JP2001263479A - 車両制御装置、車両制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

車両制御装置、車両制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2001263479A
JP2001263479A JP2000077000A JP2000077000A JP2001263479A JP 2001263479 A JP2001263479 A JP 2001263479A JP 2000077000 A JP2000077000 A JP 2000077000A JP 2000077000 A JP2000077000 A JP 2000077000A JP 2001263479 A JP2001263479 A JP 2001263479A
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vehicle control
control
processing means
corner
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JP2000077000A
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Keiichi Kimura
圭一 木村
Masao Kawai
正夫 川合
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Equos Research Co Ltd
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Equos Research Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実際の道路に対応した車両制御を行うことがで
き、運転者に違和感を与えることがないようにする。 【解決手段】現在位置を検出する現在位置検出手段91
と、道路状況データが記録されたデータ記録部24と、
撮像手段と、撮像手段による撮影によって得られた画像
に基づいて、レーンマークを認識するレーンマーク認識
処理手段と、現在位置及び道路状況データに基づいて車
両制御を実行する車両制御実行処理手段92と、車両の
左右のレーンマークの認識結果に基づいて、前記車両制
御の実行を禁止する車両制御実行禁止処理手段93とを
有する。車両の左右のレーンマークの認識結果に基づい
て前記車両制御の実行が禁止される。実際には車両を減
速させる必要がない道路で車両が減速させられてしまう
ことがなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両制御装置、車
両制御方法及びそのプログラムを記録した記録媒体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ナビゲーション装置を搭載した車
両においては、現在位置検出手段によって検出された車
両(自車)の現在の位置、すなわち、現在位置、運転者
が設定した目的地等に基づいて案内ルートが算出され、
算出された案内ルートに従って車両を走行させることが
できるようになっている。また、現在位置に基づいて、
車両制御としてのコーナ制御を行い、コーナにおいて達
成される変速段を規制するようにした車両制御装置が提
供されている。前記コーナ制御においては、例えば、車
両がコーナに差し掛かったときに、低速側の変速段でコ
ーナを通過することができるようになっている。
【0003】そのために、前記ナビゲーション装置のC
PUは、車両が走行している間に、データ記録部から各
種の道路状況データを読み出し、車両の前方にコーナが
存在するかどうかを判断し、コーナが存在する場合に、
前記現在位置及び道路状況データに基づいて、コーナを
通過するに当たり推奨される変速段を推奨値として算出
することによって決定する。そして、前記CPUは、運
転者による運転操作に基づいて所定の制御開始条件が成
立したときに、前記推奨値に基づいて上限の変速段を決
定し、該上限の変速段より上の変速段(高速側の変速
段、変速比の小さい変速段等)で変速を行わないようす
る。したがって、例えば、曲率半径が小さいコーナを通
過する際に、車両を減速させて走行させることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の車両制御装置においては、前記データ記録部から読
み出された道路状況データが実際の道路に対応していな
い場合、例えば、道路状況データにおいてはコーナが存
在しているのに対して、実際の道路が直線に近い形状を
有する場合、現在位置検出手段による検出に誤りがあっ
て現在位置を誤って認識した場合等においては、実際に
は車両を減速させる必要がない道路で車両が減速させら
れてしまうことがあり、運転者に違和感を与えてしま
う。
【0005】本発明は、前記従来の車両制御装置の問題
点を解決して、実際の道路に対応した車両制御を行うこ
とができ、運転者に違和感を与えることがない車両制御
装置、車両制御方法及びそのプログラムを記録した記録
媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の車
両制御装置においては、現在位置を検出する現在位置検
出手段と、道路状況データが記録されたデータ記録部
と、撮像手段と、該撮像手段による撮影によって得られ
た画像に基づいて、レーンマークを認識するレーンマー
ク認識処理手段と、現在位置及び道路状況データに基づ
いて車両制御を実行する車両制御実行処理手段と、車両
の左右のレーンマークの認識結果に基づいて、前記車両
制御の実行を禁止する車両制御実行禁止処理手段とを有
する。
【0007】本発明の他の車両制御装置においては、さ
らに、前記車両制御実行禁止処理手段は、前記左右のレ
ーンマークのうちの少なくとも一方が破線である場合
に、前記車両制御の実行を禁止する。
【0008】本発明の車両制御方法においては、現在位
置を検出し、撮影によって得られた画像に基づいてレー
ンマークを認識し、前記現在位置、及びデータ記録部か
ら読み出された道路状況データに基づいて車両制御を設
定し、車両の左右のレーンマークの認識結果に基づい
て、前記車両制御の実行を禁止する。
【0009】本発明の記録媒体に記録した車両制御方法
のプログラムにおいては、現在位置を検出し、撮影によ
って得られた画像に基づいてレーンマークを認識し、前
記現在位置、及びデータ記録部から読み出された道路状
況データに基づいて車両制御を設定し、車両の左右のレ
ーンマークの認識結果に基づいて、前記車両制御の実行
を禁止する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】図1は本発明の第1の実施の形態における
車両制御装置の機能ブロック図である。
【0012】図において、91は現在位置を検出する現
在位置検出手段、24は道路状況データが記録されたデ
ータ記録部、11は撮像手段としてのカメラ、14は該
カメラ11による撮影によって得られた画像に基づい
て、レーンマークを認識するレーンマーク認識処理手段
としてのレーンマーク認識プロセッサ、92は現在位置
及び道路状況データに基づいて車両制御としてのコーナ
制御を実行する車両制御実行処理手段、93は車両の左
右のレーンマークの認識結果に基づいて、前記コーナ制
御の実行を禁止する車両制御実行禁止処理手段である。
【0013】図2は本発明の第1の実施の形態における
車両制御装置のブロック図、図3は本発明の第1の実施
の形態におけるカメラの配設状態を示す第1の図、図4
は本発明の第1の実施の形態におけるカメラの配設状態
を示す第2の図である。
【0014】図において、11は、車両の所定の箇所、
例えば、図3に示されるように、フロントガラス10a
の上部のルームミラー10bの近傍に取り付けられ、車
両の前方の被写体を撮影する撮像手段としてのカメラで
あり、該カメラ11としてCCD等が使用される。12
は該カメラ11によって得られた画像を画像信号として
読み込んで、画像信号に対して画像処理を行い、画像デ
ータを作成する画像処理手段としての画像処理プロセッ
