JP2002287152A - 液晶装置および投射型表示装置 - Google Patents

液晶装置および投射型表示装置

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JP2002287152A
JP2002287152A JP2001090529A JP2001090529A JP2002287152A JP 2002287152 A JP2002287152 A JP 2002287152A JP 2001090529 A JP2001090529 A JP 2001090529A JP 2001090529 A JP2001090529 A JP 2001090529A JP 2002287152 A JP2002287152 A JP 2002287152A
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Takaaki Tanaka
孝昭 田中
Yasushi Yamazaki
泰志 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無機配向膜を用いた液晶装置における液晶の
配向不良を低減し、表示不良の発生やコントラスト比の
低下を防止し得る液晶装置を提供する。 【解決手段】 本発明の液晶装置は、一対の基板の双方
に無機配向膜を有しており、液晶層のツイスト角をφ、
セルギャップをd、液晶分子のらせんピッチをPとした
ときに、液晶層の液晶分子の平均プレティルト角θが5
°≦θ≦20°の範囲内にある場合には、(0.6/3
60)φ<d/P<(1.4/360)φ の関係を、
液晶層の液晶分子の平均プレティルト角θがθ>20°
の範囲内にある場合には(0.8/360)φ<d/P
<(1.6/360)φ の関係を満たすことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶装置および投
射型表示装置に関し、特に、液晶プロジェクタのライト
バルブ等に用いて好適な液晶装置の構成に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】液晶プロジェクタ等の投射型液晶表示装
置には、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色
に対応して液晶パネルを3枚使用する3板式のものと、
1枚の液晶パネルと色生成手段とから構成される単板式
のものがある。この種の投射型液晶表示装置の構成要素
である液晶ライトバルブには、アクティブマトリクス型
の液晶パネルが多用されている。
【0003】近年、液晶プロジェクタの高精細化、高輝
度化に伴う液晶ライトバルブの小型化に伴って、画素ピ
ッチを微細化する傾向にある。ところが、画素ピッチが
例えば20μm程度に微細になってくると、ポリイミド
膜等の有機膜からなる配向膜を使用した液晶ライトバル
ブでは、配向膜の下地層の段差部に起因して配向膜にラ
ビングがかからない領域(ラビング不良領域)が生じて
しまい、この付近で液晶の配向乱れ(ディスクリネーシ
ョン)が生じ、これが表示不良の原因となることがあっ
た。この種の問題は、画素ピッチをさらに微細化すると
一層顕著になってくる。
【0004】また、液晶プロジェクタの高輝度化に伴っ
て、ライトバルブに入射させる光の強度が強くなってき
ている。そのため、ポリイミド膜等の有機膜からなる配
向膜が光や熱によって劣化し、その結果、配向膜が持つ
配向規制力が低下して液晶分子の配向状態が乱れ、コン
トラスト比が低下するなどの表示不良が生じることがあ
る。このような問題が生じる原因は、ポリイミドの有機
膜は400〜450nm付近の可視光領域で若干の吸収
があるため、この吸収に起因して配向膜が劣化し、配向
膜の劣化した付近で液晶の配向乱れが生じ、これが表示
不良につながるからである。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、配向膜を、ポリイミド等の有機膜でなく、酸化シリ
コン(SiO)などの無機材料の斜方蒸着によって得ら
れる膜で構成し、この無機斜方蒸着膜の表面形状効果に
より液晶分子を一定方向に配向させるようにした液晶ラ
イトバルブが提案されている。この無機斜方蒸着膜から
なる配向膜は、基板をある角度で固定して一方向から無
機材料を蒸着、具体的には基板から10°〜30°程度
傾けた方向から無機材料を蒸着させて、基板に対して所
定の角度で配列された無機材料の柱状構造物を成長させ
る斜方蒸着法により形成することができる。このように
して形成した配向膜は、無機膜から構成されているた
め、ポリイミド等の有機膜から構成したものに比べて耐
光性や耐熱性に優れ、液晶ライトバルブの耐久性を向上
することができる、画素ピッチが微細になってもポリイ
ミド等の有機膜から構成したもののようにラビング不良
部分に起因する液晶の配向乱れがない、といった利点を
有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、無機膜
からなる配向膜は、耐光性や耐熱性に優れる反面、有機
膜からなる配向膜と比べて液晶に対する配向規制力が弱
いという欠点を持っている。したがって、無機配向膜を
用いた液晶装置において、液晶の配向を乱そうとする何
らかの要因があるとディスクリネーションが容易に生
じ、表示不良が発生することになる。例えば、液晶ライ
トバルブを構成するアクティブマトリクス基板の表面に
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor, 以下、TF
Tと略記する)等のスイッチング素子、データ線、走査
線等の信号線、画素電極等を形成することで凹凸がで
き、斜方蒸着時に凹凸の影となる領域で膜が形成されに
くいなどの事情により配向膜に若干の欠陥が生じること
もある。配向膜にこのような異常があった場合、有機膜
であれば配向規制力の強さで何とかカバーできる場合も
あるが、無機蒸着膜ではそれがディスクリネーションを
誘起することになる。ひいては、配向方向の異なるドメ
インで光漏れ等の表示不良が発生したり、コントラスト
比が低下したりして表示品位が低下する。
【0007】また、ディスクリネーションを低減する手
段の一つとして、電圧無印加状態で予め液晶分子を基板
面に対して傾斜させておく、いわゆるプレティルトを付
与しておく方法がある。一般にプレティルト角を大きく
する程、ディスクリネーションの低減効果は大きくな
る。しかしながら、配向規制力がもともと弱い無機配向
膜を用いた場合にはプレティルト角を大きくすると、基
板間での液晶のらせん構造がより不安定になるため、液
晶分子のツイスト方向が部分的に逆回りになる領域、い
わゆるリバースツイストドメインが発生することがあ
り、やはり表示不良となってしまう。
【0008】以上の問題は、TFT素子に代表される3
端子型素子を用いたアクティブマトリクス型液晶装置に
限った問題ではなく、無機配向膜を用いた液晶装置であ
る限り、薄膜ダイオード(Thin-Film Diode,以下、TF
Dと略記する)素子等の2端子型素子を用いたアクティ
ブマトリクス型液晶装置、パッシブマトリクス型液晶装
置にも共通の問題である。
