JP3777763B2 - 給湯器の故障診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は給湯器の故障診断装置に関し、より詳細には、給湯器の給湯経路上に設けられるバイパス流量調整弁および風呂追い焚き循環路に湯水の供給を行なう注湯流量調整弁の故障診断を行なう技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時の給湯器においては、給湯経路上にバイパス流量調整弁や注湯流量調整弁などの流量調整弁が設けられ、これらの流量調整弁の動作を給湯器の制御部において制御するように構成されている。すなわち、バイパス流量調整弁は、市水道からの水を熱交換に供給する入水管と熱交換器によって加熱された湯水を給湯カランや風呂追い焚き循環路(浴槽から取り込んだ湯水を熱交換機を経由して再び浴槽へ戻すための循環路)に供給するための出湯管との間に設けられるバイパス用の配管(バイパス管)に設けられた流量調整弁であって、この流量調整弁を制御することにより出湯管内の湯水の温度調節が行なわれてる。また、上記注湯流量調整弁は、上記出湯管と風呂追い焚き循環路の接続部分に設けられるものであって、この注湯流量調整弁を制御することにより出湯管から風呂追い焚き循環路に供給される湯水の供給量を調節している。
【0003】
このような流量調整弁を備えた給湯器の故障診断は、通常、施工現場において作業者が予め定められた整備マニュアル等に示された点検手順に従って適宜ガスの元栓や給湯カランを操作しながら通常の給湯動作を行なわせ、給湯器の動作に異常がないか否かを作業者に確認させることにより行なわれている。そして、給湯器の動作状況に関してより詳細な情報が必要な場合には、さらに給湯器各部に予め設けられた計測ポイント(例えば、電圧測定用の端子など)を実測することにより、対象となる部品等が正常に動作しているかを確認している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の故障診断方法では以下のような問題があった。
【0005】
(1) すなわち、通常の給湯動作を行なわせて故障診断を行なう場合、給湯動作に異常があることは容易に判明するが、具体的に給湯器のどの部位が故障しているのかを判定するのは困難である。
(2) また、上記バイパス流量調整弁や注湯流量調整弁などは、給湯温度や給湯量に応じて相対的に、かつバーナの燃焼など種々の要素と連携させて制御されるため、通常の給湯運転を行なったのではこれら個々の流量調整弁を作業者の自由に動作させることができず、正確な故障診断を行なうことは容易ではない。なお、この場合、給湯器の制御構成として、各部位毎の動作を可能とするモード(故障診断モード)を備えることも考えられるが、その場合、作業者は給湯器各部を定められた故障診断手順に従って正確に動作させる必要があり、たとえ詳細な内容の整備マニュアル等を用意してもかかる作業を順序正しく行なうことは容易ではなく、危険防止等の観点からもあまり好ましくなかった。
【0006】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、給湯器の流量調整弁を個別に動作させて具体的な故障診断を行なうとともに、そのような故障診断を容易に行なえる故障診断装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載された給湯器の故障診断装置は、給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて上記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、上記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させ、その状態で機器動作指令により上記バイパス流量調整弁の開度を切り替えてこの切り替えの前後における上記熱交換器への入水流量の変化を検出し、この入水流量の変化が上記バイパス流量調整弁の切り替えによって生じる予定された入水流量の変化の範囲内か否かを判定し、当該範囲内にない場合に上記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなる
ことを特徴とする。
【0008】
すなわち、この発明は、注湯流量制御弁を一定の開度で開いて給湯経路上に一定流量の通水を維持させつつバイパス流量調整弁の開度を切り替えると、バイパス管の通水流量が変化することに伴って熱交換器への入水流量も変化することに着目し、バーナの燃焼運転の有無に関係なく、バイパス流量調整弁の開度をのみを切り替えて、その際に生じる入水流量の変化からバイパス流量調整弁の動作に異常がないか否かを判定するものである。つまり、バイパス流量調整弁の開度変化に伴って生じる入水流量の流量変化を予め計算または実測によって求めておき、実際にバイパス流量調整弁の開度を変化させた際の入水流量の変化が予め求められた上記の入水流量変化と一致するか否かを判定することにより、バイパス流量調整弁の故障診断を行なうものである。
【0009】
また、請求項2に記載された給湯器の故障診断装置は、給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて上記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、上記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させ、その状態で機器動作指令により上記バイパス流量調整弁を全閉状態として上記バイパス管の通水を遮断し、この状態で上記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサにより検出された出湯流量と上記熱交換器への入水流量とを比較して上記バイパス管の通水遮断が予定通り行なわれているか否かを判定し、予定通り行なわれていない場合に上記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなることを特徴とする。