サ、14は前記画像データを読み込んで、画像データに
対してエッジ強調処理を行い、画像の境界が強調された
エッジ画像を作成するとともに、該エッジ画像に基づい
て白線、黄線、破線等のレーンマークを認識するレーン
マーク認識処理手段としてのレーンマーク認識プロセッ
サ、15はエッジ画像等を記録するための第1の記憶手
段としてのワークメモリ、16は制御用のプログラムの
ほか、目的地までの経路の探索、経路中の走行案内、特
定区間の決定等を行うための各種のプログラムが記録さ
れた第2の記憶手段としてのプログラムメモリ、Buは
バスである。
【0015】なお、前記ワークメモリ15及びプログラ
ムメモリ16によって記録媒体が構成され、該記録媒体
として、磁気テープ、磁気ディスク、フロッピー(登録
商標)ディスク、磁気ドラム、CD、MD、DVD、光
ディスク、ICカード、光カード等を使用することがで
きる。また、本実施の形態においては、ルームミラー1
0bの近傍にカメラ11を配設するようになっている
が、図4に示されるように、車両の後部の所定の箇所に
カメラ11を配設したり、ルームミラー10bの近傍、
及び車両の後部の所定の箇所にカメラ11を配設したり
することもできる。この場合、車両の後方の、又は前方
及び後方の被写体が撮影される。
【0016】本実施の形態において、前記ワークメモリ
15にはエッジ画像が記録され、前記プログラムメモリ
16にはプログラムが記録されるようになっているが、
エッジ画像及びプログラムを外部の記録媒体に記録する
こともできる。また、例えば、前記バスBuに図示され
ないフラッシュメモリを接続し、前記外部の記録媒体か
らプログラムを読み出してフラッシュメモリに書き込
み、プログラムを更新することもできる。
【0017】また、21はナビゲーション装置の全体の
制御を行うナビゲーション制御装置、22はジャイロセ
ンサ、23はGPS(グローバルポジショニングセン
サ)、24は道路状況データが記録されたデータ記録
部、25は表示部である。
【0018】前記ジャイロセンサ22及びGPS23
は、いずれも、現在位置を検出する現在位置検出手段9
1(図1)を構成する。前記ジャイロセンサ22は、車
両の回転角速度を検出するものであり、ガスレートジャ
イロ、振動ジャイロ等が使用される。そして、前記ジャ
イロセンサ26によって検出された回転角速度を積分す
ることにより、車両が向いている方位を算出することが
できる。また、前記GPS23は、人工衛星によって発
生させられた電波を受信して、地球上における車両の位
置座標を検出する。なお、前記現在位置検出手段91と
して、ジャイロセンサ22及びGPS23のほかに、地
磁気センサ、距離センサ、ステアリングセンサ、ビーコ
ンセンサ、高度計等を使用することもできる。
【0019】また、前記データ記録部24は、地図デー
タファイル、交差点データファイル、ノードデータファ
イル、道路データファイル、写真データファイル、及び
各地域のホテル、ガソリンスタンド、観光地案内等の各
主地域ごとの情報が格納されたデータファイルを備え
る。前記各データファイルには、経路を探索するための
データのほか、前記表示部25の画面に、探索した経路
に沿って案内図を表示したり、交差点又は経路における
特徴的な写真、コマ図等を表示したり、次の交差点まで
の距離、次の交差点における進行方向等を表示したり、
他の案内情報を表示したりするための各種のデータが格
納される。なお、前記データ記録部24には、所定の情
報を図示されない音声出力部によって出力するための各
種のデータも格納される。
【0020】ところで、前記交差点データファイルには
各交差点に関する交差点データが、ノードデータファイ
ルにはノードに関するノードデータが、道路データファ
イルには道路に関する道路データがそれぞれ格納され、
前記交差点データ、ノードデータ及び道路データによっ
て道路状況データが構成される。なお、前記ノードデー
タは、前記地図データファイルに格納された地図データ
における少なくとも道路の位置及び形状を表す要素であ
り、道路上の各ノードの絶対位置を表す座標、各ノード
間を連結するリンクの長さ、各ノードにおける絶対方位
を表すリンク角等の各データから成る。そして、前記道
路データによって、道路自体については、幅員、勾(こ
う)配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、
車線数の減少する地点、幅員の狭くなる地点等が、コー
ナについては、曲率半径、交差点、T字路、分岐点、コ
ーナの入口等が、道路属性については、踏切、高速道路
出口ランプウェイ、高速道路の料金所、降坂路、登坂
路、道路種別(国道、一般道、高速道等)等がそれぞれ
表される。
【0021】また、31は図示されないエンジンの制御
を行うエンジン制御装置、32は図示されない自動変速
機の制御を行う自動変速機制御装置、33は走行条件と
しての車速Vを検出する車速検出手段としての車速セン
サ、34はエンジン負荷としての、図示されないアクセ
ルペダルの踏込量、すなわち、アクセル開度を検出する
アクセル開度検出手段としてのアクセル開度センサ、3
5はオートクルーズが設定されていることを検出するオ
ートクルーズ状態検出手段としてのオートクルーズセン
サ、36は図示されないブレーキペダルが踏み込まれた
ことを検出するブレーキ操作検出手段としてのブレーキ
センサである。なお、前記車速V、アクセル開度、ブレ
ーキペダルの踏込み等によって車両情報が構成される。
また、カメラ11、画像処理プロセッサ12、レーンマ
ーク認識プロセッサ14、ワークメモリ15、プログラ
ムメモリ16、ナビゲーション制御装置21、ジャイロ
センサ22、GPS23、データ記録部24及び表示部
25によってナビゲーション装置が構成される。
【0022】次に、前記構成の車両制御装置の動作につ
いて説明する。
【0023】まず、画像処理プロセッサ12は、カメラ
11による撮影によって得られた画像を画像信号として
読み込み、該画像信号に対して画像処理を行い、画像デ
ータを作成する。次に、前記レーンマーク認識プロセッ
サ14は、前記画像データを読み込んで、該画像データ
に対してエッジ強調処理を行い、画像の境界が強調され
たエッジ画像を作成するとともに、該エッジ画像に基づ
いて白線、黄線、破線等のレーンマークを認識する。
【0024】また、ナビゲーション制御装置21の図示
されないマップマッチング処理手段は、前記車速V、ア
クセル開度、ブレーキペダルの踏込み等の車両情報、及
びジャイロセンサ22、GPS23等によって検出され
た現在位置に基づいて、車両が走行した軌跡(以下「走
行軌跡」という。)を算出し、該走行軌跡と前記データ
記録部24から読み出した道路状況データとを照合して
マップマッチングを行い、車両が地図上のどの位置にあ
るかの判定を行う。そして、前記ナビゲーション制御装
置21の図示されない表示処理手段は、前記マップマッ
チングによって得られた情報に基づいて、前記表示部2
5に現在位置を周辺の地図等と共に表示する。
【0025】また、前記ナビゲーション制御装置21の
図示されない車両制御処理手段は、前記マップマッチン
グによって得られた情報に基づいてコーナ制御を行う。
なお、本実施の形態において、コーナ制御はナビゲーシ
ョン制御装置21によって行われるが、自動変速機制御
装置32によって行うこともできる。
【0026】図5は本発明の第1の実施の形態における
コーナ制御を行う場合の車両制御装置の動作を示すメイ
ンフローチャートである。
【0027】まず、ナビゲーション装置が起動される
と、ナビゲーション制御装置21(図2)は、ジャイロ
センサ22、GPS23等によって検出された現在位置
を読み込むとともに、データ記録部24の各データファ
イルにアクセスし、前記現在位置より前方の道路状況デ
ータを読み出して、ワークメモリ15に制御用データと
して記録する。そして、前記ナビゲーション制御装置2
1は、コーナ制御を行うための制御許可条件が成立した
かどうかを判断する。この場合、該制御許可条件とし
て、前記道路状況データが前記各データファイル内に存
在していること、フェール動作が発生していないこと等
が設定される。
【0028】そして、前記制御許可条件が成立すると、
前記ナビゲーション制御装置21の図示されないコーナ
