JP3764109B2 - カイロ用包装フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性に優れたカイロ用包装フィルムに関し、更に詳しくは、防湿性と酸化防止性に優れた、使い捨てカイロの外袋として適しているカイロ用包装フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリプロピレン系フィルムは、優れた透明性、光沢性等の光学特性、引張特性、ヤング率に代表される機械特性、実質上の無毒性及び無臭性等の特性を備えているため、カイロ用や食品用の包装材料として広く用いられている。
使い捨てカイロなどの酸化防止性を必要とする物品の包装フィルムとしては、ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロピレン)、ポリアミドなどの酸素透過性の低い(すなわち、酸素ガスバリア性の高い)フィルムが用いられてきている。
使い捨てカイロは、鉄粉等の発熱体を不織布などの通気性の良好な内袋に入れ、外袋に酸素ガスバリア性の比較的高いフィルムで包装している。使用の際には、外袋を破り、内袋を透過した酸素と鉄粉との反応により発生する熱により、暖をとれるようになっている。しかしながら、外袋に使用されている包装フィルムは、酸素透過を阻止する性能(酸素ガスバリア性)としては、未だ十分なものでないので、必ずしも長期の保存安定性はよくない。
また、鉄粉等の発熱体の水分活性が高いために、言い替えると脱湿を避けるために、外袋に使用されている包装フィルムには、水蒸気バリア性を具備することも要求されるが、例えばポリプロピレン系フィルムに対して、ポリビニルアルコール系重合体、エチレン−ビニルアルコール系重合体、シロキサン系重合体をコーティングする方法では水蒸気バリア性の改善効果は十分ではない。さらに、アルミやシリカ等の金属又は金属酸化物を蒸着する方法は、水蒸気バリア性を改善することはできるが、フィルムを包装材として用いた場合に中身が見えないし、一方、透明蒸着では中身が見えるものの劣化があるし、また、製造工程が煩雑になり、回収後の再資源化も困難となる。
【0003】
さらに、ポリプロピレン樹脂に石油樹脂およびテルペン樹脂を添加すると、ヤング率が高くなったり、防湿性が向上することが知られている。例えば、特開昭58−213037号公報や特開昭60−210647号公報には、水蒸気バリア性が改良されたポリプロピレンフィルムが開示されているが、これらはいずれもテルペン樹脂又は石油樹脂を添加することのみによって水蒸気バリア性を向上させている。これらの技術では、テルペン樹脂や石油樹脂が表面にブリードして透明性が悪化したり、ラミネート強度、印刷インキのにじみ、外観や触感不良を起こすという不具合があった。
【0004】
また、酸素ガスバリア性を有するバリア性フィルムとして、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)やポリビニルアルコールをコートした透明ポリプロピレンフィルム、シリカやアルミナなどを透明蒸着したポリエステルフィルムなどが数多く使用されてきた。また、例えば特開平11−58587号公報には、プラスチックフィルムの少なくとも片面に、水素濃度が50%以下、酸素濃度が2〜20%のダイヤモンド状炭素膜を形成した積層フィルムからなる、カイロ用包装フィルムとして用いられる酸化防止用包装フィルムも開示されている。
しかし、酸素ガスバリア性を有する樹脂などをコーティングして、さらに防湿性を付与させようとしたときに、コーティング後の乾燥時の熱でフィルムが収縮してコーティング樹脂層(或いは塗布層)に亀裂が入ったり、またポリプロピレンフィルムとの界面接着力が低下して、防湿性が上がらないという問題があった。また、これら従来の技術において得られるフィルムは、酸素ガスバリア性について未だ充分なものではないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、ポリプロピレン系フィルムの優れた特性を維持しつつ、酸素ガスバリア性と水蒸気バリア性の両性能を改善したポリプロピレン系積層フィルムを用いるカイロ用包装フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記目的を達成するために鋭意検討した結果、基材積層フィルムのコア層(基材層)に、石油樹脂やテルペン樹脂を添加した結晶化度の高いポリプロピレン系樹脂を用い、コア層の少なくとも一面のスキン層(表面層)に、共重合型のポリプロピレン系樹脂を用い、さらに、コロナ放電処理したスキン層に、ガスバリア層としてポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)を積層したポリプロピレン系二軸延伸した積層フィルムをカイロ用包装フィルムとして用いたところ、酸素ガスバリア性と水蒸気バリア性の両性能に優れ、さらにフィルムの腰感がよく(言い替えるとヤング率が高く)、フィルム厚さを減容(薄肉)化できることを見出した。