JP3772383B2 - 車両用表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用表示装置に関し、特にカーブを円滑に走行できるよう表示を行う表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
運転者は、走行中にカーブ等の減速が必要な箇所に差しかかったときには、経験により必要な減速量を推測し、即ち、カーブの曲率を判断して減速を行って当該箇所を通過しているが、見通しの利かない急なカーブを通過する際には、必要量だけ減速ができなかったり、或いは、カーブが入口が緩やかで、途中から曲率が大きくなっている場合には、十分な減速が行い得なかったりして、円滑に通過することが困難であった。
【0003】
また、ナビゲーション装置を用いて安全速度を運転者に指示する装置として、特開平6−258090において、カーブ等の減速が必要な地点における限界速度を道路地図に対応させて記憶しておき、ナビゲーション装置にて車両の位置を検出し、逐次限界速度を運転者に指示する指示装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−258090の安全走行指示装置では、カーブ等の減速が必要な地点で、安全に走行し得る速度を指示するものの、速度の指示を受けても減速量を判断することが困難であるため、必ずしも安全な速度で走行できるとは限らなかった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、カーブを円滑に走行できるよう表示を行う車両用表示装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の車両用表示装置では、
A)道路情報を保持する道路情報保持手段と、
B)現在位置を検出する現在位置検出手段と、
C)現在の車速を検出する車速検出手段と、
D)保持された道路情報から車両前方の走行路中のカーブを円滑に走行できる推奨速度を算出する算出手段と、
E)検出された現在車速と算出された推奨速度に基づき前記走行路中のカーブを通過する際に、現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、現在速度にて走行の困難な領域とを検索する道路検索手段と、
F)前記車両の前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示する表示手段と、
を備えることを技術的特徴とする。
また、請求項2の車両用表示装置では、
A)道路情報を保持する道路情報保持手段と、
B)現在位置を検出する現在位置検出手段と、
C)現在の車速を検出する車速検出手段と、
D)保持された道路情報から車両前方の走行路中のカーブを円滑に走行できる推奨速度を算出する算出手段と、
E)検出された現在車速と算出された推奨速度に基づき前記走行路中のカーブを通過する際に、現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、現在速度にて走行の困難な領域とを検索する道路検索手段と、
F)表示手段とを備え、
前記表示手段は、第1表示領域と第2表示領域とを有し、
該第1表示領域には前記道路検索手段により求められた前記車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路中を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示し、
該第2表示領域には、前記算出手段により算出された推奨速度及び推奨速度を超える速度とを色分けして表示することを技術的特徴とする。
【0007】
【作用】
本発明では、現在位置検出手段が現在位置を検出し、車速検出手段が現在の車速を検出する。そして、道路検索手段が、現在位置検出手段により求められた現在位置の前方の走行路を道路情報に基づき求め、当該走行路を通過する際に現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、現在速度にて走行の困難な領域とを検索する。
そして、請求項1記載の発明では、表示手段が、道路検索手段で検索された車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示する。
一方請求項2記載の本発明では、表示手段が第1表示領域と第2表示領域とを有し、第1表示領域には道路検索手段により求められた車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路中を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示し、第2表示領域には、算出手段により算出された推奨速度及び推奨速度を超える速度とを色分けして表示する。