制御判断処理手段は、コーナ制御判断処理を行い、道路
の形状、すなわち、道路形状に基づいてコーナ制御を必
要とするコーナがあるかどうかを判断するとともに、道
路形状に基づいて推奨される変速段を推奨値として算出
することによって決定する。
【0029】また、前記ナビゲーション制御装置21の
図示されない上限変速段決定処理手段は、上限変速段決
定処理を行い、コーナ制御判断処理の判断結果、推奨
値、レーンマーク認識プロセッサ14の認識結果、運転
者の運転操作等に基づいて上限の変速段を決定し、自動
変速機制御装置32に送る。
【0030】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS1 現在位置を読み込み、制御用データを記
録する。 ステップS2 制御許可条件が成立したかどうかを判断
する。制御許可条件が成立した場合はステップS3に進
み、成立していない場合はリターンする。 ステップS3 コーナ制御判断処理を行う。 ステップS4 上限変速段決定処理を行い、リターンす
る。
【0031】次に、図5のステップS3におけるコーナ
制御判断処理のサブルーチンについて説明する。
【0032】図6は本発明の第1の実施の形態における
コーナ制御判断処理のサブルーチンを示す図、図7は本
発明の第1の実施の形態における道路形状判断処理のサ
ブルーチンを示す図、図8は本発明の第1の実施の形態
における推奨変速段決定処理のサブルーチンを示す図、
図9は本発明の第1の実施の形態における推奨値算出処
理のサブルーチンを示す図、図10は本発明の第1の実
施の形態における推奨車速マップを示す図、図11は本
発明の第1の実施の形態における減速線図である。な
お、図10において、横軸にノード半径を、縦軸に推奨
車速VR を、図11において、横軸に位置を、縦軸に車
速Vを採ってある。
【0033】まず、コーナ制御判断処理手段の道路形状
判断処理手段は、道路形状判断処理を行い、道路形状を
判断する。すなわち、道路形状判断処理手段は、前記制
御用データに基づいて制御リストを作成し、現在位置を
含む道路上の所定の範囲(例えば、現在位置から1〜2
〔km〕)内の各ノードごとに道路のノード半径を算出
する。なお、必要に応じて現在位置から目的地までの経
路を探索し、探索した経路上のノードについてノード半
径を算出することもできる。
【0034】この場合、道路形状判断処理手段のノード
半径算出処理手段は、ノード半径算出処理を行い、前記
道路状況データのうちのノードデータに従って、各ノー
ドの絶対座標、及び前記各ノードに隣接する二つのノー
ドの各絶対座標に基づいて演算を行い、前記ノード半径
を算出する。また、道路データとしてあらかじめデータ
記録部24(図2)にノード半径を、例えば、各ノード
に対応させて記録しておき、必要に応じて前記ノード半
径を読み出すこともできる。
【0035】そして、前記道路形状判断処理手段のコー
ナ判断処理手段は、コーナ判断処理を行い、前記所定の
範囲内において前記ノード半径が閾(しきい)値RTH
り小さいノードが検出されると、コーナ制御を必要とす
るコーナが有ると判断し、コーナ判断フラグFcnを設
定する。また、ナビゲーション制御装置21は現在位置
から各ノードまでの道路の勾配を算出する。
【0036】続いて、前記コーナ制御判断処理手段の推
奨変速段決定処理手段は、推奨変速段決定処理を行い、
前記所定の範囲内の各ノードのうちのノード半径が閾値
THより小さい特定のノードNdi (i=1、2、…)
を選択し、図10に示される推奨車速マップを参照し
て、各ノードNdi について推奨車速VRi(i=1、
2、…)を算出し、該推奨車速VRiに基づいて推奨値を
決定する。なお、前記推奨車速マップにおいては、ノー
ド半径が小さくなると推奨車速VR が低くされ、ノード
半径が大きくなると推奨車速VR が高くされる。
【0037】そのために、各ノードNdi について、現
在の変速段(以下「実変速段」という。)を維持するこ
とが望ましいと考えられる閾値を表す減速加速度基準値
α、及びこれ以上減速加速度(減速の度合い)が大きく
なる場合は、変速段を3速以下にすることが望ましいと
考えられる閾値を表す減速加速度基準値βが設定され
る。各減速加速度基準値α、βは、道路の勾配も考慮し
て設定される。これは、平坦(たん)な道路において減
速を行う場合と、登坂路又は降坂路において減速を行う
場合とでは、同じ距離を走行させても減速加速度が異な
るからである。例えば、登坂路において、運転者が車両
を減速させようとした場合、積極的にシフトダウンの変
速を行わなくても十分な減速を行うことができる。
【0038】なお、前記各減速加速度基準値α、βを、
道路の勾配に対応させて複数設定することもできる。そ
して、平坦な道路用として1組の減速加速度基準値α、
βをあらかじめ設定しておき、道路の勾配に対応させて
前記各減速加速度基準値α、βを補正することもでき
る。さらに、車両の総重量を算出し、例えば、乗員が1
名である場合と4名である場合とで減速加速度基準値
α、βを異ならせることもできる。この場合、車両の総
重量は、例えば、特定の出力軸トルクを発生させたとき
の加速度に基づいて算出することができる。
【0039】そして、推奨変速段決定処理手段の減速線
設定処理手段は、現在位置から各ノードNdi までの区
間距離Lを算出するとともに、該区間距離L、前記推奨
車速VRi及び前記減速加速度基準値αに基づいて、シフ
トアップの変速が行われるのを禁止するための減速線、
すなわち、ホールド制御用減速線Mhを、前記区間距離
L、前記推奨車速VRi及び減速加速度基準値βに基づい
て、シフトダウンの変速を許可するための減速線、すな
わち、変速許可制御用減速線Msをそれぞれ設定する。
この場合、該変速許可制御用減速線Msは、区間距離L
において減速加速度基準値βで減速が行われた場合に、
各ノードNdi を推奨車速VRiで走行することができる
車速Vの値を示す。
【0040】ところで、前記現在位置をジャイロセンサ
22、GPS23等によって検出するようになっている
ので、ジャイロセンサ22、GPS23等の検出誤差が
生じると、検出された現在位置と実際の現在位置とが異
なってしまう。その場合、減速加速度基準値βに基づい
て前記変速許可制御用減速線Msを一律に設定すると、
実際の道路状況に対応したコーナ制御を行うことができ
なくなってしまう。
【0041】そこで、前記変速許可制御用減速線Msと
は別に、前記検出誤差を考慮に入れた変速許可制御用減
速線M1を設定するようにしている。
【0042】この場合、該変速許可制御用減速線M1
は、現在位置から前記ノードNdi に到達するまでの車
速パターンを示す減速線部分ma、及び該減速線部分m
aに連続させて形成され、各ノードNdi から現在位置
に近づく側に延びてノード幅を形成する調整部分mcか
ら成る。本実施の形態において、減速線部分maは、変
速許可制御用減速線Msより所定距離だけ、すなわち、
調整部分mcだけずらすことによって形成される。そし
て、前記調整部分mcの車速Vは、ノードNdiに対応
する推奨車速VRiと等しくなるように設定される。
【0043】そして、ホールド制御用減速線Mhは、前
記変速許可制御用減速線M1に対応させて、例えば、変
速許可制御用減速線M1より10〔km/h〕だけ低い
値にされる。また、ホールド制御用減速線Mhを変速許
可制御用減速線M1より所定距離だけずらすこともでき
る。そして、前記ホールド制御用減速線Mh及び変速許
可制御用減速線Ms、M1はコーナ制御が終了するまで
固定される。
【0044】なお、前記ホールド制御用減速線Mh及び
変速許可制御用減速線Ms、M1は、いずれも演算によ
って設定することができるだけでなく、演算結果をデー
タ記録部24にマップとして記録しておき、該マップを
参照することによって設定することもできる。また、前
記減速加速度基準値βのほかに、これ以上減速加速度が
大きくなる場合は、変速段を2速以下にすることが望ま
しいと考えられる閾値を表す減速加速度基準値γを設定
することもできる。その場合、変速許可制御用減速線M
s、M1のほかに、シフトダウンの変速を許可するため
の他の減速線を設定することもできる。
【0045】そして、図11に示されるように、変速許
