JP3757015B2 - パック詰めおはぎ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、皮部分と身部分をそれぞれ別個にパック詰めするようにしたおはぎに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
おはぎと同様に、日本人の嗜好に適って愛好され続けて来た最中は、時間の経過と共に皮が湿って来て、折角のパリッとした歯ごたえが損なわれてしまう難点があった。
そこで、皮と餡とを別々にパックして販売し、食べる時に、皮の中に餡を詰める方法が考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
“おはぎ”に就いても、店頭で販売されるものは、時間が経つに連れて、砂糖を含んだ水気がおはぎの底に溜まって来て、食味、風味、外観が損われ、著しく商品価値が下がってしまう問題があった。
そこで、店頭販売されるおはぎに就いては、上記の最中と同様に、皮部分と身部分を別々にパック詰して売ることが考えられるが、いざ開封して食べようとする時に、身部分を皮部分でくるむのに困惑することになる。
【0004】
そこで、本発明は、皮部分と身部分とを夫々別個にパック詰し、食べる直前に、身部分に皮部分を容易・迅速に、且つ、手を汚さずに被せられる様にしたおはぎを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明のパック詰めおはぎは、次の手段を採った。すなわち、ご飯からなる身部分と餡からなる皮部分とからなるおはぎ、または餡からなる身部分とご飯からなる皮部分とからなるおはぎであって、該皮部分は、1つずつ該身部分を包み込み易いように偏平に延ばし、包込用の柔軟性に富むシート材に載せた状態で、一方、該身部分は、1つずつ丸めた状態で、それぞれ一つの容器内に別個に収めたことを特徴としている。
皮部分は、請求項2に記載のように、周縁部の複数箇所に、身部分の包み込みを容易にする切欠部を設けるとよい。また、シート材は、請求項3に記載のように、その周縁部が皮部分の外周りにゆとりをもってはみ出す大きさにするとよい。さらに、身部分及び皮部分を夫々収納する容器は、請求項4に記載のように、冷凍保存に適したものが望ましい。
【0006】
このように構成したパック詰めおはぎは、食べる直前に(冷凍保存した場合は解凍して)それぞれ容器を開封して身部分と皮部分を取り出し、シート材の上に載っている皮部分の真ん中に身部分を載せる。そして、茶巾絞りの要領でシート材の周縁部を摘み上げ、シート材毎皮部分で身部分を包み込んで捻る。そして、適宜に整形してからシート材を剥がせばよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による販売用のおはぎの具体的な構成の一例を、図面を参照しながら説明する。図5の(d)に断面図として示した様に、おはぎAは、ご飯を丸めた身部分1を、皮部分2としての餡で包み込んでいる。
【0008】
身部分1は、図1,図2に示した様に、1つずつ丸めた状態で、周知の構造のプラスチック製の容器3に収納されている。
【0009】
そして、皮部分2は、図3,4に示した様に、身部分1を包み込み易い様に偏平に延ばした状態で、プラスチック製の容器4に1つずつ収められている。
皮部分2の周縁部には、等間隔を隔てた4箇所に切欠部2aを設けて、身部分1を包み込み易くしている。
【0010】
容器4は、剛性のあるプラスチックシートで作られており、皮部分2を収める凹み状の収容部4aを設けている。収容部4aには、図4に示した様に、おはぎAを包み込んで余りある大きさの、柔軟性に富んだシート材5を被せたうえ、このシート材5の上に皮部分2を載せている。収容部4aより面積の広いシート材5の周縁部は、収容部4aの外周りにはみ出させている。
【0011】
容器4の上面は、プラスチックフィルム製の蓋6で、剥離可能に気密にシールしている。容器3及び容器4の素材と構造は、身部分1及び皮部分2を夫々冷凍保存するのに適したものを使用している。
【0012】
次に、夫々パック詰めされている身部分1と皮部分2とから、おはぎAを作る方法に就いて、図5を参照しながら説明する。先ず、身部分1の容器3と皮部分2の容器4を夫々開封する。なお、冷凍保存されている場合は解凍後に開封する。
【0013】
そして、図の(a)に示した様に、開封した容器4の中に収まっている皮部分2の真ん中に、身部分1を載せる。
この状態で、皮部分2の外周りにはみ出ているシート材5の周縁部を、丁度、荼巾絞りの要領で摘み上げて、図の(b)に示した様に束ねて捻ると、皮部分2の前述した形状からして、身部分1の外周りの全面に略均等の厚さで皮部分2を被せることが出来る。