【0010】
すなわち、この発明は、注湯流量制御弁を一定の開度で開いて給湯経路上に一定流量の通水を維持させつつバイパス流量調整弁を全閉状態とした場合には、バイパス流量調整弁が正常に動作していれば入水管に供給された水はバイパス管に流入することなく全て入水管、熱交換器、出湯管を経て、最終的には注湯流量制御弁を経て外部に放出される。そこで、この請求項2においては、バーナの燃焼運転の有無に関係なく、バイパス流量調整弁を全閉状態として、この状態で上記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサにより検出された出湯流量と熱交換器への入水流量を比較することにより、バイパス流量調整弁が正常に動作しているか否かを判定するものである。
【0011】
さらに、請求項3に記載された給湯器の故障診断装置は、給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて上記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、予め正常なバイパス流量調整弁を全開とした場合における上記熱交換器への入水流量と出湯管からの出湯流量の比(k)を求めておき、上記バイパス流量調整弁を全閉状態とした時の動作が正常と判断された場合に、上記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させた状態で、上記バイパス流量調整弁を全開状態として上記バイパス管への通水を行なわせ、この状態で上記入水管への入水流量を検出して、この検出された入水流量と上記予め求められた比(k)とから上記出湯管からの出湯流量を演算し、この演算された出湯流量と上記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサにより検出された出湯流量とを比較して両流量が一致するか否かを判定し、一致していなければ上記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなることを特徴とする。
【0012】
すなわち、この発明は、バイパス流量調整弁が全閉状態で正常に動作している場合、換言すれば、バイパス管での通水遮断が確実に行なわれている場合でもバイパス流量調整弁を駆動するサーボモータと弁機構の連携に偏りがある場合、つまりサーボモータが脱調している場合には、弁の全開動作が予定通り行なわれないので、かかる点を熱交換器への入水流量の変化から検出してバイパス流量調整弁の故障診断を行なうものである。
【0013】
具体的には、バイパス管の出湯管側出口よりも下流側における出湯管からの出湯流量は、バイパス流量調整弁の開度が一定であれば、熱交換器への入水流量に給湯器の機種毎に求められる係数kを乗じることにより演算によって求めることができる(ここで、係数kは、予め正常なバイパス流量調整弁を全開状態とした際の熱交換器への入水流量と出湯管からの出湯流量との比を求めたものとする)。しかし、上述したようにバイパス流量調整弁が脱調している場合には、バイパス流量調整弁を全開状態としてもバイパス流量調整弁は完全に開かないのでバイパス管に流入する水の流量は本来の場合より少なくなり、それに伴って熱交換器への入水流量は予定された流量より増加することとなる。したがって、かかる増加した入水流量に基づいて出湯管からの出湯流量を演算すると、この演算により求められた出湯流量は出湯管からの実際の出湯流量より大きくなるので、この演算により求められた出湯流量が上記実際の出湯流量より大きい場合には、バイパス流量調整弁に脱調があると判定できる。
【0014】
なお、この請求項3の発明の場合、出湯管からの実際の出湯流量の検出が必要なるが、一般的な給湯器は給湯カランからの出湯流量を検出する流量センサは備えていないため、本発明では、風呂追い焚き循環路に連通する注湯流量調整弁を開いて給湯経路上への通水を行い、そこで注湯流量調整弁からの出湯流量を上記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサで検出する構成を採用している。
【0015】
また、請求項4に記載された給湯器の故障診断装置は、給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて上記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、水道からの湯水を熱交換器を介して風呂追い焚き循環路へ供給する注湯流量調整弁の故障診断手順として、上記注湯流量調整弁を開いた状態で、上記水道から熱交換器への通水と上記注湯流量調整弁の下流側での通水のいずれもが検出されない場合に、上記熱交換器と注湯流量調整弁の間に設けられた給湯栓を開かせ、この状態で上記熱交換器への通水が検出された場合に上記注湯流量調整弁の故障と判断する手順を記憶してなることを特徴とする。
【0016】
すなわち、この発明は、風呂追い焚き機能を備えた給湯器において、注湯流量制御弁を開いた状態で熱交換器と注湯流量調整弁の両方に通水が検出されない場合に故障箇所を特定するための方法である。つまり、このような場合、注湯流量制御弁の故障の他、入水管への水の供給自体が停止していることが考えられるので、出湯管の途中に設けられた給湯栓(たとえば給湯カラン)を開かせることにより、その際の通水の有無によって水の供給が停止しているかを確認し、その結果によって両者いずれかを判定するものである。
【0019】
また、請求項5に記載された給湯器の故障診断装置は、請求項1から4のいずれかに記載の給湯器の故障診断装置が表示部を備え、当該表示部に故障診断手順を表示させることを特徴とする。すなわち、この請求項5の故障診断装置においては、故障診断手順中に作業者の手により行なうべき作業(たとえば請求項4における「給湯栓の開栓」など)が含まれる場合、それを表示部に表示することによって作業者に認識させることができ、その結果作業者はこの表示部の表示に従って所定の作業を行なうだけで故障診断を容易に行なうことができる。
