JP3906876B2 - 六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造 - Google Patents

六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
加圧下で石炭を流動燃焼させる加圧流動層ボイラ(Pressurised Fluidized Bed Combuster)は、ガスタービンと組み合わせたコンバインドサイクルにより40%以上の熱効率を有し、炉内脱硫率が高く、NOx の発生量が少ない、等の特徴を有することから、従来の微粉焚ボイラに代わる新型ボイラとして現在開発が進められている。
【0003】
かかる加圧流動層ボイラは、例えば図8に示すように、ボイラ本体1、サイクロン2、ベッド材貯蔵容器3、等が圧力容器4内に格納された構成のものであり、外部から供給さた石炭Cをボイラ本体1内で燃焼させ、その排ガスはサイクロン2に送られ、サイクロン2で灰が除去された排ガスが外部のガスタービン(図示せず)に供給され仕事(例えば発電機の駆動)をするようになっている。
【0004】
また、ボイラ本体1内には、石炭灰、砂等のベッド材が下方から供給される空気Aにより流動した流動層Bが形成されており、この流動層B内には、水蒸気を発生させるための蒸発器5、過熱器6、及び再熱器7が挿入されている。流動層B内で石炭の燃焼により発生した熱により、蒸発器5内で水が蒸発して水蒸気となり、過熱器6内で水蒸気が更に加熱されて過熱蒸気となり、この過熱蒸気は外部に設けられた蒸気タービン(図示せず)で膨張し仕事をする。更に、蒸気タービンで温度が下がった蒸気は、再熱器7で再度加熱されて過熱蒸気となり、外部の蒸気タービンで再び仕事をするようになっている。
【0005】
更に、近年、かかる加圧流動層ボイラの大容量化が要望されており、ボイラ本体の水平断面を六角形に構成した六角形加圧流動層ボイラが提案されている(例えば、特開平6−337102号、特開平6−193803号、特開平7−35305号、特開平7−139722号、特開平7−293801号、特開平8−327016号、特開平9−14605号、等)。
【0006】
図1は、かかる六角形加圧流動層ボイラの全体構成図である。この図において、加圧流動層ボイラは、図8と同様に、ボイラ本体1、サイクロン2、ベッド材貯蔵容器3、等が圧力容器4内に格納された構成のものであり、外部から供給さた石炭をボイラ本体1内で燃焼させ、その排ガスが排ガスマニホールド8を介してサイクロン2に送られ、サイクロン2で灰が除去された排ガスは外部のガスタービン(図示せず)に供給され仕事をするようになっている。
【0007】
図2は、図1のA−Aにおける水平断面図である。この図において、ボイラ本体1は、水平断面が六角形の内部を有し、6つの鉛直な炉壁12a、12bと、六角形の閉じたバックステー14とからなる。また、六角形の内部は、中心から互いに120°隔てた3本の仮想一点鎖線で3つの空間に区分される。すなわち、六角形の内部は、隣接する2つの炉壁12a、12bを平行四辺形の2辺とする水平断面が平行四辺形の3空間からなる。それぞれの空間には、一方の炉壁12aに平行で、かつ他方の炉壁12bに一端が隣接し、互いに鉛直面が平行な第1の層内管群16aと、一方の炉壁12aに平行で、かつ前記第1の層内管群16aの他端に一端が隣接し、互いに鉛直面が平行な第2の層内管群16bとが配置されている。
【0008】
図3は、図2における層内管群16a、16bを構成する層内管20の側面図である。層内管20は、ボイラ本体1内に上方から吊り下げられた支持管18に取り付けられており、水を蒸発させる蒸発管21、蒸気を高温に加熱する過熱管22、及び低温の蒸気を再加熱する再熱管23からなる。蒸発管21、過熱管22、及び再熱管23の層内管20は、図示のように上下方向に間隔を隔てた複数の水平管が両端部で互い違いに連結された構成であり、全体として支持管18とほぼ同一の鉛直平面内に構成されている。
【0009】
支持管18は、上部が山形の矩形ループ部18aと、山形の頂点から上方に延びる吊下げ部18bと、矩形ループ部18aの下端からボイラ本体の下方に延びる水平U字部18cとからなる。支持管18は、層内管と同様の中空管で構成され、水平U字部18cから吊下げ部18bまで通して内部を蒸気が流れるようになっており、過熱管の一部を構成している。吊下げ部18bの上端は、ボイラ本体内の図示しない固定部分に枢着されており、これにより支持管18はボイラ本体内に上方から吊り下げられる。水平U字部18cは、比較的長い水平部分を有し、上下方向に撓みやすく構成されている。これにより、支持管18は、上方から吊り下げられた状態で自由に熱膨張することができる。
