JP3768466B2 - 縦穴掘削機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば地中に連続地中壁等を構築する際に、予め、所定深さまで縦穴を掘削するための縦穴掘削機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、固結粘土層や礫層などの硬質地盤にバケットを使用して縦穴を掘削するには、例えば、下記に示す特許文献1に記載されているような掘削機が知られている。この縦穴掘削機は、掘削機本体の上部固定フレームの下端にガイド部を一体に設けてこのガイド部の下端にバケットを開閉自在に取付ける一方、ガイド部にジャッキによって上下動する可動フレームを配設してこの可動フレームの両側端部とバケットの両側外端部とを左右一対のアームによりそれぞれ回動自在に連結すると共にこれらのアームにブレーカを装着し、さらに、上記上部固定フレームの両側面に水平方向に張出可能な一対のスタビライザーを設けてなる構造を有している。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−193096号公報
【0004】
そして、スタビライザーを張り出して縦穴の両側壁面に圧着させたのち、ジャッキを収縮させて可動フレームを上動させることによりバケットを開放させ、この状態にしてスタビライザーを収縮させることによって掘削機本体全体を降下させてバケットの先端を掘削地盤の底面に当接させる。次いで、ジャッキを伸長させて可動フレームを押し下げ、バケットを閉じることによって地盤を掘削する。この際、掘削地盤が硬い地盤の場合には、ブレーカを作動させてバケットに打撃力を伝達し、バケットの刃先を硬い地盤に食い込ませながらバケットを閉じることによって掘削する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ブレーカによってバケットを打撃すると、軟質の地盤であればその打撃力の殆ど全てをバケットの先端に地盤に対する食い込み力として作用させることができるが、地盤が礫層のような硬質地盤であると、ブレーカによる打撃力の反力として掘削機全体を上方に持ち上げようとする力が作用し、その分、食い込み力が減少して掘削効率が上がらないという問題点があった。
【0006】
この縦穴掘削機の持ち上がりを減少させる方法としては、掘削機にウエイトを付加して掘削機の重量を増大させることも考えられるが、縦穴掘削機は地上からクレーン等の揚重設備によって吊り下げ支持されているため、重量を増大させると、大規模な揚重設備を必要とし、工事費が高くなるといった問題点が生じるものである。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ウエイトの付加などによることなく、打撃力の殆ど全てを地盤に対するバケットの刃先の食い込み力となるように伝達して硬質地盤を円滑且つ能率よく掘り下げていくことができる縦穴掘削機を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の縦穴掘削機は、請求項1に記載したように、下端部に開閉自在なバケットを備えている掘削機本体と、上記バケットの打撃手段と、バケットの上方における上記掘削機本体の両側方に配設されて掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜したリンク機構を介して掘削機本体に連結しているグリッパと、掘削機本体を縦穴底面上に吊り下ろした時に上記リンク機構を下傾動させてグリッパを縦穴の壁面に当接させ、掘削機本体を吊り上げた時に上記リンク機構を上傾動させて縦穴の壁面に対する圧着を解くグリッパの着脱機構とからなり、このグリッパの着脱機構は、両側のグリッパの上端に長さの等しい吊支リンクの下端部をそれぞれ回動自在に連結し、これらの吊支リンクの上端部を互いに回動自在に連結してこの連結部に吊りワイヤロープの下端部を結着してなることを特徴とする。
