JP3771983B2 - 自動改札装置及び乗車券媒体処理方法 - Google Patents

自動改札装置及び乗車券媒体処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、乗降客の所持する乗車券媒体を基にして自動的に改札処理を行う自動改札装置及びこの自動改札装置内で行われる乗車券媒体処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄道などの交通機関の駅には、自動改札処理を行う自動改札装置が設置され始めている。このような自動改札装置では、投入された乗車券媒体に記録されている磁気情報を読み取り、通行の可否を判定するともに必要に応じて投入された乗車券媒体に磁気情報の記録又はパンチなどの処理を施す。
【0003】
さらに、このような自動改札装置の中には、複数枚の乗車券の組み合わせ利用に対応できるものが提案されている。乗車券媒体の組み合わせ利用とは、例えば、定期乗車券と定期乗車券、定期乗車券と普通乗車券、又は普通乗車券とプリペイドカード等の二枚以上の乗車券媒体の乗車区間を組み合わせて利用することである。このような複数枚対応の自動改集札装置は、特に乗換駅における改札処理又は入出場チェックが施行された改札処理などで利用される。
【0004】
まず、前者、即ち乗換駅における改集札処理について説明する。例えば、新幹線と在来線との乗換では、新幹線から在来線又は在来線から新幹線の乗換の際に改札を受ける必要がある。このとき、乗客は、乗換駅を起点又は終点とした在来線の乗車券、及び乗換駅を終点又は起点とした新幹線の乗車券並びに特急券を所持していることが前提とされる。前記した複数枚対応の自動改集札装置では、このような在来線の乗車券及び新幹線の乗車券並びに特急券を受け取り、これら乗車券媒体のデータを基にして乗車区間に不正がないかどうかなどをチェックし改集札処理が行われる。
【0005】
また、A社の路線とB社の路線との乗換駅などのケースにも適用される。即ち、前記した複数枚対応の自動改集札装置で、乗換駅を起点又は終点としたA社の乗車券と、乗換駅を終点又は起点としたB社の乗車券とを受け取り、この両方の乗車券媒体のデータを基にして乗車区間に不正がないかどうかなどをチェックし改集札処理が行われる。
【0006】
次に、後者、即ち入出場チェックが施行された改集札処理について説明する。近年、乗車区間の不正を防止するために入出場チェックによる改札処理が提案されている。この入出場チェックによる改札処理では、原則として入札処理が施された乗車券のみ出場を許可するというものである。例えば、A駅→B駅→C駅の順に駅が存在するとする。このとき、B駅→C駅間乗車可能な定期券を所持した乗客が、A駅→B駅間乗車可能な普通乗車券を購入し、A駅から乗車しC駅で降車するとする。このとき、C駅での降車には、A駅で入札処理されたA駅→B駅乗車可能な普通乗車券及びB駅→C駅間乗車可能な定期券とが必要となる。つまり、C駅に設置された前記した複数枚対応の自動改集札装置では、A駅で入札処理されたA駅→B駅乗車可能な普通乗車券及びB駅→C駅間乗車可能な定期券を受け取り、これら普通乗車券及び定期券のデータを基にして乗車区間の不正をチェックするとともに、入札処理が施されていることをチェックして改札処理が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記したような複数枚対応の自動改札装置では、次のような問題がある。例えば、複数の乗車券媒体が処理されている場合、この処理対象の複数の乗車券媒体のうちの一枚にエンコードエラーが発生すると、これら処理対象の複数の乗車券媒体全てが排出されることになる。この場合、排出された券のうちのどの券にエラーが発生したのかを目視で識別することは殆ど不可能であった。このような場合、排出された全ての乗車券媒体をチェックする必要があり、迅速な対応の妨げとなっていた。
【0008】
この発明の目的は、上記したような事情に鑑み成されたものであって、目視によるエラー券の識別が可能な自動改札装置及び乗車券媒体処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記問題点に基づきなされたもので、
この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及びこの乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
前記媒体処理手段により乗車券媒体から読み取られたデータを基にして、この乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して所定の印刷を施す印刷手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0010】
また、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、他の乗車券媒体と区別可能なように所定の印刷を施す印刷手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0011】
さらに、この発明によれば、
複数の乗車券媒体を一括して受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
前記受取手段により一括して受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、異常を示す印刷を施す印刷手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0012】
