JP3758378B2 - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真画質のインクジェット記録用紙に関し、特に光褪色性の改善されたインクジェット記録用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のインクジェット記録の飛躍的な技術革新に伴い、プリント品質は銀塩写真で得られるプリントに匹敵しつつある。インクジェット記録で得られるプリント品質はプリンター、インク、記録用紙の3つに依存するが、画質面で見るならば前2者の最近の技術革新が大きく、記録用紙の差の最終的なプリント品質に対する重要性が非常に高まってきている。
【0003】
しかし一方で、得られる画像の耐久性について見るならば、特に光褪色性は必ずしも満足のいくレベルにあるとは言えない。
【0004】
これはインクジェットで記録された色素画像は一般に分子状にインク吸収層に存在するために、疎水性高沸点有機溶媒に保護されている銀塩写真形成される色素に対してより酸素の影響を受けやすいことが大きな原因であると考えられる。
【0005】
従来から、この問題を改良するために種々の手段が提案されている。
【0006】
特開昭57−74192号、同57−87989号および同60−72785号には酸化防止剤として種々の化合物を含有するインクジェット記録用紙が、特開昭57−74193号には紫外線吸収剤を含有させたインクジェット記録用紙が、特開昭61−154989号にはヒドラジド類を添加することが、特開昭61−146591号にはヒンダードアミン系酸化防止剤が、特開昭61−177279号には含窒素複素環メルカプト系化合物が、特開平1−115677号および同1−36479号にはチオエーテル系酸化防止剤が、特開平1−36480号には特定構造のヒンダードフェノール系酸化防止剤が、特開平3−13376号にはヒンダードフェノール系酸化防止剤とヒンダードアミン系酸化防止剤を併用することが、特開平7−195824号および同8−150773号にはアスコルビン酸類を添加することが、特開平7−149037号には硫酸亜鉛を添加することが、特開平7−314882号にはチオシアン酸塩類などを含むことが、特開平7−314883号にはチオ尿素誘導体などを含むことが、特開平7−276790号および同8−108617号には糖類を含むことが、特開平8−118791号にはリン酸系酸化防止剤が、特開平8−300807号には亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩などが、また、特開平9−267544号にはヒドロキシルアミン誘導体が記載されている。
【0007】
しかしながら従来から知られている上記手段だけでは必ずしも十分な効果が得られるとは言い難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の実態に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、インクジェットで記録された画像の耐光性を改良することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、支持体および1層以上からなるインク吸収層を有するインクジェット記録用紙であって、該インク吸収層中に下記第1の化合物群のいずれか1種と、下記第2の化合物群から選ばれる1種の化合物とを含有することを特徴とするインクジェット記録用紙によって達成された。
【0010】
(1) 第1の化合物群
【0011】
【化I】
【化J】
【0014】
(2) 第2の化合物群
【0015】
【化K】
【化L】
【化M】
【化N】
【化O】
【化P】
アスコルビン酸またはその誘導体
D−グルコースまたはDリボース
【0023】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0026】
第1の化合物群の化合物を化合物番号と共に以下に示す。
【0030】
【化16】
【0032】
【化18】
【0035】
第2の化合物群の化合物を化合物番号と共に以下に示す。
【0039】
【化22】
【0040】
【化23】
【0046】
【化26】
【0051】
【化28】
【0054】
第1の化合物群の化合物と併用されるアスコルビン酸は、好ましくはナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウムの各塩の形で添加されるのが好ましい。
【0055】
アスコルビン酸は、またアスコルビン酸パルミテートやアスコルビン酸ジパルミテート等の誘導体の形でも使用できる。
【0057】
第1の化合物群の化合物の使用量は記録用紙1m2当たり概ね0.01〜10g、好ましくは0.05〜2gである。また、第2の化合物群の化合物は記録用紙1m2当たり概ね0.05〜5g、好ましくは0.1〜2gである。
【0058】
また、第1の化合物群の化合物の第2の化合物群の化合物に対する比率は重量比で概ね0.1〜10である。
【0060】
次に、支持体上に設けられるインク吸収層について説明する。インク吸収層は支持体の片面のみに設けても良いが、両面に設けても良い。この時両面に設けられるインク吸収層は同じものであっても良く異なっていても良い。
【0061】
インク吸収層は前述のごとく、大きくは膨潤層型インク吸収層と空隙型インク吸収層に分けられる。
【0062】