【0009】
なお、上記リンク機構の構造としては、掘削機本体の上端両側部にそれぞれ上下一対の平行リンクの内側端部を回動自在に枢着していると共にこれらの平行リンクを掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜させてその外側端部を両側のグリッパの上下部にそれぞれ回動自在に枢着してなり、さらに、両側の平行リンクにおける上下いずれかのリンクの内側端部同士を互いに同期して同一量だけ回動可能に連結してなる構造を有している。
【0010】
さらに、請求項2に係る発明は、上記吊支リンクに代えて、吊りワイヤロープの下端部に一定長さのワイヤロープを二股状に分岐させて状態で連結し、これらのワイヤロープの下端をグリッパの上端部にそれぞれ連結したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に係る発明は、上記掘削機本体を上部フレームとこの上部フレームの中央から下方に垂設している一定長さの棒状部材とから構成し、この棒状部材の下端に、上記バケットを構成している左右一対のシェルの上端内側端部を回動自在に枢着している一方、上記上部フレームの両側部に平行リンク機構を介して左右一対のグリッパを縦穴の径方向に拡縮自在に連結してあり、さらに、上記棒状部材にジャッキの作動によって上下動する下部フレームを配設し、この下部フレームの上端両側部に左右一対のアーム部材の上端部をそれぞれ回動自在に連結すると共にこれらのアーム部材の下端部を上記左右一対のシェルの上端外側部にそれぞれ回動自在に連結してあり、これらのアーム部材に打撃手段である油圧ブレーカを装着していることを特徴とする。
【0012】
【作用】
掘削機本体を掘削地盤の底面にまで吊り下ろし、バケットを開いた状態にして底面上に当接させると共に、掘削機本体を吊り下ろすことによってバケットの上方における掘削機本体の両側方に配設しているグリッパに対する引き上げ力を解除すると、掘削機本体の両側部とこれらのグリッパとを連結している上向きに傾斜した両側のリンク機構が、水平線に対するその傾斜角度を減少させながら下方に向かって回動し、グリッパが拡がって掘削地盤の両側面に当接させる。この状態においては、リンク機構は掘削機本体の両側部から外側方に向かって水平線に対して小さな角度でもって上方に傾斜した状態となっている。
【0013】
この状態から、バケットを閉じる方向に回動させると共に打撃手段によってバケットに下向きの打撃力を与えると、バケットの刃先が硬い地盤に食い込むが、掘削地盤に対する打撃時の反力がバケットに作用して掘削機本体を上方に持ち上げようとする。しかしながら、掘削機本体は上記リンク機構を介してグリッパを掘削地盤の両側面に当接させていると共にリンク機構は水平線に対して小さな角度でもって上方に傾斜した状態となっているから、上記掘削本体が上方に持ち上がろうとすると、リンク機構がさらに下方に回動しようとしてグリッパが極めて大きな押圧力でもって掘削地盤(ケーシング掘削の場合はケーシング内周面)の両側面に圧着し、掘削機本体が上方に持ち上がろうとするのを強固に阻止することになる。
【0014】
従って、打撃手段による打撃力の殆どが地盤に対するバケットの刃先の食い込み力として作用し、硬質地盤であってもバケットが大きく食い込んだ状態で閉止して一度で多量の地盤を掘削することができ、掘削効率が向上するものである。
【0015】
掘削機本体の両側方にグリッパを連結させている上記リンク機構として、2本のリンクを上下に並設してなる平行リンクを採用することによって、グリッパを常に垂直状態で掘削径方向に拡縮させることができ、その外側面を掘削壁面に全面的に均一に圧接させて打撃時における掘削機本体に作用する反力を確実に且つ強固に受止することができる。その上、これらの両側の平行リンクにおける上下いずれかのリンクの内側端部同士をピン結合や噛合歯車等によって互いに同期して同一量だけ回動可能に連結しておくことにより、グリッパを同時に同一量だけ拡縮させることができ、掘削機本体の軸心を常に縦穴の中心上に位置させて精度のよい縦穴の掘削が可能となる。