【0010】
再熱管23は、支持管18の鉛直平面内の矩形ループ部18aの内側にその大部分が設けられ、その下端23aから上端23bまで蒸気を流し、低温の蒸気を再加熱できるようになっている。この再熱管23は、図示しない適当な管用のクランプ金具により支持管18に取り付けられている。
蒸発管21と過熱管22は、それぞれ支持管18の両側(図3で紙面に垂直方向の両側)に設けられ(図では一方のみを示す)、それぞれの下端21a、22aから上端21b、22bまで水、蒸気をそれぞれ流し、蒸発、加熱ができるようになっている。また、蒸発管21と過熱管22も、再熱管23と同様に適当なクランプ金具により支持管18に取り付けられている。
【0011】
かかる構成により、層内管20の全て(蒸発管21、過熱管22、再熱管23)が、支持管18に取り付けられ、支持管の吊下げ部18bを介して、上方から吊り下げられている。従って、層内管のうち、例えば蒸発管21のみをボイラ本体1内で適当な手段により支持すれば、層内管20の全て(蒸発管21、過熱管22、再熱管23)を支持することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述した六角形加圧流動層ボイラにおいて、石炭の燃焼により流動層の内部は、例えば800℃以上の高温となり、ボイラ本体と、蒸発器、過熱器、及び再熱器等の流動層内に配置された伝熱管(以下、層内管という)とがそれぞれ熱膨張する。従って、熱応力の発生を防ぐためには層内管をボイラ本体に直接固定することはできず、従来は、ボイラ本体の上方から支持管(図示せず)を吊るし、この支持管にそれぞれの層内管を取り付けていた。しかし、かかる層内管の支持構造では、例えば地震等の場合に層内管に水平力が作用すると、層内管が流動層内で水平に大きく移動し、ボイラ本体の壁に衝突し、ボイラ本体や層内管を損傷させるおそれがあった。
【0013】
特に、上述した大型の六角形加圧流動層ボイラでは、多数の層内管を密に流動層内に配置する必要があり、従来の層内管の支持構造では、地震等による水平力により、層内管が互いに衝突して層内管を損傷させるおそれがあった。
更に、六角形加圧流動層ボイラでは、図2に示したように3組の層内管群16a、16bが互いに120°づつ回転して配置されているので、各層内管群の軸方向及びこれに垂直な水平力を支持することが困難である問題点があった。
【0014】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、層内管の熱膨張に対応することができ、かつ地震等の場合に層内管に水平力が作用しても、層内管同士、及び層内管とボイラ本体とが衝突するおそれのない六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、内部に流動層を有し圧力容器内に格納されたボイラ本体と、該ボイラ本体内に上方から吊り下げられた複数の支持管と、該支持管に取り付けられた複数の層内管、を備え、前記ボイラ本体は、水平断面が六角形の内部を有し、6つの鉛直な炉壁と、六角形の閉じたバックステーとからなり、前記六角形の内部は、隣接する2つの第1の炉壁及び第2の炉壁を平行四辺形の2辺とする水平断面が平行四辺形の3空間からなり、それぞれの空間には、前記第1の炉壁に平行でかつ前記第2の炉壁に一端が隣接する互いに鉛直面が平行な第1の層内管群と前記第1の炉壁に平行でかつ前記第1の層内管群の他端にその一端が隣接する互いに鉛直面が平行な第2の層内管群とが配置された、六角形加圧流動層ボイラにおいて、前記層内管は、上下方向に間隔を隔てた複数の水平管が両端部で互い違いに連結された構成であり、前記第1の層内管群を構成する層内管の前記第2の炉壁に隣接する側の上端部と、前記第2の炉壁とが、両端部に水平ピンを有する水平な第1連結部材を介して連結され、前記第1の層内管群と前記第2の層内管群の上端部が、両端部に水平ピンを有する水平な第2連結部材を介して連結され、前記第1の層内管群及び第2の層内管群をそれぞれ構成する層内管の上端の水平管が水平方向に隣接する別の層内管の水平部と互いに第3連結部材で連結され、前記第1の層内管群及び第2の層内管群をそれぞれ構成しかつ前記第1の炉壁に隣接する層内管の上端の水平管と、前記第1の炉壁とが、両端部に水平ピンを有する水平な第4連結部材を介して連結され、前記第3連結部材は、隣接する層内管の水平部をそれぞれ囲む2つの管と、該2つの管の一方に一端が固着され水平方向に延びた第1の連結板と、該2つの管の他方に一端が固着され水平方向に延びた第2の連結板とからなり、前記第1の連結板と第2の連結板は互いに間隔を隔てた2本の水平ピンで連結され、これら水平ピンの少なくとも一方は折曲げ可能な細いワイヤである、ことを特徴とする六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造が提供される。