またさらに、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、他の乗車券媒体と区別可能なように所定の印刷を施す印刷手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
前記印刷手段により所定の印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、一連の乗車券媒体の中においてこの所定の印刷が施された乗車券媒体の返却順序を調整する返却順序調整手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0013】
さらにまた、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、異常を示す印刷を施す印刷手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を保留する保留手段と、
前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、前記保留手段を利用して一連の乗車券媒体の中においてこの異常を示す印刷が施された乗車券媒体を最後に返却する返却順序調整手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0014】
またさらに、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及びこの乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して転写印刷を施す第1の印刷手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して感熱印刷を施す第2の印刷手段と、
前記媒体処理手段により乗車券媒体から読み取られたデータを基にして、この乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0015】
さらにまた、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及びこの乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して転写印刷を施す第1の印刷手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して感熱印刷を施す第2の印刷手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して印刷処理を施す場合、前記第1及び第2の印刷手段のうちの一方を選択する選択手段と、
前記媒体処理手段により乗車券媒体から読み取られたデータを基にして、この乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、前記選択手段により選択された前記第1又は第2の印刷手段により所定の印刷を施す印刷制御手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0016】
またさらに、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取る受取手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及びこの乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して転写印刷を施す第1の印刷手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して感熱印刷を施す第2の印刷手段と、
前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して印刷処理を施す場合、前記第1及び第2の印刷手段のうちの一方を選択する選択手段と、
前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、前記選択手段により選択された前記第1又は第2の印刷手段により異常を示す印刷を施す印刷制御手段と、
前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、一連の乗車券媒体の中においてこの異常を示す印刷が施された乗車券媒体の返却順序を調整する返却順序調整手段と、
を備えたことを特徴とする自動改札装置が提供される。
【0017】
さらにまた、この発明によれば、
乗車券媒体に対してデータを書き込み、
この書き込まれたデータを読み取り、この乗車券媒体に書き込まれたデータの内容を確認し、
この確認により乗車券媒体に対して正常にデータが書き込まれていないことが判明したとき、この乗車券媒体に対して所定の印刷を施す、
ことを特徴とする乗車券媒体処理方法が提供される。
【0018】
またさらに、この発明によれば、
乗車券媒体を受け取り、
この受け取られた乗車券媒体に記録されているデータを読み取り、
この読み取られたデータを基にして、この乗車券媒体による通行の可否判定を行い、
乗車券媒体に対してデータを書き込み、
この書き込まれたデータを読み取り、この乗車券媒体に書き込まれたデータの内容を確認し、
この確認により乗車券媒体に対して正常にデータが書き込まれていないことが判明したとき、この乗車券媒体に対して所定の印刷を施し、
この所定の印刷が施された乗車券媒体を排出する、
ことを特徴とする乗車券媒体処理方法が提供される。
【0019】
さらにまた、この発明によれば、
複数の乗車券媒体を受け取り、
これら複数の乗車券媒体に記録されているデータを読み取り、
この読み取られたデータを基にして、これら複数の乗車券媒体による通行の可否判定を行い、
前記受け取られた複数の乗車券媒体の中の少なくとも一枚の乗車券媒体に対してデータを書き込み、
この書き込まれたデータを読み取り、この乗車券媒体に書き込まれたデータの内容を確認し、
この確認により乗車券媒体に対して正常にデータが書き込まれていないことが判明したとき、この乗車券媒体に対して異常を示す印刷を施し、
前記受け取られた複数の乗車券媒体の中の前記異常を示す印刷が施された乗車券媒体を、異常を示す印刷が施されていない乗車券媒体の上に積載して排出する、
ことを特徴とする乗車券媒体処理方法が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る自動改札装置の外観を概略的に示す図である。
【0021】
この自動改札装置は、複数枚の乗車券媒体の組み合わせ利用に対応できるものである。例えば、新幹線と在来線との乗換駅において、この乗換駅に設置されたこの発明の自動改札装置は、この乗換駅を起点又は終点とした在来線の乗車券と、この乗換駅を終点又は起点とした新幹線の乗車券及び特急券とを受け取り、これら受け取られた乗車券に記録されているデータから乗車区間に不正がないか否か等をチェックし改札処理を行うことができる。なお、上記した乗車区間の連続したような乗車券媒体を関連乗車券と称する。
【0022】
図1に示すように自動改札装置の本体10には、駅構内への入場時又は駅構外への出場時に投入される乗車券媒体を受け取る受取手段としての投入口12と、この投入口12で受け取られた乗車券媒体を排出(返却)する返却手段としての排出口14とが夫々設けられている。乗車券媒体には、普通乗車券、定期乗車券、特急券、回数乗車券、及びプリペイドカード等の種類があり、このような乗車券媒体には所定の情報、例えば、有効期限情報及び乗車可能区間情報が所定の形式で磁気記録されている。ここで、乗車券媒体のサイズについて説明する。乗車券媒体のサイズ(mm単位)は、普通乗車券及び回数券:30×57.5、定期乗車券券及びプリペイドカード:57.5×85、大型乗車券(特急券等):57.5×85のように規定されている。
【0023】
この実施の形態では、投入口12が複数枚の乗車券媒体の一括投入の受け付けが可能な複数枚一括投入対応型の場合と、一枚ずつの乗車券媒体の投入だけの受け付けが可能な単数枚投入対応型の場合とを想定する。投入口12が複数枚一括投入対応型の場合には、勿論、一枚ずつの乗車券媒体の投入も受け付け可能である。複数枚の乗車券媒体の組み合わせとしては、定期乗車券と定期乗車券、定期乗車券と特急券、及び定期乗車券と普通乗車券等が考えられる。
【0024】
投入口12の近傍には、乗車券媒体の投入を阻止するためのシャッタ(図2に記載)が設けられている。このシャッタにより、乗車券媒体が投入されてからこの乗車券媒体に対する所定処理が完了するまでの間、他の乗車券媒体の投入が禁止される。このシャッタの働きにより、他人の乗車券媒体が連続して投入されるのを防ぐことができる。
【0025】
また、投入口12の前方には、利用者に対して種々の案内を表示する投入口近傍表示部16が設けられている。この投入口近傍表示部16は、例えば、プリペイドカード等の残額を表示する。さらに、投入口12の下部には、この自動改札装置の通路の案内を表示する通路案内表示部13が設けられている。排出口14の前方には、利用者に対して種々の案内を表示する排出口近傍表示部18が設けられている。
【0026】
自動改札装置の本体10の側面部には、閉じることにより乗車券媒体の投入者の通行を阻止するための通行阻止手段としてのドア部20が設けられている。また、自動改札装置の本体10の上部には、自動改札装置の本体10に対応した通路を区別するための仕切となるフレーム22が設けられている。このフレーム22には小児券の投入、無効券及び異常券の投入、並びに機器の異常を知らせるための表示器26が設けられている。さらに、本体10の側面部とフレーム22には、利用者の通過を検知する人間検知センサ24が複数設けられている。人間検知センサ24は、利用者の通過を検知するものであり、透過型、反射型等が用いられる。
【0027】
なお、無効券とは、他の乗車券媒体と組み合わせても使用できない券のことである。例えば、有効期限切れの乗車券媒体がこれに該当する。異常券とは、この自動改札装置で読み取ることができない券である。例えば、記録形式の異なるクレジットカード、磁気記録領域を持たない乗車券がこれに該当する。
【0028】
図2は、図1に示す自動改札装置の内部機構の一例を構造的に示す図である。投入口12と排出口14との間には、投入口12から投入された乗車券媒体を排出口14に搬送する主搬送路32が形成されている。この主搬送路32上には、この搬送路32上を搬送される乗車券媒体を検知するセンサ、例えば、投入口12から投入された乗車券媒体を検知する投入口センサ90、排出口14に排出された乗車券媒体を検知する排出口センサ92等が複数設けられている。
【0029】
投入口12から主搬送路32への入口には、乗車券媒体の投入を所定期間禁止するシャッタ28が設けられている。このシャッタ28は、投入口12が複数枚一括投入対応型の場合でも、単数枚投入対応型の場合でも、乗車券媒体が投入された瞬間に閉じるようになっている。これにより、最初に投入された乗車券媒体と、次に投入される乗車券媒体との区別が可能となる。
【0030】
投入口12が単数枚投入対応型の場合には、最初に投入された一枚の乗車券媒体だけで改札が許可されないときに、この投入された乗車券媒体が無効券又は異常券でないことを条件として、シャッタ28が開き次の乗車券媒体の投入が所定時間認められる。このとき、次の乗車券媒体が投入されると、この投入された乗車券媒体と最初に投入された乗車券媒体の組み合わせにより改札が行われる。
【0031】
