JP3760445B2 - 反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびに液晶表示装置 - Google Patents

反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびに液晶表示装置 Download PDF

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本発明は、反射型の画素電極を有する反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびにその反射型液晶表示素子を利用して映像表示を行う反射型液晶プロジェクタ等の液晶表示装置に関する。
近年、プロジェクションディスプレイの高精細化、小型化、および高輝度化が進むにつれて、そのディスプレイデバイスとして、小型、高精細が可能で高い光利用効率が期待できる反射型デバイスが注目され実用化されている。反射型デバイスとしては、対向配置された一対の基板間に液晶を注入したアクティブ型の反射型液晶表示素子が知られている。この場合、一対の基板としては、一方が、ガラス基板上に透明電極が積層形成された透明電極基板、もう一方が、例えばCMOS(Complementary-Metal Oxide Semiconductor)型の半導体回路からなるシリコン(Si)基板を活用した駆動素子基板が用いられている。駆動素子基板の上には、光の反射と液晶への電圧印加を行うための、金属の反射型の画素電極が配置され、これにより全体として画素電極基板を構成している。反射型の画素電極は、一般にはLSI(Large Scale Integrated)プロセスで用いられている、アルミニウムを主成分とした金属材料で構成されている。
このような反射型液晶表示素子では、透明電極基板上に設けられた透明電極と駆動素子基板上に設けられた反射型の画素電極とに電圧を加えることで、液晶に対して電圧が印加される。このとき、液晶はそれらの電極間の電位差に応じて光学的な特性が変化し、入射した光を変調させる。この変調により階調表現が可能となり、映像表示が行われる。
このような反射型液晶表示素子のうち、特に、垂直配向液晶を注入したアクティブ型の反射型液晶表示デバイスは、コントラストが高く、応答速度も速いため、プロジェクションデバイスとして近年注目されている。ここでいう、「垂直配向液晶材料」とは、負の誘電異方性(液晶分子の長軸に平行な誘電率ε(‖)と垂直な誘電率ε(⊥)との差Δε(=ε(‖)―ε(⊥))が負)を有する液晶材料であり、印加電圧がゼロの時に基板面にほぼ垂直に液晶分子が配向し、ノーマリ・ブラックモードの表示を与えるものである。
垂直配向液晶は、その分子長軸が、印加電圧がゼロの時にほぼ各基板面に対して垂直方向に配向し、電圧を印加すると面内に傾くことで透過率が変化するものである。駆動時に液晶分子の傾斜する方向が一様でないと明暗のむらが生じてしまうため、これを避けるために、あらかじめわずかなプレティルト角を一定方向に与えて垂直配向させる必要がある。その方向は画素電極の対角方向(45°方向)である。プレティルト角があまり大きいと垂直配向性が劣化し、黒レベルが上昇してコントラストを低下させる。従って、一般には基板面の法線方向に対して、画素電極の対角方向に1°〜5°くらいの間でプレティルト角を制御する。
垂直配向液晶材料の配向方法には、ポリイミドに代表される有機配向膜を用い、これをラビングして配向制御する方法と、酸化珪素に代表される無機配向膜を用い斜方蒸着法にて配向制御する方法の2種類がある。昨今では、プロジェクタの高輝度化を実現するため、照明ランプのパワーを上げ表示パネルにかなり高強度の光を照射する傾向にあり、このため前者の有機系の配向膜は光により劣化することが問題になってきている。
一方、後者の酸化珪素からなる斜方蒸着膜は無機材料であるためポリイミドのような光による劣化がなく、高い信頼性を実現できることから注目されている。酸化珪素の斜方蒸着膜で配向膜を形成する場合、プレティルト角の制御は、斜方蒸着時の基板への蒸着粒子の入射角度を変えることによりコントロールする。通常、その実用的な角度は基板法線方向に対して、45°〜65°くらいである。
反射型液晶表示素子に関する従来技術としては、例えば以下の文献記載のものがある。
特開平11−174427号公報
図9は、従来の配向膜の構造の一例として、透明電極基板側の膜構造を走査電子顕微鏡により観察した断面写真を示している。この膜構造は、ガラス基板上に透明電極としてのITO(Indium Tin Oxide)膜を成膜し、その上に直接、配向膜として斜方配向蒸着により酸化珪素(SiO2)膜を成膜したものである。この断面写真から、斜方蒸着された酸化珪素膜は、その蒸着方向に傾いた柱状構造を形成していることが分かる。このような構造により垂直液晶にプレティルト角を付与することができると考えられているが、一方で、この構造は、断面写真を見ても分かるように隙間が多く、必ずしも緻密な膜ではない。このため、液晶セルとして駆動中に電極から発生するイオン、液晶セルの中に存在するイオン、あるいは光によって液晶セル内に発生したイオンや不純物が、その酸化珪素膜を容易に通りやすく、比較的比抵抗が低い膜となる。画素電極基板側の配向膜にも同様のことがいえる。
このため、液晶セルとして長期の駆動を行った場合に、イオンが液晶セル内に導入され、セル内にイオンの偏りができ、いわゆる焼き付き現象を起こす。イオンの偏りを補正するために、液晶を挟んだ両側で、配向膜の厚さの比を変えたり、異なる誘電体層を挿入して、偏ったイオンで発生する電気的な非対称性を電気的に補正することで抑制する手法も考えられる。しかしながら、前者はもともと斜方蒸着による配向膜が緻密でないことが要因なので効果が薄い。また後者は、誘電体層と配向膜との界面で新たなイオンの焼き付き現象を起こすという問題が考えられることや、製造上別の材料を別途成膜する必要があること等の問題があり、実用性に乏しい。
ところで、上記特許文献1には、電極と配向膜との間に配向膜とは異なる材料の他の層を形成した構造のデバイスが記載されている。上記特許文献1には、液晶とガラス基板の界面で発生する光反射を抑制する構成として、ガラス基板の内側面上に、透明電極層と、配向層および透明電極層より小さく、かつ液晶層またはガラス基板より大きい屈折率を有する1または複数の透明な中間層とからなる積層構造を備えた液晶表示デバイスに関する技術が開示されている。具体的な実施例としては、ITO電極膜の上に中間層としてAl23膜が成膜され、その上に配向膜としてSiO2の斜方蒸着膜が形成された構造が記載されている。
