JP3769125B2

JP3769125B2 - 箱型容器

Info

Publication number: JP3769125B2
Application number: JP20359798A
Authority: JP
Inventors: 吉洋窪田
Original assignee: Sanko Co Ltd
Current assignee: Sanko Co Ltd
Priority date: 1998-07-17
Filing date: 1998-07-17
Publication date: 2006-04-19
Anticipated expiration: 2018-07-17
Also published as: JP2000033944A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、物品の運搬，保管等に使用される上方に開口部を有する箱型容器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来，箱型容器の半分の大きさを有する２個の小型箱型容器を、その底部の一部が箱型容器の開口部に嵌合するように、箱型容器の上に段積みし、更に、箱型容器に段積みされた２個の小型箱型容器の上に、箱型容器の底部の一部が小型箱型容器の開口部に嵌合するように段積みする箱型容器が知られている。
【０００３】
上述した従来の箱型容器を、図８及び図９を用いて説明する。
【０００４】
箱型容器ｃは、相対する長側壁１と相対する短側壁２と底部３とを有しており、相対する長側壁１と相対する短側壁２の上端部には、開口部を囲むように、外側に向かって水平に延在するフランジ４が形成されている。また、底部３の下面には、箱型容器ｃを段積みした際に、下方に位置する箱型容器ｃの開口部に嵌合し、段積みされた箱型容器ｃの水平方向への移動を阻止する嵌合用下駄部５が形成されており、嵌合用下駄部５は、長側壁１の中央部に、短側壁２に平行に形成された所定の幅を有する、長側壁１側から見た正面形状が略矩形状の凹部６を挟んで、２つの嵌合用下駄部分５ａに分割されている。なお、嵌合用下駄部分５ａは、底部３の下面に垂設された角筒枠５ｂと角筒枠５ｂ内に形成された縦横に延在するリブ５ｃにより形成されている。
【０００５】
次に、図１０及び図１１を用いて、上述した構成を有する箱型容器ｃ及び後述する小型箱型容器ｃ’の段積み状態について説明する。
【０００６】
小型箱型容器ｃ’は、箱型容器ｃの長側壁１と略同じ高さで、長側壁１の幅の略半分の幅を有する相対する側壁１’と、箱型容器ｃと短側壁２と略同じ高さ及び幅を有する相対する側壁２’と、底部３’を有し、相対する側壁１’と相対する側壁２’の上端部には、開口部を囲むように、外側に向かって水平に延在するフランジ４’が形成されている。また、底部３’の下面には、小型箱型容器ｃ’同士を段積みした際或いは下方に位置する箱型容器ｃの開口部に嵌合した際に、段積みされた小型箱型容器ｃ’の水平方向への移動を阻止するための嵌合用下駄部５’が形成されている。なお、小型箱型容器ｃ’の嵌合用下駄部５’には、上述した箱型容器ｃに形成されている凹部６は形成されていない。
【０００７】
下に位置する箱型容器ｃには、２個の小型箱型容器ｃ’を並設して、下に位置する箱型容器ｃの開口部に、上に位置する２個の小型箱型容器ｃ’の嵌合用下駄部５’が嵌合するようにして段積みする。このように、上に位置する２個の小型箱型容器ｃ’の嵌合用下駄部５’が、下に位置する箱型容器ｃの開口部に嵌合するように構成されてるので、上に位置する２個の小型箱型容器ｃ’が、下に位置する箱型容器ｃに対して水平方向に移動することがないので、安定した状態で段積みされることになる。
【０００８】
下に位置する箱型容器ｃに、２個の小型箱型容器ｃ’を並設して段積みした後に、更に、２個の小型箱型容器ｃ’の上に、箱型容器ｃを段積みすることが行われる。上述したように、箱型容器ｃの嵌合用下駄部５の中央部には、短側壁２に平行に、所定の幅の凹部６が形成されており、この凹部６の幅ｗは、小型箱型容器ｃ’のフランジ４’の幅ｗ’の略2 倍の幅を有するように構成されているので、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の上に、箱型容器ｃを段積みした際には、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の隣接するフランジ４’が、上に位置する箱型容器ｃの嵌合用下駄部５の凹部６に入り込むとともに、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の開口部には、それぞれ、上に位置する箱型容器ｃの分割された嵌合用下駄部分５ａが嵌合し、上に位置する箱型容器ｃが、下に位置する２個の小型箱型容器ｃ’に対して水平方向に移動することがないように構成されている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
