JP2014026141A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 - Google Patents

液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】表示品質を向上させることができる液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器を提供する。
【解決手段】対向配置された素子基板10及び対向基板20と、これらを貼り合わせるシール材と、素子基板10及び対向基板20に挟持された液晶層と、素子基板10の画素領域Eに設けられた画素電極27と、画素領域Eの周囲の周辺領域72に設けられた周辺電極40と、柱状構造物28a1,28b1を有する無機配向膜28a,28bと、を備え、周辺領域72の柱状構造物28b1の密度が、画素領域Eの柱状構造物28a1の密度より小さい。
【選択図】図6

Description

本発明は、液晶装置、液晶装置の製造方法、及び電子機器に関する。
上記液晶装置は、例えば、画素電極をスイッチング制御する素子としてトランジスターを画素ごとに備えたアクティブ駆動方式の液晶装置が知られている。液晶装置は、例えば、直視型ディスプレイやライトバルブなどにおいて用いられている。
このような液晶装置において、液晶層に含まれている不純物や、液晶層を取り囲んでいるシール材や封止材から溶出したりした不純物が、液晶装置の駆動や熱拡散により、画素領域(表示領域)に拡散及び凝集することにより、液晶装置の表示特性が劣化する恐れがあることが知られている。
そこで、例えば、特許文献1に記載のように、画素領域の周囲に周辺電極を設け、周辺電極に電圧を印加することにより、不純物を周辺電極に吸着させる技術が開示されている。
特開2008−58497号公報
しかしながら、周辺電極への電圧の印加を停止すると、捕獲した不純物が画素領域に再拡散し、画素領域において焼き付き(角シミ)等の問題が発生するという課題がある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る液晶装置は、第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材と、前記第1基板と前記第2基板に挟持された液晶層と、を含み、前記第1基板は、表示領域に設けられた複数の画素電極と、平面視で、前記表示領域と前記シール材の内縁との間に形成された周辺電極と、前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜と、を有し、前記第2基板は、前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜を有し、少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の前記無機配向膜において、平面視で、前記周辺電極と重なる第2柱状構造物の密度が、前記表示領域の第1柱状構造物の密度より小さいことを特徴とする。
本適用例によれば、周辺電極と重なる無機配向膜を構成する第2柱状構造物の密度が、表示領域の無機配向膜を構成する第1柱状構造物の密度より小さい、つまり、第2柱状構造物の間隔を広くすることができる。よって、シール材などから溶出された不純物を、第2柱状構造物の隙間で捕獲することが可能となり、例えば、周辺電極への電圧の印加を停止しても、引き寄せた不純物が表示領域に再拡散することを抑えることができる。その結果、表示領域において、焼き付きなど表示品質が劣化することを抑えることができる。
[適用例2]上記適用例に係る液晶装置において、前記周辺電極と重なる前記第2柱状構造物の平均間隔が、前記表示領域の前記第1柱状構造物の平均間隔よりも大きいことが好ましい。
本適用例によれば、周辺電極と重なる領域の無機配向膜を構成する第2柱状構造物の平均間隔が、表示領域の無機配向膜を構成する第1柱状構造物の平均間隔より大きいので、シール材などから溶出された不純物を、第2柱状構造物の隙間で捕獲することができる。
[適用例3]上記適用例に係る液晶装置において、前記周辺電極と重なる前記第2柱状構造物の蒸着方向と、前記表示領域の前記第1柱状構造物の蒸着方向とが異なることが好ましい。
本適用例によれば、周辺電極上の第2柱状構造物の蒸着方向と、表示領域の第1柱状構造物の蒸着方向とが異なるので、表示領域の第1柱状構造物の密度と比較して、周辺電極上の第2柱状構造物の密度を小さくすることができる。言い換えれば、周辺電極上の第2柱状構造物の平均間隔を、表示領域の第1柱状構造物の平均間隔よりも広くすることができる。よって、シール材などから溶出された不純物を、周辺電極上の第2柱状構造物の隙間で捕獲することができる。
[適用例4]本適用例に係る液晶装置の製造方法は、第1基板と、前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材と、前記第1基板と前記第2基板に挟持された液晶層と、を含み、前記第1基板は、表示領域に設けられた複数の画素電極と、平面視で、前記表示領域と前記シール材の内縁との間に形成された周辺電極と、前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜と、を有し、前記第2基板は、前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜を有する液晶装置の製造方法であって、少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の基板において、前記表示領域に第1柱状構造物を有する第1無機配向膜を形成する第1無機配向膜形成工程と、少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の基板において、前記周辺電極上に、前記第1柱状構造物の密度より小さい密度の第2柱状構造物を有する第2無機配向膜を形成する第2無機配向膜形成工程と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、周辺電極上の第2無機配向膜を構成する第2柱状構造物の密度を、画素電極上の第1無機配向膜を構成する第1柱状構造物の密度より小さくする、つまり、周辺電極上の第2柱状構造物の間隔を広くなるように形成するので、シール材などから溶出された不純物を、周辺電極上の第2柱状構造物の隙間で捕獲することが可能となり、例えば、周辺電極への電圧の印加を停止しても、捕獲した不純物が表示領域に再拡散することを抑えることができる。その結果、表示領域において、焼き付きなど表示品質が劣化することを抑えることができる。
