JPH08124590A - 燃料電池の炭酸ガス分離装置 - Google Patents

燃料電池の炭酸ガス分離装置

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JPH08124590A
JPH08124590A JP6255746A JP25574694A JPH08124590A JP H08124590 A JPH08124590 A JP H08124590A JP 6255746 A JP6255746 A JP 6255746A JP 25574694 A JP25574694 A JP 25574694A JP H08124590 A JPH08124590 A JP H08124590A
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JP
Japan
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condensed water
carbon dioxide
fuel cell
separation device
liquid level
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JP6255746A
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Makoto Nakajima
良 中島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0662Treatment of gaseous reactants or gaseous residues, e.g. cleaning
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】装置高さを低くしても、凝縮水中に含まれてい
る溶存炭酸ガスを、効率よく除去できるようにする。 【構成】胴体21の上端部に凝縮水入口管22を、また
下端部に凝縮水出口管23をそれぞれ設ける。胴体21
内に、上下方向に3段にト、トレイ24を設ける。各ト
レイ24に、複数の孔24aを穿ける。凝縮水を、凝縮
水入口管22から胴体21内に流入させ、凝縮水出口管
23から排出する。一方、空気は、凝縮水出口管23か
ら胴体21内に流入され、凝縮水入口管22から排出さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料電池発電プラント
の排ガス凝縮熱交換器で凝縮した凝縮水中に溶存してい
る炭酸ガスを分離除去するための炭酸ガス分離装置に係
り、特に装置高さを低減できる燃料電池の炭酸ガス分離
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池発電プラントは高効率かつクリ
ーンなエネルギ源として導入が進められている。この燃
料電池発電プラントでは水素と酸素の反応に伴い発生し
た水蒸気を回収し、電池冷却水として、あるいは改質反
応に再利用することが一般に行なわれている。代表的な
燃料電池発電プラントを、図7に示す燃料電池の主要系
統図により説明する。
【0003】燃料電池発電プラントにおいて、天然ガス
などの燃料1は、脱硫CO転化器2を経て改質器3に導
入され、水素を所定濃度含むガスに改質され、電池本体
4の燃料極5へ流入させる。
【0004】一方、空気6はブロワ7により電池本体4
の空気極8へ導かれ、電池本体4内部で反応させて発電
を行なう。電池本体4内で高温になった空気と、反応に
伴い生成した水蒸気は、改質器3の排ガスとともに排ガ
ス凝縮熱交換器9へ流入し、ここで冷却されて大気に解
放される。
【0005】このとき、空気中に含まれる水蒸気は凝縮
して脱炭酸等10で溶存炭酸ガスを放出し、水タンク1
1に蓄えられ、イオン交換法などにより純水化する水処
理装置12を経て、ポンプ13で電池本体4を冷却する
一次冷却水14として利用される。
【0006】一次冷却水14は電池本体4で一部蒸発
し、気水分離器15で液体と水蒸気が分離される。この
