JP3763856B2 - 伝熱管群支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は排熱回収ボイラ等における伝熱管群の支持装置に係り、特に地震等の外力による振動時の水平方向に作用する力を吸収するのに好適な構造の伝熱管群支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
高効率発電の複合発電プラントは、先ず、ガスタービンにより発電を行うと共に、ガスタービンから排出された排ガス中の熱を排熱回収ボイラにおいて回収し、かつ排熱回収ボイラで発生した蒸気により蒸気タービンを駆動させて発電を行うものである。この複合発電プラントは、発電効率の面に加えて、ガスタービンの特性である負荷応答性が高く、急激な電力需要の増加においても十分に対応し得るという利点がある。
図5に、タービン排ガスの熱を回収する従来の排熱回収ボイラの構造を示す。図において、ガスタービンの排ガスGは、過熱器1、高圧蒸発器2を経て、脱硝装置3に至り、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去する。続いて、排ガスは高圧蒸発器4、高圧節炭器7、低圧蒸発器8、低圧節炭器11を経て系外に排出される。この間に発生した高圧主蒸気S1および低圧主蒸気S2は、図示していないが蒸気タービンの動力源、所内熱源として利用される。なお、高圧ドラム5、低圧ドラム9、高圧降水管6、低圧降水管10等が配設されている。そして、排熱回収ボイラの機器は、高圧ドラム5、低圧ドラム9を除き、ガスタービンの排ガスGを通過させるガス流路、いわゆる高温ダクト内に配設されている。
図6は、図5のA−A断面拡大図である。これは、排熱回収ボイラの高温ダクト本体を構成するケーシング12であり、ケーシング12の内側には保温材13を内張りしている。このダクト本体に、炉内圧が作用しケーシング12が大きく変形しないようにするために、ケーシング12の周囲は支持部材14によって補強されている。
このダクト本体には、上部管寄せ15、下部管寄せ17、伝熱管16により構成された伝熱管群が内蔵されている。この伝熱管群は、下部管寄せ17に取付けられた、管寄せ支持サポート18a〜18eによって自立しており、伝熱管群の自重は、管寄せ支持部材19に伝達される。高温ガスに直接触れて温度が高くなる上部、下部管寄せ15、17、伝熱管16は自在に熱膨張するのに対し、保温材13で内張りされているケーシング12や、支持部材14は大気に触れほとんど常温となっている。したがって、伝熱管群は、排ガスGの流れに対し直角方向にはC点を基準に左右に伸縮し、鉛直方向にはF点を基準に上方へ伸縮することができる構造となっている。
図7は、図6のE部拡大図である。排ガスの流れ方向の水平力は、ケーシング12の側面に設けられている水平力支持部材20に取付けられたボックス30に、上部管寄せ15の端部に取付けられたラグ29を差し込み、ラグ29が、ボックス30のガス流れ方向の前流側と後流側の面に、交互に衝突を繰り返すことにより、上記水平力は水平力支持部材20に伝達され支持される構造となっている。
しかしながら、高効率の複合発電プラントは、電力供給の調整用に使用されることが多いため、ダクト内を通過する排ガス温度は常に一定ではない。このため、鉛直方向に伝熱管群が膨張する上部管寄せ15の排ガス流れ方向の水平力を支持する水平力支持部材20において、鉛直方向の伸縮量を吸収させると同時に、排ガスの流れに対する直角方向の伸縮量も同時に吸収させることになるため、プラントの起動、停止時等の排ガス温度の変化が大きい時には、水平力支持部材20の内面に設けられている保温材13は、圧縮と膨張を繰り返すことになり、水平力支持部材20の上部管寄せ15の端部のラグ29と、ダクトのケーシング側面の水平力支持部材20に取付けられたボックス30との間に隙間ができ、高温の排ガスが隙間部に侵入して局部的にケーシング12の表面温度が高くなり、プラントの熱効率が低下するという問題があった。
また、個々の上部管寄せ15に排ガス流れ方向の水平力支持部材20を設けるため、ダクトのケーシング12に取合い点が多く必要となり、伝熱管群の支持構造が複雑となる問題があり、さらに、高い発電効率とするためプラントの大容量化がはかられ、排熱回収ボイラも大型化する必要が生じるが、そのため伝熱管群の配置を排ガス流れの直角方向において2分割ないし3分割配置とする場合に、上記した従来の伝熱管群の支持構造では上記取合い点が多くなり、従来の支持構造を適用することは極めて難しいという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したごとく、従来の排ガスダクトのケーシングの側面に設ける伝熱管群の支持構造は、排熱回収ボイラの大容量化により、伝熱管パネルを排ガス流の直角方向に2分割ないしは3分割して配置する必要が生じ、従来のダクトの側面に設けた水平力支持部材では排ガスの流れ方向の水平力を支持することができず、また、伝熱管群の各管寄せごとに、ダクトのケーシング側から支持する構造としているため