[適用例5]上記適用例に係る液晶装置の製造方法において、前記第1無機配向膜形成工程は、第1雰囲気圧力を加えて前記第1無機配向膜を形成し、前記第2無機配向膜形成工程は、前記第1雰囲気圧力より高い第2雰囲気圧力を加えて前記第2無機配向膜を形成することが好ましい。
本適用例によれば、圧力を高くして蒸着を行うことにより、第1無機配向膜の柱状構造物より第2無機配向膜の柱状構造物の密度を小さくすることができる。言い換えれば、第2無機配向膜の隣り合う柱状構造物の間隔を広くすることが可能となる。よって、不純物を、周辺電極上の柱状構造物の隙間で捕獲することができる。
[適用例6]上記適用例に係る液晶装置の製造方法において、前記第1無機配向膜形成工程は、前記表示領域に第1蒸着方向から前記第1無機配向膜を蒸着し、前記第2無機配向膜形成工程は、前記周辺電極上に前記第1蒸着方向と異なる第2蒸着方向から前記第2無機配向膜を蒸着することが好ましい。
本適用例によれば、周辺電極上の柱状構造物の蒸着方向と、表示領域の柱状構造物の蒸着方向とが異なるので、表示領域の柱状構造物の密度と比較して、周辺電極上の柱状構造物の密度を小さくすることができる。言い換えれば、周辺電極上の柱状構造物の平均間隔を、表示領域の柱状構造物の平均間隔よりも広くすることができる。よって、シール材などから溶出された不純物を、周辺電極上の柱状構造物の隙間で捕獲することができる。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記に記載の液晶装置を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、上記した液晶装置を備えているので、焼き付き等を防ぎ、表示品質を向上させることが可能な電子機器を提供することができる。
第1実施形態の液晶装置の構成を示す模式平面図。 図1に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図。 液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図。 液晶装置の構造を示す模式断面図。 液晶装置のうち主に周辺電極及び配向膜の構成を示す模式平面図。 図5に示す液晶装置のA−A’線に沿う模式断面図。 液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャート。 液晶装置の製造方法のうち一部の製造方法を示す模式断面図。 第1無機配向膜と第2無機配向膜との柱状構造物の構造を比較して示す断面図。 液晶装置を備えた投射型表示装置の構成を示す概略図。 変形例の対向電極の構造を示す模式断面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載された場合、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を表すものとする。
本実施形態では、液晶装置として、薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor)を画素のスイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の液晶装置を例に挙げて説明する。この液晶装置は、例えば、投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調素子(液晶ライトバルブ)として好適に用いることができるものである。
<液晶装置の構成>
図1は、液晶装置の構成を示す模式平面図である。図2は、図1に示す液晶装置のH−H’線に沿う模式断面図である。図3は、液晶装置の電気的な構成を示す等価回路図である。以下、液晶装置の構成を、図1〜図3を参照しながら説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の液晶装置100は、対向配置された素子基板10(第1基板)および対向基板20(第2基板)と、これら一対の基板によって挟持された液晶層15とを有する。素子基板10を構成する第1基材10a、および対向基板20を構成する第2基材20aは、例えば、ガラス基板、石英基板などの透明基板が用いられている。
素子基板10は対向基板20よりも大きく、両基板は、対向基板20の外周に沿って配置されたシール材14を介して接合されている。その隙間に正または負の誘電異方性を有する液晶が封入されて液晶層15を構成している。シール材14は、例えば熱硬化性又は紫外線硬化性のエポキシ樹脂などの接着剤が採用されている。シール材14には、一対の基板の間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示省略)が混入されている。
シール材14の内側には、複数の画素Pが配列した画素領域E(表示領域)が設けられている。画素領域Eは、表示に寄与する複数の画素Pに加えて、複数の画素Pを囲むように配置されたダミー画素を含むとしてもよい。また、図1及び図2では図示を省略したが、画素領域Eにおいて複数の画素Pをそれぞれ平面的に区分する遮光部(ブラックマトリックス;BM)が対向基板20に設けられている。