水蒸気は改質器3に導かれ、改質反応に利用される。
【0007】なお、図1において符号aは二次冷却水ラ
イン,bは一次冷却水ライン14との熱交換器,cは排
熱回収熱交換器,dは冷却塔である。
【0008】次に、燃料電池発電プラントに備えられる
炭酸ガス分離装置である脱炭酸塔について、従来の技術
を図8を用いて説明する。
【0009】燃料電池発電プラントの上部に設置された
排ガス凝縮熱交換器9に水蒸気を含んだ高温の排ガス1
6が流入すると、この排ガス16はここで冷却水と熱交
換して温度が低下し、空気中に含まれる水蒸気は凝縮す
る。排気ガスはプラント外に大気解放され、凝縮水17
は排ガス凝縮熱交換器9に取り付けられた脱炭酸塔10
内部を伝わって脱炭酸塔10の下部に取り付けられた水
タンク11に重力により滴下する。
【0010】脱炭酸塔10の内部には両端を多孔板18
で保持された充填物19が充満している。一方、水タン
ク11には空気20が導入され、この空気は脱炭酸塔1
0の内部を凝縮水17と対向して上方へ流通し、排ガス
凝縮熱交換器9から排ガスとともに系外へ放出される。
ここで、脱炭酸塔10内部ではこの充填物19に接触す
ることにより滴下する凝縮水17は多数の細かい液滴状
となり、炭酸ガスを大量に溶存する凝縮水17が空気2
0と接触することにより、拡散現象で空気20側へ凝縮
水17中の溶存炭酸ガスが放出され、凝縮水17中の溶
存炭酸ガス濃度は大幅に低下する。水タンク11に蓄え
られた凝縮水は水処理装置12へと送られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような拡散現象を
利用する炭酸ガス分離装置においては、炭酸ガスの分離
性能を維持するために、空気と凝縮水との接触面積およ
び接触時間を充分に確保する必要がある。溶存炭酸ガス
の放出が不充分であると、水処理装置の負荷が高まるた
めに、イオン交換樹脂の交換周期を早めなければなら
ず、燃料電池発電プラントの連続運転寿命を縮め、また
ランニングコストの大幅な増加を引き起こしてしまうと
いう点で問題がある。したがって、重力を利用して凝縮
水を滴下させる方法では、脱炭酸塔の高さを充分にとら
なければならず、プラント全体の高さを押し上げること
になってしまうという問題が生じる。
【0012】燃料電池発電プラントの利点は、排熱を利
用した総合熱効率の高さと分散型の電源というところに
あるため、病院,ホテルなどのビルに設置されることが
有利とされているが、プラント高さが高くなり過ぎると
燃料電池の屋内設置には困難が生ずる。すなわち、充分
な炭酸ガス分離性能を、なるべく低い炭酸ガス分離装置
高さで発揮することが望ましい。
【0013】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、装置高さを低減させることができ、しかも必
要充分な脱炭酸ガス性能を得ることができる燃料電池の
炭酸ガス分離装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る燃料電池の炭酸ガス分離装置は、燃料
電池発電プラントの排ガス凝縮熱交換器で凝縮した凝縮
水中に溶存している炭酸ガスを分離除去するための炭酸
ガス分離装置において、凝縮水入口部を有するととも
に、下端部に凝縮水出口部を有する胴体と,この胴体内
に上下に多段に配設され、凝縮水が上段側から下段側に
順次落下する複数のトレイとを設け、空気を、前記凝縮
水出口部から胴体内に流入させるとともに、凝縮水入口
部から排出させるようにしたものである。
【0015】本発明はまた、各トレイをほぼ水平に配設
するとともに、複数の孔を設けるようにしたものであ
る。
【0016】本発明はまた、各トレイに設けられた孔の
開口率を、上段側のトレイほど小さくなるようにしたも
のである。
【0017】本発明はまた、各トレイを長手方向に交互
に傾斜させるようにしたものである。
【0018】本発明はまた、燃料電池発電プラントの排
ガス凝縮熱交換器で凝縮した凝縮水中に溶存している炭
酸ガスを分離除去するための炭酸ガス分離装置におい
て、前記排ガス凝縮熱交換器からの凝縮水を貯蔵する水
