JP3774401B2 - 自動変速機におけるオイルレベル検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の自動変速機内に供給される作動油を蓄えるオイルリザーバの技術分野に属し、特に、このオイルリザーバに作動油を供給する際に所定のオイルレベルになったことを検出する自動変速機におけるオイルレベル検出装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車等の自動変速機においては、その作動及び潤滑のために自動変速機の各部に自動変速機用作動油(以下、ATFとも表記する)が供給されるようになっている。このATFは、図10に示すように自動変速機Aの下部に設けられたオイルパンからなるオイルリザーバBに蓄えられる。
【0003】
その場合、オイルリザーバBに蓄えられるATFは、あまり多いとATFが温度上昇した際に外部にあふれ出る可能性があり、また、あまり少ないとATFが自動変速機の各部に供給され難くなる可能性がある。そこで、オイルリザーバB内には、自動変速機の作動及び潤滑に必要である適切な所定量のATFが蓄えられている。
【0004】
このように適切な所定量のATFをオイルリザーバB内に蓄えるために、従来、オイルリザーバB内のオイルレベルを検出している。
従来のオイルレベル検出方法として、フィラーチューブをオイルリザーバBからエンジンルームの所定の検出位置までエンジンルーム内の排気管等の設置物を避けながら配管し、この検出位置でオイルリザーバBからフィラーチューブを通して導入されるATFの液面レベルをレベルゲージで検出している方法が採用されている。
【0005】
しかしながら、このフィラーチューブとレベルゲージとを用いたオイルレベル検出方法では、次のような問題がある。すなわち、近年エンジンの大型化や車室空間の拡大化等により、エンジンルーム内のフィラーチューブの配管スペースがますます狭くなって限定されてきているため、配管の取り回しがきわめて困難になっている。
【0006】
また、フィラーチューブの設定や検出位置の設定が車種毎によって行う必要があるため、これらの設計および組付け等が煩雑になっている。
更に、エンジンルーム内に配管されるフィラーチューブ内のATFの油温が変化することにより液面レベルが変化するため、正規メンテナンス工場以外ではレベル検出作業を高精度に行うことが難しい。
【0007】
そこで、ATFを蓄えるオイルパンの例えばドレーン孔Cに検出用チューブを設け、オイルパン内のATFの量が変速機毎に設定される規程量を超えたときこの検出用チューブからオーバーフローするATFを検知することで、オイルレベルの検出を行う方法が提案されている。この検出用チューブを用いたオーバーフロー方式のオイルレベル検出方法によれば、前述のフィラーチューブとレベルゲージとを用いたオイルレベル検出方法の諸問題が解決される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このオーバーフロー方式のオイルレベル検出方法では、検出用チューブをオイルパン内に突設するため、オイルパン内の空間が狭くなる。オイルパン内には、バルブボディや自動変速機のレンジを変えるためのシフト部材等の自動変速機の構成部材が配置されているが、検出用チューブのオイルパン内の空間が狭くなると、これらの自動変速機の構成部材の設置スペースが限定されてしまうという問題がある。
【0009】
また、逆に検出用チューブをこれらの自動変速機の構成部材に干渉しないように設けるためには、オイルパンを大型にしなければならないので自動変速機が大型になり、また、自動変速機の構成部材を避けて検出用チューブを設けなければならないので、検出用チューブの設置自由度が限定されてしまうという問題がある。
【0010】
更に、このオーバーフロー方式のオイルレベル検出方法も、前述のフィラーチューブを用いたオイルレベル検出方法と同様に車種によって検出用チューブの設定が異なるため、これらの設計および組付け等が煩雑になるという問題もある。
【0011】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、オイルレベル検出用筒状部材を用いてもオイルリザーバ内のスペースにほとんど影響を与えないとともに設置自由度を大きくでき、しかも車種の影響をほとんど受けない自動変速機におけるオイルレベル検出装置を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、正規メンテナンス工場以外でもレベル検出作業を高精度にかつより簡単に液面レベルを検出することのできる自動変速機におけるオイルレベル検出装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明は、自動変速機の下部に設けられたオイルリザーバに蓄えられる作動油が所定レベルになったときにオイルレベル検出用筒状部材を通って流出することで、前記オイルリザーバ内のオイルレベルを検出する自動変速機におけるオイルレベル検出装置において、前記オイルレベル検出用筒状部材を前記オイルリザーバに、該オイルリザーバ内に移動可能に設けられた自動変速機の可動部材の軌道に位置して脱着自在に取り付けたことを特徴としている。
【0014】
また、請求項2の発明は、前記オイルレベル検出用筒状部材が前記オイルリザーバから取り外されたときには前記自動変速機の作動油の給油口に格納されることを特徴としている。
【0015】
更に、請求項3の発明は、自動変速機の下部に設けられたオイルリザーバに蓄えられる作動油が所定レベルになったときにオイルレベル検出用筒状部材を通って流出することで、前記オイルリザーバ内のオイルレベルを検出する自動変速機におけるオイルレベル検出装置において、前記オイルレベル検出用筒状部材を前記オイルリザーバに設け、前記オイルレベル検出用筒状部材が前記オイルリザーバから取り外されたときには前記自動変速機の作動油の給油口に格納されることを特徴としている。