素子基板10の1辺部に沿ったシール材14と該1辺部との間に、データ線駆動回路22が設けられている。また、該1辺部に対向する他の1辺部に沿ったシール材14と画素領域Eとの間に、検査回路25が設けられている。さらに、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿ったシール材14と画素領域Eとの間に走査線駆動回路24が設けられている。該1辺部と対向する他の1辺部に沿ったシール材14と検査回路25との間には、2つの走査線駆動回路24を繋ぐ複数の配線29が設けられている。
対向基板20側における額縁状に配置されたシール材14の内側には、同じく額縁状に遮光部18(見切り部)が設けられている。遮光部18は、例えば、遮光性の金属あるいは金属酸化物などからなり、遮光部18の内側が複数の画素Pを有する画素領域Eとなっている。なお、図1では図示を省略したが、画素領域Eにおいても複数の画素Pを平面的に区分する遮光部が設けられている。
これらデータ線駆動回路22、走査線駆動回路24に繋がる配線は、該1辺部に沿って配列した複数の外部接続用端子61に接続されている。以降、該1辺部に沿った方向をX方向とし、該1辺部と直交し互いに対向する他の2辺部に沿った方向をY方向として説明する。なお、検査回路25の配置はこれに限定されず、データ線駆動回路22に沿ったシール材14と画素領域Eとの間に設けてもよい。
図2に示すように、第1基材10aの液晶層15側の表面には、画素Pごとに設けられた透光性の画素電極27およびスイッチング素子である薄膜トランジスター(TFT:Thin Film Transistor、以降、「TFT30」と呼称する)と、信号配線と、これらを覆う配向膜28とが形成されている。
また、TFT30における半導体層に光が入射してスイッチング動作が不安定になることを防ぐ遮光構造が採用されている。本発明における素子基板10は、少なくとも画素電極27、TFT30、信号配線、配向膜28を含むものである。
対向基板20の液晶層15側の表面には、遮光部18と、これを覆うように成膜された平坦化層33と、平坦化層33を覆うように設けられた対向電極31と、対向電極31を覆う配向膜32とが設けられている。本発明における対向基板20は、少なくとも遮光部18、対向電極31、配向膜32を含むものである。
遮光部18は、図1に示すように画素領域Eを取り囲むと共に、平面的に走査線駆動回路24、検査回路25と重なる位置に設けられている(図示簡略)。これにより対向基板20側からこれらの駆動回路を含む周辺回路に入射する光を遮蔽して、周辺回路が光によって誤動作することを防止する役目を果たしている。また、不必要な迷光が画素領域Eに入射しないように遮蔽して、画素領域Eの表示における高いコントラストを確保している。
平坦化層33は、例えば酸化シリコンなどの無機材料からなり、光透過性を有して遮光部18を覆うように設けられている。このような平坦化層33の形成方法としては、例えばプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて成膜する方法が挙げられる。
対向電極31は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなり、平坦化層33を覆うと共に、図1に示すように対向基板20の四隅に設けられた上下導通部26により素子基板10側の配線に電気的に接続している。
画素電極27を覆う配向膜28および対向電極31を覆う配向膜32は、液晶装置100の光学設計に基づいて選定される。例えば、ポリイミドなどの有機材料を成膜して、その表面をラビングすることにより、正の誘電異方性を有する液晶分子に対して略水平配向処理が施された有機配向膜や、気相成長法を用いてSiOx(酸化シリコン)などの無機材料を成膜して、負の誘電異方性を有する液晶分子に対して略垂直配向させた無機配向膜が挙げられる。本実施形態では、配向膜28,32として上記無機配向膜が採用されている。
このような液晶装置100は、例えば透過型であって、画素Pが非駆動時に明表示となるノーマリーホワイトモードや、非駆動時に暗表示となるノーマリーブラックモードの光学設計が採用される。光の入射側と射出側とにそれぞれ偏光素子が光学設計に応じて配置されて用いられる。本実施形態ではノーマリーブラックモードが採用されている。
図3に示すように、液晶装置100は、少なくとも画素領域Eにおいて互いに絶縁されて直交する複数の走査線3aおよび複数のデータ線6aと、容量線3bとを有する。走査線3aが延在する方向がX方向であり、データ線6aが延在する方向がY方向である。
走査線3aとデータ線6aならびに容量線3bと、これらの信号線類により区分された領域に、画素電極27と、TFT30と、容量素子16とが設けられ、これらが画素Pの画素回路を構成している。
走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のデータ線側ソースドレイン領域(ソース領域)に電気的に接続されている。画素電極27は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域(ドレイン領域)に電気的に接続されている。
データ線6aは、データ線駆動回路22(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路22から供給される画像信号D1,D2,…,Dnを画素Pに供給する。走査線3aは、走査線駆動回路24(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路24から供給される走査信号SC1,SC2,…,SCmを各画素Pに供給する。
データ線駆動回路22からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループごとに供給してもよい。走査線駆動回路24は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングで供給する。