タンクと,排ガス凝縮熱交換器と水タンクとを連結する
連結管と、水タンク内に脱気用の空気を供給する空気供
給手段と、水タンク内の凝縮水の液面を揺動させる液面
揺動手段とを設けるようにしたものである。
【0019】本発明はまた、液面揺動手段として、凝縮
水の液面に衝接する凝縮水の滴下力を利用するようにし
たものである。
【0020】本発明はまた、液面揺動手段として、水タ
ンク内の凝縮水を吸引して凝縮水の液面に噴射する機構
を用いるようにしたものである。
【0021】本発明はまた、液面揺動手段として、水タ
ンク内の凝縮水を撹拌する機構を用いるようにしたもの
である。
【0022】本発明はさらに、液面揺動手段として、脱
気用の空気を水タンク内の凝縮水中または凝縮水の液面
に噴射する空気供給手段を用いるようにしたものであ
る。
【0023】
【作用】本発明においては、胴体内に、上下に多段に複
数のトレイが配設され、凝縮水入口部から胴体内に流入
した凝縮水は、上段側のトレイから下段側のトレイに順
次落下し、最終的には凝縮水出口部から排出される。一
方、空気は、凝縮水出口部から胴体内に流入し、凝縮水
入口部から排出される。このため、装置高さを低くして
も、凝縮水と空気との接触面積および接触時間を充分に
確保することができ、燃料電池発電プラントに必要な充
分な炭酸ガス分離性能を得ることが可能となる。
【0024】本発明においてはまた、各トレイがほぼ水
平に配設され、かつ複数の孔が設けられている。このた
め、凝縮水の流出に要する時間を長くすることが可能と
なる。
【0025】本発明においてはまた、各トレイに設けら
れた孔の開口率が、上段側のトレイほど小さくなってい
る。このため、凝縮水の流出に要する時間をより長く確
保することが可能となる。
【0026】本発明においてはまた、各トレイが長手方
向に交互に傾斜している。このため、胴体内に凝縮水用
の長い流路が形成され、空気との接触時間を長くするこ
とが可能となる。
【0027】本発明においてはさらに、水タンク内の凝
縮水の液面を揺動させる液面揺動手段が設けられ、凝縮
水中の溶存炭酸ガスが、水タンク内において脱気され
る。このため、従来の脱炭酸塔よりもはるかに短かい連
結管を用いることができ、装置高さを低く抑えることが
可能となる。
【0028】本発明においてはまた、液面揺動手段とし
て、凝縮水の液面に衝接する凝縮水の滴下力が用いられ
る。このため、特別な機構を組み込むことなく、連結管
を充分な口径の中空体とするだけで対応できる。
【0029】本発明においてはまた、液面揺動手段とし
て、水タンク内の凝縮水を吸引して凝縮水の液面に噴射
する機構が用いられている。このため、凝縮水の液面を
活発に揺動させることができ、より短時間で炭酸ガスを
脱気することが可能となる。
【0030】本発明においてはまた、液面揺動手段とし
て、水タンク内の凝縮水を撹拌する機構が用いられてい
る。このため、凝縮水の液面を活発に揺動させることが
可能となる。
【0031】本発明においてはさらに、液面揺動手段と
して、脱気用の空気を水タンク内の凝縮水中または凝縮
水の液面に噴射する空気供給手段が用いられている。こ
のため、簡単な装置構成で凝縮水の液面を活発に揺動さ
せることが可能となる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0033】図1(A)および(B)は、本発明の第1
実施例に係る燃料電池の炭酸ガス分離装置を示すもので
ある。この炭酸ガス分離装置は、箱形容器状の胴体21
を備えており、この胴体21の上端部には凝縮水入口管
22が取り付けられ、また胴体21の下端部には凝縮水
出口管23が取り付けられている。そして、前記凝縮水
入口管22は、図8に示す排ガス凝縮熱交換器9に接続
される一方、前記凝縮水出口管23は、図8に示す水タ
ンク11に接続されるようになっている。すなわち、前
記胴体21は、従来の脱炭酸塔10(図8参照)に代え
て用いられるようになっている。
【0034】この胴体21の内部には、図1(A)およ
び(B)に示すように、上下に例えば3段にトレイ24
がほぼ水平に配設されており、これら各トレイ24に