また、請求項6に記載された給湯器の故障診断装置は、請求項5に記載の故障診断装置において、上記故障診断手順により弁故障と判断された場合に、上記表示部に、実測結果を故障診断装置に送信可能に構成された計測装置を用いて給湯器の各部に設けられた電圧やガス圧などの計測ポイントのうち故障診断部位に対応する実測ポイントの実測を要求する指示を部品単位で表示し、上記計測装置から送信された上記実測ポイントの実測結果が適正値かを判定し、適正値を超える場合には当該部品を故障と判定する第2の故障診断手順を備えていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
まず、本発明に係る給湯器の故障診断装置および同故障診断装置を含む故障診断システムの概略構成を図1に示す。この故障診断システムは、給湯器1と計測装置2と故障診断装置3とを主要部として構成され、本実施形態においては、給湯器1に設けられた流量調整弁の故障診断のみならず、各種の異常の検出を行なうように構成されている。
【0022】
このシステムで故障診断の対象となる給湯器1は、図2に示すように、少なくとも、給湯器各部の動作状況を検出するセンサ類と、給湯器各部に設けられる各種計測器による実測用の計測ポイントと、上記センサ類の検出結果に基づいて給湯器各部の動作状況を監視して給湯器の動作制御を行う制御部4と、この制御部4で処理される各種データを外部と通信可能とするデータ通信部(図示せず)とを備えなり、このデータ通信部を介して上記故障診断装置3からの機器動作指令を受信するとともに、制御部4から給湯器各部の動作状況(センサ類の検出結果やセンサ類の設定情報等)を上記故障診断装置3に伝達可能に構成されている。なお、上記データ通信部は、本実施形態では特に示していないが、たとえば給湯器1を遠隔操作するためのリモートコントローラ(図示せず)用のデータ通信部と共用することも可能である。
【0023】
図2は、この給湯器1の実施形態の一例を示しており、この給湯器1は瞬間式給湯器5aと風呂追い焚き用の給湯器5bとが併設されてなるものである。これら両給湯器5a,5bは、それぞれ熱交換器6a,6bを備えるとともに、この熱交換器6を加熱するバーナ7a,7bを備えている。熱交換器6aには、入水管8と出湯管9とが接続されており、入水管8は市水道に連結されるとともに、出湯管9は後述する給湯カラン17や注湯流量調整弁24等の給湯栓に接続される。そして、この入水管8と出湯管9との間にはバイパス管10が配設されている。このバイパス管10は給湯温度の微調整などに用いられるもので、該バイパス管10に設けられるバイパス流量調整弁11(流量調整弁)の開き具合によって入水管8から出湯管9への通水量の調節が行なわれる。バイパス流量調整弁11は、上記制御部4からの指令に基づいて、弁駆動機構を構成するサーボモータ11aを駆動することにより弁の開度調節を行なうよう構成されている。
【0024】
また、入水管8には、図に示すように市水道から熱交換器6aに供給される通水流量を検出する入水流量センサ12(流量センサ)が設けられるとともに、入水温度を検出する入水温度センサ13が配されている。なお、入水流量センサ12として図示例ではいわゆるタービン式のセンサが用いられており、入水流量センサ12の内部には通水を検知するためのロータ12aが配されている。また、入水温度センサ13としてはたとえばサーミスタ式のセンサが好適に用いられる(他の流水温度センサにおいても同様)。一方、出湯管9には、熱交換器6aで加熱された湯水の温度検出用に缶体温度センサ14が設けられるとともに、その先端付近に、出湯管9からの出湯流量を調節するための出湯流量調整弁15が設けられている。また、この出湯流量調整弁15の下流側には、上記バイパス管11によって温度調節された後の出湯温度を検出する出湯温度センサ16が設けられる。そして、この出湯管9は上記出湯流量調整弁15の下流側で分岐され、一方は給湯カラン17へ、またもう一方は風呂追い焚き用の追い焚き循環路18へとそれぞれ接続されている。
【0025】
追い焚き循環路18は、図外の浴槽の湯水を追い焚きするために、該浴槽と上記熱交換器6bとの間に形成された循環路であって、浴槽から湯水を吸い込んで熱交換器6bへ供給する戻り管19と、該熱交換器6bで加熱された湯水を再び浴槽へと循環させる往き管20とを主要部として構成される。上記戻り管19には、浴槽内の湯水を強制的に循環させる循環ポンプ21が設けられ、その下流側には追い焚き循環路18内の通水を検出する水流スイッチ22が設けられるとともに、この水流スイッチ22の下流側には更に浴槽内の湯水の温度を検出する風呂温度センサ23が設けられている。
【0026】
また、この追い焚き循環路18には、上述したように出湯管9が接続されている。具体的には、上記出湯管9は、上記戻り管19上の風呂温度センサ23の下流側に接続されている。この接続にあたっては、上記出湯管9の先端に、該出湯管9から戻り管19に供給される注湯流量を制御する注湯流量調整弁(流量調整弁)24、およびその下流側に上記注湯流量調整弁24を介して戻り管19に流れ込む湯水の流量を検出する注湯流量センサ(流量センサ)25が設けられている。なお、注湯流量センサ25は上記入水流量センサ12と同様にタービン式の流量センサが用いられ、25aはそのロータを示している。また、26は逆止弁を示しており、上記注湯流量調整弁24の開閉制御は上記給湯器1の制御部4の指令により行なわれる。
【0027】
また、上記熱交換器6a,6bを加熱するバーナ7a,7bは、図示例ではガスを燃料とするガスバーナであり、燃料となるガスはガス管27を介して供給される。ガス管27には、ガス供給を遮断可能な元ガス電磁弁28が設けられ、この元ガス電磁弁28の下流側においてバーナ7a側27aとバーナ7b側27bに分岐される。分岐されたガス管27a,27bには、それぞれバーナ7a,7bに供給するガス圧を調整するためのガス比例弁29,30が設けられている。また、バーナ7a,7bには、いずれも複数の燃焼管が配され、この燃焼管の燃焼本数を目標燃焼量に応じて適宜段階的(図示例のバーナ7aでは4段階、バーナ7bでは2段階)に切り替えて運転可能なように電磁弁で構成された能力切替弁31(図示例のバーナ7aでは3個、バーナ7bでは1個)が設けられている。しかして、この能力切替弁31と上記ガス比例弁29,30の動作制御によって、バーナ7での燃焼が上記制御部4で指令される目標号数となるように制御される。なお、図に示す32a,32bは、給湯器5a,5bの缶体33a,33bに設けられた燃焼用空気の送風ファンを示しており、また、34は点火プラグを、35は立消え安全装置を、36はバーナ温度センサを示している。さらに、39は一次ガス圧を検出するためのガス圧計測部(計測ポイント)を示している。