図１２及び図１３を用いて、本発明が解決しようとする課題について説明する。
【００１０】
図１２に示されているように、下に位置する箱型容器ｃ１と上に位置する箱型容器ｃ２とを、長側壁１が同じ側に位置するように同じ向きに配置し、次いで、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４に、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部分５ａを載置するとともに、上に位置する箱型容器ｃ２を、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４上を、長側壁１に沿ってスライドさせながら、下に位置する箱型容器ｃ１の開口部に、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部５を嵌合させるようにする、所謂、スライドスタッキングが行われる。なお、図１２には、便宜的に、上に位置する箱型容器ｃ２を、左方向にスライドさせる例が示されている。
【００１１】
上述したスライドスタッキング工程において、図１３に示されているように、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部６に、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４が入り込むが、一旦、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４が、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部６に入り込むと、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部分５ａの先端側面が、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４の先端部４ａに当接し、上に位置する箱型容器ｃ２が、それ以上、左方向にスライドできなくなる。従って、上に位置する箱型容器ｃ２を、一旦、上方に持ち上げ、上に位置する箱型容器ｃ２の嵌合用下駄部分５ａを、下に位置する箱型容器ｃ１のフランジ４の上方に位置させた後、上に位置する箱型容器ｃ２を左方向にスライドさせなければならず、従って、スライドスタッキング作業に時間がかかり、スムースなスライドスタッキングを行うことができないという問題があった。
【００１２】
本発明の目的は、上述した従来の箱型容器が有する課題を解決することにある。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した目的を達成するために、相対する短側壁と相対する長側壁と底部と開口部を囲むように形成されたフランジと凹部を挟んで一対の嵌合用下駄部分に分割された嵌合用下駄部とを有する箱型容器において、前記一対の嵌合用下駄部分が、短側壁に沿って底部に垂設された１つの短側壁側枠部と長側壁に沿って底部に垂設された相対する長側壁側枠部とを有しているとともに、前記長側壁側枠部に、該長側壁側枠部の下端角部から底部の下面まで延びる傾斜縁を形成することにより、前記一対の嵌合用下駄部分からなる嵌合用下駄部には、前記長側壁側枠部に形成された傾斜縁と底部の下面とからなる、長側壁側から見た正面形状が台形状の凹部が形成されており、また、前記嵌合用下駄部分には、短側壁に沿って底部に垂設されたリブと長側壁に沿って底部に垂設された前記凹部まで延びるリブとが形成されており、且つ、前記長側壁に沿って底部に垂設されたリブの前記凹部側先端部には、前記長側壁側枠部に形成された傾斜縁と同じ傾斜縁を形成したものである。
【００１４】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例に限定されるものでない。
【００１５】
本発明の箱型容器Ｃも、上述した従来の箱型容器ｃと同様に、相対する長側壁１１と相対する短側壁１２と底部１３とを有しており、相対する長側壁１１と相対する短側壁１２の上端部には、開口部を囲むように、外側に向かって水平に延在するフランジ１４が形成されている。
【００１６】
底部１３の底面には、下に位置する箱型容器Ｃの開口部に嵌合可能な嵌合用下駄部分１５が形成されている。嵌合用下駄部１５は、長側壁１１の中央部に、短側壁１２に平行に形成され、長側壁１１側から見た正面形状が台形状の凹部１６を挟んで、２つの嵌合用下駄部分１５ａに分割されている。
【００１７】
嵌合用下駄部１５を構成する一対の嵌合用下駄部分１５ａは、短側壁１２に沿って底部１３の底面に垂設された短側壁１２側枠部１５ｂと相対する長側壁１１に沿って底部１３の底面に垂設された、凹部１６まで延びる長側壁１１側枠部１５ｃとを有しており、長側壁１１側枠部１５ｃには、長側壁１１側枠部１５ｃの下端角部から底部１３の下面まで延びる傾斜縁１５ｃ’が形成されている。この傾斜縁１５ｃ’と底部１３の底面からなる水平部１３ａとにより、長側壁１１側から見た正面形状が台形状の凹部１６が形成されている。