可制御用減速線Msより高速側に、シフトダウンの変速
を許可するための第1の判定領域AR1が、変速許可制
御用減速線Ms、M1間に、ジャイロセンサ22、GP
S23等の検出誤差を前提にしてシフトダウンの変速を
許可するための第2の判定領域AR2が、ホールド制御
用減速線Mhと変速許可制御用減速線M1との間にシフ
トアップの変速を禁止するための第3の判定領域AR3
がそれぞれ形成される。
【0046】本実施の形態においては、ジャイロセンサ
22、GPS23等の検出誤差が生じても、車両がノー
ドNdi より調整部分mcの距離だけ手前に到達したと
きに、現在の車速Vnow が第1〜第3の判定領域AR1
〜AR3のいずれに属するかを判定することができるの
で、コーナ制御の開始が遅れることはない。
【0047】続いて、推奨変速段決定処理手段の推奨値
算出処理手段は、推奨値算出処理を行い、区間距離Lを
算出するとともに、現在位置に対応する第1の設定値と
してのホールド制御用減速線Mhの値Vh、現在位置に
対応する第2の設定値としての変速許可制御用減速線M
1の値V1、及び現在位置に対応する第3の設定値とし
ての変速許可制御用減速線Msの値Vsを算出する。ま
た、前記推奨値算出処理手段は、現在の車速Vnow を読
み込み、該現在の車速Vnow と前記値Vh、V1、Vs
とを比較する。
【0048】そして、現在の車速Vnow が、値Vh以上
であり、かつ、値V1より低く、第3の判定領域AR3
に属する場合、前記推奨値算出処理手段は、実変速段と
同じ変速段を推奨値fAとして算出する。このとき、該
推奨値fAが算出されることによって、自動変速機制御
装置32に対してホールド制御が行われることが推奨さ
れる。なお、ホールド制御が行われると、シフトアップ
の変速が禁止されるので、ハンチングが発生するのを防
止することができる。例えば、一旦(いったん)シフト
ダウンの変速が行われて3速になった後に4速になるの
が防止される。
【0049】また、前記現在の車速Vnow が、値V1以
上であり、かつ、値Vsより低く、第2の判定領域AR
2に属する場合、前記推奨値算出処理手段は、例えば、
3速を推奨値fBとして算出する。このとき、該推奨値
fBが設定されることによって、自動変速機制御装置3
2に対して実変速段より低い変速段へのシフトダウンの
変速が推奨される。
【0050】さらに、前記現在の車速Vnow が、値Vs
以上であって第1の判定領域AR1に属する場合、前記
推奨値算出処理手段は、例えば、2速を推奨値fCとし
て算出する。このとき、該推奨値fCが設定されること
によって、自動変速機制御装置32に対して実変速段よ
り低い変速段へのシフトダウンの変速が推奨される。
【0051】そして、すべてのノードNdi についての
推奨値fA〜fCの算出、及び推奨変速段の決定が終了
して制御終了条件が成立すると、前記推奨変速段決定処
理手段は、推奨変速段決定処理を終了する。
【0052】次に、図6のフローチャートについて説明
する。 ステップS3−1 道路形状判断処理を行う。 ステップS3−2 推奨変速段決定処理を行い、リター
ンする。
【0053】次に、図7のフローチャートについて説明
する。 ステップS3−1−1 制御リストを作成する。 ステップS3−1−2 コーナ判断処理を行い、リター
ンする。
【0054】次に、図8のフローチャートについて説明
する。 ステップS3−2−1 減速線を設定する。 ステップS3−2−2 推奨値算出処理を行う。 ステップS3−2−3 制御終了条件が成立したかどう
かを判断する。制御終了条件が成立した場合はリターン
し、成立していない場合はステップS3−2−2に戻
る。
【0055】次に、図9のフローチャートについて説明
する。 ステップS3−2−2−1 現在位置から各ノードNd
i までの区間距離Lを算出する。 ステップS3−2−2−2 値Vh、V1、Vsを算出
する。 ステップS3−2−2−3 現在の車速Vnow を読み込
む。 ステップS3−2−2−4 現在の車速Vnow が前記値
Vh以上であるかどうかを判断する。現在の車速Vnow
が値Vh以上である場合はステップS3−2−2−5
に、現在の車速Vnow が値Vhより低い場合はリターン
する。 ステップS3−2−2−5 現在の車速Vnow が前記値
V1以上であるかどうかを判断する。現在の車速Vnow
が値V1以上である場合はステップS3−2−2−7
に、現在の車速Vnow が値V1より低い場合はステップ
S3−2−2−6に進む。 ステップS3−2−2−6 推奨値fAを算出し、リタ
ーンする。 ステップS3−2−2−7 現在の車速Vnow が前記値
Vs以上であるかどうかを判断する。現在の車速Vnow
が値Vs以上である場合はステップS3−2−2−9
に、現在の車速Vnow が値Vsより低い場合はステップ
S3−2−2−8に進む。 ステップS3−2−2−8 推奨値fBを算出し、リタ
ーンする。 ステップS3−2−2−9 推奨値fCを算出し、リタ
ーンする。
【0056】ところで、前記道路形状判断処理において
コーナ判断フラグFcnが設定されている場合、車両の
前方にコーナ制御を必要とするコーナが有ることが分か
る。また、前記推奨値算出処理において推奨値fB、f
Cが算出されている場合、前方のコーナへの進入に際し
て減速が必要であることが分かるが、前記データ記録部
24から読み出された道路状況データが実際の道路に対
応していない場合、実際には車両を減速させる必要がな
い道路で車両が減速させられてしまうことがあり、運転
者に違和感を与えてしまう。
【0057】図12は本発明の第1の実施の形態におけ
る分岐点の説明図である。
【0058】図において、301は第1の道路としての
都市高速道路の本線、302は分岐点311において前
記本線301から分岐する第2の道路としてのランプウ
ェイである。前記本線301は左右の実線のレーンマー
ク321、322によって、前記ランプウェイ302は
左右の実線のレーンマーク323、324によって形成
される。また、前記本線301は、湾曲することなく直
線状に延びるので、破線のレーンマーク303によって
二つの通行帯、すなわち、通行区分312、313に区
分され、前記ランプウェイ302は、分岐点311より
前方が湾曲してコーナになっていて、追越禁止区間が設
定され、実線のレーンマーク304によって二つの通行
区分314、315に区分される。なお、矢印は車両の
走行方向を表す。
【0059】ところで、前記マップマッチングは、走行
軌跡と道路状況データとを照合することによって行われ
るが、ジャイロセンサ22、GPS23等に検出誤差が
あったり、実際の道路が工事等によって作り変えられた
りしている場合、走行軌跡を正確に算出することができ
ない。その場合、マップマッチングが正確に行われず、
前記データ記録部24から読み出された道路状況データ
が実際の道路に対応しないことがある。
【0060】例えば、車両が実際には位置St1にある
場合でも、マップマッチングによって位置St2にある
と判定されたり、車両が実際には位置St2にある場合
でも、マップマッチングによって位置St1にあると判
定されたりすることがある。したがって、車両が実際に
は位置St1にある場合に、マップマッチングによって
位置St2にあると判定されると、前記道路形状判断処
理においてコーナ判断フラグFcnが設定され、しか
も、前記推奨値算出処理において推奨値fB、fCが算
出されることがある。その場合、車両の前方にコーナ制
御を必要とするコーナが有ると判断され、前方のコーナ
への進入に際して減速が必要であると判断されるので、
実際には車両を減速させる必要がない道路であるにもか
かわらず、コーナ制御によって車両が減速させられてし
まう。その結果、運転者に違和感を与えてしまう。
【0061】そこで、本実施の形態においては、上限変
速段決定処理において、カメラ11によって得られた画
像に基づいて、車両が走行する通行区分の左右のレーン
マーク、すなわち、車両の左右のレーンマークが実線で
あるかどうかを判断し、左右のレーンマークのうちの少
なくとも一方が実線でない場合、すなわち、破線である
場合、実際には車両を減速させる必要がない道路である
と判断し、コーナ制御の実行を禁止し、車両が減速させ
られるのを禁止するようにしている。