、ケーシング側に取合り点を多く設ける必要があり、この場合、ケーシング取合り点の内面保温構造は、管寄せの鉛直方向および排ガス流の直角方向の熱移動量を吸収する構造であるため、必要とする保温材を十分に充填することができず、管寄せ側の熱膨張等の移動によって隙間が生じ、保温材の内部へ高温の排ガスが侵入し局部的にケーシングの表面温度が上昇し、ケーシング内面の保温効果を損ない熱効率が低下するという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、上記従来技術における問題点を解消し、排熱回収ボイラが大型になっても複数の伝熱管パネル(伝熱管群)を排ガス流に対し直角方向に2分割ないしは3分割して配設することができ、かつ排ガスダクトのケーシングの表面からの熱損失が少なく、特に各伝熱管群の鉛直方向の伸縮量を吸収することができ、地震等の外力による振動時に発生する水平力を吸収するのに好適な構造の排熱回収ボイラ等の伝熱管群支持装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成するために、本発明の廃熱回収ボイラ等における伝熱管群(伝熱管パネル)の支持装置は、特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。
すなわち、請求項1に記載のように、排ガスが流れるダクトまたは煙道内に、上下に管寄せ部を有する伝熱管群を鉛直方向に配設した伝熱管群支持装置において、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が下部にあって、上記伝熱管群の下部管寄せ部を上記ダクト内の底部に設けられた支持台上に固定し、上部管寄せ部をダクトの上部ケーシングに設けた支持部で保持する自立型の伝熱管群を複数個配設し、該伝熱管群の上部管寄せ部にはラグを設け、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造とし、上部管寄せ部に接合したラグと、管寄せ一体支持部材をピンによって連結し、上記ラグのピン穴の形状を、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴となし、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部材に固定するポストは、ダクトのケーシングの内面に設けられている保温材を通過してダクト内に配設され、該ポストと、管寄せ一体支持部材に接合されたブラケットを摺動可能に係合支持し、各管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造としたことを特徴とする伝熱管群支持装置とするものである。
また、請求項2に記載のように、排ガスが流れるダクトまたは煙道内に、上下に管寄せ部を有する伝熱管群を鉛直方向に配設した伝熱管群支持装置において、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が上部にあって、上記伝熱管群の上部管寄せ部を、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部から吊り部材により懸垂支持する吊り下げ型の伝熱管群を複数個配設し、該伝熱管群の下部管寄せ部にはラグを設け、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造とし、下部管寄せ部に接合したラグと、管寄せ一体支持部材をピンによって連結し、上記ラグのピン穴の形状を、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴となし、上記ダクトの底部ケーシングに設けた支持部材に固定するポストは、ダクトのケーシングの内面に設けられている保温材を通過してダクト内に配設され、該ポストと、管寄せ一体支持部材に接合されたブラケットを摺動可能に係合支持し、各管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造としたことを特徴とする伝熱管群支持装置とするものである。
【0006】
【作用】
本発明の伝熱管群支持装置において、請求項1に記載のように、排ガスが流れるダクトまたは煙道内に、上下に管寄せ部を有する伝熱管群を鉛直方向に配設し、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が下部にあって、上記伝熱管群の下部管寄せ部を上記ダクト内の底部に設けられた支持台上に固定し、上部管寄せ部をダクトの上部ケーシングに設けた支持部で保持する自立型の伝熱管群を複数個配設した伝熱管群の支持装置において、該伝熱管群の上部管寄せ部にはラグを接合して設け、上記複数個の伝熱管群の上部管寄せ部を一体に支持可能な構造の管寄せ一体支持部材に、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造に取付け、さらに上記管寄せ一体支持部材にブラケットを接合して、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部材にポストを固定し、上記ブラケットと上記ポストを、上記管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得るように係合支持する構造とするものである。