【0016】
更に、請求項4の発明は、前記オイルリザーバ内に移動可能に設けられた自動変速機の可動部材の軌道に位置して前記オイルレベル検出用筒状部材を取り付けることを特徴としている。
【0017】
更に、請求項5の発明は、前記オイルリザーバにオイルレベル検出孔を設けるとともに、前記オイルレベル検出用筒状部材を該オイルレベル検出孔を通して前記オイルリザーバに脱着自在に設け、更に、前記オイルレベル検出孔を開閉する蓋を設けたことを特徴としている。
更に、請求項6の発明は、前記蓋の開閉が、前記オイルレベル検出用筒状部材の着脱動作に連動して自動的に行われることを特徴としている。
【0018】
更に、請求項7の発明は、前記自動変速機の可動部材は自動変速機の変速レンジをシフトするシフト部材であり、前記変速レンジがパーキングレンジに設定された状態で、前記オイルレベル検出用筒状部材と前記シフト部材とが互いに干渉しない位置に前記オイルレベル検出用筒状部材を設けることを特徴としている。
【0019】
【発明の作用及び効果】
このように構成された本発明の自動変速機におけるオイルレベル検出装置においては、オイルレベル検出用筒状部材を用いてオーバーフロー方式でオイルレベルを検出するようになる。これにより、前述の従来のオーバーフロー方式のオイルレベル検出と同様に、前述の従来のフィラーチューブとレベルゲージとを用いたオイルレベル検出方法の諸問題を解決することができる。
【0020】
また、本発明のオイルレベル検出装置によれば、オイルレベル検出用筒状部材をオイルリザーバに脱着自在に設けているので、液面を検出しないオイルレベル非検出時つまりATFを自動変速機に給油しないときには、オイルレベル検出用筒状部材をオイルリザーバから外すことができる。これにより、オイルレベル検出用筒状部材を用いてもオイルレベルを検出しない通常時にはオイルレベル検出用筒状部材がオイルリザーバ内に突出しないため、オイルリザーバ内のスペースにほとんど影響を与えず、オイルリザーバ内の空間を広く維持することができる。
【0021】
更に、オイルレベル検出用筒状部材を用いたオーバーフロー方式でオイルレベルを検出しているので、正規メンテナンス工場以外でもレベル検出作業を高精度にかつより簡単に行うことができる。
【0022】
特に、請求項1および4の発明によれば、オイルレベル検出用筒状部材を自動変速機の可動部材の軌道に位置して取り付けるようにしているが、通常時にはオイルレベル検出用筒状部材がオイルリザーバ内に突出しないため、オイルレベル検出用筒状部材と自動変速機の例えばシフト部材やバルブボディ等の構成部材との干渉を防止できる。これにより、従来デッドスペースであった自動変速機の可動部材の軌道上の場所を有効に利用することができるとともに、オイルリザーバを小型にできるので、自動変速機の小型コンパクト化を効果的に図ることができるとともに、オイルレベル検出用筒状部材の設置自由度を大きくできる。
更に、オイルレベル検用筒状部材の設置自由度を大きくできることから、車種によってオイルレベル検出用筒状部材の設定を異ならせる必要が低減できるので、これらの設計および組付け等をより簡単にすることができる。
【0023】
また、請求項2および3の発明によれば、オイルレベル検出を行わないときには、オイルレベル検出用筒状部材を自動変速機のATFの給油口に、自動変速機内に位置するようにして格納しているので、オイルレベル検出用筒状部材をオイルリザーバから外したときに、このオイルレベル検出用筒状部材の紛失を防止できるとともにこのオイルレベル検出用筒状部材のための専用の保管スペースを不要にでき、更にオイルレベル検出用筒状部材の保管時にこのオイルレベル検出用筒状部材が邪魔になるのを防止できる。
【0024】
更に、請求項5および6の発明によれば、オイルリザーバに設けたオイルレベル検出孔を通してオイルレベル検出用筒状部材を脱着するようにしているので、オイルレベル検出用筒状部材の取り付け、取り外しが簡単になる。
しかも、オイルリザーバにオイルレベル検出孔を設けても、このオイルレベル検出孔を開閉する蓋を設けているので、オイルレベル検出用筒状部材をオイルリザーバから外したときに、オイルリザーバからATFが流出するのを阻止できる。その場合、請求項6の発明によれば、この蓋の開閉動作をオイルレベル検出用筒状部材の取り付けおよび取り外しの動作に連動して自動的に行うことができるので、蓋の開閉動作が簡単になる。
【0025】
更に、請求項7の発明によれば、オイルレベル検出用筒状部材を移動量の大きいシフト部材の軌道に位置して設けることで、従来デッドスペースであったこの場所をより一層有効に利用することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明にかかる自動変速機におけるオイルレベル検出装置の実施の形態の一例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図、(d)はオイルレベル検出装置の構成要素の残部を示す図である。
【0027】
図1(a)に示すように、この例のオイルレベル検出装置1は、従来と同様に図示しない自動変速機の下部に取り付けられるオイルパンからなるオイルリザーバ2に穿設されてオイルリザーバ2内のATFを排出するドレーン孔C(図10に示す符号を使用)をオイルレベル検出孔3として兼用している。もちろん、オイルレベル検出孔3は必ずしもドレーン孔と兼用することはなく、ドレーン孔と独立して設けることもできるが、オイルレベル検出孔3の設置スペースや加工工数等を考慮すると、この例のようにドレーン孔とオイルレベル検出孔3とを兼用することが好ましい。