【0009】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、配向規制力の弱い無機配向膜を用
いた液晶装置においても液晶の配向不良を低減し、これ
に起因する表示不良の発生やコントラスト比の低下を防
止し得る液晶装置を提供することを目的とする。また、
上記液晶装置を用いることにより表示品位の高い投射型
表示装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の液晶装置は、互いに対向する一対の基板
間に液晶層が挟持されてなり、前記一対の基板の液晶層
側の表面に無機材料からなる配向膜がそれぞれ設けら
れ、前記液晶層の液晶分子の平均プレティルト角θが5
°≦θ≦20°の範囲内にあり、前記液晶層の液晶分子
のツイスト角をφ、セルギャップをd、前記液晶層の液
晶分子のらせんピッチをPとしたときに、 (0.6/360)φ<d/P<(1.4/360)φ …(1) の関係を満たすことを特徴とする。
【0011】また、本発明の液晶装置は、互いに対向す
る一対の基板間に液晶層が挟持されてなり、前記一対の
基板の液晶層側の表面に無機材料からなる配向膜がそれ
ぞれ設けられ、前記液晶層の液晶分子の平均プレティル
ト角θがθ>20°の範囲内にあり、前記液晶層の液晶
分子のツイスト角をφ、セルギャップをd、前記液晶層
の液晶分子のらせんピッチをPとしたときに、 (0.8/360)φ<d/P<(1.6/360)φ …(2) の関係を満たすことを特徴とする。
【0012】本発明者らは、無機配向膜を用いた液晶装
置において無機配向膜の持つ配向規制力の弱さに起因す
る配向不良を対策すべく、種々の実験、検討を重ねた結
果、液晶材料の一特性である「らせんピッチ」に着目
し、液晶装置のセルギャップと液晶層のらせんピッチと
の比を所定の値の範囲に設定することによって、無機配
向膜を用いた液晶装置における配向不良を防止できるこ
とを見い出した。これにより、配向不良(ディスクリネ
ーション)に伴う光漏れ等の表示不良がなく、コントラ
スト比の低下がない液晶装置を実現することができる。
なお、ここで言う「らせんピッチ」とは、配向規制力を
付与していない状態において液晶層の液晶分子の長軸が
一方向に360°回転する間の液晶層の長さ(距離)の
ことを指す。上記のセルギャップdとらせんピッチPと
の比d/Pの値の範囲の根拠については、後の[実施
例]の項で実験データを示して詳述する。
【0013】本発明者らの実験データをまとめると、上
述したように、セルギャップdとらせんピッチPとの比
d/Pの値は、液晶層の液晶分子の平均プレティルト角
θが5°≦θ≦20°の場合とθ>20°の場合とでそ
れぞれ(1)式、(2)式で示されるように異なる範囲
で表せることがわかった。なお、本発明で「平均プレテ
ィルト角」という語句を用いたのは、無機配向膜の場
合、特に斜方蒸着法等により配向膜を形成すると、基板
の表面形状などによって配向膜を構成する柱状構造物が
均一に形成されないこともあり、基板上の場所によって
プレティルト角が異なる場合が想定されるため、基板全
体を平均化したプレティルト角を基に(1)式、(2)
式の使い分けを判断すればよい。
【0014】無機配向膜においてプレティルト角を制御
するには種々の方法を採ることができる。典型的な例と
して、基板上に一方向から無機材料を蒸着して無機蒸着
膜を形成した後、基板面内の方向を変えて異なる角度か
ら2回目の蒸着を行い、前記無機蒸着膜上にもう1層の
無機蒸着膜を形成する配向膜の形成方法を用いると、5
°≦θ≦20°の範囲のプレティルト角を比較的容易に
得ることができる。これを配向膜の構成として言い換え
ると、それぞれが一定方向に傾斜した無機材料の柱状構
造物からなる2層の斜方蒸着膜で構成され、双方の斜方
蒸着膜を構成する無機材料の柱状構造物の傾斜方向は、
基板面内における方位角方向が異なるような配向膜であ
れば、5°≦θ≦20°の範囲のプレティルト角を実現
することができる。
【0015】また、上記のように2回の蒸着を行うので
はなく、1回の蒸着のみで配向膜を形成すると、θ>2
0°の範囲のプレティルト角を比較的容易に得ることが
できる。配向膜の構成として言い換えると、一定方向に
傾斜した無機材料の柱状構造物からなる斜方蒸着膜で構
成された配向膜であれば、θ>20°の範囲のプレティ
ルト角を実現することができる。
【0016】無機配向膜の具体的な材料としては、酸化
シリコン(SiO)、酸化チタン(TiO2)、MgF
(フッ化マグネシウム)などを用いることができるが、
SiOが最も一般的に用いられる。
【0017】本発明の投射型表示装置は、上記のいずれ
かの構成の本発明の液晶装置を備えた投射型表示装置で
あって、光源と、該光源から出射された光を変調する上
記液晶装置と、該液晶装置により変調された光を投射面
に拡大投影する拡大投影光学系とを有することを特徴と
する。この構成によれば、上記のいずれかの構成の本発
明の液晶装置を用いたことにより、液晶の配向不良によ
るコントラスト比の低下等がなく、表示品位の高い投射
型表示装置を実現することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の第1の実施形態の液晶装置の構成について、図1〜
図8を参照して説明する。本実施の形態の液晶装置は、
投射型液晶表示装置のライトバルブに用いることを想定
したアクティブマトリクス方式の液晶装置の例である。
図1は、液晶装置の画像表示領域を構成するマトリクス
状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の
等価回路である。図2は、データ線、走査線、画素電極
等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画
素群の平面図である。図3は図2のA−A’線に沿う断
面図であり、図4は図2のC−C’線に沿う断面図であ
る。なお、図3、図4においては、各層や各部材を図面
上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材
毎に縮尺を異ならせてある。また、図3においては、液
晶層の液晶分子の配向状態は符号61の2点鎖線で囲ま
れた部分のみ模式的に示し、他の部分の液晶分子の配向
状態は図示を略した。
【0019】図1に示すように、本実施の形態の液晶装
置において、画像表示領域を構成するマトリクス状に形
成された複数の画素は、画素電極9aと当該画素電極9
aを制御するための画素スイッチング用のTFT30が
マトリクス状に複数形成されており、画像信号を供給す
るデータ線6aが当該TFT30のソース領域に電気的
に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S
1、S2、…、Snは、この順に線順次に供給しても構
わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して
グループ毎に供給するようにしても良い。また、TFT
30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、
