JP3776292B2 - ダム管理システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ダム管理用コンピュータ,ダム監視カメラ用コンピュータ,ダム放流警報用コンピュータおよびマルチ大画面表示装置を備えたダム管理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダム管理システムは、プラントの規模が大きく、その運用においてはダム管理用コンピュータ,ダム監視カメラ用コンピュータおよびダム放流警報用コンピュータなどが各々独立しており、各設備の操作を行う場合には複数のコンピュータを個別に操作していた。
また、複数のモニタの監視映像やコンピュータに表示されたデータの監視のためにマルチ大画面表示装置による統合表示を実施していた。
【0003】
図19はこのような従来のダム管理システムを示す構成図であり、図において、101はダムの貯水位などを管理し、放流の制御を行うダム管理用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体101AやCRTなどの表示装置101Bを備えている。102はダムに設置された監視カメラを制御するダム監視カメラ用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体102AやCRTなどの表示装置102Bを備えている。103は放流時にダム下流の放流警報局(図示せず)に対して放流警報を指示する放流警報用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体103AやCRTなどの表示装置103Bを備えている。104は分割画面104A〜104Fを備えたマルチ大画面表示装置、105はダム管理用コンピュータ101,ダム監視カメラ用コンピュータ102および放流警報用コンピュータ103からの映像信号の入力、マルチ大画面表示装置104への映像信号の出力を行う映像信号入出力装置、106は映像信号入出力装置105を制御し、マルチ大画面表示装置104に表示する映像を切り替えるマルチ大画面表示切替用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体106AやCRTなどの表示装置106Bを備えている。
【0004】
次に動作について説明する。
ダム管理用コンピュータ101の表示装置101Bには貯水位のデータなどが表示されており、ダム監視カメラ用コンピュータ102の表示装置102Bには監視カメラの映像などが表示されており、ダム放流警報用コンピュータ103の表示装置103Bには放流警報局の管理画面などが表示されている。
通常、各コンピュータの表示画像はマルチ大画面表示装置104上の分割画面104A〜104Fに固定的に表示され、マルチ大画面表示切替用コンピュータ106により表示位置の選択切替が行われる。
【0005】
マルチ大画面表示装置上で監視を行うシステムは、例えば、特開昭62−174809号公報などに開示されており、通常時、緊急時および操作員のリクエストなどに対応して、予め定められたフォーマットに従いマルチ大画面表示装置上に複数または単一のコンピュータの画像を表示する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のダム管理システムは以上のように構成されているので、ダム管理を行う場合にはダム管理用コンピュータ,ダム監視カメラ用コンピュータ,ダム放流警報用コンピュータおよびマルチ大画面表示切替用コンピュータなどの各コンピュータの操作を行うために、各コンピュータ毎に操作員が必要であった。このために、各コンピュータの操作タイミングが異なり、操作の同時性を保つことが難しいという課題があった。
また、洪水時,放流時などにおける緊急時の対応が迅速に行えず、操作の即応性がないという課題があった。
さらに、操作員に変更があった場合、各コンピュータの複雑な操作の修得に時間を要し、運用管理に支障をきたしてしまうという課題があった。
【0007】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、ネットワークを介して各コンピュータとの通信を行うことによって、ダムの運用支援機能を充実させ、操作性の優れたダム管理システムを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るダム管理システムは、ダムの放流の制御および放流量の管理を行うダム管理用コンピュータ,複数の監視カメラを制御するダム監視カメラ用コンピュータ,ダム放流警報を行うダム放流警報用コンピュータおよび上記各コンピュータの画面を任意に組み合わせて表示するマルチ大画面表示装置を備えたダム管理システムにおいて、上記各コンピュータを接続するネットワークと、上記ネットワークを介して上記各コンピュータを統合管理するダム統合管理用コンピュータと、ダム下流の河川堰堤の任意の位置に設置された1乃至複数の放流警報局と、放流口および上記1乃至複数の放流警報局のそれぞれに対応して設けられた複数の監視カメラとを有し、上記ダム統合管理用コンピュータは、上記ダム管理用コンピュータから放流開始の通知を受信すると、上記ダム監視カメラ用コンピュータの制御を行い、上記ダム管理用コンピュータに放流量を確認し、上記放流量を基に上記各放流警報局までの放流水到達予測時間を算出し、上記放流水到達予測時間を基に上記複数の監視カメラの映像を切り替えるように上記ダム監視カメラ用コンピュータの制御を行うものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるダム管理システムを示す構成図であり、図において、1はダムの貯水位,放流量などを管理し、放流の制御を行うダム管理用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体1AやCRTなどの表示装置1Bや他のコンピュータと通信を行うためのネットワーク処理部1Cを備えている。