このオイルレベル検出装置1は、オイルリザーバ2の内側(図において上側)に、このオイルレベル検出孔3に整合して固定されている雌ねじ部材4を備えている。
【0028】
雌ねじ部材4の上部には、この雌ねじ部材4の内孔4aを開閉する(つまり、オイルレベル検出孔3を開閉する)蓋5が上下方向に回動可能に取り付けられている。その場合、図1(a)に示すように蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接した状態では、雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられた状態であり、また、図1(b)に示すように蓋5が上方に回動して雌ねじ部材4の上面から離間した状態では、雌ねじ部材4の内孔4aが開かれた状態である。また、蓋5はその自重で図1(a)に示す雌ねじ部材4の上面に当接する方向に付勢されている。なお、この蓋5は、例えばトーションスプリング等の付勢手段で雌ねじ部材4の上面に当接する方向に付勢することもできる。このようにすれば、車両走行等による自動変速機の振動あるいは車両走行中の衝撃(例えば、路面の段差等により上下方向に加えられる衝撃等)により蓋5が振動したりあるいは衝撃が加えられたりしても、付勢手段の付勢力で蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接した状態に保持されるので、蓋5は揺動して雌ねじ部材4に対し離接を繰り返すことがなく、異音を発するようなことはない。
【0029】
また、図1(c)に示すようにオイルレベル検出装置1は、軸方向に貫通する軸方向内孔6aを有しかつ図において下端にフランジ6bを有するオイルレベル検出用筒状部材6を備えている。このオイルレベル検出用筒状部材6の外周面には雄ねじ部6cが形成されているとともに、軸方向内孔6aの内周面に雌ねじ部6iが形成されている。
【0030】
フランジ6bの上面からオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dまでの長さLは、後述するようにオイルレベル検出用筒状部材6がオイルリザーバ2にセットされた状態で、自動変速機に必要な所定量のオイルがオイルリザーバ2に蓄えられたときの液面の位置となるように設定されている。
【0031】
オイルレベル検出用筒状部材6は、オイルレベル検出時にその雄ねじ部6cがオイルレベル検出孔3を貫通するとともに雌ねじ部材4に螺合することで、オイルリザーバ2に取り付けられ、オイルレベル非検出時にはオイルリザーバ2に取り外されるようになっている。つまり、オイルレベル検出用筒状部材6はオイルリザーバ2に脱着自在に取り付けられる。また、オイルレベル検出用筒状部材6は、雌ねじ部材4を貫通して上方に突出することにより、図1(b)に示すように蓋5を上方に回動して雌ねじ部材4の内孔4aを開くようになっている。
【0032】
更に、図1(d)に示すようにオイルレベル検出装置1は、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aの下端開口部を閉じるプラグ7を備えている。このプラグ7にはOリング9が設けられている。そして、プラグ7はオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aにおける内周面の雌ねじ部6iにその下端から螺合されてこの軸方向内孔6aの下端開口部をその頭部7aとオイルリザーバ2との間でOリング9を挟圧することで液密に閉じるようになっている。このプラグ7は、後述するようにオイルリザーバ2のオイルレベル検出孔3(つまりドレーン孔C)を閉塞するプラグと兼用されている。このようにプラグ7をオイルレベル検出孔3(ドレーン孔C)の閉塞プラグと兼用することで、部品点数を削減するとともに、プラグ7をオイルレベル検出時およびオイルレベル検出孔3の閉塞時の両方に常時使用してプラグ7の紛失を防止している。
【0033】
なお、プラグ7は、必ずしもオイルレベル検出孔3(ドレーン孔C)の閉塞プラグと兼用する必要はなく、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aにおける内周面の雌ねじ部6iに螺合して軸方向内孔6aの下端開口部を液密に閉じる別のプラグで形成することもできる。また、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aの内周面に雌ねじ部6iを設けないで、この内周面に単に嵌合して下端開口部を液密に閉じる、例えばゴム栓等の閉塞栓で形成することもできる。この場合には、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aの内周面に雌ねじ部6iを形成する必要がないので、加工工数が削減されてオイルレベル検出用筒状部材6の製造が簡単になる。これらのいずれの場合にも、プラグ7をオイルレベル検出孔3(ドレーン孔C)の閉塞プラグと兼用しないので、前述の兼用した場合の利点を有しない。
【0034】
ところで、前述のオイルレベル検出孔3は、図2および図3に示すようにこの例のオイルレベル検出装置1が適用される自動変速機において変速レンジをシフトするためのシフト部材8の軌道の真下に位置してオイルリザーバ2に設けられている。具体的に説明すると、シフト部材8が例えば図2および図3に実線で示すパーキングレンジ(Pレンジ)の位置と同図に二点鎖線で示すローレンジ(Lレンジ)の位置との間で移動するとき、シフト部材8が移動する軌道の真下であって、シフト部材8のPレンジの位置から外れた位置に、オイルレベル検出孔3が設けられている。すなわち、オイルレベル検出装置1がこの位置に設けられるようになっている。
【0035】