【００１８】
必要応じて、嵌合用下駄部分１５ａには、短側壁１２に沿って適当のリブ１５ｄを、底部１３の底面に垂設するとともに、長側壁１１に沿って凹部１６まで延びるリブ１５ｅを、底部１３の底面に垂設し、嵌合用下駄部分１５ａの強度を高めることができる。この場合にも、長側壁１１に沿って形成されたリブ１５ｅの凹部１６側先端部には、上述した傾斜縁１５ｃ’と同じ傾斜縁が形成される。
【００１９】
図１０及び図１１を用いて説明した従来の箱型容器ｃと小型箱型容器ｃ’との段積みと同様に、図４及び図５に示されているように、下に位置する箱型容器Ｃに、２個の小型箱型容器ｃ’を並設して段積みした後に、更に、２個の小型箱型容器ｃ’の上に、箱型容器Ｃを段積みする。なお、小型箱型容器ｃ’は、上述した従来のものと同じである。
【００２０】
箱型容器Ｃの嵌合用下駄部１５の中央部には、短側壁１２に平行に、正面形状が台形状の凹部１６が形成されており、この凹部１６の水平部１３ａの幅Ｗは、小型箱型容器ｃ’のフランジ４’の幅ｗ’の略2 倍の幅を有するように構成されているので、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の上に、箱型容器Ｃを段積みした際には、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の隣接するフランジ４’が、上に位置する箱型容器Ｃの凹部１６の水平部１３ａに接触するとともに、下に位置する並設された２個の小型箱型容器ｃ’の開口部には、それぞれ、上に位置する箱型容器Ｃの分割された嵌合用下駄部分１５ａが嵌合し、上に位置する箱型容器Ｃが、下に位置する２個の小型箱型容器ｃ’に対して水平方向に移動することがないように構成されている。
【００２１】
次に、図６及び図７を用いて、下に位置する箱型容器Ｃ１と上に位置する箱型容器Ｃ２とを、長側壁１１が同じ側に位置するように同じ向きに配置し、次いで、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４に、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部分１５ａを載置するとともに、上に位置する箱型容器Ｃ２を、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４上を、長側壁１１に沿ってスライドさせながら、下に位置する箱型容器Ｃ１の開口部に、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部１５を嵌合させるようにする、所謂、スライドスタッキングについて説明する。なお、便宜的に、上に位置する箱型容器Ｃ２を、左方向にスライドさせる例を用いてスライドスタッキングを説明する。
【００２２】
上述したスライドスタッキング工程において、図６に示されているように、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部１５の凹部１６に、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が入り込むが、一旦、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６に入り込んでも、上に位置する箱型容器Ｃ２を左方向に押せば、凹部１６には傾斜縁１５ｃ’が形成されているので、傾斜縁１５ｃ’に沿って、図７に示されているように、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４の先端部１４ａがスライドし、容易に、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６に入り込んだ、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６から抜け出ることができる。
【００２３】
本発明は、嵌合用下駄部１５に、短側壁１２に平行に、長側壁１１側から見た正面形状が台形状の凹部１６を形成したので、箱型容器Ｃをスライドスタッキングする際の、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６に入り込んでも、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６から、容易に、抜け出ることができるので、スムースなスライドスタッキングを行うことができる。
【００２４】