は、複数の孔24aがそれぞれ穿設されている。
【0035】これら各トレイ24の孔24aは、図1
(A)および(B)に示すように、等ピッチで配されて
おり、かつ上段側のトレイ24の孔24aとその下段側
のトレイ24の孔24aとは、穿設されている位置がほ
ぼ水平方向に相互に異なっている。したがって、上段側
のトレイ24の孔24aから滴下した凝縮水は、その下
段側のトレイ24で一旦貯留された後、下段側のトレイ
24の孔24aから滴下するようになっている。
【0036】一方、図8に示す水タンク11内に供給さ
れる空気20は、凝縮水出口管23から胴体21内に流
入し、凝縮水入口管22から排出されるようになってお
り、この間に胴体21内の凝縮水と充分に接触し、凝縮
水中に含まれている炭酸ガスを、拡散現象によって空気
20側に放出させることができるようになっている。
【0037】次に、本実施例の作用について説明する。
【0038】図8に排ガス凝縮熱交換器9で凝縮した溶
存炭酸ガスを多量に含む凝縮水17は、凝縮水入口管2
2から胴体21内に流入する。流入した凝縮水は、各ト
レイ24を伝わり、あるいは各トレイ24に穿設された
孔24aから、順次下方のトレイ24に滴下し、充分な
時間をかけて凝縮水出口管23から図8に示す水タンク
11に排出される。
【0039】一方、図8に示す水タンク11内に供給さ
れた空気20は、凝縮水出口管23から胴体21内に流
入し、凝縮水と対向して流れて凝縮水入口管22から排
出され、排ガス凝縮熱交換器9を経て系外に排気され
る。
【0040】この際、胴体21内では、空気と凝縮水と
を充分な時間相互に接触させることができ、しかも装置
高さが低くても大きな気液接触面積を確保できるので、
凝縮水中に含まれる炭酸ガスは、拡散現象により空気側
に抜き出されて空気20とともに放出される。
【0041】しかして、胴体21内に上下に多段の複数
のトレイ24を配設するようにしているので、必要充分
な気液の接触時間および接触面積を確保することがで
き、従来の炭酸ガス分離装置と同等の脱炭酸性能を、従
来に比較し極めて低い炭酸ガス分離装置高さで得ること
ができる。このため、燃料電池発電プラント全体の装置
高さの低減にも寄与することができる。
【0042】第1実施例においては、各トレイ24の孔
24aを等ピッチで設ける場合について説明したが、例
えば上段のトレイ24ほど開口率が小さくなるようにし
てもよい。そしてこれにより、凝縮水の流出に要する時
間がより長くなり、より効果的に炭酸ガスの分離を行な
うことができる。
【0043】図2(A)および(B)は、本発明に係る
燃料電池の炭酸ガス分離装置の第2実施例を示すもので
ある。この炭酸ガス分離装置は、第1実施例に示された
炭酸ガス分離装置のトレイ24に代え、別のタイプのト
レイ34を用いるようにしたものである。
【0044】このトレイ34は、図2(A)および
(B)に示すように、胴体21内に上下に複数段に全体
としてジグザグ状の緩やかな傾斜を持たせて配設されて
おり、各トレイ34は、長手方向一旦に向って交互に緩
やかな下り勾配をなしている。
【0045】また、各トレイ24上には、複数の流路に
仕切る仕切板35が長手方向に設けられており、各仕切
板35によりトレイ24上に複数の流路36が幅方向に
並設される。最上段のトレイ34の仕切板35上流側位
置には、凝縮水入口管22に向って集められるように指
向されて入口管22近傍で終端している。仕切板35に
は凝縮水入口管22側から流入した凝縮水を拡散する拡
散仕切部35aが形成される一方、各拡散仕切部35a
に凝縮水をほぼ均一に案内する分散板37が設けられて
おり、凝縮水入口管22からの凝縮水は分散板37によ
りほぼ均一に分散されて、仕切板35の拡散仕切部35
aで仕切られた各流路36に案内させている。
【0046】しかして、凝縮水入口管22から炭酸ガス
分散装置の胴体21内に流入した溶存炭酸ガスを多量に
含む凝縮水は、分散板37および仕切板35によりトレ
イ34上にほぼ均等に分散して緩やかに下り傾斜した下
流側に流下する。そして、下り傾斜する各トレイ34上
を順次ジグザグ状に下段に向って流下することにより、
