JPH0342572Y2 - - Google Patents
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- JPH0342572Y2 JPH0342572Y2 JP5686682U JP5686682U JPH0342572Y2 JP H0342572 Y2 JPH0342572 Y2 JP H0342572Y2 JP 5686682 U JP5686682 U JP 5686682U JP 5686682 U JP5686682 U JP 5686682U JP H0342572 Y2 JPH0342572 Y2 JP H0342572Y2
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Description
この考案は改良されたゴム、プラスチツク絶縁
電力ケーブルに関するものである。 例えば高電圧用ゴム又はプラスチツク絶縁電力
ケーブル、特に水底ケーブルは、第1図に示すよ
うに導体1上に内部半導電層2、ポリエチレン、
架橋ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム又は
ブチルゴム等による絶縁体層3、外部半導電層
4、銅テープ等による遮蔽層5前記外部半導電層
上又は防食層直下に金属−プラスチツクラミネー
トテープからなる遮水層を必要に応じて設けその
外側にPVC、鉛等による保護シース6がこれら
の順に設けられた基本構成を有している。 そして、かかる構成のゴム、プラスチツク絶縁
電力ケーブルにあつては、何等かの原因にてケー
ブル端末部から導体を伝わつてケーブル内部に水
分が侵入すると、該水分は遂には絶縁体、半導電
層等に到達し、これら各部に所謂水トリーを発生
させ電力ケーブルの絶縁性能を低下させる重大な
原因となつていた。 そこで上述した水分の侵入による電力ケーブル
の特性低下を防止するためには、上述した水分の
ケーブル内への侵入、移動及び拡散を積極的に予
防、防止することが肝要であり、防食層直下に金
属−プラスチツクラミネートテープのたて添え包
被による遮水層を設けること、或いは防食層とし
て上記鉛シースを施こすことはその一つの方法で
ある。 しかし上記の如く防食層の直下に遮水層を設け
たケーブルでも該ケーブルの製造時、保管時及び
ケーブル引込作業時などにケーブル端末部、ジヨ
イント部などから特に導体を伝つて水分がケーブ
ル内に侵入し、これが上述のケーブル内での水ト
リーの原因になることが知られている。 かかる問題の解消のため撚線導体間に、低分子
量ポリエチレン、マイクロクリスタンワツクス、
ポリブデン、ペトロラクタム等の混和物、あるい
はポリ塩化ビニル、天然ゴム、ブチルゴム等と、
軟化剤との混合物を充填し、素線導体間〓を埋め
水密構造の導体とする手段が施される場合もあ
る。 しかし他方、かかる水密性導体を用いたケーブ
ルは上記充填物の存在などにより、ケーブルとし
ての可撓性を損うばかりでなく機械的性質も低下
する問題があり、更に導体を水密構造にする場合
の問題点として、上述の導体充填用混合物は一般
にチクソトロピツク性が強く、従つて該混和物は
高温加熱下で素線撚合せ時に撚線導体上にこて塗
り、又は高圧圧入を行わざるを得ず、このため充
填作業中撚線機周辺部に上記混和物が飛散し、作
業環境を著しく低下させるなどの重大な欠点があ
つた。 そして、上述の如き混和物充填作業では当然、
撚線素線の増加に伴い撚線速度の低下などに起因
するケーブル製造能率の著しい低下が避けられな
い。そして更にかかるケーブルの接続作業時に
は、充填混和物の除去が著しく困難になり、その
作業に支障を招く等の問題も免れない。 ここに考案者等はかかる問題を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、銅に対して、エチレンプロピ
レンに導電性カーボンと過酸化物を配合した半導
電性プラスチツク組成物の接着力が極めて優れて