所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号
G1、G2、…、Gmを、この順に線順次で印加するよ
うに構成されている。画素電極9aは、画素スイッチン
グ用TFT30のドレイン領域に電気的に接続されてお
り、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけ
オンすることにより、データ線6aから供給される画像
信号S1、S2、…、Snを所定のタイミングで書き込
む。
【0020】画素電極9aを介して液晶に書き込まれた
所定レベルの画像信号S1、S2、…、Snは、対向基
板(後述する)に形成された対向電極(後述する)との
間で一定期間保持される。ここで、保持された画像信号
がリークするのを防ぐために、画素電極9aと対向電極
との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70を付
加する。蓄積容量70を形成する方法として、半導体層
との間で容量を形成するための配線である容量線3bを
設けている。また、容量線3bを設ける代わりに、画素
電極9aと前段の走査線3aとの間で容量を形成しても
良い。
【0021】次に、図2に基づいて、本実施形態の液晶
装置のTFTアレイ基板の画素部(画像表示領域)内の
平面構造について詳細に説明する。図2に示すように、
液晶装置のTFTアレイ基板上には、マトリクス状に複
数の透明な画素電極9a(点線部9a’により輪郭が示
されている)が設けられており、画素電極9aの縦横の
境界に各々沿ってデータ線6a、走査線3aおよび容量
線3bが設けられている。データ線6aは、コンタクト
ホール5を介してポリシリコン膜からなる半導体層1a
のうち後述のソース領域に電気的に接続されており、画
素電極9aは、コンタクトホール8を介して半導体層1
aのうち後述のドレイン領域に電気的に接続されてい
る。画素電極ピッチは、20μm程度以下、好ましくは
15μm程度以下とされている。また、半導体層1aの
うち後述のチャネル領域(図中右上がりの斜線の領域)
に対向するように走査線3aが配置されており、走査線
3a自体がゲート電極として機能する。
【0022】容量線3bは、走査線3aに沿ってほぼ直
線状に伸びる本線部(すなわち、平面的に見て、走査線
3aに沿って形成された第1領域)と、データ線6aと
交差する箇所からデータ線6aに沿って前段側(図中上
向き)に突出した突出部(すなわち、平面的に見て、デ
ータ線6aに沿って延設された第2領域)とを有してい
る。そして、図2中右上がりの斜線で示した領域には、
複数の第1遮光膜111が設けられている。より具体的
には、第1遮光膜111は、画素部において半導体層1
aのチャネル領域を含むTFTをTFTアレイ基板の側
から見て覆う位置に設けられており、さらに、容量線3
bの本線部に対向して走査線3aに沿って直線状に伸び
る本線部と、データ線6aと交差する箇所からデータ線
6aに沿って隣接する後段側(図中下向き)に突出した
突出部とを有している。第1遮光膜111の各段(画素
行)における下向きの突出部の先端は、データ線6a下
において次段における容量線3bの上向きの突出部の先
端と重なっている。この重なった箇所には、第1遮光膜
111と容量線3bとを相互に電気的に接続するコンタ
クトホール13が設けられている。すなわち、本実施の
形態では、第1遮光膜111は、コンタクトホール13
により前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続さ
れている。
【0023】次に断面構造を見ると、図3に示すよう
に、本実施の形態の液晶装置は、一対の透明基板を有し
ており、その一方の基板をなすTFTアレイ基板10
と、これに対向配置された他方の基板をなす対向基板2
0とを備えている。TFTアレイ基板10には、例えば
インジウム錫酸化物(Indium Tin Oxide, 以下、ITO
と略記する)等の透明導電性膜からなる画素電極9aが
設けられ、TFTアレイ基板10上の各画素電極9aに
隣接する位置に、各画素電極9aをスイッチング制御す
るTFT30が設けられている。TFT30はLDD
(Lightly Doped Drain)構造を有しており、走査線3
a、当該走査線3aからの電界によりチャネルが形成さ
れる半導体層1aのチャネル領域1a’、走査線3aと
半導体層1aとを絶縁する絶縁薄膜2、データ線6a、
半導体層1aの低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレ
イン領域1c、半導体層1aの高濃度ソース領域1dお
よび高濃度ドレイン領域1eを備えている。
【0024】また、上記走査線3a上、絶縁薄膜2上を
含むTFTアレイ基板10上には、高濃度ソース領域1
dへ通じるコンタクトホール5および高濃度ドレイン領
域1eへ通じるコンタクトホール8が各々形成された第
2層間絶縁膜4が形成されている。つまり、データ線6
aは、第2層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール5
を介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続されてい
る。さらに、データ線6a上および第2層間絶縁膜4上
には、高濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホー
ル8が形成された第3層間絶縁膜7が形成されている。
つまり、高濃度ドレイン領域1eは、第2層間絶縁膜4
および第3層間絶縁膜7を貫通するコンタクトホール8
を介して画素電極9aに電気的に接続されている。これ
ら第3層間絶縁膜7や画素電極9aは後述する無機配向
膜36の下地層となっており、この下地層の表面は走査
線3aや容量線3bによる段差部80を有している。下
地層の表面にできる段差部80の高さZは、画素ピッチ
が15μm程度の場合、200nmから600nm程度
のものができている。
【0025】また、ゲート絶縁膜となる絶縁薄膜2を走
査線3aの一部からなるゲート電極に対向する位置から
延設して誘電体膜として用い、半導体層1aを延設して
第1蓄積容量電極1fとし、さらにこれらに対向する容
量線3bの一部を第2蓄積容量電極とすることにより、
蓄積容量70が構成されている。より詳細には、半導体
層1aの高濃度ドレイン領域1eが、データ線6aおよ
び走査線3aの下に延設され、同じくデータ線6aおよ
び走査線3aに沿って延びる容量線3b部分に絶縁薄膜
2を介して対向配置され、第1蓄積容量電極1fとされ
ている。
【0026】さらに、蓄積容量70においては、図2、
図3から分かるように、第1遮光膜111は、第2蓄積
容量電極としての容量線3bの反対側において第1蓄積
容量電極1fに第1層間絶縁膜12を介して第3蓄積容
量電極として対向配置されることにより(図3の右側の
蓄積容量70参照)、蓄積容量がさらに付与されるよう
に構成されている。
【0027】また、TFTアレイ基板10表面の各画素
スイッチング用TFT30に対応する位置には、メタル
層M1とバリア層B1とからなる第1遮光膜111が設
けられている。第1遮光膜111とTFT30との間に
は、例えば高絶縁性ガラス、酸化シリコン膜、窒化シリ