気液の充分な接触時間および接触面積を確保することが
できる。このため、前記第1実施例と同様の効果が期待
できる。
【0047】図3は、本発明に係る燃料電池の炭酸ガス
分離装置の第3実施例を示すものである。この炭酸ガス
分離装置は、第1実施例の炭酸ガス分離装置の胴体21
に代え、連結管41を用いるようにしたものである。
【0048】この炭酸ガス分離装置に備えられる連結管
41は、図3に示すように、内部に充填物が詰まってい
ないスリーブ状あるいは筒状の管材で構成され、この管
材は充分な口径を有する中空筒状をなしている。この連
結管41は、排ガス凝縮熱交換器9と水タンク11との
間に介装されている。また、この連結管41は、従来の
脱炭酸塔10(図8参照)よりもはるかに短かい長さに
設定され、水タンク11内に供給された空気20は、連
結管41の内部を凝縮水17と対向して上方に流れ、排
ガス凝縮熱交換器9から排ガスとともに系外に放出され
るようになっている。
【0049】次に、本実施例の作用について説明する。
【0050】排ガス凝縮熱交換器9で凝縮し、溶存炭酸
ガスを多量に含む凝縮水17は、連結管41から直接水
タンク11内に流下する。この際、従来は充填物を詰め
た長い塔をゆっくりと滴下していた凝縮水17は、抵抗
なく直接水タンク11内に流入するため、重力作用の自
然落下に基づく滴下力により水タンク11内の液面40
は激しく揺動して表面面積を大きくすることができ、流
入する空気20とは充分大きな接触面積および接触時間
を確保できる。このため、凝縮水17中に含まれている
炭酸ガスは拡散現象によって空気中に抜出される。
【0051】一般に、水中溶存炭酸ガスは、炭酸ガス濃
度、すなわち炭酸ガス分圧の低い気体と長時間接触する
と、拡散現象により気体側に引き抜かれ、放出されるこ
とは知られているが、この際、水を激しく撹拌したり気
体を水に噴射したりするとその拡散効果が高まること
は、例えば炭酸飲料水から炭酸ガスが抜ける過程からも
周知の事実である。
【0052】このようにして空気中に放出された炭酸ガ
スは、連結管41および排ガス凝縮熱交換器9を経て燃
料電池発電プラント外に放出される。一方、水タンク1
1に蓄えられた溶存炭酸ガスの大部分を放出した凝縮水
17は、水処理装置12(図7参照)に送られて水処理
される。
【0053】この炭酸ガス分離装置において、排ガス凝
縮熱交換器9から重力作用の自然落下により滴下する凝
縮水17の滴下力を利用して水タンク11内の凝縮水1
7の液面40を揺動させ、水タンク11内で炭酸ガスを
脱気するようにしているので、連結管41の長さを短か
くしても、従来の炭酸ガス分離装置と同等の脱炭酸性能
が得られる。また、連結管41内には充填物を詰める必
要がないので、構造を簡素化することができる。
【0054】炭酸ガス分離装置の第3実施例において
は、連結管41から液面40に凝縮水17を直接流下さ
せる場合について説明したが、液面40上のより広い範
囲に凝縮水17を散布するため装置、例えばノズルや多
孔板を、水タンク11内の連結管41直下位置に設置す
るようにしてもよい。そして、これにより、より液面4
0の揺動を促進させ、効果的に炭酸ガス分離を行なうこ
とができる。
【0055】図4は、本発明に係る燃料電池の炭酸ガス
分離装置の第4実施例を示すものである。この炭酸ガス
分離装置は第3実施例に示された炭酸ガス分離装置の構
成に加え、水タンク11の下部に取水管51を設けると
ともに、この取水管51に、ポンプ52およびバルブ5
3を接続し、水タンク11内の凝縮水17を吸引すると
ともに、吸引した凝縮水17を、水タンク11上部の噴
射管54から液面40に向って噴射させるようにしたも
のである。
【0056】この炭酸ガス分離装置は、水タンク11内
の凝縮水17を、取水管51を介しポンプ52で抽出す
るとともに、バルブ53で流量を制御して噴射管54か
ら再び水タンク11内に噴射させるようにしているの
で、第3実施例の場合よりも、水タンク11内の水面を
激しく波立たせ、さらに激しい液面揺動を生じさせるこ
とができ、より短時間で充分な脱気を行なうことができ
る。