【0062】なお、本実施の形態においては、ルームミ
ラー10b(図3)の近傍に配設されたカメラ11によ
って得られた画像に基づいて、車両の左右のレーンマー
クが実線であるか又は破線であるかを判断するようにし
ているが、車両の後部の所定の箇所に配設されたカメラ
11(図4)によって得られた画像に基づいて、車両の
左右のレーンマークが実線であるかどうかを判断した
り、ルームミラー10bの近傍、及び車両の後部の所定
の箇所に配設されたカメラ11によって得られた画像に
基づいて、車両の左右のレーンマークが実線であるか又
は破線であるかを判断したりすることができる。車両の
後部にカメラ11を配設した場合、車両の後方の被写体
が撮影されることになるが、車両の左右のレーンマーク
が実線であるか又は破線であるかの判断は可能である。
【0063】次に、図5のステップS4における上限変
速段決定処理のサブルーチンについて説明する。
【0064】図13は本発明の第1の実施の形態におけ
る上限変速段決定処理のサブルーチンを示す図、図14
は本発明の第1の実施の形態におけるカメラによって得
られた画像の例を示す第1の図、図15は本発明の第1
の実施の形態におけるカメラによって得られた画像の例
を示す第2の図、図16は本発明の第1の実施の形態に
おけるカメラによって得られた画像の例を示す第3の図
である。
【0065】まず、前記上限変速段決定処理手段の制御
実施条件判断処理手段は、制御実施条件判断処理を行
い、前記道路形状判断処理手段によって設定されたコー
ナ判断フラグFcnを読み込み、第1の制御実施条件が
成立したかどうか、すなわち、車両の前方にコーナ制御
を必要とするコーナが有るかどうかを判断する。そし
て、第1の制御実施条件が成立せず、コーナ制御を必要
とするコーナがない場合、前記上限変速段決定処理手段
は処理を終了し、第1の制御実施条件が成立し、コーナ
制御を必要とするコーナが有る場合、前記制御実施条件
判断処理手段は、前記レーンマーク認識プロセッサ14
(図2)の認識結果に基づいて、第2の制御実施条件が
成立したかどうか、すなわち、車両の左右のレーンマー
クが実線であるかどうかを判断する。
【0066】また、第2の制御実施条件が成立せず、左
右のレーンマークのうちの少なくとも一方が破線である
場合、上限変速段決定処理手段の車両制御実行禁止処理
手段93はコーナ制御の実行を禁止し、処理を終了し、
第2の制御実施条件が成立し、左右のレーンマークが実
線である場合、前記制御実施条件判断処理手段は、前記
推奨値fA〜fCを読み込み、該推奨値fA〜fCに基
づいて、第3の制御実施条件が成立したかどうか、すな
わち、前方のコーナへの進入に際して減速が必要である
かどうかを判断する。
【0067】そして、第3の制御実施条件が成立せず、
前記推奨値fAが設定されている場合、前記上限変速段
決定処理手段は減速が必要でないと判断し、処理を終了
し、第3の制御実施条件が成立し、前記推奨値fB又は
fCが設定されている場合、上限変速段決定処理手段は
減速が必要であると判断する。
【0068】また、前記上限変速段決定処理手段の図示
されない制御開始条件判断処理手段は、制御開始条件判
断処理を行い、あらかじめ設定された制御開始条件をデ
ータ記録部24から読み出し、コーナ制御の制御開始条
件が成立したかどうかを判断する。
【0069】なお、該制御開始条件は、例えば、アクセ
ル開度センサ34によって検出されたアクセル開度に基
づいて、成立したかどうかの判断が行われ、踏み込まれ
ていた図示されないアクセルペダルが緩められてアクセ
ルオン→オフになると、成立したと判断される。また、
踏み込まれていない図示されないブレーキペダルが踏み
込まれ、ブレーキ操作が検出されてブレーキオフ→オン
になると、成立したと判断することもできる。さらに、
アクセルオン→オフになり、かつ、ブレーキオフ→オン
になると、成立したと判断することもできる。
【0070】そして、制御開始条件が成立していない場
合、上限変速段決定処理手段は処理を終了し、制御開始
条件が成立した場合、上限変速段決定処理手段の車両制
御実行処理手段92は、コーナ制御を実行し、上限の変
速段を決定する。すなわち、推奨値fBが設定されてい
る場合、上限の変速段を3速とし、前記推奨値fCが設
定されている場合、上限の変速段を2速とする。
【0071】このように、上限変速段決定処理において
上限の変速段が決定されると、ナビゲーション制御装置
21は上限の変速段を減速指令として自動変速機制御装
置32に送る。
【0072】そして、前記自動変速機制御装置32は、
前記上限の変速段と、アクセル開度及び車速Vに基づい
て決定された基本の変速段とを比較し、両変速段のうち
のいずれか低い方の変速段を選択し、選択された変速段
で変速処理を行い、車両を走行させる。
【0073】このように、第1〜第3の制御実施条件が
成立し、制御開始条件が成立したとき、すなわち、車両
の前方にコーナ制御を必要とするコーナが有り、車両の
左右のレーンマークが実線であり、前方のコーナへの進
入に際して減速が必要であり、しかも、アクセルオン→
オフになったときに、車両制御実行処理手段92によっ
てコーナ制御が実行され、自動変速機制御装置32にお
いてシフトダウンの変速が行われ、車両が減速させられ
る。
【0074】したがって、第2の制御実施条件が成立し
ない場合には、第1、第3の制御実施条件が成立しても
車両制御実行禁止処理手段93によってコーナ制御が禁
止される。すなわち、車両の左右のレーンマークのうち
の少なくとも一方が破線である場合には、たとえ、車両
の前方にコーナ制御を必要とするコーナが有り、前方の
コーナへの進入に際して減速が必要であり、しかも、ア
クセルオン→オフになってもコーナ制御の実行が禁止さ
れ、自動変速機制御装置32においてシフトダウンの変
速は行われず、車両が減速させられることはない。
【0075】例えば、車両が通行区分313を走行して
いて位置St1(図12)にある場合、ルームミラー1
0b(図3)の近傍に配設されたカメラ11によって得
られる画像は図14に示されるようになる。この場合、
車両の左のレーンマーク303は破線であり、右のレー
ンマーク322は実線である。したがって、車両の左右
のレーンマーク303、322のうちの少なくとも一方
が破線であるので、前記道路形状判断処理においてコー
ナ判断フラグFcnが設定され、しかも、前記推奨値算
出処理において推奨値fB、fCが算出されても、前記
車両制御実行禁止処理手段93によってコーナ制御の実
行が禁止され、車両の減速は行われない。
【0076】また、車両が通行区分314を走行してい
て位置St2にある場合、前記カメラ11によって得ら
れる画像は図15に示されるようになる。この場合、車
両の左右のレーンマーク323、304は実線である。
したがって、前記車両制御実行処理手段92によってコ
ーナ制御が実行され、上限の変速段が決定され、車両の
減速が行われる。
【0077】このように、前記データ記録部24から読
み出された道路状況データが実際の道路に対応していな
い場合でも、実際には車両を減速させる必要がない道路
で車両が減速させられてしまうことがなくなるので、運
転者に違和感を与えることがなくなる。
【0078】例えば、道路状況データに基づいて、コー
ナ制御を実行するのが好ましいと判断されても、実際の
道路が直線状の形状を有する場合、又は直線状の形状を
有する道路を走行する場合と同様の注意力で走行すれば
足りる場合には、コーナ制御が禁止されるので、運転者
に違和感を与えることがなくなる。
【0079】なお、前記カメラ11は、車両の一部及び
車両の直近の被写体を撮影するように設定される。例え
ば、車両が位置St1にある場合、車両のボンネット部
401、及び通行区分313における車両の直近の部分
が撮影される。また、車両が位置St2にある場合、車
両のボンネット部401、及び通行区分314における
車両の直近の部分が撮影される。
【0080】そして、前記画像における車両のボンネッ
ト部401の直上にレーンマークを認識するためのレー
ンマーク探索領域AR1が設定される。
【0081】したがって、図16に示されるように、通
行区分314、315に、前方を走行する他の車両があ
る場合でも、レーンマーク323、304を確実に認識
