JP3767056B2 - 硬化性水系分散体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、硬化性水系分散体に関わり、さらに詳しくは、保存安定性が優れ、しかも密着性、硬度、耐アルカリ性、耐有機薬品性、耐湿性、耐候性、耐水性、耐温水性、耐水強度、透明性、汚染回復性、撥水性、再分散性等にも優れており、各種基材に対するコーティング材、印刷インキ等として有用な硬化性水系分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、コーティング材は様々な分野で使用されており、その適用範囲は拡大の一途をたどっているが、それに伴い、コーティング材に対する要求性能もますます高度化しており、近年では、密着性、硬度、耐アルカリ性、耐有機薬品性、耐湿性、耐候性、耐水性、耐温水性、耐水強度、透明性、汚染回復性等の性能バランスに優れたコーティング材が求められている。
このような要求の一部を満たすコーティング材として、オルガノシランの部分縮合物、コロイダルシリカの分散液およびシリコーン変性アクリル樹脂からなる組成物(特開昭60−135465号公報)、あるいはオルガノシランの縮合物、ジルコニウムアルコキシドのキレート化合物および加水分解性シリル基含有ビニル系樹脂からなる組成物(特開昭64−1769号公報)等のシラン系コーティング材が提案されているが、これらのシラン系コーティング材はいずれも溶剤型であり、近年における低公害、省資源、安全衛生等の観点から、脱溶剤化への要請が強く、水性タイプへと移行しつつある。
しかし、従来の水性タイプのシラン系コーティング材は、溶剤型シラン系コーティング材に比較して、耐溶剤性、耐水性、耐候性、耐損傷性等に劣り、密着性も必ずしも十分とはいえないため、塗膜が次第に劣化して光沢の低下や変色を来たし、甚だしい場合には基材表面から剥離することがあり、また耐水性が十分でないため、水の作用により膨れを生じる場合もあり、これは、例えば水分と接触する用途では大きな問題であり、その克服が強く望まれていた。
また、水性タイプのシラン系コーティング材の耐水性、耐薬品性等の性能の向上を期待できるものとして、反応型樹脂エマルジョンの開発が進められており、その例として、加水分解性シリル基とアミンイミド基とを有するビニル系重合体を含有する反応型樹脂エマルジョン(特公平7−26035号公報)や、アルコキシシリル基を有するビニル系重合体の水分散体と錫化合物の水分散体からなる水性塗料組成物(特公平7−91510号公報)が提案されている。
しかしながら、これらの反応型樹脂エマルジョンは、保存安定性に劣り、特に長期間保存した場合、ゲル化したり、また長期間保存後のエマルジョンから得られる塗膜の性能が、製造直後のエマルジョンから得られる塗膜とは異なり、安定した品質を確保できないという欠点があり、実用性の面で問題があった。また保存安定性が比較的良好な場合にも、密着性、硬度、耐アルカリ性、耐有機薬品性、耐湿性、耐候性、耐水性、耐温水性、耐水強度、透明性、汚染回復性等を総合した性能バランスの面では満足できないものであった。
一方、水性タイプのシラン系エマルジョンは印刷インキとしても使用されているが、従来の水性タイプの印刷インキでは、印刷物の耐久性や品質が必ずしも満足できず、また一度乾燥すると再分散が困難で、版詰まり等を招くという問題があった。そこで、印刷インキの再分散性を改善するため、湿潤剤等を添加することも行われているが、この場合は耐水強度等が低下する欠点があった。
しかも、従来の水性タイプのシラン系エマルジョンでは、高温(通常、150℃以上)で硬化させる必要があるため、作業性や経済性に問題があり、また耐熱性の低い基材に対しては適用できないという欠点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来技術における前記問題点を背景になされたもので、その課題は、保存安定性が優れ、しかも密着性、硬度、耐アルカリ性、耐有機薬品性、耐湿性、耐候性、耐水性、耐温水性、耐水強度、透明性、汚染回復性、撥水性、再分散性等にも優れた硬化性水系分散体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、
ポリオルガノシロキサンとカルボニル基および加水分解性シリル基を有するビニル系重合体とが化学的に結合してなる重合体(A)を水系媒体中に分散して含有し、さらに架橋剤として分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する多官能性ヒドラジン誘導体(B)を含有する硬化性水系分散体であって、前記ビニル系重合体がカルボニル基を有するビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体およびアミンイミド基含有ビニル系単量体を含む単量体混合物から得られる重合体であることを特徴とする硬化性水系分散体、
からなる。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
ポリオルガノシロキサン
重合体(A)の一方の構成成分であるポリオルガノシロキサンとしては、下記一般式(1)で表されるオルガノシラン(以下、「オルガノシラン(1)」という。)が重縮合した構造を有するものが好ましい。
(R1)n Si(OR2)4-n ・・・(1)
〔一般式(1)において、R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜4のアシル基を示し、nは0〜2の整数である。〕
一般式(1)において、R1 の炭素数1〜8の有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基等のアルキル基のほか、γ−クロロプロピル基、γ−ブロモプロピル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−(メタ)アクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、γ−アミノプロピル基、γ−ジメチルアミノプロピル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、ビニル基、フェニル基等を挙げることができる。
また、R2 の炭素数1〜5のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等を挙げることができ、炭素数1〜4のアシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等を挙げることができる。
【0006】
このようなオルガノシラン(1)の具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等のアルコキシシラン類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン等のアシルオキシシラン類等を挙げることができ、好ましくはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランである。
【0007】
これらのオルガノシラン(1)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、本発明においては、一般式R1 Si(OR2)3 で表される化合物40重量%以上と一般式R1 2Si(OR2)2 で表される化合物とからなる混合物を使用することが好ましく、特に、CH3 Si(OR2)3 で表される化合物を、好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上含有する前記混合物を使用することにより、特に優れた水系分散体を得ることができる。
本発明において、オルガノシラン(1)は、そのままあるいは加水分解物および/またはその部分縮合物として使用される。この場合、重合体(A)を製造する際のオルガノシラン(1)の重縮合反応により、ポリオルガノシロキサン鎖を形成しつつ、オルガノシラン(1)の加水分解により生成したヒドロキシシリル基と後述するカルボニル基含有重合体(a)中のヒドロキシシリル基との縮合反応が生起し、該ポリオルガノシロキサン鎖が該ビニル系重合体(a)と化学的に結合させることができる。
オルガノシラン(1)の前記部分縮合物のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好ましくは800〜100,000、さらに好ましくは1,000〜50,000である。
【0008】
カルボニル基含有重合体
