JP3763280B2 - 方向性結合器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば出力信号の一部を取り出してフィードバック制御用の信号として出力する方向性結合器に関するものである。
【0002】
【背景技術】
図8には方向性結合器の一例が模式的な平面図により示されている。この方向性結合器1は、基体2と、この基体2に形成されている主線路3および副線路4とを有して構成されている。主線路3と副線路4は、互いに一部分が間隔を介し並設されており、この並設部分で電磁結合する。副線路4は、その電磁結合によって、主線路3を流れる信号の一部を取り出すことができる。
【0003】
例えば、方向性結合器1が携帯型電話機に組み込まれる場合には、送信側の高周波回路で使用される。主線路3の一端側3αが高周波増幅回路に接続され、他端側3βがアンテナ側に接続される。また、副線路4の一端側4αが高周波増幅回路を制御する回路に接続され、他端側4βは終端抵抗で終端されている。副線路4は、主線路3を通過する電力の一部を取り出し(検出し)、この検出信号は高周波増幅回路を制御する回路に送られ、当該回路によって高周波増幅回路から出力される高周波電力を制御することで、アンテナから発せられる信号の大きさを予め定められた範囲内に保っている。
【0004】
なお、主線路3の一端3αから入力され、他端3βに出力される際に発生する損失を「挿入損失」と称し、また、主線路3の一端3αから入力され、副線路4の一端4αに出力される電力を「結合度」と称し、さらに、主線路3の一端3αから入力された電力が結合器内部や出力端(他端)3βなどで反射され入力端3αに出力される電力に対して副線路4の他端4βに現れる微小な電力を「アイソレーション」と称し、さらにまた、「結合度」と「アイソレーション」の比を「ダイレクティビティ」と称する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯型電話機などの組み込み対象装置の小型化に伴って、方向性結合器1の小型化が図られている。このため、基体2が小さくなって、必然的に、主線路3と副線路4の並設部分の長さが短くなる。つまり、主線路3と副線路4が電磁結合している部分が短くなる。このことから、十分な結合度を得られない、という問題が生じてきている。
【0006】
そこで、十分な結合度を得るためには、主線路3と副線路4間の間隔を狭くすることが考えられる。しかしながら、間隔を狭くしすぎると、主線路3と副線路4間で絶縁破壊が発生する虞があり、主線路3と副線路4間の間隔を狭くするのにも限界があり、満足な結合度を得ることができない。
【0007】
このため、図9に示されるような方向性結合器1が提案されている。この提案の方向性結合器1では、主線路3の両側にそれぞれ間隔を介して副線路4(4A,4B)を並設し、これら副線路4A,4Bの両端をそれぞれ短絡している。この構成では、主線路3と平行になっている副線路部分を増加することで、満足のいく結合度を得ようとするものである。
【0008】
また、その他の提案としては、両線路3,4の線幅を細くすることで基板2上に長い線路を配置することが考えられる。しかし、この場合、線路の損失が増大することから挿入損失を大きくすることにつながり、方向性結合器1を組み込んだ機器の消費電力が大きくなる原因となる。これは、電池駆動が一般的である携帯電話端末などでは駆動時間短縮につながる問題となる。
【0009】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的は、所望の結合度と十分なダイレクティビティを確保しつつ、装置の小型化を図ることができる方向性結合器を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は次に示す構成をもって前記課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、基体に主線路と副線路が間隔を介し、かつ、少なくとも一部分を並設し電磁結合可能な状態で形成されており、副線路は主線路の線路長より長い線路長を有し、電磁結合により主線路を流れる信号の一部を取り出す構成を備えた方向性結合器において、前記基体は多層構造と成しており、前記主線路は、副線路と電磁結合する電磁結合部位が直線状と成しており、前記副線路は前記基体の多層構造の主線路が形成されている層と主線路が形成されていない層の複数の層に渡ってビアホールを介したスパイラル状に形成される構成と成し、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の少なくとも一方の横側に間隔を介して並設する部分と、前記主線路の電磁結合部位の真上側に間隔を介して並設する部分を有しており、前記主線路は全長に渡って直線状に形成されている構成と成していることを特徴としている。