言い替えると、従来のカイロ用包装フィルムは、25〜30番手(厚さ25〜30μm)のものが使用されていたが、一定の腰感と必要となる水蒸気と酸素ガスのバリア機能を保持したまま、20番手(厚さ20μm)のフィルムに薄番手化でき、省資源化を図ることができることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、基材フィルム(A)に、ガスバリア層(B)を設けてなるカイロ用包装フィルムにおいて、基材フィルム(A)が、結晶性ポリプロピレン80〜97重量%と石油樹脂又はテルペン樹脂の少なくとも1種の樹脂20〜3重量%を含むコア層(Aコア層(A)の片面に共重合型のポリプロピレンを含むスキン層(Aおよびコア層(A )の他の片面に単独重合型のポリプロピレンを含むスキン層(A ’)を有する三層の二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに、該スキン層(A)に積層されるガスバリア層(B)が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂であることを特徴とするカイロ用包装フィルムが提供される。
【0008】
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、カイロ用包装フィルムの水蒸気透過度は、フィルム厚さを20μmに換算したときに、3g/(m・24h)以下であることを特徴とする請求項1記載のカイロ用包装フィルムが提供される。
【0009】
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、結晶性ポリプロピレンは、融点が158℃以上、かつアイソタクチック指数が95%以上であることを特徴とするカイロ用包装フィルムが提供される。
【0010】
また、本発明の第4の発明によれば、第1又は2の発明において、スキン層(A)は、エチレンを0.01〜5重量%含有するランダム共重合型のポリプロピレンであることを特徴とするカイロ用包装フィルムが提供される。
【0012】
本発明の第の発明によれば、第1〜のいずれかの発明において、ガスバリア層(B)が積層された後のラミネート強度は、100g/15mm幅以上であることを特徴とするカイロ用包装フィルムが提供される。
【0013】
また、本発明の第の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、スキン層(A又はA’)には、ブロッキング防止剤として、シリカ又はポリメタクリル酸メチルを100〜5000ppm配合することを特徴とするカイロ用包装フィルムが提供される。
【0014】
本発明は、上記した如く、基材フィルム(A)に、ガスバリア層(B)を設けてなるカイロ用包装フィルムにおいて、基材フィルム(A)が、結晶性ポリプロピレン80〜97重量%と石油樹脂又はテルペン樹脂の少なくとも1種の樹脂20〜3重量%を含むコア層(Aコア層(A)の片面に共重合型のポリプロピレンを含むスキン層(Aおよびコア層(A )の他の片面に単独重合型のポリプロピレンを含むスキン層(A ’)を有する三層の二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに、該スキン層(A)に積層されるガスバリア層(B)が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂であることを特徴とする、酸素ガスバリア性と水蒸気バリア性に優れたカイロ用包装フィルムに係るものであるが、その好ましい態様としては、次のものが包含される。
(1)本発明の第1の発明において、ガスバリア層(B)に、さらに、シーラント層(C)を設けてなることを特徴とするカイロ用包装フィルム。
(2)上記()において、シーラント層(C)は、無延伸ポリプロピレン系樹脂又はポリエチレン系樹脂であることを特徴とするカイロ用包装フィルム。
(3)本発明の第の発明において、スキン層(A)に、ブロッキング防止剤として、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)を100〜5000ppm含有することを特徴とするカイロ用包装フィルム。
(4)本発明の第の発明において、スキン層(A’)に、ブロッキング防止剤として、シリカを100〜5000ppm含有することを特徴とするカイロ用包装フィルム。
(5)本発明の第の発明において、スキン層(A又はA’)には、帯電防止剤と有機系滑剤(粒子型を除く)を配合しないことを特徴とするカイロ用包装フィルム。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカイロ用包装フィルムについて、詳細に説明する。
