JP3342283B2 - 防蟻・防鼠被覆電線 - Google Patents
防蟻・防鼠被覆電線Info
- Publication number
- JP3342283B2 JP3342283B2 JP02493396A JP2493396A JP3342283B2 JP 3342283 B2 JP3342283 B2 JP 3342283B2 JP 02493396 A JP02493396 A JP 02493396A JP 2493396 A JP2493396 A JP 2493396A JP 3342283 B2 JP3342283 B2 JP 3342283B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rat
- termite
- electric wire
- added
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Description
を共に有する被覆電線に関する。
が、共同溝や壁の中、床下、天井裏等の人目に付きにく
い場所に設置されることも多い。この場合、アリ或いは
ネズミにより食害を受けることが多く、その結果、断線
や漏電、またこれらが原因となった火災・事故が発生し
大きな問題となっている。ここで、ステンレス等の金属
による保護や、高強度材料による被覆による被覆層の物
理的強化する技術が知られていた。また、防蟻剤や防鼠
剤を被覆層を形成するポリ塩化ビニル樹脂に添加する方
法も知られていた。
・防蟻効果を得ることは困難であった。特に防鼠剤添加
による防鼠性に関しては、味盲(寒冷地味盲を含む)の
ネズミに対応することが困難であった。これら技術の欠
点を解決する方法として、被覆層を2重にして、内層に
高強度材料、外装に防蟻剤や防鼠剤を含有したポリ塩化
ビニル層を配することが知られていた。しかし、この技
術により作製された被覆電線は、その構造故に細サイズ
品への対応が困難で、かつ、製造コストも高いものとな
らざるを得なかった。
術の問題点を解決する、すなわち、薄い被覆層で充分な
防蟻・防鼠性を有する防蟻・防鼠被覆電線を提供するこ
とを目的とする。
電線は、上記課題を解決するため、請求項1に記載のよ
うに、防蟻剤及び防鼠剤が添加され、ショアD硬度が5
0以上のポリアセタール樹脂による被覆層を有する構成
である。本発明において、上記薬剤を添加する樹脂とし
てはポリアセタールであることが必要である。これは、
これらの樹脂がネズミ及びアリの歯を滑られせる性質を
有していると考えられる。そのため、ポリアセタールか
らなる被覆層に対してネズミやアリは「歯が立たない」
ため、後述する防蟻剤と防鼠剤の効果と相俟って、本発
明の効果が得られると考えられる。
以上であることが望ましい。硬度が50以下であると充
分な効果が得られない。なおショアD硬度が70以上で
あると良好な効果が得られ、80以上であるとより高い
効果が得られる。上記ポリアセタールは、同程度のショ
アD硬度を有するポリ塩化ビニル等の他の樹脂に比べて
はるかに高い防鼠性が得られる。
成形性からナイロン12を選択することが望ましい。ま
た、ポリアセタール樹脂では、ホモポリマータイプとコ
ポリマータイプが知られているが、コポリマータイプの
方が押し出し成形性が良好であるため好ましい。また、
本発明において、防蟻剤がフェニトロチオン、クロロピ
リホス或いはジメチルトルアミドの中から選択された1
種、或いは2種以上であると充分な防蟻性を有すること
ができるので好ましい。
ヘキシミド或いはナフテン酸銅の中から選択された1
種、或いは2種以上であると充分な防鼠性を有すること
ができるので好ましい。このとき、マイクロカプセル内
に封入されたカプサイシン、或いは/及びマイクロカプ
セル内に封入されたシクロヘキシミドが、樹脂との混練
及び電線被覆層としての加工時にも変質等の障害を引き
起こさず、また、効果が長期間持続するため好ましい。
オンであり、かつ、防鼠剤がマイクロカプセル化された
カプサイシンであるとき、極めて良好な防蟻・防鼠性が
得られる。防蟻剤の添加量は0.5重量%〜10重量
%、防鼠剤は1重量%以上15重量%以下であることが
望ましいが、要求性能や薬剤の能力等によってこの範囲
を超えて適宜調整される。
薬剤とを160℃に設定したロールミルで均一になるよ
う混合した。次いで直径0.32mmの軟銅線を撚り合
わせて得た導体に表1に示すような厚さとなるよう押出
成型機を用いて、被覆層を形成し、被覆電線を得た(実
施例1〜13及び比較例1〜10)。なお、ここでポリ
アセタールはポリプラスチックス製ジュラコンNT−3
5、ナイロン12はダイセルヒュルス製ダイアミド1
2、カプサイシンはマイクロカプセル化されたもので日
本化薬製R−731、フェニトロチオンは吉富製薬製ト
ミガードCX、及びマイクロカプセル化シクロヘキシミ
ドは田辺製薬製NM−MCD−80をそれぞれ用いた。
なお、これら表中比較例として示された塩化ビニル樹脂
に関し、ショアD硬度40のものは表3に、ショアD硬