このため、本発明によれば、運転者は、前方のカーブを含む走行路と共に、当該走行路が現在の速度で走行し得るか否かを判断することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施態様について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施態様に係る車両の制御機構を示している。この車両には、自車位置を検出すると共に経路案内を行う車両用のナビゲーション装置10と、最適な制御パターンを設定してオートマチックトランスミッション60を制御するオートマチックコントロールユニット20と、エンジン50を制御するエンジンコントロールユニット30と、運転席に設けられた液晶パネル42の表示を制御するための表示制御装置40とが備えられている。
【0009】
ナビゲーション装置10は、GPS(グローバルポジショニングシステム)を用いて人工衛星からの電波をアンテナ12を介して受信し、現在位置を算出すると共に、CDROM14に記録された地図データを読み出し、地図上での現在位置を識別する。また更に、地図データ中のカーブ、当該カーブへの接続道路の路面傾斜角、未舗装道路、道幅が狭くなる地点等の道路環境に関するデータと、現在位置とを表示制御装置40に対して送出する。
【0010】
ここで、上記地図データには、道路上に配設された仮想的なノードの集合で構成して記憶され、各ノードはそれぞれ座標によって規定されている。なお、ここでは、カーブ等の情報を地図データ内に含ませているが、この代わりに、渋滞情報等を各走行車両に通信する交通管制センターにより、カーブの所在、当該カーブの接続道路の路面傾斜角、未舗装道路、道幅が狭くなる地点等の道路環境に関するデータを受信して、その情報と現在位置とをナビゲーション装置10に対して送出するようにも構成できる。
【0011】
エンジンコントロールユニット30は、スロットル(図示せず)からのスロットル開度の信号と、エンジン50からのエンジン回転数その他(冷却水温、02 センサ信号等)とに基づき、エンジン50に対して燃料噴射指令を与えて、エンジン50を制御する。
【0012】
オートマチックコントロールユニット20は、図示しないスロットルからのスロットル開度の信号と、オートマチックトランスミッション60からの車速とに基づき、選択した制御パターンに従いオートマチックトランスミッション60に対してギヤーの変速指令を与えるように構成されている。
【0013】
表示制御装置40によつて画像制御されるカラー液晶パネル42には、図6に示すように第1表示領域44と第2表示領域46とが表示される。この第1表示領域44の中央部には、アナログ式のスピードメータの画像44aが表示され、該スピードメータ画面44aの内部には、後述するように走行路の前方にあるカーブを円滑に走行できる推奨速度の表示44cが成される。この推奨速度表示44cは、図中にBとして指示した、青色で表示される推奨速度と、Yとして指示した、黄色で表示される注意速度と、Rで指示した赤色で表示される危険速度とが色分けして表示されている。即ち、この推奨速度表示44cでは、前方のカーブを円滑に通過できる速度を青色にて表示している(図中では32Km/h未満)。また、前方のカーブを注意しながら通過しなければならない速度を黄色にて表示している(図中では32Km/h以上50Km以下)。更に、カーブを通過することが危険な程高い速度を赤色で表示している(図中で50Km/h超)。
【0014】
また、スピードメータ画像44aの下部には、オートマチックトランスミッション60の変速段表示44bが行われている。ここで、4Lとは、4速ロックアップ状態を示している。更に、このスピードメータ画像44aの下方には、減速時等にエンジン50への燃料の供給を停止しているときに、(Fuel Cut)ヒューエルカット表示44dが成されるようになっている。他方、第2表示領域46には、ナビゲーション装置10の表示装置(図示せず)に表示されナビゲーション用地図の一部が表示されている。なお、液晶パネル42の第1表示領域44と第2表示領域との大きさ及び位置関係は任意に設定できるようになっており、また、第1、第2表示領域44、46の表示内容も切り換え得るように構成されている。例えば、図6では、アナログ式のスピードメータ画面44aが表示されているが、これをデェジタル式の表示に切り換えることも、或いは、このアナログ式のスピードメータ画面44aの表示を小さくすると共に、エンジンの回転計を表示するようにも設定できる。
【0015】
ここで、本実施態様の表示制御装置40により推奨速度の表示の説明に先立ち、カーブを円滑に走行し得る推奨車速の算出方法について述べる。
上述したようにナビゲーション装置10に保持されている地図データは、道路上に配設された仮想的なノードの集合で構成して記憶され、各ノードはそれぞれ座標によって規定されている。図3は、カーブに沿って配設されたノードの一例を示している。ここでは、隣接するノードの位置関係に基づき、各ノードにおける曲率を求める方法を図4を参照して説明する。ここで、ノードni における曲率を算出方法について述べる。
【0016】
ここで、ノードni と該ノードni の手前側のノードni-1 との距離をli-1 、また、ノードni と次のノードni+1 との距離をliとし、線分ni-1 −ni と線分ni −ni+1 とによって作り出される角度をθi とすると、ノードni の曲率半径Ri は次式で求められる。
【数1】
【0017】
ここで、図5は、カーブの設計速度(Km/h)と、曲率半径(m)と、横Gとの対応を表示している。本実施態様の表示制御装置40は、この表の曲率半径とカーブ設計速度との対応マップを保持しており、カーブを通過する際に上述したカーブ内の各ノードの曲率半径を求め、最も曲率半径が小さく、即ち、設計速度が低いノードを円滑に通過できる速度を、該対応マップから求めて推奨速度として液晶パネル42中に表示する。例えば、ノードni-1 、ni 、ni+1 、ni+2 の内のノードni+1 が最も曲率半径が小さいならば、当該ノードni+1 の曲率半径に基づき当該カーブの推奨速度が決定される。
【0018】
ここでは、推奨速度をカーブの設計速度(Km/h)と曲率半径(m)とから求める方式について説明したが、他の方法により推奨速度を求めることもできる。例えば、ある半径のカーブを車両が曲がれるかどうかを決定するものには、車速、バンク角、路面のμ、車輪荷重がある。このうち車輪重量は、車重、重心位置(加減速度、サスペーションの硬さにより変化する)、スタビライザーの強さによって変わる。また、路面のμは、路面表面状態(乾燥路、ウェット路、凍結路)、タイヤ状態(摩耗量、空気圧)で変化する。
【0019】
このため、色々な車速、加減速度、車重、タイヤ摩耗量、タイヤ空気圧で、種々の路面状態のテストコースで最小旋回半径を求め、これに基づきカーブの曲率に対応する限界車速を求め、これをマップとして表示制御装置40に保持する。そして、この値に必要に応じて補正を加えて用いる。即ち、加減速度(車速)、エンジン50の回転数、スロットル開度、路面傾斜角から演算を行い車重を求め、この車重により上記限界車速に補正を加えている。また、ABSの車輪速度からのパルス情報からタイヤの空気圧を求め、この値により限界車速に修正を加える。この方法によっても推奨速度を求めることができる。
【0020】
引き続き、ナビゲーション装置10による表示制御装置40の制御動作について図2を参照して説明する。ここでは、ナビゲーション装置10に目的地が設定されているときの処理について述べる。先ず、運転者により目的地の設定が成されたかを判断するが(S12)。ここで、目的地が入力されているため(S12がYes)、ナビゲーション装置10が、現在位置から目的地までの経路を検索し、検索したルートデータを保持する(S14)。そして、検索したルートデータ中の各カーブの曲率半径を図4を参照して上述したように求め、そして、曲率半径に基づき、図5を参照して上述したマップに基づき、各カーブの推奨速度を算出する(S16)。
【0021】
その後、現在位置の座標を求め(S18)、そして、検索したルートデータと現在位置の座標とを比較して、現在ルートデータ上のどの地点にいるかを認識する(S20)。引き続き、予め設定された距離(例えば、300m)手前に、カーブがあるかを判断する(S22)。ここで、カーブの手前に来るまでは(S22がNo)、ステップ18へ戻り、現在位置の認識を続ける。他方、カーブの手前に到達すると(S22がYes)、先ず、ナビゲーション装置10の図示しないスピーカから最小値の音声により侵入するカーブの推奨速度を案内する(S30)、例えば、「300m際、右方向へのカーブ、推奨速度は32km/hです」との音声による情報を提供する。そして、現在の車速Vを検出する(S32)。その後、表示制御装置40に制御信号を与え、図6に示すように液晶パネル42のスピードメータ画面44a上に、推奨速度表示44cを行う。
【0022】
即ち、上記ステップ16で求めた、カーブ推奨速度の上限値(32km/h)までを青色Bで示し、該カーブ推奨速度の上限値に一定の安全率を加えた値を黄色(注意速度)Yで示し(図中では32Km/h以上50Km以下)、また、カーブを通過することが危険な程高い速度を赤色(危険速度)Rで表示する(図中で50Km/h超)。ここで、上記一定の安全率としては、推奨速度の1乃至2割り増しでも良いし、また、車両のカーブ通過時の性能により異なる値を選択することもできる。更に、カーブの曲率に基づき、一定の補正値を予めマップとして用意しておくことも可能である。ここでは、推奨速度をカーブの曲率から求めているが、路面状況(雨、雪、路面のμの変化等)に応じて、この値に補正を加えることも好適である。
【0023】
その後、現在の車速が推奨速度を越えているかを判断し(S36)、推奨速度を越えている場合(S36がNo)、例えば、車速Vが図6に示すように黄色(注意速度)Yを越えて赤色(危険速度)Rにあるときには、音声により運転者に警告を発して、減速を促す(S38)。そして、更に、運転者により減速が必要量行われず、警告後にも推奨速度まで減速されないときには、自動的にブレーキをかける、エンジンへの燃料の供給を停止する、或いは、オートマチックトランスミッション60の変速段を下げてエンジンブレーキを掛ける等の処理を行い、車速を自動的に推奨速度まで低下させる(S40)。この後、イグニッションがオフされたかを判断し(S42)、イグニッションがオフされていないときには(S42がNo)、ナビゲーション用の目的地が設定されているかを判断する(S44)。ここでは、目的地が予め設定されているため(S44がYes)、ステップ18へ戻り、上述した処理を目的地に到達し、イグニッションがオフ(S42がYes)されるまで続ける。
【0024】
引き続き、ナビゲーション装置10に目的地が設定されていないときの処理について再び図2のフローチャートを参照して説明する。運転者が目的地を設定していないときには、ステップ12の判断がNoとなり、ステップ24へ進み、ナビゲーション装置10は、現在位置の座標を求め、そして、現在位置と地図データとを比較して、地図データ上のどの地点にいるかを認識すると共に、進行方向に沿って予め設定された距離(例えば、300m)手前に、カーブがあるかを判断する(S26)。ここで、カーブの手前に来るまでは(S26がNo)、ステップ24へ戻る。他方、カーブの手前に到達すると(S26がYes)、当該カーブの曲率半径を図4を参照して上述したように求め、そして、曲率半径に基づき、図5を参照して上述したマップに基づき、推奨速度を算出する(S28)。そして、上述したように目的地が設定されていたとき同様にして、液晶パネル42の表示等の制御を行う(S30〜S42)。その後、ステップ44の目的地が設定されていたかの判断がNoとなり、ステップ24へ戻り、上記処理をイグニッションがオフ(S42がYes)されるまで続ける。
【0025】
この第1実施態様では、液晶パネル42上に推奨速度と推奨速度を越える速度とを色分けして表示するため、運転者は、見通しの悪いカーブでも、推奨速度に従い走行することが可能となる。また、該液晶パネル42のスピードメータ画面44aに重ねて、推奨速度(G)と推奨速度を越える速度(Y、R)とを色分けして表示するため、運転者は、速度計にて速度を確認した際に、推奨速度を合わせて知ることができる。
【0026】
引き続き、本発明の第2実施態様について説明する。この第2実施態様の構成については図1を参照して上述した第1実施態様と同様であるため説明を省略し、第2実施態様の表示制御装置40による液晶パネル42の表示について図7を参照して説明する。上述した第1実施態様では、図6を参照して上述したように、推奨速度を越える速度を色分けして表示を行った。これに対して、第2実施態様の表示制御装置40は、現在の速度と推奨速度との差分をスピードメータ画像44a内に設けられた推奨速度表示44cに示すと共に、スピードメータ画像44aの左側の減速速度表示44eにて表示する。例えば、侵入するカーブの推奨速度が32Km/hで、現在速度Vが57km/hであるなら、この32Km/hと57km/hとの差分である減速必要量(25Km/h)を、該減速速度表示44eにて表示する。ここでは、推奨速度32Km/hを越える速度を、注意速度(黄色Y)と危険速度(赤色R)とに分けて表示しているが、推奨速度32Km/hを越える分を全て単色(例えば赤色)で表示することも勿論可能である。
【0027】
この第2実施態様では、液晶パネル42に現在の車速Vと推奨速度との差分をアナログ値として表示するため、運転者は、推奨速度まで減速するのに必要な減速量を容易に知ることができる。また、該液晶パネル42のスピードメータ画面44aに重ねて、推奨速度と車速との差分を表示するため、スピードメータ画面にて速度を確認した際に、推奨速度まで減速するのに必要な減速量を合わせて知ることができる。
【0028】
次に、本発明の第3実施態様について図8を参照して説明する。上述した第1、第2実施態様では、オートマチックトランスミッション60として有段変速機を用いる例を挙げたが、第3実施態様では、金属ベルト等を用いる無段変速機が変速機として用いられている。また、上述した第1、第2実施態様では、図6、図7を参照し上述したようにスピードメータ画面44aに重ねて、推奨速度をアナログ値として表示したが、この第3実施態様では、ナビゲーション装置10により検索されたナビゲーション用の地図上に、現在の車速で円滑に走行し得る部分と、安全には走行し得ない部分とを色分け表示する。
【0029】