【0016】
上記本発明の構成によれば、層内管群16a,16bを構成する水平管の軸方向に関しては、層内管群の上端部と炉壁12bとが第1連結部材25で連結され、層内管群同士の上端部が、第2連結部材27で互いに連結されているので、地震等で層内管群に作用する軸方向の水平力を第2連結部材27と第1連結部材25を介してボイラ本体1の炉壁12bに伝達することができる。
【0017】
また、水平管の軸に垂直な水平方向に関しては、層内管群の上端部の水平管同士が第3連結部材32で連結され、層内管群の上端部の水平管と炉壁12aとが第4連結部材34を介して連結されるので、地震等で層内管群に作用する軸に垂直な水平力を第3連結部材32と第4連結部材34を介してボイラ本体1の炉壁12aに伝達することができる。
【0018】
更に、第1連結部材25、第2連結部材27及び第4連結部材34は、両端部に水平ピンを有する水平な部材であり、層内管は支持管を介してボイラ本体に連結されるので、層内管が熱膨張して僅かに上下しても、層内管は支持管を介して吊り下げられたまま、層内管の軸線方向に水平に僅かに移動するのみで、層内管は自由に熱膨張でき、層内管に無理な熱応力が発生することがない。また、地震等の場合に層内管の軸線方向及び垂直方向に水平力が作用しても、この水平力は水平な連結部材を介してボイラ本体の炉壁に伝達されるので、層内管はボイラ本体内でほとんど移動せず、層内管とボイラ本体とが衝突するおそれが全くない。
【0020】
また、上記構成では、前記第3連結部材は、隣接する層内管の水平部をそれぞれ囲む2つの管と、該2つの管の一方に一端が固着され水平方向に延びた第1の連結板と、該2つの管の他方に一端が固着され水平方向に延びた第2の連結板とからなり、前記第1の連結板と第2の連結板は互いに間隔を隔てた2本の水平ピンで連結され、これら水平ピンの少なくとも一方は折曲げ可能な細いワイヤであるので、個々の第3連結部材を水平管の軸方向にずらしながら配置することができ、六角形加圧流動層ボイラの炉壁12a,12bに平行に配置することができ、幅方向のスペースが小さくても地震荷重を伝達でき、金具を管に溶接することを減らすことにより、溶射の手間、水圧テストの点検、メンテナンスを減らすことができる。
【0021】
また、上記構成により、折曲げ可能な細いワイヤを抜き、もう1本のピンを外すだけで、隣接する層内管を分離することができ、メンテナンスを容易にすることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0023】
図4は、図2における平行四辺形の3空間のうちの1つのB−B線における横断面図である。この図において、2つの層内管20が、ほぼ同一の鉛直面内で、ほぼ同一の高さに、間隔を隔てて配置されている。
【0024】
図5は、図4におけるC部及びD部の拡大図である。この図に示すように、C部では、層内管群16aを構成する層内管20のボイラ本体1の炉壁12bに隣接する側の上端部と、炉壁12bとが、両端部に水平ピン24を有する水平な第1連結部材25を介して連結されている。この構成により、層内管20が熱膨張して僅かに上下しても、層内管20は支持管18を介して吊り下げられたまま、層内管20の軸線方向に水平に僅かに移動するのみで、層内管20は自由に熱膨張でき、層内管20に無理な熱応力が発生することがない。また、地震等の場合に層内管20の軸線方向に水平力が作用しても、この水平力は水平な第1連結部材25を介してボイラ本体1の炉壁12bに伝達されるので、層内管20はボイラ本体1内でほとんど移動せず、層内管20とボイラ本体1とが衝突するおそれが全くない。
【0025】
また、D部では、層内管群16aと層内管群16bの上端部が、両端部に水平ピン26を有する水平な第2連結部材27を介して連結されている。この構成により、2つの層内管群16a,16bに作用する層内管の軸線方向の水平力を、水平な第2連結部材27と第1連結部材25を介してボイラ本体に無理なく伝達することができる。なお、層内管20の水平管のボイラ本体1に隣接する側の端部は、図5のC部のようにボイラ本体1の炉壁12bに連結されているが、別の層内管20の端部の反対側の端部は、図2における別の室の層内管群に隣接しているだけであり、ボイラ本体、その他に連結されていない。これにより、2つの層内管20は、層内管の軸線方向に自由に熱膨張することができる。