【0028】
一方、計測装置2は、上記給湯器1の各部に設けられた電圧やガス圧などの計測ポイントでの実測を行なう各種計測器を内装してなる計測器部210と、この計測器部210で得られた上記計測ポイントの実測結果を上記故障診断装置3に供給するデータ通信部220とを備えてなる。計測器部210には、特に給湯器1の具体的な故障診断に必要な計測器(たとえば回路計やガス圧計など)が内装され、これらの計測器によって実測された実測結果はデジタルデータに変換され、上記データ通信部220を介して故障診断装置3に送信される。なお、図1における211は回路計のテスト棒およびそのコードを、また212はガス圧計のガス配管を示している。
【0029】
また、故障診断装置3は、上記制御部4に対して給湯器各部の具体的な動作を指令する機器動作指令を発するとともに、上記給湯器1および計測装置2から供給される給湯器各部の動作状況および上記計測器部210での実測結果を取り込んで給湯器各部の動作異常を診断する故障診断部310と、該故障診断部310における診断状況ならびに診断結果を表示する表示部320と、作業者からの指令を入力するための指令入力部330と、給湯器1や計測装置2と同様のデータ通信部340と、これらの動作制御ならびに故障診断装置3で行なう故障診断の手順を記憶した記憶部350とを備えている。具体的には、この故障診断装置3としては、汎用のパーソナルコンピュータが好適に使用される。すなわち、上記故障診断部310における各機能は、パーソナルコンピュータの記憶装置350に記憶された故障診断プログラムによって実現されるとともに、上記表示部320はパーソナルコンピュータの画面によって実現される。また、指令入力部330は、パーソナルコンピュータのキーボードやあるいは上記表示部320へのペン入力により実現される。さらに、データ通信部340は、パーソナルコンピュータに設けられるデータ入出力用の端子(たとえばRS232C)により実現される。
【0030】
しかして、これら給湯器1、計測装置2および故障診断装置3とが図1に示すように伝送線Lによって相互に着脱可能に接続されてデータ通信可能に構成される。なお、図示例では故障診断装置3として汎用のパーソナルコンピュータを使用していることから、故障診断装置3と計測装置2は別体として構成されるが、これらは専用の装置として一体に構成することも可能である。
【0031】
次に、このようにして構成される給湯器の故障診断システムの動作について説明する。
【0032】
本システムが故障診断の対象とするのは、上述したような制御部4によって給湯器各部の動作が監視・制御される給湯器1である一方、具体的に故障診断装置3から制御部4になされる各種の機器動作指令は、全て故障診断装置3内で所定の故障診断プログラムに従って生成されることから、上記の機能を備えた給湯器であれば、たとえば製造メーカが異なる給湯器においても、上記故障診断プログラム上で十分に対応可能である。したがって、まず、この点について簡単に説明する。
【0033】
本システムでは、このような事情から、まずシステム立ち上げ時に、上記表示部310上に診断対象となる給湯器1の形式選択を行なわせる表示がなされる。そこでは、製造メーカの選択ならびに具体的な型番の選択を行なわせ、この選択に基づいて以下の故障診断動作を規律する故障診断プログラムが選択される。このようにして診断対象となる給湯器1の形式が決定されると、故障診断装置3から給湯器1の制御部4に対して、以後故障診断動作が開始される旨、つまり、給湯器1を所定の故障診断モードに切り替える旨の機器動作指令が発せられる。なお、この故障診断モードは給湯器の製造メーカや形式毎に相違するが、このモードが選択されることにより、たとえば通常の使用状態中に設定されている安全措置等が解除され、故障診断に必要な機器各部の動作が可能な状態(たとえば、給湯器の制御部でソフト的に設定されている安全措置の解除)に移行される。
【0034】
また、これと並行して、上記診断対象となる給湯器1が自己診断機能を備える場合、システム立ち上げ時の上記形式選択終了後に、この自己診断機能での診断結果(多くの給湯器の場合、エラーコードで表示される)を故障診断装置3内に取り込んで、かかる自己診断情報も上記表示部310上に表示するように構成される。なお、給湯器1が過去の故障状況(障害履歴)を記憶している場合には、この障害履歴も取り込み表示が行なわれる。
【0035】
このようにして、本システムの立ち上げが完了すると、表示部320上には故障診断の具体的なメニューが表示される。本実施形態では、たとえば給湯器1の診断対象部位を特定して診断を行なう(個別診断)か、あるいはかかる特定を行なわずに給湯器各部の全てについて故障診断を行なう(自動診断)かを選択する画面が表示される。そこで、次に上記個別診断と自動診断とに場合を分けて説明する。
【0036】
A.個別診断
個別診断が選択された場合、まず、個別診断を行なう給湯器の部位の特定を要求する画面が表示される。作業者は、この画面の指示に従って上記指令入力部330を操作して故障診断部位を指定する。この指定により、上記故障診断装置3において第1の故障診断動作(図3のステップS1)が開始される。具体的には、上記故障診断部310から上記制御部4に対して、当該故障診断部位に応じて予め設定された所定の動作ないしは不動作を指令する機器動作指令が発せられ、上記故障診断部位に関連する各部が動作を行い、その際における上記センサ類での検出結果が上記制御部4を経由して故障診断部310に入力される。センサ類での検出結果を受信した故障診断部310では、上記故障診断プログラムに従って故障診断部位の不具合(動作異常)の判定が行なわれる(図3ステップS2)。
