JP3769366B2 - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池本体の排ガスから回収される凝縮水中に含まれる二酸化炭素を除去するための脱炭酸装置を備えた燃料電池発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池発電装置は、天然ガスを改質して得られる水素と空気中の酸素との結合エネルギーを直接電気エネルギーに変換する発電装置である。この燃料電池発電装置は、化学反応を利用した発電システムであるため、発電効率が高く、しかも大気汚染物質の排出が少なく、騒音も低いという環境性に優れた発電システムとして高く評価されている。
【0003】
かかる燃料電池発電装置では、電解質と、これを挟持する燃料極及び空気極から成る単位電池を複数積層することによって構成された燃料電池本体が使用されている。そして、一般に、燃料電池発電装置では、都市ガス等の炭化水素系燃料と水蒸気とを、改質器によって水素を主成分とするガスに改質して、燃料電池本体の燃料極に供給し、その一方で、空気を燃料電池本体の空気極へ供給するようになっている。これら燃料極の水素と空気極の酸素とが、燃料電池本体において電解質を介して化学反応を起こし、これによって直流電流が得られる。
【0004】
また、燃料電池発電装置は、発電に伴って生じる熱や、化学反応の結果生じる水を回収し、有効に利用することによって、系全体の効率を高めた発電プラントである。このような燃料電池発電装置の中で、燃料電池本体の上記電解質としてリン酸を使用したものがリン酸型燃料電池発電装置である。
【0005】
図7は、このような従来のリン酸型燃料電池発電装置の一例を示す図である。まず、燃料電池本体1には、電解質としてリン酸を浸透したマトリックス1aが配置されており、このマトリックス1aを挟んで、燃料が供給される燃料極1bと空気が供給される空気極1cとが配設されている。また、燃料電池本体1には、燃料電池本体の温度を適正な可動温度である190℃に保つために冷却水が流れるように構成された冷却板1dが組み込まれている。
【0006】
また、2は気水分離器であり、燃料電池本体1の上記冷却板1dから流出する冷却水2bを貯溜し、これを水と蒸気とに分離し、この蒸気を改質用水蒸気2aとして改質器3へ送出するようになっている。また、気水分離器2は、冷却水2bを所定温度にして、ポンプ等により冷却板1dへ戻すようになっている。
【0007】
また、改質器3には、反応部3aと、その加熱源であるバーナ3bとが設けられている。反応部3aには、上記気水分離器2からの改質用水蒸気2aと、都市ガス等の炭素水素系燃料Fとが送り込まれるようになっている。改質器3は、この炭素水素系燃料Fと改質用水蒸気2aとの混合ガスから、水蒸気改質反応により水素を主成分とする改質ガス4を生成する。そして、図示しない一酸化炭素変成器によって、改質ガス4中の一酸化炭素を低減させた後に、その改質ガス4を燃料極1bへ供給するように構成されている。
【0008】
また、空気供給装置12は、燃料電池本体1の空気極1cに反応用空気5aを供給し、改質器3のバーナ3bに燃焼用空気5bを供給すると共に、後述する脱炭酸装置9に脱炭酸用空気5cを供給するように構成されている。
【0009】
このような燃料電池発電装置では、燃料電池本体1において、燃料極1bに供給される改質ガス4中の水素と空気極1cに供給される反応用空気5とが、マトリックス1aのリン酸を介して電気化学反応を生じ、発電する。このとき、燃料電池本体1では、発電と同時に反応熱が生じるが、冷却板1dにより燃料電池本体1が190℃程度に保たれる。
【0010】
ここで、燃料電池本体1の燃料極1bにおいて反応を終えた改質ガス4中には、幾分か水素が残っている。この改質ガス4の有効利用のために、燃料極1bから排出される改質ガス4は、改質器3のバーナ3bに供給され、燃焼用空気5bによって燃焼するようになっている。そして、改質器3のバーナ3bにおいて生じた燃焼ガスは、改質器3の加熱源として使用された後に、燃焼排ガス6として改質器3から排出され、燃料電池本体1の空気極1cで反応を終えた排空気7と合流した後に、排ガス13として凝縮熱交換器8へ流入する。
【0011】