液晶装置100は、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力により一定期間だけオン状態とされることで、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極27に書き込まれる構成となっている。そして、画素電極27を介して液晶層15に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極27と液晶層15を介して対向配置された対向電極31との間で一定期間保持される。
保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極27と対向電極31との間に形成される液晶容量と並列に容量素子16が接続されている。容量素子16は、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域と容量線3bとの間に設けられている。容量素子16は、2つの容量電極の間に誘電体層を有するものである。
図4は、液晶装置の構造を示す模式断面図である。以下、液晶装置の構造を、図4を参照しながら説明する。なお、図4は、各構成要素の断面的な位置関係を示すものであり、明示可能な尺度で表されている。
図4に示すように、液晶装置100は、一対の基板のうち一方の素子基板10と、これに対向配置される他方の対向基板20とを備えている。素子基板10を構成する第1基材10a、及び対向基板20を構成する第2基材20aは、上記したように、例えば、石英基板等によって構成されている。
第1基材10a上には、チタン(Ti)やクロム(Cr)等からなる下側遮光膜3cが形成されている。下側遮光膜3cは、平面的に格子状にパターニングされており、各画素の開口領域を規定している。なお、下側遮光膜3cは、走査線3aの一部として機能するようにしてもよい。第1基材10a及び下側遮光膜3c上には、シリコン酸化膜等からなる下地絶縁層11aが形成されている。
下地絶縁層11a上には、TFT30及び走査線3a等が形成されている。TFT30は、例えば、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており、ポリシリコン等からなる半導体層30aと、半導体層30a上に形成されたゲート絶縁膜11gと、ゲート絶縁膜11g上に形成されたポリシリコン膜等からなるゲート電極30gとを有する。上記したように、走査線3aは、ゲート電極30gとしても機能する。
半導体層30aは、例えば、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンが注入されることにより、N型のTFT30として形成されている。具体的には、半導体層30aは、チャネル領域30cと、データ線側LDD領域30s1と、データ線側ソースドレイン領域30sと、画素電極側LDD領域30d1と、画素電極側ソースドレイン領域30dとを備えている。
チャネル領域30cには、ボロン(B)イオン等のP型の不純物イオンがドープされている。その他の領域(30s1,30s,30d1,30d)には、リン(P)イオン等のN型の不純物イオンがドープされている。このように、TFT30は、N型のTFTとして形成されている。
ゲート電極30g、下地絶縁層11a、及び走査線3a上には、シリコン酸化膜等からなる第1層間絶縁層11bが形成されている。第1層間絶縁層11b上には、容量素子16が設けられている。具体的には、TFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d及び画素電極27に電気的に接続された画素電位側容量電極としての第1容量電極16aと、固定電位側容量電極としての容量線3b(第2容量電極16b)の一部とが、誘電体膜16cを介して対向配置されることにより、容量素子16が形成されている。
容量線3b(第2容量電極16b)は、例えば、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の高融点金属のうち少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。或いは、Al(アルミニウム)膜から形成することも可能である。
第1容量電極16aは、例えば、導電性のポリシリコン膜からなり容量素子16の画素電位側容量電極として機能する。ただし、第1容量電極16aは、容量線3bと同様に、金属又は合金を含む単一層膜又は多層膜から構成してもよい。第1容量電極16aは、画素電位側容量電極としての機能のほか、コンタクトホールCNT52、中継層55、コンタクトホールCNT53、CNT51を介して、画素電極27とTFT30の画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)とを中継接続する機能を有する。
容量素子16上には、第2層間絶縁層11cを介してデータ線6aが形成されている。データ線6aは、第1層間絶縁層11b及び第2層間絶縁層11cに開孔されたコンタクトホールCNT54を介して、半導体層30aのデータ線側ソースドレイン領域30s(ソース領域)に電気的に接続されている。
データ線6a上には、第3層間絶縁層11dを介して画素電極27が形成されている。画素電極27は、第2層間絶縁層11c及び第3層間絶縁層11dに開孔されたコンタクトホールCNT52、CNT53、中継層55を介して第1容量電極16aに接続されることにより、半導体層30aの画素電極側ソースドレイン領域30d(ドレイン領域)に電気的に接続されている。なお、画素電極27は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明導電性膜から形成されている。
画素電極27及び第3層間絶縁層11d上には、第4層間絶縁層11eを介して、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した配向膜28が設けられている。配向膜28上には、シール材14(図1及び図2参照)により囲まれた空間に液晶等が封入された液晶層15が設けられている。