主搬送路32の搬送経路上には投入口12から排出口14に沿い順に、一括又は一枚ずつ投入された乗車券媒体を一枚ずつ取り込む取込ローラ33、取り込まれた乗車券媒体を整列する整列部34、乗車券媒体の磁気記録層に磁気記録された情報を読み取る読取ヘッド36a及び36b、乗車券媒体の表裏を常に統一して送り出す反転部38、情報の書込前に乗車券媒体を保留する第1保留部42、乗車券媒体に所定の磁気情報を記録する書込ヘッド46、書込ヘッド46で記録された情報を確認するベリファイのための読取ヘッド48、乗車券媒体にパンチ処理を施すパンチ処理部50、乗車券媒体に対してインクリボンのインクを転写する転写印刷を施す転写印刷部56、感熱発色層を有する乗車券媒体に対してこの感熱発色層を発色させる感熱印刷を施す感熱印刷部58、後述するエラー印刷処理が施された乗車券媒体を保留する第2保留部60等が設けられている。また、この第2保留部の代わりに、ストッパ52により転写印刷部56にエラー印刷処理が施された乗車券媒体を保留するようにしてもよい。
【0032】
整列部34では、投入口12に投入された乗車券媒体の所定方向が搬送方向となり、かつ片側基準となるような整列が施される。反転部38には振分ゲート39が設けられており、乗車券媒体の表裏を常に統一するため、必要に応じて乗車券媒体がこの振分ゲート39により主搬送路32から反転部38に引き込まれる。反転部38に引き込まれた乗車券媒体は、主搬送路32に戻されることにより反転される。乗車券媒体の反転部38への引き込みの必要性は、読取ヘッド36a又は36bのどちらで乗車券媒体の情報が読み取られたかで判断される。
【0033】
第1保留部42は、複数枚の組み合わせによる乗車券媒体の有効性、例えば、乗車可能区間が連続しているか否かをチェックするために、乗車券媒体を保留するものである。この第1保留部42には、振分ゲート43、保留搬送路44、ストッパ45等が設けられており、振分ゲート43により乗車券媒体が主搬送路32から保留搬送路44に引き込まれ、引き込まれた乗車券媒体がストッパ45により停止され保留される。このとき、保留搬送路44には乗車券媒体が複数毎重ならないように、つまり一枚ずつ別の保留搬送路44に保留されるようになっている。保留された乗車券媒体は、乗車券媒体のサイズ順に(大きいサイズから順に)主搬送路32に戻される。つまり、この第1保留部により、乗車券媒体がサイズ順に並び変えられることになる。このようにサイズ順に並び変えることにより、排出された乗車券媒体がサイズ順に(大きいサイズから順に)並ぶことになる。乗車券媒体をサイズ順に並べて排出することにより、サイズの大きい券の影に隠れてサイズの小さい券が見落とされ、取り損なわれてるのを防止することができる。なお、図面上では、第1保留部42には乗車券媒体が二枚までしか保留できないように図示されているが、勿論二枚以上保留できるようにしてもよい。
【0034】
乗車券媒体に対して転写印刷を施す場合には、乗車券媒体は振分ゲート51により転写印刷部56側へ搬送される。この転写印刷の対象となるのは、定期乗車券及び特急券等の感熱発色層を持たない乗車券媒体である。乗車券媒体に対して感熱印刷を施す場合には、乗車券媒体は振分ゲート51により感熱印刷部58側へ搬送される。感熱印刷の対象となるのは、感熱発色層を有する普通乗車券、回数券、及びプリペイドカード等である。
【0035】
第2保留部60(又はストッパ52)は、後述するエラー印刷処理が施された乗車券媒体を一時的に保留するものである。これにより、エラー印刷処理が施された乗車券媒体より先に、エラー印刷処理が施されない乗車券媒体を排出することが可能となる。この第2保留部60は、振分ゲート61及び62、保留搬送路63、ストッパ64等が設けられており、振分ゲート61により乗車券媒体が主搬送路32から保留搬送路63に引き込まれ、引き込まれた乗車券媒体がストッパ64により停止され保留される。保留された乗車券媒体が、ストッパ62により主搬送路32に戻されると、保留状態が解除されることになる。
【0036】
振分ゲート66は、乗車券媒体の種類によって排出と回収とに振り分けるゲートである。例えば、定期券は排出され、駅構内から出場するときの普通乗車券は回収される。振分ゲート66により回収された乗車券媒体は、乗車券媒体の種類に応じて振分ゲート68により第1集札箱70と第2集札箱72とに振り分けられ回収される。
【0037】
また、この自動改札装置の本体10には、各部を駆動するためのモータが複数取り付けられておいる。例えば、乗車券媒体を搬送する搬送ローラを駆動するメインモータ(ステッピングモータ、サーボモータ等)74、一括保留ローラを駆動するステッピングモータ76、乗車券媒体を排出口14に搬送するインダクションモータ78が設けられている。
【0038】
上記説明したように、この発明の自動改札装置は、転写印刷部56及び感熱印刷部58を備えているので、状況に応じて(乗車券媒体の種類に応じて)転写印刷と感熱印刷とを使い分けることが可能となる。例えば、感熱発色層を持たない乗車券媒体(定期券及び特急券等)に対して印刷が必要な場合には転写印刷部56による転写印刷を施し、感熱発色層を有する乗車券媒体(普通乗車券、回数券、及びプリペイドカード等)に対して印刷が必要な場合には感熱印刷部56による感熱印刷を施すことが可能となる。
【0039】
図3は、図1及び図2に示す自動改札装置の内部構成の一例を機能的に示す図である。
自動改札装置は、CPU100により全体が制御される。このCPU100には、CPU100の制御プログラム等を記憶しているROM102と、乗車券媒体から読み取った情報の記憶及び制御プログラムのバッファとして情報を記憶するRAM104と、各駅からこの自動改札装置の設置駅までの区間情報及び運賃情報を記憶している運賃メモリ106と、読取ヘッド36a及び36bを制御する読取回路108と、書込ヘッド46を制御する書込回路110と、ベリファイ用の読取ヘッド48を制御する読取回路112等が接続されている。因みに、このCPU100により、運賃メモリ106に記憶されている情報を参照して、読取ヘッド36a又は36bで読み取られた情報から通行の可否判定処理が行われるものとする。さらに、このCPUにより後述する各種判断処理及び判定処理が行われるものとする。
【0040】
さらに、このCPU100には、振分けゲート39、43、51、59、61、62、66、及び68等を制御する振分けゲート制御回路114と、転写印刷部56による転写印刷の実行を制御する転写印刷部制御回路116と、感熱印刷部58による感熱印刷の実行を制御する感熱印刷部制御回路117、第1券検知センサ54及び第2券検知センサ63、投入口センサ90、排出口センサ92等の各センサからの信号を基に乗車券媒体の搬送状況を検知する検知回路118、乗車券媒体を搬送するメインモータ74を制御する搬送制御回路120と、人間検知センサ24からの出力により乗車券媒体の投入者の通過を検知する通過検知回路122と、通行判定処理結果に応じてドア部20を駆動するドア開閉機構124を制御するドア制御回路126等が接続されている。
【0041】
さらに、このCPU100には、通路案内表示部13、投入口近傍表示部16、及び排出口近傍表示部18等の各表示部を制御する表示制御回路128と、表示器26を制御する表示器制御回路130と、パンチ処理部50を制御するパンチ処理制御回路132と、シャッタ28の駆動を制御するシャッタ制御回路134と、転写印刷と感熱印刷とを選択する印刷選択部136と、複数の自動改札装置を一括して監視する監視盤140と接続するための監視盤インターフェース138等が接続されている。印刷選択部136における転写印刷と感熱印刷の選択は、読取ヘッド36a又は36bで読み取られた情報から判明する乗車券媒体の種類に従って行われる。
【0042】
以下、図4〜図6のフローチャートを参照して、上記説明した転写印刷部56及び感熱印刷部58を備えた自動改札装置によるエラー印刷処理について説明する。図4は、複数枚の乗車券媒体の一括投入の受け付けが可能な複数枚一括投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明するフローチャート図である。図5は、一枚ずつの乗車券媒体の投入だけの受け付けが可能な単数枚投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明するフローチャート図である。図6は、エラー印刷処理を説明するフローチャート図である。
【0043】
まず、図4を参照して、複数枚一括投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明する。
自動改札装置による改札処理は、乗車券媒体の投入により開始される。排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検知されなくなると(ST10、YES)、シャッタ28が開き(ST14)、投入口12への乗車券媒体の投入が許可される。つまり、排出口14に排出された乗車券媒体が受け取られると(取り除かれると)、次の乗車券媒体の投入が許可されることになる。排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検知されているときには(ST10、NO)、シャッタ28が閉じ(ST12)、投入口12への次の乗車券媒体の投入が禁止される。これは、排出口に乗車券媒体が保留されている段階で他の乗車券媒体が投入されることによる、機器の故障又は媒体処理の混乱等を防ぐためである。
【0044】
投入口12に対して乗車券媒体が投入されると(ST16、YES)、投入口センサ90により乗車券媒体が検知され(ST18)、シャッタ28が閉じ(ST20)次の乗車券媒体の投入が禁止される。ST16で投入された乗車券媒体が1枚だけの場合には、この1枚の乗車券媒体が取込ローラ33により主搬送路32に取り込まれる(ST22)。ST14で投入された乗車券媒体が複数枚の場合には、これら複数枚の乗車券媒体を分離するようにして、1枚ずつ取込ローラ33により主搬送路32に取り込まれる(ST22)。
【0045】
取込ローラ33により取り込まれた乗車券媒体は整列部34によって整列される。整列された乗車券媒体は主搬送路32を搬送され、この乗車券媒体に記録されているデータが読取ヘッド36a又は36bによって読み取られる(ST24)。このとき、データの読取が不能な場合には投入された券が異常券であると判断され、この異常券と判断された券は即座に排出される。また、この異常券と判断された券と同時に一括して投入された券が存在する場合には、この券も即座に排出される。このように投入された券が異常券であると判断された場合には、当然、自動改札装置の通過は許可されない。
【0046】
投入された券が異常券でない場合には、読取ヘッド36a又は36bのどちらの読取ヘッドによりデータの読み取りが行われたかにより、乗車券媒体の表裏が認識され、必要に応じて反転部38による反転処理が行われる。さらに、読取ヘッド36a又は36bにより読み取られたデータから、乗車券媒体の保留の必要性が判断される(ST26)。例えば、投入された乗車券媒体が一枚で、且つこの一枚の乗車券媒体で通行が許可される場合には、処理時間の短縮ためこの乗車券媒体は保留されずに次の処理部へと搬送される。つまり、このような乗車券媒体のときには、保留の必要性の判断において保留の必要無しと判断されることになる。なお、自動改札装置の性能上、投入された乗車券媒体を全て一旦第1保留部42に保留するようにしてもよい。この場合、当然、乗車券媒体の保留の必要性の判断は行われないことになる。
【0047】