凝縮熱交換器8は、容器内部にフィン付きの伝熱管が配設されてなり、伝熱管内を二次冷却水14が流れることにより、排ガス13が保有する熱と水分とを回収するようになっている。このようにして凝縮熱交換器8で凝縮回収された凝縮水15には、排ガス13中に存在する二酸化炭素がほぼ飽和量まで溶存しているため、脱炭酸装置9を介して二酸化炭素濃度を低減した後に、水タンク10に回収される。このように二酸化炭素濃度を低減するのは、凝縮水15が供給される水精製装置11の寿命を長く維持するためである。
【0012】
上記脱炭酸装置9は、一般に、内部に気体と液体の接触面積を拡大するための充填材が充填されたパイプが使用されている。そして、このパイプの上部に凝縮熱交換器8からの凝縮水15を供給すると共に、パイプの下部から空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cを供給するようになっている。これにより、凝縮水15が重力により落下しながら脱炭酸用空気5cと接触し、その間に凝縮水15中の二酸化炭素が脱炭酸用空気5cによって脱気されるようになっている。また、水タンク10内の水は、イオン交換樹脂等が使用された水精製装置11において精製され、再び燃料電池本体1内へ供給され、改質用水蒸気2aや冷却水2bとなって発電装置内を循環するようになっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の燃料電池発電装置においては、以下のような問題があった。すなわち、上記のように、脱炭酸装置9は、パイプの中に注入される凝縮水15が重量の作用で水タンク10に落下する間に脱炭酸用空気5cと接触することにより、凝縮水に含有する二酸化炭素を脱気する原理となっているため、凝縮熱交換器8の凝縮水取出口8aと水タンク10の上面の間に設置せざるを得なかった。このため、パイプの長さに限界があり、凝縮水15が脱炭酸用空気5cと接触する区間を長くすることができないため、脱炭酸の機能をより高性能化することが困難であった。
【0014】
また、これによって、下流側の水精製装置11における負荷を低減することができず、イオン交換樹脂等の長寿命化の制約となっており、それにより燃料電池発電装置の運転コストを低減することが困難となっていた。また、上記のような配置となっているため、燃料電池発電装置全体の高さを低減することができなかった。
【0015】
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、凝縮熱交換器で回収した凝縮水中の二酸化炭素を効率よく脱気することのできる脱炭酸装置を備えた燃料電池発電装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明による燃料電池発電装置は、電解質を燃料極及び空気極によって挟持した単位電池が複数個積層された燃料電池本体と、燃料を改質して前記燃料極に改質ガスを供給する改質器と、前記燃料電池本体の前記空気極に空気を供給する空気供給装置と、前記燃料電池本体から排出される排ガスから凝縮水を回収する凝縮熱交換器と、前記凝縮熱交換器から排出される前記凝縮水を貯溜する水タンクと、前記水タンクに貯溜された凝縮水の精製処理を行う水精製装置とを備えた燃料電池発電装置において、前記水タンク内に、前記空気供給装置からの空気を注入するための空気注入口を設け、該水タンク内の凝縮水に前記空気供給装置からの空気を注入することにより、前記水タンク内の凝縮水の中に含まれる二酸化炭素を除去するための脱炭酸装置を設け、前記脱炭酸装置は、鉛直方向に設置され、下部が前記水タンク内の前記凝縮水に浸るように配置された脱炭酸用パイプを備え、この脱炭酸用パイプの上部から前記凝縮熱交換器からの凝縮水を注入し、下部近傍に前記空気注入口を設けて前記空気供給装置からの空気を該脱炭酸用パイプ内に注入することにより構成したことを特徴とする。
【0017】
以上のような請求項1記載の発明によれば、燃料電池本体から排出される排ガスは、凝縮熱交換器によって凝縮水として回収され、水タンクに貯溜される。また、水タンク内に設けられた空気注入口より、空気供給装置からの空気が注入され、水タンク内の凝縮水が気泡状の空気と接触する。これにより、凝縮水に含まれる二酸化炭素が空気側に溶け出し、凝縮水の脱炭酸操作が行われる。このように、空気供給装置からの空気を気泡状にして凝縮水と接触させるようにしたため、気体と液体の接触面積を広く確保することができ、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。また、そのために、下流の水精製装置の長寿命化を実現することができ、それによって燃料電池発電装置の運転コストの低減を図ることが可能となる。さらに、脱炭酸用パイプによって、凝縮水と空気とが接触する空間を限定することができ、それによって、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明による燃料電池発電装置は、請求項1記載の発明において、前記脱炭酸用パイプの内部に、前記凝縮水と前記空気との接触面積を拡大するための充填材を詰めたことを特徴としている。