コン膜等からなる第1層間絶縁膜(絶縁体層)12が設
けられている。さらに、第1層間絶縁膜12は、TFT
アレイ基板10の全面に形成されており、第1遮光膜1
11パターンの段差を解消するために表面を研磨し、平
坦化処理を施してある。
【0028】また、図2、図3に示したように、TFT
アレイ基板10に第1遮光膜111を設けるのに加え
て、コンタクトホール13を介して第1遮光膜111
は、前段あるいは後段の容量線3bに電気的に接続する
ように構成されている。したがって、各第1遮光膜11
1が、次段の容量線に電気的に接続される場合と比較し
て、画素部の開口領域の縁に沿って、データ線6aに重
ねて容量線3bおよび第1遮光膜111が形成される領
域の他の領域に対する段差が少なくて済む。このように
画素部の開口領域の縁に沿った段差が少ないと、当該段
差に応じて引き起こされる液晶のディスクリネーション
を低減できるので、画素部の開口領域を広げることが可
能となる。
【0029】他方、対向基板20には、TFTアレイ基
板10上のデータ線6a、走査線3a、画素スイッチン
グ用TFT30の形成領域に対向する領域、すなわち各
画素部の開口領域以外の領域に第2遮光膜23が設けら
れている。さらに、第2遮光膜23上を含む対向基板2
0上には、その全面にわたって対向電極(共通電極)2
1が設けられている。対向電極21もTFTアレイ基板
10の画素電極9aと同様、ITO膜等の透明導電性膜
から形成されている。第2遮光膜23の存在により、対
向基板20の側からの入射光が画素スイッチング用TF
T30の半導体層1aのチャネル領域1a’や低濃度ソ
ース領域領域1b、低濃度ドレイン領域1cに侵入する
ことはない。
【0030】そして、本実施の形態の場合、TFTアレ
イ基板10の画素スイッチング用TFT30、データ線
6aおよび走査線3aの形成領域にあたる第3層間絶縁
膜7上および画素電極9a上、すなわち表面に段差部8
0を有する上記の下地層上に無機材料を斜方蒸着してな
る無機配向膜36が設けられている。ここでの段差部8
0は、具体的には容量線3b上に形成された画素電極9
aの凸部81とこの凸部81の近傍の画素電極9の凹部
82による段差等である。この無機配向膜36は、第1
の無機斜方蒸着膜36aと、第2の無機斜方蒸着膜36
bとからなるものである。
【0031】第1の無機斜方蒸着膜36aは、第1遮光
膜111、第1層間絶縁膜12、TFT30、第2層間
絶縁膜4、第3層間絶縁膜7、画素電極9等を形成した
TFTアレイ基板10をある角度で固定して一方向から
酸化シリコン等の無機材料を蒸着させ、基板に対して所
定の角度で配列された無機材料の柱状構造物を成長させ
る第1の斜方蒸着工程により形成されたものである。な
お、図2および図4中の符号SAは第1の斜方蒸着工程
で第1の無機斜方蒸着膜36aを形成する際の無機材料
の斜方蒸着方向である。この斜方蒸着方向SAは、走査
線3aや容量線3bと直交する方向で、図2の平面図に
おける下側から上側に向かう方向である。また、斜方蒸
着方向SAは、図7に示すように、TFTアレイ基板1
0とのなす角度(蒸着角度)θ1が5°〜10°の範囲
内が好ましい。
【0032】第1の無機斜方蒸着膜36aは、段差部8
0の近傍領域80a(段差部80の影となる領域)を除
いた領域80bに形成されている。この第1の無機斜方
蒸着膜36aは、段差部80の近傍領域80aにはほと
んど形成されていない。それは、上記のような斜方蒸着
方向SAから無機材料を斜方蒸着すると、段差部80の
近傍領域80a(凸部81の斜方蒸着方向SAに沿った
方向側の斜面及びその近傍)は、段差部80の影となっ
て無機材料が蒸着されにくいからである。
【0033】第2の無機斜方蒸着膜36bは、図2、図
7に示すように、上記第1の斜方蒸着工程の無機材料の
斜方蒸着方向SAとは少なくとも上記基板の面内方向に
沿った方位角方向φが異なる方向SBから無機材料を斜
方蒸着させ、基板に対して所定の角度で配列された柱状
構造物を成長させる第2の斜方蒸着工程により形成され
たものである。この斜方蒸着方向SBは、走査線3aや
容量線3bに沿った方向で、図2の平面図の右側から左
側に向かう方向である。この斜方蒸着方向SBと斜方蒸
着方向SAとは、方位角方向φが90°異なっているこ
とが好ましい。また、斜方蒸着方向SBは、図7に示す
ように、TFTアレイ基板10とのなす角度(蒸着角
度)θ2が25°〜30°の範囲内が好ましい。
【0034】この第2の無機斜方蒸着膜36bは、上記
第1の無機斜方蒸着膜36aが形成されていない上記段
差部80の近傍領域80aに形成されている。この第2
の無機斜方蒸着膜36bは、第1の無機斜方蒸着膜36
aが形成されていない上記段差部80の近傍領域80a
に形成されているが、上記下地層表面の段差部80の形
状や配置によっては第2の斜方蒸着工程で蒸着の影とな
る部分も生じることがあるため、第2の無機斜方蒸着膜
36bは第1の無機斜方蒸着膜36aの表面の全面に形
成されていない場合もある。すなわち第2の無機斜方蒸
着膜36bは、上記段差部80の近傍領域80と、少な
くとも段差部80の両側の第1の無機斜方蒸着膜36a
上に形成されていればよい。したがって、上記下地層上
に形成される無機斜方蒸着膜36は、実際には、第1の
無機斜方蒸着膜36aのみが形成されている部分と、第
1の無機斜方蒸着膜36a上に第2の無機斜方蒸着膜3
6bが形成されている部分と、第2の無機斜方蒸着膜3
6bのみが形成されている部分が混在している。
【0035】図5は、本実施形態の液晶装置の第1の無
機斜方蒸着膜36aのみが形成されている部分、および
その近傍部分の斜方蒸着方向SAに沿った断面構造を模
式的に示す図である。図6は、実施形態の液晶装置の段
差部80の近傍領域80aに形成された第1の無機斜方
蒸着膜36aが形成されている部分、及びその近傍部分
の斜方蒸着方向SBに沿った断面構造を模式的に示す図
である。なお、第1の無機斜方蒸着膜36a上に第2の
無機斜方蒸着膜36bが形成されている部分の断面構造
は、形状が複雑になるため図示を略した。第1の無機斜
方蒸着膜36aは、図5に示すように、傾斜した無機材
料の柱状構造物が疎に形成されており、隣接する柱状構
造物間に隙間37があいている。一方、第2の無機斜方
蒸着膜36bは、図6に示すように、傾斜した無機材料
の柱状構造物が密に形成されて後述の液晶層50側とな
る表面に溝構造38を有している。また、この第2の無
機斜方蒸着膜36bは少なくとも段差部80の両側の第
1の無機斜方蒸着膜36a上にも形成されており、この
部分は、図5に示す柱状構造物間の隙間37が第2の無
機斜方蒸着膜36bの柱状構造物で埋められたような構
造になっている。第1の無機斜方蒸着膜36aを構成す
る無機材料の柱状構造物の傾斜方向と、第2の無機斜方
蒸着膜36bを構成する無機材料の柱状構造物の傾斜方
向とは、少なくとも上記基板の面内方向に沿った方位角
方向φが異なっており、好ましくは方位角方向が90°
異なっていることが望ましい。
【0036】第1の無機斜方蒸着膜36aの厚みは5n
m〜16nmの範囲内であることが好ましく、より好ま
しくは8nm〜10nmの範囲内である。第1の無機斜
方蒸着膜36aの厚みが5nm未満であると、液晶分子