しかしながら、この特許文献1記載の技術は、光反射の抑制を目的とした光学的な見地からの技術であり、本発明が問題としているイオンの導通等の問題を解決するものではない。また、イオンの導通等の問題は、上記したように透明電極基板側のみならず、画素電極基板側でも起こる問題であるが、特許文献1記載の技術は透明電極基板側のみの技術である。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、斜方蒸着配向膜による配向特性を維持したまま、その膜構造に起因する電気的な特性を改善し、イオン等が配向膜を導通することを抑制して長期信頼性を実現することができる反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびに液晶表示装置を提供することにある。
本発明による反射型液晶表示素子は、透明電極基板と、金属膜により形成された複数の反射型の画素電極を有する画素電極基板とが垂直配向液晶を介して互いに対向配置された反射型液晶表示素子であって、画素電極基板と透明電極基板とのそれぞれの垂直配向液晶に接する面側に、少なくとも、基板面に対して垂直方向から蒸着形成された垂直蒸着膜と、垂直蒸着膜の上に、基板面に対して斜め方向から蒸着形成された斜方蒸着配向膜とが順に積層形成されているものである。そして、画素電極基板にはさらに、垂直蒸着膜の下地層として、画素電極全体および隣接する画素電極間の溝部分全体に、画素電極の厚みよりも膜厚の薄いパッシベーション膜が形成されており、パッシベーション膜および垂直蒸着膜が画素電極の上面に対し溝部の底面が低く膜形成された状態において斜方蒸着配向膜が蒸着形成されているものである。
本発明による液晶表示装置は、上記した本発明による反射型液晶表示素子によって変調された光を用いて映像表示を行うようにしたものである。
本発明による反射型液晶表示素子の製造方法は、金属膜により形成された複数の反射型の画素電極を有する画素電極基板と透明電極基板とが垂直配向液晶を介して互いに対向配置された反射型液晶表示素子を製造する方法であって、画素電極基板の製造工程と透明電極基板の製造工程とのそれぞれについて、垂直配向液晶に接する面側に、基板面に対して垂直方向から垂直蒸着膜を蒸着形成する工程と、垂直蒸着膜を形成した後、垂直蒸着膜の上に、基板面に対して斜め方向から斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程とを含むものである。そして、画素電極基板の製造工程について、垂直蒸着膜の下地層として、画素電極全体および隣接する画素電極間の溝部分全体に、画素電極の厚みよりも膜厚の薄いパッシベーション膜を積層形成する工程をさらに含み、パッシベーション膜を積層形成する工程、垂直蒸着膜を蒸着形成する工程、および斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程を順に行い、パッシベーション膜および垂直蒸着膜を蒸着形成する工程において、画素電極の上面に対し溝部の底面が低くなるようにパッシベーション膜および垂直蒸着膜を膜形成し、斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程において、画素電極の上面に対し溝部の底面が低くなっている状態で斜方蒸着配向膜を蒸着形成するものである。
本発明による反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびに液晶表示装置において、垂直蒸着膜および斜方蒸着配向膜としては、例えば酸化珪素による蒸着膜が形成される。
本発明による反射型液晶表示素子およびその製造方法、ならびに液晶表示装置では、画素電極基板と透明電極基板とのそれぞれについて、斜方蒸着配向膜の下地層として垂直蒸着膜が形成される。例えば酸化珪素の垂直蒸着膜は、斜方蒸着配向膜と比較して柱状構造を持たず緻密な膜であり比抵抗も高いため、斜方蒸着配向膜と各基板間での電気的な遮蔽層として機能する。これにより、従来のデバイスのようなイオンの流動が抑制される。その結果、長期の駆動においても、イオンの焼き付きを起こすことなく長期信頼性に優れたデバイスが実現される。また特に、各蒸着膜を同じ酸化珪素膜で形成した場合には、酸化珪素という同じ材料である下地膜の上に酸化珪素の斜方蒸着配向膜が形成されるため、従来のようにITO電極やアルミニウム電極の上に直接配向膜が成膜される場合に比べ、膜質も良好なものとなる。
本発明による反射型液晶表示素子は、垂直蒸着膜の上に斜方蒸着配向膜が形成された、いわば2層構造配向膜であるが、その製造方法において、垂直蒸着膜と斜方蒸着配向膜との膜形成は、連続的に行うことが好ましい。「連続的」とは真空状態を破らず、連続して成膜するということを意味する。2つの膜を、別々の装置で成膜したり、あるいは一度真空状態を破ってから2つの目の膜を成膜する方法も可能であり、これによってもある程度の効果は得られる。しかしながら、その場合には、それらの膜の間の界面の清浄性を極めてきれいに保つ必要がある。すなわち、例えば酸化珪素は水分吸着や不純物の付着に敏感なため、垂直蒸着膜の表面の化学的安定性が重要である。これが不十分であると、膜間の接合強度が弱く剥がれたり、また構造が連続的につながらず、その界面でイオン等が逆にトラップされ新たな焼き付きを起こす可能性がある。
従って、画素電極基板の製造工程と透明電極基板の製造工程とのそれぞれについて、例えば、基板法線方向に対する蒸着粒子の入射角度を変えることのできる機構を備えた1台の蒸着装置を用い、真空状態を破らずに2つの膜を連続的に蒸着することが最も効果的であり効率的な製造方法として、望ましい。
本発明の反射型液晶表示素子および液晶表示装置によれば、画素電極基板と透明電極基板とのそれぞれの垂直配向液晶に接する面側に、少なくとも、基板面に対して垂直方向から蒸着形成された垂直蒸着膜と、垂直蒸着膜を介して、基板面に対して斜め方向から蒸着形成された斜方蒸着配向膜とが順に積層形成されているので、斜方蒸着配向膜による配向特性を維持したまま、その膜構造に起因する電気的な特性を改善し、イオン等が配向膜を導通することを抑制して長期信頼性を実現することができる。
特に、本発明の液晶表示装置によれば、本発明の反射型液晶表示素子を用いて映像表示を行うようにしたので、良好な画質の映像表示を実現できる。
本発明の反射型液晶表示素子の製造方法によれば、画素電極基板の製造工程と透明電極基板の製造工程とのそれぞれについて、垂直配向液晶に接する面側に、基板面に対して垂直方向から垂直蒸着膜を蒸着形成する工程と、垂直蒸着膜を形成した後、垂直蒸着膜を介して、基板面に対して斜め方向から斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程とを含めるようにしたので、斜方蒸着配向膜による配向特性を維持したまま、その膜構造に起因する電気的な特性を改善し、イオン等が配向膜を導通することを抑制して長期信頼性を実現することができるような反射型液晶表示素子を製造できる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<反射型液晶表示素子の説明>