重合体(A)の他方の構成成分であるカルボニル基および加水分解性シリル基を有するビニル系重合体(以下、「カルボニル基含有重合体」という。)としては、カルボニル基を有するビニル系単量体(以下、「カルボニル基含有単量体」という。)を含む単量体混合物から得られるビニル系重合体からなり、その重合体分子鎖の側鎖および/または末端に、加水分解性シリル基および/またはヒドロキシシリル基(以下、これらの基をまとめて「加水分解性シリル基等」という。)を、少なくとも1個、好ましくは1〜20個、さらに好ましくは2個〜10個有する重合体(以下、「カルボニル基含有重合体(a)」という。)が好ましい。ここで、カルボニル基とはアルド基あるいはケト基を意味する。
このようなカルボニル基含有重合体(a)は、例えば、該重合体の存在下で前記オルガノシラン(1)を加水分解・重縮合させることにより、該重合体中のヒドロキシシリル基とオルガノシラン(1)に由来するヒドロキシシリル基とが縮合反応を起こし、該重合体とポリオルガノシロキサンとを化学的に結合させることができ、保存安定性が著しく優れた水系分散体を得ることができる。
カルボニル基含有重合体(a)における加水分解性シリル基等は、一般に、下記一般式(2)で表される。
【0009】
【化1】
【0010】
〔一般式(2)において、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基等の加水分解性基または水酸基、R3 は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基または炭素数1〜10のアラルキル基を示し、mは1〜3の整数である。〕
加水分解性シリル基等は、カルボニル基含有重合体(a)中に1種以上存在することができる。
カルボニル基含有重合体におけるカルボニル基含有単量体のうち、アルド基を有するビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクロレイン、クロトンアルデヒド、ホルミルスチレン、ホルミル−α−メチルスチレン、ジアセトンアクリルアミド、(メタ)アクリルアミドピバリンアルデヒド、3−(メタ)アクリルアミドメチル−アニスアルデヒドや、下記一般式(3)で表されるβ−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジアルキルプロパナール類等を挙げることができる。
【0011】
【化2】
【0012】
〔一般式(3)において、R4 は水素原子またはメチル基、R5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、R6 は炭素数1〜3のアルキル基、R7 は炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
一般式(3)で表されるβ−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジアルキルプロパナール類の具体例としては、β−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジメチルプロパナール(即ち、β−(メタ)アクリロキシピバリンアルデヒド)、β−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジエチルプロパナール、β−(メタ)アクリロキシ−α,α−ジプロピルプロパナール、β−(メタ)アクリロキシ−α−メチル−α−ブチルプロパナール、β−(メタ)アクリロキシ−α,α,β−トリメチルプロパナール等を挙げることができる。
また、ケト基を有するビニル系単量体としては、例えば、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、4〜7個の炭素原子を有するビニルアルキルケトン類(例えば、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニル−n−プロピルケトン、ビニル−i−プロピルケトン、ビニル−n−ブチルケトン、ビニル−i−ブチルケトン、ビニル−t−ブチルケトン等)、ビニルフェニルケトン、ビニルベンジルケトン、ジビニルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、アセトニトリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート−アセチルアセテート、ブタンジオール−1,4−(メタ)アクリレート−アセチルアセテート等を挙げることができる。
これらのカルボニル基含有単量体のうち、特にアクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ビニルメチルケトン等が好ましい。
前記カルボニル基含有単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、カルボニル基含有単量体は、他のビニル系単量体との混合物として使用される。カルボニル基含有単量体と他のビニル系単量体との混合物中におけるカルボニル基含有単量体の含有量は、好ましくは0.5〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%、特に好ましくは5〜15重量%である。この場合、カルボニル基含有単量体の含有量が0.5重量%未満では、塗膜の耐溶剤性、耐損傷性等が低下する傾向があり、一方30重量%を超えると、塗膜の耐水性等が低下する傾向がある。
【0013】
カルボニル基含有単量体と共に用いられる他のビニル系単量体は、カルボキシル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体およびアミンイミド基含有ビニル系単量体を含む、カルボニル基含有単量体と共重合可能なビニル系単量体であり、例えば、
カルボキシル基含有ビニル系単量体として、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、けい皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノエチル、ヘキサヒドロフタル酸モノ−2−(メタ)アクリロイルオキシエチル等;
水酸基含有ビニル系単量体として、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の置換ヒドロキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;グリセリンのモノ−またはジ−(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのモノ−またはジ−(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのモノ−、ジ−またはトリ−(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールの遊離水酸基含有(メタ)アクリレート類;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド等のN−メチロール置換不飽和カルボン酸アミド類;2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル等の水酸基含有ビニルエーテル類;
アミンイミド基含有ビニル系単量体として、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1−メチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−2’−フェノキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミド等のほか、
【0014】
水酸基に変換しうる基を有するビニル系単量体として、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、エポキシ化シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の不飽和エポキシ化合物;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリルレート、i−ブチル(メタ)アクリルレート、sec−ブチル(メタ)アクリルレート、t−ブチル(メタ)アクリルレート、n−アミル(メタ)アクリルレート、i−アミル(メタ)アクリルレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、p−メトキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルコキシ(シクロ)アルキル(メタ)アクリレート類;
パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
2−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルキル基含有(メタ)アクリレート類;
2−(ジメチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、2−(ジエチルアミノエトキシ)エチル(メタ)アクリレート、3−(ジメチルアミノエトキシ)プロピル(メタ)アクリレート等のアミノアルコキシアルキル基含有(メタ)アクリレート類;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシプロピオキシフェニル〕プロパン、2,2′−ビス〔4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル〕プロパン、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレート類;
スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、3,4−ジメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−エトキシスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、4−クロロ−3−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン等の芳香族ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N’−エチレンビス(メタ)アクリルアミド、マレインアミド、マレイミド等の不飽和カルボン酸のアミドあるいはイミド類;
(メタ)アクリロニトリル、クロトンニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレート、2−シアノプロピル(メタ)アクリレート、3−シアノプロピル(メタ)アクリレート、けい皮酸ニトリル等のシアノ基含有不飽和単量体類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン類;
後述する加水分解性シリル基等を有するビニル系単量体、チッソ(株)製サイラプレーンFM0711(商品名)等の重合性シラン化合物
等を挙げることができる。
【0015】
本発明において、他のビニル系単量体としては、前記したカルボキシル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体、アミンイミド基含有ビニル系単量体等の親水性単量体、あるいはこれらの親水性単量体とそれ以外のビニル系単量体との混合物が好ましく、特にカルボキシル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体およびアミンイミド基含有ビニル系単量体のそれぞれ1種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
また、前記親水性ビニル系単量体のうち、カルボキシル基含有ビニル系単量体としては、特に(メタ)アクリル酸が好ましく、水酸基含有ビニル系単量体としては、特に2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく、アミンイミド基含有ビニル系単量体としては、特に1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−2’−フェノキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミド等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸アミドイミドが好ましい。
カルボニル基含有重合体を製造する際に、カルボニル基含有単量体と親水性ビニル系単量体とを、場合によりこれら以外のビニル系単量体とともに共重合させる場合、全単量体混合物中の親水性ビニル系単量体の含有量は、好ましくは0.05〜50重量%、さらに好ましくは0.05〜40重量%である。
この場合、カルボニル基含有重合体中の親水性ビニル系単量体の特に好ましい含有量は、該ビニル系単量体の種類によって変わる。即ち、
(1) カルボキシル基含有ビニル系単量体の含有量は、特に0.5〜10重量%が好ましく、
(2) 水酸基含有ビニル系単量体の含有量は、特に5〜30重量%が好ましく、
(3) アミンイミド基含有ビニル系単量体の含有量は、特に0.05〜3重量%が好ましい。
本発明において、親水性ビニル系単量体の含有量を前記範囲内とすることにより、得られる水系分散体の保存安定性が特に優れたものとなる。
【0016】
カルボニル基含有重合体(a)は、例えば、
(イ)重合体分子鎖の側鎖および/または末端に炭素・炭素二重結合を有するカルボニル基含有重合体(以下、「カルボニル基含有不飽和重合体」という。)を合成し、該重合体中の炭素−炭素二重結合に、加水分解性シリル基等を有するヒドロシラン化合物を付加反応させる方法、
(ロ)後述する加水分解性シリル基等を有するビニル系単量体とカルボニル基含有単量体とを含有する単量体混合物を共重合する方法
等により製造することができる。
前記(イ)の方法に使用されるカルボニル基含有不飽和重合体は、例えば、下記のようにして製造することができる。
即ち、(イ−1)カルボニル基含有単量体を、場合により他のビニル系単量体とともに(共)重合して、適当な官能基を有する前駆(共)重合体を合成したのち、該前駆(共)重合体中の官能基に、該官能基と反応しうる官能基(以下、「相補的官能基」という。)と炭素・炭素二重結合とを有する不飽和化合物を反応させることにより、重合体分子鎖の側鎖に炭素−炭素二重結合を有するカルボニル基含有不飽和重合体を製造することができる。
また、(イ−2)適当な官能基を有するラジカル重合開始剤(例えば、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸等)を使用し、あるいはラジカル重合開始剤と連鎖移動剤の双方に適当な官能基を有する化合物(例えば、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸とジチオグリコール酸等)を使用し、カルボニル基含有単量体を、場合により他のビニル系単量体とともに(共)重合して、重合体分子鎖の片末端あるいは両末端にラジカル重合開始剤や連鎖移動剤に由来する官能基を有する前駆(共)重合体を合成したのち、該前駆(共)重合体中の官能基に、相補的官能基と炭素・炭素二重結合とを有する不飽和化合物を反応させることにより、重合体分子鎖の片末端あるいは両末端に炭素−炭素二重結合を有するカルボニル基含有不飽和重合体を製造することができる。
さらに、(イ−3)前記(イ−1)と(イ−2)の方法を組み合せることにより、重合体分子鎖の側鎖と片末端あるいは両末端とに炭素−炭素二重結合を有するカルボニル基含有不飽和重合体を製造することができる。
(イ−1)および(イ−2)の方法における官能基と相補的官能基との反応の例としては、カルボキシル基と水酸基とのエステル化反応、カルボン酸無水物基と水酸基との開環エステル化反応、カルボキシル基とエポキシ基とのエステル化反応、カルボキシル基とアミノ基とのアミド化反応、カルボン酸無水物基とアミノ基との開環アミド化反応、エポキシ基とアミノ基との開環付加反応、水酸基とイソシアネート基とのウレタン化反応等を挙げることができる。
相補的官能基と炭素・炭素二重結合とを有する不飽和化合物としては、例えば、カルボニル基含有単量体と共に用いられる他のビニル系単量体として例示したカルボキシル基含有ビニル系単量体あるいはその無水物類、水酸基含有ビニル系単量体、アミノ基含有ビニル系単量体およびエポキシ基含有ビニル系単量体のほか、前記水酸基含有ビニル系単量体とジイソシアネート化合物とを等モルで反応させることにより得られるイソシアネート基含有不飽和化合物等を挙げることができる。
【0017】
また、(イ)の方法に使用される加水分解性基等を有するヒドロシラン化合物としては、例えば、メチルジクロルシラン、フェニルジクロルシラン、トリクロルシラン等のハロゲン化シラン類;メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン等のアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシラン等のアシロキシシラン類;ジメチル・アミノキシシラン、メチルジアミノキシシラン、トリアミノキシシラン等のアミノキシシラン類;メチルジフェノキシシラン、トリフェノキシシラン等のフェノキシシラン類;メチルジ(チオメトキシ)シラン、トリ(チオメトキシ)シラン等のチオアルコキシシラン類;メチル・ジアミノシラン、トリアミノシラン等のアミノシラン類等を挙げることができる。