50aにプレティルト角θpが付与されず、プレティル
ト角がないことがディスクリネーションの要因となって
しまい、16nmを越えると第2の無機斜方蒸着膜36
bの効果が薄れ、液晶分子50aのプレティルト角θp
が20°以上となる。
【0037】また、第2の無機斜方蒸着膜36bの厚み
は10nm〜40nmの範囲内であることが好ましい。
第2の無機斜方蒸着膜36bの厚みが10nm未満であ
ると第2の無機斜方蒸着膜36bの柱状構造物が第1の
無機斜方蒸着膜36aを構成する無機材料の柱状構造物
の隙間37を埋めるという効果が小さく、液晶分子50
aのプレティルト角θpが20°以上となり、40nm
を越えると第1の無機斜方蒸着膜36aを構成する無機
材料の柱状構造物の隙間37が埋め尽くされて液晶分子
50aにプレティルトが付与されず、プレティルトのな
い配向状態となってしまう。よって、無機配向膜36の
平均の厚みは、16nm〜22nm程度である。
【0038】他方、TFTアレイ基板10側の無機配向
膜36と対向する位置にあたる対向基板20の対向電極
21上にも、TFTアレイ基板10側と同様の構成を持
つ無機配向膜42が設けられている。この無機配向膜4
2は、第2遮光膜23や対向電極21等を形成した対向
基板20をある角度で固定して一方向から酸化シリコン
等の無機材料を蒸着させ、方向を変えて2回目の斜方蒸
着を行うことにより、基板に対して配列方向が異なる柱
状構造物を成長させる2回の斜方蒸着により形成された
ものである。
【0039】図2および図4中の符号SC、SDは対向
基板20側の無機配向膜42を形成する際の無機材料の
斜方蒸着方向である。これらの斜方蒸着方向SC、SD
は、図8に示すように、対向基板20とのなす角度θ3
が5°〜10°の範囲内のもの、対向基板20とのなす
角度θ4が25°〜30°の範囲内のものである。対向
基板20側は、TFTアレイ基板10側と比べて表面の
段差部の高さが小さいため、無機材料を斜方蒸着する際
に段差部の影となる箇所はなく、蒸着不良領域が生じな
いため、この観点からすれば、TFTアレイ基板10側
の無機配向膜36のように無機材料の斜方蒸着を必ずし
も2回行う必要はない。しかしながら、本実施の形態で
は後述するプレティルト角を5°〜20°の範囲内に設
定するために、対向基板20側もあえて2回の斜方蒸着
を行い、無機配向膜42を形成することにする。
【0040】これらTFTアレイ基板10と対向基板2
0は、画素電極9aと対向電極21とが対向するように
配置されている。そして、これら基板10、20と後述
するシール材51(図13および図14参照)により囲
まれた空間に誘電異方性が正の液晶が封入され、液晶層
50が形成されている。液晶層50は、画素電極9aか
らの電界が印加されていない状態(電圧無印加時)で無
機配向膜36、42の作用により所定の配向状態をと
る。なお、本明細書において、「電圧無印加時」、「電
圧印加時」とは、それぞれ「液晶層への印加電圧が液晶
のしきい値電圧未満であるとき」、「液晶層への印加電
圧が液晶のしきい値電圧以上であるとき」を意味してい
る。
【0041】第1の無機斜方蒸着膜36aのみが形成さ
れている部分の近傍の液晶分子50aは、電界が印加さ
れていない状態(電圧無印加時)では、図5に示すよう
に、液晶分子50aの長軸は斜方蒸着方向SA に沿っ
た方向を含む面に配向しており、プレティルト角θp
が25°〜45°程度となっている。このように液晶分
子50aが配向するのは、第1の無機斜方蒸着膜36a
は、先に述べたように傾斜した柱状構造物間に隙間37
を有する構造であり、この第1の無機斜方蒸着膜36a
の液晶層50側の表面形状効果によるものである。
【0042】第2の無機斜方蒸着膜36bが形成されて
いる段差部80の近傍領域の液晶分子50aは、電界無
印加状態では、図6に示すように、液晶分子50aの長
軸は斜方蒸着方向SB に沿った方向を含む面に配向し
ており、プレティルト角θpがほぼ0°の平行配向とな
っている。このように液晶分子50aが配向するのは、
第2の無機斜方蒸着膜36bは、先に述べたように傾斜
した無機材料の柱状構造物が密に形成されて得られた溝
構造38が液晶層50側となる表面に有する構造であ
り、この第2の無機斜方蒸着膜36bの液晶層50側の
表面形状効果によるものである。また、この第2の無機
斜方蒸着膜36bが第1の無機斜方蒸着膜36a上に形
成された部分(少なくとも段差部80の両側部分)の近
傍の液晶分子50aは、第1の無機斜方蒸着膜36aの
近傍の液晶分子50aのプレティルトと第2の無機斜方
蒸着膜36bの液晶分子50aのプレティルトの間のテ
ィルト角を有しているが、この部分の液晶分子50aの
プレティルト角度は第1と第2の無機斜方蒸着膜36
a、36bの膜厚比に依存する。このように液晶分子5
0aが配向するのは、第2の無機斜方蒸着膜36bが第
1の無機斜方蒸着膜36a上に形成された部分は、先に
述べたように図5に示す柱状構造物間の隙間37が第2
の無機斜方蒸着膜36bの柱状構造物で埋められたよう
な構造になっており、この構造の液晶層50側の表面形
状効果によるものである。
【0043】以上の配向膜の構成により、本実施の形態
の場合、液晶層50の液晶分子50aの平均プレティル
ト角θpが5°〜20°の範囲内に設定されている。液
晶分子50aの平均プレティルト角θpは、実際には第
1の無機斜方蒸着膜36a、第2の無機斜方蒸着膜36
bの膜厚比や斜方蒸着角度θ1、θ2などを調整するこ
とにより制御することができる。そして、液晶層50と
して用いる液晶材料が持つらせんピッチPが、液晶層5
0の液晶分子のツイスト角をφ、セルギャップをdとし
たときに、 (0.6/360)φ<d/P<(1.4/360)φ …(1) の関係を満たすように設定されている。
【0044】より具体的には、本実施の形態の場合、ア
クティブマトリクス型液晶装置としての通常の表示方式
としてTNモードが用いられており、液晶層50のツイ
スト角φはφ=90°である。各基板上の無機配向膜3
6,42の配向方向からしても、TFTアレイ基板10
側では、図5に示したように、第1の斜方蒸着工程の蒸
着方向であるSAに沿った方向に液晶分子が配向し、対
向基板20側では蒸着方向Scに沿った方向に液晶分子
が配向するので、ツイスト角φが90°となる。そし
て、セルギャップdをd=3μmとすると(1)式は次
のように表すことができる。 8.6(μm)<P<20(μm) …(1’)
【0045】したがって、らせんピッチPが上記
(1’)式を満たすような液晶材料を選択することによ
って、本実施の形態の液晶装置を実現することができ
る。らせんピッチPは、種々の液晶材料を用いた場合で
もその液晶材料に添加するカイラル剤の量を適宜調整す
ることによって制御することができる。
【0046】本実施の形態の液晶装置においては、液晶
層50の液晶分子50aの平均プレティルト角θpが5
°〜20°の範囲内であって、液晶装置のセルギャップ
dと液晶層50のらせんピッチPとの比d/Pを上記
(1)式を満足する値の範囲に設定したことにより、無
機配向膜を用いた従来の液晶装置で発生していたディス
クリネーションを効果的に防止でき、これに伴う光漏れ