したがって、自動変速機を図示しないシフトレバーでPレンジに設定することにより、後述するようにオイルレベル検出用筒状部材6がオイルリザーバ2の正規位置にセットされてこのオイルリザーバ2内のシフト部材8の軌道に位置するまで突出しても、シフト部材8がオイルレベル検出用筒状部材6の移動領域から退避するようになるので、オイルレベル検出用筒状部材6とシフト部材8とが互いに干渉することはない。これにより、オイルレベル検出装置1がシフト部材8の軌道の真下に設けられても、オイルレベル検出用筒状部材6を確実に設定することができるようになる。
【0036】
このオイルレベル検出装置1が設けられる位置はシフト部材8の軌道の真下であることからデッドスペースになっている場所である。このように、この例のオイルレベル検出装置1ではこのデッドスペースを有効に利用することで、スペースがきわめて制限されるオイルリザーバ2内の無駄なスペースを極力なくすとともに、オイルリザーバ2のコンパクト化を効果的に図っている。
【0037】
また、オイルレベル検出を行わないときは、図4に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6は、自動変速機のケース10に設けられているATFの給油口11に、自動変速機のケース10内に位置するようにして格納するようにしている。
【0038】
すなわち、ケース10にOリング13を有する雌ねじ部材14をこの給油口11と同心状に固定する。そして、この雌ねじ部材13にオイルレベル検出用筒状部材6の雄ねじ部6cを螺合してケース10内に進入させる。そして、オイルレベル検出用筒状部材6のフランジ6bがOリング13を雌ねじ部材14との間で挟圧してこれらの間を液密状態に設定する。次に、Oリング15を有しかつ給油口11を塞ぐプラグ12をオイルレベル検出用筒状部材6の雌ねじ部6iに螺合して、図示のようにプラグ12の頭部12aとオイルレベル検出用筒状部材6のフランジ6bとの間でOリング15を挟圧してこれらの間を液密状態に設定する。
【0039】
これにより、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2に対して脱着自在に設けることで、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2から外したときに、このオイルレベル検出用筒状部材6が紛失するのを防止しているとともにこのオイルレベル検出用筒状部材6のための専用の保管スペースを不要にしている。
【0040】
次に、この例のオイルレベル検出装置1を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する。
図5(a)に示すように蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接して雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられている。また、プラグ7が雌ねじ部材4に螺合されてオイルレベル検出孔3が液密に閉塞されている。
【0041】
この状態から、まず、シフトレバーにより自動変速機をPレンジに設定した後、自動変速機のケース10の給油口11のプラグ12を外して、オイルレベル検出用筒状部材6を給油口11から取る。次に、オイルレベル検出孔3のプラグ7を外し、図5(b)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6をオイルレベル検出孔3に貫通させて雌ねじ部材4に螺合する。更に、図5(c)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6を回動して上昇させると、オイルレベル検出用筒状部材6の上端6dが蓋5に当接し、この蓋5が上方に回動する。これにより、雌ねじ部材4の内孔4aおよびオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aを開く。そして、オイルレベル検出用筒状部材6の上昇に伴って蓋5が次第に上方に大きく回動するようになる。
【0042】
図5(d)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6のフランジ6bがオイルリザーバ2の下面に当接するまで、オイルレベル検出用筒状部材6を回動しかつ上昇させることで、オイルレベル検出用筒状部材6を正規位置にセットする。このとき、蓋5は最大に回動するようになる。このとき、正規位置にセットされたオイルレベル検出用筒状部材6はオイルリザーバ2内に突出するようになるが、自動変速機がPレンジに設定されてシフト部材8がオイルレベル検出用筒状部材6の移動領域から退避しているので、オイルレベル検出用筒状部材6とシフト部材8とは互いに干渉しない。
【0043】
この状態で、図示しないオイルレベル検出用筒状部材6の真下にATFの受け皿を置いた後、自動変速機の図示しない給油口からATFを給油する。すると、このATFはオイルリザーバ2内に流動して蓄えられる。このとき、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFの液面が正規位置にセットされたオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dより低いので、オイルリザーバ2内のATFはオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aを通ってオイルリザーバ2外に漏出しない。
【0044】