【0019】
以上のような請求項2記載の発明によれば、脱炭酸用パイプの内部に充填材を詰めることにより、凝縮水と空気との接触面積を拡大することができ、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0020】
また、請求項3記載の発明による燃料電池発電装置は、請求項1記載の発明において、前記脱炭酸用パイプの上部もしくは下部のいずれか一方に、前記凝縮水に含まれる固形不純物を沈殿させるための沈殿槽を設けたことを特徴としている。
【0021】
以上のような請求項3記載の発明によれば、脱炭酸用パイプの上部もしくは下部に沈殿槽を設けることにより、凝縮水に含まれる固形不純物の水タンクへの侵入を低減することができる。これにより、下流の水精製装置への水処理負荷を低減することができ、水精製装置の長寿命化を実現することができる。
【0022】
また、請求項4記載の発明による燃料電池発電装置は、請求項1記載の発明において、前記脱炭酸用パイプの内部の前記凝縮水と接触する部分に、当該燃料電池発電装置内で使用された高温の二次冷却水が流通する加熱コイルを配設したことを特徴としている。
【0023】
以上のような請求項4記載の発明によれば、加熱コイルに高温の二次冷却水が流通することにより、脱炭酸用パイプ内の凝縮水の温度が上昇する。これにより、凝縮水内の二酸化炭素の溶存濃度が低下し、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による燃料電池発電装置の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図7に示した従来技術と同一の部材については同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0025】
[1.第1の実施の形態]
本発明における第1の実施の形態について図1に従って以下に説明する。
【0026】
[1−1.構成]
図1は、本実施の形態による燃料電池発電装置の構成を示す図である。同図において、水タンク10内の下部には、空気供給装置12から供給される脱炭酸用空気5cを凝縮水15中に注入するための空気注入口16が設けられており、これによって脱炭酸装置17が形成されている。また、凝縮熱交換器8からの凝縮水15は、この脱炭酸装置17の水中に直接供給されるようになっている。
【0027】
[1−2.作用効果]
以上のような本実施の形態により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、排ガス13に含まれる水蒸気は、凝縮熱交換器8によって冷却され、凝縮水15となって水タンク10に回収される。また、空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cが、水タンク10の下部に、空気注入口16を介して吹き込まれる。これによって、水タンク10内の凝縮水15が気泡状の脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5cと凝縮水15の気液界面を介して脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0028】
以上のように、本実施の形態によれば、凝縮水15中に脱炭酸用空気5cを吹き込み、脱炭酸用空気5cを気泡状にして凝縮水15と接触させるようにしたため、気体と液体の接触面積、すなわち気液接触面積を広く確保することができる。そのため、脱炭酸操作の効率を向上させることができ、下流の水精製装置11のイオン交換樹脂等の長寿命化を実現することができる。それによって、燃料電池発電装置の運転コストの低減を図ることが可能となる。
【0029】
2.第2の実施の形態
本発明における第2の実施の形態について図3に従って以下に説明する。
【0030】
−1.構成]
