JPH0619547Y2 - 電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ - Google Patents

電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ

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JPH0619547Y2
JPH0619547Y2 JP1988033952U JP3395288U JPH0619547Y2 JP H0619547 Y2 JPH0619547 Y2 JP H0619547Y2 JP 1988033952 U JP1988033952 U JP 1988033952U JP 3395288 U JP3395288 U JP 3395288U JP H0619547 Y2 JPH0619547 Y2 JP H0619547Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、電線・ケーブルの外周や防鼠ケーブル間のジ
ョイント部に巻装する電気絶縁性を有する粘着テープに
係り、特に、防鼠効果を有しない電線・ケーブルに防鼠
効果を持たせたり、防鼠ケーブル間のジョイント部の防
鼠効果の消失した部分に防鼠効果を持たせることのでき
る線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープに関する。
【従来の技術】
一般に、電線・ケーブルは、屋内外に布設され常時外界
と接した状態となっている。この電線・ケーブルは、例
えば電力ケーブルの場合、電力を供給する導体の上に内
部半導電層を被覆し、この内部半導電層の上に絶縁体を
被覆し、この絶縁体の上に外部半導電層を被覆し、この
外部半導電層の上に最外層としてシースが被覆されてい
る。これら内部半導電層、絶縁体、外部半導電層、シー
スには、合成樹脂が用いられている。 このような合成樹脂は、合成樹脂より硬い金属等と接触
又は衝突すれば、容易に傷を付け、場合によっては一部
分が損傷にまで至る。この電線・ケーブルは、人間が故
意に傷を付けることはないが、外界には小動物が多数存
在しており、特に鼠はコンクリート、金属、木材等あら
ゆるものを噛み傷を与えることが多い。電線・ケーブル
もその例外ではなく、従来より電線・ケーブルが齧られ
るということは有った。ところが、導体を被覆している
層は、この電線・ケーブルにとって、導体間の絶縁、大
地との絶縁と図り地絡の防止をするために重要なもので
あり、鼠による電線・ケーブルの絶縁層の損傷は電線・
ケーブルの耐久性等に重大な影響を与えている。 このため、近年では、電線・ケーブルに防鼠対策が講じ
られるようになっている。この対策としては、例えば特
開昭59−169003号公報に示す如く電線・ケーブ
ルの最外部被覆層に防鼠剤を添加する防鼠電線ケーブル
が考えられている。この防鼠剤としては、従来より鼠が
忌避する臭気および味を呈する抗生物質の一種であるシ
クロヘキシミドが使用されている。この従来の防鼠電線
ケーブルは、第6図〜第8図に示す如き構成を有してい
る。すなわち、防鼠電線100は、第6図に示す如く、
撚線よりなる導体101と、この導体101の外周面に
押出被覆法によって設けられている塩化ビニル樹脂組成
物等よりなる絶縁体102と、この絶縁体102の外周
面に設けられている防鼠被覆層103とによって構成さ
れている。 また、防鼠ケーブル120は、第7図に示す如く、導体
121の上に絶縁体122の被覆されている絶縁電線1
23が複数本(第7図では7本)撚り合わされている撚
線124と、この撚線124の外周面にジュート127
を介して押出被覆法によって被覆されている塩化ビニル
樹脂組成物等よりなるシース125と、このシース12
5の外周面に設けられている防鼠被覆層126とによっ
て構成されている。第8図図示防鼠ケーブル130は、
第7図に示される防鼠ケーブル120の最外層であるシ
ース125を防鼠被覆層によって構成されるシース13
1としたものである。 このようにして従来の防鼠電線・ケーブルは、その外部
被覆層内に防鼠剤を均一に分散させている。
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の最外部被覆層に防鼠剤を添加した
防鼠電線・ケーブル同士を途中でジョイントする場合に
は、防鼠性のあるシース、その他導体以外の材料を取り
除き、その後、導体同士をジョイントし、電気絶縁性を
有する粘着テープをジョイント部の上に巻き付けてい
る。したがって、このジョイント部は、防鼠性のあるシ
ース、その他導体以外の材料を取り除いてしまっている
ことから防鼠性がなくなっており、防鼠効果が消失して
いる。そのため、鼠はこのジョイント部を齧ることがで
き、鼠に齧られたジョイント部は絶縁破壊を起こして漏
電等の電気的事故を惹起するという問題点を有してい
る。 また、屋内配線に最外部被覆層に防鼠剤を添加した防鼠
電線・ケーブルを用いるようになったのは極最近であ
り、未だ屋内配線に通常の電線・ケーブルを用いている
ものもあり、この場合、屋内配線を全部最外部被覆層に
防鼠剤を添加した防鼠電線・ケーブルに張り替えないと
鼠害を防止できないという問題点を有している。 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑み
て成されたものであり、その目的とするところは、防鼠
効果を有しない電線・ケーブルに防鼠効果を長期間に渡
って持たせたり、防鼠ケーブル間のジョイント部の防鼠
効果の消失した部分に防鼠効果を長期間に渡って持たせ
ることのできる電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ
を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における電線・ケー
ブル被覆用防鼠性粘着テープは、基材の一方の面に粒径
50〜数μmのマイクロカプセル化したシクロヘキシミ
ドを混合した粘着剤を塗布して構成したものである。 そして、マイクロカプセルの混合量は、粘着剤層の0.