これらのヒドロシラン化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
次に、前記(ロ)の方法に使用される加水分解性シリル基等を有するビニル系単量体は、下記一般式(4)で表される。
【0018】
【化3】
【0019】
〔一般式(4)において、X、R3 およびmはそれぞれ一般式(2)と同義であり、Yは重合性炭素−炭素二重結合を有する有機基を示す。〕
このような加水分解性シリル基等を有するビニル系単量体の具体例としては、
CH2 =CHSi(CH3)(OCH3)2 、CH2 =CHSi(OCH3)3 、
CH2 =CHSi(CH3)Cl2 、CH2 =CHSiCl3 、
CH2 =CHCOO(CH2)2 Si(CH3)(OCH3)2 、
CH2 =CHCOO(CH2)2 Si(OCH3)3 、
CH2 =CHCOO(CH2)3 Si(CH3)(OCH3)2 、
CH2 =CHCOO(CH2)3 Si(OCH3)3 、
CH2 =CHCOO(CH2)2 Si(CH3)Cl2 、
CH2 =CHCOO(CH2)2 SiCl3 、
CH2 =CHCOO(CH2)3 Si(CH3)Cl2 、
CH2 =CHCOO(CH2)3 SiCl3 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)2 Si(CH3)(OCH3)2 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)2 Si(OCH3)3 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)3 Si(CH3)(OCH3)2 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)3 Si(OCH3)3 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)2 Si(CH3)Cl2 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)2 SiCl3 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)3 Si(CH3)Cl2 、
CH2 =C(CH3)COO(CH2)3 SiCl3 、
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
等を挙げることができる。
これらの加水分解性シリル基等を有するビニル系単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
カルボニル基含有重合体のポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、好ましくは2,000〜100,000、さらに好ましくは4,000〜50,000である。
また、カルボニル基含有重合体のガラス転移温度は、通常、−85〜+105℃、好ましくは−10〜+50℃である。
本発明において、カルボニル基含有重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0025】
重合体(A)の製造
重合体(A)は、前記ポリオルガノシロキサンと前記カルボニル基含有重合体とが化学的に結合し、かつ得られた重合体(A)を水系媒体中に分散できる限り、如何なる方法でも製造することができるが、特に、
(ハ)オルガノシラン(I)とカルボニル基含有重合体(a)とを、後述する金属キレート化合物および触媒量の水の存在下、有機溶媒中で重縮合させたのち、反応溶液を水系媒体中に分散させ、次いで有機溶媒を除去する方法
が好ましい。
(ハ)の方法におけるカルボニル基含有重合体(a)の使用量は、オルガノシラン(I)100重量部に対して、通常、2〜900重量部、好ましくは10〜400重量部、さらに好ましくは20〜200重量部である。この場合、カルボニル基含有重合体(a)の使用量が2重量部未満では、塗膜の耐アルカリ性が低下する傾向があり、一方900重量部を超えると、塗膜の耐候性が低下する傾向がある。
(ハ)の方法において、重縮合時に存在する水の量は、オルガノシラン(I)1モルに対して、通常、1.2〜3.0モル、好ましくは1.3〜2.0モル程度である。
(ハ) の方法に使用される前記有機溶媒としては、例えば、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類等が好適である。これらの有機溶媒の一部は、反応溶液を水系媒体中に分散させる前に除去しておくこともできる。
(ハ)の方法における重縮合の反応条件は、温度が、通常、40〜70℃であり、反応時間は、通常、1〜8時間である。
また(ハ)の方法において、得られた重合体(A)を水系媒体中に分散させる際には、乳化剤、pH調整剤等を使用することができる。
前記乳化剤としては、例えば、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、アルキルりん酸エステル塩、脂肪酸塩等のアニオン系界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル四級アミン塩等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ブロック型ポリエーテル等のノニオン系界面活性剤;カルボン酸型(例えばアミノ酸型、ベタイン型等)、スルホン酸型等の両性界面活性剤等の何れでも使用可能である。
これらの乳化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0026】
(ハ)の方法において、カルボニル基含有重合体(a)はカルボキシル基等の酸性基とアミンイミド基等の塩基性基とを有するので、オルガノシラン(1)の重縮合後に、これらの基の割合に応じて少なくとも1種の塩基性化合物あるいは酸性化合物を添加して、pHを調節することにより、得られた重合体(A)の親水性を高めて、該重合体の分散性を向上させることができる。
前記塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール等のアミン類:カセイカリ、カセイソーダ等のアルカリ金属水酸化物等を挙げることができ、また前記酸性化合物としては、例えば、塩酸、りん酸、硫酸、硝酸等の無機酸類;ぎ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、しゅう酸、くえん酸、アジピン酸、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の有機酸類を挙げることができる。
前記pH調節時のpH値は、通常、6〜10、好ましくは7〜8である。
本発明の水系分散体において、重合体(A)は水系媒体中に分散しているが、その分散状態は、粒子状あるいは水性ゾル状であることができる。この場合、重合体(A)の平均粒子径は、通常、0.01〜100μm、好ましくは0.05〜10μmである。
本発明の水系分散体における水系媒体は、本質的に水からなるが、場合によりアルコール等の有機溶媒を数重量%程度まで含まれていてもよい。
【0027】
多官能性ヒドラジン誘導体(B)
多官能性ヒドラジン誘導体(B)としては、例えば、しゅう酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、こはく酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、テレフタル酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド等の合計炭素数2〜10、特に合計炭素数4〜6のジカルボン酸ジヒドラジド類;
クエン酸トリヒドラジド、ニトリロ酢酸トリヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸トリヒドラジド、エチレンジアミン四酢酸テトラヒドラジド等の3官能以上のヒドラジド類;
エチレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,2−ジヒドラジン、プロピレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,2−ジヒドラジン、ブチレン−1,3−ジヒドラジン、ブチレン−1,4−ジヒドラジン、ブチレン−2,3−ジヒドラジン等の合計炭素数2〜4の脂肪族ジヒドラジン類
等の水溶性ジヒドラジンが好ましい。
さらに、これらの水溶性ジヒドラジンの少なくとも一部のヒドラジノ基を、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、ジアセトンアルコール等のカルボニル化合物と反応させることによりブロックした化合物(以下、「ブロック化多官能性ヒドラジン誘導体」という。)、例えば、アジピン酸ジヒドラジドモノアセトンヒドラゾン、アジピン酸ジヒドラジドジアセトンヒドラゾン等も使用することができる。このようなブロック化多官能性ヒドラジン誘導体を使用することにより、水系分散体の架橋反応の進行を適度に抑えることができるため、特に印刷インキとして重要な再分散性をさらに改良することができる。
これらの多官能性ヒドラジン誘導体(B)のうち、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドジアセトンヒドラゾン等が好ましい。
前記多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
多官能性ヒドラジン誘導体(B)の使用量は、重合体(A)中のカルボニル基と多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が、通常、1:0.1〜5、好ましくは1:0.5〜1.5、さらに好ましくは1:0.7〜1.2の範囲となる量である。この場合、ヒドラジノ基がカルボニル基1当量に対して、0.1当量未満であると、塗膜の耐溶剤性、耐損傷性等が低下する傾向があり、一方5当量を超えると、塗膜の耐水性、透明性等が低下する傾向がある。但し、多官能性ヒドラジン誘導体(B)として、ブロック化多官能性ヒドラジン誘導体を使用する場合の前記当量比は、カルボニル基とブロックする前の多官能性ヒドラジン誘導体中のヒドラジノ基との当量比によるものとする。
多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、本発明の水系分散体を調製する適宜の工程で配合することができるが、重合体(A)の製造時における凝固物の発生を抑え、重合安定性を維持するためには、多官能性ヒドラジン誘導体(B)の全量を、重合体(A)の製造後に配合することが望ましい。
多官能性ヒドラジン誘導体(B)は、本発明の水系分散体の施工後の乾燥過程で、そのヒドラジノ基が重合体(A)中のカルボニル基と反応して網目構造を生成し、塗膜を架橋させる作用を有するものである。このような多官能性ヒドラジン誘導体(B)を含有することにより、本発明の水系分散体は、100℃以下の低温で架橋反応が速やかに進行し、また常温で架橋させることも可能である。しかも、この架橋反応により、塗膜の初期硬度が大幅に改善されるという特徴も有する。
【0029】
また、本発明の水系分散体には、その硬化速度をより高めるために、硬化条件によっては硬化促進剤を併用することもでき、比較的低い温度で硬化させる際には、硬化促進剤を併用するのが効果的である。
このような硬化促進剤としては、例えば、
ナフテン酸、オクチル酸、亜硝酸、亜硫酸、アルミン酸、炭酸等のアルカリ金属塩:水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物;アルキルチタン酸、りん酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸等の酸性化合物;エチレンジアミン、ヘキシレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ピペリジン、ピペラジン、m−フェニレンジアミン、エタノールアミン、トリエチルアミンや、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性アミン類のほか、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アニリノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ化合物;
(C4 H9)2 Sn(OCOC11H23)2、
(C4 H9)2 Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2 、
(C4 H9)2 Sn(OCOCH=CHCOOC4 H9)2 、
(C8 H17)2Sn(OCOC11H23)2、
(C8 H17)2Sn(OCOCH=CHCOOCH3)2 、
(C8 H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC4 H9)2 、
(C8 H17)2Sn(OCOCH=CHCOOC8 H17)2、
Sn(OCOC8 H17)2等のカルボン酸型有機スズ化合物;
(C4 H9)2 Sn(SCH2 COO)2、
(C4 H9)2 Sn(SCH2 COOC8 H17)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 COO)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 CH2 COO)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 COOCH2 CH2 OCOCH2 S)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 COOCH2 CH2 CH2 CH2 OCOCH2 S)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 COOC8 H17)2、
(C8 H17)2Sn(SCH2 COOC12H25)2、
【0030】
【化8】
等のメルカプチド型有機錫化合物;
(C4 H9)2 Sn=S、(C8 H17)2Sn=S、
【0031】
【化9】
等のスルフィド型有機錫化合物;
【0032】
(C4 H9)2 Sn=O、(C8 H17)2Sn=O等の酸化物型有機錫酸化物と、エチルシルケート、エチルシルケート40、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチル等のエステル化合物との反応生成物
等を挙げることができる。
これらの硬化促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記硬化促進剤を水系分散体に添加する際には、硬化促進剤を予めアルコール系溶媒で希釈して添加する方法、硬化促進剤に乳化剤を添加したのち水中に乳化分散させて添加する方法等を挙げることができる。
硬化促進剤の使用量は、水系分散体の全固形分100重量部に対して、通常、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0033】
金属キレート化合物
さらに、本発明においては、ジルコニウム、チタンおよびアルミニウムの群から選ばれる金属のキレート化合物(以下、「金属キレート化合物」という。)を配合することが好ましい。
金属キレート化合物は、前記オルガノシラン(I)とカルボニル基含有重合体(a)との加水分解および/または縮合反応を促進し、両成分の共縮合物の形成を促進する作用をなすものと考えられる。
このような金属キレート化合物の例としては、一般式
Zr(OR8)p (R9 COCHCOR10)4-p、
Ti(OR8)q (R9 COCHCOR10)4-qまたは
Al(OR8)r (R9 COCHCOR10)3-r
で表される化合物、あるいはこれらの化合物の部分加水分解物を挙げることができる。
金属キレート化合物におけるR8 およびR9 は、それぞれ独立に炭素数1〜6の1価の炭化水素基、具体的には、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基等を示し、R10は、R8 およびR9 と同様の炭素数1〜6の1価の炭化水素基のほか、炭素数1〜16のアルコキシ基、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基等を示す。
また、pおよびqは0〜3の整数、rは0〜2の整数である。
【0034】