本発明のカイロ用包装フィルムは、基材フィルム(A)に、ガスバリア層(B)を設けてなるカイロ用包装フィルムにおいて、基材フィルム(A)が、結晶性ポリプロピレン80〜97重量%と石油樹脂又はテルペン樹脂の少なくとも1種の樹脂20〜3重量%を含むコア層(A)およびコア層(A)の片面に共重合型のポリプロピレンを含むスキン層(A)を有する少なくとも二層の二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに、該スキン層(A)に積層されるガスバリア層(B)が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂であることを特徴とするものである。
【0016】
以下、項目毎に説明する。
1.コア層(A
基材フィルム(A)のコア層(A)は、ポリプロピレン系樹脂、又はポリプロピレン系樹脂を好ましくは70重量%以上、より好ましくは80重量%以上含有する樹脂組成物からなる。ポリプロピレン系樹脂は、高結晶の結晶性ポリプロピレンが好ましい。また、プロピレンと、エチレン、ブテン−1、3−メチルペンテン、4−メチルペンテン等との共重合体でもよいが、プロピレン以外の構成単位の含有率は1重量%以下がよく、好ましくは0.5重量%未満、より好ましくは0.3重量%未満である。
【0017】
望ましいポリプロピレン系樹脂は、高結晶ポリプロピレン系樹脂であり、防湿性の点から規則性は高い方がよく、すなわち高立体規則性ポリプロピレン樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂のアイソタクチック指数は、基材フィルムの特性を損なわない範囲である限り特に制限されないが、好ましくは95%以上がよく、より好ましくは97%以上である。一方、アイソタクチック指数が95%未満では、フィルムの熱収縮率が大きくなって熱寸法安定性に劣るために印刷やコーティング及びラミネート加工などの二次加工性に劣る。
【0018】
また、コア層に用いられるポリプロピレン系樹脂の融点は、好ましくは158℃以上、より好ましくは170℃以上である。230℃でのメルトフローレート(ASTM1238、以下MFRと略す)は、成形のしやすさの点から、好ましくは0.5〜20g/10分、より好ましくは2〜4g/10分である。
【0019】
コア層には、石油樹脂又はテルペン樹脂から選ばれる1種以上の樹脂を配合することが望ましい。石油樹脂又はテルペン樹脂を含有することにより、本発明のカイロ用包装フィルムに用いられるポリプロピレン系二軸延伸(OPP)フィルムの水蒸気に対するバリア性が向上する、すなわち水蒸気透過度が低下する。
石油樹脂としては、シクロペンタジエン系や高級オレフィン系炭化水素を主原料とする樹脂又はこれらに80%以上の水添率で水素添加したものを挙げることができる。この石油樹脂は、極性基を含まないものであることが好ましい。このような石油樹脂としては、具体的に、例えば荒川化学製の商品名「アルコンP−120」、トーネックス社製の商品名「エスコレッツE5320HC」が挙げられる。
石油樹脂は、軟化点が125℃以上のものが望ましく、またガラス転移温度が65〜85℃のものが望ましい。
【0020】
テルペン樹脂としては、ピネン、カレン、ミルセン、オシメン、リモネン、テルピノレン、テルピネン、サビネン、トリシクレン、ピサボレン、ジンギペレン、サンタレン、カンホレン、ミレン、トタレン等又はこれらに80%以上の水添率で水素添加したものを挙げることができる。これらのテルペン樹脂は、極性基を含まないものであることが好ましい。
【0021】
コア層(A)中における石油樹脂又はテルペン樹脂の少なくとも1種の樹脂の含有量は、3〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。すなわち、結晶性ポリプロピレンの含有量は、97〜80重量%、好ましくは97〜85重量%である。
【0022】
コア層には、本発明の目的を損なわない限り、さらに紫外線吸収剤、帯電防止剤、結晶核成長剤、スチレン系樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、クマロニンデン樹脂等のクマロン樹脂、フェノール樹脂、ロジンとその誘導体やそれらの水添樹脂等の炭化水素系重合体、可塑剤、充填剤を配合することができる。なお、フィルムを、後加工の工程に供する場合には、これらの添加剤のブリード等によってコーティング層、蒸着層、ラミネート層、インキ層等との適性を損なわないように条件設定する必要がある。また、コア層には、ラミネート強度の点から帯電防止剤と、透明性の点からブロッキング防止剤を含有しないことが望ましい。
【0023】
また、コア層は、単層であってもよく、2層以上のポリプロピレン系樹脂層が積層されたものであってもよい。二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムとして用いるためにコア層の厚みは、特に制限されないが、好ましくは15〜25μm、より好ましくは15〜20μmである。
【0024】
2.スキン層(A又はA’)
本発明のカイロ用包装フィルムに用いられる二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの構成としては、(i)コア層(A)と、コア層(A)の片面(裏面)にスキン層(A)を有する二種二層のものと、(ii)コア層(A)と、コア層(A)の片面にスキン層(A)、及びコア層(A)の他の片面(表面)にスキン層(A’)を有する三種三層のものがあり、裏面側のスキン層(A)にガスバリア層(B)が積層される。
