JP2009123445A - 燃料電池発電装置の循環水処理装置 - Google Patents

燃料電池発電装置の循環水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】回収水を脱気する専用の脱気装置を不要にできるようにする。
【解決手段】固体高分子型燃料電池1aへ冷却水12を供給する冷却水循環ポンプ33付きの冷却水供給ライン32と、カソード3へ供給する空気9を電池冷却後の温度上昇した冷却水12aと気液接触させて加湿するカソード加湿器24を備えた冷却水循環系を形成する。冷却水供給ライン32の冷却水循環ポンプ33よりも上流側に、排ガス凝縮器15から回収水16を導く回収水ライン43と、純水装置17の出口側を順に接続する。冷却水循環ポンプ33よりも下流側に純水装置17の入口側を接続する。回収水16は冷却水12に混合した状態で固体高分子型燃料電池1aの冷却に供した後、カソード加湿器24で空気9と気液接触させることで二酸化炭素を脱気処理させ、これにより、二酸化炭素の溶存濃度が低く抑えられる冷却水12を純水装置17で処理させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池の排ガス及び燃料処理装置の排ガス中の水分を凝縮させて回収する水を燃料電池の冷却水循環系で再利用できるように処理するための燃料電池発電装置の循環水処理装置に関するものである。
燃料電池は、燃料を用いた他の発電方法に比して熱効率が高く、又、環境汚染が少ないため、有効な発電装置として期待されている。特に、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、100℃以下という低温で発電が行われ、出力密度が高いので、他の形式の燃料電池に比して小型化でき、しかも、電池構成材料の劣化が少ないこと、起動が容易であること、等の長所があることから、近年、小規模な業務用あるいは家庭用等の発電装置として使用されるようになってきている。
ところで、図5に示す如く、常圧型の燃料電池1と、天然ガスの如き燃料5を水蒸気改質して上記燃料電池1のアノード2に燃料ガス(水素)6を供給するための燃料改質器7、CO変成器8等からなる燃料改質系(燃料処理装置)と、カソード3に酸化ガスとしての空気9を供給するための空気供給系と、燃料電池1に設けてある冷却部4に冷却水ポンプ(冷却水循環ポンプ)11付きの冷却水循環ライン10を接続して、該冷却水循環ライン10を循環させる冷却水12により上記燃料電池1で発生する熱を冷却するようにしてある冷却水循環系(電池冷却系)とを備えてなる燃料電池発電装置において、上記燃料改質系における燃料改質器7から排出される燃焼排ガス13と、燃料電池1の排ガス、具体的には、カソード3より排出されるカソード排ガス14中に存在する水分を、排ガス凝縮器(排熱/水回収熱交換器)15にて凝縮させて回収し、この回収された回収水(凝縮水)16を、上記燃料電池1の冷却水循環系に供給して再利用することにより、総合的熱効率の向上化を図ることが考えられてきている。
上記のように燃料改質器7の燃焼排ガス13とカソードオフガス14からの回収水16を燃料電池1の冷却水循環系に供給する場合、上記回収水16をそのまま冷却水12として使用すると、上記冷却水循環系の機器に腐食等の悪影響を及ぼす虞が懸念される。そのため、通常は、上記回収水16を上記冷却水循環系へ導く前に、イオン交換樹脂を具備した純水装置17へ供給して、該純水装置17により上記回収水16を処理することで、溶存酸素量、電気伝導度、濁度、pH等を所定の水準に調整するようにしている。
しかし、上記回収水16は、燃焼排ガス13及びカソード排ガス14に含まれていた水蒸気を凝縮した水であるため、二酸化炭素を飽和状態で含んでおり、二酸化炭素は水に溶けると簡単にイオン化されることから、上記燃焼排ガス13及びカソード排ガス14からの回収水16をそのまま上記純水装置17へ導入すると、該純水装置17のイオン交換樹脂の寿命が大きく損なわれてしまう。
そのために、上記燃焼排ガス13及びカソード排ガス14からの回収水16は、純水装置17へ供給する前に予め脱気器18に通すことで、該回収水16に含まれている二酸化炭素を脱気処理(脱炭酸処理)して、この二酸化炭素の脱気処理が行われた後の回収水16が、上記純水装置17へ供給されるようにしてある。
19は上記冷却水循環系へ供給するための上記回収水16と外部からの補給水20を一旦貯留しておくための水タンク、21は上記水タンク19の水を純水装置17を経て冷却水循環系へ供給するための給水ポンプ、22は上記冷却水循環系に設けた水蒸気分離器である。(たとえば、特許文献1参照)。
又、固体高分子型燃料電池を用いた発電装置において、上記と同様に、固体高分子型燃料電池のカソード(空気極)より排出されるカソード排ガス、及び、改質器の燃焼排ガス中の水分を排ガス凝縮器で凝縮して回収し、その回収水を、純水装置を経た後、上記固体高分子型燃料電池の冷却水として再利用する際、上記純水装置の負担を軽減できるようにするために、上記排ガス凝縮器から純水装置までの間に、スイープ式膜脱気装置を設けて、上記排ガス凝縮器より回収される回収水を、該スイープ式膜脱気装置により予め脱気処理(脱炭酸処理)した後、上記純水装置へ供給させるようにすることが考えられてきている。更に、送気ブロワより上記固体高分子型燃料電池のカソードへ供給する空気の一部を分流して、上記スイープ式膜脱気装置へ供給するようにすることも従来提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