【0016】
また、グリッパを拡縮させて掘削壁面に着脱させる機構としては、これらのグリッパの上端に同じ長さの吊支リンクの下端部を連結し、これらの吊支リンクの上端部を重ね合わせて一体に連結して吊りワイヤロープに吊り下げるように構成してあり、掘削機本体を吊りワイヤロープによって吊り下げてそのバケットを縦穴の掘削底面に到達させ、吊りワイヤロープを弛ませると、両側のグリッパがその自重によってリンク機構を下方に回動させながら拡がり、掘削地盤の対向側面に当接させる。この状態にして上述したように、バケットに打撃を与えながら硬質地盤を掘削する。
【0017】
次いで、吊りワイヤロープを引き上げると、吊支リンクを介して両側のグリッパがリンク機構を上方に傾動させながら縦穴の中央部寄りに向かって縮小し、掘削壁面に対するこれらのグリッパの圧着、係止を解くと共に吊りワイヤロープによって掘削機全体を吊り上げ、バケット内の掘削土を地上に排出する。
【0018】
掘削機本体は、上部フレームとこの上部フレームに一体に垂設している棒状部材とからなり、この棒状部材の下端に上記バケットを構成している左右一対のシェルの上端内側端部を回動自在に枢着している。さらに、上記棒状部材に下部フレームを上下動自在に配設すると共にこの下部フレームの両側部と上記一対のシェルの上端外側部間をアーム部材によって連結してあり、下部フレームをジャッキによって上下動させることにより、バケットのシェルを互いに開放、閉止させるように構成している。また、上記アーム部材に打撃手段を装着してこのアーム部材の下端に枢着しているバケットのシェルに打撃力を伝達するように構成している。
【0019】
しかしながら、下部フレームやこの下部フレームを上下動させるジャッキなどを採用することなく、掘削機本体に直接、バケットの開閉用ジャッキを装着しておいてもよく、この場合にはバケットの上端面に打撃手段を設置して、バケットに直接、打撃力を伝達するように構成しておけばよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、図1〜図3において、1は掘削機本体で、縦穴Tの径よりも小径の上部フレーム2の中央部下面に一定長さを有する断面円形の棒状部材3の上端面を一体に固着して上部フレーム2から垂直下方に垂設してなり、上部フレーム2の両側部にリンク機構4、4を介して左右一対のグリッパ5、5を縦穴Tの径方向に拡縮自在に連結している一方、棒状部材3の下端に、バケット6を構成している左右一対のシェル6a、6aを腹合せ状にしてこれらの上端における内側端部を開閉自在に枢着している。
【0021】
さらに、棒状部材3に下部フレーム7を上下動自在に配設してあり、この下部フレーム7の下端部と上記上部フレーム2の下端部とをジャッキ8によって連結して該ジャッキ8の伸縮により下部フレーム7を棒状部材3に沿って上下動させるように構成していると共に、下部フレーム7の上端一側部と上記バケット6の一方のシェル6aの上端外側部間、及び、下部フレーム7の上端他側部と上記バケット6の他方のシェル6aの上端外側部間とに、それぞれアーム部材9、9を連結して下部フレーム7の上下動によりアーム部材9、9を介してバケット6を開閉させるように構成し、さらに、上記左右(両側)一対のアーム部材9、9にバケット6のシェル6aに打撃力を与える打撃手段10を装着している。
【0022】
掘削機本体1における上記上部フレーム2は、図3に示すように前後方向に長い水平部材2aの前後部に縦穴Aの内周面に沿って湾曲した一定円弧長の前後周壁板部2b、2bを一体に設けていると共に水平部材2aの上面における前部と後部とに、前後に小間隔を存して平行に対向している前後一対の垂直板部2c、2cをそれぞれ一体に立設してなるものであり、これらの前側の垂直板部2c、2c間における左右両側部と、後側の垂直板部2c、2c間における左右両側部とに上下に一定間隔を存してリンク4a、4bの内側端部を挿入して軸20、20により上下回動自在に枢着している。さらに、これらの上下一対のリンク4a、4bはその内側端から外側端に向かって斜め上方に傾斜させ、且つ互いに平行にした状態で垂直板部2c、2c間から外側方に突出させ、その外側端部を上記グリッパ5、5の内面前後部における上下部にそれぞれ軸21、21により回動自在に枢着している。