ATFが更に給油されることで、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFの液面が次第に上昇し、図5(d)に示すように液面がオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dと同じ高さになる。これ以後、ATFが更に給油されると、ATFは液面がオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dより高くなるのでオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dからオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6a内に流動し、この軸方向内孔6aから受け皿に漏出する。
【0045】
給油作業者はこのオイルレベル検出用筒状部材6からのATFの漏出を見ることで、自動変速機に必要な所定量のATFがオイルリザーバ2内に蓄えられたことを知る。したがって、給油作業者はATFの給油を停止するとともに、図5(e)に示すようにプラグ7をオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aに下端から螺合してこの軸方向内孔6aの下端開口部を液密に閉じる。これにより、軸方向内孔6aからのATFの漏出が阻止される。
【0046】
そして、図5(f)に示すように、オイルレベル検出用筒状部材6を逆方向に回動して下降させる。このとき、蓋5がその自重でオイルレベル検出用筒状部材6の下降とともに次第に下方へ回動する。図5(g)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dが雌ねじ部材4の上面より低くなると、蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接し、雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられる。したがって、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFは雌ねじ部材4の内孔4a内へ漏出しない。
【0047】
更に、オイルレベル検出用筒状部材6を下降させて雌ねじ部材4から外し、その後、図5(h)に示すようにプラグ7を雌ねじ部材4に螺合してオイルレベル検出孔3を液密に閉塞する。オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6a内に流入したATFは受け皿へ排出されるが、このようにオイルレベル検出用筒状部材6内のATFが排出されても、オイルレベル検出用筒状部材の長さLがこのATFの排出分を考慮して設定されているので、オイルリザーバ2内には、前述の所定量が蓄えられている。外されたオイルレベル検出用筒状部材6は前述のようにケース10のATF給油口11内に格納される。
このようにして、オイルリザーバ2内への所定量のATFの給油が簡単かつ確実に行われる。
【0048】
この例のオイルレベル検出装置1によれば、オイルレベル検出用筒状部材6を用いてオーバーフロー方式でオイルレベルを検出するようにしているので、前述の従来のオーバーフロー方式のオイルレベル検出と同様に、前述の従来のフィラーチューブとレベルゲージとを用いたオイルレベル検出方法の諸問題を解決できる。
【0049】
また、この例のオイルレベル検出装置1によれば、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2に脱着自在に設けているので、液面を検出しないオイルレベル非検出時つまりATFを自動変速機に給油しないときには、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2から外すことができる。これにより、オイルレベル検出用筒状部材6を用いてもオイルレベルを検出しない通常時にはオイルレベル検出用筒状部材6がオイルリザーバ2内に突出しないため、オイルリザーバ2内のスペースにほとんど影響を与えず、オイルリザーバ2内の空間を広く維持することができる。
【0050】
更に、通常時にはオイルレベル検出用筒状部材6がオイルリザーバ2内に突出しないため、オイルレベル検出用筒状部材6と自動変速機の例えばシフト部材8やバルブボディ等の構成部材との干渉を防止できる。そして、従来デッドスペースであったこの場所をより一層有効に利用することができるとともに、このデッドスペースの有効利用によりオイルリザーバ2を小型にできるので、自動変速機の小型コンパクト化を効果的図ることができるとともに、オイルレベル検出用筒状部材6の設置自由度を大きくできる。
【0051】
特に、オイルレベル検出装置1を移動量の大きいシフト部材8の軌道の真下に設けることで、従来デッドスペースであったこの場所をより一層有効に利用することができる。
【0052】
更に、オイルレベル検出用筒状部材6の設置自由度を大きくできることから、車種によってオイルレベル検出用筒状部材6の設定を異ならせる必要が低減できるので、これらの設計および組付け等をより簡単にすることができる。
【0053】
更に、オイルレベル検出用筒状部材6を用いたオーバーフロー方式でオイルレベルを検出しているので、正規メンテナンス工場以外でもレベル検出作業を高精度にかつより簡単に行うことができる。
【0054】
更に、オイルリザーバ2に設けたオイルレベル検出孔3を通してオイルレベル検出用筒状部材6を脱着するようにしているので、オイルレベル検出用筒状部材6の取り付け、取り外しが簡単になる。しかも、オイルレベル検出孔3をオイルリザーバ2に設けても、オイルレベル検出孔3を閉じる蓋5を設けているので、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2から外したときに、オイルリザーバ2からATFが流出するのを阻止できる。しかも、この蓋5の開閉動作をオイルレベル検出用筒状部材6の取り付けおよび取り外しの動作に連動して自動的に行うことができるので、蓋5の開閉動作が簡単になる。