読取ヘッド36a又は36bにより読み取られたデータから、乗車券媒体の保留の必要有りと判断されると(ST26、YES)、乗車券媒体は第1保留部42に保留される(ST28)。このとき、乗車券媒体は一枚ずつ第1保留部42に保留される。投入口センサ90により乗車券媒体が検知されなくなると、即ち投入された乗車券媒体が全て取り込まれると(ST30、YES)、乗車券媒体受取処理は完了する。投入口センサ90により乗車券媒体が検知されていると、即ち投入された乗車券媒体が全て取り込まれていないときには(ST30、NO)、ST22の乗車券媒体取込処理が引き続き行われることになる。なお、投入された乗車券媒体が全て取り込まれたか否かは、投入口センサ90により乗車券媒体が検知されているか否か監視される。
【0048】
次に、図5を参照して、単数枚投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明する。
排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検知されなくなると(ST40、YES)、シャッタ28が開き(ST44)、投入口12への乗車券媒体の投入が許可される。排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検知されているときには(ST40、NO)、シャッタ28が閉じ(ST42)、投入口12への次の乗車券媒体の投入が禁止される。
【0049】
投入口12に対して乗車券媒体が投入されると(ST46、YES)、投入口センサ90により乗車券媒体が検知され(ST48)、シャッタ28が閉じ(ST50)次の乗車券媒体の投入が禁止される。ST46で投入された乗車券媒体は取込ローラ33により主搬送路32に取り込まれる(ST52)。
【0050】
取込ローラ33により取り込まれた乗車券媒体は整列部34によって整列される。整列された乗車券媒体は主搬送路32を搬送され、この乗車券媒体に記録されているデータが読取ヘッド36a又は36bによって読み取られる(ST54)。このとき、データの読取が不能な場合には投入された券が異常券であると判断され、この異常券と判断された券は即座に排出される。また、この異常券と判断された券と同時に一括して投入された券が存在する場合には、この券も即座に排出される。このように投入された券が異常券であると判断された場合には、当然、自動改札装置の通過は許可されない。
【0051】
投入された券が異常券でない場合には、読取ヘッド36a又は36bのどちらの読取ヘッドによりデータの読み取りが行われたかにより、乗車券媒体の表裏が認識され、必要に応じて反転部38による反転処理が行われる。さらに、読取ヘッド36a又は36bにより読み取られたデータから、乗車券媒体の保留の必要性が判断される(ST56)。例えば、投入されたこの一枚の乗車券媒体で通行が許可される場合には、処理時間の短縮ためこの乗車券媒体は保留されずに次の処理部へと搬送される。つまり、通行判定が許可されるような乗車券媒体のときには、保留の必要性の判断において保留の必要無しと判断されることになる。なお、自動改札装置の性能上、投入された乗車券媒体は全て一旦第1保留部42に保留するようにしてもよい。この場合、当然、乗車券媒体の保留の必要性の判断は行われないことになる。
【0052】
読取ヘッド36a又は36bにより読み取られたデータから、乗車券媒体の保留の必要有りと判断されると(ST56、YES)、つまり、この一枚の乗車券媒体だけで通行が許可されない場合には、乗車券媒体は第1保留部42に保留される(ST58)。また、この一枚の乗車券媒体だけで通行が許可されないのであるから、この乗車券媒体に関連した関連乗車券の受取の必要性有りと判断される(ST60、YES)。このように、関連乗車券の受取の必要性有りの判断が下されると(ST60、YES)、シャッタ28が開き(ST62)、例えば、投入口近傍表示部16に関連乗車券の投入を要求するメッセージが表示される(ST64)。
【0053】
この要求に従って、乗車券媒体が投入されると、再びST46〜ST64が実行される。勿論、ST60において関連乗車券の受取の必要無しの判断が下されると(ST60、NO)、乗車券媒体受取処理は完了する。関連乗車券の受取の必要無しの判断は、例えば、受け取れた複数の乗車券媒体により通行が許可されるような場合である。
【0054】
次に、図6を参照して、エラー印刷処理を説明する。
図4及び図5で説明したような乗車券媒体受取処理(ST100)により受け取られた乗車券媒体から通行判定処理が実行される(ST102)。通行判定処理では、例えば、受け取られた乗車券媒体により乗車区間が満たされているか、さらには受け取られた乗車券媒体の有効期限が切れていないか等がチェックされる。この通行判定処理は、CPU100により実行されるものとする。因みに、図5で説明した乗車券媒体受取処理では、ST60において通行判定処理が行われる。
【0055】
通行判定処理の結果、受け取れた乗車券媒体による通行が許可されない場合には(ST104、YES)、通行阻止手段としてのドア制御回路126及びドア開閉機構124により、同じく通行阻止手段としてのドア部20が駆動され、通行者の通行が阻止される(ST106)。この場合、受け取られた乗車券媒体は全て排出される(ST108)。排出は、受け取られた乗車券媒体が一枚ずつ排出口14から排出される。つまり、複数枚の乗車券媒体が排出されると、排出口14に排出された乗車券媒体が排出された順に重なるように保留されることになる。因みに、最後に排出された乗車券媒体が他の乗車券媒体の上に排出されることになるものとする。
【0056】
通行判定処理の結果、通行が否定されない限り(ST104、NO)、次の処理に移る。第1保留部42に乗車券媒体が保留されている場合には(ST110、YES)、この第1保留部42から乗車券媒体が取り出され搬送される(ST112)。このとき、第1保留部42に保留されている乗車券媒体は、サイズ順に(大きいサイズの乗車券媒体から順に)取り出され搬送されるものとする。つまり、複数枚の乗車券媒体を排出したとき、小さいサイズの乗車券媒体が大きいサイズの乗車券媒体の影に隠れないように、サイズ順に取り出され搬送されるものとする。