このような金属キレート化合物の具体例としては、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム等のジルコニウムキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタニウム等のチタンキレート化合物;ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム等のアルミニウムキレート化合物等を挙げることができる。
これらの金属キレート化合物のうち、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)チタニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム等が好ましい。
前記金属キレート化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
金属キレート化合物は、好ましくは有機溶媒に溶解して使用される。この場合の有機溶媒としては、例えば、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類等が好適である。
金属キレート化合物の使用量は、オルガノシラン(I)100重量部に対して、好ましくは0.01〜50重量部、さらに好ましくは0.1〜50重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。この場合、金属キレート化合物の使用量が0.01重量部未満では、オルガノシラン(I)とカルボニル基含有重合体(a)との共縮合物の形成が不充分となり、塗膜の耐候性が低下する傾向があり、一方50重量部を超えると、水系分散体の保存安定性が低下したり、塗膜にクラックが発生しやすくなる傾向がある。
【0035】
本発明の水系分散体には、保存安定性をさらに向上させるために、例えば、一般式
R9 COCH2 COR10
(式中、R9 およびR10はそれぞれ、金属キレート化合物を表す前記一般式におけるR9 およびR10と同義である。)で表されるβ−ジケトン類および/またはβ−ケトエステル類(以下、これらの化合物をまとめて「β−ケト化合物」という。)を配合することができる。
このようなβ−ケト化合物の具体例としては、アセチルアセトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸n−プロピル、アセト酢酸i−プロピル、アセト酢酸n−ブチル、アセト酢酸sec−ブチル、アセト酢酸t−ブチル、2,4−ヘキサンジオン、2,4−ヘプタンジオン、3,5−ヘプタンジオン、2,4−オクタンジオン、2,4−ノナンジオン、5−メチル−2,4−ヘキサンジオン等を挙げることができる。
これらのβ−ケト化合物のうち、アセト酢酸エチル、アセチルアセトンが好ましく、特にアセチルアセトンが好ましい。
前記β−ケト化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
β−ケト化合物の使用量は、金属キレート化合物1モルに対して、通常、2モル以上、好ましくは3〜20モルである。この場合、β−ケト化合物の使用量が2モル未満では、得られる水系分散体の保存安定性の向上効果が低下する傾向がある。
【0036】
本発明の水系分散体には、使用目的に応じて、各種添加剤を配合することができる。
このような添加剤としては、成膜性や濡れ性を向上させる有機溶剤、樹脂状添加剤、紫外線吸収剤、光安定化剤等を挙げることができる。
前記有機溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール等のアルコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−i−プロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、トリブトキシメチルフォスフェート等を挙げることができる。
これらの有機溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
有機溶剤の使用量は、全水系分散体の、通常、50重量%以下、好ましくは20重量%以下である。
また、前記樹脂状添加剤としては、例えば、水性塗料に通常使用されている水溶性ポリエステル樹脂、水溶性あるいは水分散性エポキシ樹脂、水溶性あるいは水分散性アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体等のカルボキシル基含有芳香族ビニル系樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。
樹脂状添加剤の使用量は、水系分散体の全固形分100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。
【0037】
また、前記紫外線吸収剤としては、例えば、
フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤;
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3”,4”,5”,6”−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、i−オクチル−3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチルフェニル]プロピオネート、メチル−3−[3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−t−ブチルフェニル]プロピオネートとポリエチレングリコールとの縮合物等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;
2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤;
CeO2 、ZnO、TiO2 、BaO2 等の紫外線吸収能を有する金属酸化物
等を挙げることができる。
これらの紫外線吸収剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
紫外線吸収剤の使用量は、水系分散体の全固形分100重量部に対して、通常、10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
【0038】
また、前記光安定化剤としては、特に限定されるものでなく、例えば、有機ニッケル系、ヒンダードアミン系等の、従来から塗料、合成ゴム、合成樹脂、合成繊維等に用いられている光安定化剤は何れも使用することができるが、好ましくはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、テトラキシ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等のヒンダードアミン系光安定化剤である。
これらの光安定化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
光安定化剤の使用量は、水系分散体の全固形分100重量部に対して、通常、10重量部以下、好ましくは5重量部以下である。
【0039】
さらに、本発明の水系分散体には、得られる塗膜の着色、厚膜化、耐熱性、抗菌性、防かび性、防藻性、脱臭性、帯電防止性等の諸特性を発現させるために、別途充填材を添加することもできる。
このような充填材としては、例えば、水溶性の有機顔料や無機顔料、顔料以外の粒子状、繊維状もしくは鱗片状の金属および合金、並びに金属の酸化物、水酸化物、炭化物、窒化物、硫化物等、具体的には、鉄、タングステン、銅、アルミニウム、ニッケル、銀、亜鉛、フェライト、カーボンブラック、ステンレス、二酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化ビスマス、酸化カドミウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化コバルト、酸化ルテニウム、アンチモンドープ酸化錫、アンチモンドープ酸化インジウム、合成ムライト、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、クレー、ケイソウ土、消石灰、石膏、タルク、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、雲母、亜鉛緑、クロム緑、コバルト緑、ビリジアン、ギネー緑、コバルトクロム緑、シェーレ緑、緑土、マンガン緑、ピグメントグリーン、群青、紺青、ピグメントグリーン、岩群青、コバルト青、セルリアンブルー、ホウ酸銅、モリブデン青、硫化銅、コバルト紫、マルス紫、マンガン紫、ピグメントバイオレット、亜酸化鉛、鉛酸カルシウム、ジンクエロー、硫化鉛、クロム黄、黄土、カドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、リサージ、ピグメントエロー、亜酸化銅、カドミウム赤、セレン赤、クロムバーミリオン、ベンガラ、亜鉛白、アンチモン白、塩基性硫酸鉛、チタン白、リトポン、ケイ酸鉛、酸化ジルコン、タングステン白、鉛亜鉛華、バンチソン白、フタル酸鉛、マンガン白、硫酸鉛、黒鉛、ボーン黒、ダイヤモンドブラック、サーマトミック黒、植物性黒、チタン酸カリウムウィスカー、硫化カドミウム、硫化セレン、二硫化モリブデン、リン化ガリウム等を挙げることができる。