度50のものは表4に、それぞれ示すような原料を混練
して作製したものである。
び防鼠性について評価を行った。まず、蟻害テストにつ
いて説明する。直径8cm、深さ6cmの5つの円筒形
容器の底部に石膏を厚さ5mmに固め、その上にそれぞ
れ試料の電線(約5cm)及びイエシロアリ(職蟻10
頭、兵蟻10頭)を入れる。これら円筒形容器を内部に
水を含ませた脱脂綿を2cmの厚さに敷き詰めてある水
槽型ガラス容器内に置き、これを暗所に静置し、全体を
28±2℃、相対湿度80%に10日間保ち、その後試
料の状態を観察した。
た。試料の電線(約5cm)5本それぞれの被覆部に蜂
蜜を塗布し、24時間絶食させたウイスター(Wist
ar)系ラット5匹と共に、それぞれ1ゲージに1匹・
1試料づつ入れ、暗黒下12時間放置した後の試料の状
態を観察した。
ついては、A、B、C及びDの4段階評価を行った。A
は囓られた痕跡が全くなかったもの(食害なし)、Bは
被覆層に傷が見られるが導体まで達していないもの(食
害なし)、Cは導体まで傷が達しているもの(食害あ
り)、及びDは導体も激しく食害されているもの(食害
あり)を示す。これらの評価結果について表1に併せて
記載する。
電線の場合には、1mmという厚い被覆層にしたときの
み食害を防止することができるが、本発明に係る被覆電
線では被覆層の厚さが極めて薄いものでも充分な防蟻防
鼠効果が得られることが判る。また、上記本発明に係る
実施例の内、被覆層に囓られた痕跡が全くないものにつ
いては、防鼠剤や防蟻剤の効果ではなく、むしろ、ネズ
ミやアリの歯がこれらの被覆層表面で滑ったためである
と考えられる。特に鼠害テストでこのような良好な結果
が得られたものは、通常防鼠剤の効果があまり期待でき
ない味盲のネズミに対しても充分な効果を発揮するもの
と考えられる。
に比べ、同等以上高い防蟻防鼠効果を持ちながら、被覆
層の厚さを薄くすることができ、そのため、可撓性、省
スペース、軽量性、及びコストの点で優れている。
Claims (8)
- 【請求項1】 防蟻剤及び防鼠剤が添加され、ショアD
硬度が50以上のポリアセタール樹脂による被覆層を有
することを特徴とする防蟻・防鼠被覆電線。 - 【請求項2】 上記防蟻剤がフェニトロチオン、クロロ
ピリホス或いはジメチルトルアミドの中から選択された
1種、或いは2種以上であることを特徴とする請求項1
に記載の防蟻・防鼠被覆電線。 - 【請求項3】 上記防鼠剤がカプサイシン、シクロヘキ
シミド或いはナフテン酸銅の中から選択された1種、或
いは2種以上であることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載の防蟻・防鼠被覆電線。 - 【請求項4】 マイクロカプセル内に封入されたカプサ
イシン、或いは/及びマイクロカプセル内に封入された
シクロヘキシミドが添加されていることを特徴とする請
求項3に記載の防蟻・防鼠被覆電線。 - 【請求項5】 上記防蟻剤がフェニトロチオンであり、
かつ、防鼠剤がマイクロカプセル化されたカプサイシン
であることを特徴とする請求項1に記載の防蟻・防鼠被
覆電線。 - 【請求項6】 防蟻剤が添加され、ショアD硬度が50
以上のポリアセタール樹脂による被覆層を有することを
特徴とする防蟻被覆電線。 - 【請求項7】 防鼠剤が添加され、ショアD硬度が50
以上のポリアセタール樹脂による被覆層を有することを
特徴とする防鼠被覆電線。 - 【請求項8】 防蟻剤或いは/及び防鼠剤が添加され、
ショアD硬度が50以上のポリアセタール樹脂からなる
電線被覆用樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02493396A JP3342283B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 防蟻・防鼠被覆電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02493396A JP3342283B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 防蟻・防鼠被覆電線 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09219116A JPH09219116A (ja) | 1997-08-19 |
JP3342283B2 true JP3342283B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=12151892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02493396A Expired - Fee Related JP3342283B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 防蟻・防鼠被覆電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3342283B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100865753B1 (ko) * | 2008-08-25 | 2008-10-28 | 가온전선 주식회사 | 방서용 고강도케이블 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010157470A (ja) * | 2009-01-05 | 2010-07-15 | Furukawa Electric Co Ltd:The | ケーブル |