することができる。
【0082】本実施の形態においては、コーナ制御に基
づいてシフトダウンの変速が行われ、車両が減速させら
れるが、コーナ制御に基づいて、フットブレーキに供給
される油圧を制御することによってブレーキ制御を行
い、車両を減速させることもできる。その場合、車両の
前方にコーナ制御を必要とするコーナが有り、車両の左
右のレーンマークが実線であり、前方のコーナへの進入
に際して減速が必要であり、しかも、アクセルオン→オ
フになったときに、車両制御実行処理手段92は、車両
を減速させるための目標減速度を算出し、自動変速機制
御装置32に送る。したがって、車両を減速させること
によってブレーキ制御を行うことができる。
【0083】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS4−1 前方にコーナ制御を必要とするコー
ナがあるかどうかを判断する。コーナがある場合はステ
ップS4−2に進み、ない場合は処理を終了する。 ステップS4−2 左右のレーンマークが実線であるか
どうかを判断する。左右のレーンマークが実線である場
合はステップS4−3に進み、実線でない場合は処理を
終了する。 ステップS4−3 前方のコーナへの進入に際して減速
が必要であるかどうかを判断する。前方のコーナへの進
入に際して減速が必要である場合はステップS4−4に
進み、必要でない場合は処理を終了する。 ステップS4−4 制御開始条件が成立したかどうかを
判断する。制御開始条件が成立した場合はステップS4
−5に進み、成立していない場合は処理を終了する。 ステップS4−5 上限の変速段を決定し、処理を終了
する。
【0084】次に、レーンマーク認識プロセッサ14の
動作について説明する。
【0085】図17は本発明の第1の実施の形態におけ
るレーンマーク認識プロセッサの動作を示すメインフロ
ーチャート、図18は本発明の第1の実施の形態におけ
るレーンマーク認識処理を説明する図である。
【0086】カメラ11(図2)によって車両の前方の
被写体が撮影され、得られた画像は、画像処理プロセッ
サ12に送られる。該画像処理プロセッサ12は、前記
画像を画像信号として読み込み、該画像信号に対して画
像処理を行い、図18に示されるような画像データを作
成する。該画像データにおいては、画像の左上が原点と
され、原点から右に向かってX軸が、下に向かってY軸
が設定される。なお、図18において、52は車両の左
のレーンマーク、52Lは該レーンマーク52の左縁、
52Rは前記レーンマーク52の右縁、53は車両の右
のレーンマーク、53Lは該レーンマーク53の左縁、
53Rは前記レーンマーク53の右縁である。
【0087】そして、レーンマーク認識プロセッサ14
は、前記画像データを読み込み、レーンマーク認識プロ
セッサ14の図示されないエッジ強調処理手段は、エッ
ジ強調処理を行い、前記画像データ内における前記レー
ンマーク探索領域AR1(図16)に対応する部分に矩
(く)形の探索領域54〜57を設定し、探索領域54
〜57内の画像データに対してエッジ強調処理を行い、
前記画像データを変換することによってエッジ画像を作
成する。なお、前記エッジ強調処理は、ソベル変換、ラ
プラシアン変換等の手法を用いて行われ、画像データに
おいて輝度が変化する境界が強調される。
【0088】この場合、探索領域54は、レーンマーク
52の左縁52Lに対応するエッジ点を検出するため
に、探索領域55は、レーンマーク52の右縁52Rに
対応するエッジ点を検出するために、探索領域56は、
レーンマーク53の左縁53Lに対応するエッジ点を検
出するために、探索領域57は、レーンマーク53の右
縁53Rに対応するエッジ点を検出するために設定され
る。なお、説明の便宜上、図18においては、前記探索
領域54と探索領域55とが、また、探索領域56と探
索領域57とが上下にずらして示されているが、各探索
領域54〜57のY座標は同じにされる。
【0089】なお、本実施の形態においては、エッジ強
調処理を行うのに必要な時間を短くするために、画像デ
ータ内に探索領域54〜57を設定し、該探索領域54
〜57内の画像データに対してエッジ強調処理を行うよ
うにしているが、画像データの全体に対してエッジ強調
処理を行うこともできる。
【0090】次に、前記レーンマーク52の左縁52L
及び右縁52R、並びに前記レーンマーク53の左縁5
3L及び右縁53Rに対応する各エッジ点を検出する方
法について説明する。
【0091】まず、前記左縁52L、53Lに対応する
エッジ点を検出するための探索領域54、56において
は、探索領域54、56内に複数の走査線が設定され、
前記レーンマーク認識プロセッサ14の図示されない直
線抽出処理手段は、直線抽出処理を行い、各走査線に沿
って、左端から順に前記画像を構成する各画素について
エッジ強度を検査し、該各エッジ強度が所定の閾値以上
であるかどうかを判断する。そして、前記直線抽出処理
手段は、エッジ強度が前記閾値以上である画素(以下
「エッジ画素」という。)を検出し、該エッジ画素のX
座標及びY座標をワークメモリ15に書き込む。そし
て、検出されたエッジ画素が3個になると、その走査線
についてのエッジ強度の検査を終了して次の走査線につ
いてのエッジ強度の検査を開始する。このようにして、
各走査線ごとに画像の左端から3個のエッジ画素から成
るエッジ点が検出される。なお、1本の走査線について
3個のエッジ画素が検出されないまま、探索領域54、
56の右端に達した場合は、次の走査線についてのエッ
ジ強度の検査を開始する。
【0092】ところで、前記ソベル変換、ラプラシアン
変換等の手法を用いてエッジ強調処理を行うと、1本の
走査線上における輝度の境界線付近において少なくとも
2個のエッジ画素のエッジ強度が大きくなる。そこで、
各走査線ごとにエッジ画素を3個だけ検出するようにし
ている。
【0093】また、前記右縁52R、53Rに対応する
エッジ点を検出するための探索領域55、57において
は、該探索領域55、57内に複数の走査線が設定さ
れ、前記直線抽出処理手段は、直線抽出処理を行い、各
走査線に沿って、右端から順に前記各画素についてエッ
ジ強度を検査し、該各エッジ強度が所定の閾値以上であ
るかどうかを判断する。前記直線抽出処理手段は、エッ
ジ画素を検出し、該エッジ画素のX座標及びY座標をワ
ークメモリ15に書き込む。そして、検出されたエッジ
画素が3個になると、その走査線についてのエッジ強度
の検査を終了して次の走査線についてのエッジ強度の検
査を開始する。このようにして、各走査線ごとに画像の
右端から3個のエッジ画素から成るエッジ点が検出され
る。なお、1本の走査線について3個のエッジ画素が検
出されないまま、探索領域55、57の左端に達した場
合は、次の走査線についてのエッジ強度の検査を開始す
る。
【0094】次に、前記直線抽出処理手段は、該探索領
域54〜57内において検出されたエッジ点に基づい
て、エッジ点の列から成る直線(以下「エッジ直線」と
いう。)を抽出する。なお、該エッジ直線は、前記エッ
ジ点の列に基づいて抽出され、例えば、ハフ変換、最小
自乗法等によって算出され、近似させられた直線の方程
式によって表される。
【0095】次に、前記レーンマーク認識プロセッサ1
4の図示されないレーンマーク検出処理手段は、レーン
マーク検出処理を行い、1本のレーンマークの右縁を表
していると推定されるエッジ直線(以下「右エッジ直
線」という。)と左縁を表していると推定されるエッジ
直線(以下「左エッジ直線」という。)との間のエッジ
直線間の距離δを算出して、該距離δが所定の範囲内に
収まるかどうかを判断する。そして、距離δが所定の範
囲内に収まる場合は、前記エッジ直線はレーンマークに
よるものであると判定し、レーンマークを検出する。
【0096】また、抽出されたエッジ直線がレーンマー
クによるものであると判断されると、前記レーンマーク
認識プロセッサ14の図示されない探索領域更新処理手
段は、探索領域更新処理を行い、前記レーンマーク検出
処理手段の判定結果に基づいて、エッジ直線が探索領域
54〜57内の設定位置、例えば、中央に位置するよう
に、次回の探索領域54〜57の位置を更新する。した
がって、探索領域更新処理手段によって探索領域54〜