2はダムの各所に設置された複数の監視カメラ(図示せず)を制御するダム監視カメラ用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体2AやCRTなどの表示装置2Bや他のコンピュータと通信を行うためのネットワーク処理部2Cを備えている。3は放流時にダム下流の放流警報局(図示せず)に対して放流警報を指示する放流警報用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体3AやCRTなどの表示装置3Bや他のコンピュータと通信を行うためのネットワーク処理部3Cを備えている。4は分割画面4A〜4Fを備え、各コンピュータ1,2,3の画面を任意に組み合わせて表示するマルチ大画面表示装置、5はダム管理用コンピュータ1,ダム監視カメラ用コンピュータ2および放流警報用コンピュータ3からの映像信号の入力ならびにマルチ大画面表示装置4への映像信号の出力を行う映像信号入出力装置、6はネットワーク、7は映像信号入出力装置5を制御し、ネットワーク6を介して各コンピュータ1,2,3の管理を行うダム統合管理用コンピュータであり、操作員により操作されるコンピュータ本体7AやCRTなどの表示装置7Bや他のコンピュータと通信を行うためのネットワーク処理部7Cを備えている。
【0017】
次に動作について説明する。
各コンピュータ1,2,3,7はネットワーク処理部1C,2C,3C,7Cによってネットワーク6に接続され、互いに任意の情報の送受信が行われる。また、ダム統合管理用コンピュータ7はネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部1C,2C,3Cを介して各コンピュータ1,2,3を操作する。
各コンピュータ1,2,3の表示画面は映像信号入出力装置5に入力され、ダム統合管理用コンピュータ7は各コンピュータ1,2,3の画面それぞれの表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を映像信号入出力装置5に対して行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行う。
【0018】
図2はダム統合管理用コンピュータ7によるダム管理用コンピュータ1への画面切替指示を示すフローチャートである。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部1Cを介してダム管理用コンピュータ1との通信を開始し(ステップST1)、ダム管理用コンピュータ1との通信が確立したかを判定する(ステップST2)。通信が確立した場合はダム管理用コンピュータ1に表示画面があるか確認を行い(ステップST3)、通信が確立していない場合ステップST2を繰り返す。ステップST3において、表示画面があることが確認できた場合はダム管理用コンピュータ1へ画面切替指示を行う(ステップST4)。そして、ダム統合管理用コンピュータ7は、映像信号入出力装置5に対してダム管理用コンピュータ1の画面の表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行う(ステップST5)。ステップST3において、表示画面があることが確認できない場合は、一定時間が経過したか判定し(ステップST6)、経過したと判定した場合は処理を終了し、経過していないと判定した場合はステップST3に戻る。
【0019】
図3はダム統合管理用コンピュータ7によるダム監視カメラ用コンピュータ2への画面切替指示を示すフローチャートである。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部2Cを介してダム監視カメラ用コンピュータ2との通信を開始し(ステップST7)、ダム監視カメラ用コンピュータ2との通信が確立したかを判定する(ステップST8)。通信が確立した場合はダム監視カメラ用コンピュータ2に表示画面があるか確認を行い(ステップST9)、通信が確立していない場合はステップST8を繰り返す。ステップST9において、表示画面があることが確認できた場合はダム監視カメラ用コンピュータ2へ画面切替指示を行う(ステップST10)。そして、ダム統合管理用コンピュータ7は、映像信号入出力装置5に対してダム監視カメラ用コンピュータ2の画面の表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行い(ステップST11)、処理を終了する。ステップST9において、表示画面があることが確認できない場合は、一定時間が経過したか判定し(ステップST12)、経過したと判定した場合は処理を終了し、経過していないと判定した場合はステップST9に戻る。