【0037】
なお、この第1の故障診断にあたっては、故障診断のための資料として上記センサ類から得られる検出結果が用いられるが、その際の資料として上記センサ類での検出結果に代えて、またはこれと併用して、作業者が上記故障診断部位について五感の作用で取得した感覚的な診断結果を上記指令入力部330から直接入力させることも可能である。すなわち、上記故障診断部位の診断においては、センサ類を用いることなく作業者自身の五感で直接確認することが適しているもの(たとえば、動作音の確認など)も含まれるため、そのような場合には、作業者の診断結果を直接得ることが迅速かつ的確な故障診断に奉仕するからである。
【0038】
そして、個別診断の場合、このような第1の故障診断動作で動作異常が検出されなかった場合には図3ステップS9まで移行して故障診断を終了する。一方、動作異常が検出された場合には、図3のステップS3に移行して、表示部320上に上記第1の故障診断で診断された故障内容の表示が行なわれる。
【0039】
この第1の故障診断により動作異常が検出されると、通常の場合であれば当該故障診断部位に対する第2の故障診断動作の開始を要求する表示を行ない第2の故障診断動作に移行するが(図3ステップS6)、本実施形態では、その前に画面上に上記第2の故障診断動作への移行の要否についての指令を要求する画面を表示させる(図3ステップS4)。これは、上記第1の故障診断で発見された故障発生部位またはその発生状況などによっては、後述する第2の故障診断動作を行なうまでもなく作業者の経験や知識によって故障原因を特定できる場合があるのを考慮したもので、そのような場合には、作業者は第2の故障診断動作への移行を選択することなく、故障診断動作を終了し得るようにしたものである(図3ステップS5)。
【0040】
そして、図3のステップS4において第2の故障診断動作を行なう旨の選択がなされると、図3ステップS6に移行して、上記第2の故障診断動作が開始される。この第2の故障診断動作では、上記計測装置2の計測器部210を用いた上記計測ポイントの実測が要求される。そのため、作業者は具体的に故障診断部位に対応する実測ポイントに回路計やガス圧計などを接続して各部品単位での動作状況の確認を行なう。その際、画面上には、作業者が実測すべき計測ポイントの指示が表示される。したがって、作業者はこの画面上の指示に従って順次実測ポイントの実測を行なうだけでよく、また、実測された結果は、適宜デジタルデータとして故障診断部310に送信される。故障診断部310では、受信したデータが各部品毎に適正値の範囲内であるかを判定し、適正値を超える部品が発見された場合にその部品を故障と判定し、画面上に故障部分の表示を行なわせる。
【0041】
このように、本発明においては、作業者は表示部320に表示される指示に従って第1の故障診断動作から第2の故障診断動作へと進むことによって、特別な技術知識を要することなく、簡単な操作と状況観察のみで容易かつ迅速に故障原因の特定を行なうことができる。
【0042】
B.自動診断
一方、自動診断が選択された場合、上記故障診断部310では自動診断を行なう手順として予め設定された所定の手順に従って、順次異なる故障診断部位に対して連続して上記第1の故障診断動作が行なわれる(図3ステップS1′,S2′参照)。すなわち、この自動診断が選択された場合には、上記故障診断部310では上記所定の手順に従って、各故障診断部位に対応して予め設定された機器動作指令を順次発し、その都度上記第1の故障診断動作が行なわれ、動作異常が発見されない場合は図3のステップS9に移行して故障診断を終了する。一方、その過程で動作異常が発見された場合に、図3ステップS3に移行して第2の故障診断動作が行なわれ、故障原因の特定が行なわれることは、上記個別診断の場合と同様である。
【0043】
なお、自動診断の場合、上記第1の故障診断動作に繰り返しによって動作異常が全く発見されない場合においても、直ちに故障診断を終了せず、各故障診断部位に対して改めて上記所定の手順に従って上記第2の故障診断動作を行なわせる構成を採用することも可能である。すなわち、上述した自動診断では、動作異常が全く発見されない場合には故障診断が終了するが、たとえば経年変化による部品の劣化のように、故障発生には至らないまでも品質が低下している場合も考えられることから、全ての故障診断部位に対して改めて第2の故障診断動作を行なわせることにより、そのような部品の早期発見を行なうことも有用と考えられる。
【0044】
しかして、本発明では以上のような自動診断を選択することにより、個別診断の場合と同様の効果が見込まれる他、さらに、定期点検などにおいても迅速かつ精密な点検を行なうことが可能となる。
【0045】
次に、本発明に係る給湯器の故障診断方法の一例として、上記第1の故障診断動作の実施形態のいくつかをフローチャートに示しながら説明する。
【0046】
実施形態1
第1の実施形態を図4に示す。このフローチャートは、給湯器1のバイパス流量調整弁11に対する第1の故障診断動作を示している。
【0047】
すなわち、この実施形態は、出湯管9の下流側に設けられた給湯カラン17(給湯栓)を開いて給湯経路上に一定流量の通水を維持させ、その状態で上記バイパス流量調整弁11の開度を切り替えてこの切り替えの前後における熱交換器6aへの入水流量の変化を検出し、この入水流量の変化が上記バイパス流量調整弁11の切り替えによって生じる予定された入水流量の変化の範囲内か否かを判定し、当該範囲と合致しない場合に上記バイパス流量調整弁11の故障と診断するものである。
【0048】
具体的には、給湯カラン17の出湯量を一定に保ちつつバイパス流量調整弁11を開閉させ、その変化の前後における熱交換器6への入水量の変化からバイパス流量調整弁11の故障を診断するものである。つまり、バイパス流量調整弁11の動作が正常であれば、この弁の開度を変化させることによりバイパス管10へ流入する水の流量も変化するので、これに伴って入水流量センサ12での検出結果も変化するため、本実施形態は弁の切り替えの前後における入水流量センサ12の検出結果を比較することによって上記バイパス流量調整弁11が正常に動作しているか否かを判定するものである。