図1は、本発明の一実施の形態に係る反射型液晶表示素子の全体構造を示している。この反射型液晶表示素子は、互いに対向配置された一対の透明電極基板30および画素電極基板40と、これらの基板間に注入された垂直配向液晶45とを備えている。
透明電極基板30は、ガラス基板31と、このガラス基板31の垂直配向液晶45に接する面側(画素電極基板40に対向する面側)に積層された透明電極32とを備えている。透明電極32の垂直配向液晶45に接する面側にはさらに、垂直蒸着膜33Aと斜方蒸着配向膜33Bとが順に全面的に積層されている。透明電極32は、光の透過作用のある電極材料、一般に、酸化すず(SnO2)と酸化インジウム(In23)との固溶体物質であるITO(Indium Tin Oxide;インジウムすず酸化膜)が用いられる。透明電極32には、全画素領域で共通の電位(例えば接地電位)が印加されるようになっている。
垂直蒸着膜33Aは、透明電極基板30の基板面に対して垂直方向から蒸着形成されたものである。斜方蒸着配向膜33Bは、透明電極基板30の基板面に対して斜め方向から蒸着形成されたものであり、垂直蒸着膜33Aを介して、透明電極32の上面全体に積層されている。
画素電極基板40は、例えば単結晶のシリコン基板41を有し、このシリコン基板41の垂直配向液晶45に接する面側(透明電極基板30に対向する面側)に、反射型画素電極42と、垂直蒸着膜43Aと、斜方蒸着配向膜43Bとが順に積層形成されている。シリコン基板41には、CMOSやNMOSなどのトランジスタT1とキャパシタ(補助容量)C1とからなるアクティブ型の駆動回路が形成されている。
反射型画素電極42は、シリコン基板41上に複数、マトリクス状に配置形成されている。反射型画素電極42は、アルミニウム(Al)や銀(Ag)に代表される金属膜で構成されている。反射型画素電極42としてアルミニウム電極等の金属電極を用いた場合は、光の反射膜の機能と液晶に電圧を印加する電極として機能との両方を兼ねているが、さらに反射率を上げるために誘電体ミラーのような多層膜による反射層をアルミニウム電極等の上に形成しても良い。また、アルミニウム電極等の全面を保護する形で、酸化物あるいは窒化物の膜で覆うようにしても良い。
図3に、画素電極基板40における画素間溝(隣接する画素電極間の溝部)50付近の構造および垂直配向液晶45の配向状態を模式的に示す。図3において、矢印85は、斜方蒸着配向膜43Bの蒸着方向を示している。垂直蒸着膜43Aは、画素電極基板40の基板面に対して垂直方向から蒸着形成されたものであり、反射型画素電極42の上面全体および画素間溝50の底面全体に積層されている。斜方蒸着配向膜43Bは、画素電極基板40の基板面に対して斜め方向から蒸着形成されたものであり、垂直蒸着膜43Aを介して、反射型画素電極42の上面全体および画素間溝50の一部の領域52に積層されている。
透明電極基板30および画素電極基板40のそれぞれについて、斜方蒸着配向膜33B,43Bの下層に垂直蒸着膜33A,43Aが形成されている点が、本実施の形態の最大の特徴部分である。
垂直蒸着膜33A,43Aおよび斜方蒸着配向膜33B,43Bとしては、例えば二酸化珪素(SiO2)に代表される酸化珪素による蒸着膜が用いられる。この場合、斜方蒸着配向膜33B,43Bの斜め蒸着時の蒸着角度を変えることにより、垂直配向液晶45のプレティルト角がコントロールされる。通常、蒸着角度θは基板法線方向に対して、45°〜65°程度である。
この反射型液晶表示素子で用いられる垂直配向液晶45は、その分子長軸が、印加電圧がゼロの時にほぼ各基板面に対して垂直方向に配向し、電圧を印加すると面内に傾くことで透過率が変化するものである。駆動時に液晶分子の傾斜する方向が一様でないと明暗のむらが生じてしまうため、これを避けるために、あらかじめわずかなプレティルト角を一定方向(一般にはデバイスの対角方向)に与えて垂直配向させる必要がある。プレティルト角があまり大きいと垂直配向性が劣化し、黒レベルが上昇してコントラストを低下させる。従って、斜方蒸着配向膜33B,43Bにより、一般には1°〜5°くらいの間にプレティルト角が制御される。
図2は、この反射型液晶表示素子の駆動部の構成を示している。駆動部は、各画素内に形成される画素駆動回路61と、表示領域60の周辺に配置される、データドライバ62および走査ドライバ63等のロジック部とを備えている。データドライバ62には、信号線64を介して外部からの画像信号Dが入力される。画素駆動回路61は、各反射型画素電極42の下層に形成され、一般にスイッチングトランジスタT1と液晶に電圧を供給する補助容量C1とを有して構成されている。トランジスタT1には、垂直配向液晶45の駆動電圧に対応した耐圧が要求され、一般にロジック部よりも高い耐圧プロセスで作製される。
画素駆動回路61において、列方向にはデータ線71が複数配置され、行方向には走査線72が複数位置されている。各データ線71と各走査線72との交差点が、1画素に対応している。各トランジスタT1のソース電極は、データ線71に接続され、ゲート電極は、走査線72に接続されている。各トランジスタT1のドレイン電極は、各反射型画素電極42と補助容量C1とに接続されている。各データ線71は、データドライバ62に接続され、このデータドライバ62から画像信号が供給される。各走査線72は、走査ドライバ63に接続され、走査ドライバ63から走査信号が順次供給される。
次に、この反射型液晶表示素子の製造方法について説明する。なお、この反射型液晶表示素子の特徴部分は、透明電極基板30および画素電極基板40における垂直蒸着膜33A,43Aおよび斜方蒸着配向膜33B,43Bの構造にあるので、特に、これらの膜形成の方法を詳しく説明する。また、それらの膜形成の方法は、基本的に透明電極基板30および画素電極基板40共に同じであるから、以下では主に画素電極基板40における膜形成の方法を代表して説明する。
図5(A),(B)は、これらの膜形成に用いられる真空蒸着装置を示している。なお、図5(B)は、図5(A)の真空蒸着装置を図のX1方向から見た状態を示している。画素電極基板40として、シリコン基板41上に反射型画素電極42が形成されたものを洗浄後、真空蒸着装置80に導入する。なお、反射型画素電極42は、例えば半導体プロセスにおいて、シリコン基板41上に例えばアルミニウム等の金属膜を成膜した後、フォトリソグラフィ技術を用いて正方状に電極加工することにより形成される。