等の表示不良がなく、コントラスト比に優れた液晶装置
を実現することができる。また、無機配向膜36、42
は無機斜方蒸着膜から構成されているので、ポリイミド
等の有機膜から構成したものに比べて耐光性や耐熱性が
優れており、液晶ライトバルブに好適なものとすること
ができる。
【0047】[第2の実施の形態]以下、本発明の第2
の実施の形態について説明する。本実施の形態の液晶装
置の基本構成は第1の実施の形態の液晶装置と全く同様
であり、異なる点は各基板上の無機配向膜の構成と液晶
材料のみである。よって、本実施の形態ではこの異なる
点のみを説明する。
【0048】第1の実施の形態では、TFTアレイ基板
10上の無機配向膜36、対向基板20上の無機配向膜
42がともに2回の斜方蒸着によって形成された傾斜方
向が異なる柱状構造物からなるものであったのに対し、
本実施の形態では、これら無機配向膜36,42がとも
に1回のみの斜方蒸着によって形成された傾斜方向が一
定方向に揃った柱状構造物から構成されている。すなわ
ち、第1の実施の形態の説明で用いた図2において、T
FTアレイ基板10側では、無機配向膜36形成時の斜
方蒸着方向SA に沿った方向に液晶分子の長軸方向が
配向し、対向基板20側では、無機配向膜42形成時の
斜方蒸着方向SC に沿った方向に液晶分子の長軸方向
が配向していると考えればよい。
【0049】以上の配向膜の構成によって、本実施の形
態の場合、液晶層50の液晶分子50aの平均プレティ
ルト角θpが20°以上に設定されている。液晶分子5
0aの平均プレティルト角θpは、実際には斜方蒸着角
度の調整により制御することができる。そして、液晶層
50として用いる液晶材料が持つらせんピッチPが、液
晶層50の液晶分子のツイスト角をφ、セルギャップを
dとしたときに、 (0.8/360)φ<d/P<(1.6/360)φ …(2) の関係を満たすように設定されている。
【0050】より具体的には、本実施の形態の場合も第
1の実施の形態と同様、ツイスト角φをφ=90°、セ
ルギャップdをd=3μmとすると(2)式は次のよう
に表すことができる。 7.5(μm)<P<15(μm) …(2’)
【0051】したがって、らせんピッチPが上記
(2’)式を満たすような液晶材料を選択することによ
って、本実施の形態の液晶装置を実現することができ
る。らせんピッチPは、その液晶材料に添加するカイラ
ル剤の量を適宜調整することによって制御することがで
きる。
【0052】本実施の形態の液晶装置においては、液晶
層50の液晶分子50aの平均プレティルト角θpが2
0°以上であって、液晶装置のセルギャップdと液晶層
50のらせんピッチPとの比d/Pを上記(2)式を満
足する値の範囲に設定したことにより、無機配向膜を用
いた従来の液晶装置で発生していたディスクリネーショ
ンを効果的に防止でき、これに伴う光漏れ等の表示不良
がなく、コントラスト比に優れた液晶装置を実現でき
る、ポリイミド等の有機膜から構成したものに比べて耐
光性や耐熱性が優れ、液晶ライトバルブに好適な液晶装
置を実現できる、といった第1の実施の形態と同様の効
果を得ることができる。
【0053】なお、上記実施の形態では、TFT素子に
代表される3端子型素子を用いるアクティブマトリクス
型液晶装置に本発明を適用した場合について説明した
が、TFD素子に代表される2端子型素子を用いるアク
ティブマトリクス型液晶装置やパッシブマトリクス型液
晶装置にも適用できる。また、本発明は透過型、反射
型、半透過反射型を問わず、いずれの液晶装置にも適用
可能である。TFT素子としては、ポリシリコンの半導
体や、単結晶の半導体層でもよい。単結晶の半導体層を
形成する場合は、SOI(Silicon on Insulator)によ
る単結晶基板を支持基板と貼り合わせた後に単結晶基板
側を薄膜化する貼り合わせ法を用いることができる。
【0054】[液晶装置の全体構成]次に、上記構成の
液晶装置の全体構成を図9および図10を参照して説明
する。なお、図9は、TFTアレイ基板10をその上に
形成された各構成要素とともに対向基板20の側から見
た平面図であり、図10は、対向基板20を含めて示す
図9のH−H’線に沿う断面図である。なお、図9およ
び図10では、無機配向膜36、42の記載は省略して
いる。
【0055】図9において、TFTアレイ基板10の上
には、シール材51がその縁に沿って設けられており、
その内側に並行して、例えば第2遮光膜23と同じかあ
るいは異なる材料からなる額縁としての第3遮光膜53
が設けられている。シール材51の外側の領域には、デ
ータ線駆動回路101および外部回路接続端子102が
TFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられており、
走査線駆動回路104がこの一辺に隣接する2辺に沿っ
て設けられている。さらに、TFTアレイ基板10の残
る一辺には、画像表示領域の両側に設けられた走査線駆
動回路104間をつなぐための複数の配線105が設け
られている。
【0056】また、対向基板20のコーナー部の少なく
とも1箇所においては、TFTアレイ基板10と対向基
板20との間で電気的導通をとるための導通材106が
設けられている。そして、図10に示すように、図9に
示したシール材51とほぼ同じ輪郭を持つ対向基板20
が当該シール材51によりTFTアレイ基板10に固着
されている。
【0057】以上、図1から図10を参照して説明した
各実施形態における液晶装置のTFTアレイ基板10上
には、さらに製造途中や出荷時の当該液晶装置の品質、
欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
また、データ線駆動回路101および走査線駆動回路1
04をTFTアレイ基板10の上に設ける代わりに、例
えばTAB(Tape Automated Bonding)基板上に実装さ
れた駆動用LSIに、TFTアレイ基板10の周辺部に
設けられた異方性導電フィルムを介して電気的および機
械的に接続するようにしてもよい。また、対向基板20
の投射光が入射する側およびTFTアレイ基板10の出
射光が出射する側には、例えばTN(Twisted Nematic)
モード、VA(Vertically Aligned)モード、PDLC
(PolymerDipersed Liquid Crystal)モード等の動作モー
ドや、ノーマリーホワイトモード/ノーマリーブラック
モードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、
偏光手段などが所定の方向で配置される。
【0058】以上説明した実施の形態における液晶装置
は、例えばカラー液晶プロジェクタ(投射型表示装置)
に適用することができる。その場合、3枚の液晶装置が
RGB用のライトバルブとして各々用いられ、各ライト
バルブには各々RGB色分解用のダイクロイックミラー
を介して分解された各色の光が投射光として各々入射さ
れることになる。したがって、各実施の形態では、対向
基板20にカラーフィルタは設けられていない。しかし
ながら、第2遮光膜23の形成されていない画素電極9
aに対向する所定の領域にRGBのカラーフィルタをそ
の保護膜とともに、対向基板20上に形成してもよい。