一方、第2基材20a上には、その全面に渡って対向電極31が設けられている。対向電極31上(図4では下側)には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着した配向膜32が設けられている。対向電極31は、上述の画素電極27と同様に、例えばITO膜等の透明導電性膜からなる。
液晶層15は、画素電極27からの電界が印加されていない状態で配向膜28,32によって所定の配向状態をとる。シール材14は、素子基板10及び対向基板20をそれらの周辺で貼り合わせるための、例えば光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂からなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー或いはガラスビーズ等のスペーサーが混入されている。
<配向膜、周辺電極の構成>
図5は、液晶装置のうち主に周辺電極及び配向膜の構成を示す模式平面図である。図6は、図5に示す液晶装置のA−A’線に沿う模式断面図である。以下、周辺電極及び配向膜の構成について、図5及び図6を参照しながら説明する。
図5及び図6に示すように、液晶装置100を構成する素子基板10に周辺電極40及び配向膜28が設けられており、対向基板20に配向膜32が設けられている。素子基板10の周辺領域72に設けられた周辺電極40は、平面視で画素領域E(表示領域)を囲むように繋がって設けられている。周辺電極40は、例えば、画素電極27と同層に設けられており、ITO膜で形成されている。
具体的には、画素領域Eに設けられた画素電極27上に、無機材料からなる第1無機配向膜28aが設けられている。第1無機配向膜28aは、複数の第1柱状構造物28a1が素子基板10の法線方向に対して所定の方向に傾斜していると共に、略所定の間隔をあけて並んでいる。
また、周辺領域72に設けられた周辺電極40上には、無機材料からなる第2無機配向膜28bが設けられている。第2無機配向膜28bは、複数の第2柱状構造物28b1が素子基板10の法線方向に対して所定の方向に傾斜していると共に、複数の第1柱状構造物28a1の間隔より広い間隔をあけて並んでいる。
このように、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の間隔を、画素電極27上(表示領域)の第1柱状構造物28a1の間隔と比べて広くすることにより、注入時から液晶に含まれていたり、注入後にシール材14などから液晶に溶出されたりして液晶に含まれている帯電した不純物44を、周辺電極40上の第2無機配向膜28b(第2柱状構造物28b1)で捕獲(トラップ)することができる。
対向基板20の対向電極31上には、例えば、素子基板10の第1無機配向膜28aと同様の配向膜が形成されている。なお、周辺電極40は、例えば、対向電極31と異なる電位(例えば直流電圧)を印加することにより、周辺電極40と対向電極31との間で電界を生じさせることが可能となり、帯電した不純物44を引き寄せさせることができる。
<液晶装置の製造方法>
図7は、液晶装置の製造方法を工程順に示すフローチャートである。図8は、液晶装置の製造方法のうち一部の製造方法を示す模式断面図である。図9は、第1無機配向膜と第2無機配向膜との柱状構造物の構造を比較して示す断面図である。以下、液晶装置の製造方法及び配向膜の構造を、図7〜図9を参照しながら説明する。
最初に、素子基板10側の製造方法を説明する。ステップS11では、ガラス基板などからなる第1基材10a上にTFT30や画素電極27等を形成する。
ステップS12では、第1基材10a上における画素領域Eの周囲に周辺電極40を形成する。なお、画素電極がITO膜からなり、周辺電極もITO膜からなる場合、周辺電極40を画素電極27と同一工程で形成することが好ましい。
ステップS13では、配向膜28を形成する。具体的には、図8を参照しながら説明する。なお、説明の便宜上、第1基材10aから第3層間絶縁層11dまでを、第1基材10aと称して説明する。
図8(a)に示す工程(第1無機配向膜形成工程)では、画素電極27及び周辺電極40を含む第1基材10a上の全体に第1無機配向膜28aを形成する。具体的には、酸化シリコン(SiO2)などの無機材料を斜方蒸着法を用いて形成する(図9(a)参照)。雰囲気圧力(第1雰囲気圧力)は、例えば、5×10-3Pa程度である。
図8(b)に示す工程では、蒸着源に対して、第1無機配向膜28aが成膜された第1基材10aを水平方向に180°回転する。これにより、第1無機配向膜28aの第1柱状構造物28a1の延在方向(第1蒸着方向)と、次の工程で蒸着する第2配向膜28bの蒸着方向(第2蒸着方向)とが逆方向になる。更に、少なくとも画素電極27上を覆い、少なくとも周辺電極40上に開口部を有するマスク45を配置する。
図8(c)に示す工程(第2無機配向膜形成工程)では、マスク45を配置した画素領域Eを除く周辺領域72に、第2無機配向膜28bを成膜する(図9(b)参照)。つまり、周辺電極40を含む周辺領域72は、第1無機配向膜28a上に第2無機配向膜28bが成膜される。
具体的には、第1無機配向膜28aを斜方蒸着したときの第1雰囲気圧力より高い第2雰囲気圧力を加えて、すなわち第1無機配向膜28aを斜方蒸着したときより低い真空度で斜方蒸着する。第2雰囲気圧力としては、例えば、3×10-2Pa程度である。
更に、第1無機配向膜28aの蒸着方向と異なる方向から第2無機配向膜28bを蒸着させる。蒸着方向を変えることにより、柱状構造物28a1,28b1の傾斜方向が変わる。第1柱状構造物28a1と異なる方向に第2柱状構造物28b1を傾斜させることにより、第2柱状構造物28b1の隙間が広くなる。