【0025】
スキン層(表面層)(A又はA’)は、主としてコア層に含有された石油樹脂又はテルペン樹脂のブリードアウトを防止するために形成するものであって、コア層と同じポリプロピレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂を含む樹脂組成物からなるものである。スキン層を構成するポリプロピレン系樹脂は、望ましい態様として、コア層(A)のガスバリア層側のスキン層(A)には、塗膜との密着性向上のためにエチレンを0.01〜5重量%含有するランダム共重合型のポリプロピレンであり、そして、コア層(A)のガスバリア層反対面側のスキン層(A’)には、単独重合型のポリプロピレン、すなわちホモポリプロピレンである。尚、スキン層(A)の樹脂としては、エチレンを0.01〜5重量%含有するランダム共重合型のポリプロピレンに変えて、二種類の樹脂(ポリエチレンとポリプロピレン)のブレンドでもよい。
【0026】
上記のエチレンを0.01〜5重量%含有するランダム共重合型のポリプロピレンとしては、例えばエチレンとプロピレンのランダムコポリマー、エチレン−プロピレン−ブチレンターポリマーなどが挙げられ、特にエチレン−プロピレン−ブチレンターポリマーが好ましい。さらに、このようなポリプロピレンランダムコポリマーのコモノマー成分としては、エチレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチルペンテン、4−メチルペンテンなどの炭素数2〜6程度のアルケン等が挙げられる。さらに好ましくは、プロピレンをポリプロピレン系コポリマー全体の84重量%以上、特に好ましくは84〜99重量%含み、エチレンを0.01〜3重量%含有し、エチレンおよび/またはブテンをポリプロピレン系コポリマー全体の16重量%以下、特に好ましくは16〜1重量%含むコポリマーであるのがよい。なお、スキン層(A)を構成するポリプロピレン系コポリマーには、本発明の作用を阻害しない範囲で、添加剤等の他の成分を含有していても良い。
【0027】
スキン層(A又はA’)に用いられるポリプロピレン系樹脂のMFRは、2〜20g/10分、好ましくは2〜18g/10分である。なお、スキン層を構成するポリプロピレン系樹脂のMFRは、コア層を構成するポリプロピレン系樹脂のMFRよりも大きくする方が、メルトフラクチャーを起こし難くなるので好ましい。
【0028】
コア層及びスキン層を構成するポリプロピレン系樹脂には、酸化防止剤を配合することができる。スキン層中における酸化防止剤の含有量は、200ppm以下がよく、好ましくは100ppm以下である。酸化防止剤の含有量を200ppm以下にすると、押出機内でポリプロピレン系樹脂の分子量分解が発生する恐れがある。
【0029】
酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、硫黄系等が挙げられるが、フェノール系としては2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン(例えば、日本チバガイギー社、イルガノックス1010)等が好ましい。
【0030】
スキン層(A又はA’)を構成するポリプロピレン系樹脂には、ブロッキング防止剤(アンチブロッキング剤)を配合することが望ましい。ブロッキング防止剤としては、シリカ、アルミナ、合成ゼオライト、カオリン、タルク、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、石英粉、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等の無機系微粉末、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂、架橋アクリル樹脂、架橋メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、アミノ樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド等の熱硬化性樹脂等から選ばれる1種以上が挙げられる。中でも、スキン層のブリードアウトを防止する点から、シリカやPMMA(ポリメタクリル酸メチル)が好ましく、好ましい実施態様として、コア層(A)のガスバリア層側のスキン層(A)には、PMMAが、一方、ガスバリア層の反対面側のスキン層(A’)には、シリカが挙げられる。なお、ブロッキング防止剤は、フィルム成形時に加えられる熱によっても変形することなく形状を保持するために、フィルム成形時の温度より高い融点又は軟化点を有するものが好ましい。
【0031】