2〜20wt%の範囲で混合するのが好ましい。マイクロ
カプセルの混合量を粘着剤層の0.2〜20wt%とした
のは、マイクロカプセルの混合量が粘着剤層の0.2wt
%を下まわると防鼠効果がなく、マイクロカプセルの混
合量が粘着剤層の0.2wt%を超えると、コーティング
するときの液状粘着剤の粘度が高くなりコーティング不
能となるためである。 また、マイクロカプセル化したシクロヘキシミドは、剥
離層と、基材と、プライマーと、粘着剤層のいずれか1
層又は複数層に混合するのが好ましい。 上記目的を達成するために、本考案における電線・ケー
ブル被覆用防鼠性粘着テープは、基材と防鼠剤を複数の
層状に形成し一方の面に粘着剤を塗布して構成したもの
である。
【作用】
電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープは、防鼠効果を
有しない通常の電線・ケーブルの場合には、この通常の
電線・ケーブルの上に密に巻き付けることにより、ま
た、防鼠ケーブル間のジョイント部の電気絶縁テープと
して用いる場合には、ジョイント部に巻き付けることに
よって、通常の電線・ケーブル及び防鼠ケーブル間のジ
ョイント部に用いられる。 このようにして、従来、防鼠効果を有していない通常の
電線・ケーブルに対して、さらに防鼠ケーブル間のジョ
イント部に対して防鼠効果を持たせることができる。
【実施例】
以下、本考案の実施例について説明する。 第1図、第2図には、本考案の一実施例が示されてい
る。 第1図には、芯棒2に巻かれた電線・ケーブル被覆用防
鼠性粘着テープ1の全体が示されている。この電線・ケ
ーブル被覆用防鼠性粘着テープ1は、第2図に示す如き
構成を有している。 すなわち、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1
は、例えばPVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、特に軟質P
VCによって形成される基材3を有している。この基材
3の下面には、粘着剤4が塗布されている。この粘着剤
4は、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1を電線
・ケーブルに巻き付けたときに、電線・ケーブル被覆用
防鼠性粘着テープ1が電線・ケーブルに充分接着するよ
うにするためのものである。 この粘着剤4の中には、防鼠剤が混入されている。防鼠
剤としては、一般的なシクロヘキシミドの他に、ブチル
錫化合物、メルカプタン誘導体、クレオソート系油、ナ
フタリン、アミノ系化合物等がある。しかし、電線・ケ
ーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の粘着剤4の中に防鼠
剤をそのまま混入すると、電線・ケーブル被覆用防鼠性
粘着テープ1を電線・ケーブル等に巻装した後、重ね巻
きした電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1間の隙
間から防鼠剤が抜け出し防鼠効果が減退してしまう。そ
こで、防鼠剤の残存性を高めるため、シクロヘキシミド
を単一の液体膜カプセルに生成したマイクロカプセル化
して電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の粘着剤
4の中に混練する。 このシクロヘキシミドのマイクロカプセル化は、例え
ば、ゼラチンとアラビアゴムの溶液に防鼠剤を投入し、
攪拌しながら単一の液体膜カプセルが数μm〜50μm
の径を有する集合体を形成して一群となるまで酸を添加
していって製造される。この粒径50〜数μmのマイク
ロカプセルの電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1
の粘着剤4への混合量は、0.2〜20wt%になるよう
に混合するのがよい。このように電線・ケーブル被覆用
防鼠性粘着テープ1の粘着剤4に対するマイクロカプセ
ルの混合量を0.2〜20wt%にすると、シクロヘキシ
ミドの電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の粘着
剤4への混合量が、粘着剤4の全体量に対し0.03wt
%以上混合乃至混練すれば防鼠効果を得ることができ
る。 したがって、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1
は、屋内外に布設される電線・ケーブルに巻き付けた後
長期間に渡って風雨に晒されても防鼠剤がマイクロカプ
セル化してあるため、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着
テープ1を電線・ケーブル等に巻装した後、重ね巻きし
た電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1間の隙間か
ら防鼠剤が抜け出ることがなく、防鼠効果の減退を防止
することができる。 マイクロカプセル化したときのマイクロカプセル全体に
対する防鼠剤の含有量は、6〜10wt%である。したが
って、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の粘着
剤4の中に含まれるマイクロカプセルの量の最小限は、
防鼠剤の種類によって異なるが、シクロヘキシミドの場
合は、0.2wt%以上含まれていれば防鼠効果を得るこ
とができる。しかし、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着
テープ1は、屋内外に布設される電線・ケーブルに巻き
付け、長期間に渡って風雨に晒される。そのため屋内外
に布設される電線・ケーブルに巻き付けた後、粘着剤4
の経年変化によって電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テ
ープ1の粘着剤4に混合されたシクロヘキシミドが消失
し、防鼠効果が減退してくる。ところが、屋内外に布設
される電線・ケーブルに巻き付けた電線・ケーブル被覆
用防鼠性粘着テープ1の防鼠効果は、長期間に渡って保
持されなければならない。 そこで、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の粘
着剤4の中に含まれる防鼠剤の量の最小限は、通常、
0.03wt%以上混合乃至混練すれば防鼠効果を得られ
る。したがって、シクロヘキシミドをマイクロカプセル
化したときのマイクロカプセルの量を本実施例において
は、0.2〜20wt%としている。シクロヘキシミドを
封入したマイクロカプセルの量を0.2wt%以上とした
のは、0.2wt%を下回ると、防鼠効果がないからであ
る。また、20wt%以下としたのは、20wt%を超えて混
入しても、防鼠効果には変化がないからである。また、
20wt%以下としたのは、粘着層に混合する場合は、コ
ーティングするときの液状粘着剤の粘度が高くなり、コ
ーティングが不能となり、PVCの基材3に混合する場
合には、マイクロカプセルによる凹凸が目立つようにな
り、外観の艶がなくなって電線・ケーブル被覆用防鼠性
粘着テープとしての強度が防鼠剤を混合しない電線・ケ
ーブル被覆用防鼠性粘着テープと比して約半分に低下す
るからである。なお、この防鼠剤の粘着剤4の中へ混合
する場合の粘着剤4は、有機溶剤系でも、エマルジョン
系でもよく、この場合、容易の混合することができる。 この基材3と粘着剤4との間には、プライマー5が挿入
されている。このプライマー5は、ゴム系材料で構成さ
れており、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1を
第1図に示す如くロール状に芯棒2に巻いて、この芯棒
2にはロール状に巻いた電線・ケーブル被覆用防鼠性粘
着テープ1を引き出すときに粘着剤4が電線・ケーブル
被覆用防鼠性粘着テープ1の下面から剥がれてしまわな
いようにするためのものである。 また、基材3の上面には、剥離層6が設けられている。
この剥離層6は、第1図に示す如く、電線・ケーブル被
覆用防鼠性粘着テープ1をロール状に芯棒2に巻いて、
この芯棒2にロール状に巻いた電線・ケーブル被覆用防
鼠性粘着テープ1を引き出すときに、粘着剤4によって
電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1と電線・ケー
ブル被覆用防鼠性粘着テープ1同士が接着して剥離しな
いようなことがないようにするためのものである。この
電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1の基材3がP
VC(ポリ塩化ビニル樹脂)の場合には、粘着剤4が接
着し易いので、この粘着剤4の粘着力の強さに応じて剥
離層6が使用される。 このように構成される電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着
テープ1は、最外部被覆層に防鼠剤を添加した防鼠電線
・ケーブル10と防鼠電線・ケーブル15同士を途中で
ジョイントした場合、ジョイント部に対して第3図に示
す如く巻装する。すなわち、電線・ケーブル被覆用防鼠
性粘着テープ1は、防鼠性のあるシース、その他導体以
外の材料を取り除き、その後、導体同士をジョイント
し、その上に電気絶縁性を有する粘着テープをジョイン
ト部の上に巻き付けている。したがって、防鼠ケーブル