このように、成膜条件を異ならせることにより、画素領域Eの第1無機配向膜28aを構成する第1柱状構造物28a1の間隔と比較して、周辺領域72の第2無機配向膜28bを構成する第2柱状構造物28b1の間隔を広くする(疎の状態にする)ことができる。
第1柱状構造物28a1の間隔は、例えば、1nmである。第2柱状構造物28b1の間隔は、例えば、2〜3nmで、第1柱状構造物28a1の間隔の2倍から3倍である。柱状構造物28a1,28b1の幅は、例えば、14nmである。柱状構造物28a1,28b1の長さは、例えば、75nmである。このように、雰囲気圧力を変えることにより、柱状構造物28a1,28b1の間隔を変えることができる。
図8(d)は、図8(c)のA部を拡大して示す拡大断面図である。なお、図8(a)と同じ方向から見ている(図8(c)の方向と逆である)。図8(d)に示すように、周辺電極40や画素電極27上を含む第1基材10a上の全体に、第1無機配向膜28aが形成されている。また、少なくとも周辺電極40上に第2無機配向膜28bが形成されている。
具体的には、第1無機配向膜28aの第1蒸着方向(傾斜方向)と第2無機配向膜28bの第2蒸着方向(傾斜方向)とが異なっている。また、図8(d)に示すように、第2無機配向膜28bの第2柱状構造物28b1の間隔は、第1無機配向膜28aの第1柱状構造物28a1の間隔と比較して広くなっている。このようにすることで、画素電極27の周囲(特に、周辺電極40上)において、帯電した不純物44を捕獲することができる。更に、周辺電極40への電圧の印加中はもちろん、電圧の印加を停止した場合でも、複数の第2柱状構造物28b1の間に存在する隙間によって、帯電した不純物44をトラップする(言い換えれば、第2柱状構造物28b1の周囲に帯電した不純物を捕獲する)ことが可能となり、画素領域Eに再拡散することを抑えることができる。以上により、素子基板10側が完成する。
次に、対向基板20側の製造方法を説明する。まず、ステップS21では、ガラス基板等の透光性材料からなる第2基材20a上に、周知の成膜技術、フォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて、対向電極31(共通電極)を形成する。
ステップS22では、対向電極31上に配向膜32を形成する。配向膜32の製造方法は、例えば、素子基板10側の第1無機配向膜28aと同様の方法を用いて形成する。以上により、対向基板20側が完成する。次に、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる方法を説明する。
ステップS31では、素子基板10上にシール材14を塗布する。具体的には、例えば、素子基板10とディスペンサー(吐出装置でも可能)との相対的な位置関係を変化させて、素子基板10における画素領域Eの周縁部に(画素領域Eを囲むように)シール材14を塗布する。
ステップS32では、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる。具体的には、素子基板10に塗布されたシール材14を介して素子基板10と対向基板20とを貼り合わせる。より具体的には、互いの基板10,20の平面的な縦方向や横方向の位置精度を確保しながら行う。
ステップS33では、液晶注入口(図1参照)から構造体の内部に液晶を注入し、その後、液晶注入口を封止材で封止する。以上により、液晶装置100が完成する。
<電子機器の構成>
次に、本実施形態の電子機器としての投射型表示装置について、図10を参照して説明する。図10は、上記した液晶装置を備えた投射型表示装置の構成を示す概略図である。
図10に示すように、本実施形態の投射型表示装置1000は、システム光軸Lに沿って配置された偏光照明装置1100と、光分離素子としての2つのダイクロイックミラー1104,1105と、3つの反射ミラー1106,1107,1108と、5つのリレーレンズ1201,1202,1203,1204,1205と、3つの光変調手段としての透過型の液晶ライトバルブ1210,1220,1230と、光合成素子としてのクロスダイクロイックプリズム1206と、投射レンズ1207とを備えている。
偏光照明装置1100は、超高圧水銀灯やハロゲンランプなどの白色光源からなる光源としてのランプユニット1101と、インテグレーターレンズ1102と、偏光変換素子1103とから概略構成されている。
ダイクロイックミラー1104は、偏光照明装置1100から射出された偏光光束のうち、赤色光(R)を反射させ、緑色光(G)と青色光(B)とを透過させる。もう1つのダイクロイックミラー1105は、ダイクロイックミラー1104を透過した緑色光(G)を反射させ、青色光(B)を透過させる。
ダイクロイックミラー1104で反射した赤色光(R)は、反射ミラー1106で反射した後にリレーレンズ1205を経由して液晶ライトバルブ1210に入射する。ダイクロイックミラー1105で反射した緑色光(G)は、リレーレンズ1204を経由して液晶ライトバルブ1220に入射する。ダイクロイックミラー1105を透過した青色光(B)は、3つのリレーレンズ1201,1202,1203と2つの反射ミラー1107,1108とからなる導光系を経由して液晶ライトバルブ1230に入射する。
液晶ライトバルブ1210,1220,1230は、クロスダイクロイックプリズム1206の色光ごとの入射面に対してそれぞれ対向配置されている。液晶ライトバルブ1210,1220,1230に入射した色光は、映像情報(映像信号)に基づいて変調されクロスダイクロイックプリズム1206に向けて射出される。
このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が合成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ1207によってスクリーン1300上に投射され、画像が拡大されて表示される。
液晶ライトバルブ1210は、上述した液晶装置100が適用されたものである。液晶装置100は、色光の入射側と射出側とにおいてクロスニコルに配置された一対の偏光素子の間に隙間を置いて配置されている。他の液晶ライトバルブ1220,1230も同様である。