続いて、捻り力を幾分強めると、皮部分2が身部分の外周りに密着する。
【0014】
そこで、シート材5に包まれたままのおはぎAを、両手の平の間に挟み込めば、図の(c)に示した様に、その外形を俵形その他の好みの形に容易に整形出来る。
【0015】
この整形を終えたら、図の(d)及び(e)に示した様に、シート材5を剥がしながら、おはぎAを逆さ向きにして、皿7に載せればよい。
もっとも、行楽地等に出向いた時等に、皿に移さずに、そのまま食べる場合には、シート材5を半ば剥がした状態で、シート材5毎おはぎを摘まめば、作り始めから食べ終わる迄、全く手を汚さずに済むので、すこぶる具合が良い。
【0016】
上記では、身部分1をご飯、皮部分2を餡としたもので説明したが、身部分1を餡、皮部分2をご飯とした場合も同様である。なお、皮部分2が、ご飯の場合には、その上にまぶす黄粉、胡麻、青海苔等を封入したパックを、別個に用意して置く。また、行楽地等に出掛けた時には、空になった容器4を、黄粉等の受け皿代わりに利用できる。
【0017】
尚、上記実施例の細部の構成は、様々に変更が可能である。
例えば、皮部分2は、深めの容器4に複数枚重ねて収めてもよい。その場合には、個々の皮部分2の表面に離型性のあるシート材を被せて置けば、その直上のシート材5に、下側の皮部分2がくっ付かなくて済む。
或は、複数個の容器4を帯状に連続させた状態で製造してもよい。
【0018】
又、皮部分2に設ける切欠部2aの形・数・配置は、その素材の種類や厚み等に応じて、最も包み込み易い様に適宜に変えればよい。
そして、身部分1及び皮部分2の素材は、上記実施例に示したものに限られず、工夫次第で様々な素材の組合わせが可能である。
【0019】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパック詰めおはぎは、皮部分を1つずつ偏平に延ばして柔軟性に富むシート材に載せた状態とするとともに、身部分を1つずつ丸めた状態として、それぞれ一つの容器内に別個に収めたので、以下のような効果がある。
(a) 身部分と皮部分とは、夫々別個にパック詰めされているので、夫々の製造からかなり時間が経っても、身と皮の相互間の水分の移行や、水分の蒸散等によって食味や外観が悪くなる虞れがなく、作り立ての最良の食味を味わえる。
(b) 身部分に皮部分を被せる作業は、子供でも、手を全く汚さずに、上手に手早く行える。
(c) 行楽地等で、パックを開封し、おはぎを作って直ぐ食べる時には、半ば剥がした状態のシート材毎おはぎを摘まめば、手を汚さなくて済み、受皿や箸が不要になる。
(d) 皮部分の空になった容器は、必要に応じて、受け皿代わりに便利に使える。
(e) 夫々別個にパック詰されている身部分及び皮部分を、冷凍保存して置けば、食べたい時に解凍して、いつでも作り立ての味を味わえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、身部分をパック詰した状態を、一部を破断して示す部分平面図である。
【図2】同上、図1のX−X線に沿う縦断面図である。
【図3】同上、皮部分を収めた容器の部分破断平面図である。
【図4】同上、図3のY−Y線に沿う縦断面図である。
【図5】同上、おはぎを作る手順の説明図である。
【符号の説明】
A おはぎ
1 身部分
2 皮部分
2a 切欠部
3 容器
4 容器
4a 収容部
5 シート材
6 蓋
7 皿
Claims (4)
- ご飯からなる身部分と餡からなる皮部分とからなるおはぎ、または餡からなる身部分とご飯からなる皮部分とからなるおはぎであって、該皮部分は、1つずつ該身部分を包み込み易いように偏平に延ばし、包込用の柔軟性に富むシート材に載せた状態で、一方、該身部分は、1つずつ丸めた状態で、それぞれ一つの容器内に別個に収めたことを特徴とするパック詰めおはぎ。
- 前記皮部分は、前記身部分の包み込みを容易にするため、周縁部の複数箇所に切欠部を設けたことを特徴とする請求項1記載のパック詰めおはぎ。
- 前記シート材は、その周縁部が前記皮部分の外周りにゆとりをもってはみ出す大きさにしたことを特徴とする請求項1記載のパック詰めおはぎ。
- 前記身部分及び皮部分を収納する容器は、冷凍保存に適したものであることを特徴とする請求項1記載のパック詰めおはぎ。
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1997
- 1997-02-05 JP JP02277697A patent/JP3757015B2/ja not_active Expired - Fee Related
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