【0057】炭酸ガス分離装置の第4実施例において
は、新たにポンプ52を設けて水タンク11内の凝縮水
17を循環させる場合について説明したが、ポンプ52
を新設せず、例えば水処理装置12へ凝縮水17を移送
する系統から一部の凝縮水17をバイパスさせ、これを
水タンク11に再び戻すようにしてもよく、また水タン
ク11内へ導入する水系統を用いて液面40を揺動させ
るようにしてもよい。そしてこれにより、より簡単な炭
酸ガス分離装置の構成で同様の炭酸ガスの脱気効果が得
られる。
【0058】図5は、本発明に係る燃料電池の炭酸ガス
分離装置の第5実施例を示すものである。この炭酸ガス
分離装置は第3実施例に示された炭酸ガス分離装置の構
成に加え、水タンク11内にモータ61およびこのモー
タ61で駆動される旋回翼62を設け、旋回翼62の回
転に伴う凝縮水17の旋回流により、その液面40を波
立たせ、揺動させるようにしたものである。
【0059】しかして、旋回翼62の回転により液面4
0を揺動させるようにしているので、第4実施例と同様
に激しい液面揺動を生じさせることができる。
【0060】図6は、本発明に係る燃料電池の炭酸ガス
分離装置の第6実施例を示すもので、前記第3実施例の
構成に加え、空気20を水タンク11内に導入するため
の空気ノズル71を凝縮水17中に配置し、空気ノズル
17から凝縮水17中に噴射される空気20の気泡72
により、凝縮水17を激しく撹拌して液面40を揺動さ
せるようにしたものである。
【0061】この炭酸ガス分離装置においては、気泡7
2で液面40を揺動させるようにしているので、第4実
施例に示す炭酸ガス分離装置と同様に激しい液面揺動を
生じさせることができる。
【0062】炭酸ガス分離装置の第6実施例において
は、空気ノズル71からの空気20を、水タンク11内
の凝縮水17中に噴射させる場合について説明したが、
空気ノズル71からの空気を上方から液面40に向って
噴射させ、これにより液面40を揺動させるようにして
もよい。
【0063】また、燃料電池の炭酸ガス分離装置におい
ては、第4実施例ないし第6実施例に示す炭酸ガス分離
装置の構成を適宜組み合せて用いるようにしてもよく、
これにより液面40をより激しく波立たせ、揺動させる
ことができ、より大きな炭酸ガスの脱気効果が期待でき
る。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る燃料電
池の炭酸ガス分離装置は、胴体内に、上下に多段に複数
のトレイを配設し、凝縮水を各トレイに沿って順次落下
させるようにしているので、装置高さを低くしても、凝
縮水と空気との接触面積および接触時間を充分に確保す
ることができ、燃料電池発電プラントに必要充分な炭酸
ガス分離性能を得ることが可能となる。
【0065】本発明はまた、各トレイをほぼ水平に配設
するとともに、複数の孔を設けるようにしているので、
凝縮水の流出に要する時間を長くすることができる。
【0066】本発明はまた、各トレイに設けられた孔の
開口率を、上段側のトレイほど小さくなるようにしてい
るので、凝縮水の流出に要する時間をより長くすること
ができる。
【0067】本発明はまた、各トレイを長手方向に交互
に傾斜させるようにしているので、胴体内に凝縮水用の
長い流路が形成され、空気と凝縮水との接触時間を長く
することができる。
【0068】本発明はまた、水タンク内の凝縮水の液面
を揺動させる液面揺動手段を設けるようにしているの
で、凝縮水中の溶存炭酸ガスを、水タンク内において脱
気することができる。このため、従来の脱炭酸塔よりも
はるかに短かい連結管を用いることができ、装置高さを
低く抑えることができる。
【0069】本発明はまた、液面揺動手段として、凝縮
水の液面に衝接する凝縮水の滴下力を用いるようにして
いるので、特別な機構を組み込むことなく、連結管を充
分な口径の中空体とするだけで対応することができる。
【0070】本発明はまた、液面揺動手段として、水タ
ンク内の凝縮水を吸引して凝縮水の液面に噴射する機構
が用いているので、凝縮水の液面を活発に揺動させ、よ
り短時間で炭酸ガスを脱気することができる。