更に、溶融炭酸塩型燃料電池を用いた発電装置において、カソード排ガス中の水分を凝縮器で凝縮し気液分離して回収する回収水(凝縮液)を、純水装置(イオン交換樹脂式水処理装置)へ供給する前に脱気塔へ導いて、該脱気塔内で上記回収水をスプレー管から下方に向けて噴霧し、この噴霧された回収水を、空気ブロワにより該脱気塔における上記スプレー管よりも下方位置へ供給された後、該脱気塔内を最上部の空気出口へ向けて上昇する空気と向流で気液接触させることにより、いわゆるエアーストリッピングの作用によって該回収水に多量に含まれている二酸化炭素(炭酸ガス)を除去(脱気処理)し、その後、この二酸化炭素が脱気された回収水を上記純水装置へ供給するようにすることで、該純水装置のイオン交換樹脂の長寿命化と交換頻度の低減化を図ることが提案されている。
ところで、固体高分子型燃料電池では、固体高分子電解質膜の乾燥を防ぐために、カソードへ酸化剤ガスとして供給する空気を加湿する必要がある。そこで、本出願人は、固体高分子型燃料電池のカソードへ供給する空気を加湿するための加湿装置として、図6(イ)(ロ)に示す如く、加湿容器25内にて、固体高分子型燃料電池(燃料電池本体)1aのカソード3へ供給するための空気9を、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aと気液接触させることによって該空気9の加湿を行うようにした形式のカソード加湿器24を提案している。
具体的には、図6(イ)に示すカソード加湿器24は、加湿容器25内の上部位置に、セラミックス製あるいは金属製の小径短管状部材等の充填材26を充填してなる充填材層27を設け、且つ該加湿容器25の底部に冷却水12を貯留するためのタンク部28を一体に形成した構成としてある。更に、上記加湿容器25の周壁における上記充填材層27よりも下方位置には、空気ブロワ29より酸化剤ガスとしての空気9を導く空気供給ライン30が接続してあり、且つ上記加湿容器25における上記充填材層27よりも上方の所要個所、たとえば、加湿容器25の頂部に、上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ空気9を送るための空気ライン31を接続した構成としてある。
上記カソード加湿器24の加湿容器25のタンク部28には、固体高分子型燃料電池1aの冷却部4へ冷却水12を供給するための冷却水循環ポンプ33付きの冷却水供給ライン32が接続してある。更に、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却部4の出口側には、冷却水排出ライン34を接続すると共に、該冷却水排出ライン34の下流側を2本に分岐させたうちの一方の分岐ライン35を、上記カソード加湿器24の加湿容器25の頂部に接続して、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aの一部を該カソード加湿器24へ供給できるようにした構成としてある。
なお、上記冷却水排出ライン34の他方の分岐ライン36は、図示しない燃料処理装置にて天然ガス等の燃料を改質して製造した水素リッチな燃料ガス6を上記固体高分子型燃料電池1aのアノード2へ供給するための燃料ガスライン37上に設けたアノード冷却器(クエンチャー)38に接続して、該アノード冷却器38に、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aの別の一部を供給できるようにしてある。上記アノード冷却器38を通過した後の冷却水12aは、冷却水戻しライン39を経て上記カソード加湿器24の加湿容器25に一体に設けてあるタンク部28へ戻すことができるようにしてある。
更に、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後に上記冷却水排出ライン34へ排出される温度上昇した冷却水12aの残部は、バイパスライン40を通して上記タンク部28へ直接戻すことができるようにしてある。これにより、上記冷却水循環ポンプ33の運転によって上記カソード加湿器24の加湿容器25に設けたタンク部28内の冷却水12を、冷却水供給ライン32を経て上記固体高分子型燃料電池1aの冷却部4へ供給して、該固体高分子型燃料電池1aの冷却を行い、その後、該固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aが、冷却水排出ライン34に設けてある一方の分岐ライン35と上記カソード加湿器24の充填材層27を経る経路と、冷却水排出ライン34の他方の分岐ライン36と上記アノード加湿器38と冷却水戻しライン39を経る経路と、バイパスライン40を経る経路のいずれかの経路で上記タンク部28へ戻るようにした冷却水循環系を形成して、該冷却水循環系に、上記カソード加湿器24を組み込んだ構成としてある。
以上の構成としてあることにより、上記のようにして冷却水循環系にて冷却水12を循環させると、上記カソード加湿器24では、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aが、加湿容器25の頂部より充填材層27へ供給されて、該充填材層27に充填されている各充填材26の表面を伝わってタンク部28へ落下する間に、上記空気ブロワ29より空気供給ライン30を経て上記加湿容器25内へ供給された後、上記充填材層27を下方から上方へ通過する空気9と直接気液接触することで、該空気9の加湿が行われ、この加湿された空気9が、上記加湿容器25の頂部より空気ライン31を通して上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給されるようにしてある。