【0049】
(1) まず、給湯カラン17を開きその状態を維持する旨の表示を上記表示部320上に表示させる(図4ステップS1)。そして作業者はこの表示に従って給湯カラン17を開き給湯経路上に一定流量の通水を確保する。なお、この一定流量の通水確保にあたっては、給湯カラン17以外にたとえば上記注湯流量調整弁24を一定開度で開くように構成することも可能であり、その場合、注湯流量調整弁24の開閉は故障診断装置3からの機器動作指令によって自動的に行なわせることができるので、上記画面上の表示は不要となる。
【0050】
(2) 次に、この状態でバイパス流量調整弁11を全閉とする機器動作指令を発し、その際の入水流量センサ12の計測結果をQ0 として故障診断部310に記憶させるとともに(図4ステップS2)、続いて、バイパス流量調整弁11を全開とする機器動作指令を発し、その際の入水流量センサ12の検出結果をQ1 として記憶させる(図4ステップS3)。換言すれば、ここではバイパス流量調整弁24を全閉状態から全開状態に切り替えて、その際の変化の前後における熱交換器6aの入水流量の検出を行う。
【0051】
(3) そして、次にこのようにして得られた入水流量センサ12の検出結果Q0 とQ1 とを比較して、その差が所定流量変化αの範囲内か否かを判断する。ここでは、バイパス流量調整弁11が全閉状態の時の検出結果Q0 からバイパス流量調整弁11を全開状態とした時の検出結果Q1 を減算することにより、バイパス管10へ流入した流水量を求め、この値がバイパス流量調整弁11を全開とした場合に当該バイパス管10に流れ込むと予測される流量αより大きいか否かが判断される(図4ステップS4)。なお、ここでの流量αは、バイパス流量調整弁11が正常に動作した場合の熱交換器6aへの入水流量の変化分を予め計算または実測によって求めておいた値であり、本実施形態では誤差も考慮してこのαは計算または実測値よりわずかに小さく設定されることが好ましい。
【0052】
(4) そしてこの判定の結果、上記減算の結果が上記流量αより大きければ、バイパス流量調整弁11の動作を正常と判断して故障診断動作を終了し(図4ステップS5)、上記流量αより小さければバイパス流量調整弁11の故障と診断される(図4ステップS6)。
【0053】
このように、本実施形態では、給湯栓からの出湯量を一定に保ちつつバイパス流量調整弁11の開度を変化させて、その際における入水流量の変化からバイパス流量調整弁11の故障が診断されるため、バイパス流量調整弁11の故障を容易に診断できる。なお、この場合、バイパス流量調整弁11の変化状態を上記のように「全閉」「全開」とせずに任意の二段階で変化させることも可能である。ただし、その場合、上記所定流量αの値もそれに応じて設定変更する必要があることは勿論である。
【0054】
実施形態2
第2の実施形態を図5に示す。このフローチャートも上記実施形態1と同様に、給湯器1のバイパス流量調整弁11の故障診断動作を示しているが、この実施形態では図5ステップS6以降においてバイパス流量調整弁11を駆動するサーボモータの脱調検出を行なうように構成されている。
【0055】
すなわち、この実施形態では、まず注湯流量調整弁24のみを開くことにより(他の給湯栓を全て閉じて)、市水道からの流水経路を入水管8から出湯管9を経由して追い焚き循環路18へと向かうように設定した状態で、バイパス流量調整弁11を全閉状態とし、この状態での注湯流量センサ25と入水流量センサ12の流量を比較することにより、バイパス流量調整弁11が確実に閉じられているか否かを診断する。すなわち、この状態でバイパス流量調整弁11が確実に閉じられていればバイパス管10への通水はないため、注湯流量センサ25と入水流量センサ12の検出結果は同じとなるはずであるので、この点を診断することによりまずバイパス流量調整弁11が全閉状態で正常に動作しているか否かの故障診断が行なわれる。
【0056】
(1) 具体的には、まず故障診断部310から、作業者に対して、上記注湯流量調整弁24以外の全ての給湯栓を閉じる旨の指令を上記表示部320の画面上に表示させる(図5ステップS1)。そして、この指令に従って作業者が給湯カラン17等を閉じると、次に注湯流量調整弁24の弁を開く旨の機器動作指令が発せられ(図5ステップS2)、これによって給湯経路内に通水が行なわれ、上記流水経路に通水が確保される。
【0057】
(2) そして、この状態でバイパス流量調整弁11を全閉とする機器動作指令を発し(図5ステップS3)、その際の注湯流量センサ25と入水流量センサ12の検出結果を比較する(図5ステップS4)。その結果、両検出結果の差が許容誤差αの範囲内であれば、全閉状態では正常に動作していると判断され続く図5ステップS6へ移行する。一方、上記両検出結果の差が許容誤差αを越えていればこの時点でバイパス流量調整弁11が故障であると診断される(図5ステップS5)。なお、ここでの許容誤差αは機器のバラツキを特に考慮して適宜設定される。また、図5のステップS5では、バイパス流量調整弁11を駆動するサーボモータ11aの故障と診断されるように構成されるが、これはバイパス流量調整弁11の故障としてサーボモータ11aの最も多く発生し易いと考えられるためである。
【0058】
(3) 一方、本実施形態では、上述したように図5のステップS6以降においてバイパス流量調整弁11のサーボモータ11aが脱調していないか否かの診断が行なわれる。すなわち、バイパス流量調整弁11が全閉状態で正常と判断された場合でも、バイパス流量調整弁11のサーボモータ11aが脱調していれば、弁を全開にしても十分に弁の開度が得られない。そのため、図5ステップS6以降ではこの点の診断が行われる。具体的には、まず、バイパス流量調整弁11を全開とする機器動作指令が発せられる(図5ステップS6)。
【0059】