【0011】
第2の発明は、基体に主線路と副線路が間隔を介し、かつ、少なくとも一部分を並設し電磁結合可能な状態で形成されており、副線路は主線路の線路長より長い線路長を有し、電磁結合により主線路を流れる信号の一部を取り出す構成を備えた方向性結合器において、前記基体は多層構造と成しており、前記主線路は、副線路と電磁結合する電磁結合部位が直線状と成しており、前記副線路は前記基体の多層構造の主線路が形成されている層と主線路が形成されていない層の複数の層に渡ってビアホールを介したスパイラル状に形成される構成と成し、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の両方の横側にそれぞれ間隔を介して並設する部分を有しており、前記主線路は全長に渡って直線状に形成されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明に係る実施形態例を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1(a)には第1実施形態例の方向性結合器が模式的な平面図により示され、図1(b)には第1実施形態例の方向性結合器の分解図が示され、図1(c)には図1(a)のA−A部分の断面図が模式的に示されている。なお、この第1実施形態例の説明において、図8や図9に示す方向性結合器と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0015】
第1実施形態例では、基体2は絶縁体により構成されており、多層構造となっている。この基体2の1層目2aに主線路3が形成されている。この主線路3は、基体2の一端側から他端側にかけて全長が直線状に形成されており、主線路3の両端部には、それぞれ、外部接続用電極6が設けられている。主線路3は、外部接続用電極6を介して、外部の例えばアンテナや信号供給源の回路に導通接続されることとなる。
【0016】
副線路4は、基体2の1層目2aから2層目2bに渡って形成されており、基体2の1層目2aに形成されている部分(1層目形成部分)4aと、2層目2bに形成されている部分(2層目形成部分)4bとはビアホール7を介して接続されている。この副線路4は、略スパイラル形状となっている。
【0017】
この第1実施形態例では、副線路4の1層目形成部分4aは直線部と成し、全長に渡って主線路3の横側に間隔を介し、かつ、主線路3に沿って並設されている。また、2層目形成部分4bはその一部の直線部分Pが主線路3の上方側に当該主線路3に沿って並設されている。この副線路4の両端部にも、それぞれ、主線路3と同様に、外部接続用電極X,Yが設けられており、当該外部接続用電極X,Yによって、副線路4は、外部の回路と導通接続することができる。なお、図1では、基体2は2層だけしか図示されていないが、例えば、2層目2bの上側に副線路4を保護するための外装用絶縁層を形成してもよい。
【0018】
この第1実施形態例では、上記のように、副線路4は、主線路3の横側に間隔を介して並設する部分4aと、主線路3の上方側に間隔を介して並設する部分Pとを有している。その副線路4の一部分4a,Pと、主線路3のほぼ全長とは、互いに電磁結合する電磁結合部位Eとなっている。つまり、図8に示される方向性結合器1のように主線路3の一方側の横側だけに副線路4が並設されている構成に比べて、副線路4と主線路3が電磁結合する部分の長さを長くすることができる構成となっている。これにより、基体2を大型化することなく、主線路3と副線路4の結合度を高めることができる。
【0019】
このことは、本発明者の実験により確認されている。その実験では、第1実施形態例の方向性結合器1と、図8の方向性結合器1と、図9の方向性結合器1とに関して、それぞれ、主線路3と副線路4の結合度を調べた。その結果が図2に示されている。図2では、実線Aは、第1実施形態例の方向性結合器1のものであり、実線Bは、図8の方向性結合器1のものであり、点線Cは、図9の方向性結合器1のものである。この図2にも示されているように、この第1実施形態例の構成を有することによって、図8や図9の構成に比べて、主線路3と副線路4の結合度を高めることができる。
【0020】
また、この第1実施形態例では、副線路4は略スパイラル形状と成しており、副線路4のインダクタンス値を大きくできる構成である。このため、アイソレーション特性を向上させることができる。
【0021】
よって、図3に示されるダイレクティビティを調べる実験結果にも表されているように、第1実施形態例の構成を有する方向性結合器1(実線A参照)は、図8のもの(実線B参照)や図9のもの(点線C参照)に比べて、ダイレクティビティを格段に向上させることができる。なお、この第1実施形態例では、副線路4のインダクタンス値をできるだけ大きくしてダイレクティビティの改善を図るために、副線路4は、基体2の端縁の近傍に当該端縁に沿って形成されており、線路長を長くしている。
【0022】
以上のように、この第1実施形態例の構成を備えることによって、ダイレクティビティを向上させて副線路4が主線路3から検出する信号の検出精度を高めつつ、小型化を図ることができる方向性結合器1を提供することが容易となる。
【0023】
また、この第1実施形態例では、主線路3は、全長に渡って直線状に形成されており、線路の長さを抑えている。これにより、次に示すような効果を得ることができる。例えば、主線路3が長いと、挿入損失が増加し、方向性結合器1が組み込まれる装置の電力消費量を増加させてしまうという問題が生じる。例えば、方向性結合器1が携帯型電話機などの電池駆動式の装置に搭載される場合には、主線路3の挿入損失増加によって、その装置の電池の消耗を早めてしまうという問題が生じる。これに対して、この第1実施形態例では、主線路3を直線状にして短く形成しているので、挿入損失を抑制することができて、方向性結合器1が組み込まれる装置の電力消費量を抑えることができる。
【0024】
以下に、第1実施形態例の方向性結合器1の製造工程の一例を図4を利用して簡単に説明する。まず、図4(a)に示されるような、複数の方向性結合器1を取り出し形成するための親基板10を用意する。この親基板10は絶縁基板であり、この親基板10の構成材料としては、例えば、アルミナやガラスセラミックス等のセラミックスや、フェライトや、それら以外の誘電体などがある。
【0025】
この親基板10の各々の方向性結合器形成領域12に、図4(b)に示されるように、基体2の1層目2aに形成される線路(つまり、主線路3および副線路4の1層目形成部分4a)を形成する。
【0026】
この線路の形成手法の一つとして、例えば、フォトリソグラフィ技術がある。フォトリソグラフィ技術の場合、まず、親基板10の上面全面に例えば印刷工法や成膜形成工法(例えばスパッタリングや蒸着など)により導電膜を成膜する。次に、その導電膜の上にフォトレジスト材をコートし、この上に主線路3および副線路4の1層目形成部分4aのパターン形状でマスクし露光を行う。そして、不要なレジスト材を溶剤等で除去する。その後、例えばウエットエッチングやドライエッチングやリフトオフやアディティブやセミアディティブなどの工法により上記導体層を加工して主線路3および副線路4の1層目形成部分4aを形成する。
【0027】
また、フォトリソグラフィ技術により主線路3および副線路4の1層目形成部分4aを形成するのではなく、例えば、印刷工法により主線路3および副線路4の1層目形成部分4aを形成することもできる。この場合には、マスクパターンを利用して親基板10の表面に導電性のペーストを印刷することで、親基板10の各々の方向性結合器形成領域12に、主線路3および副線路4の1層目形成部分4aを形成することができる。
【0028】
上記のように主線路3および副線路4の1層目形成部分4aを形成した後、図4(c)に示されるように、親基板10の上面全面に、線路の厚みよりも厚い絶縁材料の層13を例えば印刷工法やスピンコートなどの手法により形成する。この絶縁層13を構成する材料の例を挙げると、例えば、ガラスや、ポリイミドや、更にこれらに感光成分を含ませた感光性ガラスや、感光性ポリイミドなどがある。
【0029】
そして、この絶縁層13の各方向性結合器形成領域12毎にそれぞれビアホール(7)を形成する。
【0030】
然る後に、図4(d)に示されるように、絶縁層13の上側に、各方向性結合器形成領域12毎に、前記同様に、基体2の2層目2bに形成される線路(つまり、この第1実施形態例では、副線路4の2層目形成部分4b)を形成する。
【0031】
その後、図4(e)に示されるように、絶縁層13の上面全面に、線路の厚みよりも厚い絶縁層14を絶縁層13の形成手法と同様に外装用絶縁層として形成する。
【0032】
そして、各方向性結合器形成領域12間の境界線Lに沿って親基板10を分割することで、図4(f)に示されるような方向性結合器1を多数取り出すことができる。親基板10を分割する手法としては、例えば、ダイシングやスクライブブレイク等の工法がある。なお、この親基板10の分割工程において、親基板10を設定の載置位置に精度良く位置決めするために、例えば、親基板10の分割工程の前に、親基板10の絶縁層14の上面に位置決め用のマークなどを形成してもよい。
【0033】
以上のようにして、方向性結合器1を作り出すことができる。
【0034】
以下に、本発明に関連する参考例を説明する。なお、この参考例の説明において、第1実施形態例と同一構成部分には同一符号を付し、その共通部分の重複説明は省略する。
【0035】
図5(a)には参考例の方向性結合器の上面図が模式的に示され、図5(b)には参考例の方向性結合器の模式的な分解図が示されている。この参考例では、主線路3は、基体2の1層目2aに略コ字形状に形成されている。この主線路3の両端部にも、それぞれ、第1実施形態例と同様に、外部接続用電極6が設けられており、基体側面に設けた端子を通して各回路と接続される。
【0036】
副線路4は、第1実施形態例と同様に、基体2の1層目2aと2層目2bに渡って形成されて略スパイラル形状に形成されており、1層目形成部分4aと、2層目形成部分4bとはビアホール7を介して接続されている。副線路4の1層目形成部分4aは殆どが主線路3の横側に間隔を介し該主線路3に沿って直線状に並設されている。副線路4の2層目形成部分4bは一部分Pが主線路3の上方側に間隔を介して該主線路3に沿って直線状に並設されている。副線路4の両端にも、それぞれ、主線路3と同様に、外部接続用電極X,Yが設けられて、基体側面に設けられた端子を通して各回路と接続される。
【0037】
この参考例においても、第1実施形態例と同様に、副線路4は、主線路3の上方側に並設する部分Pと、主線路3の横側に並設する部分4aとを有し、主線路3と電磁結合する電磁結合部位Eを長くできることから、基体2を大型化することなく、主線路3と副線路4の結合度を高めることができる。
【0038】
その上、副線路4は略スパイラル形状と成しているために、副線路4のインダクタンス値を大きくすることができるので、アイソレーション特性を向上させることができる。このアイソレーション特性の向上効果と、結合度の向上効果とが相まって、方向性結合器1の小型化を図りつつ、ダイレクティビティを格段に改善することができる。これにより、副線路4による主線路3の信号の検出精度を高めることができる。
【0039】
なお、この発明は第1実施形態例に限定されるものではなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、第1実施形態例では、副線路4は、主線路3の上方側に間隔を介して並設する部分Pと、主線路3の横側に間隔を介して並設する部分4aとを有していたが、例えば、図6(b)の断面図に示されるように、略スパイラル形状の副線路4は、主線路3の同一平面上の一方側の横側に間隔を介して直線状に並設する部分と、他方側の横側に間隔を介して直線状に並設する部分とを有する構成としてもよい。この場合には、例えば、主線路3や副線路4を、図6(a)の分解図に示されるような形状に形成することにより、図6(b)の断面図に示されるような配置関係を持つ主線路3と副線路4を形成することができる。なお、図6(b)は図6(a)のA−A部分に対応する断面図となる。
【0040】
また、例えば、図7(b)の断面図に示されるように、略スパイラル形状の副線路4は、主線路3の上方側に間隔を介して直線状に並設する部分と、主線路3の同一平面上の一方側の横側に間隔を介して直線状に並設する部分と、他方側の横側に間隔を介して直線状に並設する部分とを有する構成としてもよい。この場合には、例えば、主線路3や副線路4を、図7(a)の分解図に示されるような形状に形成することにより、図7(b)の断面図に示されるような配置関係を持つ主線路3と略スパイラル形状の副線路4とを形成することができる。なお、図7(b)は図7(a)のA−A部分に対応する断面図となる。
【0043】
さらに、副線路4は、主線路3の上方側に間隔を介して並設する部分と、主線路3の下方側に間隔を介して並設する部分と、主線路3の同一平面上の一方側の横側に間隔を介して並設する部分と、他方側の横側に間隔を介して並設する部分とを全て有する構成としてもよい。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、副線路は略スパイラル形状と成しているので、副線路のインダクタンス値を大きくすることができる。このため、主線路と副線路のアイソレーション特性を向上させることができて、ダイレクティビティを改善することができる。これにより、副線路による主線路の信号の検出精度を高めることができて、性能の信頼性の高い方向性結合器を提供することができる。
【0045】
また、この発明では、主線路の電磁結合部位が直線状となっており、主線路の長さを抑制することが容易な構成となっており、主線路の挿入損失の増加を抑えることができる。特に、主線路の全長に渡って直線状に形成しているので、主線路を短くできて挿入損失の増加をより確実に防止できる。
【0046】
このように、主線路の挿入損失の増加を抑制できることにより、組み込み対象装置の消費電力増加を防止することができる。このため、例えば、方向性結合器が電池駆動式の装置に組み込まれる場合には、その組み込み対象装置の電池の消耗を抑えることができて、装置の使い勝手を向上させることができる。
【0047】
また、副線路は基体の複数の層に渡って形成される構成と成し、当該副線路は前記基体の多層構造の主線路が形成されている層と主線路が形成されていない層の複数の層に渡ってビアホールを介したスパイラル状に形成される構成と成し、その上で、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の少なくとも一方の横側に間隔を介して並設する部分と、前記主線路の電磁結合部位の真上側に間隔を介して並設する部分を有している構成とするか、或いは、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の両方の横側にそれぞれ間隔を介して並設する部分を有している構成とすることによって、基体を大型化することなく、副線路における主線路と電磁結合する部分の長さを大幅に長くすることができる。これにより、主線路と副線路の結合度を高めることができて、より一層ダイレクティビティを向上させることができる。よって、より一層性能の良い方向性結合器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例の方向性結合器を説明するための図である。
【図2】第1実施形態例に示した構成による主線路と副線路の結合度向上効果を説明するためのグラフである。
【図3】第1実施形態例に示した構成によるダイレクティビティ向上効果を説明するためのグラフである。
【図4】第1実施形態例の方向性結合器の製造工程の一例を説明するための図である。
【図5】 参考例の方向性結合器を説明するための図である。
【図6】その他の実施形態例を説明するための図である。
【図7】さらに、その他の実施形態例を説明するための図である。
【図8】 方向性結合器の一従来例を示す平面図である。
【図9】 方向性結合器のその他の従来例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 方向性結合器
2 基体
3 主線路
4 副線路
E 電磁結合部位
Claims (2)
- 基体に主線路と副線路が間隔を介し、かつ、少なくとも一部分を並設し電磁結合可能な状態で形成されており、副線路は主線路の線路長より長い線路長を有し、電磁結合により主線路を流れる信号の一部を取り出す構成を備えた方向性結合器において、前記基体は多層構造と成しており、前記主線路は、副線路と電磁結合する電磁結合部位が直線状と成しており、前記副線路は前記基体の多層構造の主線路が形成されている層と主線路が形成されていない層の複数の層に渡ってビアホールを介したスパイラル状に形成される構成と成し、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の少なくとも一方の横側に間隔を介して並設する部分と、前記主線路の電磁結合部位の真上側に間隔を介して並設する部分を有しており、前記主線路は全長に渡って直線状に形成されていることを特徴とした方向性結合器。
- 基体に主線路と副線路が間隔を介し、かつ、少なくとも一部分を並設し電磁結合可能な状態で形成されており、副線路は主線路の線路長より長い線路長を有し、電磁結合により主線路を流れる信号の一部を取り出す構成を備えた方向性結合器において、前記基体は多層構造と成しており、前記主線路は、副線路と電磁結合する電磁結合部位が直線状と成しており、前記副線路は前記基体の多層構造の主線路が形成されている層と主線路が形成されていない層の複数の層に渡ってビアホールを介したスパイラル状に形成される構成と成し、前記主線路と電磁結合する前記副線路の直線部は、主線路の電磁結合部位と同一平面上の両方の横側にそれぞれ間隔を介して並設する部分を有しており、前記主線路は全長に渡って直線状に形成されていることを特徴とした方向性結合器。
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