又、上記カソード加湿器24を、加湿容器25内の上部位置に充填材層27を設けてなる構成とすることに代えて、図6(ロ)に示す如く、加湿容器25の天井部に、噴霧ノズル41を設けてなる構成として、上記冷却水排出ライン34に設けてある一方の分岐ライン35を通して導かれる上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aを、上記噴霧ノズル41より噴霧して、該噴霧状態の上記温度上昇した冷却水12aと、図6(イ)に示したものと同様に空気ブロワ29より空気供給ライン30を経て上記加湿容器25内へ供給される空気9とを接触させることで、該空気9の加湿を行うようにすることも提案している(たとえば、特許文献4参照)。
特開平5−225994号公報 特開2004−281075号公報 特開平7−22055号公報 特開2005−93357号公報
ところが、上記特許文献1、2、3に記載されたものでは、燃料改質器の燃焼排ガスや、燃料電池のカソード排ガス中の水分を凝縮して回収する回収水を純水装置へ供給する前に脱気処理できるようにしてあるが、この脱気処理のために、脱気器18や、スイープ式膜脱気装置や、脱気塔の如き専用の脱気装置を、燃料電池を冷却するための冷却水の循環系とは別に装備する必要があり、そのため、燃料電池発電装置の全体構成が複雑化してしまうというのが実状である。
更に、図5における給水ポンプ21のように、上記回収水を純水装置へ供給するための専用のポンプが必要とされることからも、燃料電池発電装置の全体構成が複雑化してしまっている。
そこで、本発明者は、固体高分子型燃料電池発電装置の全体構成をより簡略化できるように、固体高分子型燃料電池のカソード排ガスや、燃料改質装置の燃焼排ガス中の水分を凝縮させて回収する二酸化炭素を飽和状態で含む回収水を、上記固体高分子型燃料電池の冷却水循環系で再利用する場合に、上記冷却水循環系とは別に脱気装置を設ける必要をなくすための工夫、研究を重ねた結果、上記特許文献4に記載された図6に示した固体高分子型燃料電池の冷却水循環系に組み込まれているカソード加湿器24が、水と空気とを気液接触させる構造となっている点に着目し、該カソード加湿器24を、特許文献3に記載された脱気塔と同様に、エアーストリッピングの作用による脱気処理を行うための装置として利用できることを見出して本発明をなした。
したがって、本発明の目的とするところは、固体高分子型燃料電池のカソード排ガスや、燃料改質装置の燃焼排ガス中の水分を凝縮させて回収する二酸化炭素を飽和状態で含む回収水を、上記固体高分子型燃料電池の冷却水循環系で再利用する場合に、上記冷却水循環系とは別に脱気装置を設けることなく上記回収水に含まれていた二酸化炭素の脱気処理を行うことができるようにして、純水装置のイオン交換樹脂の寿命が大きく損なわれる虞を未然に防止でき、更には、上記回収水を純水装置へ供給するためのポンプを省略することが可能な燃料電池発電装置の循環水処理装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、燃料電池の冷却部に冷却水を供給するための冷却水循環ポンプと、加湿容器内にて燃料電池のカソードへ供給する空気を、上記燃料電池の冷却に供された後の温度上昇した冷却水と気液接触させて該空気の加湿を行うことができるようにしてあるカソード加湿器とを備えてなる燃料電池の冷却水循環系の所要個所に、燃料電池発電装置の排ガス中の水分を凝縮させる排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを接続し、更に上記冷却水循環系の別の個所に、冷却水を純水処理するための純水装置を設けてなる構成とする。
又、上記構成において、排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした構成とする。
同様に、上記構成において、排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、カソード加湿器に接続するようにした構成とする。
上述の各構成において、純水装置の入口側を、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも下流側位置に、純水装置給水量調整弁付きの純水装置給水ラインを介して接続すると共に、該純水装置の出口側を、上記冷却水供給ラインにおける冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした構成とする。
同様に、上述の各構成において、純水装置を、カソード加湿器の冷却水の出口に接続した構成とする。
本発明の燃料電池発電装置の循環水処理装置によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)燃料電池の冷却部に冷却水を供給するための冷却水循環ポンプと、加湿容器内にて燃料電池のカソードへ供給する空気を、上記燃料電池を冷却した後の温度上昇した冷却水と気液接触させて該空気の加湿を行うようにしてあるカソード加湿器とを備えてなる燃料電池の冷却水循環系の所要個所に、燃料電池発電装置の排ガス中の水分を凝縮させる排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを接続し、更に上記冷却水循環系の別の個所に、冷却水を純水処理するための純水装置を設けてなる構成としてあるので、上記燃料電池発電装置の排ガス中の水分を凝縮させることによって二酸化炭素を飽和状態で含んでいる上記回収水を、上記燃料電池の冷却水循環系に供給して利用することができると共に、上記回収水に飽和状態で含まれていた二酸化炭素は、上記冷却水循環系に供給された回収水がそのまま、あるいは、冷却水に混合された状態で上記カソード加湿器へ導かれて、燃料電池のカソードへ供給される空気と気液接触させられる際に脱気して除去することができる。このため、上記回収水を脱気処理するための専用の脱気装置を要することなく、上記回収水が混入される冷却水の二酸化炭素の溶存濃度を低く抑えることができる。したがって、上記冷却水循環系に設けてある純水装置によって上記冷却水の純水処理を行う際に該純水装置のイオン交換樹脂の寿命が大きく損なわれる虞を未然に防止することもできる。
