JP3765524B2 - 防鼠性塩化ビニル樹脂組成物 - Google Patents

防鼠性塩化ビニル樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐水性・耐熱性を持たせて雨水等による防鼠(鼠忌避)剤の流出の防止・熱による防鼠(鼠忌避)剤の効力の低下を防止し、従来以上の効力の持続性を持たせ、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることのできる防鼠性塩化ビニル樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、塩化ビニル樹脂組成物によって被覆された絶縁電線、ケーブル等は、屋内外に布設され、常時外界と接した状態となっている。このため、塩化ビニル樹脂組成物の被覆された絶縁電線、ケーブル等のシースは、合成樹脂等を齧る鼠によって噛み傷を受ける場合がある。特に、絶縁電線、ケーブル等における導体を被覆している塩化ビニル樹脂組成物は、導体間の絶縁、大地との絶縁を図り地絡の防止をするために重要なものであり、鼠による絶縁電線・ケーブル等の絶縁体やシースへの損傷は、絶縁電線・ケーブル等に重大な影響を与えている。
【0003】
そこで、従来より絶縁電線・ケーブル等の最外部被覆層に防鼠剤を添加する防鼠絶縁電線・防鼠ケーブル等が考えられている。この防鼠剤としては、従来より鼠が忌避する臭気及び味を呈する抗生物質の一種であるシクロヘキシミドが使用されている(特開昭59−169003号公報)。また、近年では、イソチオシアン酸アリルを含有するゲル状ポリウレタン樹脂にポリウレタン樹脂を被覆して形成するマイクロカプセル型の防鼠剤が開発されている(特開平10−182319号公報)。
【0004】
このようなシクロヘキシミドを使用した塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル樹脂をポリマー分とし、可塑剤にフタル酸エステル類、トリメトリー酸エステル類、塩化パラフィン類、あるいはエポキシ類、ホスフェート類を添加し、この可塑剤を配合した塩化ビニル樹脂ポリマーにマイクロカプセル化された防鼠剤であるシクロヘキシミドを練り込んで形成されている。このマイクロカプセルは、ゼラチンとアラビアゴムの溶液に忌避剤を投入し、撹拌しながら単一の液体膜カプセルが20〜100ミクロンの径を有する集合体を形成して一群となるまで酸を添加していって製造されるもののほか、モマーあるいは低分子量のプレポリマー等の反応材料を使用して形成される高分子材料からなるカプセル壁を使用する。例えば、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリエステル等で形成される。このマイクロカプセル内に封入される忌避剤には、一般的なシクロヘキシミドの他に、ブチル錫化合物、メルカプタン誘導体、クレオソート系油、ナフタリン、アミノ系化合物等があるが、ここでは、シクロヘキシミドを用いている。また、このマイクロカプセルは、その球径が、20〜100ミクロンの径の大きさで、実際には視認することはできないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように構成される従来の防鼠性塩化ビニル系ポリマーにあっては、防鼠剤を従来の添加量のままで、防鼠剤の添加量を増加させない状態で防鼠効果を向上することはできない。
【0006】
さらに従来の防鼠性塩化ビニル系ポリマーにあっては、長い時間雨水に晒されるような状態であると、樹脂中に混練したマイクロカプセル化されたシクロヘキシミドが水に溶け出し、防鼠剤の残存率が低くなり、マイクロカプセル化されたシクロヘキシミドの防鼠剤としての防鼠性の持続性が低い。
【0007】
本発明の目的は、マイクロカプセル化された防鼠剤を塩化ビニル樹脂コンパウンドに練り込んだ塩化ビニル樹脂組成物について、従来より防鼠効果を向上させることができ、従来以上の効力の持続性を高めて、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることができるにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物は、マイクロカプセル化したカプサイシンとマイクロカプセル化したイソチオシアン酸系物質との混合物を練り込んだ塩化ビニル系樹脂に、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤、Pb系安定剤、炭酸カルシウムを配合して構成したものである。
すなわち、請求項1に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物は、唐辛子の辛味成分であるカプサイシンをマイクロカプセル化したものとからしの辛味成分であるイソチオシアン酸系物質をマイクロカプセル化したものとを塩化ビニル系樹脂に練り込んでカプサイシンとイソチオシアン酸系物質の2つの防鼠剤による相乗効果により防鼠効果を向上すると共に、従来から塩化ビニル樹脂組成物の可塑剤として用いられてきたフタル酸系エステル可塑剤又はポリエステル系可塑剤を配合するか、フタル酸系エステル可塑剤に加えてポリエステル系可塑剤を配合して、塩化ビニル樹脂組成物の分子間を密にし、塩化ビニル樹脂組成物の中からカプサイシンとイソチオシアン酸系物質とが表面に滲み出して稀薄化するのを抑制している。
このように構成することにより、請求項1に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物によると、マイクロカプセル化された防鼠剤を塩化ビニル樹脂コンパウンドに練り込んだ塩化ビニル樹脂組成物について、従来より防鼠効果を向上させることができ、従来以上の効力の持続性を高めて、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることができる。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項2に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂100重量部に、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤を20〜100重量部、Pb系安定剤3〜10重量部、炭酸カルシウムを5〜100重量部、配合比率が1:1のマイクロカプセル化したカプサイシンとマイクロカプセル化したイソチオシアン酸系物質との混合物を0.3〜5.0重量部配合して構成したものである。
すなわち、請求項2に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物においては、カプサイシンとイソチオシアン酸系物質との相乗作用により防鼠効果を向上すると共に、従来から塩化ビニル樹脂組成物の可塑剤として用いられてきたフタル酸系エステル可塑剤又はポリエステル系可塑剤を配合するか、フタル酸系エステル可塑剤に加えてポリエステル系可塑剤を配合して、塩化ビニル樹脂組成物の分子間を密にし、塩化ビニル樹脂組成物の中からカプサイシンとイソチオシアン酸系物質とが表面に滲み出して稀薄化するのを抑制し、防鼠剤全体としての添加量を増量することなく防鼠効果を長期に保つことができるようにしている。
【0010】
また、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配合量を塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、20〜100重量部としたのは、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤を20重量部を下回って配合したのでは、塩化ビニル樹脂組成物の中からカプサイシンとイソチオシアン酸系物質とが表面に滲み出してくるのを抑制する作用がないからであり、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤の配合量が100重量部を超えて配合しても防鼠剤の滲み出し抑制効果をさらに向上することができないからである。
塩化ビニル樹脂組成物の可塑剤として用いられてきたフタル酸系エステル可塑剤にポリエステル系可塑剤(アジピン酸系ポリエステル可塑剤)を配合する場合には、ポリエステル系可塑剤を100%近く添加するとマイクロカプセル化カプサイシン及びマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の表面への滲み出してを効果的に抑制することができる。
このように構成することにより、請求項に記載の防鼠性塩化ビニル樹脂組成物によると、マイクロカプセル化された防鼠剤を塩化ビニル樹脂コンパウンドに練り込んだ塩化ビニル樹脂組成物について、従来より防鼠効果を向上させることができ、従来以上の効力の持続性を高めて、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることができる。
【0011】
さらに、防鼠性塩化ビニル樹脂組成物に、炭酸カルシウムを5〜100重量部配合してあるため、機械的な強度を向上することができる。
【0012】
【実施例】
以下、本発明の具体的実施例について比較例と比較して説明する。
実施例1
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で0.3重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0013】
実施例2
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で0.5重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0014】
実施例3
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で1.0重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0015】
実施例4
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で2.0重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0016】
実施例5
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で3.0重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0017】
実施例6
本実施例は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で5.0重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0018】
比較例1
比較例1は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で0.2重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0019】
比較例2
比較例2は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、唐辛子の辛味成分であるマイクロカプセル化カプサイシン(C18H28NO3 、具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)とマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質とを合計で10.0重量部配合したものである。なお、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質との配合比率は、50:50である。
【0020】
従来例1
従来例1は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)0.2重量部配合したものである。
【0021】
従来例2
従来例2は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)0.3重量部配合したものである。
【0022】
従来例3
従来例3は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)0.5重量部配合したものである。
【0023】
従来例4
従来例4は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)1.0重量部配合したものである。
【0024】
従来例5
従来例5は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)2.0重量部配合したものである。
【0025】
従来例6
従来例6は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)3.0重量部配合したものである。
【0026】
従来例7
従来例7は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)5.0重量部配合したものである。
【0027】
従来例8
従来例8は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化カプサイシン(具体的には、日本化薬株式会社製 R−731)10.0重量部配合したものである。
【0028】
従来例9
従来例9は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質0.2重量部配合したものである。
【0029】
従来例10
従来例10は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質0.3重量部配合したものである。
【0030】
従来例11
従来例11は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質0.5重量部配合したものである。
【0031】
従来例12
従来例12は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質1.0重量部配合したものである。
【0032】
従来例13
従来例13は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質2.0重量部配合したものである。
【0033】
従来例14
従来例14は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質3.0重量部配合したものである。
【0034】
従来例15
従来例15は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質5.0重量部配合したものである。
【0035】
従来例16
従来例16は、塩化ビニル樹脂(具体的には、平均重合度1100〜1300)100重量部に対して、ジオクチルフタレート(DOP)45重量部、Pb系安定剤(具体的には、水澤化学株式会社製 OGW−02)4重量部、炭酸カルシウム(具体的には、白石カルシウム株式会社製 Vigot10)20重量部、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質10.0重量部配合したものである。
【0036】
これらの実施例に基づく塩化ビニル系樹脂組成物及び比較例に基づく塩化ビニル系樹脂組成物、並びに従来例に基づく塩化ビニル系樹脂組成物のそれぞれに対する忌避試験(食害テスト)と、外観形状の状態についてサンシャイン・ウェザーオ・メータ3000Hr後の比較結果が表1、表2、表3に示してある。
【0037】
【表1】
Figure 0003765524
【表2】
Figure 0003765524
【表3】
Figure 0003765524
この表1、表2、表3中の忌避試験は、次のような要領で行った。すなわち、まず、実施例に基づく塩化ビニル樹脂組成物と、比較例に基づく塩化ビニル樹脂組成物と、従来例に基づく塩化ビニル樹脂組成物のそれぞれについて、厚さ1mmのシートでラット用の固形飼料を包み周辺をホチキスで止めて試験試料を作成する。そして、24Hr絶食させたウィスター系ラット(体重400g〜500g)を3匹入れたケージ内に、この試験試料を入れて一夜放置し、食害の程度を観察する。(○)は良で、試験試料に全く齧りついた跡がなく無傷の状態になっているものを、(△)は可で、試験試料に試し齧り傷がある状態のものを、(×)は不可で、試験試料に齧りついて一部食害があるものをそれぞれ示している。
【0038】
外観は、それぞれの塩化ビニル樹脂組成物によって成形したものの外観の良否を観察したもので、(○)が良好な状態を示しているものを、(△)が若干悪い状態のものを、(×)が外観の悪い状態のものをそれぞれ示している。
【0039】
表1における実施例1〜6(混合防鼠剤の添加量が0.3〜5.0重量部)は、第1回目、第2回目の咬害試験がすべて(○)で良好で鼠剤の忌避効果が完全となっているが、第3回目の咬害試験では、実施例1の咬害試験が(△)と試験試料に試し齧り傷がある状態となっている。
【0040】
このように各実施例の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用する場合には、試し齧り跡があると、この齧り跡から電線内部に水が侵入し、絶縁シースが水トリー劣化を起こすことがあるので基本的には、試験試料に試し齧り傷が無いことが重要である。外観については、実施例1〜5が(○)で良好であるが、実施例6は、(△)で若干悪い状態になっているが、外観については、(△)であっても、咬害試験が(○)の良好であれば問題はない。
【0041】
表2における比較例1,2は、実施例1〜6同様防鼠剤にマイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を50:50の配合比で配合してあるが、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物の配合量が0.2重量部の比較例1は、外観については、(○)の良好な状態を示しているが、咬害試験(食害テスト)では、試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。この比較例1の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用する場合には、試し齧り跡があると、この齧り跡から電線内部に水が侵入し、絶縁シースが水トリー劣化を起こすことがあるので本発明の対象からは外れることになる。
また、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物の配合量が10.0重量部の比較例2は、防鼠剤の配合量が非常に多いため、防鼠効果は十分と考えられ、そのため咬害試験(食害テスト)では、(○)で、試験試料に全く齧りついた跡がなく無傷の状態になっている良好な状態を示しているが、外観については、防鼠剤を非常に多く配合してあるため、(×)と外観が悪い状態となっており、この比較例2の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用する場合には、外表面に凸凹が生じており、製品としての価値が全く無い状態になっている。したがって、この比較例2は、本発明の対象からは外れることになる。
【0042】
表2における従来例1〜8(防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンのみを用いたもの)をみると、従来例3〜6は、1回目の咬害試験についてはすべて(○)で良好で、防鼠剤の忌避効果が完全となっており、外観についても、すべて(○)の良好な状態を示している。
また、マイクロカプセル化カプサイシンを0.2重量部配合する従来例1,マイクロカプセル化カプサイシンを0.3重量部配合する従来例2は、外観については、共に(○)の良好な状態を示しているが、第1回目の咬害試験(食害テスト)では、共に試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。このように従来例1,2の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用する場合には、試し齧り跡があると、この齧り跡から電線内部に水が侵入し、絶縁シースが水トリー劣化を起こすことがあるので絶縁シースに採用することは問題がある。しかも、この従来例1,2は、第3回目の咬害試験(食害テスト)に至っては、(×)で確実に食害を受けている。
また、マイクロカプセル化カプサイシンを0.5重量部配合する従来例3は、第1回目の咬害試験及び第2回目の咬害試験については共に(○)で良好となっているが、第3回目の咬害試験にあっては、試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。このことから、従来例3に用いているマイクロカプセル化カプサイシンは、持続性に欠けるものとなっていることが判る。
【0043】
表3における従来例9〜16(防鼠剤としてマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質のみを用いたもの)をみると、従来例13〜15は、咬害試験がすべて(○)で良好で、防鼠剤の忌避効果が完全となっており、外観についても、従来例11〜14については、すべて(○)の良好な状態を示しているが、従来例15は、(△)で若干悪い状態になっているが、外観については、(△)であっても、咬害試験が(○)の良好であれば使用上の問題はない。
また、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を0.2重量部配合する従来例9は、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の配合量が少ないため防鼠効果が十分でなく第1回目、第2回目、第3回目のそれぞれの咬害試験においても(×)の不可で、試験試料に齧りついて一部食害がある状態となっている。したがって、この従来例9の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用するには適さないものとなっている。
さらに、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を0.5重量部配合する従来例11は、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の配合量が少ないため防鼠効果が十分でなく第1回目の咬害試験においては(○)で良好で食害を全く受けておらず、防鼠剤の忌避効果が完全となっていることを示しているが、第2回目の咬害試験では(△)と試験試料に試し齧り傷がある状態となってなり、さらに第3回目の咬害試験に至っては、(×)の不可で、試験試料に齧りついて一部食害を受けてしまう状態となっている。
このことから、従来例11に用いているマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質は、持続性に欠けるものであることが判る。
【0044】
また、従来例16は、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を10.0重量部配合しており、防鼠効果は完全で咬害試験が(○)と良好になっているが、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の配合量の過多が、表面に凸凹を生じさせ外観が(×)と著しく悪い状態となっており、製品としての価値が全く無い状態になっている。したがって、この従来例16の組成物を絶縁電線の絶縁シースに使用するには適さないものとなっている。
【0045】
表1における0.3重量部の防鼠剤(マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物)を配合した実施例1と、実施例1の防鼠剤の配合量(0.3重量部)と同じ量のマイクロカプセル化カプサイシンを配合した表2における従来例2、及び、実施例1の防鼠剤の配合量(0.3重量部)と同じ量のマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を配合した表3における従来例10とを比較すると、従来例2、従来例10は共に外観状態が(○)となっているが咬害試験の方が共に(△)と試験試料に試し齧り傷がある状態となっており、絶縁電線の絶縁シースに使用するには適さないものとなっている。
このことから防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシン単体、あるいはマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質単体を配合するよりも防鼠剤の量を少なくすることができることが判る。
【0046】
また、表1における5.0重量部の防鼠剤(マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物)を配合した実施例6と、この実施例6と同じ配合量のマイクロカプセル化カプサイシンを配合した表2における従来例7、及び、実施例6と同じ配合量のマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を配合した表3における従来例15と比較すると、従来例7の方は、咬害試験が(○)となっているが外観状態が(×)と著しく悪い状態となっており、製品としての価値が全く無い状態になっている。また、従来例15の方は、咬害試験が(○)となっているが外観状態が(△)と実施例6同様若干悪い状態で製品としての価値を備えたものとなっている。
【0047】
さらに、表1における0.3重量部の防鼠剤(マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物)を配合した実施例1と、実施例2の防鼠剤の配合量(0.3重量部)よりも多い量(0.5重量部)のマイクロカプセル化カプサイシンを配合した表2における従来例3とを比較すると、咬害試験において、実施例2の方は、第1回目、第2回目、第3回目のいずれの咬害試験についても(○)で良好となっているが、従来例3は、第1回目の咬害試験及び第2回目の咬害試験について(○)で良好となっているが、第3回目の咬害試験にあっては、試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。このことから、防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンを単体で配合するよりも、防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物として配合する方が防鼠剤の配合量を少なく配合しても十分な防鼠効果を得られ、かつ持続性を持たせることができることが判る。