図3は、本実施の形態による燃料電池発電装置の脱炭酸装置の構成を示す図である。同図に示す本実施の形態では、水タンク10内に脱炭酸用パイプ19が設置されている。この脱炭酸用パイプ19は、鉛直方向に設置されており、上部は水タンク10の水面より上方に配置され、下部は水タンク10内の凝縮水15内に配置されている。そして、この脱炭酸用パイプ19の上部から凝縮水15を注入し、下部から脱炭酸用空気5cを注入するようになっている。このような構成により、脱炭酸装置17が形成されている。
【0031】
なお、本実施の形態による燃料電池発電装置は、上記の構成以外の部分については、図1に示す第1の実施の形態による燃料電池発電装置と同一の構成となっている。
【0032】
−2.作用効果]
以上のような本実施の形態により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、凝縮熱交換器8から供給される凝縮水15は、脱炭酸用パイプ19の上部から注入され、水タンク10に回収される。また、空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cは、脱炭酸用パイプ19の下部から、脱炭酸用パイプ19内の凝縮水15内に吹き込まれる。これによって、脱炭酸用パイプ19内の凝縮水15が、気泡状の脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0033】
以上のように、本実施の形態によれば、脱炭酸用パイプ19によって凝縮水15と脱炭酸用空気5cとの気液接触の空間を限定することができ、それによって脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0034】
3.第3の実施の形態
本発明における第3の実施の形態について図4に従って以下に説明する。
【0035】
−1.構成]
図4は、本実施の形態による燃料電池発電装置の脱炭酸装置の構成を示す図である。同図に示す本実施の形態では、上述した第3の実施の形態における脱炭酸用パイプ19の内部に、気液接触面積拡大のための充填剤20が詰められている。なお、本実施の形態による燃料電池発電装置は、上記の構成以外の部分については、図1に示す第1の実施の形態による燃料電池発電装置と同一の構成となっている。
【0036】
−2.作用効果]
以上のような本実施の形態により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、凝縮熱交換器8から供給される凝縮水15は、脱炭酸用パイプ19の上部から注入され、充填材20を通って水タンク10内に回収される。また、空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cは、脱炭酸用パイプ19の下部から、脱炭酸用パイプ19内の充填材20に吹き込まれる。これによって、脱炭酸用パイプ19内の充填材20において凝縮水15が脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0037】
以上のように、本実施の形態によれば、脱炭酸用パイプ19内の充填材20によって、凝縮水15と脱炭酸用空気5cとの接触面積を増大することができ、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0038】
4.第4の実施の形態
本発明における第4の実施の形態について図5に従って以下に説明する。
【0039】
−1.構成]
図5は、本実施の形態による燃料電池発電装置の脱炭酸装置の構成を示す図である。同図に示す本実施の形態では、上述した第3の実施の形態における脱炭酸用パイプ19の上部に、スケール等の固形不純物を沈殿除去させるための沈殿槽21が設けられている。この沈殿槽21では、例えば、凝縮液15内に含まれる固形不純物が底に沈殿して排出され、上澄み液のみが脱炭酸用パイプ19の上縁部から脱炭酸用パイプ19内に流れ込んでいくようになっている。
【0040】
なお、本実施の形態による燃料電池発電装置は、上記の構成以外の部分については、図1に示す第1の実施の形態による燃料電池発電装置と同一の構成となっている。
【0041】
−2.作用効果]