(2)排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした構成とすることにより、上記冷却水循環ポンプの吸入作用によって上記排ガス凝縮器より回収水を回収水ラインを経て冷却水供給ラインまで導いて冷却水に混入させることができる。これにより、上記回収水を排ガス凝縮器より冷却水循環系へ供給するためのポンプを不要にすることが可能になることから、燃料電池発電装置の構成のシンプル化を図るのに有利なものとすることができる。
(3)排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、カソード加湿器に接続するようにした構成とすることにより、上記回収水の全量を、上記カソード加湿器にて燃料電池のカソードへ供給するための空気と気液接触させることができて、該回収水の脱気処理を効率よく且つ確実に行うことができる。更に、冷却水に、二酸化炭素の濃度が高い回収水が混入されることがないため、純水装置のイオン交換樹脂の寿命が損なわれる虞をより確実に防止することができる。
(4)純水装置の入口側を、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも下流側位置に、純水装置給水量調整弁付きの純水装置給水ラインを介して接続すると共に、該純水装置の出口側を、上記冷却水供給ラインにおける冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした構成とすることにより、上記冷却水循環ポンプの運転により、冷却水供給ラインを流通する冷却水の一部を純水装置へ導いて純水処理することができる。よって、冷却水を純水装置へ供給するためのポンプを設ける必要をなくすことができる。
(5)純水装置を、カソード加湿器の冷却水の出口に接続した構成とすることにより、上記純水装置へ導かれる冷却水を、上記カソード加湿器にて燃料電池のカソードへ供給するための空気と気液接触することで十分に温度低下した状態の冷却水とすることができる。したがって、高温型ではなく通常のイオン交換樹脂を用いた形式の純水装置を採用するのに有利な構成とすることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の燃料電池発電装置の循環水処理装置の実施の一形態を示すもので、図6(イ)に示したと同様に、固体高分子型燃料電池1aの冷却部4へ冷却水12を供給するための冷却水循環ポンプ33を備え、且つ上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ酸化剤ガスとして供給するための空気9を、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供した後の温度上昇した冷却水12aと気液接触させることにより、該空気9を加湿できるようにしたカソード加湿器24を備えてなる固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系において、上記冷却水12の流通経路の所要個所、たとえば、上記冷却水循環ポンプ33の1次側となる個所に、天然ガス、灯油、LPG等の燃料5を水蒸気改質して、上記固体高分子型燃料電池1aのアノード2へ供給するための燃料ガス6を製造する燃料処理装置42より排出される燃焼排ガス13と、上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3より排出されるカソード排ガス14の水分を凝縮させる排ガス凝縮器15から二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16を導く回収水ライン43を接続する。
更に、上記冷却水循環系における冷却水12の流通経路上の別の個所に、純水装置17を設ける。これにより、二酸化炭素を飽和状態で含む上記回収水16を、上記冷却水循環系を循環する冷却水12に混入させ、該回収水16が混入することによって二酸化炭素の溶存濃度が高まる冷却水12を、上記冷却水循環系を循環させることで、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されて温度上昇した状態で上記カソード加湿器24へ送って、上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給するための空気9と直接接触させることにより、該空気9によるエアーストリッピングの作用によって、上記冷却水12aに溶存している二酸化炭素の脱気処理を行うことができるようにしてあると共に、該カソード加湿器24における脱気処理によって二酸化炭素の溶存濃度が抑えられた冷却水12,12aが、上記冷却水循環系の所要個所に設けてある純水装置17へ送られて純水処理されるようにしてある。
詳述すると、上記排ガス凝縮器15より回収水16を回収するための回収水ライン43の下流側端部が、上記カソード加湿器24のタンク部28と、固体高分子型燃料電池1aの冷却部4とを接続する冷却水循環ポンプ33付きの冷却水供給ライン32における上記冷却水循環ポンプ33よりも上流側位置に接続してある。これにより、上記冷却水循環ポンプ33による冷却水12の吸入作用により、上記排ガス凝縮器15より回収水16を回収水ライン43を通して冷却水供給ライン32まで導いて、上記カソード加湿器24のタンク部28より該冷却水供給ライン32を流通して上記冷却水循環ポンプ33へ吸入される冷却水12に、上記回収水16を混入させることができるようにしてある。