【0055】
更に、オイルレベル検出を行わないときには、オイルレベル検出用筒状部材6を自動変速機のATF給油口11に、自動変速機内に位置するようにして格納しているので、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2から外したときに、このオイルレベル検出用筒状部材6の紛失を防止できるとともにこのオイルレベル検出用筒状部材6のための専用の保管スペースを不要にでき、更にオイルレベル検出用筒状部材6の保管時にこのオイルレベル検出用筒状部材6が邪魔になるのを防止できる。
【0056】
図6は、本発明のオイルレベル検出装置の実施の形態の他の例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図である。なお、以下の各例の説明において、それより前の例と同じ構成要素には同じ符号を付すことで、その詳細な説明は省略する。
【0057】
前述の図1に示す例では、雌ねじ部材4に蓋5を回動可能に設けているが、図6(a)に示すように、この例のオイルレベル検出装置1では、蓋5を雌ねじ部材4に対して接離自在に設けている。この例の蓋5は板状の磁石から形成されているとともに、その磁石の下面の中心に截頭円錐形状の突出部5aが形成されている。また、雌ねじ部材4およびオイルレベル検出用筒状部材6は磁石が吸着可能な磁性材で形成されている。
【0058】
そして、図6(a)に示すように蓋5はその磁力で雌ねじ部材4の上面に当接して吸着した状態では、雌ねじ部材4の内孔4aを閉じた状態であり、また、図6(b)に示すように蓋5が上動して雌ねじ部材4の上面から離間した状態では、雌ねじ部材4の内孔4aが開かれた状態である。蓋5が雌ねじ部材4の上面に吸着した状態では、前述と同様に車両走行等により蓋5が振動したりあるいは衝撃が加えられたりしても、蓋5の雌ねじ部材4の上面への吸着状態が保持されるので、蓋5は雌ねじ部材4に対し離接を繰り返すことがなく、異音を発するようなことはない。
【0059】
一方、オイルレベル検出時には、後述するようにオイルレベル検出用筒状部材6がオイルリザーバ2内に進入した際、蓋5がこのオイルレベル検出用筒状部材6の上端に押し上げられて雌ねじ部材4の上面から離間するが、このとき、蓋5はこのオイルレベル検出用筒状部材6の上端に吸着されて常時この上端に載置されるようになる。これにより、オイルレベル検出時に蓋5がオイルレベル検出用筒状部材6の上端からオイルリザーバ2内に落下することはない。
【0060】
更に、図6(c)に示すようにこの例のオイルレベル検出用筒状部材6の上端部には、軸方向に延びる所定数の切欠6eが周方向に形成されている。その場合、フランジ6bの上面から切欠6eの底部までの距離が前述の距離Lに設定されている。
この例のオイルレベル検出装置1の他の構成は前述の図1に示す例と同じである。
【0061】
次に、この例のオイルレベル検出装置1を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する。
図7(a)に示すように蓋5が雌ねじ部材4の上面に吸着保持されている雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられている。このとき、蓋5の下面の截頭円錐形状の突起5aが内孔4a内に進入することで、蓋5は突起5aの傾斜面にガイドされて雌ねじ部材4の中心位置に位置決めされている。また、前述と同様にプラグ7によりオイルレベル検出孔3が液密に閉塞されている。
【0062】
そして、この状態から、前述と同様にまず自動変速機をシフトレバーによりPレンジに設定した後、プラグ7を外し、前述と同様に給油口11から外したオイルレベル検出用筒状部材6を、図7(b)に示すようにオイルレベル検出孔3に貫通させて雌ねじ部材4に螺合する。更に、図7(c)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6を上昇させて、オイルレベル検出用筒状部材6の上端6dを蓋5に当接し、この蓋5を上動させて雌ねじ部材4から離間させる。このとき、蓋5の截頭円錐台形状の突出部5aがオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6a内に進入するため、蓋5は突出部5aの傾斜面にガイドされて軸方向内孔6aの中心に位置決めされてオイルレベル検出用筒状部材6の上端に載置される。また、蓋5はその磁力によってオイルレベル検出用筒状部材6の上端に吸着されるので、オイルレベル検出用筒状部材6の上端から落下することはない。
【0063】
これにより、雌ねじ部材4の内孔4aが開くとともにオイルレベル検出用筒状部材6の切欠6eがオイルリザーバ2内に露出する。そして、オイルレベル検出用筒状部材6の上昇に伴って切欠6eがオイルリザーバ2内に次第に大きく露出するようになる。
【0064】
図7(d)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6のフランジ6bがオイルリザーバ2の下面に当接することで、オイルレベル検出用筒状部材6が正規位置にセットされる。このとき、切欠6eはオイルリザーバ2内に最大に露出するようになる。また、自動変速機がPレンジに設定されてシフト部材8がオイルレベル検出用筒状部材6の移動領域から退避しているので、オイルレベル検出用筒状部材6とシフト部材8とが干渉しない。
【0065】