【0057】
この搬送された乗車券媒体に対して、何らかのデータの書き込みの必要が有る場合には(ST114、YES)、データの書き込みが行われ(ST116)、書き込まれたデータがベリファイされる(ST118)。このベリファイにより、エンコードエラー等が見つからなければ(ST120、NO)、乗車券媒体に対する処理が正常になされたものと見なし、この乗車券媒体は排出口14から排出される(ST132)。勿論、このとき排出口センサ92により乗車券媒体が検知されることになる(ST134)。
【0058】
ベリファイにより、エンコードエラー等がみつかると(ST120、YES)、通行判定NGとなり(ST122)、ドア部20により通行者の通行が阻止される(ST124)。さらに、このエンコードエラーが判明した乗車券媒体(エラー券)に対して、エラー印刷処理が行われる。このとき、このエラー券の種類によって、エラー印刷処理の実行先が転写印刷部56及び感熱印刷部58のどちらかに選択される(ST126)。エラー券はST126で選択された印刷部へ搬送され、搬送された印刷部においてエラー券に対してエラー印刷処理が施される(ST128)。
【0059】
ここで、エラー印刷処理について説明する。エラー券にエラー印刷処理を施す目的は、複数の乗車券媒体を排出した際にどの券がエラー券なのかを識別可能とするためである。従って、エラー印刷処理では、エラー券に対してエラーである旨の内容が印刷される。例えば、文字で「エラー」、又は「この券はエラー券です駅係員まで持参下さい」と印刷してもよいし、記号で「×」と印刷してもよい。
【0060】
このようなエラー印刷処理が実行されると、次にこのエラー印刷処理済みのエラー券を第2保留部60に保留するか否かの判断がなされる(ST130)。エラー印刷処理済みのエラー券を保留する目的は、複数の乗車券媒体を排出した際にエラー印刷処理済みのエラー券が他の券に埋もれないようにするためである。つまり、エラー印刷処理済みのエラー券をこの第2保留部60に一旦保留し、その他の乗車券媒体を先に排出した後で、この第2保留部60に保留されているエラー印刷処理済みのエラー券を排出する。
【0061】
エラー印刷処理済みのエラー券を保留する必要が有る場合には(ST130、YES)、このエラー印刷処理済みのエラー券が第2保留部60に保留される(ST136)。複数の乗車券媒体により通行判定処理が実行された場合、エラー券以外の乗車券媒体が既に全て排出されているときには、エラー券を保留する必要は無いということになる(ST130、NO)。或いは、一枚の乗車券媒体により通行判定処理が実行され、この乗車券媒体がエラー券となった場合、エラー券を保留する必要は無いということになる(ST130、NO)。このような場合、エラー券は第2保留部60に保留されることなく、排出口14から排出される(ST132)。勿論、この場合、排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検知されることになる(ST134)。
【0062】
上記ST134又はST136までの処理が終了した時点で、第1保留部42にまだ乗車券媒体が保留されている場合には(ST138、YES)、ST112以降の処理が繰り返される。第1保留部42に乗車券媒体が保留されていない状態で(ST138、NO)、かつ第2保留部60にも乗車券媒体が保留されていないと(ST140、NO)、乗車券媒体排出処理は終了する。第1保留部42に乗車券媒体が保留されていない状態で(ST138、NO)、第2保留部60に乗車券媒体が保留されている場合には(ST140、YES)、この第2保留部60に保留されている乗車券媒体が、取り出され搬送され(ST142)排出される(ST144)。勿論、このとき、排出口センサ92により排出された乗車券媒体が検出されることになる(ST146)。
【0063】
なお、上記エラー乗車券媒体の排出処理では説明を省略したが、必要に応じてパンチ処理等も実行されるものとする。また、上記エラー乗車券媒体の排出処理では乗車券媒体が必ず排出されることを前提として説明したが、勿論、状況に応じて乗車券媒体は回収される場合もある。
【0064】
上記説明したように、この発明の自動改札装置及び乗車券媒体処理方法では、エラー券に対してエラー印刷処理が施される。これにより、複数枚の乗車券媒体が排出された場合に、どの券がエラー券なのか識別することが可能となる。
【0065】
また、この発明の自動改札装置及び乗車券媒体処理方法では、複数枚の乗車券媒体の処理が実行されているときにはエラー印刷処理が施されたエラー券を一旦保留し、エラー券以外の乗車券媒体が全て排出されてから、エラー印刷処理が施されたエラー券が排出される。これにより、エラー印刷処理が施されたエラー券を他の排出された乗車券媒体の最上部に排出することが可能となる。よって、通行者又は駅係員が即時にエラー券を確認することができる。
【0066】
さらに、この発明の自動改札装置では、乗車券媒体の種類に応じて転写印刷部又は感熱印刷部によりエラー印字処理が実行される。これにより、乗車券媒体の種類に応じた印刷が可能となる。
【0067】
【発明の効果】
この発明によれば、目視によりエラー券を識別可能な自動改札装置及び乗車券媒体処理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る自動改札装置の外観を概略的に示す図。
【図2】図1に示す自動改札装置の内部機構の一例を構造的に示す図。
【図3】図1及び図2に示す自動改札装置の内部構成の一例を機能的に示す図。
【図4】複数枚の乗車券媒体の一括投入の受け付けが可能な複数枚一括投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明するフローチャート図。