上記冷却水供給ライン32における上記冷却水循環ポンプ33よりも下流側位置には、純水装置17の入口側を、純水装置給水量調整弁45付きの純水装置給水ライン44を介して接続する。更に、上記純水装置17の出口側に上流側端部が接続してある純水装置排水ライン46の下流側端部を、上記冷却水供給ライン32における冷却水循環ポンプ33よりも上流側で、且つ上記回収水ライン43の接続位置よりも下流側となる位置に接続してある。これにより、上記冷却水循環ポンプ33を運転して、上記カソード加湿器24のタンク部28より冷却水供給ライン32を通して固体高分子型燃料電池1aの冷却部4へ冷却水12を供給する際、上記純水装置給水量調整弁45の開度を調整することで、上記冷却水供給ライン32を流通する冷却水12の一部を、上記純水装置17を通して純水処理した後、上記冷却水循環ポンプ33の上流側へ戻すことができるようにしてある。
なお、本実施の形態では、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されることで温度上昇した冷却水12aを、冷却水排出ライン34の片方の分岐ライン36を通してアノード冷却器38へ供給した後、該アノード冷却器38における燃料ガス6の加湿に供した後の冷却水12aを回収するための冷却水戻しライン39の下流側、及び、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されることで温度上昇した冷却水12aを、上記カソード加湿器24及びアノード冷却器38の双方を迂回して流通させるためのバイパスライン40の下流側は、いずれも上記冷却水供給ライン32における上記回収水ライン43の接続個所よりも上流側位置に接続するようにしてある。
その他の構成は図6(イ)に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある燃料電池発電装置の循環水処理装置にて、冷却水循環ポンプ33の運転を行うと共に、上記したように純水装置給水量調整弁45の開度を調整して、上記冷却水供給ライン32を流通する冷却水12の一部が上記純水装置17へ供給されるようにすると、上記燃料処理装置42の燃焼排ガス13及び固体高分子型燃料電池1aのカソード排ガス14中の水分を排ガス凝縮器15で凝縮させることによって回収される二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16が、上記冷却水ポンプ33の吸入作用により回収水ライン43を通して冷却水供給ライン32へ導かれて、該冷却水供給ラインを流通している冷却水12に混入させられる。これにより、冷却水12は、上記二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16が混入することによって二酸化炭素の溶存濃度が高まった状態とされた後、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却部4へ供給されて、該固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されるようになる。
次いで、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後に温度上昇した二酸化炭素の溶存濃度が高い状態の冷却水12の一部が、上記カソード加湿器24へ供給されると、該カソード加湿器24では、上記温度上昇した二酸化炭素の溶存濃度が高い状態の冷却水12aが、充填材層27の各充填材26の表面を伝わってタンク部28まで落下する間に、空気ブロワ29より空気供給ライン30を経て該カソード加湿器24の加湿容器25内へ供給される空気9と直接接触することで、上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給するための空気9の加湿が行われると同時に、該空気9によるエアーストリッピングの作用によって、上記冷却水12aに溶存していた二酸化炭素の脱気処理が行われて、上記タンク部28へ戻る冷却水12aは、二酸化炭素の溶存濃度が低下させられる。
したがって、上記のように排ガス凝縮器15より回収する二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16を、上記冷却水12へ混入させることによって該冷却水12全体で二酸化炭素の溶存濃度が上昇する率と、上記カソード加湿器24にて冷却水12aを脱気処理することによって冷却水12全体で二酸化炭素の溶存濃度が低下する率を拮抗させることができるように、上記カソード加湿器24における二酸化炭素の脱気性能を、たとえば、固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給する空気9の流通量や、気液接触面積となる充填材層27に充填された充填材26の表面積等に基づいて予め定めておくことにより、上記のようにして回収水16を冷却水12へ順次混入させても、冷却水12,12a全体の二酸化炭素の溶存濃度の上昇は、或る一定のレベルで抑えられるようになる。よって、この二酸化炭素の溶存濃度が或る一定のレベルに抑えられた冷却水12が、上記冷却水ポンプ33の運転により固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系を循環する間に、上記冷却水供給ライン32より上記純水装置給水ライン44へ分流される上記冷却水12の一部が、純水装置17へ連続的に供給されて純水処理される。この純水処理が行われた後の冷却水12は、純水装置排水ライン46を通して上記冷却水供給ライン32へ戻され、これにより、上記冷却水循環系を循環する冷却水12の純水処理が継続的に行われるようになる。