真空蒸着装置80としては、基板の法線に対する蒸着粒子83の入射方向を変えることができるよう、例えば基板回転機構を有するものを用いる。真空蒸着装置80の内部は、膜形成時には真空状態に保たれる。このような基板回転機構を有する真空蒸着装置80内において、まず、画素電極基板40の基板面の法線方向と蒸着源81からの蒸着粒子83の入射方向とを一致させ(第1の蒸着位置)、基板面に対し垂直方向から垂直蒸着膜43Aの形成を行う。蒸着粒子83としては、例えば酸化珪素を用いる。垂直蒸着膜43Aは、基板面に対し垂直方向から蒸着されるので、図3に示したように、反射型画素電極42の上面全体および画素間溝50の底面全体に形成される。
その後、真空状態を維持した状態で、基板面の法線方向が蒸着粒子83の入射方向に対して所定の角度θとなるように、画素電極基板40を角度θ回転させて傾けることで(第2の蒸着位置)、基板面に対して斜め方向から斜方蒸着配向膜43Bを蒸着形成する。蒸着源81は、垂直蒸着膜43Aの形成時と同じものを使用し、蒸着粒子83として、垂直蒸着膜43Aと同様、例えば酸化珪素を用いる。このようにして、基板面の法線方向に対して例えば45°〜65°の入射角度θで斜方蒸着配向膜43Bを斜方蒸着する。面内入射方向は、従来と同様、画素の対角方向とし、液晶分子のプレティルト角度が1°〜5°くらいになるように設計する。斜方蒸着配向膜43Bは、基板面に対して斜め方向から蒸着されるので、図3に示したように、垂直蒸着膜43Aを介して反射型画素電極42の上面全体と画素間溝50の一部の領域52に形成される。画素間溝50において、斜方蒸着配向膜43Bが形成されていない領域51では、垂直蒸着膜43Aが液晶に接することとなる。
なお、透明電極基板30においては、透明電極32が基板面全体に形成されているので、垂直蒸着膜33Aが透明電極32上に全体形成される。そして、斜方蒸着配向膜43Bがその垂直蒸着膜33A上に全体形成される。
以上のように、垂直蒸着膜43Aと斜方蒸着配向膜43Bとの膜形成は、1台の真空蒸着装置80内で連続的に行うことが好ましい。「連続的」とは真空状態を破らず、連続して成膜するということを意味する。2つの膜を、別々の装置で成膜したり、あるいは垂直蒸着膜43Aを形成後、一度真空状態を破ってから斜方蒸着配向膜43Bを成膜する方法も可能であり、これによってもある程度の効果は得られる。しかしながら、その場合には、それらの膜の間の界面の清浄性を極めてきれいに保つ必要がある。すなわち、例えば酸化珪素は水分吸着や不純物の付着に敏感なため、垂直蒸着膜43Aの表面の化学的安定性が重要である。これが不十分であると、膜間の接合強度が弱く剥がれたり、また構造が連続的につながらず、その界面でイオン等が逆にトラップされ新たな焼き付きを起こす可能性がある。
図6に、以上の方法で実際に膜形成した膜構造の断面写真を示す。これは、反射型画素電極42としてのアルミニウム電極の上に、酸化珪素からなる垂直蒸着膜と斜方蒸着膜とを形成したものである。真空状態を破らずに連続して成膜したため、垂直蒸着膜の表面には水分吸着等の問題が起こらず、膜の連続性が極めて良好な状態で斜方蒸着膜が形成されていることが分かる。
この手法によれば、図6に示すように、垂直蒸着膜から斜方蒸着膜まで一連の構造を持った膜が形成される。いうならば、この配向膜は、垂直下地膜と斜方蒸着膜とが一体になった酸化珪素配向膜といえ、従来の斜方蒸着膜のみの構成とはまったく異なるものである。
垂直蒸着膜43Aと斜方蒸着配向膜43Bとの膜形成を連続的に行う場合、図5(A),(B)に示したように蒸着源81と基板の設置位置との間にシャッタ82を配置し、このシャッタ82を図示しない基板回転機構と連動させて開閉させるようにすると良い。すなわち、まずシャッタ82を開けた状態で垂直蒸着膜43Aの形成を行った後、シャッタ82を閉じて一旦蒸着粒子83を遮蔽する。その間に基板を基板回転機構によって回転させ、再びシャッタ82を開け、斜方蒸着配向膜43Bの形成を行う。このように、シャッタ82などを用いて一旦蒸着粒子83を遮蔽して斜方蒸着配向膜43Bの形成を行うことが好ましいが、これに限らず、シャッタ82を設けずに、垂直蒸着しながら途中で基板を回転させて連続的に斜方蒸着へと移行するような方法も可能である。
以上のような膜の製造方法により、透明電極基板30および画素電極基板40のそれぞれについて、垂直蒸着膜33A,43Aを介して斜方蒸着配向膜33B,43Bが連続的に形成される。特に画素電極基板40においては、反射型画素電極42の上面には、垂直蒸着膜43Aを介して斜方蒸着配向膜43Bが全体的に形成され、画素間溝50については、垂直蒸着膜43Aを介して部分的に斜方蒸着配向膜43Bが形成される。これらの膜構造により得られる作用、効果については後述する。
斜方蒸着配向膜33B,43Bの下層に事前に成膜する垂直蒸着膜33A,43Aの厚さは、あまりに薄いと良質な膜ができず緻密で比抵抗の高い膜とならないことから10nm以上あることが好ましい。上限に関してはあまりに厚いと成膜時間が長くなり膜質が劣化して実用性に乏しくなるので厚さは500nm以下であることが好ましい。より好ましくは30nm〜100nmの厚さが実用上、特に適している。
ところで、以上では、反射型画素電極42の上に直接、垂直蒸着膜43Aと斜方蒸着配向膜43Bとが順に積層されている例について説明したが、反射型画素電極42の上に他の膜が存在し、その膜の上に垂直蒸着膜43Aと斜方蒸着配向膜43Bとが順に積層されている構造であっても良い。例えば、反射型画素電極42としてアルミニウム電極を用いた場合、その表面は化学的に不安定なため、一般に酸化物もしくは窒化物からなるパッシベーション膜と称する保護膜で画素電極全体を覆う場合があるが、この場合にも本実施の形態による配向膜の構造は有効である。
図4は、このパッシベーション膜が積層された膜構造の例を示している。このパッシベーション膜44は、例えばLSIプロセスにおいて、CVD(Chemical Vapor Deposition)などの成膜技術で作成され、反射型画素電極42の上面全体、ならびに画素間溝50の側面、および底辺に亘って、全体にほぼ均一にオーバコートされる。このパッシベーション膜44の上に、図3に示した膜構造と同様に、垂直蒸着膜43Aと斜方蒸着配向膜43Bとが順に積層されていても良い。
その他にも、反射型画素電極42の反射率をより向上させるために、酸化膜や窒化膜からなる屈折率の異なる膜の積層膜で誘電体ミラーを電極上に設ける場合があるが、この場合にも本実施の形態による配向膜の構造は有効である。
次に、以上のように構成された反射型液晶表示素子の作用、動作を説明する。