ブロッキング防止剤は、真球状でも不定形でもよいが、真球状のブロッキング防止剤を用いると、透明性を低下させることなく、高い耐ブロッキング性を付与できるため好ましい。シリカなどのブロッキング防止剤の平均粒子径は、表面層の厚みに応じて、耐ブロッキング性、すべり性、透明性を損なわない範囲で選択でき、好ましくは0.1〜7.5μm、より好ましくは0.5〜5μm、さらに好ましくは1〜4μmである。
【0032】
また、耐ブロッキング性やすべり性を良くするために、スキン層を構成するポリプロピレン系樹脂には、ブロッキング防止剤と類似の無機系滑剤や粒子型の有機系滑剤などを配合してもよい。
【0033】
ブロッキング防止剤の含有量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜0.5重量部がよく、より好ましくは0.02〜0.4重量部、さらに好ましくは0.03〜0.3重量部である。ブロッキング防止剤の含有量が0.01重量部以上であると巻取時におけるフィルムのブロッキングを防止でき、また、0.5重量部以下であると透明性の低下を防止できる。
【0034】
さらに、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムのガスバリア層側のスキン層(A)には、通常、表面処理が施され、その表面処理としては、慣用の表面処理、例えばコロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理等を採用できるが、コロナ放電処理が好ましい。表面処理は、フィルムの延伸処理に先立って行ってもよいが、延伸後に行うことが望ましい。
【0035】
本発明のカイロ用包装フィルムに用いられる二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムは、スキン層の上にコーティング層、蒸着層、ラミネート層、インキ層等を形成する場合には、スキン層には前記(すなわち酸化防止剤とブロッキング防止剤)以外の成分を含まないことが好ましいが、すなわち、スキン層のブリードアウトを防止するために帯電防止剤や有機系滑剤(粒子型を除く)を配合しないことが望ましいが、層間の密着性が損なわれない範囲であれば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、可塑剤、ワックス等を少量含んでいてもよい。
【0036】
3.ガスバリア層(B)
本発明のカイロ用包装フィルムは、前記の二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムにおけるコア層(A)の表面処理されるガスバリア層側のスキン層(A)に、所望によりアンカー層無しに或いはアンカー層を介して、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性、特に酸素ガスバリア性向上のために、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)からなるガスバリア層(B)を少なくとも1層有するものである。
【0037】
所望により、アンカー層を介する場合、アンカー層としては、スキン層(A)とガスバリア層(B)との接着性や密着性を高めるものであれば、特に限定されず、例えば、ウレタン系、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン系等の公知或いは慣用のアンカーコート剤などを使用できる。これらの中でも、接着強度及び耐水性の点から、ポリエチレンイミン系、ウレタン系のアンカーコート剤が好ましい。なお、アンカー層には、本発明の作用を阻害しない範囲で、添加剤等の他の成分を含有していても良い。
【0038】
また、アンカー層の厚みも特に限定されず、スキン層(A)やガスバリア層(B)の構成、所望の接着強度等により適宜設定すればよいが、好ましくは、乾燥時の厚みで0.05〜1g/mとなるようにするのがよい。
【0039】
アンカー層は、スキン層(A)の形成後、例えば、必要に応じて溶媒に溶解あるいは分散して塗布液としたアンカー層の構成素材を、スキン層(A)の表面に塗布する方法により形成できる。上記塗布液は、溶媒が水性あるいは有機溶剤のいずれであっても良い。なお、アンカー層の形成時には、スキン層(A)の表面に、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、紫外線照射処理、電子線照射処理などを施すことが望ましい。
【0040】
本発明に係る二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムは、表面処理面側のスキン層(A)に対するガスバリア層(B)の密着強度(ラミネート強度)が300g/15mm幅以上であることが望ましい。密着強度が300g/15mm幅未満であると、ガスバリア層が剥離しやすくなる。
また、本発明のカイロ用包装フィルムは、スキン層(A)にガスバリア層(B)が積層された後のラミネート強度が、100g/15mm幅以上であることが望ましい。