【0026】
図6は、図2のE部の拡大図(A)とその横断面図(B)である。この図において、層内管群16a,16bをそれぞれ構成する層内管20の上端の水平管が水平方向に隣接する別の層内管20の水平部と互いに第3連結部材32で連結されている。
この第3連結部材32は、隣接する層内管20の水平部をそれぞれ囲む2つの矩形管33aと、矩形管33aに一端がそれぞれ固着され水平方向に延びた2枚の連結板33bとからなる。2枚の連結板33bは互いに間隔を隔てた2本の水平ピン31a,31bで連結され、その少なくとも一方は折曲げ可能な細いワイヤで構成されている。
【0027】
この構成により、個々の第3連結部材32を水平管の軸方向にずらしながら配置することができ、六角形加圧流動層ボイラの炉壁12bに平行に第3連結部材32を配置することができる。従って、幅方向のスペースが小さくても地震荷重を伝達でき、金具(矩形管33a)を管に溶接することを減らすことができ、溶射の手間、水圧テストの点検、メンテナンスを減らすことができる。また、この構成により、折曲げ可能な細いワイヤ31bを抜き、もう1本のピン31aを外すだけで、隣接する層内管20を分離することができ、メンテナンスを容易にすることができる。
【0028】
更に、図6において、層内管群16a,16bをそれぞれ構成しかつボイラ本体1に隣接する層内管20の上端の水平管と、ボイラ本体1とが、両端部に水平ピン34aを有する水平な第4連結部材34を介して連結されている。
更に、第4連結部材34が連結された炉壁12aの部分は、両端部に水平ピンを有する図示しない別の水平な連結部材を介してバックステー14に連結されている。かかる構成により、ボイラ本体に隣接した2本の層内管20から炉壁12aを介してバックステー14まで層内管の軸線に直角方向の水平力を伝達することができる。
【0029】
上述した構成により、地震等の場合に層内管20の軸線に直角方向に水平力が作用しても、この水平力は第3連結部材32及び第4連結部材34を介してボイラ本体のバックステー14に伝達されるので、層内管20はボイラ本体内でほとんど移動せず、層内管同士、或いは層内管とボイラ本体とが衝突するおそれは全くなくなる。また、層内管20が熱膨張して僅かに上下しても、層内管20は支持管を介して吊り下げられたまま、層内管20の軸線に直角方向に僅かに水平に移動するのみで、層内管20は自由に熱膨張でき、層内管20に無理な熱応力が発生することがない。
【0030】
図7は、図2におけるF部の拡大斜視図である。この図において、ボイラ本体1は、鉛直な水管11aとこの水管11aを連結するフィン11bとからなる炉壁12a、12bと、炉壁を間隔を隔てて囲むバックステー14とからなる。また、炉壁12a、12bとバックステー14とは、両端部に水平ピン35を有する上下対の傾斜した連結部材36を介して連結される。この上下対の傾斜連結部材36により三角形状のトラスが構成され、炉壁12a、12bとバックステー14とが一体化されている。
【0031】
更に、バックステー14は水平方向外方に放射状に延びる少なくとも3つの突起部14aを有し、この突起部14aは、圧力容器4の内面に摺動金具4aにより半径方向及び上下方向に摺動可能に案内されている。かかる構成により、バックステー14の上下動及び半径方向移動を許容し、同時にバックステー14の水平移動と回転を阻止することができる。
【0032】
上述したように本発明の構成によれば、層内管群16a,16bを構成する水平管の軸方向に関しては、層内管群の上端部と炉壁12bとが第1連結部材25で連結され、層内管群同士の上端部が、第2連結部材27で互いに連結されているので、地震等で層内管群に作用する軸方向の水平力を第2連結部材27と第1連結部材25を介してボイラ本体1の炉壁12bに伝達することができる。
【0033】
また、水平管の軸に垂直な水平方向に関しては、層内管群の上端部の水平管同士が第3連結部材32で連結され、層内管群の上端部の水平管と炉壁12aとが第4連結部材34を介して連結されるので、地震等で層内管群に作用する軸に垂直な水平力を第3連結部材32と第4連結部材34を介してボイラ本体1に伝達することができる。
【0034】
更に、第1連結部材25、第2連結部材27及び第4連結部材34は、両端部に水平ピンを有する水平な部材であり、層内管20は支持管を介してボイラ本体に連結されるので、層内管が熱膨張して僅かに上下しても、層内管は支持管18を介して吊り下げられたまま、層内管の軸線方向に水平に僅かに移動するのみで、層内管は自由に熱膨張でき、層内管に無理な熱応力が発生することがない。また、地震等の場合に層内管の軸線方向及び垂直方向に水平力が作用しても、この水平力は水平な連結部材を介してボイラ本体に伝達されるので、層内管はボイラ本体内でほとんど移動せず、層内管とボイラ本体とが衝突するおそれが全くない。