【図5】一枚ずつの乗車券媒体の投入だけの受け付けが可能な単数枚投入対応型の投入口を備えた自動改札装置における乗車券媒体受取処理を説明するフローチャート図。
【図6】エラー印刷処理を説明するフローチャート図。
【符号の説明】
10…自動改札装置本体
12…投入口
13…通路案内表示部
14…排出口
16…投入口近傍表示部
18…排出口近傍表示部
20…ドア部
24…人間検知センサ
28…シャッタ
36a、36b、48…読取ヘッド
42…第1保留部
46…書込ヘッド
50…パンチ処理部
56…転写印刷部
58…感熱印刷部
60…第2保留部
100…CPU
102…ROM
104…RAM
106…運賃メモリ
108、112…読取回路
110…書込回路
116…転写印刷部制御回路
117…感熱印刷部制御回路
124…ドア開閉機構
126…ドア制御回路
138…印刷選択部

Claims (4)

  1. 乗車券媒体を受け取る受取手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
    前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
    前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、他の乗車券媒体と区別可能なように所定の印刷を施す印刷手段と、
    前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
    前記印刷手段により所定の印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、一連の乗車券媒体の中においてこの所定の印刷が施された乗車券媒体の返却順序を調整する返却順序調整手段と、
    を備えたことを特徴とする自動改札装置。
  2. 乗車券媒体を受け取る受取手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及び乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
    前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
    前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、異常を示す印刷を施す印刷手段と、
    前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
    前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を保留する保留手段と、
    前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、前記保留手段を利用して一連の乗車券媒体の中においてこの異常を示す印刷が施された乗車券媒体を最後に返却する返却順序調整手段と、
    を備えたことを特徴とする自動改札装置。
  3. 乗車券媒体を受け取る受取手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に記録されているデータの読み取り、及びこの乗車券媒体に対する各種データの書き込みを行う媒体処理手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して転写印刷を施す第1の印刷手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して感熱印刷を施す第2の印刷手段と、
    前記受取手段により受け取られた乗車券媒体に対して印刷処理を施す場合、前記第1及び第2の印刷手段のうちの一方を選択する選択手段と、
    前記受取手段により受け取られた一連の乗車券媒体から読み取られたデータを総合して、この一連の乗車券媒体による通行の可否判定を行う判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に従い、必要に応じて通行者の通行を阻止する通行阻止手段と、
    前記媒体処理手段による処理を正常に受け付けない乗車券媒体に対して、前記選択手段により選択された前記第1又は第2の印刷手段により異常を示す印刷を施す印刷制御手段と、
    前記受取手段により受け取られ各種処理を受けた乗車券媒体を回収又は返却する回収返却手段と、
    前記印刷手段により異常を示す印刷が施された乗車券媒体を含む一連の乗車券媒体を前記回収返却手段により返却する際、一連の乗車券媒体の中においてこの異常を示す印刷が施された乗車券媒体の返却順序を調整する返却順序調整手段と、
    を備えたことを特徴とする自動改札装置。
  4. 駅に設置された自動改札装置は、
    複数の乗車券媒体を受け取り、
    これら複数の乗車券媒体に記録されているデータを読み取り、
    この読み取られたデータを基にして、これら複数の乗車券媒体による通行の可否判定を行い、
    前記受け取られた複数の乗車券媒体の中の少なくとも一枚の乗車券媒体に対してデータを書き込み、
    この書き込まれたデータを読み取り、この乗車券媒体に書き込まれたデータの内容を確認し、
    この確認により乗車券媒体に対して正常にデータが書き込まれていないことが判明したとき、この乗車券媒体に対して異常を示す印刷を施し、
    前記受け取られた複数の乗車券媒体の中の前記異常を示す印刷が施された乗車券媒体を、異常を示す印刷が施されていない乗車券媒体の上に積載して排出する、
    ことを特徴とする乗車券媒体処理方法。
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