このようにすれば、液晶プロジェクタ以外の直視型や反
射型のカラー液晶テレビなどのカラー液晶装置に実施の
形態における液晶装置を適用できる。
【0059】[電子機器]上記の本発明の実施形態の液
晶装置を用いた電子機器の一例として、投射型表示装置
の構成について、図11を参照して説明する。図11に
おいて、投射型表示装置1100は、上述した実施形態
の液晶装置を3個用意し、夫々RGB用の液晶装置96
2R、962Gおよび962Bとして用いた投射型液晶
装置の光学系の概略構成図を示す。本例の投射型表示装
置の光学系には、光源装置920と、均一照明光学系9
23が採用されている。そして、投射型表示装置は、こ
の均一照明光学系923から出射される光束Wを赤
(R)、緑(G)、青(B)に分離する色分離手段とし
ての色分離光学系924と、各色光束R、G、Bを変調
する変調手段としての3つのライトバルブ925R、9
25G、925Bと、変調された後の色光束を再合成す
る色合成手段としての色合成プリズム910と、合成さ
れた光束を投射面100の表面に拡大投射する投射手段
としての投射レンズユニット906を備えている。ま
た、青色光束Bを対応するライトバルブ925Bに導く
導光系927をも備えている。
【0060】均一照明光学系923は、2つのレンズ板
921、922と反射ミラー931を備えており、反射
ミラー931を挟んで2つのレンズ板921、922が
直交する状態に配置されている。均一照明光学系923
の2つのレンズ板921、922は、それぞれマトリク
ス状に配置された複数の矩形レンズを備えている。光源
装置920から出射された光束は、第1のレンズ板92
1の矩形レンズによって複数の部分光束に分割される。
そして、これらの部分光束は、第2のレンズ板922の
矩形レンズによって3つのライトバルブ925R、92
5G、925B付近で重畳される。したがって、均一照
明光学系923を用いることにより、光源装置920が
出射光束の断面内で不均一な照度分布を有している場合
でも、3つのライトバルブ925R、925G、925
Bを均一な照明光で照明することが可能となる。
【0061】各色分離光学系924は、青緑反射ダイク
ロイックミラー941と、緑反射ダイクロイックミラー
942と、反射ミラー943から構成される。まず、青
緑反射ダイクロイックミラー941において、光束Wに
含まれている青色光束Bおよび緑色光束Gが直角に反射
され、緑反射ダイクロイックミラー942の側に向か
う。赤色光束Rはこのミラー941を通過して、後方の
反射ミラー943で直角に反射されて、赤色光束Rの出
射部944から色合成プリズム910の側に出射され
る。
【0062】次に、緑反射ダイクロイックミラー942
において、青緑反射ダイクロイックミラー941におい
て反射された青色、緑色光束B、Gのうち、緑色光束G
のみが直角に反射されて、緑色光束Gの出射部945か
ら色合成光学系の側に出射される。緑反射ダイクロイッ
クミラー942を通過した青色光束Bは、青色光束Bの
出射部946から導光系927の側に出射される。本例
では、均一照明光学素子の光束Wの出射部から、色分離
光学系924における各色光束の出射部944、94
5、946までの距離がほぼ等しくなるように設定され
ている。
【0063】色分離光学系924の赤色、緑色光束R、
Gの出射部944、945の出射側には、それぞれ集光
レンズ951、952が配置されている。したがって、
各出射部から出射した赤色、緑色光束R、Gは、これら
の集光レンズ951、952に入射して平行化される。
【0064】このように平行化された赤色、緑色光束
R、Gは、ライトバルブ925R、925Gに入射して
変調され、各色光に対応した画像情報が付加される。す
なわち、これらの液晶装置は、図示しない駆動手段によ
って画像情報に応じてスイッチング制御されて、これに
より、ここを通過する各色光の変調が行われる。一方、
青色光束Bは、導光系927を介して対応するライトバ
ルブ925Bに導かれ、ここにおいて、同様に画像情報
に応じて変調が施される。なお、本例のライトバルブ9
25R、925G、925Bは、それぞれさらに入射側
偏光手段960R、960G、960Bと、出射側偏光
手段961R、961G、961Bと、これらの間に配
置された液晶装置962R、962G、962Bとから
なる液晶ライトバルブである。
【0065】導光系927は、青色光束Bの出射部94
6の出射側に配置した集光レンズ954と、入射側反射
ミラー971と、出射側反射ミラー972と、これらの
反射ミラーの間に配置した中間レンズ973と、ライト
バルブ925Bの手前側に配置した集光レンズ953と
から構成されている。集光レンズ954から出射された
青色光束Bは、導光系927を介して液晶装置962B
に導かれて変調される。各色光束の光路長、すなわち、
光束Wの出射部から各液晶装置962R、962G、9
62Bまでの距離は青色光束Bが最も長くなり、したが
って、青色光束の光量損失が最も多くなる。しかし、導
光系927を介在させることにより、光量損失を抑制す
ることができる。
【0066】各ライトバルブ925R、925G、92
5Bを通って変調された各色光束R、G、Bは、色合成
プリズム910に入射され、ここで合成される。そし
て、この色合成プリズム910によって合成された光が
投射レンズユニット906を介して所定の位置にある投
射面100の表面に拡大投射されるようになっている。
【0067】本例において、液晶装置962R、962
G、962Bは、図1〜図10を用いて説明した上記実
施の形態の液晶装置である。上記実施の形態の液晶装置
を用いたことにより表示不良やコントラスト比の低下が
なく、表示品位の高い投射型表示装置を実現することが
できる。
【0068】
【実施例】本発明者らは、本発明の液晶装置において液
晶装置のセルギャップdと液晶層のらせんピッチPとの
比d/Pと配向不良の抑制効果との関係を実証する実験
を行った。以下、この実験結果について説明する。
【0069】[実施例1]上記の第1の実施の形態の液
晶装置、すなわち2層の無機斜方蒸着膜からなる配向膜
を備えた液晶装置を実際に作製した。セルギャップdを
3μm、液晶層のツイスト角φを90°とし、蒸着条件
を制御することによりプレティルト角θを種々の値に変
化させた。また、液晶材料に添加するカイラル剤の量を
調整することにより液晶のらせんピッチPをP=30,
15,10,7.5(μm)と変化させた。プレティル
ト角θをθ=8°とした場合の配向不良の有無を実際の
投射型表示装置に適用した際の表示状態で目視で確認し
た。その結果を表1に示す。
【0070】
【表1】
【0071】表1において、表示状態の欄の「A」は画
素内にツイスト角が90°以下の領域が発生したものを
示し、「O」は正常な配向を示し、「B」は270°の
オーバーツイスト領域が発生したものを示している。
【0072】上では代表的な結果としてプレティルト角
θを8°とした場合の実験結果を例示したが、2層の無
機斜方蒸着膜からなる配向膜を形成した場合、プレティ
ルト角θの値の違いはあっても表1とほぼ同様の結果が
表れた。すなわち、表1から判るように、平均プレティ
ルト角θが5°〜20°の範囲内において、液晶装置の