上記アノード冷却器38では、特許文献4に示されたものと同様に、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後の温度上昇した冷却水12aにより、固体高分子型燃料電池1aのアノード2へ供給するための燃料ガス6の加湿が行われる。
このように、本発明の燃料電池発電装置の循環水処理装置によれば、上記燃料処理装置42の燃焼排ガス13及び固体高分子型燃料電池1aのカソード排ガス14中の水分を凝縮させて回収した回収水16を、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系に供給して使用することができ、この際、上記回収水16に飽和状態で含まれている二酸化炭素は、該回収水16を混入させた冷却水12が、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後に、温度上昇した冷却水12aの状態で上記カソード加湿器24へ導かれて、固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給される空気9と直接接触するときに、該冷却水12aに溶存している二酸化炭素を脱気して除去することができる。
更に、上記回収水16が混入された冷却水12は、上記冷却水供給ライン30に接続してある純水装置17によって純水処理できるため、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系の機器に腐食等の悪影響が生じる虞を未然に防止できる。しかも、上記純水装置17へ供給されるのは、上記二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16を混入させた冷却水12であるが、該回収水16が混入された冷却水12は、冷却水循環系を循環する過程で、上記カソード加湿器24にて二酸化炭素の脱気処理が行われるため、上記純水装置17のイオン交換樹脂の寿命が大きく損なわれる虞を未然に防止することができる。
したがって、上記二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16を、固体高分子型燃料電池の冷却水循環系で利用する場合に、従来、冷却水循環系とは別に必要とされていた専用の脱気装置を不要にできる。
しかも、上記回収水16の冷却水循環系への導入と、上記回収水16が混入された冷却水12の純水装置17への供給は、いずれも冷却水循環系に装備されている冷却水循環ポンプ33の運転によって行うことができるようにしてあることから、上記回収水16を純水装置17へ供給するための専用のポンプを不要にできる。
以上により、固体高分子型燃料電池発電装置の全体構成を、より簡素化する場合に有利なものとすることができる。
ところで、上記実施の形態では、純水装置17に供給される冷却水12は、カソード加湿器24のタンク部28より冷却水供給ライン32へ導かれる冷却水12に、アノード冷却器38より冷却水戻しライン39を通して回収される冷却水12aと、上記固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されることで温度上昇した後、バイパスライン40を通して直接回収される冷却水12aが混合されたものとなっているため、固体高分子型燃料電池発電装置の稼働中には、該純水装置17へ導かれる冷却水12の温度が、40℃以上になることが考えられる。そのため、上記純水装置17としては、高温型のイオン交換樹脂を用いた形式の純水装置17を採用することが望まれる。
この点に鑑みて、図2に示す本発明の実施の他の形態では、純水装置17へ供給される冷却水12の温度を、40℃以下とすることができるようにした構成として、該純水装置17として、高温型ではなく通常のイオン交換樹脂を用いた形式の純水装置17を採用できるようにしてある。
すなわち、図2は本発明の実施の他の形態を示すもので、図1に示したものと同様の構成において、純水装置17の入口側を、冷却水供給ライン32における冷却水循環ポンプよりも下流側位置に、純水装置給水量調整弁45付きの純水装置給水ライン44を介して接続すると共に、出口側を、上記冷却水供給ライン32における冷却水循環ポンプ33よりも上流側で、且つ上記回収水ライン43の接続位置よりも下流側となる位置に、純水装置排水ライン46を介して接続した構成に代えて、純水装置17の入口側を、冷却水供給ライン32の上流側端部における上記アノード冷却器38からの冷却水戻しライン39及びバイパスライン40の下流側端部の接続個所よりも上流側となる位置に、純水装置給水ポンプ47を備えた純水装置給水ライン44を介して接続する。且つ上記純水装置17の出口側に上流側端部を接続した純水装置排水ライン46の下流側端部を、上記アノード冷却器38からの冷却水戻しライン39及びバイパスライン40の下流側端部と一緒に冷却水供給ライン32に接続した構成としてある。
その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてあることにより、上記純水装置給水ポンプ47を運転すると、上記カソード加湿器24のタンク部28より冷却し供給ライン32へ導かれた直後の冷却水12が、純水装置給水ライン44を通して純水装置17へ供給される。ところで、上記カソード加湿器24のタンク部28に貯留されている冷却水12は、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供されることによって温度上昇した冷却水12aが、該カソード加湿器24の充填材層27にて、固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給するための空気9との気液接触することによって該空気9の加湿に供された後、タンク部28へ落下した冷却水12である。したがって、該カソード加湿器24のタンク部28に貯留される冷却水12は、上記空気9を加湿する際に、該空気との熱交換により熱が奪われて40℃以下に十分温度低下された冷却水12となっている。
したがって、本実施の形態によれば、上記実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、上記純水装置17へ供給される冷却水12の温度を40℃以下に制限できることから、該純水装置17として、高温型ではない通常のイオン交換樹脂を用いた形式の純水装置を採用でき、よって、純水装置17に要するコストの低減化を図ることが可能になる。
次いで、図3は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図2に示したと同様の構成において、純水装置17を、冷却水供給ライン32の上流側端部に、純水装置給水ポンプ47を備えた純水装置給水ライン44と、純水装置排水ライン46を介して並列に接続した構成に代えて、冷却水供給ライン32の上流側端部における上記アノード冷却器38からの冷却水戻しライン39及びバイパスライン40の下流側端部の接続個所よりも上流側となる位置に、純水装置17を直列に接続した構成とする。
更に、上記アノード冷却器38からの冷却水戻しライン39と、バイパスライン40に、個別の流量調整弁48,49をそれぞれ設けてなる構成とする。
その他の構成は図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成によれば、冷却水循環ポンプ33の運転により固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系にて冷却水12を循環させる際、上記冷却水戻しライン39上の流量調整弁48と、上記バイパスライン40上の流量調整弁49の開度を或る程度絞って、上記水戻しライン39及びバイパスライン40を経て上記冷却水供給ライン32における上記純水装置17よりも下流側位置へ流入する冷却水12aの量を制限すると、上記冷却水循環ポンプ33の吸入作用によって、上記カソード加湿器24のタンク部28に貯留されている冷却水12が、上記純水装置17を通過した後、冷却水供給ライン32を経て上記冷却水循環ポンプ33へ導かれるようになり、この際、上記純水装置17にて上記カソード加湿器24のタンク部28より供給される冷却水12の全量の純水処理が行われる。
したがって、本実施の形態によっても、図2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。更に、上記カソード加湿器24のタンク部28の冷却水12を純水装置17へ供給するためのポンプを不要にできることから、固体高分子型燃料電池発電装置の構成のシンプル化を図ることができる。
図4は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図2に示したと同様の構成において、排ガス凝縮器15より回収水16を回収するための回収水ライン43の下流側端部を、冷却水供給ライン32における冷却水循環ポンプ33よりも上流側位置に接続した構成に代えて、上記回収水ライン43上に回収水送出ポンプ50を設けると共に、該回収水ライン43の下流側端部を、カソード加湿器24に接続してなる構成として、上記回収水送出ポンプ50の運転により、上記排ガス凝縮器15より上記回収水ライン43を通して送り出される回収水16を、上記カソード加湿器24に、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供された後に冷却水排出ライン34の一方の分岐ライン35を通して導かれる温度上昇した状態の冷却水12aと同様に(一緒に)供給できるようにしたものである。
その他の構成は図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態によれば、上記排ガス凝縮器15にて回収される二酸化炭素を飽和状態で含む回収水16の全量を、カソード加湿器24へ直接導いて、該回収水16が、上記冷却水排出ライン34の一方の分岐ライン35を通して導かれる温度上昇した状態の冷却水12aと一緒に充填材層17の各充填材16の表面を伝わって落下する間に、空気ブロワ29より空気供給ライン30を経て上記加湿容器25内へ供給される固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給するための空気9と気液接触するようになることから、該空気9によるエアーストリッピングの作用によって、上記回収水16に含まれている二酸化炭素の脱気処理が行われる。その後、上記脱気処理により二酸化炭素の溶存濃度が低下させられた回収水16のみが、上記充填材層17を通過した冷却水12aと共に上記カソード加湿器24のタンク部28へ落下して、該タンク部28に貯留されている冷却水12に混入されるようになる。
したがって、上記回収水16に含まれている二酸化炭素の脱気処理を効率よく且つ確実に行うことができる。更に、上記カソード加湿器14のタンク部28より固体高分子型燃料電池1aの冷却水循環系に送り出されて純水装置17に達する冷却水12には、二酸化炭素の濃度が高い回収水16が混入されていないため、上記純水装置17のイオン交換樹脂の寿命が損なわれる虞をより確実に防止することができる。