以上のような本実施の形態により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、凝縮熱交換器8から供給される凝縮水15が、一旦沈殿槽21を通過することによって、その内部に含まれる固形不純物が沈殿槽21内に沈殿する。そのため、固形不純物が含まれない凝縮水15が、脱炭酸用パイプ19内に注入される。このような凝縮水15が、脱炭酸用パイプ19内において脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0042】
以上のように、本実施の形態によれば、脱炭酸装置17の上流に沈殿槽21を備えることによって、水タンク10への不純物の侵入を低減することができる。そのため、下流の水精製装置11への水処理負荷を低減することが可能となる。これにより、水精製装置11のイオン交換樹脂の長寿命化を実現することができ、燃料電池発電装置の運転コストの低減を図ることができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、沈殿槽21を脱炭酸用パイプ19の上端部に設けるようにしたが、下部に設けるようにしてもよい。すなわち、脱炭酸用パイプ19内を通過した凝縮水15内に含まれる固形不純物が沈殿する沈殿槽21を設け、そのような固形不純物が除去された凝縮水15のみが水精製装置11へ流出するようにする。
【0044】
5.第5の実施の形態
本発明における第5の実施の形態について図6に従って以下に説明する。
【0045】
−1.構成]
図6は、本実施の形態による燃料電池発電装置の脱炭酸装置の構成を示す図である。同図に示すように、本実施の形態では、上述した第2の実施の形態における脱炭酸用パイプ19の内部に加熱コイル22が配設されている。この加熱コイル22には、図1に示す凝縮熱交換器8の伝熱管内を流れる二次冷却水14が供給されるようになっている。すなわち、凝縮熱交換器8の伝熱管内を通過して50℃以上となった二次冷却水14が、加熱コイル22内を流れることにより、脱炭酸用パイプ19内の凝縮水15の温度が上昇するようになっている。
【0046】
なお、本実施の形態による燃料電池発電装置は、上記の構成以外の部分については、図1に示す第1の実施の形態による燃料電池発電装置と同一の構成となっている。
【0047】
−2.作用効果]
以上のような本実施の形態により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、凝縮熱交換器8から供給される凝縮水15は、脱炭酸用パイプ19内において、加熱コイル22によって温度が上昇する。これにより、凝縮水15内の二酸化炭素の溶存濃度が低下する。また、空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cが脱炭酸用パイプ19の下部から吹き込まれ、脱炭酸用パイプ19内で凝縮水15が脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0048】
以上のように、本実施の形態によれば、脱炭酸用パイプ19内の凝縮水15の温度が上昇して二酸化炭素の溶存濃度が低下するため、脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0049】
6.参考例
参考例として、図2を用いて以下に説明する。
【0050】
−1.構成]
図2は、参考例としての燃料電池発電装置の脱炭酸装置の構成を示す図である。同図に示す参考例では、第1の実施の形態と同様、水タンク10内の下部に、脱炭酸用空気5cを注入するための空気注入口16が設けられており、これによって脱炭酸装置17が形成されている。
【0051】
参考例では、凝縮水15と脱炭素用空気5cとを接触させる気液接触面積を広くするために、水タンク10内の空気注入口16に、多孔板等の空気分散用部材18が装着されている。この空気分散用部材18は、水タンク10の底部近傍にほぼ水平に配置されており、気泡状の脱炭素用空気5cが、凝縮水15全体に亙って上昇するようになっている。
【0052】
なお、本参考例による燃料電池発電装置は、上記の構成以外の部分については、図1に示す第1の実施の形態による燃料電池発電装置と同一の構成となっている。
【0053】
−2.作用効果]
以上のような参考例により、以下のような作用効果が得られる。すなわち、空気供給装置12からの脱炭酸用空気5cは、水タンク10の下部に、空気注入口16を介して吹き込まれる。このとき、空気注入口16に取り付けられた空気分散用部材18の複数の孔から、気泡状の脱炭酸用空気5cが凝縮水15内に注入される。そして、水タンク10内の凝縮水15が、この気泡状の脱炭酸用空気5cと接触し、凝縮水15内に含まれる二酸化炭素が脱炭酸用空気5c側に溶け出す。このようにして、凝縮水15の脱炭酸操作が行われる。
【0054】
以上のように、参考例によれば、水タンク10内の気液接触面積が増大し、脱炭酸装置17の脱炭酸操作の効率を向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】
上述したように、本発明の燃料電池発電装置によれば、凝縮熱交換器で回収した凝縮水に含まれる二酸化炭素を、効率よく脱気することができる。また、そのため、下流側の水精製装置の負荷を低減することができる。これにより、水精製装置のイオン交換樹脂の長寿命化を実現することができ、運転コストの安価な燃料電池発電装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態による燃料電池発電装置の構成を示す図。
【図2】 参考例としての燃料電池発電装置に使用される脱炭酸装置の構成を示す図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態による燃料電池発電装置に使用される脱炭酸装置の構成を示す図。
【図4】 本発明の第3の実施の形態による燃料電池発電装置に使用される脱炭酸装置の構成を示す図。
【図5】 本発明の第4の実施の形態による燃料電池発電装置に使用される脱炭酸装置の構成を示す図。
【図6】 本発明の第5の実施の形態による燃料電池発電装置に使用される脱炭酸装置の構成を示す図。
【図7】 従来の燃料電池発電装置の構成を示す図。
【符号の説明】
1…燃料電池本体
1a…マトリックス
1b…燃料極
1c…空気極
1d…冷却板
2…気水分離器
2a…改質用水蒸気
2b…冷却水
3…改質器
3a…反応部
3b…バーナ
4…改質ガス
5a…反応用空気
5b…燃焼用空気
5c…脱炭酸用空気
6…燃焼排ガス
7…排空気
8…凝縮熱交換器
10…水タンク
11…水精製装置
12…空気供給装置
13…排ガス
14…二次冷却水
15…凝縮水
16…空気注入口
17…脱炭酸装置
18…空気分散用部材
19…脱炭酸用パイプ
20…充填材
21…沈殿槽
22…加熱コイル

Claims (4)

  1. 電解質を燃料極及び空気極によって挟持した単位電池が複数個積層された燃料電池本体と、燃料を改質して前記燃料極に改質ガスを供給する改質器と、前記燃料電池本体の前記空気極に空気を供給する空気供給装置と、前記燃料電池本体から排出される排ガスから凝縮水を回収する凝縮熱交換器と、前記凝縮熱交換器から排出される前記凝縮水を貯溜する水タンクと、前記水タンクに貯溜された凝縮水の精製処理を行う水精製装置とを備えた燃料電池発電装置において、
    前記水タンク内に、前記空気供給装置からの空気を注入するための空気注入口を設け、
    該水タンク内の凝縮水に前記空気供給装置からの空気を注入することにより、前記水タンク内の凝縮水の中に含まれる二酸化炭素を除去するための脱炭酸装置を設け、
    前記脱炭酸装置は、鉛直方向に設置され、下部が前記水タンク内の前記凝縮水に浸るように配置された脱炭酸用パイプを備え、この脱炭酸用パイプの上部から前記凝縮熱交換器からの凝縮水を注入し、下部近傍に前記空気注入口を設けて前記空気供給装置からの空気を該脱炭酸用パイプ内に注入することにより構成したことを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 前記脱炭酸用パイプの内部に、前記凝縮水と前記空気との接触面積を拡大するための充填材を詰めたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  3. 前記脱炭酸用パイプの上部もしくは下部のいずれか一方に、前記凝縮水に含まれる固形不純物を沈殿させるための沈殿槽を設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
  4. 前記脱炭酸用パイプの内部の前記凝縮水と接触する部分に、当該燃料電池発電装置内で使用された高温の二次冷却水が流通する加熱コイルを配設したことを特徴とする請求項1記載の燃料電池発電装置。
JP25488897A 1997-09-19 1997-09-19 燃料電池発電装置 Expired - Fee Related JP3769366B2 (ja)

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