ラミネート強度がこれらの値以下であると、本発明のカイロ用包装フィルムを用いた包装材の形成時などに、ガスバリア層側に他のフィルム(例えばシーラント)を積層した場合のラミネート強度が低下したり、ガスバリア層側に他のヒートシール性フィルムを積層して、包装用袋体などにヒートシールした場合のヒートシール強度が低下したりする。
【0041】
本発明においては、ガスバリア層(B)として、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性、特に酸素ガスバリア性向上のために、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)を用いるものである。尚、前記したように、ポリプロピレン系二軸延伸(OPP)フィルムのコア層に、石油樹脂又はテルペン樹脂を含有することによっても、水蒸気バリア性が向上する。
本発明のカイロ用包装フィルムは、このガスバリア層(B)により、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性、特に酸素ガスバリア性に優れ、その水蒸気透過度としては、フィルム厚さを20μmに換算したときに、3g/(m・24h)以下、好ましくは2.5g/(m・24h)以下であり、さらに、酸素ガス透過度としては、4cc/(m・24h)以下、好ましくは3.54cc/(m・24h)以下である。
尚、水蒸気透過度は、当業者の技術常識によれば、フィルム厚さに逆比例するとされ、例えば、フィルム厚さが30μmで水蒸気透過度が2g/(m・24h)であれば、フィルム厚さを20μmに換算したときには、水蒸気透過度は3g/(m・24h)と算出される。
【0042】
上記のポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)は、塩化ビニリデンの重合によって得られるポリマーであって、通常、塩化ビニル或いはアクリロニトリルとの共重合体として用いられている。この塩化ビニル或いはアクリロニトリルとの共重合体を使用することにより、ガスバリア層は、特に酸素ガスへのバリア性に優れる。なお、ガスバリア層には、本発明の作用を阻害しない範囲で、添加剤等の他の成分を含有していても良い。
【0043】
ガスバリア層(B)の形成方法としては、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムのスキン層(A)の形成後、例えば、必要に応じて溶媒に溶解あるいは分散して塗布液としたガスバリア層(塗布層)の構成素材を、スキン層(A)の表面に塗布する方法などにより形成できる。
また、ガスバリア層の厚みは、特に限定されず、所望の酸素ガスバリア性等により、適宜設定すればよい。
さらに、ガスバリア層を複数有する場合は、ガスバリア層同士の間にアンカー層を有していても良い。
【0044】
4.二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法
本発明に係る二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの製造方法は、特に限定されず、通常一般に使用されるフィルムの成形方法および積層方法を使用できる。好ましくは、コア層(A)及びスキン層(A又はA’)を共押出し法により同時に成形するのがよい。例えば、コア層とスキン層の形成に使用する樹脂等を、それぞれ個別の押出機に供給し、樹脂温度200〜260℃の範囲で融解混合させた後、スリット上の口金から共押出し法により積層することにより得られる。コア層(A)或いはスキン層(A又はA’)が多層構成であっても、同様の共押出し法を使用することができる。さらに、共押出し後、少なくとも一軸方向に延伸、好ましくは二軸方向に延伸するものである。延伸することにより、水蒸気バリア性発現効果があがる。押出し条件および延伸条件は、使用する各層の素材や厚み、所望の物性等に応じて適宜設定できる。
【0045】
上述の製造工程において、30〜55℃の比較的低温で12時間以上の熱エージング等の熱処理を施すことにより、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの水蒸気バリア性が向上する。
【0046】
本発明に係る二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムは、フィルムの厚みが好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下であり、コア層の厚み(TA1)は、前述したように好ましくは15〜25μmであり、スキン層の厚み(TA2)(両側にスキン層がある場合はそれらの合計)が好ましくは0.8μm以上、より好ましくは0.8〜5μmである。
また、本発明のカイロ用包装フィルムにおけるガスバリア層の厚みは、前述したように特に限定されず、所望のバリア性等により適宜選定される。
本発明に係る二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムの厚みを好ましくは25μm以下、より好ましくは20μm以下とすることにより、従来のカイロ用包装フィルムに用いられている二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(通常、厚さが25〜30μm程度)より、厚さを減容(薄肉)化できる。