間のジョイント部の防鼠効果の消失した部分に防鼠効果
を持たせることができる。 また、このように構成された電線・ケーブル被覆用防鼠
性粘着テープ1は、第4図に示す如く、屋内配線に防鼠
性のない通常の電線・ケーブル20の上に巻装して用い
ることができる。これによって従来防鼠効果を有してい
なかった電線・ケーブルに防鼠効果を持たせることがで
きる。 なお、本実施例においては、電線・ケーブル被覆用防鼠
性粘着テープ1の粘着剤4の中にシクロヘキシミドを混
練しているが、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ
1を構成する他の層、基材3、プライマー5、剥離層6
にシクロヘキシミドを混練してもよい。 しかし、シクロヘキシミドは、塩素にあうと変質して防
鼠効果が減退する性質を有している。このため、塩素を
含む軟質PVCで構成される基材3には、シクロヘキシ
ミドを何の加工もせずに添加することはできない。そこ
で、塩素を含む軟質PVCで構成される基材3にシクロ
ヘキシミドを混練するには、シクロヘキシミドを単一の
液体膜カプセルに閉じ込めてマイクロカプセル化し、こ
のマイクロカプセルの状態のシクロヘキシミドを混練す
る。例えば、PVCを100重量部、DOPを50重量
部、安定剤3重量部配合されている基材に、シクロヘキ
シミドを0.2wt%何の加工もせずに添加して電熱式テ
ストロールで混合(165℃で10分)すると、シクロ
ヘキシミドとしての残量は、約1/10となる。一方、シク
ロヘキシミドをメラミン樹脂でマイクロカプセル化し、
同等の条件で混合すると、シクロヘキシミドとしての残
量は、約5/10〜8/10となり、シクロヘキシミドの変質等
による損失量を少なくすることができる。 したがって、軟質PVCで構成される基材3にマイクロ
カプセル化したシクロヘキシミドを混練することによ
り、軟質PVCの塩素による影響による変質を防止する
ことができ、長期間に渡って風雨に晒されてもシクロヘ
キシミドが抜け出ることがなく、防鼠効果の減退を防止
することができる。このように構成される電線・ケーブ
ル被覆用防鼠性粘着テープ1は、最外部被覆層に防鼠剤
を添加した防鼠電線・ケーブル10と防鼠電線・ケーブ
ル15とを途中でジョイントする場合、ジョイント部に
対して第3図に示す如く巻装する。すなわち、電線・ケ
ーブル被覆用防鼠性粘着テープ1は、防鼠性のあるシー
ス、その他導体以外の材料を取り除き、その後、導体同
士をジョイントし、その上に電気絶縁性を有する粘着テ
ープをジョイント部の上に巻き付けている。したがっ
て、防鼠ケーブル間のジョイント部材の防鼠効果の消失
した部分に防鼠効果を持たせることができる。 また、このように構成された電線・ケーブル被覆用防鼠
性粘着テープ1は、第4図に示す如く、屋内配線に防鼠
性のない通常の電線・ケーブル20の上に巻装して用い
ることができる。これによって従来防鼠効果を有してい
なかった電線・ケーブルに防鼠効果を持たせることがで
きる。 第5図には、本考案の別な実施例が示されている。 図において、本実施例が第1図図示実施例と異なる点
は、第1図図示実施例の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘
着テープ1が粘着剤4にシクロヘキシミドを混入させる
か、粘着剤4の他、基材3、プライマー5、剥離層6の
各層にシクロヘキシミドを混練するか、あるいは、数μ
m〜50μmのマイクロカプセルとして含有させている
のに対し、本実施例は、第5図にも示す如く、電線・ケ
ーブル被覆用防鼠性粘着テープ50の例えばPVC(ポ
リ塩化ビニル樹脂)によって形成される2枚の基材5
1、52の間に防鼠剤53を挿入して層状に形成したも
のである。 このように基材51と基材52の間に防鼠剤53を挿入
して基材51、52と防鼠剤53の層状に形成すること
によって、電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ1を
電線・ケーブル等に巻装した後、電線・ケーブル被覆用
防鼠性粘着テープ1から防鼠剤が抜け出ることがなく、
防鼠効果の減退を防止することができる。 なお、図中、54はプライマー、55は粘着剤である。
【考案の効果】
本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載
する効果を奏する。 請求項1の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープにお
いては、基材の一方の面に粒径50〜数μmのマイクロ
カプセル化したシクロヘキシミドを混合した粘着剤を塗
布して構成してあるため、従来防鼠効果を有していなか