このように、各伝熱管群の管寄せ部を、管寄せ一体支持部材によって、排ガスの流れに対し直角方向に複数の伝熱管群を一括して支持することができるようになり、排熱回収ボイラが大型となっても伝熱管パネル(伝熱管群)を排ガス流に対し直角方向に2分割ないしは3分割の配置を行うことができる。また、排ガスのダクトの上部ケーシングの支持部材に設けるポストの数も少なくなり、ケーシング内面の保温材を損なうことがなく、したがってダクト表面からの熱損失も従来にくらべて一段と少なくすることができ、排熱回収ボイラの熱効率が向上する。さらに、管寄せ一体支持部材に、管寄せ部のラグを、伝熱管の熱膨張、収縮による寸法変化を吸収し得る構造に取付けるので、複数の伝熱管群の鉛直方向の相対的な伸び差を吸収することができると同時に、排ガス流れ方向の水平力を支持することができ、地震等の外力による振動時における水平力を吸収するのに好適な構造の排熱回収ボイラ等の伝熱管群の支持装置が得られる。また、管寄せ側の鉛直方向の移動量は、ケーシング側に設けたポストと、管寄せ側のブラケットの係合部(嵌合部または嵌挿部など)で吸収することができ、信頼性の高い伝熱管群支持構造が得られる。また、ポスト部のみにケーシング内面の保温層を取付ければよいことになり、ダクト内面の保温効果を損なうことがほとんどない。
また、請求項2に記載のように、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が上部にあって、上記伝熱管群の上部管寄せ部を、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部から吊り部材により懸垂支持する吊り下げ型の伝熱管群を複数個配設した伝熱管群支持装置においても、伝熱管群の下部管寄せ部にラグを接合して設け、上記複数個の伝熱管群の下部管寄せ部を一体に支持可能な構造とした管寄せ一体支持部材に、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造に取付け、さらに上記管寄せ一体支持部材にブラケットを接合し、上記ダクトの底部ケーシングに設けた支持部材にポストを固定し、上記ブラケットと上記ポストを、上記管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造に係合支持支持する構造とすることにより、上記請求項1に記載の伝熱管群支持構造と同様の作用ならびに効果が得られる。
なお、上記請求項1または請求項2に記載の伝熱管群支持装置おいて、上部または下部管寄せ部に接合したラグと、管寄せ一体支持部材とをピンによって連結する上記ラグのピン穴の形状を、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部、あるいは中央部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴とし、各管寄せ部の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し得る構造とする。このような構造とすることにより、各伝熱管パネル(伝熱管群)の鉛直方向の相対的な伸び差を、上記楕円形状の穴もしくは長穴で吸収し、かつ排ガスの流れ方向の地震等の外力により発生する水平力を支持するのに好適な構造の伝熱管群支持装置が得られる。
また、上記請求項1または請求項2に記載の伝熱管群支持装置において、ダクトの上部ケーシングに設けた支持部材に固定するポスト、もしくはダクトの底部ケーシングに設けた支持部材に固定するポストは、ダクトのケーシングの内面に設けられている保温材の充填層を通過してダクト内に配設され、該ポストを、管寄せ一体支持部材に接合されたブラケットにより挾み込むようにして鉛直方向に摺動可能に係合する構造とする。このような構造とすることにより、管寄せ側の鉛直方向の伸縮量をケーシング側に設けたポストと、管寄せ側に設けたブラケットとの取合い部で効果的に吸収することができ、また、保温材の取付け部は、ケーシング側のポスト部のみとなるので、排ガスダクトの保温性を損なうことなく信頼性の高い伝熱管群支持構造が得られる。
【0007】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いてさらに詳細に説明する。
〈実施例1〉
図1は、鉛直方向の伸び基準点Fが下部にあって、下部管寄せ部を支持し自立型の伝熱管群を上部管寄せ部で保持する伝熱管支持装置の構成を示す模式図である。なお、図2は図1のB−B矢視図で、排ガス流に対し直角方向の伸び基準点Cは図1の下部に示す。