いるとの知見を得、それに基づき特に導体上に銅
テープあるいは銅/プラスチツクラミネートテー
プを、ラミネートテープの場合はプラスチツク層
が導体側になるよう導体上に包被し、その上に上
記半導電性プラスチツク材料を押出被覆して銅と
密着一体化させることにより、ケーブルの遮水化
に驚くほどの効果が得られることを見出しこの考
案を完成したのである。 即ちこの考案は、導体上に、内部半導電層、絶
縁体層、外部半導電層、遮蔽層、前記外部半導電
層上又は防食層直下に遮水層防食層が順次設けら
れたゴム、プラスチツク絶縁電力ケーブルにおい
て、撚り合わせ導体上に、銅テープあるいは銅/
プラスチツクラミネートテープをラミネートテー
プの場合はプラスチツク層が導体側になるよう包
被され、その外側にエチレンプロピレンゴム100
部に対して導電性カーボン20〜100部、過酸化物
0.1〜5部を配合してなる半導電性プラスチツク
組成物からなる押出半導電層が前記銅テープ層と
接着した状態に形成されており、その外側に、ゴ
ム、プラスチツク絶縁体層外部半導電層、金属遮
蔽層前記外部半導電層上又は防食層直下に遮水層
及び防食層が順次設けられていることを特徴とす
るゴム、プラスチツク絶縁電力ケーブルである。 この考案が上述した作用効果をもたらす理由
は、内部半導電層を形成する上記半導電性プラス
チツク組成物中の過酸化物の存在により、導体上
に施こされた銅テープの表面に多孔質の酸化物皮
膜が形成され、他方エチレンプロピレンゴムが適
度に架橋され、これらが強固に連結し、相互に強
い接着力を示して一体化することによるものと考
えられる。仮りに上述のケーブル端末又は接続部
導体をつたわつて水侵入が生じても、この導体外
側の銅テープによる完全な遮水性保持によりこの
水はケーブル内部で絶縁体などへの拡散を完全に
阻止できることになり、更にこの銅テープに対し
上記半導電性プラスチツク組成物層が一体化され
ていることにより、それらの可撓性等機械的特性
も著しく向上されるからである。 この考案において、上記導体上の銅テープ(あ
るいは銅/プラスチツクラミネートテープ)の銅
の代りに他の金属テープを用いてもこの考案の効
果は得られない。これら銅以外の金属では上述の
強力な接着を示すことがなく両者の強固な一体化
が起らないためである。この銅テープは導体上に
対してたて添え包被又はラツプ巻のいずれの方法
で施しても良いが、好ましくはたて添え包被が良
い。この場合、上記銅/プラスチツクラミネート
テープを用いる場合は電気的な問題から該プラス
チツク面を導体側に向ける必要がある。 又上記半導電性プラスチツク組成物としては、
エチレンプロピレンゴム100部に対し導電性カー
ボン20〜100部、過酸化物0.1〜5部を配合したも
のであり、導電性カーボン20部以下の場合には内
部導電層として必要な電気電導度が得られず、ま
た100部以上の場合には良好な電気電導度は得ら
れるものの押出成形性が困難となる。又過酸化物
では同様に0.1部以下の場合には接着に必要な銅
表面酸化物が形成されず、そのため良好な接着性
が得られない。また5部以上配合した場合には良
好な接着性は得られるものの半導電性プラスチツ
ク組成物に焼け、ブツ等が生じ、平滑な押出内部
半導電層が得られない。 この考案において上記過酸化物としてはジクミ
ルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、パラ
クロロベンゾイルオキシド、ジターシヤリーブチ
ルペルオキシド等があるが、これのみに限られる
ものではない。 更にこの半導電性プラスチツク組成物において
上記エチレンプロピレンゴム以外の材料を使用し
てもやはり銅と充分な接着性を示さないことから
この考案の如き効果は到底得られない。 第2図はこの考案電力ケーブルの実施態様品の
断面を示したものであり、11は導体、12は銅
テープ又は銅/プラスチツクラミネートテープ、
13は半導電性プラスチツク層、14は絶縁体
層、15は外部半導電層、16は金属遮蔽層、1