【0020】
図4はダム統合管理用コンピュータ7によるダム放流警報用コンピュータ3への画面切替指示を示すフローチャートである。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部3Cを介してダム放流警報用コンピュータ3との通信を開始し(ステップST13)、ダム放流警報用コンピュータ3との通信が確立したかを判定する(ステップST14)。通信が確立した場合はダム放流警報用コンピュータ3に表示画面があるか確認を行い(ステップST15)、通信が確立していない場合はステップST14を繰り返す。ステップST15において、表示画面があることが確認できた場合はダム放流警報用コンピュータ3へ画面切替指示を行う(ステップST16)。そして、ダム統合管理用コンピュータ7は、映像信号入出力装置5に対してダム放流警報用コンピュータ3の画面の表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行い(ステップST17)、処理を終了する。ステップST15において、表示画面があることが確認できない場合は、一定時間が経過したか判定し(ステップST18)、経過したと判定した場合は処理を終了し、経過していないと判定した場合はステップST15に戻る。
図2〜4の処理が、ダム統合管理用コンピュータ7の各コンピュータ1,2,3に対する基本操作となる。
【0021】
図5はダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部1C,2C,3Cを介して各コンピュータ1,2,3との通信を確立する(ステップST19)。ダム管理用コンピュータ1から放流開始の通知を受信することによりダムからの放流が開始されたかどうかを判定し(ステップST20)、放流が開始されたと判定した場合は、放流開始の妥当性確認のためにダム管理用コンピュータ1にダムの現在貯水位の問い合わせを行い(ステップST21)、ダムの現在貯水位が放流開始水位(既定値)を超過しているかを判定する(ステップST22)。超過していると判定した場合は、放流開始を妥当と判断し、ダム管理用コンピュータ1に対し放流操作に必要なデータを表示する画面への画面切替指示を行うとともに(ステップST23)、ダム監視カメラ用コンピュータ2に対し放流口を監視している監視カメラ映像へのカメラ切替制御指示を行う(ステップST24)。そして、ダム統合管理用コンピュータ7は、映像信号入出力装置5に対して各コンピュータ1,2,3の画面それぞれの大きさ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行い(ステップST25)、処理を終了する。ステップST22において、超過していないと判定した場合は、放流開始を不適切と判断し、ダム管理用コンピュータ1に対し放流開始の妥当性の再確認を促し(ステップST26)、ステップST20に戻る。ステップST20において、放流が開始されていないと判定した場合は、一定時間が経過したか判定し(ステップST27)、経過したと判定した場合は処理を終了し、経過していないと判定した場合はステップST20に戻る。
【0022】
図6はマルチ大画面表示装置4に表示したマルチ大画面表示の例であり、8はベース画面としてのダムの堤体を表す状況図、9は分割画面4Fの位置に重ねて表示されたダム管理用コンピュータ1のダム諸量グラフ画面であり、ダムの放流量,貯水位,流入量,ゲート開度などを時系列にグラフ表示したものである。10は分割画面4Dの位置に重ねて表示された放流口を監視している監視カメラ映像である。
【0023】
以上のように、この実施の形態1によれば、各コンピュータ1,2,3を接続するネットワーク6と、ネットワーク6を介して各コンピュータ1,2,3を統合管理するダム統合管理用コンピュータ7とを備えるようにしたので、一人の操作員により各コンピュータ1,2,3の操作を統合して行うことができ、洪水時,放流時などの緊急時の対応が迅速に行え、操作の同時性,迅速性が保たれるとともに状況確認が確実に行えるダム管理システムが得られる効果がある。また、大画面に表示することにより、複数の監視員が同時に同じ内容を確認することが可能となり、誤操作の防止につながる効果がある。
【0024】
さらに、ダム統合管理用コンピュータ7は、ダム管理用コンピュータ1,ダム監視カメラ用コンピュータ2およびダム放流警報用コンピュータ3の画面を切り替えるようにしたので、一人の操作員により所望の各種データと映像を選択して同時にマルチ大画面表示装置4に表示することが可能となる効果がある。
【0025】
さらに、ダム統合管理用コンピュータ7は、ダム管理用コンピュータ1から放流開始の通知を受信すると、ダム監視カメラ用コンピュータ2の制御を行うようにしたので、一人の操作員の操作により、放流操作に必要な各種データと映像をマルチ大画面表示装置4に表示することが可能となり、放流操作の同時性,迅速性が保たれるとともに状況確認が確実に行える。そして、ダムの現在貯水位を確認し放流開始の妥当性の再確認を促すことにより、操作員の誤判断を防止することが可能となる効果がある。
【0026】
実施の形態2.