膨潤型インク吸収層は、インク溶媒に対して膨潤性がある親水性ポリマーから主として構成される。そのような親水性ポリマーとしては、ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチン、アミノ機をフェニルイソシアネートや無水フタル酸等で封鎖した誘導体ゼラチンなど)、ポリビニルアルコール(平均重合度が300〜4000、ケン化度が80〜99.5%が好ましい)、ポリビニルピロリドン、ポリエチオレンオキシド、ヒドロキシルエチルセルロース、寒天、プルラン、デキストラン、アクリル酸、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、アルギン酸等が挙げられ、2種類以上を併用することもできる。
【0063】
膨潤型インク吸収層には親水性ポリマーの膨潤性に影響を与えない範囲で無機微粒子や有機微粒子等の微粒子を含有させても良いが親水性バインダーに対して概ね100重量%以下である。
【0064】
膨潤層に設けられる親水性ポリマーの使用量は記録用紙1m2当たり概ね3〜20g、好ましくは5〜15gである。
【0065】
空隙型インク吸収層は無機微粒子と少量の親水性ポリマーから形成される空隙層を有するものが好ましい。
【0066】
このような無機微粒子の例としては、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料等を挙げることが出来る。
【0067】
その様な無機微粒子は、1次粒子のまま用いても、また、2次凝集粒子を形成した状態で使用することもできる。
【0068】
本発明においては、特に微細な空隙が形成出来る観点より、シリカまたは擬ベーマイトが好ましく、特に平均粒径が100nm以下の気相法により合成されたシリカ、コロイダルシリカおよび擬ベーマイトが好ましい。
【0069】
無機微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは空隙層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、100個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
【0070】
空隙層に用いられる親水性ポリマーとしては、膨潤型インク吸収層で用いられる親水性ポリマーと同様のものが用いられるが、好ましい親水性ポリマーはポリビニルアルコールである。
【0071】
本発明で用いられるポリビリルアルコールには、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
【0072】
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは平均重合度が300以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1000〜5000のものが好ましく用いられる。
【0073】
ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.5%のものが特に好ましい。
【0074】
カチオン変成ポリビニルアルコールとしては、例えば特開昭61−10483号に記載されているような、第1〜3級アミノ基や第4級アンモニウム基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
【0075】
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えばトリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシルエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド等が挙げられる。
【0076】
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
【0077】
アニオン変性ポリビニルアルコールは例えば、特開平1−206088号に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号、および同63−307979号に記載されているようなビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、及び特開平7−285265号に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
【0078】
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載された疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
【0079】
ポリビニルアルコールは重合度や変性の種類違いなど2種類以上を併用することもできる。
【0080】
上記無機微粒子の使用量は、記録用紙1m2当たり3〜50gであり、特に5〜30gが好ましい。また、親水性ポリマー使用量は記録用紙1m2当たり0.5〜10g、特に1〜5gである。また、無機微粒子の親水性ポリマーに対する比率は概ね重量比で3〜10である。
【0081】
また、上記空隙層中には皮膜の造膜性を改善し、また皮膜の強度を高めるために、ほう酸またはその塩が含有される。ほう酸またはその塩としては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを示し、具体的にはオルトほう酸、メタほう酸、次ほう酸、四ほう酸、五ほう酸およびそれらの塩が含まれる。
【0082】