【0047】
5.シーラント層(C)
本発明のカイロ用包装フィルムは、好ましい実施態様として、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムのコア層(A)の表面処理されるガスバリア層側のスキン層(A)に、ポリ塩化ビニリデン系樹脂(PVDC)からなるガスバリア層(B)を積層し、そして、そのガスバリア層(B)に、さらに、シーラント層(C)を積層して使用するものである。
【0048】
上記のシーラント層に用いられるものとしては、例えばヒートシール性を有する無延伸ポリプロピレン系樹脂(CPP)や無延伸ポリエチレン系樹脂フィルムなどが挙げられる。
この無延伸ポリプロピレン系樹脂やポリエチレン系樹脂フィルムは、本発明のカイロ用包装フィルムのガスバリア層側に積層することにより、両面にヒートシール性を有し、軽量で、ガスバリア層の基材との密着性にも優れたカイロ用包装フィルムを得ることができる。
【0049】
シーラント層の積層方法としては、一般的には、押出ラミネート法が行われているが、ドライラミネート法、ポリサンドラミネート法、タンデムラミネート法などでもよく、特に制限されない。
また、本発明の本発明のカイロ用包装フィルムには、印刷等により着色処理や画像形成処理を施しても良い。
【0050】
本発明のカイロ用包装フィルムは、水蒸気バリア性と酸素ガス等のガスバリア性に優れ、フィルム厚さを減容化、すなわち従来の25〜30番手(厚さ25〜30μm)を20番手(厚さ20μm)に薄番手化でき、省資源化を図ることができ、さらに、フィルムの腰感を従来の25〜30番手と同等に維持できるために、全体包装用としての使い捨てカイロの外袋として好適である。
【0051】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例において、各種性状や性能の測定、評価は、下記の試験方法により評価した。
【0052】
(1)フィルムの全厚み
実施例/比較例のOPP積層フィルムの全厚みをデジタル厚み計により測定した。
【0053】
(2)ラミネート強度
実施例/比較例のOPP積層フィルムに対し、ラミネート用接着剤(東洋モートン社製、TM329)とラミネート用接着剤(東洋モートン社製、CAT−8B)と酢酸エチルとをそれぞれ重量比で4.8:4.8:10.4となるように混合したラミネート接着剤を、乾燥後の厚みで2〜2.5g/mとなるように上記フィルムのガスバリア層表面に塗布し、乾燥後、ラミネート接着剤塗布面と、表面にコロナ処理を施した厚さ20μmのポリプロピレン系樹脂(PVDCのKコート品)フィルムのコロナ処理面とを圧着させた。圧着後24時間、40℃、30%RHの条件下で保存した。接着されたフィルムを、15mm幅の短冊状に裁断して試験片を作成し、JIS K 7127に準じて、試験片の一方の端部側のOPP積層フィルムとPVDCのKコート品フィルムのそれぞれ端部を保持して、OPP積層フィルムとPVDCのKコート品フィルムが剥離する方向に300mm/minの速度で引張った時の強度を測定し、ラミネート強度とした。
【0054】
(3)水蒸気バリア性(水蒸気透過度)
水蒸気バリア性は、温度40℃、相対湿度90%の条件で、水蒸気透過率測定装置(PERMATRAN W200、MOCON社製)により水蒸気透過度を測定、評価した。
【0055】
(4)酸素ガスバリア性(酸素ガス透過度)
酸素ガスバリア性は、酸素透過度測定装置(OX−TRAN2/20、MOCON社製)を用いて、20℃、60%RHの条件下での酸素ガス透過度を測定、評価した。
【0056】
(5)フィルムの腰感(腰強度)
フィルムの腰感の評価方法として、テンシロン(オリエンテック製、品番RTC−1210A)を使用し、腰強度の測定を実施した。測定サンプルは、15mm幅に切断した後、チャック間距離100mm、引張スピード100mm/分、チャートスピード1000mm/分、荷重50N(フルスケール5N)にて引張評価を行う。得られたチャートにおいて接線を引いた後、チャート上で10mmのところでの腰強度を読み取った。
【0057】
[実施例1]
コア層(A)として、アイソタクチック指数が97%、融点が161℃の結晶性ポリプロピレン94重量%に、軟化点が125℃の水添石油樹脂(エスコレッツ5320HC、トーネックス社製)を6重量%添加した組成物を用い、また、表面処理面(ガスバリア層)側のスキン層(A)として、エチレン含量が2重量%のランダム共重合型ポリプロピレン(融点が150℃、MFRが15g/10分)に、ブロッキング防止剤としてのPMMAを1200ppm添加したものを用い、さらに、非表面処理面(ガスバリア層側の反対面)側のスキン層(A’)として、融点が158℃の結晶性ポリプロピレンに、ブロッキング防止剤としてのシリカを2000ppm添加したものを用い、共押出二軸延伸を行うことにより、厚みが20μmである延伸フィルムを作製した。さらに、得られた延伸フィルムのスキン層(A)面をコロナ放電により表面処理した後、ガスバリア層(B)として、塩化ビニリデン樹脂をコーティングし、全厚みが22μmの積層フィルムを作製した。