57の位置を連続的に更新することにより、探索領域5
4〜57においてレーンマークを追跡することができ
る。
【0097】また、レーンマーク認識プロセッサ14の
図示されない実線・破線判定処理手段は、実線・破線判
定処理を行い、レーンマーク検出処理手段が継続してレ
ーンマークを検出しているか、定期的にレーンマークを
検出しているかを判断し、継続してレーンマークを検出
している場合、該レーンマークは実線であると判定し、
定期的にレーンマークを検出している場合、該レーンマ
ークは破線であると判定する。
【0098】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS11 画像データを読み込む。 ステップS12 エッジ強調処理を行う。 ステップS13 エッジ点を検出する。 ステップS14 エッジ直線を抽出する。 ステップS15 レーンマーク検出処理を行う。 ステップS16 探索領域更新処理を行う。 ステップS17 実線・破線判定処理を行い、処理を終
了する。
【0099】次に、図17のステップS17における実
線・破線判定処理について説明する。
【0100】図19は本発明の第1の実施の形態におけ
る実線・破線判定処理のサブルーチンを示す図である。
【0101】なお、検出されたレーンマーク52(図1
8)が実線であるか破線であるかを判定する場合につい
て説明する。
【0102】この場合、前記レーンマーク検出処理手段
において、レーンマーク52が検出されたときに1にな
り、検出されなかったときに0になる変数Z(i)(i
=1、2、…、n)が設定され、該変数Z(i)によっ
て過去のn回分のレーンマーク52の検出結果を表すこ
とができるようになっている。
【0103】そして、実線・破線判定処理手段は、過去
のn回分の前記変数Z(i)の合計Zsum を算出し、該
合計Zsum に基づいて、検出されたレーンマーク52が
実線であるか破線であるかを判定する。なお、検出され
たレーンマーク52が実線である場合は、理想的には変
数Z(i)は常に1であるので、合計Zsum はnにな
る。
【0104】また、レーンマーク52が破線である場合
には、レーンマーク52の検出が周期的に検出されるの
で、合計Zsum はn/2に近い値になる。実際には、道
路上のレーンマークのかすれ等によってレーンマーク5
2が常に検出されるとは限らないので、例えば、前記合
計Zsum が0.7n以上である場合は、レーンマーク5
2が実線であると判定し、合計Zsum が0.7nより小
さく、かつ、0.3n以上である場合は、レーンマーク
52が破線であると判定する。また、合計Zsu m が0.
3nより小さい場合は、レーンマーク52を検出するこ
とができないと判断する。そして、前記実線・破線判定
処理手段は、前記レーンマーク53が実線であるか破線
であるかの判定を同様の手順で行う。
【0105】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS17−1 値iに1をセットする。 ステップS17−2 レーンマーク52が検出されたか
どうかを判断する。レーンマーク52が検出された場合
はステップS17−3に、検出されていない場合はステ
ップS17−4に進む。 ステップS17−3 変数Z(i)に1をセットする。 ステップS17−4 変数Z(i)に0をセットする。 ステップS17−5 変数Z(i)の合計Zsum を計算
する。 ステップS17−6 合計Zsum が0.7n以上である
かどうかを判断する。合計Zsum が0.7n以上である
場合はステップS17−8に、合計Zsum が0.7より
小さい場合はステップS17−7に進む。 ステップS17−7 合計Zsum が0.3n以上である
かどうかを判断する。合計Zsum が0.3n以上である
場合はステップS17−9に、合計Zsum が0.3nよ
り小さい場合はステップS17−10に進む。 ステップS17−8 レーンマーク52が実線であると
判定する。 ステップS17−9 レーンマーク52が破線であると
判定する。 ステップS17−10 レーンマーク52を検出するこ
とができないと判断する。 ステップS17−11 値iをインクリメントし、処理
を終了する。
【0106】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することによってその
説明を省略する。
【0107】図20は本発明の第2の実施の形態におけ
る上限変速段決定処理のサブルーチンを示す図である。
【0108】まず、前記上限変速段決定処理手段の制御
実施条件判断処理手段は、制御実施条件判断処理を行
い、オートクルーズセンサ35(図2)からの検出信号
を読み込み、第4の制御実施条件が成立したかどうか、
すなわち、オートクルーズが設定されているかどうかを
判断する。そして、第4の制御実施条件が成立せず、オ
ートクルーズが設定されていない場合、上限変速段決定
処理手段は処理を終了し、第4の制御実施条件が成立
し、オートクルーズが設定されている場合、前記制御実
施条件判断処理手段は、道路形状判断処理手段によって
設定されたコーナ判断フラグFcnを読み込み、第5の
制御実施条件が成立したかどうか、すなわち、車両の前
方に車両制御としてのコーナ制御を必要とするコーナが
有るかどうかを判断する。
【0109】また、第5の制御実施条件が成立せず、コ
ーナ制御を必要とするコーナがない場合、上限変速段決
定処理手段は処理を終了し、第5の制御実施条件が成立
し、コーナ制御を必要とするコーナが有る場合、前記制
御実施条件判断処理手段は、レーンマーク認識処理手段
としての前記レーンマーク認識プロセッサ14の認識結
果に基づいて、第6の制御実施条件が成立したかどう
か、すなわち、車両の左右のレーンマークが実線である
かどうかを判断する。
【0110】そして、第6の制御実施条件が成立せず、
左右のレーンマークのうちの少なくとも一方が破線であ
る場合、上限変速段決定処理手段の車両制御実行禁止処
理手段93(図1)はコーナ制御の実行を禁止し、処理
を終了し、第6の制御実施条件が成立し、左右のレーン
マークが実線である場合、前記制御実施条件判断処理手
段は、前記推奨値fA〜fCを読み込み、該推奨値fA
〜fCに基づいて、第7の制御実施条件が成立したかど
うか、すなわち、前方のコーナへの進入に際して減速が
必要であるかどうかを判断する。
【0111】また、第7の制御実施条件が成立せず、前
記推奨値fAが設定されている場合、前記上限変速段決
定処理手段は減速が必要でないと判断し、処理を終了
し、第7の制御実施条件が成立し、前記推奨値fB又は
fCが設定されている場合、上限変速段決定処理手段
は、減速が必要であると判断する。
【0112】そして、上限変速段決定処理手段の車両制
御実行処理手段92は、コーナ制御を実行し、上限の変
速段を決定する。すなわち、推奨値fBが設定されてい
る場合、上限の変速段を3速とし、前記推奨値fCが設
定されている場合、上限の変速段を2速とする。
【0113】このように、上限変速段決定処理において
上限の変速段が決定されると、ナビゲーション制御装置
21は上限の変速段を減速指令として自動変速機制御装
置32に送る。
【0114】したがって、第4〜第7の制御実施条件が
成立したとき、すなわち、オートクルーズが設定されて
いて、車両の前方にコーナ制御を必要とするコーナが有
り、車両の左右のレーンマークが実線であり、前方のコ
ーナへの進入に際して減速が必要である場合に、車両制
御実行処理手段92によってコーナ制御が実行され、自
動変速機制御装置32においてシフトダウンの変速が行
われ、車両が減速させられる。
【0115】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS4−11 オートクルーズが設定されている
かどうかを判断する。オートクルーズが設定されている
場合はステップS4−12に進み、設定されていない場
合は処理を終了する。 ステップS4−12 前方にコーナ制御を必要とするコ
ーナがあるかどうかを判断する。コーナがある場合はス
テップS4−13に進み、ない場合は処理を終了する。 ステップS4−13 左右のレーンマークが実線である
かどうかを判断する。左右のレーンマークが実線である