また、上述したようなスライドスタッキング作業により段積みされた上に位置する箱型容器Ｃ２を取り出すために、作業者が、上に位置する箱型容器Ｃ２を、手前方向に引き寄る際にも、上述したと同様に、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６から、容易に、抜け出ることができるので、段積みされた箱型容器Ｃの取り出し作業の作業性が向上する。
【００２５】
なお、上述した実施例には、側壁１１側枠部１５ｃに傾斜縁１５ｃ’を形成するとともに、必要に応じて、長側壁１１に沿って、底部１３の底面に垂設されたリブ１５ｅに傾斜縁１５ｅ’を形成した例が示されているが、側壁１１側枠部１５ｃに傾斜縁１５ｃ’を形成することなく、長側壁１１に沿って、底部１３の底面に垂設されたリブ１５ｅに傾斜縁１５ｅ’を形成することもでき、更には、底部１３の底面に垂設されたリブ１５ｅの全部に傾斜縁１５ｅ’を形成することなく、その一部に形成するようの構成することもできる。いずれにせよ、側壁１１側枠部１５ｃに形成された傾斜縁１５ｃ’或いは／及び底部１３の底面に垂設されたリブ１５ｅに形成された傾斜縁１５ｅ’に沿って、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が案内されて、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６に入り込んだ、下に位置する箱型容器Ｃ１のフランジ１４が、上に位置する箱型容器Ｃ２の嵌合用下駄部５の凹部１６から抜け出るように構成されていればよいことになる。
【００２６】
また、上述した実施例には、側壁が、相対する長側壁１１と相対する短側壁１２とからなる、平面形状が長方形の箱型容器Ｃが示されているが、４つの側壁の長さが同じに形成された、平面形状は正四角形の箱型容器Ｃとすることもできる。
【００２７】
【発明の効果】
本発明は、以上説明した構成を有しているので、以下に記載する効果を奏するものである。
【００２８】
本発明は、嵌合用下駄部に長側壁側から見た正面形状が台形状の凹部を形成したので、箱型容器をスライドスタッキングする際に、下に位置する箱型容器のフランジが、上に位置する箱型容器の嵌合用下駄部の凹部から、容易に抜け出ることができるので、スムースなスライドスタッキングを行うことができる。また、スライドスタッキング作業により段積みされた箱型容器を取り出す際にも、箱型容器の取り出し作業の作業性が向上する。
【００２９】
嵌合用下駄部に、底部の底面から垂設するリブを形成したので、嵌合用下駄部の強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は本発明の箱型容器の斜視図である。
【図２】図２は本発明の箱型容器の平面図である。
【図３】図３は本発明の箱型容器の正面図である。
【図４】図４は本発明の箱型容器の段積み状態を説明するための斜視図である。
【図５】図５は本発明の箱型容器の段積み状態を説明するための一部断面を含む正面図である。
【図６】図６は本発明の箱型容器のスライドスタッキング工程を説明するための一部断面を含む正面図である。
【図７】図７は同じく本発明の箱型容器のスライドスタッキング工程を説明するための一部断面を含む正面図である。
【図８】図８は従来の箱型容器の斜視図である。
【図９】図９は従来の箱型容器の正面図である。
【図１０】図１０は従来の箱型容器の段積み状態を説明するための斜視図である。
【図１１】図１１は従来の箱型容器の段積み状態を説明するための一部断面を含む正面図である。
【図１２】図１２は従来の箱型容器のスライドスタッキング工程を説明するための一部断面を含む正面図である。
【図１３】図１３は同じく従来の箱型容器のスライドスタッキング工程を説明するための一部断面を含む正面図である。
【符号の説明】
Ｃ・・・・・・・・箱型容器
ｃ’・・・・・・・小型箱型容器
１１・・・・・・・長側壁
１２・・・・・・・短側壁
１３・・・・・・・底部
１４・・・・・・・フランジ
１６・・・・・・・凹部

Claims

相対する短側壁と相対する長側壁と底部と開口部を囲むように形成されたフランジと凹部を挟んで一対の嵌合用下駄部分に分割された嵌合用下駄部とを有する箱型容器において、前記一対の嵌合用下駄部分が、短側壁に沿って底部に垂設された１つの短側壁側枠部と長側壁に沿って底部に垂設された相対する長側壁側枠部とを有しているとともに、前記長側壁側枠部に、該長側壁側枠部の下端角部から底部の下面まで延びる傾斜縁を形成することにより、前記一対の嵌合用下駄部分からなる嵌合用下駄部には、前記長側壁側枠部に形成された傾斜縁と底部の下面とからなる、長側壁側から見た正面形状が台形状の凹部が形成されており、また、前記嵌合用下駄部分には、短側壁に沿って底部に垂設されたリブと長側壁に沿って底部に垂設された前記凹部まで延びるリブとが形成されており、且つ、前記長側壁に沿って底部に垂設されたリブの前記凹部側先端部には、前記長側壁側枠部に形成された傾斜縁と同じ傾斜縁が形成されていることを特徴とする箱型容器。