(4) そして、バイパス流量調整弁11が予定通り脱調なく正常に動作していれば、注湯流量センサ25で検出される注湯流量(出湯管からの実際の出湯流量)は、バイパス流量調整弁11が正常に全開状態となっている場合における出湯管9からの出湯流量と等しくなるはずであるから、図5ステップS7においては、熱交換器への入水流量に基づいて出湯管9からの出湯流量を演算して求め、この演算により求められた出湯流量と上記注湯流量とを比較している。
【0060】
すなわち、本実施形態では、上記出湯流量の演算にあたり、熱交換器6aへの入水流量に給湯器の機種毎に決定される係数kを乗じることにより出湯流量を演算している。ここで、上記係数kは、予め正常なバイパス流量調整弁11を全開状態とした際の熱交換器6aへの入水流量と出湯管9からの総出湯流量との比として与えられる。具体的には、係数kを、バイパス流量調整弁全開時の出湯流量/入水流量として求めておき、この係数kに実際に検出された入水流量を乗じて出湯流量の演算を行なっている。
【0061】
したがって、バイパス流量調整弁11が脱調している場合には、バイパス流量調整弁11を全開状態としてもバイパス管10に流入する水の流量は本来の場合より少なくなる一方、熱交換器6aへの入水流量は増加するので、この増加した入水流量に上記係数kを乗じて出湯流量を求めると、この演算された出湯流量は上記注湯流量より大きくなる。そのため、この演算により求められた出湯流量が上記注湯流量より大きい場合には、バイパス流量調整弁11は脱調していると判定できる(図5ステップS9)一方で、両者が一致している場合には脱調していない、つまりバイパス流量調整弁11は正常であると判断できる(図5ステップS8)。
【0062】
なお、図5におけるβはこの判断に当たっての許容誤差を考慮して決定される。また、上記実施形態では図5ステップS6においてバイパス流量調整弁11を全開としているが、これについても特に限定されるものではない。すなわち、この場合、入水流量とバイパス流量調整弁11の開度情報とから出湯管9の出湯量を演算により求めることができるので、注湯流量との比較にあたり、この演算により求められた値を用いることも可能である。また、上記図5ステップS6以降のステップについては、上記バイパス流量調整弁11を全開状態として上記バイパス管10への通水を行なわせ、この状態で上記入水管9への入水流量の低下分を検出して、バイパス流量調整弁11の全開に伴う予定された入水流量の低下が検出されない場合に上記バイパス流量調整弁11の脱調と診断することも可能である。
【0063】
実施形態3
第3の実施形態を図6に示す。この実施形態は、給湯器1の注湯流量調整弁25の故障診断動作であって、具体的には、注湯流量調整弁24を開いた時に浴槽への通水がない場合の故障診断動作である。なお、図6の例では、定期点検などの一般的な故障診断動作も含めており、したがって、最初に注湯流量調整弁24を開いた時に浴槽への通水があるか否かの判断も行うように構成されている(図6ステップS1,S2参照)。
【0064】
(1) まず、故障診断部310から注湯流量調整弁24に対して弁を開く旨の機器動作指令が発せられる(図6ステップS1)。そして、この状態で入水流量センサ12および注湯流量センサ25の双方において通水を確認されたか否かを判断し(図6ステップS2)、通水が確認されると、上記注湯流量調整弁24の動作は正常であると判断して故障診断を終了する(図6ステップS3)。
【0065】
(2) 一方、入水流量センサ12および注湯流量センサ25の双方で通水が確認されない場合には、続く図6ステップS4において、作業者に対して給湯カラン(給湯栓)17を開く旨の指示を上記表示部320上に表示させる(図6ステップS4)。作業者は、この表示に従って給湯カラン17を開栓して給湯経路上に通水を行わせる。
【0066】
(3) そして、この状態で再び入水流量センサ12において通水が検出されたか否かを判断し(図6ステップS5)、通水が確認されると入水管には正常に水が供給されていると判断できるので上記注湯流量調整弁24の動作異常と判断し(図6ステップS7)、一方、図6ステップS5で通水が確認されない場合には、入水管8への通水がないと判断できるので、この場合は入水管8への水の供給を司る元水栓(図示せず)が閉じているとの判定がなされる(図6ステップS6)。
【0067】
なお、本発明をこれまで詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜発明の範囲内で設計変更可能である。すなわち、上記実施形態1乃至3に示した第1の故障診断動作は、いずれも本発明の給湯器の故障診断方法を適用した一例に過ぎず、具体的な表示の方法や操作方法などは適宜変更可能である。また、故障診断装置についても、一般的な故障診断システムとは別個に独立させて構成することも可能であり、その場合上記計測装置2は不要である。
【0068】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、バイパス流量調整弁や注湯流量調整弁を個別に動作させながら給湯経路の流水流量を検出することによってバイパス流量調整弁や注湯流量調整弁の故障診断を行なうから、バイパス流量調整弁や注湯流量調整弁の故障の特定が容易に行い得る。
【0069】
また、記憶部に記憶された故障診断手順に従って故障診断に必要な動作指令を流量調整弁に与える一方、給湯器の流量センサから得られる検出結果に基づいて故障診断を行なう故障診断部を備えることから、故障診断手順を実施するにあたり、作業者は故障診断手順を覚えることなく故障診断を確実に行なうことができ、しかも故障診断部内で故障診断に必要な処理の全てが行なわれるので、作業者は簡単な操作のみで容易に故障診断を行なうことができる。さらに、表示部を備えることにより作業手順をその都度目視確認できるので作業を円滑に進めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯器の故障診断装置を含んで構成された故障診断システムの構成を示す説明図である。
【図2】同故障診断システムに使用される給湯器の構成の一例を示す概略構成図である。
【図3】同故障診断システムにおける故障診断手順を示すフローチャートである。