このような投射型表示装置1000によれば、液晶ライトバルブ1210,1220,1230として、焼き付き等が抑えられた液晶装置100を用いているので、高い表示品質を実現することができる。
なお、液晶装置100が搭載される電子機器としては、投射型表示装置1000の他、ヘッドアップディスプレイ、スマートフォン、EVF(Electrical View Finder)、モバイルミニプロジェクター、携帯電話、モバイルコンピューター、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ディスプレイ、車載機器、オーディオ機器、露光装置や照明機器など各種電子機器に用いることができる。
以上詳述したように、本実施形態の液晶装置100、液晶装置100の製造方法、及び電子機器によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)本実施形態の液晶装置100によれば、周辺電極40上の第2無機配向膜28bを構成する第2柱状構造物28b1の密度が、画素領域Eの第1無機配向膜28aを構成する第1柱状構造物28a1の密度より小さい、つまり、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の間隔を広くすることができる(ポーラスな状態にすることができる)。よって、シール材14などから溶出された帯電した不純物44を、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の隙間で捕獲(吸着)することが可能となり、例えば、周辺電極40への電圧の印加を停止しても、帯電した不純物44が画素領域Eに再拡散することを抑えることができる。言い換えれば、帯電した不純物44が出ていきにくくなったり、トラップしたままにすることができる。その結果、画素領域Eにおいて、焼き付きなど表示品質が劣化することを抑えることができる。加えて、画素領域Eの第1柱状構造物28a1の隙間は密になっているので、不純物44がトラップされず、表示に悪影響を与えない。
(2)本実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、周辺電極40上の柱状構造物28a1,28b1の一部の蒸着方向を、画素電極27上の第1柱状構造物28a1の蒸着方向と異ならせているので、画素電極27上の第1柱状構造物28a1の密度と比較して、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の密度を小さくすることができる。言い換えれば、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の平均間隔を、画素電極27上の第1柱状構造物28a1の平均間隔よりも広くすることができる。よって、シール材14などから溶出された帯電した不純物44を、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の隙間で捕獲することができる。
(3)本実施形態の液晶装置100の製造方法によれば、雰囲気圧力を高くして蒸着を行うことにより、第1無機配向膜28aの第1柱状構造物28a1より第2無機配向膜28bの第2柱状構造物28b1の密度を小さくすることができる。言い換えれば、第2無機配向膜28bの隣り合う第2柱状構造物28b1の間隔を広くすることが可能となる。よって、帯電した不純物44を、周辺電極40上の第2柱状構造物28b1の隙間で捕獲することができる。
(4)本実施形態の電子機器によれば、上記に記載の液晶装置100を備えるので、焼き付き等を防ぎ、表示品質を向上させることが可能な電子機器を提供することができる。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、対向基板20の配向膜32を、素子基板10の第1無機配向膜28aと同様に構成することに限定されず、図11に示すように構成してもよい。図11は、変形例の対向基板20の構成を示す模式断面図である。図11に示すように、対向基板20は、第2基材20a上に形成された対向電極31上に第1無機配向膜32aを形成する。更に、マスク46を用いて画素領域Eを覆い、蒸着方向を変えて周辺領域72の少なくとも素子基板10の周辺電極40に対向する領域に第2無機配向膜32bを形成する。好ましくは、周辺領域72の全面に第2無機配向膜32bが形成されている。
このように対向基板20を形成することにより、素子基板10の第2無機配向膜28bに加え、対向基板20の第2無機配向膜32bの両方によって、帯電した不純物44をトラップすることが可能となり、より画素領域E内に帯電した不純物44が再拡散することを抑えることができる。
(変形例2)
上記したように、第2無機配向膜28bの製造方法として、雰囲気圧力を変える、及び蒸着方向を変える、の両方を実施することに限定されず、第1柱状構造物28a1より第2柱状構造物28b1の隙間が広くなればよく、例えば、雰囲気圧力を変える、又は蒸着方向を変える、のどちらか一方を行うようにしてもよい。
(変形例3)
上記したように、周辺電極40(イオントラップ電極)を1本で構成する方法(周辺電極40と対向電極31との間で電界をかける方法)に限定されず、例えば、第1基材10a上の画素領域Eの周囲に2本の周辺電極を配置するようにしてもよい。2本の周辺電極に異なる電位を印加すると、2本の周辺電極間に電界がかかるので(横方向、すなわち素子基板10の表面と水平な方向に電界がかかるので)、周辺電極40の側面に第2無機配向膜28b(第2柱状構造物28b1)があることが好ましい。
(変形例4)
上記したように、液晶注入方式の液晶装置100に適用することに限定されず、液晶滴下方式(ODF)の液晶装置に適用するようにしてもよい。また、透過型の液晶装置100に限定されず、例えば、反射型の液晶装置(反射型ライトバルブ)に適用するようにしてもよい。