図7はこの発明の実施の形態2によるダム管理システムにおけるダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
【0027】
次に動作について説明する。
図7において、図5と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。ダム統合管理用コンピュータ7は、ダムの現在貯水位が放流開始水位(既定値)を超過していると判定した場合(ステップST22でYESの場合)は、放流開始を妥当と判断し、ダム管理用コンピュータ1に対し放流操作に必要なデータを表示する画面への画面切替指示(ステップST23)、ダム監視カメラ用コンピュータ2に対し放流ゲートを監視しているカメラ映像へのカメラ切替制御指示(ステップST24)、ダム放流警報用コンピュータ3に対し放流警報制御指示および放流警報の進行状態を示すデータを表示する画面への画面切替指示を行う(ステップST28)。放流警報制御指示を受けたダム放流警報用コンピュータ3は、ダム下流の河川堰堤の任意の位置に設置された1乃至複数の放流警報局(図示せず)に対し放流警報監視制御の開始を指示するとともに、放流警報の進行状態(No.3放流警報局 サイレン吹鳴中等)を示すデータを表示する画面に切り替える。
【0028】
図8はマルチ大画面表示装置4に表示したマルチ大画面表示の例であり、図6と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。11は分割画面4Eの位置に重ねて表示されたダム放流警報用コンピュータ3の放流警報の進行状態を示すデータを表示する画面である。
【0029】
以上のように、この実施の形態2によれば、ダム統合管理用コンピュータ7は、ダム管理用コンピュータ1から放流開始の通知を受信すると、ダム放流警報用コンピュータ3の制御を行うようにしたので、一人の操作員の操作により、放流警報操作に必要な各種データと映像をマルチ大画面表示装置4に表示させるとともに放流警報操作を行うことが可能となり、放流警報操作の同時性,迅速性が保たれるとともに状況確認が確実に行える。そして、ダム管理用コンピュータ1がダムの現在貯水位を確認し放流開始の妥当性の再確認を促すことにより、操作員の誤判断を防止することが可能となる効果がある。
【0030】
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3によるダム管理システムにおけるダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
【0031】
次に動作について説明する。
図9において、図7と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。ダム統合管理用コンピュータ7は、ダムの現在貯水位が放流開始水位(既定値)を超過していると判定した場合(ステップST22でYESの場合)は、ダム管理用コンピュータ1にダムの放流量を確認させ、各放流警報局までの放流水到達予測時間の算出を行う(ステップST29)。そして、ダム統合管理用コンピュータ7は、放流水到達予測時間を基に、放流口に設けられた監視カメラ(図示せず)の映像から放流水が到達した放流警報局に設けられた監視カメラ(図示せず)の映像に順次切り替えるように、ダム監視カメラ用コンピュータ2に対してカメラ切替制御指示を行う(ステップST30)。
【0032】
ここで、放流水到達予測時間の算出は、ダム統合管理用コンピュータ7の記憶装置(図示せず)などに予め記憶されている各放流警報局までの放流水到達予測時間一覧表を用いて行う。この各放流警報局までの放流水到達予測時間一覧表の例を図10に示す。この例では、放流量によりパターンA(10トン毎秒未満),パターンB(10〜50トン毎秒),パターンC(50〜100トン毎秒),パターンD(100トン毎秒以上)の4つのパターンに分類され、それぞれのパターンに対する各放流警報局までの放流水到達予測時間が一覧表となっており、放流量が分かれば各放流警報局までの放流水到達予測時間を求めることができる。例えば、ダムの放流量を30トン毎秒とすると、No.5放流警報局における放流水到達予測時間は8分となる。