【0071】本発明はまた、液面揺動手段として、水タ
ンク内の凝縮水を撹拌する機構を用いているので、凝縮
水の液面を活発に揺動させることができる。
【0072】本発明はさらに、液面揺動手段として、脱
気用の空気を水タンク内の凝縮水中または凝縮水の液面
に噴射する空気供給手段を用いるようにしているので、
簡単な装置構成で凝縮水の液面を充分に揺動させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施例に係る燃料電池の
炭酸ガス分離装置を示す断面図、(B)は図1(A)の
I−I線断面図。
【図2】(A)は本発明の第2実施例を示す相当図、
(B)は図2(A)のII−II線断面図。
【図3】本発明の第3実施例を示す構成図。
【図4】本発明の第4実施例を示す構成図。
【図5】本発明の第5実施例を示す構成図。
【図6】本発明の第6実施例を示す構成図。
【図7】燃料電池発電プラントの主要部を示す系統図。
【図8】従来の燃料電池の炭酸ガス分離装置を示す構成
図。
【符号の説明】
9 排ガス凝縮熱交換器 10 脱炭酸塔 11 水タンク 12 水処理装置 17 凝縮水 20 空気 21 胴体 22 凝縮水入口管 23 凝縮水出口管 24,34 トレイ 24a 孔 35 仕切板 40 液面 41 連結管 51 取水管 52 ポンプ 53 バルブ 54 噴射管 61 モータ 62 旋回翼 71 空気ノズル 72 気泡

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料電池発電プラントの排ガス凝縮熱交
    換器で凝縮した凝縮水中に溶存している炭酸ガスを分離
    除去するための炭酸ガス分離装置において、凝縮水入口
    部を上端部に有するとともに、下端部に凝縮水出口部を
    有する胴体と,この胴体内に上下に多段に配設され、凝
    縮水が上段側から下段側に順次落下する複数のトレイと
    を備え、前記凝縮水出口部から空気が胴体内に流入して
    凝縮水入口部から排出されることを特徴とする燃料電池
    の炭酸ガス分離装置。
  2. 【請求項2】 各トレイは、ほぼ水平に配設されている
    とともに複数の孔を有する請求項1に記載の燃料電池の
    炭酸ガス分離装置。
  3. 【請求項3】 各トレイに設けられた孔の開口率は、上
    段側のトレイほど小さくなっている請求項2に記載の燃
    料電池の炭酸ガス分離装置。
  4. 【請求項4】 各トレイは、長手方向に交互に傾斜して
    いることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の炭酸
    ガス分離装置。
  5. 【請求項5】 燃料電池発電プラントの排ガス凝縮熱交
    換器で凝縮した凝縮水中に溶存している炭酸ガスを分離
    除去するための炭酸ガス分離装置において、前記排ガス
    凝縮熱交換器からの凝縮水を貯蔵する水タンクと,排ガ
    ス凝縮熱交換器と水タンクとを連結する連結管と、水タ
    ンク内に脱気用の空気を供給する空気供給手段と、水タ
    ンク内の凝縮水の液面を揺動させる液面揺動手段とを具
    備することを特徴とする燃料電池の炭酸ガス分離装置。
  6. 【請求項6】 液面揺動手段として、凝縮水の液面に衝
    接する凝縮水の滴下力を利用した請求項5に記載の燃料
    電池の炭酸ガス分離装置。
  7. 【請求項7】 液面揺動手段として、水タンク内の凝縮
    水を吸引して凝縮水の液面に噴射する機構を用いた請求
    項5に記載の燃料電池の炭酸ガス分離装置。
  8. 【請求項8】 液面揺動手段として、水タンク内の凝縮
    水を撹拌する機構を用いた請求項5に記載の燃料電池の
    炭酸ガス分離装置。
  9. 【請求項9】 液面揺動手段として、脱気用の空気を水
    タンク内の凝縮水中または凝縮水の液面に噴射する空気
    供給手段を用いた請求項5に記載の燃料電池の炭酸ガス
    分離装置。
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