これらの充填材の平均粒径または平均長さは、通常、50〜50,000nm、好ましくは100〜5,000nmである。
前記充填材は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
充填材の使用量は、オルガノシラン(I)、カルボニル基含有重合体、金属キレート化合物およびβ−ケト化合物の合計100重量部に対して、通常、10〜300重量部程度である。
さらに、他の添加剤としては、潤滑剤、消泡剤、湿潤剤、凍結防止剤、レベリング剤、顔料、染料、充填剤、防腐・防かび剤、酸化防止剤等を挙げることができる。
これらの他の添加剤の使用量は、水系分散体の全固形分100重量部に対して、好ましくは50重量部以下、さらに好ましくは40重量部以下である。
【0040】
本発明の水系分散体の全固形分濃度は、通常、5〜80重量%、好ましくは5〜50重量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。例えばコーティング材として、薄膜形成および/または基材への含浸を主目的とする場合は、全固形分濃度が、通常、5〜20重量%であり、また厚膜形成や充填剤を配合する場合は、全固形分濃度が、通常、20〜45重量%、好ましくは25〜40重量%である。
本発明の水系分散体は、特にコーティング材、印刷インキとして有用である。
本発明の水系分散体からなるコーティング材は、クリヤー塗料および着色塗料の双方に使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート等のプラスチックあるいはそれらのフィルムのほか、木材、紙、ガラス、金属(例えば、SUS等のステンレン、アルミニウム等)、コンクリート、モルタル、セメント、セラミック、スレート、大理石、陶磁器、石膏、皮革、紙、繊維、布帛、ゴム等の種々の基材に適用することができる。なお、これらの基材には、必要に応じて、放電処理、スパッタリング、真空蒸着、薬品処理等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
したがって、本発明の水系分散体からなるコーティング材は、幅広い用途に有用であるが、特に包装材料、磁気テープ、写真フィルム、オーバーヘッドプロジェクター用フィルム、情報記録カード、被印刷材等の表面や、コンクリート構造物、木質あるいは合成建材、プレキャスト材、建築物の内外装、自動車の内外装、缶等の塗装に極めて好適に使用することができる。さらに、本発明の水系分散体からなるコーティング材は、抗菌性、防カビ性、防藻性、脱臭性、帯電防止性等を有する機能性コーティング材としても使用することができる。
本発明の水系分散体からなるコーティング材を施工する際には、従来公知の方法、例えば、刷毛、ブレードコーター、ロールコーターや、電着等の方法を採用することができる。この場合、1回塗りで厚さ1〜40μm程度、2〜3回の塗装で厚さ2〜80μm程度の塗膜を形成することができる。
また、本発明の水系分散体を印刷インキとして使用する際には、水系分散体の全固形分100重量部に対して、顔料を、通常、1〜100重量部添加する。
本発明の水系分散体からなる印刷インキは、特に紙、プラスチック等の被印刷材に好適に使用される。
さらに、本発明の水系分散体は、粘着剤、フロアーポリッシュ剤、カーペット裏打ち剤、シーラント、紙含浸剤、繊維含浸剤、セメント混和剤、離型剤等としても有用である。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態をさらに具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
ここで、部および%は、特に断らない限り重量基準である。
実施例および比較例における測定・評価は、下記のようにして行った。
MwおよびMn
下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
試料溶液 : 成分(I)1gあるいは成分(II) 0.1gをそれぞれ 100ccのテトラヒドロフランに溶解した溶液、
標準ポリスチレン: 米国プレッシャーケミカル社製、
装置 : 米国ウオーターズ社製の高温高速ゲル浸透クロマトグラ ム(モデル150−C ALC/GPC)、
カラム : 昭和電工(株)製のSHODEX A−8M(長さ50 cm)、
測定温度 : 40℃、
流速 : 1cc/分。
保存安定性
水性分散体を、常温でポリエチレン製ビン中に密栓保存し、目視によりゲル化の有無を判定した。さらに、ゲル化を生じていないものについては、東京計器(株)製のBM型粘度計を用いて粘度測定を行って、下記基準で評価した。
○:変化率が20%以内
△:変化率が20%を超え50%以内
×:変化率が50%を超える
密着性
JIS K5400による碁盤目テスト(ます目100個)により、テープ剥離試験を3回実施して、その平均に拠った。
硬度
JIS K5400による鉛筆硬度に拠った。
半硬化乾燥性
JIS K5400による指触硬化判定に拠った。
耐アルカリ性
耐アルカリ性Iは、塗膜上に濃度1〜40%の水酸化ナトリウム水溶液を1cc滴下し、蓋付きシャーレ中で6時間日静置後、水洗して、塗膜の状態を観察し、塗膜に異常を生じない水酸化ナトリウム水溶液の最大濃度を求めた。
耐アルカリ性IIは、塗装した基材を飽和水酸化カルシウム水溶液中に60日間浸漬したのち、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐有機薬品性
耐有機薬品性Iは、試験片を、シャーレに入れたイソプロピルアルコール中に60日間浸漬したのち、布で拭き取り、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐有機薬品性IIは、塗膜表面にトルエンを1滴たらし、1時間後の塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐湿性
試験片を、温度50℃、相対湿度95%の条件下に連続1,000時間保持したのち、取り出し、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐候性
耐候性Iは、JIS K5400に準拠して、サンシャインウエザーメーター(スガ試験機(株)製WEL−SUN HC型)を用い、3,000時間の照射試験を行ったのち、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐候性IIは、JIS K5400に準拠して、サンシャインウエザーメーター(スガ試験機(株)製WEL−SUN HC型)を用い、3,000時間の照射試験を行ったのち、塗膜の光沢を測定して、下記基準で評価した。
○:光沢保持率が90%以上
△:光沢保持率が90%未満50%以上
×:光沢保持率が50%未満
耐水性
耐水性Iは、試験片を、常温の水道水中に60日間浸漬したのち、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐水性IIは、試験片を常温の蒸留水中に24時間浸漬したのち、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
◎:ふくれ、白化が全く認められない
○:ふくれ、白化が塗膜の一部に認められる
△:ふくれ、白化が塗膜全体に認められる
×:ふくれ、白化が塗膜全体に顕著
耐温水性
試験片を、60℃の温水中に14日間浸漬したのち、塗膜の状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:異常なし
△:やや変化あり
×:変化が著しい
耐水強度
塗膜を、湿った布で繰り返して強く擦り、塗膜が剥がれ始めたときの回数により、下記基準で評価した。
○:100回以上
△:50回以上100回未満
×:50回未満
透明性
水系分散体を、PETフィルムに乾燥膜厚が3μmとなるように、バーコーターにより塗布したのち、常温乾燥して、試験片を作製した。各試験片について、JIS K6714に準拠し、積分式光線透過率測定装置を用いて、塗膜の曇り価を測定して、下記基準で評価した。