【0048】
またさらに、表1における0.3重量部の防鼠剤(マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物)を配合した実施例2と、実施例2の防鼠剤の配合量(0.3重量部)よりも多い量0.5重量部のマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を配合した表2における従来例11と、実施例2の防鼠剤の配合量(0.3重量部)よりも多い量1.0重量部のマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を配合した表2における従来例12とを比較すると、咬害試験において、実施例2の方は、第1回目、第2回目、第3回目のいずれの咬害試験についても(○)で良好となっているが、従来例11は、第1回目の咬害試験について(○)で良好となっているが、第2回目の咬害試験及び第3回目の咬害試験にあっては、試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。さらに、咬害試験において、実施例2の方は、第1回目、第2回目、第3回目のいずれの咬害試験についても(○)で良好となっているが、従来例12は、第1回目の咬害試験及び第2回目の咬害試験について(○)で良好となっているが、第3回目の咬害試験にあっては、試験試料に試し齧り傷がある(△)となっている。
このことから、防鼠剤としてマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を単体で配合するよりも、防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物として配合する方が防鼠剤の配合量を少なく配合しても十分な防鼠効果を得られ、かつ持続性を持たせることができることが判る。
【0049】
以上、表1に示されている実施例1〜6,比較例1〜2と、表2に示されている従来例1〜8、表3に示されている従来例9〜16の比較から次のことが判明した。
実施例の場合、防鼠剤(マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物)の配合量を0.3重量部〜5.0重量部の範囲内とした場合には、外観が良好で、咬害試験でも試験試料に試し齧り傷1つなく防鼠剤の忌避効果が完全な状態とすることができる。これに対し、マイクロカプセル化カプサイシン単体を配合する従来例の場合、マイクロカプセル化カプサイシンの配合量を1.0重量部以上配合しないと咬害試験で試験試料に試し齧り傷1つない完全な防鼠効果を得ることができない。さらに、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質単体を配合する従来例の場合、マイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の配合量を2.0重量部以上添加しないと咬害試験で試験試料に試し齧り傷1つない完全な防鼠効果を得ることができない。
したがって、防鼠剤の配合量が同一の場合、成形後の外観をも考慮すると、従来例の防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンを配合する場合の配合量1.0重量部〜3.0重量部、従来例の防鼠剤としてマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質を配合する場合の配合量2.0重量部〜5.0重量部に比して、実施例の防鼠剤としてマイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物を配合する場合の配合量が、0.3重量部〜5.0重量部と自由度を多く持たせることができる。
【0050】
なお、実施例1〜6においては、可塑剤としてジオクチルフタレート(フタル酸系エステル可塑剤)を用いたが、このジオクチルフタレートに加えて、あるいはジオクチルフタレートに代えてポリエステル系可塑剤を用いることもできる。このポリエステル系可塑剤をジオクチルフタレートに加えて、あるいはジオクチルフタレートに代えて用いると、塩化ビニル樹脂組成物の分子間を密にし、塩化ビニル樹脂組成物の中からマイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物が表面に滲み出して稀薄化するのを抑制し、マイクロカプセル化カプサイシンとマイクロカプセル化イソチオシアン酸系物質の混合物の配合量を増量することなく防鼠効果を長期に保つことができる。
【0051】
また、実施例においては、安定剤としてPb系安定剤を用いたが、Ba−Zn系安定剤を用いることもできる。
【0052】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0053】
請求項1に記載の発明によれば、マイクロカプセル化された防鼠剤を塩化ビニル樹脂コンパウンドに練り込んだ塩化ビニル樹脂組成物について、従来より防鼠効果を向上させることができ、従来以上の効力の持続性を高めて、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることができる。
【0054】
請求項2に記載の発明によれば、マイクロカプセル化された防鼠剤を塩化ビニル樹脂コンパウンドに練り込んだ塩化ビニル樹脂組成物について、従来より防鼠効果を向上させることができ、従来以上の効力の持続性を高めて、長期間に渡って鼠からの被害を抑えることができる。

Claims (2)

  1. マイクロカプセル化したカプサイシンとマイクロカプセル化したイソチオシアン酸系物質との混合物を練り込んだ塩化ビニル系樹脂に、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤、Pb系安定剤、炭酸カルシウムを配合してなる防鼠性塩化ビニル樹脂組成物。
  2. 塩化ビニル系樹脂100重量部に、フタル酸系エステル可塑剤及び又はアジピン酸系ポリエステル可塑剤を20〜100重量部、Pb系安定剤3〜10重量部、炭酸カルシウムを5〜100重量部、配合比率が1:1のマイクロカプセル化したカプサイシンとマイクロカプセル化したイソチオシアン酸系物質との混合物を0.3〜5.0重量部配合してなる防鼠性塩化ビニル樹脂組成物。
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