本実施例における伝熱管群の支持装置は、まず、上部管寄せ15の上部に、排ガス流れ方向に、ラグ23を取付ける。このラグ23を挾み込む構造に、管寄せ一体型支持部材25と、ピン24で接合する。排ガス流れ方向の最前流と最後流の上部管寄せ用ラグ23aのピン穴は丸穴とし、管寄せ一体型支持部材25の自重を支持するが、伝熱管群の中央部の上部管寄せ15用のラグ23bのピン穴は、各上部管寄せ15には鉛直方向に相対的伸び差があることから、鉛直方向に長い長丸穴(長円形ないしは溝状に長い穴)として相対的な伸び差を吸収する。次に、ケーシング12の上部外面に取付けた支持梁21から、保温材13を貫通してケーシング12の内部にポスト22を取付け、排ガス流れ方向にポスト22を挾み込むように、管寄せ一体型支持部材25に接合したブラケット26により保持する。
排ガス流れ方向に、1個以上複数のの管寄せからなる自立型伝熱管群の上部管寄せ15を、地震等の外力による振動時の排ガス流れ方向の水平力を支持する構造として、上部管寄せ15に取付けたラグ23を、管寄せ一体型支持部材25と、ピン24で連結することにより、ダクトのケーシング12の内部で伝熱管群を一体型の構造とする。なお、排ガス流れ方向において、前後に配設された各上部管寄せ15間の鉛直方向の相対的な伸び差が吸収できるように、管寄せ一体型支持部材25のピン24の取合い穴を鉛直方向に長い丸穴あるいは長穴とすることにより、上記伸び差を吸収し、かつ排ガス流れ方向の水平力を支持するものである。 一方、ケーシング12の外側に設置した支持梁21からケーシング12の保温材13を貫通して、ケーシング12の内側に突出したポスト22を取付け、管寄せ一体型支持部材25に接合したブラケット26により、ポスト22を排ガスの流れ方向の前後に挾み込むように取付け、各伝熱管群を一体型として排ガス流れ方向の水平力を、ケーシング12側に設けられたポスト22に伝達し支持梁21によりサポートする。また、上部管寄せ15の鉛直、上方向の伸び量は、管寄せ一体型支持部材25側に設けられているブラケット26と、ケーシング側に設けられているポスト22との取合い部で吸収する構造とするものである。
【0008】
〈実施例2〉
図3に、本実施例で例示する伝熱管群の支持装置を示す。本実施例においては上部管寄せ15を吊り下げて保持する吊下げ型の伝熱管群の支持構造を示し、上記の実施例1の場合を上下逆にした構造である。なお、図4は、図3のD−D矢視図である。
本実施例に示す伝熱管群支持装置の組立て手順は、まず、下部管寄せ17の下側に、排ガス流れ方向にラグ23を取付ける。このラグ23を挾み込むように、管寄せ一体型支持部材25を配し、ピン24で接合する。そして、排ガス流れ方向の最前流と最後流の下部管寄せに設けるラグ23aのピン穴は丸穴とし、上記管寄せ一体型支持部材25の自重を支持するが、中央部の伝熱管群の下部管寄せに設けるラグ23bのピン穴は、各下部管寄せには鉛直方向の相対的伸び差があることから、鉛直方向に長い長穴(長円形の穴または溝状に長い穴)として相対的な伸び差を吸収する。次に、ケーシング12の外面に取付けた支持梁21からケーシング12の内部にポスト22を取付け、排ガス流れ方向にポスト22を挾み込むように、下部の管寄せ一体型支持部材25に設けたブラケット26により取付け支持し、各伝熱管群の管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造に取付ける。
【0009】
【発明の効果】
以上詳細に説明したごとく、本発明の伝熱管群支持装置によれば、請求項1に記載のように、自立型の伝熱管群支持構造において、伝熱管群の上部管寄せ部にラグを接合し、該管寄せ部のラグを管寄せ一体支持部材に、伝熱管の熱膨張、収縮による寸法変化を吸収し得る構造に取付け、さらに管寄せ一体支持部材にブラケットを接合して、排ガスダクトの上部ケーシングにポストを固定し、上記ブラケットと上記ポストを、管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得るように係合支持する構造としているため、各伝熱管群は管寄せ一体支持部材により一括して支持することができ、排熱回収ボイラが大型となっても伝熱管群を2分割あるいは3分割して配設することが可能となる。また、排ガスダクトの上部ケーシングに設ける伝熱管群支持用のポストの数も少なくなり、ケーシング内面の保温材を損なうことがなく、ダクト表面からの熱損失も従来技術に比べて少なくなり熱効率が向上する。さらに、管寄せ一体支持部材と管寄せ部のラグとの接続を、伝熱管の熱膨張、収縮による寸法変化を吸収し得る構造とし、複数の伝熱管群の鉛直方向の相対的な伸び差を吸収することができると同時に、排ガス流れ方向の水平力を支持することができ、地震等の外力による水平力を吸収するのに好適な構造の伝熱管群支持装置が得られる。また、管寄せ側の鉛直方向の移動量は、ケーシング側に設けたポストと、管寄せ側のブラケットの係合部で吸収することができ、信頼性の高い伝熱管群支持構造が得られる。さらに、ポスト部のみにケーシング内面の保温材を取付ければよいことになり、ダクト内面の保温効果を損なうことはほとんどない。
また、請求項2に記載のように、ダクトの上部ケーシングに設けた支持部から懸垂支持する吊下げ型の伝熱管群を複数個配設した伝熱管群支持装置においても、請求項1と同様の構造としており、同様の効果が得られる。