【0023】
左右両側に配設した上記グリッパ5、5は、その垂直な外側面を縦穴Tの掘削壁面tに沿って凸円弧状に湾曲した面に形成してあり、上記平行なリンク機構4の上下リンク4a、4bを斜め上方に起立した状態から下方に向けて回動させることにより、これらのグリッパ5、5を径方向に拡げて掘削壁面tに当接させた状態においては、上下リンク4a、4bは水平状態にまで回動することなく、水平線に対して小さな角度でもって上方に傾斜した状態となるようにその長さ等を設定している。
【0024】
また、グリッパ5、5の内側面の前後部には、図3に示すように上記上部フレーム2の垂直板部2c、2cにそれぞれ対向させてこれらの前後垂直部材2c、2cと同一間隔を存して突片5a、5aをそれぞれ突設してあり、この突片5a、5a間に対向するリンク4a、4bの外端部を挿入して上述したように軸21によって回動自在に枢着していると共に、リンク機構4の上下リンク4a、4bを上方に回動させてグリッパ5、5を縮小する方向に移動させた時に、その突片5a、5aの垂直な内側端面が上部フレーム2の上記垂直板部2cの垂直な側端面に当接してそれ以上の移動を阻止するように構成している。
【0025】
さらに、上部フレーム2の垂直板部2c、2cの両側に配設している上記リンク機構4、4において、左右に相対した上側のリンク4a、4aの枢着部20から内側方に突出した内側端部に長孔23、23を設けていると共にこれらの内側端部を互いに重ね合わせた状態にして該長孔23、23に、上記垂直板部2c、2cの中央部に設けている縦長孔24に上下動自在に挿通したスライドピン25を挿通させてあり、従って、左右のリンク機構4、4は、互いに同期して同一量、上下方向に回動し、両側のグリッパ5、5を上部フレーム2の縦軸心に対して対称的に同時に同一量だけ拡縮させるように構成している。なお、このような同調機構としては、左右に相対した上側のリンク4a、4aの枢着部20から内側方に突出した内側端部に互いに噛合した円形又は扇形歯車を固着してなる構造を採用してもよい。
【0026】
上部フレーム2に対して左右のリンク機構4、4を回動させることによってグリッパ5、5を縦穴Tの掘削壁面tに着脱させる機構11としては、両側のグリッパ5、5の上端面に同一長さを有する左右一対の吊支リンク12、12の下端部を左右方向に回動自在に枢着すると共にこれらの吊支リンク12、12の上端部を重ね合わせて回動自在に連結し、該上端部に設けている吊支用孔13に吊りワイヤロープ14の下端部を結着してなるものであり、この吊りワイヤロープ14を地上に設置している揚重設備(図示せず)の巻き取りドラムに巻回してこの巻き取りドラムからの引き出し、巻き戻しによって掘削機本体1を縦穴T内と地上間で昇降させるように構成している。なお、吊支リンク12、12の代わりに、吊りワイヤロープ14の下端部を二股状に分岐したロープ部に形成してこのロープ部の下端を吊支用孔13に結着した機構としておいてもよい。
【0027】
掘削機本体1の上記垂直棒状部材3に上下動自在に配設している上記下部フレーム7は、その下半部を垂直棒状部材3に上下摺動自在に被嵌した筒部7aに形成していると共にこの筒部7aの上端に枠体部7b、7bを一体に固着してなり、この下部フレーム7の前後側に上記ジャッキ8、8を垂直状に配設してこれらのジャッキ8、8の上端を掘削機本体1の上部フレーム2における下面前後部に枢着し、下端を筒部7aの前後周面に枢着している。
【0028】