【0033】
図11はマルチ大画面表示装置4に表示したマルチ大画面表示の例であり、図8と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。12はベース画面としてのダムの下流側の流域図である。13は分割画面4Dの位置に重ねて表示されたダム監視カメラ映像であり、放流口の監視カメラ映像から放流水が到達した放流警報局の監視カメラ映像に順次(放流量に追従させて)切り替えて表示する。
【0034】
以上のように、この実施の形態3によれば、ダム下流の河川堰堤の任意の位置に設置された1乃至複数の放流警報局と、放流口および1乃至複数の放流警報局のそれぞれに対応して設けられた複数の監視カメラとを備え、ダム統合管理用コンピュータ7は、ダム管理用コンピュータ1に放流量を確認させ、この放流量を基に各放流警報局までの放流水到達予測時間を算出し、さらに、この放流水到達予測時間を基に複数の監視カメラの映像を切り替えるようにダム監視カメラ用コンピュータ2の制御を行うようにしたので、一人の操作員の操作により、放流警報操作に必要な各種データと映像をマルチ大画面表示装置4に表示させるとともに放流水の状況確認を映像により行うことが可能となり、放流警報操作の同時性,迅速性が保たれるとともに映像による状況確認が確実に行える効果がある。
【0035】
実施の形態4.
図12はこの発明の実施の形態4によるダム管理システムにおける表示モード制御を示すフローチャートである。
【0036】
次に動作について説明する。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部1C,2C,3Cを介して各コンピュータ1,2,3との通信を確立する(ステップST31)。運用状況により表示モードの一覧表および表示パラメータを用いて表示モードを選択し、表示モード制御を行う(ステップST32)。そして、各コンピュータ1,2,3に対して画面切替指示を行い(ステップST33,ST34,ST35)、映像信号入出力装置5に対して各コンピュータ1,2,3の画面それぞれの表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行い(ステップST36)、処理を終了する。
【0037】
図13は表示モードの一覧表の例であり、平常時,見学時,渇水時,洪水時,および放流時A〜Dの運用状況により8つの表示モードに分かれており、各コンピュータ1,2,3の表示画面およびマルチ大画面のベース画面がパターン化されている。
図14は表示パラメータの例であり、パラメータとしてマルチ大画面表示,ベース画面,ダム管理用コンピュータ画面,ダム監視カメラ映像,ダム放流警報用コンピュータ画面,表示サイズおよび表示位置があり、各パラメータに対していくつかの選択項目が設定されている。
【0038】
操作員は、ダム統合管理用コンピュータ7で各表示モードの選択および各パラメータの選択項目の選択を行うことにより、マルチ大画面表示装置4のマルチ大画面表示を制御することが可能となる。
【0039】
以上のように、この実施の形態4によれば、ダム統合管理用コンピュータ7は、各コンピュータ1,2,3の画面およびマルチ大画面表示装置4のベース画面をパターン化した複数の表示モードを備えるようにしたので、操作員に変更があった場合でも、任意の表示モードを選択することにより洪水時や放流時におけるダムの放流操作について時間をかけて複雑な操作を修得する必要がなくなり、簡単に操作を実施することが可能となる効果がある。
【0040】
実施の形態5.