場合はステップS4−14に進み、実線でない場合は処
理を終了する。 ステップS4−14 前方のコーナへの進入に際して減
速が必要であるかどうかを判断する。減速が必要である
場合はステップS4−15に進み、必要でない場合は処
理を終了する。 ステップS4−15 上限の変速段を決定し、処理を終
了する。
【0116】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0117】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、車両制御装置においては、現在位置を検出する現
在位置検出手段と、道路状況データが記録されたデータ
記録部と、撮像手段と、該撮像手段による撮影によって
得られた画像に基づいて、レーンマークを認識するレー
ンマーク認識処理手段と、現在位置及び道路状況データ
に基づいて車両制御を実行する車両制御実行処理手段
と、車両の左右のレーンマークの認識結果に基づいて、
前記車両制御の実行を禁止する車両制御実行禁止処理手
段とを有する。
【0118】この場合、現在位置、及びデータ記録部か
ら読み出された道路状況データに基づいて車両制御が実
行され、車両の左右のレーンマークの認識結果に基づい
て前記車両制御の実行が禁止される。
【0119】したがって、前記データ記録部から読み出
された道路状況データが実際の道路に対応していない場
合でも、実際には車両を減速させる必要がない道路で車
両が減速させられてしまうことがなくなるので、運転者
に違和感を与えることがなくなる。
【0120】例えば、道路状況データに基づいて、コー
ナ制御を実行するのが好ましいと判断されても、実際の
道路が直線状の形状を有する場合、又は直線状の形状を
有する道路を走行する場合と同様の注意力で走行すれば
足りる場合には、コーナ制御が禁止されるので、運転者
に違和感を与えることがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における車両制御装
置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における車両制御装
置のブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるカメラの配
設状態を示す第1の図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態におけるカメラの配
設状態を示す第2の図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態におけるコーナ制御
を行う場合の車両制御装置の動作を示すメインフローチ
ャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態におけるコーナ制御
判断処理のサブルーチンを示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における道路形状判
断処理のサブルーチンを示す図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態における推奨変速段
決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態における推奨値算出
処理のサブルーチンを示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態における推奨車速
マップを示す図である。
【図11】本発明の第1の実施の形態における減速線図
である。
【図12】本発明の第1の実施の形態における分岐点の
説明図である。
【図13】本発明の第1の実施の形態における上限変速
段決定処理のサブルーチンを示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態におけるカメラに
よって得られた画像の例を示す第1の図である。
【図15】本発明の第1の実施の形態におけるカメラに
よって得られた画像の例を示す第2の図である。
【図16】本発明の第1の実施の形態におけるカメラに
よって得られた画像の例を示す第3の図である。
【図17】本発明の第1の実施の形態におけるレーンマ
ーク認識プロセッサの動作を示すメインフローチャート
である。
【図18】本発明の第1の実施の形態におけるレーンマ
ーク認識処理を説明する図である。
【図19】本発明の第1の実施の形態における実線・破
線判定処理のサブルーチンを示す図である。
【図20】本発明の第2の実施の形態における上限変速
段決定処理のサブルーチンを示す図である。
【符号の説明】
11 カメラ 14 レーンマーク認識プロセッサ 15 ワークメモリ 16 プログラムメモリ 24 データ記録部 52、53、303、304、321〜324 レー
ンマーク 91 現在位置検出手段 92 車両制御実行処理手段 93 車両制御実行禁止処理手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月24日(2000.3.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08G 1/0969 G08G 1/0969 F16H 59:18 F16H 59:18 59:24 59:24 59:44 59:44 59:60 59:60 59:66 59:66 Fターム(参考) 2F029 AA02 AB01 AB07 AB12 AC02 AC04 AC08 AC09 AD01 3D044 AA31 AB01 AC26 AC56 AC59 AD17 AD21 AE01 AE04 AE19 AE21 3J552 MA01 NA01 NB01 PA19 PA34 PA39 PA54 RB06 RB21 RB28 SA01 SB10 SB19 SB20 TB13 VB01Z VB04Z VB13W VC03Z VD02Z VD04Z VD11Z VD14W VE02W VE07W VE08W VE09W 5H180 AA01 BB12 BB13 CC04 CC24 FF04 FF05 FF23 FF33 FF38 LL01 LL02 LL09 LL15 9A001 BB02 BB04 CC05 DZ07 HH21 HH23 JJ12 JJ77 JJ78 KK32 KK37 KK56

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現在位置を検出する現在位置検出手段
    と、道路状況データが記録されたデータ記録部と、撮像
    手段と、該撮像手段による撮影によって得られた画像に
    基づいて、レーンマークを認識するレーンマーク認識処
    理手段と、現在位置及び道路状況データに基づいて車両
    制御を実行する車両制御実行処理手段と、車両の左右の
    レーンマークの認識結果に基づいて、前記車両制御の実
    行を禁止する車両制御実行禁止処理手段とを有すること
    を特徴とする車両制御装置。
  2. 【請求項2】 前記車両制御実行禁止処理手段は、前記
    左右のレーンマークのうちの少なくとも一方が破線であ
    る場合に、前記車両制御の実行を禁止する請求項1に記
    載の車両制御装置。
  3. 【請求項3】 現在位置を検出し、撮影によって得られ
    た画像に基づいてレーンマークを認識し、前記現在位
    置、及びデータ記録部から読み出された道路状況データ
    に基づいて車両制御を実行し、車両の左右のレーンマー
    クの認識結果に基づいて、前記車両制御の実行を禁止す
    ることを特徴とする車両制御方法。
  4. 【請求項4】 現在位置を検出し、撮影によって得られ
    た画像に基づいてレーンマークを認識し、前記現在位
    置、及びデータ記録部から読み出された道路状況データ
    に基づいて車両制御を実行し、車両の左右のレーンマー
    クの認識結果に基づいて、前記車両制御の実行を禁止す
    ることを特徴とする車両制御方法のプログラムを記録し
    た記録媒体。
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