この下側フレーム7の両側部と上記バケット6のシェル6a、6a間を連結している左右一対のアーム部材9、9は、縦長の前後板材9a、9aを小間隔を存して複数個のボルト9bにより一体に固着してなる中空枠形状に形成されてあり、これらのアーム部材9、9の上端部を上記下側フレーム7の枠体部7bの上端両側部にそれぞれ軸22、22により回動自在に連結していると共に下端部をバケット6のシェル6a、6aの上端面外側端部に突設している前後ブラケット26、26間に挿入して該下端部に設けている縦長孔15にブラケット26、26間に固定、支持されている軸27を挿通させ、この軸27に回動自在に連結している。
【0029】
さらに、これらのアーム部材9、9の中空内部には、油圧ブレーカからなる打撃手段10、10がその叩打ロッド10a を上記軸27の上周部に臨ませた状態で装着、固定されている。
【0030】
次に、このように構成した縦穴掘削機によって固結粘土層や礫層などの硬質地盤に縦穴Tを掘り下げていくには、まず、地上に設置している揚重設備によってこの縦穴掘削機を吊りワイヤロープ14を介して図1に示すように、縦穴Tの掘削底面にまで吊り下ろす。この際、バケット6の開閉用ジャッキ8を収縮させることによってバケット6を構成している左右一対のシェル6a、6aを開放しておく。
【0031】
縦穴掘削機が掘削底面に達してバケット6のシェル6a、6aの刃先が掘削底面に当接したのち、さらに吊りワイヤロープ14を一定長さだけ弛ませると、図4に示すように両側のグリッパ5、5がその自重によってリンク機構4、4を下方に回動、即ち、水平線に対する傾斜角度を減少させながら拡がってその外側面を縦穴Tの掘削壁面tに全面的に当接させる。この状態にすると、両側のリンク機構4、4の上下平行リンク4a、4bは、水平線に対して上方に小さな角度でもって傾斜した形態を保持している。
【0032】
この状態にしてバケット開閉用ジャッキ8を伸長させると共に、打撃手段10を作動させることによって、縦穴Tの硬質の掘削底面を掘り下げていくものであるが、上記バケット開閉用ジャッキ8を伸長させると、下側フレーム7が掘削機本体1の棒状部材3をガイドとして下方に移動し、アーム部材9、9を介してバケット6を押し下げようとする。この時、バケット6は掘削底面に当接、受止されているので、上記下側フレーム7の下動によるバケット6の押し下げ力は、掘削壁面からの反力として掘削機本体1を持ち上ける方向に作用する。
【0033】
この掘削機本体1の持ち上がり力は、リンク機構4の平行リンク4a、4bを介して掘削壁面tに当接している両側のグリッパ5、5に作用するが、平行リンク4a、4bは上述したように、水平線近くにまで下傾した状態となっているから、掘削機本体1の上部フレーム2とこのリンク機構4の平行リンク4a、4bとがトッグルジョイントと同じ作用を行ってグリッパ5、5が掘削壁面tに対してスリップすることなく、大きな圧力でもって食い込み方向に強固に圧着、係止した状態となる。
【0034】
従って、掘削機本体1が掘削壁面tに固定させられた状態にしてジャッキ8、8の伸長力により下側フレーム7が下動し、両側のアーム部材9、9を介してバケット6のシェル6a、6aが掘削機本体1の棒状部材3の先端(下端)を支点として互いに閉じる方向に向かって内方に回動し、縦穴Tの底面の地盤を掘削する。このバケット6における両側シェル6a、6aの閉止方向の回動による地盤の掘削時に、上記油圧ブレーカからなる打撃手段10を作動させると、その叩打ロッド10aによってアーム部材9の下端とバケット6のシェル6aとを連結している軸27を叩打し、バケット6のシェル6aに下向きの打撃力を伝達して、シェル6aの刃先を地盤に食い込ませながら掘削していく。
【0035】
この際、上記開閉用ジャッキ8、8の伸長により、下側フレーム7を介してアーム部材9、9が押し下げられているので、これらのアーム部材9、9の縦長孔15の上周部にバケット6のシェル6a、6aに突設しているブラケット26、26間に固定された上記軸27の上周部が当接して該軸27の下周部と縦長孔15の下周部との間に隙間が存在し、この隙間を介して上記打撃手段10による打撃力がバケット6のシェル6aに確実に伝達される。
【0036】
また、この打撃手段10によりバケット6のシェル6aが下向きの打撃力を受けて上述したように、その刃先を地盤に食い込ませるが、この場合においても、地盤に対する反力が発生してその反力によりバケット6を介して掘削機本体1が上方に持ち上がろうとする。しかしながら、この時も掘削機本体1から外側に傾斜しているリンク機構4の平行リンク4a、4bは、水平線近くにまで下傾した状態となっているから、グリッパ5、5が掘削壁面tに対してスリップすることなく、大きな圧力でもって強固に圧着、係止し、掘削機本体1が持ち上がることなく、打撃力の殆ど全てをバケット6のシェル6aの地盤に対する刃先の食い込み力として作用し、硬質地盤であってもバケットが大きく食い込みながら閉止して一度で多量の地盤を掘削することができるものである。
【0037】
こうして掘削した土を地上側に排出するには、まず、吊りワイヤロープ14の引き上げを開始すると、吊支リンク12、12を介して両側のグリッパ5、5がリンク機構4、4を上方に回動させながら互いに接近する方向に引き寄せられ、図5に示すように、その対向内側端面に突設している突片5a、5aを掘削機本体1の上部フレーム2における垂直板部2cの垂直な外側端面に当接させる。この状態になると、グリッパ5、5はそれ以上、縮小せず、吊りワイヤロープ14の引き上げ力がグリッパ5、5からリンク機構4、4を介して掘削機本体1に伝達して掘削機全体が引き上げられ、地上に引き上げたのち、バケット6を地上に適所に設置している掘削口貯留部上で開放させることによって該バケット6内の掘削土を貯留部に投入、排出し、再び、縦穴Tの掘削底面に達するまで吊り下げて上記同様に打撃手段10を作動させながらバケット6を閉止することにより地盤を掘削し、この作業を繰り返し行って所定深さの縦穴Tを掘削するものである。
【0038】
なお、以上の実施例においては、掘削機本体1の上部フレーム2の両側部と両側のグリッパ5、5とを連結しているリンク機構4として平行な上下リンク4a、4bを採用することによってグリッパ5、5をその外側面が常に垂直状に維持した状態で拡縮させるように構成し、その上、両側のリンク機構4、4における対向する上側のリンク4a、4aの内端部同士ピン結合、或いは、噛合歯車によって同期的に上下動させるようにしているが、必ずしも、平行リンク機構とすることなくそれぞれ1本のリンクであっても掘削機本体1の持ち上がり力をグリッパ5、5に掘削壁面tに対する強力な食い込み方向の圧着力として作用させることができる。
【0039】
また、バケット6のシェル6a、6aの外周側面を断面円形の縦穴Tの周方向に沿う円弧状面に形成しているが、平板形状に形成して方形断面の縦穴Tを掘削するように形成しておいてもよい。この場合には、上記グリッパ5、5の外側面も互いに平行な垂直平坦面に形成しておくものである。
【0040】
さらに、上記グリッパ5、5の掘削壁面tに対する着脱機構として、グリッパ5、5の上端に吊支リンク12、12の下端を回動自在に枢着し、これらの吊支リンク12、12の上端部を吊りワイヤロープ14の下端部に一体に結着した構造としているが、上記吊支リンク12、12に代えて、吊りワイヤロープ14の下端部に一定長さのワイヤロープを二股状に分岐させた状態で連結し、これらのワイヤロープの下端をグリッパ5、5の上端部にそれぞれ連結した構造としておいてもよい。
【0041】
さらにまた、上記実施の形態においては、掘削機本体1の棒状部材3にジャッキ8、8の伸縮によって上下動する下部フレーム7を配設してこの下部フレーム7とバケット6のシェル6a、6a間を、打撃手段10を備えたアーム部材9、9によって連結した構造としているが、このような下部フレーム7を採用することなく、例えば、図6に示すように、掘削機本体1の上部フレーム2の下端両側部と、棒状部材3の下端に回動自在に連結したバケット6のシェル6a、6aの外側端部との間にこのバケット6を開閉するジャッキ8'、8'を連結し、バケット6のシェル6a、6aの上面に打撃手段10、10を装着した構造としておいてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の縦穴掘削機によれば、請求項1に記載したように、下端部に開閉自在なバケットを備えている掘削機本体と、上記バケットの打撃手段と、バケットの上方における上記掘削機本体の両側方に配設されて掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜したリンク機構を介して掘削機本体に連結しているグリッパと、掘削機本体を縦穴底面上に吊り下ろした時に上記リンク機構を下傾動させてグリッパを縦穴の壁面に当接させ、掘削機本体を吊り上げた時に上記リンク機構を上傾動させて縦穴の壁面に対する圧着を解くグリッパの着脱機構とから構成しているので、この縦穴掘削機を掘削底面にまで吊り下ろすことによってリンク機構が外側方に傾動してグリッパが自動的に掘削壁面に当接させることができ、その上、この状態においては、リンク機構は掘削機本体の両側部から外側方に向かって水平線に対して小さな角度でもって上方に傾斜した状態となっているから、バケットを閉じる方向に回動させると共に打撃手段によってバケットに下向きの打撃力を与えた場合には、その打撃力の反力を確実に且つ強固に掘削壁面に受止させて掘削機本体の持ち上がりを阻止することができ、打撃手段による打撃力の殆どを地盤に対するバケットの刃先の食い込み力として作用させて、硬質地盤であっても一度で多量の地盤を掘削することができ、掘削効率を向上させることができるものである。
【0043】
また、掘削機本体の両側方にグリッパを連結させている上記リンク機構として、2本のリンクを上下に並設してなる平行リンクを採用することで、グリッパを常に垂直状態で掘削径方向に拡縮させることができ、その外側面を掘削壁面に全面的に均一に圧接させて打撃時における掘削機本体に作用する反力を確実に且つ強固に受止することができる。その上、これらの両側の平行リンクにおける上下いずれかのリンクの内側端部同士をピン結合や噛合歯車等によって互いに同期して同一量だけ回動可能に連結しているので、グリッパを同時に同一量だけ拡縮させることができ、掘削機本体の軸心を常に縦穴の中心上に位置させて精度のよい縦穴の掘削が可能となる。
【0044】
さらに、上記グリッパを拡縮させて掘削壁面に着脱させる機構として、これらのグリッパの上端に同じ長さの吊支リンクの下端部を連結し、これらの吊支リンクの上端部を重ね合わせて一体に連結して吊りワイヤロープに吊り下げるように構成しているので、掘削機本体を吊りワイヤロープによって吊り下げてそのバケットを縦穴の掘削底面に到達させ、吊りワイヤロープを弛ませることによって、両側のグリッパをその自重によってリンク機構を下方に回動させながら自動的に掘削地盤の対向側面に当接させることができ、この状態にして上述したようにバケットに打撃を与えながら硬質地盤を掘削することができる。
【0045】
さらに、吊りワイヤロープを引き上げると、吊支リンクを介して両側のグリッパがリンク機構を上方に傾動させながら縦穴の中央部寄りに向かって縮小するので、掘削壁面に対するこれらのグリッパの圧着、係止を簡単且つ確実に解くことができ、吊りワイヤロープによって掘削機全体を吊り上げてバケット内の掘削土を地上に排出する作業を円滑に行うことができる。
【0046】
また、請求項3に係る発明は、上記掘削機本体として上部フレームとこの上部フレームに一体に垂設している棒状部材とから構成し、この棒状部材の下端に上記バケットを構成している左右一対のシェルの上端内側端部を回動自在に枢着すると共に、この棒状部材に下部フレームを上下動自在に配設して、該下部フレームの両側部と上記一対のシェルの上端外側部間をアーム部材によって連結し、さらに、これらのアーム部材に打撃手段である油圧ブレーカを装着しているので、下部フレームをジャッキによって上下動させることにより、バケットのシェルを互いに対称的に同時に開放、閉止させながら地盤の掘削を効率的に行うことができると共に、上記アーム部材に装着している打撃手段によってバケットのシェルに打撃力を均等に伝達しながら円滑な掘削を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦穴掘削機を縦穴内に挿入した状態の簡略正面図、