○:曇り価が10未満
×:曇り価が10以上
汚染回復性
塗膜上、にカーボンブラック/灯油(重量比)=1/2で混合したペーストを塗り付け、室温で24時間放置したのち、スポンジを用いて水洗して、塗膜の汚染回復状態を目視により観察して、下記基準で評価した。
○:汚染なし
△:やや汚染されている
×:汚染が著しい
【0042】
【実施例】
参考例1(オルガノシラン(I)の部分縮合物の調製)
還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、メチルトリメトキシシラン100部、ジメチルジメトキシシラン30部、イオン交換水12部、0.1規定塩酸0.01部およびi−プロピルアルコール10部を加えて混合したのち、攪拌しながら60℃に加温し、同温度で3時間反応させて、固形分濃度44%のオルガノシラン(I)の部分縮合物の溶液を得た。この部分縮合物のMwは12,000であった。
【0043】
参考例2(カルボニル基含有重合体の製造)
還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、ジアセトンアクリルアミド6部、メチルメタクリレート42部、n−ブチルアクリレート24部、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン12部、アクリル酸5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、1,1,1−トリメチルアミンメタクリルイミド1部およびi−プロピルアルコール85部を加えて混合したのち、攪拌しながら80℃に加温し、この混合物にアゾビスイソバレロニトリル3部をキシレン15部に溶解した溶液を30分間かけて滴下したのち、80℃で5時間反応させて、固形分濃度50%の重合体溶液を得た。この重合体は、Mnが15,000であり、重合体1分子当たり平均6個のシリル基を有していた。この重合体を、カルボニル基含有重合体(a−1)とする。
【0044】
参考例4〜6(カルボニル基含有重合体の製造)
反応処方を、表−1に示すとおりとした以外は、参考例2と同様にして、本発明のカルボニル基含有重合体(a−3)および比較用のカルボニル基含有重合体(b−1)〜(b−2)を得た。
【0045】
実施例1
〈重合体(A)の製造〉
攪拌機、還流冷却器を備えた反応器に、オルガノシラン(I)としてメチルトリメトキシシラン70部とジメチルジメトキシシラン30部、参考例2で得たカルボニル基含有重合体(a−1)50部、および金属キレート化合物としてジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム5部をi−プロピルアルコール60部に溶解した溶液とを混合したのち、イオン交換水13部を加え、60℃で4時間反応させた。次いで、この反応生成物を室温まで冷却し、βーケト化合物としてアセチルアセトン5部を添加して、全固形分濃度が35%の重合体(A)の溶液を得た。
〈乳化分散〉
前記重合体(A)の溶液に、30℃以下の温度で、乳化剤であるアルキル硫酸エステル塩2部と10%アンモニア水5部を加えよく混合して、pH7.5に調節した。次いで、i−プロピルアルコール100部で希釈し、得られた溶液をイオン交換水200部中に、2時間かけて徐々に加えてエマルジョンとした。次いで、このエマルジョンから、減圧下、50℃以下の温度で、i−プロピルアルコール、水を除去して、全固形分濃度40%の重合体(A)の分散液を得た。
次いで、前記分散液を25℃に冷却し、多官能性ヒドラジン誘導体としてアジピン酸ジヒドラジドの10%溶液4部(カルボニル基とヒドラジノ基との当量比=1:1)を添加して、約1時間攪拌したのち、水で固形分濃度35%に調整して、本発明の水系分散体(α−1)を調製した。
水系分散体(α−1)の保存安定性の評価結果を、表−2に示す。
【0046】
実施例2
〈重合体(A)の製造〉
参考例1で得たオルガノシラン(I)の部分縮合物の溶液152部と、参考例2で得たカルボニル基含有重合体(a−1)50部を、60℃で4時間反応させて、重合体(A)の溶液を得た。
〈乳化分散〉
前記重合体(A)の溶液を用い、配合処方を表−2に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、本発明の水系分散体(α−2)を調製した。
水系分散体(α−2)の保存安定性の評価結果を、表−2に示す。
【0047】
実施例3〜7および9および比較例1〜2
配合処方を表−2に示すとおりとした以外は、実施例1と同様にして、本発明の水系分散体(α−3)〜(α−7)および(α−9)並びに比較用の水系分散体(β−1)〜(β−2)を調製した。
各水系分散体の保存安定性の評価結果を、表−2(実施例3〜7および9)および表−3(比較例1〜2)に示す。
【0048】
試験例1〜11(コーティング材の調製と評価)
実施例1〜7および9の各水系分散体あるいは比較例1〜2の各水系分散体を用い、表−4(試験例1〜7および9)および表−5(試験例10〜11)に示す配合処方により、コーティング材を調製した。
得られた各コーティング材を、乾燥マイティエポシーラー〔大日本塗料(株)製エポキシ樹脂系シーラー〕を乾燥重量で50g/m2 塗布したのち乾燥したスレート板(JIS A5043F)に、乾燥重量で50g/m2 塗布したのち、常温乾燥して、試験片を作製した。
各試験片の評価結果を、表−4(試験例1〜9)および表−5(試験例10〜11)に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
【発明の効果】
本発明の水系分散体は、保存安定性が極めて優れており、かつ低温で容易に硬化することができ、しかも密着性、硬度、耐アルカリ性、耐有機薬品性、耐湿性、耐候性、耐水性、耐温水性、耐水強度、透明性、汚染回復性、撥水性、再分散性等に優れており、各種基材に対するコーティング材および印刷インキを含む幅広い用途に極めて好適に使用することができる。
Claims (8)
- ポリオルガノシロキサンとカルボニル基および加水分解性シリル基を有するビニル系重合体とが化学的に結合してなる重合体(A)を水系媒体中に分散して含有し、さらに架橋剤として分子中に少なくとも2個のヒドラジノ基を有する多官能性ヒドラジン誘導体(B)を含有する硬化性水系分散体であって、前記ビニル系重合体がカルボニル基を有するビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体およびアミンイミド基含有ビニル系単量体を含む単量体混合物から得られる重合体であることを特徴とする硬化性水系分散体。
- アミンイミド基含有ビニル系単量体が1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、1−メチル−1−エチルアミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)アクリルイミドおよび1,1−ジメチル−1−(2’−ヒドロキシ−2’−フェノキシプロピル)アミン(メタ)アクリルイミドの群から選ばれる、請求項1に記載の硬化性水系分散体。
- ビニル系重合体を与える単量体混合物中のカルボニル基を有するビニル系単量体の含有量が0.5〜30重量%である、請求項1または請求項2に記載の硬化性水系分散体。
- ビニル系重合体を与える単量体混合物中のカルボキシル基含有ビニル系単量体の含有量が0.5〜10重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性水系分散体。
- ビニル系重合体を与える単量体混合物中の水酸基含有ビニル系単量体の含有量が5〜30重量%である、請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性水系分散体。
- ビニル系重合体を与える単量体混合物中のアミンイミド基含有ビニル系単量体の含有量が0.05〜3重量%である、請求項1〜5のいずれかに記載の硬化性水系分散体。
- 多官能性ヒドラジン誘導体(B)の使用量が重合体(A)中のカルボニル基と多官能性ヒドラジン誘導体(B)中のヒドラジノ基との当量比((A):(B))が1:0.1〜5の範囲となる量である、請求項1〜6のいずれかに記載の硬化性水系分散体。
- さらに硬化促進剤を硬化性水系分散体の全固形分100重量部に対して0.1〜15重量部含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の硬化性水系分散体。
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