この反射型液晶表示素子では、透明電極基板30側から入射し、垂直配向液晶45を通過した入射光L1を、反射型画素電極42の反射機能により反射させる。反射型画素電極42において反射された光L1は、入射時とは逆方向に、垂直配向液晶45および透明電極基板30を通過して出射される。このとき、垂直配向液晶45は、対向する電極間の電位差に応じて、その光学的な特性が変化し、通過する光L1を変調させる。この光変調により階調表現が可能となり、その変調された光L2が映像表示に利用される。
垂直配向液晶45への電圧印加は、図2に示した画素駆動回路61によって行われる。データドライバ62は、信号線64を介して入力された外部からの画像信号Dに応じて、データ線71に画像信号を供給する。走査ドライバ63は、所定のタイミングで各走査線72に走査信号を順次供給する。これにより、走査線72からの走査信号によって走査され、かつデータ線71からの画像信号が印加された部分の画素が選択的に駆動される。
この反射型液晶表示素子では、透明電極基板30および画素電極基板40において、斜方蒸着配向膜33B,43Bの下地膜として垂直蒸着膜33A,43Aが形成されていることにより、以下の作用、効果が得られる。
例えば酸化珪素からなる垂直蒸着膜33A,43Aは、例えば同材料の酸化珪素からなる斜方蒸着配向膜33B,43Bと比較して柱状構造を持たず緻密な膜であり比抵抗も高い。このため垂直蒸着膜33A,43Aは、斜方蒸着配向膜33B,43Bと各基板間での電気的な遮蔽層として機能する。これにより、従来のデバイスのような配向膜を介したイオンの流動が抑制される。その結果、長期の駆動においても、イオンの焼き付きを起こすことなく長期信頼性に優れたデバイスが実現される。
また特に、垂直蒸着膜33A,43Aと斜方蒸着配向膜33B,43Bとを同じ酸化珪素膜で形成した場合には、酸化珪素という同じ材料である下地膜の上に酸化珪素の斜方蒸着配向膜33B,43Bが形成されるため、従来のようにITO電極やアルミニウム電極の上に直接配向膜が成膜される場合に比べ、膜質も良好なものとなる。また、従来のデバイスでは十分な配向規制力を発揮するためには配向膜として40nm以上の膜厚が必要であるが、本実施の形態の膜構造によれば、斜方蒸着配向膜33B,43Bとして、30nmの膜厚でも十分な配向規制力が得られるようになる。
さらに、図5に示したような蒸着装置で、真空状態を破らずに連続して成膜を行うことで、成膜時において、垂直蒸着膜33A,43Aの表面には水分吸着等の問題が起こらず、膜の連続性が極めて良好な状態で斜方蒸着配向膜33B,43Bが形成される。このような膜の連続性により、膜の界面でイオンがトラップされるような問題がまったく起こらない。また、垂直蒸着膜33A,43Aは図6の断面写真に示したように、柱状構造を持たない緻密な膜であり、また比抵抗も斜方蒸着配向膜33B,43Bよりも高いため、液晶表示素子全体の抵抗値が高くなり、イオン等の電流が流れにくくなる。また、透明電極基板30側と画素電極基板40側とで、垂直蒸着膜33A,43Aの膜厚を変えることで容易に電気的な対称性を制御することも可能である。
また特に、画素電極基板40については、反射型画素電極42の上面に、図3に示したように、垂直蒸着膜43Aを介して斜方蒸着配向膜43Bが全体的に形成され、画素間溝50については、垂直蒸着膜43Aを介して部分的に斜方蒸着配向膜43Bが形成されていることにより、さらに以下の作用、効果が得られる。
例えば酸化珪素による蒸着膜の場合、その蒸着方向に液晶分子を配向させる性質があるので、垂直蒸着膜43Aに接している部分については、液晶分子が基板面に対して垂直に配向され、斜方蒸着配向膜43Bに接している部分については、液晶分子が基板面に対して斜めにプレティルト角をつけた状態で配向される。
このため、図3に示したように、反射型画素電極42の上面では、垂直蒸着膜43Aを介して斜方蒸着配向膜が全体的に形成されていることにより、液晶分子が、電圧印加時にその蒸着方向(一般に画素対角45°方向)に倒れるように、例えば1°〜5°くらいのわずかなプレティルト角をつけた状態で配向される。画素間溝50では、斜方蒸着配向膜43Bが形成されている領域52については、同様にプレティルト角をつけた状態で液晶分子が配向される。なお、斜方蒸着配向膜43Bの下層に成膜された垂直蒸着膜43Aは、その上層の斜方蒸着配向膜43Bには配向に関して影響せず、液晶に直接接している斜方蒸着配向膜43Bで決まるプレティルト角が実現される。一方、斜方蒸着配向膜43Bが形成されていない領域51については、液晶分子が垂直蒸着膜43Aによって、基板面に対して完全に垂直方向に配向される。
従来の膜構造では、画素間溝50における斜方蒸着配向膜43Bが形成されていない領域51については、垂直性を有さない、配向の乱れた状態となっていたため、垂直配向している反射型画素電極42上の液晶の配向に悪影響を及ぼす。
これに対し、本実施の形態による膜構造では、その領域51については、垂直蒸着膜43Aによって液晶が垂直方向に配向されるため、反射型画素電極42上の液晶の垂直配向性にほとんど悪影響を及ぼさない。なお、垂直蒸着膜43Aによる液晶の配向と斜方蒸着配向膜43Bによる液晶の配向とでは、斜方蒸着配向膜43Bによる配向の方が、プレティルト角を持つ分、わずかに異なる。しかしながら、通常、プレティルト角は1°〜5°とわずかなので、事実上、それらの配向の違いは表示画質としてまったく認識できない。画素間溝50部分の液晶は基板面に対して完全に垂直方向に配向しており、面内へ傾くことに対してエネルギー的に等価であるため、電圧印加で倒れる場合は画素面上に存在する液晶との相互作用で、垂直蒸着膜43A上の液晶分子も画素面上の液晶分子と同じ方向に倒れる。このため、結果として従来のデバイスのような配向不良はまったく見いだされない。この結果、本実施の形態では、液晶分子が全体的に均一に垂直配向した状態を安定して実現できる。このため、本実施の形態では、従来のような画素間溝周辺での配向不良が発生せず、表示領域全域に亘って安定的な垂直配向が実現される。これにより、良好な画質が実現される。
以上説明したように、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子によれば、透明電極基板30および画素電極基板40のそれぞれについて、垂直配向液晶45に接する面側に、垂直蒸着膜33A,43Aを介して斜方蒸着配向膜33B,43Bが積層形成されているので、斜方蒸着配向膜33B,43Bによる配向特性を維持したまま、その膜構造に起因する電気的な特性を改善し、イオン等が斜方蒸着配向膜33B,43Bを導通することを抑制して長期信頼性を実現することができる。