この状態で、図示しないがオイルレベル検出用筒状部材6の真下にATFの受け皿を置いた後、自動変速機の給油口からATFを給油する。すると、このATFはオイルリザーバ2内に蓄えられる。このとき、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFの液面が正規位置にセットされたオイルレベル検出用筒状部材6の切欠6eの底部より低いので、オイルリザーバ2内のATFはオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aを通ってオイルリザーバ2外に漏出しない。
【0066】
ATFが更に給油されることで、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFの液面が次第に上昇し、図7(d)に示すように液面がオイルレベル検出用筒状部材6の切欠6eの底部と同じ高さになる。これ以後、ATFが更に給油されると、ATFは液面がオイルレベル検出用筒状部材6の切欠6eの底部より高くなるのでこの切欠6eからオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6a内に流動し、この軸方向内孔6aから受け皿に漏出する。
【0067】
前述と同様に、給油作業者はこのオイルレベル検出用筒状部材6からのATFの漏出を見ることで、ATFの給油を停止するとともに、図7(e)に示すようにプラグ7を前述と同様にしてオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6aの下端開口部を閉じる。これにより、軸方向内孔6aからのATFの漏出が阻止される。
【0068】
そして、図7(f)に示すように、オイルレベル検出用筒状部材6を前述と同様にして下降させる。このとき、オイルレベル検出用筒状部材6の上端に載置された蓋5もオイルレベル検出用筒状部材6の下降とともに下降する。図7(g)に示すようにオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dが雌ねじ部材4の上面より低くなると、蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接して雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられるとともに、オイルレベル検出用筒状部材6の上端6dが蓋5から離れる。したがって、オイルリザーバ2内に蓄えられたATFは雌ねじ部材4の内孔4a内へ漏出しない。このとき、蓋5はその磁力によって雌ねじ部材4の上面に吸着保持されるので、雌ねじ部材4の上面から落下することはない。
【0069】
更に、オイルレベル検出用筒状部材6を下降させて雌ねじ部材4から外し、その後、図7(h)に示すようにプラグ7を雌ねじ部材4に螺合してオイルレベル検出孔3を液密に閉塞する。前述と同様にして、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向内孔6a内に流入したATFは受け皿へ排出されるとともに、オイルレベル検出用筒状部材6はケース10の給油口11内に格納される。
この例のシール装置1の他の作動は、前述の図1に示す例と同じである。
このようにして、オイルリザーバ2内への所定量のATFの給油が簡単かつ確実に行われる。
この例のシール装置1の他の作用効果も、前述の図1に示す例と同じである。
【0070】
図8は、本発明のオイルレベル検出装置の実施の形態の更に他の例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図である。
【0071】
前述の図6に示す例では、磁石で形成された蓋5の下面中心に截頭円錐台形状の突出部5aが形成されているが、図8(a)に示すように、この例のオイルレベル検出装置1では、蓋5の下面中心に設けた突出部5aは円筒状に形成されている。この円筒状の突出部5aは雌ねじ部材4の内孔4a内に嵌合可能となっている。
【0072】
そして、図8(a)に示すように蓋5が雌ねじ部材4の上面に当接して吸着された状態では、雌ねじ部材4の内孔4aが閉じられた状態であり、また、図8(b)に示すように蓋5が上動して雌ねじ部材4の上面から離間した状態では、雌ねじ部材4の内孔4aが開かれた状態である。また、蓋5はその自重で図8(a)に示す雌ねじ部材4の上面に当接する方向に付勢されている。
【0073】
更に、図8(c)に示すようにこの例のオイルレベル検出用筒状部材6の上端部には、前述の図6に示す例と同様の軸方向に延びる所定数の切欠6eが周方向に形成されている。更に、オイルレベル検出用筒状部材6の上端には上板6fが設けられて、軸方向内孔6aの上端が閉塞されているとともに、上板6fから上方に軸方向突出部6gが突設されている。この軸方向突出部6gは、蓋5の円筒状突出部5a内に嵌合可能となっている。
この例のオイルレベル検出装置1の他の構成は前述の図6に示す例と同じである。
【0074】
次に、この例のオイルレベル検出装置1を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する。
図9(a)ないし図9(h)に示すように、この例のオイルレベル検出装置1のATFの供給動作は、それぞれ、前述の図7(a)ないし図7(h)に示す例のATFの供給動作と、次の点が異なる。
【0075】
異なる点を説明する。まず、図7に示す例では、蓋5は截頭円錐台形状の突出部5aにより、雌ねじ部材4およびオイルレベル検出用筒状部材6に対して位置決めされるが、この例のオイルレベル検出装置1では、蓋5は円筒状の突出部5aが雌ねじ部材4の内孔4a内に嵌合することで雌ねじ部材4に対して位置決めされるとともに、オイルレベル検出用筒状部材6の軸方向突出部6gが円筒状の突出部5a内に嵌合することでオイルレベル検出用筒状部材6に対して位置決めされる。
【0076】