図15はこの発明の実施の形態5によるダム管理システムにおける異常検知の場合の制御を示すフローチャートである。
【0041】
次に動作について説明する。
ダム統合管理用コンピュータ7は、ネットワーク処理部7C,ネットワーク6およびネットワーク処理部1C,2C,3Cを介して各コンピュータ1,2,3との通信を確立する(ステップST37)。ダム統合管理用コンピュータ7は、各コンピュータ1,2,3から異常を検知したことを受信すると(ステップST38)、ダム監視カメラ用コンピュータ2に対して異常の検知内容に該当する監視カメラの映像に切り替えるための切替制御指示を行い(ステップST39)、また映像信号入出力装置5に対してはダム監視カメラ用コンピュータ2の画面の表示サイズ,表示位置,表示/非表示等の設定を行い、さらに、映像信号入出力装置5はその設定に基づきマルチ大画面表示装置4にマルチ大画面表示を行い(ステップST40)、処理を終了する。
【0042】
図16はマルチ大画面表示装置4に表示したマルチ大画面表示の例であり、図11と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。14は分割画面4Eの位置に重ねて表示された異常の検知内容画面である。15は分割画面4Dの位置に重ねて表示された異常の検知内容に該当するカメラ映像、16は分割画面4Fの位置に重ねて表示された異常の検知内容に該当するカメラ映像であり、ここでは、副ゲートの異常を検知した映像とNo.8放流警報局の異常を検知した映像例が表示されている。
【0043】
以上のように、この実施の形態5によれば、ダム統合管理用コンピュータ7は、各コンピュータ1,2,3から異常を検知したことを受信すると、その異常に該当する監視カメラの映像に切り替えるようにダム監視カメラ用コンピュータ2の制御を行うようにしたので、操作員がダム管理設備の操作に不慣れな場合でもマルチ大画面表示装置4のマルチ大画面を確認することにより、各設備・機器の異常を瞬時に検知することが可能となり、ダムの運用管理に役立つ効果がある。
【0044】
実施の形態6.
図17はこの発明の実施の形態6によるダム管理システムを示す構成図であり、図において、図1と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。4Gはマルチ大画面表示装置4に備えられたネットワーク処理部であり、ネットワーク6を介して各コンピュータ1,2,3,7と通信を行う。4Hはマルチ大画面表示装置4に備えられた映像蓄積部であり、マルチ大画面に表示する映像を蓄積する。
図18はこの発明の実施の形態6によるダム管理システムにおける異常検知の場合の制御を示すフローチャートである。
【0045】
次に動作について説明する。
図18において、図15と同一または相当部分には同一符号を付して重複説明を省略する。ダム統合管理用コンピュータ7は、各コンピュータ1,2,3のそれぞれから異常を検知すると、マルチ大画面に表示する映像を蓄積するようにマルチ大画面表示装置4に指示を出す。そして、マルチ大画面表示装置4は映像蓄積部4Hにその映像を蓄積し(ステップST41)、それに蓄積された映像は、ダム統合管理用コンピュータ7からの指示により再生し表示される。
【0046】
以上のように、この実施の形態6によれば、マルチ大画面表示装置4は、映像蓄積部4Hを備えるようにしたので、各設備・機器の異常が検知された映像をそれに蓄積し異常発生時の状況が記録可能となり、事後の記録確認やダム運用管理のための訓練等にそれらの映像を有効に利用することが可能である。また、記録内容を再生しマルチ大画面表示装置4のマルチ大画面に表示することにより、複数の監視員が同時に同じ内容を確認することが可能となり、異常発生時の対応を考察する上でそれらの映像が有効となる効果がある。
【0047】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、各コンピュータを接続するネットワークと、ネットワークを介して各コンピュータを統合管理するダム統合管理用コンピュータとを備えるようにしたので、一人の操作員により各コンピュータの操作を統合して行うことができ、洪水時,放流時などにおける緊急時の対応が迅速に行え、操作の同時性,迅速性が保たれるとともに緊急時の状況確認が確実に行えるダム管理システムが得られる効果がある。また、大画面に表示することにより、複数の監視員が同時に同じ内容を確認することが可能となり、監視員による誤操作の防止につながる効果がある。
【0049】