なお、本発明は上記実施の形態のみに限定されるものではなく、カソード加湿器24は、固体高分子型燃料電池1aの冷却に供した後の温度上昇した冷却水12aと、上記固体高分子型燃料電池1aのカソード3へ供給するための空気9とを気液接触させて該空気の加湿を行うことができるようにしてあれば、たとえば、充填材層17に代えて、図6(ロ)に示したものと同様に、加湿容器25内にて冷却水12aを噴霧するための噴霧ノズル41を備えた形式のものや、加湿容器25の底部にタンク部28を一体に設けてなる構成に代えて、加湿容器の外部に別体の冷却水タンクを備えた形式、更に、気液分離器を付設した形式等、いかなる形式のものを用いるようにしてもよい。なお、図4の実施の形態のように、排ガス凝縮器15より回収する回収水16をカソード加湿器24へ直接供給する場合は、たとえば、上記冷却水12aを噴霧ノズル41より噴霧する場合は、同様の噴霧ノズルより回収水16を噴霧させる等、上記冷却水12aと同様の手段によってカソード加湿器24へ供給させるようにすればよい。
図1の実施の形態において、回収水16を冷却水供給ライン32を流通する冷却水に混入させる構成に代えて、図4の実施の形態と同様に、回収水16をカソード加湿器24へ直接供給する構成を採用してもよい。
図3の実施の形態では、水戻しライン39及びバイパスライン40にそれぞれ流量調整弁48、49を設けた構成を示したが、上記水戻しライン39及びバイパスライン40より冷却水供給ライン32における上記純水装置17よりも下流側位置へ流入する冷却水12aの量を制限することができれば、水戻しライン39及びバイパスライン40に個別のオリフィスを設けた構成としてもよい。
図4の実施の形態において、図3の実施の形態と同様に、純水装置17を、冷却水供給ライン32の上流側端部における冷却水戻しライン39及びバイパスライン40の下流側端部の接続個所よりも上流側となる位置に直列に接続すると共に、上記冷却水戻しライン39とバイパスライン40に、流量調整弁48,49又はオリフィスを個別に設けた構成を採用するようにしてもよい。
固体高分子型燃料電池1a以外の形式の燃料電池を用いた燃料電池発電装置にも適用できる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の燃料電池発電装置の循環水処理装置の実施の一形態を示す概要図である。 本発明の実施の他の形態を示す概要図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概要図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概要図である。 燃料改質器の排ガスとカソード排ガス中の水分を凝縮させて回収した回収水を純水装置を経た後、燃料電池の冷却水循環系で利用できるようにするために従来提案されている装置構成の一例を示す概要図である。 本出願人が提案しているカソード加湿器を示すもので、(イ)は充填材を充填した充填材層を備えてなる形式のものを、(ロ)は噴霧ノズルを備えてなる形式のものをそれぞれ示す概要図である。
符号の説明
1a 固体高分子型燃料電池(燃料電池)
2 アノード
3 カソード
9 空気
12 冷却水
12a 温度上昇した冷却水
13 燃焼排ガス(排ガス)
14 カソード排ガス(排ガス)
15 排ガス凝縮器
16 回収水
17 純水装置
24 カソード加湿器
25 加湿容器
32 冷却水供給ライン
33 冷却水循環ポンプ
43 回収水ライン
44 純水装置給水ライン
45 純水装置給水量調整弁

Claims (5)

  1. 燃料電池の冷却部に冷却水を供給するための冷却水循環ポンプと、加湿容器内にて燃料電池のカソードへ供給する空気を、上記燃料電池の冷却に供された後の温度上昇した冷却水と気液接触させて該空気の加湿を行うことができるようにしてあるカソード加湿器とを備えてなる燃料電池の冷却水循環系の所要個所に、燃料電池発電装置の排ガス中の水分を凝縮させる排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを接続し、更に上記冷却水循環系の別の個所に、冷却水を純水処理するための純水装置を設けてなる構成を有することを特徴とする燃料電池発電装置の循環水処理装置。
  2. 排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした請求項1記載の燃料電池発電装置の循環水処理装置。
  3. 排ガス凝縮器より回収水を導くための回収水ラインを、カソード加湿器に接続するようにした請求項1記載の燃料電池発電装置の循環水処理装置。
  4. 純水装置の入口側を、燃料電池の冷却部へ冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ付きの冷却水供給ラインにおける上記冷却水循環ポンプよりも下流側位置に、純水装置給水量調整弁付きの純水装置給水ラインを介して接続すると共に、該純水装置の出口側を、上記冷却水供給ラインにおける冷却水循環ポンプよりも上流側位置に接続するようにした請求項、1、2又は3記載の燃料電池発電装置の循環水処理装置。
  5. 純水装置を、カソード加湿器の冷却水の出口に接続した請求項1、2又は3記載の燃料電池発電装置の循環水処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011086543A (ja) * 2009-10-16 2011-04-28 Eneos Celltech Co Ltd 燃料電池システム及びその設計方法
JP2014203789A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 東芝燃料電池システム株式会社 燃料電池発電システム及びその運転方法

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