即ち、液晶パネル42の第2表示領域46上に、ナビゲーション装置10により検索されたナビゲーション用の目的地までの地図の内の、例えば、1Km先までの地図を表示し、現在の速度(例えば、57Km/h)で走行し得る部分を青色Bで、現在の速度(57Km/h)で走行する際に、十分な注意が必要となる部分を黄色Yで、また、現在の速度では危険を伴う部分を赤色Rで表示する。ここで、運転者が減速を行った際には、青色Bで表示される部分が増大し、黄色Y及び赤色Rで表示される部分が減少し、反対に増速した際は、青色Bで表示される部分が減少し、黄色Y及び赤色Rで表示される部分が増大する。
【0030】
なお、上述した第1、第2実施態様では、カーブ中のノードの内の最も曲率半径の小さいものを基準に推奨速度を算出したが、この第3実施態様では、現在の速度で走行できるか、及び、現在の速度での走行で注意を要するか、或いは、危険であるかについての判断をカーブ中の各ノードに対して行い、現在の速度で走行できるノードを結んだ曲線を青色Bで、注意を要するノードを結んだ曲線を黄色Yで、また、危険となるノードを結んだ曲線を赤色Rで表示している。
【0031】
上述した第1、第2、第3実施態様では、各ノードにおける曲率半径Ri を走行毎に演算するようになっているが、予め前記地図データ内に各ノードにおける曲率半径Ri を含ませておくこともできる。
【0032】
また、この第3実施態様によれば、液晶パネル42に、走行予定の道路を表示すると共に、該道路上に現在の速度にて円滑に走行し得る部分と、走行の困難な部分とを色分けして表示するため、運転者は、前方の走行路と共に、当該走行路が現在の速度で走行し得るか否かを判断することができる。
【発明の効果】
請求項1の車両表示装置では、道路検索手段により検索された車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、該走行路上に現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、走行の困難な領域とを色分けして表示する。このため、運転者は、車両前方のカーブを含むの走行路と共に、当該走行路が現在の速度で走行し得るか否かを判断することができる。
請求項2の車両表示装置では、更に、第2表示領域に算出された推奨速度及び推奨速度を超える速度とを色分けして表示するため、運転者は、当該走行路が現在の速度で走行し得るか否かを判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係る車両の制御装置のブロック図である。
【図2】図1に示すナビゲーション装置による処理を示すフローチャートである。
【図3】道路上に設定されたノードを示す説明図である。
【図4】道路上に設定されたノードから曲率半径を求める際の処理を示す説明図である。
【図5】設計速度と曲率半径との対応を示す表である。
【図6】第1実施態様に係る液晶パネルの画像表示を示す説明図である。
【図7】第2実施態様に係る液晶パネルの画像表示を示す説明図である。
【図8】第3実施態様に係る液晶パネルの画像表示を示す説明図である。
【符号の説明】
10 ナビゲーション装置
20 オートマチックコントロールユニット
30 エンジンコントロールユニット
40 表示制御装置
42 液晶パネル
50 エンジン
60 オートマチックトランスミッション
Claims (2)
- A)道路情報を保持する道路情報保持手段と、
B)現在位置を検出する現在位置検出手段と、
C)現在の車速を検出する車速検出手段と、
D)保持された道路情報から車両前方の走行路中のカーブを円滑に走行できる推奨速度を算出する算出手段と、
E)検出された現在車速と算出された推奨速度に基づき前記走行路中のカーブを通過する際に、現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、現在速度にて走行の困難な領域とを検索する道路検索手段と、
F)前記道路検索手段で検索された車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示する表示手段と、
を備えることを特徴とする車両用表示装置。 - A)道路情報を保持する道路情報保持手段と、
B)現在位置を検出する現在位置検出手段と、
C)現在の車速を検出する車速検出手段と、
D)保持された道路情報から車両前方の走行路中のカーブを円滑に走行できる推奨速度を算出する算出手段と、
E)検出された現在車速と算出された推奨速度に基づき前記走行路中のカーブを通過する際に、現在の速度にて円滑に走行し得る領域と、現在速度にて走行の困難な領域とを検索する道路検索手段と、
F)表示手段とを備え、
前記表示手段は、第1表示領域と第2表示領域とを有し、
該第1表示領域には前記道路検索手段により求められた前記車両前方のカーブを含む走行路を表示すると共に、表示した走行路中を前記円滑に走行し得る領域と、前記走行の困難な領域とを色分けして表示し、
該第2表示領域には、前記算出手段により算出された推奨速度及び推奨速度を超える速度とを色分けして表示することを特徴とする車両制御装置。
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