セルギャップdと液晶層のらせんピッチPとの比d/P
を、0.15<d/P<0.35の値、より好ましくは
0.2<d/P<0.3の値に設定すれば、配向不良が
抑制できることがわかった。また、以上はツイスト角φ
が90°の場合の例であるが、セルギャップdとらせん
ピッチPとの比d/Pのこの傾向は液晶層のツイスト角
φと比例関係にあることが判った。よって、液晶層のツ
イスト角φを用いて一般的に表すと、(0.6/36
0)φ<d/P<(1.4/360)φの値に設定すれ
ば、配向不良が抑制できることがわかった。
【0073】[実施例2]上記の第2の実施の形態の液
晶装置、すなわち単層の無機斜方蒸着膜からなる配向膜
を備えた液晶装置を実際に作製した。セルギャップdを
3μm、液晶層のツイスト角φを90°とし、蒸着条件
を制御することによりプレティルト角θを種々の値に変
化させた。また、液晶材料に添加するカイラル剤の量を
調整することにより液晶のらせんピッチPをP=20,
12,8.6,6.7(μm)と変化させた。プレティ
ルト角θをθ=27°とした場合の配向不良の有無を実
際の投射型表示装置に適用した際の表示状態で目視で確
認した。その結果を表2に示す。
【0074】
【表2】
【0075】表2において、表示状態の欄の「A」は画
素内にツイスト角が90°以下の領域が発生したものを
示し、「O」は正常な配向を示し、「C」はリバースツ
イストドメインが発生したものを示し、「B」は270
°のオーバーツイスト領域が発生したものを示してい
る。
【0076】上では代表的な結果としてプレティルト角
θが27°である場合の実験結果を例示したが、単層の
無機斜方蒸着膜からなる配向膜を形成した場合、プレテ
ィルト角θの値の違いはあっても表2とほぼ同様の結果
が表れた。すなわち、表1から判るように、平均プレテ
ィルト角θが20°以上の値において、液晶装置のセル
ギャップdと液晶層のらせんピッチPとの比d/Pを、
0.20<d/P<0.40の値、より好ましくは0.
25<d/P<0.35の値に設定すれば、配向不良が
抑制できることがわかった。また、セルギャップdとら
せんピッチPとの比d/Pのこの傾向は、液晶層のツイ
スト角φと比例関係にあることが判った。よって、液晶
層のツイスト角φを用いて表すと、(0.8/360)
φ<d/P<(1.6/360)φの値に設定すれば、
配向不良が抑制できることがわかった。
【0077】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
液晶装置によれば、液晶装置のセルギャップdと液晶層
のらせんピッチPとの比d/Pを最適化したことによ
り、無機配向膜を用いた従来の液晶装置で発生していた
ディスクリネーションを効果的に防止でき、これに起因
する光漏れ等の表示不良がなく、コントラスト比に優れ
た液晶装置を実現することができる。また、ポリイミド
等の有機膜から構成したものに比べて耐光性や耐熱性が
優れ、液晶ライトバルブに好適な液晶装置を実現するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の液晶装置の画像表
示領域を構成するマトリクス状の複数の画素に設けられ
た各種素子、配線等の等価回路を示す図である。
【図2】 同、液晶装置のTFTアレイ基板の相隣接す
る複数の画素群を示す平面図である。
【図3】 図2のA−A’線断面図である。
【図4】 図2のC−C’線断面図である。
【図5】 実施形態の液晶装置の第一の斜方蒸着膜が形
成された部分およびその近傍部分の斜方蒸着方向SAに
沿った断面構造を模式的に示す図である。
【図6】 実施形態の液晶装置の段差部の近傍領域の第
二の斜方蒸着膜が形成された部分及びその近傍部分の斜
方蒸着方向SBに沿った断面構造を模式的に示す図であ
る。
【図7】 TFTアレイ基板側の斜方蒸着方向を示す図
である。
【図8】 対向基板側の斜方蒸着方向を示す図である。
【図9】 各実施形態の液晶装置のTFTアレイ基板を
その上に形成された各構成要素とともに対向基板の側か
ら見た平面図である。
【図10】 図9のH−H’断面図である。
【図11】 液晶装置を用いた電子機器の一例である投
射型表示装置の概略構成図である。
【符号の説明】
3a 走査線 6a データ線 9a 画素電極 10 TFTアレイ基板 20 対向基板 30 画素スイッチング用TFT 36,42 無機配向膜 36a 第一の無機斜方蒸着膜 36b 第二の無機斜方蒸着膜 50a 液晶分子 50 液晶層 80 段差部 SA 斜方蒸着方向 SB 斜方蒸着方向 θ1 蒸着角度 θ2 蒸着角度 φ ツイスト角 θp プレティルト角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA15 HA13 HA18 HA24 HA28 LA02 MA02 MA18 2H090 LA06 LA09 MA11 MB06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    挟持されてなり、前記一対の基板の液晶層側の表面に無
    機材料からなる配向膜がそれぞれ設けられ、前記液晶層
    の液晶分子の平均プレティルト角θが5°≦θ≦20°
    の範囲内にあり、前記液晶層の液晶分子のツイスト角を
    φ、セルギャップをd、前記液晶層の液晶分子のらせん
    ピッチをPとしたときに、 (0.6/360)φ<d/P<(1.4/360)φ の関係を満たすことを特徴とする液晶装置。
  2. 【請求項2】 前記配向膜は、それぞれが一定方向に傾
    斜した無機材料の柱状構造物からなる2層の斜方蒸着膜
    で構成され、双方の斜方蒸着膜を構成する無機材料の柱
    状構造物の傾斜方向は、前記基板の面内における方位角
    方向が異なることを特徴とする請求項1に記載の液晶装
    置。
  3. 【請求項3】 互いに対向する一対の基板間に液晶層が
    挟持されてなり、前記一対の基板の液晶層側の表面に無
    機材料からなる配向膜がそれぞれ設けられ、前記液晶層
    の液晶分子の平均プレティルト角θがθ>20°の範囲
    内にあり、前記液晶層の液晶分子のツイスト角をφ、セ
    ルギャップをd、前記液晶層の液晶分子のらせんピッチ
    をPとしたときに、 (0.8/360)φ<d/P<(1.6/360)φ の関係を満たすことを特徴とする液晶装置。
  4. 【請求項4】 前記配向膜は、一定方向に傾斜した無機
    材料の柱状構造物からなる斜方蒸着膜で構成されたこと
    を特徴とする請求項3に記載の液晶装置。
  5. 【請求項5】 前記配向膜は、酸化シリコンからなる斜
    方蒸着膜であることを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか一項に記載
    の液晶装置を備えた投射型表示装置であって、光源と、
    該光源から出射された光を変調する前記液晶装置と、該
    液晶装置により変調された光を投射面に拡大投影する拡
    大投影光学系とを有することを特徴とする投射型表示装
    置。
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