【図2】その側面図、
【図3】平面図、
【図4】掘削している状態の簡略正面図、
【図5】掘削後、吊り上げた状態の簡略正面図、
【図6】別な実施の形態を示す簡略正面図。
【符号の説明】
1 掘削機本体
2 上部フレーム
3 棒状部材
4 リンク機構
5 グリッパ
6 バケット
7 下部フレーム
8 ジャッキ
9 アーム部材
10 打撃手段
11 グリッパ着脱機構
T 縦穴
Claims (3)
- 下端部に開閉自在なバケットを備えている掘削機本体と、上記バケットの打撃手段と、バケットの上方における上記掘削機本体の両側方に配設されて掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜したリンク機構を介して掘削機本体に連結しているグリッパと、掘削機本体を縦穴底面上に吊り下ろした時に上記リンク機構を下傾動させてグリッパを縦穴の壁面に当接させ、掘削機本体を吊り上げた時に上記リンク機構を上傾動させて縦穴の壁面に対する圧着を解くグリッパの着脱機構とからなり、このグリッパの着脱機構は、両側のグリッパの上端に長さの等しい吊支リンクの下端部をそれぞれ回動自在に連結し、これらの吊支リンクの上端部を互いに回動自在に連結してこの連結部に吊りワイヤロープの下端部を結着してなることを特徴とする縦穴掘削機。
- 下端部に開閉自在なバケットを備えている掘削機本体と、上記バケットの打撃手段と、バケットの上方における上記掘削機本体の両側方に配設されて掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜したリンク機構を介して掘削機本体に連結しているグリッパと、掘削機本体を縦穴底面上に吊り下ろした時に上記リンク機構を下傾動させてグリッパを縦穴の壁面に当接させ、掘削機本体を吊り上げた時に上記リンク機構を上傾動させて縦穴の壁面に対する圧着を解くグリッパの着脱機構とからなり、このグリッパの着脱機構は、吊りワイヤロープの下端部に一定長さのワイヤロープを二股状に分岐させた状態で連結し、これらのワイヤロープの下端をグリッパの上端部にそれぞれ連結してなることを特徴とする縦穴掘削機。
- 下端部に開閉自在なバケットを備えている掘削機本体と、上記バケットの打撃手段と、バケットの上方における上記掘削機本体の両側方に配設されて掘削機本体から斜め上方に向かって傾斜したリンク機構を介して掘削機本体に連結しているグリッパと、掘削機本体を縦穴底面上に吊り下ろした時に上記リンク機構を下傾動させてグリッパを縦穴の壁面に当接させ、掘削機本体を吊り上げた時に上記リンク機構を上傾動させて縦穴の壁面に対する圧着を解くグリッパの着脱機構とからなる縦穴掘削機において、上記掘削機本体は、上部フレームとこの上部フレームの中央から下方に垂設している一定長さの棒状部材とからなり、この棒状部材の下端に、上記バケットを構成している左右一対のシェルの上端内側端部を回動自在に枢着している一方、上記上部フレームの両側部に上記リンク機構を介して左右一対の上記グリッパを縦穴の径方向に拡縮自在に連結してあり、さらに、上記棒状部材にジャッキの作動によって上下動する下部フレームを配設し、この下部フレームの上端両側部に左右一対のアーム部材の上端部をそれぞれ回動自在に連結すると共にこれらのアーム部材の下端部を上記左右一対のシェルの上端外側部にそれぞれ回動自在に連結し、これらのアーム部材に打撃手段である油圧ブレーカを装着していることを特徴とする縦穴掘削機。
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