【0035】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更できることは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
上述したように、本発明の構成によれば、層内管は自由に熱膨張でき、層内管に無理な熱応力が発生することがない。また、地震等の場合に層内管の軸線方向又は軸線に直角方向に水平力が作用しても、この水平力は水平な連結部材を介してボイラ本体に伝達されるので、層内管はボイラ本体内でほとんど移動せず、層内管とボイラ本体とが衝突するおそれは全くない。
【0037】
従って、本発明の六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造は、層内管の熱膨張に対応することができ、かつ地震等の場合に層内管に水平力が作用しても、層内管同士、及び層内管とボイラ本体とが衝突するおそれのない、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する加圧流動層ボイラの全体構成図である。
【図2】図1のA−Aにおける水平断面図である。
【図3】図2における層内管群を構成する層内管20の側面図である。
【図4】図2における平行四辺形の3空間のうちの1つのB−B線における横断面図である。
【図5】図4におけるC部及びD部の拡大図である。
【図6】図2のE部における拡大断面図である。
【図7】図2のF部の拡大斜視図である。
【図8】従来の加圧流動層ボイラの全体構成図である。
【符号の説明】
1 ボイラ本体
2 サイクロン
3 ベッド材貯蔵容器
4 圧力容器
5 蒸発器
6 過熱器
7 再熱器
8 排ガスマニホールド
11a 水管
11b フィン
12a、12b 炉壁
14 バックステー
14a 突起部
16a 第1の層内管群
16b 第2の層内管群
18 支持管
20 層内管
21 蒸発管
22 過熱管
23 再熱管
24、26、31a、35 水平ピン
25、27、32、34、36 連結部材
31b ワイヤ
33a 矩形管
33b 連結板
A 空気
B 流動層
C 石炭

Claims (1)

  1. 内部に流動層を有し圧力容器内に格納されたボイラ本体と、該ボイラ本体内に上方から吊り下げられた複数の支持管と、該支持管に取り付けられた複数の層内管、を備え、前記ボイラ本体は、水平断面が六角形の内部を有し、6つの鉛直な炉壁と、六角形の閉じたバックステーとからなり、
    前記六角形の内部は、隣接する2つの第1の炉壁及び第2の炉壁を平行四辺形の2辺とする水平断面が平行四辺形の3空間からなり、それぞれの空間には、前記第1の炉壁に平行でかつ前記第2の炉壁に一端が隣接する互いに鉛直面が平行な第1の層内管群と前記第1の炉壁に平行でかつ前記第1の層内管群の他端にその一端が隣接する互いに鉛直面が平行な第2の層内管群とが配置された、六角形加圧流動層ボイラにおいて、
    前記層内管は、上下方向に間隔を隔てた複数の水平管が両端部で互い違いに連結された構成であり、
    前記第1の層内管群を構成する層内管の前記第2の炉壁に隣接する側の上端部と、前記第2の炉壁とが、両端部に水平ピンを有する水平な第1連結部材を介して連結され、
    前記第1の層内管群と前記第2の層内管群の上端部が、両端部に水平ピンを有する水平な第2連結部材を介して連結され、
    前記第1の層内管群及び第2の層内管群をそれぞれ構成する層内管の上端の水平管が水平方向に隣接する別の層内管の水平部と互いに第3連結部材で連結され、
    前記第1の層内管群及び第2の層内管群をそれぞれ構成しかつ前記第1の炉壁に隣接する層内管の上端の水平管と、前記第1の炉壁とが、両端部に水平ピンを有する水平な第4連結部材を介して連結され、
    前記第3連結部材は、隣接する層内管の水平部をそれぞれ囲む2つの管と、該2つの管の一方に一端が固着され水平方向に延びた第1の連結板と、該2つの管の他方に一端が固着され水平方向に延びた第2の連結板とからなり、前記第1の連結板と第2の連結板は互いに間隔を隔てた2本の水平ピンで連結され、これら水平ピンの少なくとも一方は折曲げ可能な細いワイヤである、ことを特徴とする六角形加圧流動層ボイラにおける層内管の耐震構造。
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