ホウ酸またはその塩の使用量は、塗布液の無機微粒子や親水性ポリマーの量により広範に変わり得るが、親水性ポリマーに対して概ね1〜60重量%、好ましくは5〜40重量%である。
【0083】
本発明においては、インク吸収速度は速く画像のムラが少なく、また親水性ポリマーの使用量が比較的少ないためにカールの発生が比較的少ないことからインク吸収層として空隙層であるのが好ましい。
【0084】
本発明のインクジェット記録用紙のインク吸収層には上記以外の各種の添加剤を添加することが出来る。
【0085】
中でもカチオン媒染剤は印字後の文字や画像の耐水性や耐湿性を改良するために好ましい。
【0086】
カチオン媒染剤としては第1級〜第3級アミノ基および第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が用いられるが、経時での変色や耐光性の劣化が少ないこと、染料の媒染能が充分高いことなどから、第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好ましい。
【0087】
好ましいポリマー媒染剤は上記第4級アンモニウム塩基を有するモノマーの単独重合体やその他のモノマーとの共重合体または縮重合体として得られる。
【0088】
上記以外に、例えば、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたは非イオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号および特開平4−219266号等に記載されている蛍光増白剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
【0089】
本発明のインクジェト記録用紙の支持体としては、従来知られている公知の支持体を使用することが出来るが、特に支持体が非吸水性である場合に、本発明の化合物を使用したときに褪色防止効果が大きい。
【0090】
非吸水性支持体としては、例えばそれぞれ透明又は白色のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム及びポリ塩化ビニルフィルム、原紙の両面を両面をポリオレフィン樹脂で被覆した紙支持体が挙げられるが特に後者が最も好ましい。
【0091】
支持体は厚みが80〜300μm、特に100〜250μmのものが好ましい。
【0092】
支持体上にインク吸収層を塗布するに当たっては、表面と塗布層との間の接着強度を大きくする等の目的で、支持体にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。
【0093】
本発明のインクジェト記録用紙のインク吸収層を有する側と反対側にはカール防止や印字直後に重ね合わせた際のくっつきやインク転写を更に向上させるために種々の種類のバック層を設けることができる。
【0094】
バック層の構成は支持体の種類や厚み、表側の構成や厚みによっても変わるが一般には親水性バインダーや疎水性バインダーが用いられる。バック層の厚みは通常は0.1〜10μmの範囲である。
【0095】
また、バック層には他の記録用紙とのくっつき防止、筆記性改良、さらにはインクジェット記録装置内での搬送性改良のために表面を粗面化できる。この目的で好ましく用いられるのは粒径が2〜20μmの有機または無機の微粒子である。
【0096】
これらのバック層は予め設けていても良く、本発明の塗布組成物を塗布した後で設けてもよい。
【0097】
インク吸収層の塗布方式としては、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法が好ましく用いられる。
【0098】
乾燥は、概ね0〜80℃の範囲で乾燥することが好ましい。両面をポリオレフィン樹脂で被覆した紙支持体を使用する場合には80℃を越えるとポリオレフィン樹脂が軟化して搬送を困難にしたり記録層表面の光沢にムラが出たりする。好ましい乾燥温度は0〜60℃である。
【0099】
上記のようにして乾燥して得られた記録用紙はロール状のままでまたはシートに切断してから包装される。この包装において、包材は水透過性の低いものを使用することが好ましい。具体的にはアルミ箔、厚さが20〜50μm程度のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリスチレン等の各種のプラスチック樹脂等の非または低透水性フィルムを用いるのが好ましい。
【0100】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例中で「%」は特に断りのない限り絶乾重量%を示す。
【0101】
実施例1
含水率が6重量%の坪量170g/m2の写真用原紙の裏面に押し出し塗布法により密度が0.92の低密度ポリエチレンを30μmの厚さで塗布した。ついで表側にアナターゼ型酸化チタン5.5重量%含有する密度が0.92の低密度ポリエチレンを35μmの厚さで押し出し塗布法で塗布して両面をポリエチレンで被覆した支持体を作製した。
【0102】
表側にコロナ放電を行いゼラチン下引き層を0.3g/m2、裏面にもコロナ放電を行った後ラテックス層を厚みが0.2g/m2に成るように塗布した。
【0103】
次に、表側に下記の組成の塗布液を湿潤膜厚が130μmに成るように塗布した。
【0104】
塗布液処方:塗布液1l当たりの組成
【0105】
【化31】
【0106】
塗布は、塗布液を40℃でスライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃の風で60秒間、45℃の風で60秒間、50℃の風で60秒間順次乾燥して記録用紙を得た。