さらに、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部、あるいは中央部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴としているので、各管寄せ部の鉛直方向の相対的な伸び差を吸収することができ、かつ排ガスの流れ方向の地震等の外力による水平力を支持するのに好適な構造となる。
また、ポストをダクトのケーシングの内面に保温材を貫通してダクト内に配設し、このポストと、管寄せ一体支持部材に設けたブラケットとを、鉛直方向に摺動可能に係合する構造としているので、管寄せ側の鉛直方向の伸縮量を効果的に吸収することができる。また、ポスト部のみに保温材を設ければよく、ダクトの保温性を損なうことなく信頼性の高い伝熱管群支持装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で例示した排熱回収ボイラにおける自立型の伝熱管群支持構造を示す断面図。
【図2】図1に示すB−B矢視図。
【図3】本発明の実施例2で例示した排熱回収ボイラにおける吊下げ型の伝熱管群支持構造を示す断面図。
【図4】図3に示すD−D矢視図。
【図5】従来の排熱回収ボイラの構成を示す模式図。
【図6】図5に示すA−A矢視図。
【図7】図6に示すE部拡大図。
【符号の説明】
1…過熱器
2…高圧蒸発器
3…脱硝装置
4…高圧蒸発器
5…高圧ドラム
6…高圧降水管
7…高圧節炭器
8…低圧蒸発器
9…低圧ドラム
10…低圧降水管
11…低圧節炭器
12…ケーシング
13…保温材
14…支持部材
15…上部管寄せ
16…伝熱管
17…下部管寄せ
18a、18b、18c、18d、18e…管寄せ支持サポート
19…管寄せ支持部材
20…水平力支持部材
21…支持梁
22…ポスト
23…ラグ
23a…ラグ(丸穴付)
23b…ラグ(長丸穴付)
24…ピン
25…管寄せ一体型支持部材
26…ブラケット
27…支持部材
28…吊り部材
29…ラグ
30…ボックス
31…保温カバー
C…排ガス流に対し直角方向の伸び基準点
F…鉛直方向の伸び基準点
G…排ガス
1…高圧主蒸気
2…低圧主蒸気

Claims (2)

  1. 排ガスが流れるダクトまたは煙道内に、上下に管寄せ部を有する伝熱管群を鉛直方向に配設した伝熱管群支持装置において、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が下部にあって、上記伝熱管群の下部管寄せ部を上記ダクト内の底部に設けられた支持台上に固定し、上部管寄せ部をダクトの上部ケーシングに設けた支持部で保持する自立型の伝熱管群を複数個配設し、該伝熱管群の上部管寄せ部にはラグを設け、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造とし、上部管寄せ部に接合したラグと、管寄せ一体支持部材をピンによって連結し、上記ラグのピン穴の形状を、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴となし、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部材に固定するポストは、ダクトのケーシングの内面に設けられている保温材を通過してダクト内に配設され、該ポストと、管寄せ一体支持部材に接合されたブラケットを摺動可能に係合支持し、各管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造としたことを特徴とする伝熱管群支持装置。
  2. 排ガスが流れるダクトまたは煙道内に、上下に管寄せ部を有する伝熱管群を鉛直方向に配設した伝熱管群支持装置において、伝熱管の鉛直方向の伸び基準点が上部にあって、上記伝熱管群の上部管寄せ部を、上記ダクトの上部ケーシングに設けた支持部から吊り部材により懸垂支持する吊り下げ型の伝熱管群を複数個配設し、該伝熱管群の下部管寄せ部にはラグを設け、上記管寄せ部のラグを、各伝熱管群の鉛直方向における相対的な伸び差を吸収し、かつ排ガスの流れ方向の水平力を支持する構造とし、下部管寄せ部に接合したラグと、管寄せ一体支持部材をピンによって連結し、上記ラグのピン穴の形状を、排ガス流れの前部および後部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は丸穴とし、その中間部に位置する管寄せ部のラグに設けるピン穴は、鉛直方向に長い楕円形状の穴もしくは長穴となし、上記ダクトの底部ケーシングに設けた支持部材に固定するポストは、ダクトのケーシングの内面に設けられている保温材を通過してダクト内に配設され、該ポストと、管寄せ一体支持部材に接合されたブラケットを摺動可能に係合支持し、各管寄せ部の鉛直方向の伸縮量を吸収し得る構造としたことを特徴とする伝熱管群支持装置。
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