a,15b:電流バッファアンプ
16:電動弁
17;水噴霧ヘッド
18:電源部
20:ポンプ制御盤
A:バイパスリレー
B:折返しリレー
a1,a3,a4,a5,a7,a8:切替リレー接点
a2,a5:リレー接点(バイパス接点)
b1,b2:リレー接点(折返し接点)
Claims (3)
- 防災受信盤から引き出された電源線及び信号線を含む伝送路にトンネル内に設置した検出器や制御機器等の端末機器を接続すると共に所定間隔毎に中継増幅盤を接続し、各中継増幅盤は端末側となる下り側電源線に電源を供給してトンネル内を監視制御するトンネル防災設備に於いて、
前記中継増幅盤に、
受信盤側となる上り側電源線の電源電圧を監視して電圧低下を検出する電圧低下検出回路と、
上り側の電源線に盤内蔵電源を接続する折返し接点を設け、前記電圧低下検出回路の検出出力が得られた際に、上り側の電源線に設けた折返し接点を閉じることにより上り側の電源線に電源を供給するバックアップ回路と、
前記信号線に盤内の信号処理部をバイパスさせるバイパス接点を接続し、盤の異常時に前記バイパス接点を閉じて信号線をバイパスするバイパス回路と、
を備えたことを特徴とするトンネル防災設備。 - 請求項1記載のトンネル防災設備に於いて、
前記バックアップ回路は、前記電圧低下検出回路の検出出力により作動する折返しリレーを備え、前記折返しリレーの常開リレー接点(ノーマルオープン接点)を前記折返し接点に使用し、
前記バイパス回路は、盤の正常時に作動し、異常時に非作動となるバイパスリレーを備え、前記バイパスリレーの常閉リレー接点(ノーマルクローズ接点)を前記バイパス接点に使用したことを特徴とするトンネル防災設備。 - 請求項1記載のトンネル防災設備に於いて、信号線は、防災受信盤から端末に電圧モードで信号を伝送する下り信号線と、端末から前記防災受信盤に電流モードで信号を伝送する上り信号線を含むことを特徴とするトンネル防災設備。
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