【0107】
得られた記録用紙はそれぞれ36℃で3日間保管して硬膜させた。
【0108】
得られた各記録用紙について以下の方法で光褪色性を評価した。
【0109】
セイコーエプソン株式会社製のインクジェットプリンター・PM−750Cで、Y、M、Cのウェッジ画像をプリントした。
【0110】
ついで、それぞれをスガ試験機株式会社製の退光試験機でキセンランプを用いて、100時間光照射し、初期濃度1.0における色素残存率(耐光性)を調べた。
【0111】
色素残存率=100×(光照射後の濃度)/初期濃度(=1.0)
得られた結果を表1に示す。
【0112】
【表1】
【0113】
表1から明らかなように、退色防止剤を単独で使用した記録用紙2〜9は退色防止剤を使用していない記録用紙1に比べれば、退色防止効果は一応認められるが、退色防止剤を本発明のごとく併用した記録用紙10〜21は退色防止剤(例えば1−18)を単独でのみ増量使用した記録用紙3に比べてもはるかに高い退色防止効果を示している。
【0114】
実施例2
「酸化チタン分散液−1の調製」
平均粒径が約0.25μmの酸化チタン20kg(石原産業製:W−10)をpH=7.5のトリポリリン酸ナトリウムを150g、ポリビニルアルコール(クラレ株式会社製:PVA235)500g、カチオンポリマー(p−1)150gおよびサンノブコ株式会社消泡剤・SN381を10g含有する水溶液90lに添加し高圧ホモジナイザー(三和工業株式会社製)で分散したあと全量を100lに仕上げて均一な酸化チタン分散液−1を得た。
【0115】
「シリカ分散液−1の調製」
1次粒子の平均粒径が約0.007μmの気相法シリカ(日本アエロジル工業株式会社製:A300)125kgを、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、硝酸でpH=2.5に調整した620lの純水中に室温で吸引分散した後、全量を694lに純水で仕上げた。
【0116】
「シリカ分散液−2の調製」
カチオンポリマー(P−1)1.29kg、エタノール4.2l、n−プロパノール1.5lを含有する水溶液(pH=2.3)18lに、シリカ分散液−1の69.4lを撹拌しながら添加し、ついで、ホウ酸260gとホウ砂230gを含有する水溶液7.0lを添加し、前記の消泡剤SN381を1g添加した。
【0117】
この混合液を三和工業株式会社製高圧ホモジナイザーで分散し、全量を純水で97lに仕上げてシリカ分散液−2を調製した。
【0118】
「蛍光増白剤分散液−1の調製」
チバガイギー株式会社製の油溶性蛍光増白剤UVITEX−OB・400gをジイソデシルフタレート9000gおよび酢酸エチル12lに加熱溶解し、これを酸処理ゼラチン3500g、カチオンポリマー(P−1)、サポニン50%水溶液・6,000mlを含有する水溶液65lに添加混合して三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで乳化分散し、減圧で酢酸エチルを除去した後全量を100lに仕上げた。
【0119】
「マット剤分散液−1の調製」
総研科学株式会社製のメタクリル酸エステル系マット剤MX−1500Hの156gを前記PVA235を3g含有する純水7l中に添加し、高速ホモジナイザーで分散し全量を7.8lに仕上げた。
【0120】
「塗布液の調製」
第1層、第2層、第3層の塗布液を以下の手順で調製した。
【0121】
第1層用塗布液:
シリカ分散液−2の600mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0122】
【0123】
第2層用塗布液:
シリカ分散液−2の640mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0124】
【0125】
第3層用塗布液:
シリカ分散液−2の650mlに40℃で撹拌しながら、以下の添加剤を順次混合した。
【0126】
【0127】
上記のようにして得られた塗布液を、下記のフィルターで濾過した。
【0128】
第1層と第2層:東洋濾紙株式会社製TCP10で2段
第3層 :東洋濾紙株式会社製TCP30で2段
ついで実施例1で使用したポリオレフィンで両面を被覆した支持体に、第1層(50μm)、第2層(100μm)、第3層(50μm)の順になるように各層を塗布した。かっこ内はそれぞれの湿潤膜厚を示し、第1層〜第3層は同時塗布した。
【0129】
塗布はそれぞれの塗布液を40℃で3層式スライドホッパーで塗布を行い、塗布直後に0℃に保たれた冷却ゾーンで20秒間冷却した後、20〜30℃の風で60秒間、45℃の風で60秒間、50℃の風で60秒間順次乾燥して記録用紙31〜44を得た。
【0130】
得られた記録用紙は次いで実施例1と同様にして色素残存率(耐光性)を評価した。
【0131】
以上の経過および結果を表2に示す。
【0132】
【表2】
【0133】
表2の結果から明らかなように、インク吸収層が空隙構造である場合においても、退色防止剤を併用した記録用紙39〜44はそれぞれ単独で使用した場合よりもはるかに高い耐光性を有していることがわかる。
【0134】
以上の如く本発明によれば、インクジェットで記録した色素画像の光に対する褪色性が改善されたインクジェット記録用紙得られる。
【0135】
【発明の効果】
本発明により、インクジェットで記録された画像の耐光性を改良することができた。
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