この発明によれば、ダム統合管理用コンピュータは、ダム管理用コンピュータから放流開始の通知を受信すると、ダム監視カメラ用コンピュータの制御を行うようにしたので、一人の操作員の操作により、放流操作に必要な各種データと映像をマルチ大画面表示装置に表示することが可能となり、放流操作の同時性,迅速性が保たれるとともに放流された状況の確認が確実に行える。そして、ダム管理用コンピュータがダムの現在貯水位を確認し放流開始の妥当性の再確認を促すことにより、操作員による誤判断を防止することが可能となる効果がある。
【0051】
この発明によれば、ダム下流の河川堰堤の任意の位置に設置された1乃至複数の放流警報局と、放流口および1乃至複数の放流警報局のそれぞれに対応して設けられた複数の監視カメラとを備え、ダム統合管理用コンピュータは、ダム管理用コンピュータに放流量を確認させ、また、この放流量を基に各放流警報局までの放流水到達予測時間を算出し、さらに、この放流水到達予測時間を基に複数の監視カメラの映像を切り替えるようにダム監視カメラ用コンピュータの制御を行うようにしたので、一人の操作員の操作により、放流警報操作に必要な各種データと映像のマルチ大画面表示装置への表示とともに放流水の状況確認をその映像により行うことが可能となり、放流警報操作の同時性,迅速性が保たれるとともに映像による放流水の状況確認が確実に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるダム管理システムを示す構成図である。
【図2】 ダム統合管理用コンピュータによるダム管理用コンピュータへの画面切替指示を示すフローチャートである。
【図3】 ダム統合管理用コンピュータによるダム監視カメラ用コンピュータへの画面切替指示を示すフローチャートである。
【図4】 ダム統合管理用コンピュータによるダム放流警報用コンピュータへの画面切替指示を示すフローチャートである。
【図5】 ダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
【図6】 マルチ大画面表示装置に表示したマルチ大画面表示の例である。
【図7】 この発明の実施の形態2によるダム管理システムにおけるダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
【図8】 マルチ大画面表示装置に表示したマルチ大画面表示の例である。
【図9】 この発明の実施の形態3によるダム管理システムにおけるダムからの放流操作に係わる支援操作を示すフローチャートである。
【図10】 各放流警報局までの放流水到達予測時間一覧表の例である。
【図11】 マルチ大画面表示装置に表示したマルチ大画面表示の例である。
【図12】 この発明の実施の形態4によるダム管理システムにおける表示モード制御を示すフローチャートである。
【図13】 表示モードの一覧表の例である。
【図14】 表示パラメータの例である。
【図15】 この発明の実施の形態5によるダム管理システムにおける異常検知の場合の制御を示すフローチャートである。
【図16】 マルチ大画面表示装置に表示したマルチ大画面表示の例である。
【図17】 この発明の実施の形態6によるダム管理システムを示す構成図である。
【図18】 この発明の実施の形態6によるダム管理システムにおける異常検知の場合の制御を示すフローチャートである。
【図19】 従来のダム管理システムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 ダム管理用コンピュータ、2 ダム監視カメラ用コンピュータ、3 放流警報用コンピュータ、4 マルチ大画面表示装置、4H 映像蓄積部、6 ネットワーク、7 ダム統合管理用コンピュータ、8 状況図(ベース画面)、12流域図(ベース画面)。
Claims (1)
- ダムの放流の制御および放流量の管理を行うダム管理用コンピュータ,複数の監視カメラを制御するダム監視カメラ用コンピュータ,ダム放流警報を行うダム放流警報用コンピュータおよび上記各コンピュータの画面を任意に組み合わせて表示するマルチ大画面表示装置を備えたダム管理システムにおいて、
上記各コンピュータを接続するネットワークと、
上記ネットワークを介して上記各コンピュータを統合管理するダム統合管理用コンピュータと、
ダム下流の河川堰堤の任意の位置に設置された1乃至複数の放流警報局と、
放流口および上記1乃至複数の放流警報局のそれぞれに対応して設けられた複数の監視カメラとを有し、
上記ダム統合管理用コンピュータは、上記ダム管理用コンピュータから放流開始の通知を受信すると、上記ダム監視カメラ用コンピュータの制御を行い、上記ダム管理用コンピュータに放流量を確認し、上記放流量を基に上記各放流警報局までの放流水到達予測時間を算出し、上記放流水到達予測時間を基に上記複数の監視カメラの映像を切り替えるように上記ダム監視カメラ用コンピュータの制御を行うことを特徴とするダム管理システム。
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