った電線・ケーブルの防鼠効果を持たせたり、防鼠ケー
ブル間のジョイント部の防鼠効果の消失した部分に防鼠
効果を持たせることができ、屋内外に布設される電線・
ケーブルに巻き付けた後長期間に渡って風雨に晒されて
も、防鼠剤が抜け出ることがなく、防鼠効果の減退を防
止し、長期間に渡って防鼠効果を維持することができ
る。 請求項2の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープにお
いては、マイクロカプセルの混合量を粘着剤層の0.2
〜20wt%混合しているので、長期間に渡って防鼠効果
を維持することができる。 請求項3の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープにお
いては、剥離層と、基材と、プライマーと、粘着剤層と
によって構成し、これらのいずれか1層又は複数層にマ
イクロカプセル化したシクロヘキシミドを混合して構成
してあるため、長期間に渡って防鼠効果を維持すること
ができる。 請求項4の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープにお
いては、基材と防鼠剤を複数の層状に形成し一方の面に
粘着剤を塗布して構成してあるため、屋内外に布設され
る電線・ケーブルに巻き付けた後長期間に渡って風雨に
晒されて、外層から最外層の防鼠層に防鼠効果の減退が
生じても内側の防鼠層の防鼠効果が減退を来すことがな
いので、段階的に長期間に渡って防鼠効果を維持するこ
とができる。 請求項5の電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープにお
いては、防鼠剤としてマイクロカプセル化したシクロヘ
キシミドを混合しているため、屋内外に布設される電線
・ケーブルに巻き付けた後長期間に渡って風雨に晒され
て、外層から最外層の防鼠層に防鼠効果の減退が生じて
も内側の防鼠層の防鼠効果が減退を来すことがないの
で、段階的に長期間に渡って防鼠効果を維持することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す電線・ケーブル被覆用防
鼠性粘着テープを芯棒にロール状に巻いた状態を示す全
体構成斜視図、第2図は第1図図示電線・ケーブル被覆
用防鼠性粘着テープの断面図、第3図は第2図図示電線
・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープの使用状態を示す
図、第4図は第2図図示電線・ケーブル被覆用防鼠性粘
着テープの使用状態を示す図、第5図は本考案の別な実
施例を示す電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープの断
面図、第6図〜第8図は従来の防鼠電線・ケーブルの構
造を示す断面図である。 1,50……電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ 2……芯棒 3,51,52……基材 4,55……粘着剤 5,54……プライマー 6……剥離層

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の一方の面に粒径50〜数μmのマイ
    クロカプセル化したシクロヘキシミドを混合した粘着剤
    を塗布してなる電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テー
    プ。
  2. 【請求項2】上記マイクロカプセルの混合量は、粘着剤
    層の0.2〜20wt%である請求項1記載の電線・ケー
    ブル被覆用防鼠性粘着テープ。
  3. 【請求項3】剥離層と、基材と、プライマーと、粘着剤
    層とによって構成し、これらのいずれか1層又は複数層
    にマイクロカプセル化したシクロヘキシミドを混合して
    なる電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ。
  4. 【請求項4】基材と防鼠剤を複数の層状に形成し一方の
    面に粘着剤を塗布してなる電線・ケーブル被覆用防鼠性
    粘着テープ。
  5. 【請求項5】上記防鼠剤は、マイクロカプセル化したシ
    クロヘキシミドである請求項4記載の電線・ケーブル被
    覆用防鼠性粘着テープ。
JP1988033952U 1988-03-15 1988-03-15 電線・ケーブル被覆用防鼠性粘着テープ Expired - Lifetime JPH0619547Y2 (ja)

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