7は金属−プラスチツクラミネートテープからな
る遮水層、18はPVCなどからなる防食層であ
る。上記銅テープ12及び半導電性プラスチツク
層13以外の各層については常法の材料が用いら
れるのでその説明は省略する。 この考案ケーブルは以上の構成としたことによ
り、上記説明及び後記実施例からも明らかなよう
に、特に導体からケーブル内部への水の遮水性の
著しい向上によりこれら水分の絶縁体等への移
動、拡散を完全に阻止することができ、水トリ−
発生等各種障害の発生を著しく減少させ、しかも
ケーブル製造の作業性を低下させることなく、し
かもケーブル特性は充分高く維持できるなどその
実用的価値は極めて大である。 以下実施例によりこの考案を具体的に説明す
る。 実施例 1 導体上に銅テープ(10μ)をたて添え包被後、
表1に示す導電性プラスチツク組成物を押出し
後、常法により架橋ポリエチレン絶縁体、半導電
性ポリエチレン組成物からなる外部導電層を順次
押出形成した。次にその上に銅テープをたて添え
包被しその上に再度表1に示す導電性プラスチツ
ク組成物を押出被覆したあと、金属遮蔽層、
RVC保護層を設け2.6KV1×250mm2CVケーブルを
得た。 実施例 2 導体上に銅(10μ)/ポリエステル(8μ)ラミ
ネートテープをポリエステル側が導体上に来るよ
うにラツプ巻包被後、表1に示す導電性プラスチ
ツク組成物を押出し後、常法により架橋ポリエチ
レン絶縁体、半導電性ポリエチレン組成物からな
る外部導電層を順次押出形成した。その上に導電
PE(50μ)/Pb(50μ)/導電PE(50μ)の両面ラ
ミネートテープをたて添え包被しそのラツプ部を
熱融着させてから金属遮蔽層、PVC保護層を設
けて6KV1×250mm2CVケーブルを得た。 実施例 3 導体上に導電PE(50μ)/銅(20μ)ラミネート
テープを導電PE側が導体上に来るようにたて添
え包被後、その上に表1に示す導電性プラスチツ
ク組成物を押出し後、常法により架橋ポリエチレ
ン絶縁体、半導電性ポリエチレン組成物からなる
外部導電層を順次押出形成した。その上に金属遮
蔽層を設けたあと、導電PVC(50μ)/Pb
(50μ)/導電PVC(50μ)の両面ラミネートテー
プをたて添え包被し、ラツプ部を熱融着させたあ
と、PVCシースを押出し前記遮水テープとPVC
シースとを融着させた。
電力ケーブルに関するものである。 例えば高電圧用ゴム又はプラスチツク絶縁電力
ケーブル、特に水底ケーブルは、第1図に示すよ
うに導体1上に内部半導電層2、ポリエチレン、
架橋ポリエチレン、エチレンプロピレンゴム又は
ブチルゴム等による絶縁体層3、外部半導電層
4、銅テープ等による遮蔽層5前記外部半導電層
上又は防食層直下に金属−プラスチツクラミネー
トテープからなる遮水層を必要に応じて設けその
外側にPVC、鉛等による保護シース6がこれら
の順に設けられた基本構成を有している。 そして、かかる構成のゴム、プラスチツク絶縁
電力ケーブルにあつては、何等かの原因にてケー
ブル端末部から導体を伝わつてケーブル内部に水
分が侵入すると、該水分は遂には絶縁体、半導電
層等に到達し、これら各部に所謂水トリーを発生
させ電力ケーブルの絶縁性能を低下させる重大な
原因となつていた。 そこで上述した水分の侵入による電力ケーブル
の特性低下を防止するためには、上述した水分の
ケーブル内への侵入、移動及び拡散を積極的に予
防、防止することが肝要であり、防食層直下に金
属−プラスチツクラミネートテープのたて添え包
被による遮水層を設けること、或いは防食層とし
て上記鉛シースを施こすことはその一つの方法で
ある。 しかし上記の如く防食層の直下に遮水層を設け
たケーブルでも該ケーブルの製造時、保管時及び
ケーブル引込作業時などにケーブル端末部、ジヨ
イント部などから特に導体を伝つて水分がケーブ
ル内に侵入し、これが上述のケーブル内での水ト
リーの原因になることが知られている。 かかる問題の解消のため撚線導体間に、低分子
量ポリエチレン、マイクロクリスタンワツクス、
ポリブデン、ペトロラクタム等の混和物、あるい
はポリ塩化ビニル、天然ゴム、ブチルゴム等と、
軟化剤との混合物を充填し、素線導体間〓を埋め
水密構造の導体とする手段が施される場合もあ
る。 しかし他方、かかる水密性導体を用いたケーブ
ルは上記充填物の存在などにより、ケーブルとし
ての可撓性を損うばかりでなく機械的性質も低下
する問題があり、更に導体を水密構造にする場合
の問題点として、上述の導体充填用混合物は一般
にチクソトロピツク性が強く、従つて該混和物は
高温加熱下で素線撚合せ時に撚線導体上にこて塗
り、又は高圧圧入を行わざるを得ず、このため充
填作業中撚線機周辺部に上記混和物が飛散し、作
業環境を著しく低下させるなどの重大な欠点があ
つた。 そして、上述の如き混和物充填作業では当然、
撚線素線の増加に伴い撚線速度の低下などに起因
するケーブル製造能率の著しい低下が避けられな
い。そして更にかかるケーブルの接続作業時に
は、充填混和物の除去が著しく困難になり、その
作業に支障を招く等の問題も免れない。 ここに考案者等はかかる問題を解決すべく鋭意
検討を重ねた結果、銅に対して、エチレンプロピ
レンに導電性カーボンと過酸化物を配合した半導
電性プラスチツク組成物の接着力が極めて優れて
いるとの知見を得、それに基づき特に導体上に銅
テープあるいは銅/プラスチツクラミネートテー
プを、ラミネートテープの場合はプラスチツク層
が導体側になるよう導体上に包被し、その上に上
記半導電性プラスチツク材料を押出被覆して銅と
密着一体化させることにより、ケーブルの遮水化
に驚くほどの効果が得られることを見出しこの考
案を完成したのである。 即ちこの考案は、導体上に、内部半導電層、絶
縁体層、外部半導電層、遮蔽層、前記外部半導電
層上又は防食層直下に遮水層防食層が順次設けら
れたゴム、プラスチツク絶縁電力ケーブルにおい
て、撚り合わせ導体上に、銅テープあるいは銅/
プラスチツクラミネートテープをラミネートテー
プの場合はプラスチツク層が導体側になるよう包
被され、その外側にエチレンプロピレンゴム100
部に対して導電性カーボン20〜100部、過酸化物
0.1〜5部を配合してなる半導電性プラスチツク
組成物からなる押出半導電層が前記銅テープ層と
接着した状態に形成されており、その外側に、ゴ
ム、プラスチツク絶縁体層外部半導電層、金属遮
蔽層前記外部半導電層上又は防食層直下に遮水層
及び防食層が順次設けられていることを特徴とす
るゴム、プラスチツク絶縁電力ケーブルである。 この考案が上述した作用効果をもたらす理由
は、内部半導電層を形成する上記半導電性プラス
チツク組成物中の過酸化物の存在により、導体上
に施こされた銅テープの表面に多孔質の酸化物皮
膜が形成され、他方エチレンプロピレンゴムが適
度に架橋され、これらが強固に連結し、相互に強
い接着力を示して一体化することによるものと考
えられる。仮りに上述のケーブル端末又は接続部
導体をつたわつて水侵入が生じても、この導体外
側の銅テープによる完全な遮水性保持によりこの
水はケーブル内部で絶縁体などへの拡散を完全に
阻止できることになり、更にこの銅テープに対し
上記半導電性プラスチツク組成物層が一体化され
ていることにより、それらの可撓性等機械的特性
も著しく向上されるからである。 この考案において、上記導体上の銅テープ(あ
るいは銅/プラスチツクラミネートテープ)の銅
の代りに他の金属テープを用いてもこの考案の効
果は得られない。これら銅以外の金属では上述の
強力な接着を示すことがなく両者の強固な一体化
が起らないためである。この銅テープは導体上に
対してたて添え包被又はラツプ巻のいずれの方法
で施しても良いが、好ましくはたて添え包被が良
い。この場合、上記銅/プラスチツクラミネート
テープを用いる場合は電気的な問題から該プラス
チツク面を導体側に向ける必要がある。 又上記半導電性プラスチツク組成物としては、
エチレンプロピレンゴム100部に対し導電性カー
ボン20〜100部、過酸化物0.1〜5部を配合したも
のであり、導電性カーボン20部以下の場合には内
部導電層として必要な電気電導度が得られず、ま
た100部以上の場合には良好な電気電導度は得ら
れるものの押出成形性が困難となる。又過酸化物
では同様に0.1部以下の場合には接着に必要な銅
表面酸化物が形成されず、そのため良好な接着性
が得られない。また5部以上配合した場合には良
好な接着性は得られるものの半導電性プラスチツ
ク組成物に焼け、ブツ等が生じ、平滑な押出内部
半導電層が得られない。 この考案において上記過酸化物としてはジクミ
ルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、パラ
クロロベンゾイルオキシド、ジターシヤリーブチ
ルペルオキシド等があるが、これのみに限られる
ものではない。 更にこの半導電性プラスチツク組成物において
上記エチレンプロピレンゴム以外の材料を使用し
てもやはり銅と充分な接着性を示さないことから
この考案の如き効果は到底得られない。 第2図はこの考案電力ケーブルの実施態様品の
断面を示したものであり、11は導体、12は銅
テープ又は銅/プラスチツクラミネートテープ、
13は半導電性プラスチツク層、14は絶縁体
層、15は外部半導電層、16は金属遮蔽層、1
7は金属−プラスチツクラミネートテープからな
る遮水層、18はPVCなどからなる防食層であ
る。上記銅テープ12及び半導電性プラスチツク
層13以外の各層については常法の材料が用いら
れるのでその説明は省略する。 この考案ケーブルは以上の構成としたことによ
り、上記説明及び後記実施例からも明らかなよう
に、特に導体からケーブル内部への水の遮水性の
著しい向上によりこれら水分の絶縁体等への移
動、拡散を完全に阻止することができ、水トリ−
発生等各種障害の発生を著しく減少させ、しかも
ケーブル製造の作業性を低下させることなく、し
かもケーブル特性は充分高く維持できるなどその
実用的価値は極めて大である。 以下実施例によりこの考案を具体的に説明す
る。 実施例 1 導体上に銅テープ(10μ)をたて添え包被後、
表1に示す導電性プラスチツク組成物を押出し
後、常法により架橋ポリエチレン絶縁体、半導電
性ポリエチレン組成物からなる外部導電層を順次
押出形成した。次にその上に銅テープをたて添え
包被しその上に再度表1に示す導電性プラスチツ
ク組成物を押出被覆したあと、金属遮蔽層、
RVC保護層を設け2.6KV1×250mm2CVケーブルを
得た。 実施例 2 導体上に銅(10μ)/ポリエステル(8μ)ラミ
ネートテープをポリエステル側が導体上に来るよ
うにラツプ巻包被後、表1に示す導電性プラスチ
ツク組成物を押出し後、常法により架橋ポリエチ
レン絶縁体、半導電性ポリエチレン組成物からな
る外部導電層を順次押出形成した。その上に導電
PE(50μ)/Pb(50μ)/導電PE(50μ)の両面ラ
ミネートテープをたて添え包被しそのラツプ部を
熱融着させてから金属遮蔽層、PVC保護層を設
けて6KV1×250mm2CVケーブルを得た。 実施例 3 導体上に導電PE(50μ)/銅(20μ)ラミネート
テープを導電PE側が導体上に来るようにたて添
え包被後、その上に表1に示す導電性プラスチツ
ク組成物を押出し後、常法により架橋ポリエチレ
ン絶縁体、半導電性ポリエチレン組成物からなる
外部導電層を順次押出形成した。その上に金属遮
蔽層を設けたあと、導電PVC(50μ)/Pb
(50μ)/導電PVC(50μ)の両面ラミネートテー
プをたて添え包被し、ラツプ部を熱融着させたあ
と、PVCシースを押出し前記遮水テープとPVC
シースとを融着させた。
【表】
比較例
導体上、外導上共に銅テープを用いた遮水層の
ない通常のCVケーブル(導体−内導−架橋ポリ
エチレン絶縁体層−外導−金属遮蔽層−PVCシ
ース)を製造した。 上記のケーブルを70℃温水中に浸漬し、更に導
体内にも浸水させたのち、このケーブルに対して
15KV、50Hzの浸水課電試験を行ない、内部及び
外部導電層、絶縁体水分量、浸水課電1年後の
AC破壊値を評価し、結果を表2に示す。尚AC破
壊値は、浸水課電前のそれとの比較で示した。
ない通常のCVケーブル(導体−内導−架橋ポリ
エチレン絶縁体層−外導−金属遮蔽層−PVCシ
ース)を製造した。 上記のケーブルを70℃温水中に浸漬し、更に導
体内にも浸水させたのち、このケーブルに対して
15KV、50Hzの浸水課電試験を行ない、内部及び
外部導電層、絶縁体水分量、浸水課電1年後の
AC破壊値を評価し、結果を表2に示す。尚AC破
壊値は、浸水課電前のそれとの比較で示した。
【表】
上表の通り本考案によれば、銅と内導との接着
力が優れるため導体内に水が浸入してもケーブル
の絶縁体層へ水が浸入することがないため、実用
上極めて優れた特性を有することが明らかであ
る。
力が優れるため導体内に水が浸入してもケーブル
の絶縁体層へ水が浸入することがないため、実用
上極めて優れた特性を有することが明らかであ
る。
第1図は従来品。第2図は本考案電力ケーブル
の一例の断面図である。 11……導体、12……銅テープ、13……導
電性プラスチツク組成物層、14……絶縁体層、
17……防食層。
の一例の断面図である。 11……導体、12……銅テープ、13……導
電性プラスチツク組成物層、14……絶縁体層、
17……防食層。
Claims (1)
- 導体上に内部半導電層、絶縁体層、外部半導電
層、金属遮蔽層、前記外部半導電層上又は防食層
直下に遮水層、防食層が順次設けられてなるゴ
ム、プラスチツク絶縁電力ケーブルにおいて、撚
り合せ導体上に、銅テープあるいは銅/プラスチ
ツクラミネートテープを、ラミネートテープの場
合はプラスチツク層が導体側になるよう包被さ
れ、その外側にエチレンプロピレンゴム100部に
対して導電性カーボン20〜100部、過酸化物0.1〜
5部を配合してなる半導電性プラスチツク組成物
からなる押出半導電層が前記銅テープ層と、接着
した状態に形成されており、その外側にゴム、プ
ラスチツク絶縁体層外部半導電層、金属遮蔽層前
記外部半導電層上、又は防食層直下に遮水層及び
防食層が順次設けられていることを特徴とするゴ
ム、プラスチツク絶縁電力ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5686682U JPS58160414U (ja) | 1982-04-21 | 1982-04-21 | ゴム、プラスチツク絶縁電力ケ−ブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5686682U JPS58160414U (ja) | 1982-04-21 | 1982-04-21 | ゴム、プラスチツク絶縁電力ケ−ブル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58160414U JPS58160414U (ja) | 1983-10-26 |
JPH0342572Y2 true JPH0342572Y2 (ja) | 1991-09-06 |
Family
ID=30067363
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5686682U Granted JPS58160414U (ja) | 1982-04-21 | 1982-04-21 | ゴム、プラスチツク絶縁電力ケ−ブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58160414U (ja) |
-
1982
- 1982-04-21 JP JP5686682U patent/JPS58160414U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58160414U (ja) | 1983-10-26 |
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