【図4】同故障診断システムによるバイパス流量調整弁の故障診断手順を示すフローチャートである。
【図5】同故障診断システムによるバイパス流量調整弁の故障診断手順を示すフローチャートである。
【図6】同故障診断システムによる注湯流量調整弁の故障診断手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 給湯器
2 計測装置
3 故障診断装置
4 制御部
6 熱交換器
7 バーナ
8 入水管
9 出湯管
10 バイパス管
11 バイパス流量調整弁(流量調整弁)
12 入水流量センサ(流量センサ)
15 出湯流量調整弁
16 出湯温度センサ
17 給湯カラン(給湯栓)
18 風呂追い焚き循環路
24 注湯流量調整弁(流量調整弁)
25 注湯流量センサ(流量センサ)
310 故障診断部
320 表示部
330 指令入力部
340 データ通信部
350 記憶部

Claims (6)

  1. 給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて前記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、
    前記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させ、その状態で機器動作指令により前記バイパス流量調整弁の開度を切り替えてこの切り替えの前後における前記熱交換器への入水流量の変化を検出し、この入水流量の変化が前記バイパス流量調整弁の切り替えによって生じる予定された入水流量の変化の範囲内か否かを判定し、当該範囲内にない場合に前記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなる
    ことを特徴とする給湯器の故障診断装置。
  2. 給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて前記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、
    前記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させ、その状態で機器動作指令により前記バイパス流量調整弁を全閉状態として前記バイパス管の通水を遮断し、この状態で前記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサにより検出された出湯流量と前記熱交換器への入水流量とを比較して前記バイパス管の通水遮断が予定通り行なわれているか否かを判定し、予定通り行なわれていない場合に前記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなる
    ことを特徴とする給湯器の故障診断装置。
  3. 給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて前記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、給湯器の熱交換器に接続される入水管と出湯管との間に設けられたバイパス管の通水流量を制御するバイパス流量調整弁の故障診断手順として、
    予め正常なバイパス流量調整弁を全開とした場合における前記熱交換器への入水流量と出湯管からの出湯流量の比(k)を求めておき、
    前記バイパス流量調整弁を全閉状態とした時の動作が正常と判断された場合に、前記給湯器の注湯流量制御弁を一定の開度で開く旨の機器動作指令を発して、給湯器の出湯管の下流側の給湯経路上に一定流量の通水を維持させた状態で、前記バイパス流量調整弁を全開状態として前記バイパス管への通水を行なわせ、
    この状態で前記入水管への入水流量を検出して、この検出された入水流量と前記予め求められた比(k)とから前記出湯管からの出湯流量を演算し、
    この演算された出湯流量と前記注湯流量制御弁の下流側に設けられる注湯流量センサにより検出された出湯流量とを比較して両流量が一致するか否かを判定し、一致していなければ前記バイパス流量調整弁の故障と診断する手順を記憶してなる
    ことを特徴とする給湯器の故障診断装置。
  4. 給湯器との間でデータの送受信を行なうデータ通信部と、給湯器の故 障診断手順を記憶した記憶部と、この記憶部に記憶された故障診断手順に従って給湯器の給湯経路上に設けられた流量調整弁に対して機器動作指令を発するとともに、給湯器経路上の各部に設けられた流量センサからの検出結果に基づいて前記故障診断を行なう故障診断部とを備えた故障診断装置において、水道からの湯水を熱交換器を介して風呂追い焚き循環路へ供給する注湯流量調整弁の故障診断手順として、
    前記注湯流量調整弁を開いた状態で、前記水道から熱交換器への通水と前記注湯流量調整弁の下流側での通水のいずれもが検出されない場合に、前記熱交換器と注湯流量調整弁の間に設けられた給湯栓を開かせ、この状態で前記熱交換器への通水が検出された場合に前記注湯流量調整弁の故障と判断する手順を記憶してなる
    ことを特徴とする給湯器の故障診断装置。
  5. 前記故障診断装置が表示部を備え、当該表示部に故障診断手順を表示させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の給湯器の故障診断装置。
  6. 前記故障診断装置は、前記故障診断手順により弁故障と判断された場合に、前記表示部に、実測結果を故障診断装置に送信可能に構成された計測装置を用いて給湯器の各部に設けられた電圧やガス圧などの計測ポイントのうち故障診断部位に対応する実測ポイントの実測を要求する指示を部品単位で表示し、前記計測装置から送信された前記実測ポイントの実測結果が適正値かを判定し、適正値を超える場合には当該部品を故障と判定する第2の故障診断手順を備えていることを特徴とする請求項5に記載の給湯器の故障診断装置。
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