また、図7に示す例では、蓋5はオイルレベル検出用筒状部材6の上端6dが当接することで、雌ねじ部材4から離間しかつこの上端6dに載置されるが、この例のオイルレベル検出装置1では、蓋5はオイルレベル検出用筒状部材6の軸方向突出部6gの上端6hが当接することで、雌ねじ部材4から離間しかつこの上端6hに載置される。
この例のオイルレベル検出装置1におけるATFの他の供給動作は、図7に示す例のオイルレベル検出装置1におけるATFの供給動作と同じである。
【0077】
なお、前述の例ではオイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2内に突出するようにしているが、オイルレベル検出用筒状部材6をオイルリザーバ2の上の自動変速機のケース10内に突出するようにすることもできる。また、オイルリザーバ2はオイルパン以外の他のリザーバで構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる自動変速機におけるオイルレベル検出装置の実施の形態の一例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図、(d)はオイルレベル検出装置の構成要素の残部を示す図である。
【図2】 本発明のオイルレベル検出装置のセット位置と自動変速機のシフト部材との位置関係を部分的に示す平面図である。
【図3】 本発明のオイルレベル検出装置のセット位置と自動変速機のシフト部材との位置関係を部分的に示す正面図である。
【図4】 本発明のオイルレベル検出装置のオイルレベル検出用筒状部材の保管について説明する図である。
【図5】 図1に示す例のオイルレベル検出装置を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する図である。
【図6】 本発明のオイルレベル検出装置の実施の形態の他の例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図である。
【図7】 図6に示す例のオイルレベル検出装置を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する図である。
【図8】 本発明のオイルレベル検出装置の実施の形態の更に他の例を模式的に示し、(a)はオイルレベル検出装置の構成要素の一部を示す図、(b)は(a)に示す構成要素の作動を説明する図、(c)はオイルレベル検出装置の構成要素の他の一部を示す図である。
【図9】 図8に示す例のオイルレベル検出装置を用いた自動変速機のATFの供給動作について説明する図である。
【図10】従来の自動変速機におけるオイルパンの設置位置を示す図である。
【符号の説明】
1…オイルレベル検出装置、2…オイルリザーバ(オイルパン)、3…オイルレベル検出孔、4…雌ねじ部材、4a…内孔、5…蓋、5a…突出部、6…オイルレベル検出用筒状部材、6a…軸方向内孔、6b…フランジ、6c…雄ねじ部、6d…上端、6e…切欠、6f…上板、6g…軸方向突出部、6h…上端、6i…雌ねじ部、7…プラグ、7a…頭部、8…シフト部材、9…Oリング、10…自動変速機のケース、11…給油口
Claims (7)
- 自動変速機の下部に設けられたオイルリザーバに蓄えられる作動油が所定レベルになったときにオイルレベル検出用筒状部材を通って流出することで、前記オイルリザーバ内のオイルレベルを検出する自動変速機におけるオイルレベル検出装置において、
前記オイルレベル検出用筒状部材を前記オイルリザーバに、該オイルリザーバ内に移動可能に設けられた自動変速機の可動部材の軌道に位置して脱着自在に取り付けたことを特徴とする自動変速機におけるオイルレベル検出装置。 - 前記オイルレベル検出用筒状部材は前記オイルリザーバから取り外されたときには前記自動変速機の作動油の給油口に格納されることを特徴とする請求項1記載の自動変速機におけるオイルレベル検出装置。
- 自動変速機の下部に設けられたオイルリザーバに蓄えられる作動油が所定レベルになったときにオイルレベル検出用筒状部材を通って流出することで、前記オイルリザーバ内のオイルレベルを検出する自動変速機におけるオイルレベル検出装置において、
前記オイルレベル検出用筒状部材を前記オイルリザーバに設け、
前記オイルレベル検出用筒状部材は前記オイルリザーバから取り外されたときには前記自動変速機の作動油の給油口に格納されることを特徴とする自動変速機におけるオイルレベル検出装置。 - 前記オイルリザーバ内に移動可能に設けられた自動変速機の可動部材の軌道に位置して前記オイルレベル検出用筒状部材を取り付けることを特徴とする請求項3記載の自動変速機におけるオイルレベル検出装置。
- 前記オイルリザーバにオイルレベル検出孔を設けるとともに、前記オイルレベル検出用筒状部材を該オイルレベル検出孔を通して前記オイルリザーバに脱着自在に設け、更に、前記オイルレベル検出孔を開閉する蓋を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載の自動変速機におけるオイルレベル検出装置。
- 前記蓋の開閉は、前記オイルレベル検出用筒状部材の着脱動作に連動して自動的に行われることを特徴とする請求項5記載の自動変速機におけるオイルレベル検出装置。
- 前記自動変速機の可動部材は自動変速機の変速レンジをシフトするシフト部材であり、前記変速レンジがパーキングレンジに設定された状態で、前記オイルレベル検出用筒状部材と前記シフト部材とが互いに干渉しない位置に前記オイルレベル検出用筒状部材を設けることを特徴とする請求項1、2および4のいずれか1記載の自動変速機におけるオイルレベル検出装置。
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