(変形例5)
上記したように、無機配向膜28a,28bの蒸着条件を変え、第2無機配向膜28bの第2柱状構造物28b1の隙間を広くする(ポーラスな状態にする)方法に限定されず、例えば、球状ミセル上でのオルガノシランの脱水縮合重合によって、ポーラスな配向膜を周辺電極40上に形成するようにしてもよい。
3a…走査線、3b…容量線、3c…下側遮光膜、6a…データ線、10…第1基板としての素子基板、10a…第1基材、11a…下地絶縁層、11b…第1層間絶縁層、11c…第2層間絶縁層、11d…第3層間絶縁層、11e…第4層間絶縁層、11g…ゲート絶縁膜、14…シール材、15…液晶層、16…容量素子、16a…第1容量電極、16b…第2容量電極、16c…誘電体膜、18…遮光部、20…第2基板としての対向基板、20a…第2基材、22…データ線駆動回路、24…走査線駆動回路、25…検査回路、26…上下導通部、27…画素電極、28,32…配向膜、28a…第1無機配向膜、28b…第2無機配向膜、29…配線、30…TFT、30a…半導体層、30c…チャネル領域、30d…画素電極側ソースドレイン領域、30d1…画素電極側LDD領域、30g…ゲート電極、30s…データ線側ソースドレイン領域、30s1…データ線側LDD領域、31…対向電極、32a…第1無機配向膜、32b…第2無機配向膜、33…平坦化層、40…周辺電極、44…帯電した不純物、45,46…マスク、CNT51,52,53,54…コンタクトホール、55…中継層、61…外部接続用端子、72…周辺領域、100…液晶装置、1000…投射型表示装置、1100…偏光照明装置、1101…ランプユニット、1102…インテグレーターレンズ、1103…偏光変換素子、1104,1105…ダイクロイックミラー、1106,1107,1108…反射ミラー、1201,1202,1203,1204,1205…リレーレンズ、1206…クロスダイクロイックプリズム、1207…投射レンズ、1210,1220,1230…液晶ライトバルブ、1300…スクリーン。

Claims (7)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材と、
    前記第1基板と前記第2基板に挟持された液晶層と、を含み、
    前記第1基板は、
    表示領域に設けられた複数の画素電極と、
    平面視で、前記表示領域と前記シール材の内縁との間に形成された周辺電極と、
    前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜と、を有し、
    前記第2基板は、
    前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜を有し、
    少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の前記無機配向膜において、平面視で、前記周辺電極と重なる第2柱状構造物の密度が、前記表示領域の第1柱状構造物の密度より小さいことを特徴とする液晶装置。
  2. 請求項1に記載の液晶装置であって、
    前記周辺電極と重なる前記第2柱状構造物の平均間隔が、前記表示領域の前記第1柱状構造物の平均間隔よりも大きいことを特徴とする液晶装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の液晶装置であって、
    前記周辺電極と重なる前記第2柱状構造物の蒸着方向と、前記表示領域の前記第1柱状構造物の蒸着方向とが異なることを特徴とする液晶装置。
  4. 第1基板と、
    前記第1基板と対向するように配置された第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板を貼り合わせるシール材と、
    前記第1基板と前記第2基板に挟持された液晶層と、を含み、
    前記第1基板は、
    表示領域に設けられた複数の画素電極と、
    平面視で、前記表示領域と前記シール材の内縁との間に形成された周辺電極と、
    前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜と、を有し、
    前記第2基板は、
    前記液晶層側の面に設けられ、複数の柱状構造物を有する無機配向膜を有する液晶装置の製造方法であって、
    少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の基板において、前記表示領域に第1柱状構造物を有する第1無機配向膜を形成する第1無機配向膜形成工程と、
    少なくとも前記第1基板及び前記第2基板のうち一方の基板において、前記周辺電極上に、前記第1柱状構造物の密度より小さい密度の第2柱状構造物を有する第2無機配向膜を形成する第2無機配向膜形成工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の液晶装置の製造方法であって、
    前記第1無機配向膜形成工程は、第1雰囲気圧力を加えて前記第1無機配向膜を形成し、
    前記第2無機配向膜形成工程は、前記第1雰囲気圧力より高い第2雰囲気圧力を加えて前記第2無機配向膜を形成することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  6. 請求項4に記載の液晶装置の製造方法であって、
    前記第1無機配向膜形成工程は、前記表示領域に第1蒸着方向から前記第1無機配向膜を蒸着し、
    前記第2無機配向膜形成工程は、前記周辺電極上に前記第1蒸着方向と異なる第2蒸着方向から前記第2無機配向膜を蒸着することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
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