また特に、画素電極基板40については、反射型画素電極42の上面全体および画素間溝50の底面全体に垂直蒸着膜43Aが蒸着形成され、その垂直蒸着膜43Aを介して、反射型画素電極42の上面全体および隣接する画素間溝50の一部の領域52に、画素電極基板40の基板面に対して斜め方向から斜方蒸着配向膜43Bが蒸着形成されているので、画素間溝50における斜方蒸着配向膜43Bが形成されていない領域51では、垂直蒸着膜43Aによって液晶が垂直方向に配向される。これにより、画素間溝50の構造に起因する配向不良、配向むらを抑制し、良好な画質を実現することができる。
ここで、本実施の形態と上記特許文献1(特開平11−174427号公報)記載の技術との差異を説明する。
特許文献1には、具体的な実施例として、ITO電極膜の上に中間層としてAl23膜が成膜され、その上に配向膜としてSiO2の斜方蒸着膜が形成された構造が記載されている。本実施の形態では、その中間層に該当する垂直蒸着膜33A,43Aが、斜方蒸着配向膜33B,43Bと同じSiO2膜で良いが、特許文献1記載の技術の場合は、光学的な要求から、中間層は必ず屈折率がSiO2よりも大きくならなければならならず、本実施の形態のように同じ屈折率の材料で構成した場合には効果が生じない。また、この特許文献1記載の技術は、光反射の抑制を目的とした光学的な見地からの技術であり、本発明が言及している電気抵抗を増加させイオンの導通を抑制する電気的特性を視点としたものではない。さらに、特許文献1記載の技術は透明電極基板30側だけを対象とした技術であり、画素電極基板40側への下地膜の構成を全く言及していない。これに対して、本実施の形態は、透明電極基板30および画素電極基板40の両方に、垂直蒸着膜33A,43Aを下地膜とした斜方蒸着配向膜33B,43Bを形成する2層構造を特徴とした技術であり、まったく異質のものである。
<液晶表示装置の説明>
次に、図1に示した構成の反射型液晶表示素子を使用した液晶表示装置の例について説明する。ここでは、図7に示したように、反射型液晶表示素子をライトバルブとして使用した反射型液晶プロジェクタの例について説明する。
図7に示した反射型液晶プロジェクタは、赤、緑および青の各色用の液晶ライトバルブ21R,21G,21Bを3枚用いてカラー画像表示を行う、いわゆる3板方式のものである。この反射型液晶プロジェクタは、光軸10に沿って、光源11と、ダイクロイックミラー12,13と、全反射ミラー14とを備えている。この反射型液晶プロジェクタは、また、偏光ビームスプリッタ15,16,17と、合成プリズム18と、投射レンズ19と、スクリーン20とを備えている。
光源11は、カラー画像表示に必要とされる、赤色光(R)、青色光(B)および緑色光(G)を含んだ白色光を発するものであり、例えばハロゲンランプ、メタルハライドランプまたはキセノンランプなどにより構成されている。
ダイクロイックミラー12は、光源11からの光を、青色光とその他の色光とに分離する機能を有している。ダイクロイックミラー13は、ダイクロイックミラー12を通過した光を、赤色光と緑色光とに分離する機能を有している。全反射ミラー14は、ダイクロイックミラー12によって分離された青色光を、偏光ビームスプリッタ17に向けて反射するようになっている。
偏光ビームスプリッタ15,16,17は、それぞれ、赤色光、緑色光および青色光の光路に沿って設けられている。これらの偏光ビームスプリッタ15,16,17は、それぞれ、偏光分離面15A,16A,17Aを有し、この偏光分離面15A,16A,17Aにおいて、入射した各色光を互いに直交する2つの偏光成分に分離する機能を有している。偏光分離面15A,16A,17Aは、一方の偏光成分(例えばS偏光成分)を反射し、他方の偏光成分(例えばP偏光成分)は透過するようになっている。
液晶ライトバルブ21R,21G,21Bは、上述した構成の反射型液晶表示素子(図1)によって構成されている。これらの液晶ライトバルブ21R,21G,21Bには、偏光ビームスプリッタ15,16,17の偏光分離面15A,16A,17Aによって分離された所定の偏光成分(例えばS偏光成分)の色光が入射されるようになっている。液晶ライトバルブ21R,21G,21Bは、画像信号に基づいて与えられた駆動電圧に応じて駆動され、入射光を変調させると共に、その変調された光を偏光ビームスプリッタ15,16,17に向けて反射する機能を有している。
合成プリズム18は、液晶ライトバルブ21R,21G,21Bから出射され、偏光ビームスプリッタ15,16,17を通過した所定の偏光成分(例えばP偏光成分)の色光を、合成する機能を有している。投射レンズ19は、合成プリズム18から出射された合成光を、スクリーン20に向けて投射する投射手段としての機能を有している。
以上のように構成された反射型液晶プロジェクタにおいて、光源11から出射された白色光は、まず、ダイクロイックミラー12の機能によって青色光とその他の色光(赤色光および緑色光)とに分離される。このうち青色光は、全反射ミラー14の機能によって、偏光ビームスプリッタ17に向けて反射される。一方、赤色光および緑色光は、ダイクロイックミラー13の機能によって、さらに、赤色光と緑色光とに分離される。分離された赤色光および緑色光は、それぞれ、偏光ビームスプリッタ15,16に入射される。
偏光ビームスプリッタ15,16,17は、入射した各色光を、偏光分離面15A,16A,17Aにおいて、互いに直交する2つの偏光成分に分離する。このとき、偏光分離面15A,16A,17Aは、一方の偏光成分(例えばS偏光成分)を液晶ライトバルブ21R,21G,21Bに向けて反射する。
液晶ライトバルブ21R,21G,21Bは、画像信号に基づいて与えられた駆動電圧に応じて駆動され、入射した所定の偏光成分の色光を画素単位で変調させる。このとき、液晶ライトバルブ21R,21G,21Bは、図1に示した反射型液晶表示素子によって構成されているので、コントラストなどの特性や画質に関して、良好な特性を実現できる。
液晶ライトバルブ21R,21G,21Bは、変調した各色光を偏光ビームスプリッタ15,16,17に向けて反射する。偏光ビームスプリッタ15,16,17は、液晶ライトバルブ21R,21G,21Bからの反射光(変調光)のうち、所定の偏光成分(例えばP偏光成分)のみを通過させ、合成プリズム18に向けて出射する。合成プリズム18は、偏光ビームスプリッタ15,16,17を通過した所定の偏光成分の色光を合成し、投射レンズ19に向けて出射する。投射レンズ19は、合成プリズム18から出射された合成光を、スクリーン20に向けて投射する。これにより、スクリーン20に、液晶ライトバルブ21R,21G,21Bによって変調された光に応じた映像が投影され、所望の映像表示がなされる。
以上説明したように、本実施の形態に係る反射型液晶プロジェクタによれば、透明電極基板30および画素電極基板40として、垂直蒸着膜33A,43Aと斜方蒸着配向膜33B,43Bとが積層された構造を有する反射型液晶表示素子(図1)を、液晶ライトバルブ21R,21G,21Bとして用いるようにしたので、長期信頼性を実現できると共に、高いコントラストと良好な画質で映像表示を実現できる。
次に、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の具体的な特性を実施例として示す。以下、実施例を説明する前に、まず、従来の反射型液晶表示素子の特性を比較例として示す。
[比較例1,2]
以下、比較例1,2について、まとめて説明する。比較例となる反射型液晶表示素子の試料を以下のように作製した。まず、透明電極が成膜されたガラス基板と反射型画素電極としてアルミニウム電極が形成されたシリコン駆動基板とを洗浄後、蒸着装置に導入し、配向膜として酸化珪素膜を、基板への蒸着角度50〜55°の範囲で斜め蒸着して形成した。配向膜の膜厚は50nmとした。液晶のプレティルト角は約2.5°になるように配向制御した。その後、配向膜が形成された各基板を対向配置して、その間に2μm径のガラスビーズを適当な数だけ散布して、張り合わせ、さらに、メルク社製の誘電異方性Δεが負の垂直液晶材料を注入し、これにより反射型液晶表示素子の試料を作製した。シリコン駆動基板上のアルミニウム電極の画素ピッチは9μm、画素間の溝幅は0.6μmとした。また、アルミニウム電極の上に、画素電極を保護するためのSiO2系のパッシベーション膜を、CVD(Chemical Vapor Deposition)成膜により45nmの厚さでオーバコートしたものに関しても同様な方法で作製した。
これらの試料をプロジェクタに導入し、モノスコ表示を長期にわたり表示した際の焼き付きを調べた結果、パッシベーション膜のないものは200時間の連続駆動でわずかではあるが焼き付きが認められた。またパッシベーション膜があるものは、400時間まで良好であった。これはアルミニウム電極の表面からイオン等が電界によって流出するが、これをパッシベーション膜が抑制しているものと考えられる。以上の観察結果を、後述の実施例の結果と共に、図8にまとめて示す。
また、この実験で用いた斜方蒸着SiO2膜の断面構造を走査電子顕微鏡を用いて観察したところ、図9のような柱状構造を確認した。蒸着時の入射方向に傾いた柱状のグレイン(結晶粒)が成長しており、またグレインの間の粒界部分は図のように隙間構造を有していることが分かる。この粒界は膜を斜め方向に貫いており、イオン等を導通しやすいと考えられる。この膜の比抵抗を測定したところ、4〜6×1011Ωcmという結果となった。これは、後に示す垂直蒸着のSiO2膜の2〜5分の1程度とかなり低い抵抗であることが明らかになった。
[実施例1,2]
以下、実施例1,2について、まとめて説明する。基本的に、配向膜以外については、上記比較例と同じ方法・仕様で、反射型液晶表示素子の試料を作製した。すなわち、透明電極が成膜されたガラス基板と反射型画素電極としてアルミニウム電極が形成されたシリコン駆動基板とを洗浄後、配向膜を以下に述べる方法で蒸着形成し、その後、それら一対の基板間に、メルク社製の誘電異方性Δεが負の垂直液晶材料を注入した反射型液晶表示素子を作製した。シリコン駆動基板の仕様も上記比較例と同じにし、画素ピッチは9μmで、画素間の溝幅を、0.6μmとした。アルミニウム電極の上に、パッシベーション膜が設けられたものも同様に作製した。
ただし、本実施例では、上記比較例とは異なり、各基板上の配向膜の構造を図1に対応する構造にした。配向膜の形成方法は次のとおりである。図5に示したように、蒸着粒子83の入射する方向を変えることのできるような、基板回転機構を有する蒸着装置80を用いて、洗浄した基板を、蒸着装置80に入れ、まず蒸着源81から基板に蒸着粒子83が垂直に入射するような配置で、酸化珪素膜を50nmの厚さで成膜した。その後、真空状態を破らず引き続き、基板を法線方向からθ=55°の角度となるように傾け、同じ蒸着源81から同じ酸化珪素膜を斜方蒸着した。膜厚は50nmとした。透明電極側の基板および画素電極側の基板共に同じ成膜条件とした。
図6には代表で図8の実施例1の試料の膜構造について、その断面写真(走査電子顕微鏡写真)を示す。斜方蒸着膜では明らかな柱状構造が認められるが、その下地に相当する垂直蒸着膜には柱状構造はなく斜方蒸着膜に比べ緻密な膜となっている。また、それらの膜の界面に相当する境や亀裂のようなものが認められず、垂直蒸着膜から斜方蒸着膜へは膜が連続的に形成されていることが分かる。
この垂直蒸着膜のみの比抵抗を別途測定したところ、1〜2×1012Ωcmであり、斜方蒸着膜の2〜5倍の高い値を示すことが分かった。垂直蒸着膜と斜方蒸着膜との2層構造膜においても、同様な高い値を示した。
これらの試料を作成後、比較例と同様にプロジェクタに導入し、モノスコ表示を長期にわたり表示した際の焼き付きを調べたところ、いずれも1000時間以上、焼き付きは認められなかった。この観察結果を、図8にまとめて示す。この結果は、透明電極側の基板および画素電極側の基板両方に垂直下地膜構造を適用していることが有効に効いていることは明らかである。
図8に示したように、シリコン駆動基板側にパッシベーション膜を設けたものの方が、より安定な結果が得られた。このパッシべーション膜はCVD法により作成したSiO2膜である。CVD法は、通常のLSIプロセスで用いられる成膜手法である。CVD法で作成すると、図4のように画素電極全体を覆うようにパッシべーション膜が成膜される。通常、アルミニウム画素電極の厚さは150nm〜250nmであるが、図のように画素電極の側面も完全に覆うように成膜される。一方、垂直蒸着膜は、図3のように、画素電極の側面には成膜されにくい。蒸着粒子は垂直方向とはいえ、直進成分以外も存在するため、仮に成膜されても非常に薄いものとなる。この側面部分は、面積的には極めてわずかであるが、この部分のアルミ金属からのイオン流出が極めてわずかではあるが存在すると考えられる。これを防ぐためにあらかじめ画素電極全体をパッシベーション膜で覆っておくことがより効果的な対策技術となることが本実験により明らかになった。このパッシべーション膜は、画素電極全体を覆うような膜であれば、酸化物以外の膜、例えば窒化物でも効果があった。
また、本実験においては、図5に示した蒸着装置80において、垂直蒸着をまず行い、一旦蒸着粒子83をシャッタ82で遮蔽し、その間に基板を回転させて、再びシャッタ82を開け、斜方蒸着を行って、2層構造膜を形成する手法を用いた。これで十分な効果が得られるが、これ以外にも、垂直蒸着を止めずに蒸着しながら途中で基板を回転させても良い。
なお、本発明は、以上の実施の形態および実施例に限定されず、さらに種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施の形態では、プロジェクタとして3枚式のプロジェクタの例について説明したが、本発明は、単板式等、他の方式のプロジェクタにも広く適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る反射型液晶表示素子の全体構成を示す断面図である。 本発明の一実施の形態に係る反射型液晶表示素子の駆動回路の構成を示す説明図である。 図1に示した反射型液晶表示素子の画素電極基板における画素間溝付近の構造および垂直配向液晶の配向状態を模式的に示した断面図である。 画素電極上にパッシベーション膜を設けた場合の画素電極基板の構成例を示す断面図である。 蒸着膜を形成するための装置の構成例を示す図である。 実際に作製した画素電極基板の膜構造の断面写真を示す図である。 図1に示した反射型液晶表示素子を使用して構成された液晶表示装置の一例を示す構成図である。 本発明の一実施の形態に係る反射型液晶表示素子と従来の反射型液晶表示素子とにおける焼き付きの発生状況を観察した結果を示す図である。 従来の反射型液晶表示素子における配向膜の断面構造を示す図である。
符号の説明
11…光源、19…投射レンズ、20…スクリーン、21…反射型液晶表示素子、21R,21G,21B…液晶ライトバルブ、30…透明電極基板、32…透明電極層、33A,43A…垂直蒸着膜、33B,43B…斜方蒸着配向膜、40…画素電極基板、41…シリコン基板、42…反射型画素電極、44…パッシベーション膜、45…垂直配向液晶、80…真空蒸着装置、81…蒸着源、83…蒸着粒子。

Claims (7)

  1. 透明電極基板と、金属膜により形成された複数の反射型の画素電極を有する画素電極基板とが垂直配向液晶を介して互いに対向配置された反射型液晶表示素子であって、
    前記画素電極基板と前記透明電極基板とのそれぞれの前記垂直配向液晶に接する面側に、少なくとも、
    基板面に対して垂直方向から蒸着形成された垂直蒸着膜と、
    前記垂直蒸着膜の上に、基板面に対して斜め方向から蒸着形成された斜方蒸着配向膜と
    が順に積層形成され、
    前記画素電極基板にはさらに、前記垂直蒸着膜の下地層として、前記画素電極全体および隣接する前記画素電極間の溝部分全体に、前記画素電極の厚みよりも膜厚の薄いパッシベーション膜が形成されており、
    前記パッシベーション膜および前記垂直蒸着膜が前記画素電極の上面に対し前記溝部の底面が低く膜形成された状態において前記斜方蒸着配向膜が蒸着形成されている
    ことを特徴とする反射型液晶表示素子。
  2. 前記垂直蒸着膜および前記斜方蒸着配向膜、ならびに前記パッシベーション膜は、すべて同じSiO 2 による膜である
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型液晶表示素子。
  3. 反射型液晶表示素子を備え、この反射型液晶表示素子によって変調された光を用いて映像表示を行う液晶表示装置であって、
    前記反射型液晶表示素子が、
    金属膜により形成された複数の反射型の画素電極を有する画素電極基板と、
    前記画素電極基板に対向するように配置された透明電極基板と、
    前記画素電極基板と前記透明電極基板との間に注入された垂直配向液晶と
    を備え、
    前記画素電極基板と前記透明電極基板とのそれぞれの前記垂直配向液晶に接する面側に、少なくとも、
    基板面に対して垂直方向から蒸着形成された垂直蒸着膜と、
    前記垂直蒸着膜の上に、基板面に対して斜め方向から蒸着形成された斜方蒸着配向膜と
    が順に積層形成され、
    前記画素電極基板にはさらに、前記垂直蒸着膜の下地層として、前記画素電極全体および隣接する前記画素電極間の溝部分全体に、前記画素電極の厚みよりも膜厚の薄いパッシベーション膜が形成されており、
    前記パッシベーション膜および前記垂直蒸着膜が前記画素電極の上面に対し前記溝部の底面が低く膜形成された状態において前記斜方蒸着配向膜が蒸着形成されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 光源と、
    前記光源から発せられ、前記反射型液晶表示素子によって変調された光をスクリーンに投射する投射手段と
    を備え、
    反射型液晶プロジェクタとして構成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 透明電極基板と、金属膜により形成された複数の反射型の画素電極を有する画素電極基板とが垂直配向液晶を介して互いに対向配置された反射型液晶表示素子を製造する方法であって、
    前記画素電極基板の製造工程と前記透明電極基板の製造工程とのそれぞれについて、
    前記垂直配向液晶に接する面側に、基板面に対して垂直方向から垂直蒸着膜を蒸着形成する工程と、
    前記垂直蒸着膜を形成した後、前記垂直蒸着膜の上に、基板面に対して斜め方向から斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程と
    を含み、
    前記画素電極基板の製造工程について、前記垂直蒸着膜の下地層として、前記画素電極全体および隣接する前記画素電極間の溝部分全体に、前記画素電極の厚みよりも膜厚の薄いパッシベーション膜を積層形成する工程をさらに含み、前記パッシベーション膜を積層形成する工程、前記垂直蒸着膜を蒸着形成する工程、および前記斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程を順に行い、前記パッシベーション膜および前記垂直蒸着膜を膜形成する工程において、前記画素電極の上面に対し前記溝部の底面が低くなるように前記パッシベーション膜および前記垂直蒸着膜を膜形成し、前記斜方蒸着配向膜を蒸着形成する工程において、前記画素電極の上面に対し前記溝部の底面が低くなっている状態で前記斜方蒸着配向膜を蒸着形成する
    ことを特徴とする反射型液晶表示素子の製造方法。
  6. 前記画素電極基板の製造工程と前記透明電極基板の製造工程とのそれぞれについて、
    基板面の法線方向と蒸着源からの蒸着物質の入射方向とを一致させ、真空状態で前記垂直蒸着膜の形成を行い、その後、真空状態を維持した状態で、前記基板面の法線方向が前記蒸着物質の入射方向に対して所定の角度となるように前記各基板を傾けることで、前記基板面に対して斜め方向から前記斜方蒸着配向膜を蒸着形成する
    ことを特徴とする請求項5に記載の反射型液晶表示素子の製造方法。
  7. 前記垂直蒸着膜および前記斜方蒸着配向膜は、酸化珪素による蒸着膜である
    ことを特徴とする請求項5に記載の反射型液晶表示素子の製造方法。
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