得られた積層フィルムのラミネート強度、水蒸気透過度、酸素ガス透過度、厚み、腰強度を評価し、それらの結果を表1に示す。
【0058】
[実施例2]
実施例1で、コア層(A)の水添石油樹脂(エスコレッツ5320HC、トーネックス社製)を15重量%とし、融点が161℃の結晶性ポリプロピレンを85重量%とした以外は、実施例1と同様の方法で延伸フィルムを作製した後、スキン層(A)面の表面をコロナ放電により処理し、さらに、塩化ビニリデン樹脂をコーティングすることにより、全厚みが22μmの積層フィルムを作製した。得られた積層フィルムの各種性能を評価し、結果を表1に示す。
【0059】
[比較例1〜3]
比較例1は、実施例1でコア層(A)を結晶性ポリプロピレン(融点が161℃、アイソタクチック指数が97%)を100重量%とした以外は、実施例1と同様にして全厚みが22μmの積層フィルムを作製した。
また、比較例2は、比較例1と同様の条件で延伸フィルムの全厚みを30μmとし、塩化ビニリデン樹脂をコーティングすることによって、全厚みが32μmの積層フィルムを作製した。
さらに、比較例3は、実施例1で表面処理面(ガスバリア層)側のスキン層(A)として、結晶性ポリプロピレン(融点が161℃、アイソタクチック指数が97%)を用いた以外は、実施例1と同様にして、全厚みが22μmの積層フィルムを作製した。
比較例1〜3についても、各種性能を評価し、結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
Figure 0003764109
【0061】
表1から明らかなように、実施例1、2は、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性に優れ、ラミネート強度も高く優れている。また、腰強度も厚みが32μmの比較例2と同レベルである。
一方、比較例1、2は、水蒸気透過度がフィルム厚さを20μmに換算すると3.2g/(m・24h)になり、水蒸気バリア性に劣り、また、比較例3は、ラミネート強度が低い。
その結果、本発明のカイロ用包装フィルムは、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性に優れ、フィルム厚さを減容化できること、すなわち従来の25〜30番手(厚さ25〜30μm)を20番手(厚さ20μm)に薄番手化でき、フィルムの腰感も従来の25〜30番手と同等に維持できることが判る。
【0062】
【発明の効果】
本発明のカイロ用包装フィルムは、本来ポリプロピレン系フィルムが持つ特性を損なうことなく、水蒸気バリア性と酸素ガスバリア性に優れ、フィルム厚さを減容化でき、省資源化を図ることができるので、カイロ用包装材の外袋として好適に用いることができ、使い捨てカイロの発熱体の長期保存に効果を発揮する。

Claims (6)

  1. 基材フィルム(A)に、ガスバリア層(B)を設けてなるカイロ用包装フィルムにおいて、
    基材フィルム(A)が、結晶性ポリプロピレン80〜97重量%と石油樹脂又はテルペン樹脂の少なくとも1種の樹脂20〜3重量%を含むコア層(Aコア層(A)の片面に共重合型のポリプロピレンを含むスキン層(Aおよびコア層(A )の他の片面に単独重合型のポリプロピレンを含むスキン層(A ’)を有する三層の二軸延伸ポリプロピレンフィルムであり、さらに、
    該スキン層(A)に積層されるガスバリア層(B)が、ポリ塩化ビニリデン系樹脂であることを特徴とするカイロ用包装フィルム。
  2. カイロ用包装フィルムの水蒸気透過度は、フィルム厚さを20μmに換算したときに、3g/(m・24h)以下であることを特徴とする請求項1記載のカイロ用包装フィルム。
  3. 結晶性ポリプロピレンは、融点が158℃以上、かつアイソタクチック指数が95%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のカイロ用包装フィルム。
  4. スキン層(A)は、エチレンを0.01〜5重量%含有するランダム共重合型のポリプロピレンであることを特徴とする請求項1又は2記載のカイロ用包装フィルム。
  5. ガスバリア層(B)が積層された後のラミネート強度は、100g/15mm幅以上であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカイロ用包装フィルム。
  6. スキン層(A又はA’)には、ブロッキング防止剤として、シリカ又はポリメタクリル酸メチルを100〜5000ppm配合することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカイロ用包装フィルム。
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