CN103709586B (zh) * | 2013-12-15 | 2017-01-04 | 上海悦萌环保科技有限公司 | 防鼠蚁pa/abs环保塑料 |
CN104470291A (zh) * | 2014-12-05 | 2015-03-25 | 广东韶钢松山股份有限公司 | 电气模块防鼠罩及其使用方法 |
JP7159283B2 (ja) * | 2017-07-12 | 2022-10-24 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 害虫耐性ケーブル外被 |
CN115785658B (zh) * | 2022-12-28 | 2024-05-28 | 南京勇聚新材料科技有限公司 | 一种防鼠咬尼龙母粒及其制备方法 |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP02493396A patent/JP3342283B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100865753B1 (ko) * | 2008-08-25 | 2008-10-28 | 가온전선 주식회사 | 방서용 고강도케이블 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09219116A (ja) | 1997-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3342283B2 (ja) | 防蟻・防鼠被覆電線 | |
CN1328959C (zh) | 防蚁防鼠材料以及使用它们的防蚁防鼠方法 | |
JP7159283B2 (ja) | 害虫耐性ケーブル外被 | |
JPH0328467B2 (ja) | ||
JP2000348542A (ja) | 防鼠性電線ケーブル | |
JP2006324017A (ja) | 防蟻ケーブル | |
JP3003099B2 (ja) | 高防鼠性塩化ビニル樹脂組成物 | |
JP3765524B2 (ja) | 防鼠性塩化ビニル樹脂組成物 | |
US4960641A (en) | Stranded insulated wire | |
JP2547355B2 (ja) | 耐白蟻性塩化ビニル組成物 | |
JP3651652B2 (ja) | 防鼠性塩化ビニルシースケーブル | |
JPS61162123A (ja) | 防蟻成形物品 | |
JPS6023281Y2 (ja) | 防蟻性テ−プ | |
JPH03257712A (ja) | 耐防蟻防鼠性熱可塑性組成物及び耐防蟻防鼠性熱可塑性組成物を絶縁シース材として用いた電線・ケーブル | |
JPH047042B2 (ja) | ||
JPS5898343A (ja) | 防蟻性組成物 | |
JP2560827B2 (ja) | ビニル被覆水密金属線 | |
CA1307085C (en) | Stranded insulated wire | |
JPH09213138A (ja) | 電線・ケーブル | |
JPH06199608A (ja) | 有害生物忌避成型品 | |
JPS61163509A (ja) | 防蟻ケ−ブル | |
JPH03153602A (ja) | 防蟻剤 | |
JPS6139410A (ja) | 防蟻電線・ケ−ブル | |
JPS6115638A (ja) | 防食テ−プ | |
JPH0326891B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020108 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20020723 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080823 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090823 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100823 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110823 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |