JP3756812B2 - 芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよびそれを用いた芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよびそれを用いた芳香族ポリカーボネートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族ポリカーボネートプレポリマー、その芳香族ポリカーボネートプレポリマーから得られる圧縮粒状成形体、その製造方法、およびその圧縮粒状成形体から高重合度芳香族ポリカーボネートを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカーボネートは、透明性、耐熱性、機械物性に優れた材料として従来よりCD(コンパクトディスク)、光ディスク、レンズなどの光学用途やエンジニアリングプラスチックとして自動車分野、電気電子分野、各種容器等さまざまな分野で利用されている。
【0003】
かかる芳香族ポリカーボネートの製造方法としては従来よりホスゲンと芳香族ジヒドロキシ化合物を、水及び水と混合しない溶剤中で重合させる界面重合法、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合性化合物とをエステル交換触媒の存在下に加熱溶融反応させる溶融重縮合法などが利用されている。
【0004】
一方、低分子量非晶性の芳香族ポリカーボネート(これらは以下芳香族ポリカーボネートのオリゴマーと称することがある)を結晶化させた後、これを減圧下または常圧下かつ不活性ガス流通下において固相で重合させて高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造する方法もよく知られている。例えば、特開平1−158033号公報、特開平3―223330号公報では、芳香族ポリカーボネートプレポリマーを固相重合によって高重合度化する技術が開示されている。これらには、有機溶剤等を使用して低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーを結晶化させることに関する一般的な記載がある。このように溶融重縮合と固相重合とを組み合わせる方法は、色相、成型性が良好な高分子量(高重合度)の芳香族ポリカーボネートが得られるという利点がある。また低分子量の芳香族ポリカーボネート溶融物に剪断をかけて結晶化させる方法がWO98/45351に開示されている。
【0005】
しかしながら、こうした低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーの結晶化方法は工業的な利用には未だ問題を有しているのが現状である。すなわち溶剤結晶化による方法は別途結晶化に使用される溶媒の回収プロセスが必要になるため設備が大掛かりになる。さらに結晶化に使用する溶媒は通常、同時に芳香族ポリカーボネートプレポリマーにクラックを起こすことが多いため、結晶化工程において微粉末が生じこれが原因となる工程トラブルが発生しやすい問題がある。また加熱結晶化法は単に一定温度で芳香族ポリカーボネートオリゴマーを保持するだけであるが結晶化には最短でも一時間程度の保持が必要であり、生産性が悪いといった問題点を有する。一方剪断をかけ結晶化させる方法は短時間に結晶化させることができるが、こうして結晶化させた芳香族ポリカーボネートプレポリマーをそのまま固相重合にかけても重合時間が多大にかかるため好ましくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上述のような問題を解消し、固相重合時間の短縮を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、次の構成を有する。
【0008】
第1に、主たる繰り返し単位が下記式(1)
【0009】
【化2】
Figure 0003756812
【0010】
[上記式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。]
で表わされ、結晶化度1〜60%、固有粘度[η]0.1〜0.30であり、かつ結晶サイズD(オングストローム=10-10m)が下記数式(2)
80<D<330−800×[η] (2)
を満たすことを特徴とする芳香族ポリカーボネートプレポリマー。
【0011】
第2に上記式(1)で表わされる、結晶化度1〜60%、固有粘度[η]0.1〜0.30である芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕したものを圧縮成形し、比表面積が0.001〜0.2m2/g未満、嵩密度が0.1〜1.3g/ccの圧縮粒状成形体。第3には該圧縮粒状成形体の製造方法。
【0012】
第4に第1または第2の芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を、該芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体の融点より低い温度で減圧下、または常圧下かつ不活性ガス気流下にて、加熱し高重合度化することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法についてである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳細に説明する。
(芳香族ポリカーボネートプレポリマー)
本発明で用いられる芳香族ポリカーボネートプレポリマーは主たる繰り返し単位が下記式(1)
【0014】
【化3】
Figure 0003756812
【0015】
[上記式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。]
で表される。
【0016】
上記式(1)中、R1,R2,R3,およびR4は具体的には水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。Wは具体的にはエチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、1−フェニル−1−エチリデン基、2−フェニル−2−プロピリデン基等の炭素数2〜15アルキリデン基;メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基等の炭素数1〜15のアルキレン基;シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等の炭素数3〜15のシクロアルキリデン基;1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等の炭素数3〜15のシクロアルキレン基;m−ジイソピロピリデンフェニレン基、p−ジイソピロピリデンフェニレン基等の炭素数8〜20のアルキレン−アリーレン−アルキレン基;エーテル基、スルホキシド基、スルフィド基、スルホン基などが挙げられる。
【0017】
なお本発明において主たる繰り返し単位とは全繰り返し単位のうち80モル%以上のことを表している。
【0018】
また本発明の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度[η]は0.1〜0.30である。好ましくは0.12〜0.25、より好ましくは0.15〜0.20のものが使用される。ここで言う固有粘度[η]は、ジクロロメタン溶液にて温度20℃で測定した粘度から算出される値である。本発明で使用する芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度[η]が上記範囲より低いと、固相重合反応を実施するのに十分に高い融点を有する芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得ることが困難である、または固相重合反応時に生成する揮発成分が多くなりすぎるなどの問題があるので好ましくない。一方固有粘度[η]が上記範囲を超えると、本発明の固相重合速度が速くなる効果が表れず、目的とする固有粘度の芳香族ポリカーボネートの製造に時間がかかりすぎ、場合によって着色、ゲル状異物等が生じるため、好ましくない。
【0019】
また本発明の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶化度は1〜60%である。結晶化度が1%未満では固相重合中に芳香族ポリカーボネートプレポリマー同士が融着する可能性が高くなり好ましくなく、結晶化度が60%を超えるものは製造が実質的に困難である。結晶化度は15〜50%が好ましく、より好ましくは20〜40%である。
【0020】
さらに本発明における芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶サイズD(オングストローム=10-10m)を規定することを特徴とする。我々は固相重合速度が遅い問題を解決するために、結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーについて、鋭意研究した結果、一旦大きな結晶サイズを有する芳香族ポリカーボネートプレポリマーに圧縮圧力を印加するなどの処置を施すと容易に結晶サイズを制御できることを見出した。驚くことにこのように結晶サイズを減少させてやる事により重合速度が著しく増加し、固相重合時間が著しく短縮されることが判明した。結晶サイズが固相重合速度に影響を与えるメカニズムは解明されていないが、以下のように推察することができる。芳香族ポリカーボネートプレポリマー中では結晶領域中より非晶領域中のほうがフェノールをはじめとする留出物が拡散しやすいと考えられる。すると結晶サイズが大きい結晶領域があると、この状態では大きい結晶領域を回り込むように留出物が拡散していくので留出物の留出速度が遅くなり、結果的に重合速度が遅くなる。一方結晶サイズが小さいと留出物が大きな結晶領域を迂回せずに、芳香族ポリカーボネートプレポリマー中を効果的に拡散していくためと思われる。
【0021】
結晶サイズDは公知の方法で測定することができるが、好ましくは広角X線回折法で測定し、反射法を用いて得られたものである。結晶サイズD(オングストローム=10-10m)は式(4)
D=(K×λ)/(β×cosθ) (4)
(上記数式中、K=1.0(定数)、λ=1.542オングストローム、β=半値幅(rad)、θ=ブラック角を表す。)
を用いて求められ、下記式(2)
80<D<330−800×[η] (2)
の範囲を満足するものである。好ましくは結晶サイズD(オングストローム=10-10m)が下記数式(3)
100<D<330-800×[η] (3)
を満たすものである。結晶サイズD(オングストローム=10-10m)が上記式(2)の範囲より大きいと固相重合時間が短くなる効果が表れないので好ましくない。
【0022】
逆に上記式(2)の範囲より小さいものは貧溶媒に浸漬させて結晶化させる方法等によって得られたものであることが考えられる。われわれの得た知見によると、溶媒結晶化法によって得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶サイズは加熱結晶化法、加熱剪断結晶化法によって得られるそれと比較すると、時には0.4倍〜0.5倍以下の小さい値を示すこともある。
【0023】
なお本発明における芳香族ポリカーボネートプレポリマーの形態は特に限定はしないが、例えば粉末状のものなどが挙げられる。
(圧縮粒状成形体)
本発明においては上記の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕後、圧縮成形を行い、比表面積が0.001〜0.2m2/g未満、嵩密度が0.1〜1.3g/ccである圧縮粒状成形体も好ましい態様の一つとして挙げられる。
【0024】
また本発明における圧縮粒状成形体は結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕して得られた粉体、粒状物を用いるが、該粉体、粒状物とは結晶化した芳香族ポリカーボネートプレポリマーを公知の粉砕方法によって細かくしたものであれば特に限定しない。この中には後述する圧縮粒状成形体を一旦成形し、これを再び粉砕化したものを含んでいても構わない。必要に応じて該粉体、粒状物を篩にかけて一定の粒径範囲になるように分級したものを用いても構わない。
【0025】
その後該粉体、粒状物は圧縮成形を行うことにより圧縮粒状成形体を得ることができる。圧縮成形とは具体的には上記粉体、粒状物を加圧又は押出し加工等の圧縮を伴う加工を行い成形して得られたものをあらわす。該圧縮粒状成形体は一定の形状に成形をしたものが好ましく用いられるが、形状が一定でなくても構わない。その形状について特に制限はないが例えばペレット、または顆粒等の形状にしたものが好ましい。
【0026】
該粉体、粒状物の平均粒子径は10mm以下の範囲であることが好ましい。粒子径が大きいと十分に圧縮圧力をかけることができず、十分な機械的強度を有した圧縮粒状成形体を得ることができない。逆に小さすぎると空気を含みやすく成形不良、強度不足の原因になる。好ましくは0.1mm〜8mmである。さらに好ましくは0.2mm〜1mmである。また該粉体、粒状物中において0.1mm以下の粉体が50wt%以下であることが好ましい。0.1mm以下の粉体が50wt%より多いと微粉末が原因となるトラブルが生じ、ロスとなるので好ましくない。より好ましくは30wt%以下、特に好ましくは20wt%以下である。微粉末が原因となるトラブルとは具体的には、閉塞、磨耗、偏析、付着・凝集、粉塵飛散、フラッシングなどである。微粉末のトラブルで生じやすい閉塞は供給・排出、貯蔵、輸送時に、磨耗は輸送、粉砕時に、偏析は貯蔵、付着・凝集は輸送、供給・排出、集塵、粉砕時に、粉塵飛散は集塵時に、フラッシングは供給・排出時に生じる。また特に微粉末が伴うと、固相重合プロセスにおいては不活性ガスにより該微粉末が舞って微粉末の滞留時間が長くなり樹脂の色相や組成に影響を与え樹脂の品質に悪影響を及ぼす。さらに微粉末量が多いと、固相重合中に芳香族ポリカーボネートプレポリマー同士の融着、固相重合用反応容器への芳香族ポリカーボネートプレポリマーの融着があり好ましくない。
【0027】
本発明の圧縮粒状成形体の比表面積は0.001〜0.2m2/g未満であることが好ましい。0.001m2/gより小さいと固相重合速度が極端に低下して好ましくない。本発明では固相重合の際には特開平3−223330号公報のような大きな比表面積を必ずしも必要としない。このような大きな比表面積を有する芳香族ポリカーボネートプレポリマーを達成するには多孔性にするなどの複雑なプロセスを必要とする。また先述の微粉末の問題も発生しやすい。本発明の好ましい比表面積の範囲は、0.001〜0.19m2/gであり、より好ましくは0.005〜0.17m2/g、最も好ましいのは0.05〜0.15m2/gの範囲である。比表面積をこの範囲に保つことによって本発明の圧縮粒状成形体を得ることができる。なおこの比表面積の値はBET法によりKrガスを用いて測定したものである。
【0028】
本発明の圧縮粒状成形体の嵩密度は0.1〜1.3g/ccの範囲が好ましい。0.1g/cc未満の圧縮粒状成形体は後述する比表面積が小さいため固相重合速度が速くなる効果が表れず好ましくない。また1.3g/ccを超える圧縮粒状成形体は微粉末が発生しやすい。より好ましくは0.4〜1.2g/ccの範囲であり、更に好ましいのは0.6〜1.2g/ccの範囲である。
【0029】
該圧縮粒状成形体の形状はすべて一定の形状に統一されていても、そうでなくても構わない。その形状については特に限定はないが、通常ペレット状、球状、円柱状、円板状、多角柱状、立方体状、直方体状、円筒状、レンズ状等が具体的に挙げられる。
【0030】
さらに該圧縮粒状成形体の結晶サイズは上記式(2)で表される範囲内にあることが好ましく、更に好ましくは上記式(3)で表される範囲内である。
(芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよび圧縮粒状成形体の製造方法)
次に本発明の芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよび圧縮粒状成形体の製造方法について説明する。本発明で使用する芳香族ポリカーボネートプレポリマーは芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合性化合物とをエステル交換触媒を用いて溶融重縮合して製造するのが好ましい。該芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールAと略す。)、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等およびその芳香環に例えばアルキル基、アリール基等が置換されたものがあげられる。これらは単独で用いても2種以上併用しても良い。なかでもビスフェノールAが最も好ましく用いられる。
【0031】
また、該カーボネート結合性化合物としては炭酸ジエステルやハロゲン化カルボニル等が挙げられる。さらに具体的にはジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ホスゲン等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上併用しても良い。なかでもジフェニルカーボネートが最も好ましく用いられる。
【0032】
また該エステル交換触媒としては、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、チタン系化合物、錫系化合物、ゲルマニウム系化合物等の金属含有化合物と、含窒素塩基性化合物、含燐塩基性化合物等を挙げることができる。
【0033】
具体的にはアルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酢酸リチウム、硝酸ルビジウム、亜硝酸ルビジウム、亜硫酸ナトリウム、シアン酸カリウム、チオシアン酸セシウム、チオシアン酸リチウム、カプロン酸ナトリウム、ラウリン酸リチウム、ステアリン酸ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、リン酸水素ジナトリウム、ビスフェノールAのジナトリウム塩、ジカリウム塩、ジリチウム塩、モノナトリウム塩、モノカリウム塩、ナトリウムカリウム塩、ナトリウムリチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
【0034】
アルカリ土類金属化合物としては水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ビスフェノールAのマグネシウム塩、ビスフェノールAのカルシウム塩が挙げられる。
【0035】
チタン系化合物としてはテトラフェノキシチタン、ブトキシトリフェノキシチタン、ジブトキシジフェノキシチタン、テトラブチルチタン等が挙げられる。錫系化合物としては、酢酸第一錫、ジ−n−ブチル錫ジアセテート、ジ−n−ブチル錫ジラウレートが挙げられ、ゲルマニウム系化合物としては、酸化ゲルマニウムが挙げられる。
【0036】
また含窒素塩基性化合物としては
(a)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4NOH)、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(Ph−CH2(Me)3NOH)等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有するアンモニウムヒドロキシド類;
(b)テトラメチルアンモニウムアセテート、ベンジルトリメチルアンモニウム安息香酸塩等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有する塩基性アンモニウム塩;
(c)トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン等の第三級アミン;および
(d)テトラメチルアンモニウムボロハイドライド(Me4NBH4)、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBPh4)等を挙げることができる。
【0037】
また含燐塩基性化合物としては、
(a)テトラメチルホスホニウムヒドロキシド(Me4POH)、テトラエチルホスホニウムヒドロキシド(Et4POH)、ベンジルトリメチルホスホニウムヒドロキシド(Ph−CH2(Me)3POH)等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有するホスホニウムヒドロキシド類;及び
(b)テトラメチルホスホニウムボロハイドライド(Me4PBH4)、テトラブチルホスホニウムボロハイドライド(Bu4PBH4)等を挙げることができる。
【0038】
これらのエスエル交換触媒は単独で用いても2種以上併用しても良い。さらにこれらのエステル交換触媒としては、上記の如きアルカリ金属化合物、含窒素塩基性化合物、含燐塩基性化合物若しくはこれらを併用する触媒系が好ましく使用できるが、これらの金属化合物は、カーボネート結合を分解する能力もまた有するため、重合反応速度の触媒能をできうる限り保持しつつ、その使用量を抑えることが好ましい。該アルカリ金属化合物としては原子番号の大きいRb、Csを含む触媒系がより好ましく選ぶことができる。
【0039】
この目的を達成するためには、上記の金属化合物触媒のうちアルカリ金属化合物を使用し、さらに含窒素塩基性化合物及び/又は含燐塩基性化合物を併用し、アルカリ金属元素の使用量を芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-8〜5×10-5モルの範囲になるように使用することが好ましい。より好ましくは5×10-8〜3×10-6モル、特に好ましくは7×10-8〜2×10-6モルである。さらに含窒素塩基性化合物及び含燐塩基性化合物の使用量は芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-5〜5×10-3モルの範囲になるように使用することが好ましい。より好ましくは2×10-5〜5×10-4モル、特に好ましくは5×10-5〜5×10-4モルである。
【0040】
上記範囲を逸脱すると、得られる芳香族ポリカーボネートの諸物性に悪影響を及ぼしたり、またエステル交換反応が十分に進行せず、後に実施する固相重合工程で高分子量の芳香族ポリカーボネートが得られないことがある。
【0041】
溶融重縮合法の手法を次に説明する。この場合の重合原料仕込みモル比としては、重合反応装置の形式や大きさ等にも多少依存するが、炭酸ジエステル/芳香族ジヒドロキシ化合物のモル比として概略1.07/1〜0.9/1である。更にこれらの混合物を常圧または減圧不活性ガス雰囲気下で加熱しながら攪拌して、生成するアルコールまたは芳香族モノヒドロキシ化合物を留出させることで行われる。その反応温度は生成物の沸点等により異なるが、反応により生成するアルコールまたは芳香族モノヒドロキシ化合物を除去するため通常120〜350℃の範囲であり、良好な物性を有する芳香族ポリカーボネートを得るために好ましくは180〜280℃の範囲であり、さらに好ましくは、250〜270℃の範囲である。反応装置の内圧は、好ましくは26.6kPa(200mmHg)以下であり、より好ましくは13.3kPa(100mmHg)以下である。必要に応じて内部にごく微量の不活性ガスを流通させて反応装置内の気相中の留出成分濃度を減少させる方法も好ましく採用できる。反応時間はおおよそ30分〜10時間である。
【0042】
また界面重合法にて製造する場合は、芳香族ジヒドロキシ化合物を水に溶解しジクロロメタンなどの有機溶媒と接触させ、さらに分子量調節剤の存在下、代表的なハロゲン化カルボニルであるホスゲンを吹き込むことにより製造できる。触媒として3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、含窒素複素環化合物及びその塩、イミノエーテル及びその塩、アミド基を有する化合物等が使用される。界面重合法では反応の際に生じる塩酸などのハロゲン化水素の捕捉剤として多量のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属が使用される。そのため製造後の芳香族ポリカーボネートオリゴマー中に、こうした不純物が残留しないように充分な洗浄や精製を行うことが好ましい。
【0043】
これらの方法で製造した芳香族ポリカーボネートオリゴマーは以下に説明する結晶化方法、固相重合方法を効率よく行うために前述のように固有粘度[η]が0.1〜0.30と比較的低分子量になるように製造するのが好ましい。
【0044】
つぎに得られた芳香族ポリカーボネートオリゴマーの結晶化方法について説明する。上述のような方法により得られた芳香族ポリカーボネートオリゴマーは通常非晶性であり、本発明の結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよび圧縮粒状成形体を得るには、これを結晶化させる工程を次に実施する。その結晶化方法については1)結晶化溶媒を使用して結晶化する方法、2)ガラス転移温度以上融点以下の温度に加熱保持して結晶化させる加熱結晶化による方法、3)剪断付与によって芳香族ポリカーボネートオリゴマーを結晶化させる方法が特開平3−223330号公報、WO98/45351に開示されている。結晶化溶媒を使用した結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの一般的な製造方法の問題は微粉末が多量に発生することである。すなわち溶媒の種類によっては溶媒が芳香族ポリカーボネートオリゴマーに接触した個所は素早く結晶化が進行し、結晶部が剥がれ落ちることにより微粉末が発生する。このような場合、得られる芳香族ポリカーボネートプレポリマーの粉体の粒子径を制御することは極めて困難であり、このような状態で固相重合を行うと微粉末が舞い均一な重合物を得ることができないばかりか、結晶化物同士の融着が発生し好ましくない。ゆえに結晶化溶媒を用いる際にはその溶媒の選択が重要である。
【0045】
一方加熱結晶化による方法は、温度一定にして保持することによる方法であり極めて簡単な操作で結晶化できる。その中で本発明の結晶サイズの範囲を達成するには融点に近い温度で加熱処理を行うことが好ましい。例えばビスフェノールAを重縮合して得られる芳香族ポリカーボネートオリゴマーにおいては100〜190℃が好ましく、より好ましくは150〜190℃である。さらにこの条件下で1時間から30時間加熱処理を行うことが好ましい。加熱処理時間は1時間から30時間の間が好ましい。一方ビスフェノールAを重縮合して得られる芳香族ポリカーボネートオリゴマーにおいては200℃で長時間加熱処理すると上記式(1)の数式の範囲外の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得られる。剪断付与によって結晶化させる方法は加熱結晶化による方法と比較して結晶化時間を大幅に短縮できるといった点が長所である。剪断を与えるには公知の手法を取ることができるが、1軸押し出し機または2軸押し出し機内で付与する方法が好ましく挙げられる。剪断付与する方法は加熱処理を併用して行うことにより、芳香族ポリカーボネートオリゴマーが流動状態で実施するのが好ましい。さらに好ましくは150℃以上融点以下の温度範囲で加熱処理を行いながら剪断を付与する方法、より好ましくは180℃以上200℃以下の温度範囲で加熱処理を行いながら剪断処理を行う方法である。このなかで、加熱処理を行いながら剪断処理を行い、結晶化させる方法においても、加熱処理温度を比較的高めに設定することで結晶サイズの大きな芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造することができる。これら結晶化方法の中で流動状態において剪断処理することによって結晶化する加熱剪断結晶化方法、または熱を加えることによって結晶化する加熱結晶化方法が好ましく採用される。
【0046】
また本発明の圧縮粒状成形体の製造は圧縮圧力が1MPа〜700MPаの範囲で行われる。1MPaより小さいと圧縮粒状成形体を輸送、供給・排出時に多量に微粉末を伴い好ましくない。逆に700MPaより大きいと圧縮成形器と芳香族ポリカーボネートプレポリマーの摩擦熱によって成形体が溶融しやすく、成形不良を引き起こしやすい。好ましい圧縮圧力は10MPa〜500MPaである。さらに好ましくは20MPa〜200MPaである。またこの圧縮圧力および圧力をかける回数を適切に制御することでの結晶サイズを上述の適切な範囲にすることができる。圧縮圧力をより大きく、若しくは圧力をかける回数を増やすことにより結晶サイズの小さい圧縮粒状成形体を製造することができる。このようにして本発明の芳香族ポリカーボネートプレポリマーおよび圧縮粒状成形体を得ることができる。
【0047】
さらに上記の方法にしたがって作成された圧縮粒状成形体の結晶サイズの大きさは圧縮前の結晶サイズ(а)と圧縮後の結晶サイズ(b)の変化率(b)/(a)が0.4〜1倍であることが好ましい。より好ましくは0.5〜0.9倍、より好ましくは0.65〜0.8倍である。この変化率がこの範囲よりも小さい場合は十分な強度を有した圧縮粒状成形体ができないばかりでなく、固相重合速度も遅く好ましくない。逆にこの変化率がこの範囲より大きな場合は、より大きな圧縮圧力を印加するか、圧縮回数を増加させた場合が考えられるが、コストおよびエネルギーが多大になる点から好ましくない。
(固相重合)
次にこのようにして製造した芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を使用して固相重合反応を進めることができる。固相重合反応は固体状態を維持できるように、結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体の融点以下の温度で、減圧下、または常圧下かつ不活性ガス気流下にて加熱されることによって重合反応を行うことが好ましい。そうして高分子量化し、固有粘度[η]が0.30〜1.0の所望分子量を有する高分子量の芳香族ポリカーボネートとなる。
【0048】
常圧下での重合は前述のとおり不活性ガス気流下で行われることが好ましい。固相重合槽に流通させる不活性ガスの種類としては、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素ガス等を例示できる。さらに不活性ガスを流通させる方式には特に制限はないが、下部に芳香族ポリカーボネートの抜き出し口、不活性ガス流通管及び不活性ガス噴出口を備え、上部に冷却管及び原料流通管を備えた縦型反応装置を用いて行うのが好ましい。温度調節装置で不活性ガスの温度を、芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状性形態の融点以下に制御後、該反応装置に流通させる方法が好ましい。不活性ガスは通常固相重合の反応当初から反応終了まで流通させる。該不活性ガスは芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体に直接吹き込むように供給するのが好ましい。通常、温度140〜350℃の不活性ガスを該芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体1Kgあたり0.1NL/分以上の流量で、流通させることによって実施される。上記の不活性ガスの温度範囲内でも145〜330℃が更に好ましく、150〜300℃が特に好ましい。例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジフェニルカーボネートとを溶融重縮合して芳香族ポリカーボネートを製造する場合、150〜300℃の不活性ガスを流通させることが好ましく、160〜280℃が特に好ましい。
【0049】
固相重合温度としては先述の不活性ガスの温度がそのまま固相重合の温度となり、140〜350℃程度が適当である。固相重合温度は高い方が重合速度の点では好ましいが、芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体の融着を防ぐため、該芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体の融点より低い温度で実施する必要がある。また、重合度の上昇と共に、結晶化物の融点も上昇するため、融点の上昇に伴い順次固相重合温度を上昇する方法も好ましく用いられる。
【0050】
また不活性ガスの流量は、芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体1Kgあたり0.1NL/分以上100NL/分以下が好ましく、特に1〜50NL/分が特に好ましい。流通量が上記範囲より小さい場合、固相重合反応の進行が遅くなり、重合時間が長くなり好ましくない。流通量が上記範囲より大きい場合、熱エネルギーコストが高くなり好ましくない。
【0051】
本発明では固相重合槽に流通する不活性ガス流量と、芳香族ポリカーボネートの溶融重縮合槽に流通される不活性ガス流量は必ずしも同量である必要はない。2基以上で並列実施されている固相重合槽から排出される不活性ガスを低分子量芳香族ポリカーボネートの溶融重縮合槽に導入してもよく、またこれを再び固相重合槽に導入する方法も好ましい。その際には、不活性ガス中に気体状の反応留出物が含まれているので、これをある一定量以下まで除去した上で導入する方法が好ましく採用できる。さらに固相重合槽から排出した不活性ガスを一部別用途に使用してもよい。このようにして芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を使用して固相重合反応を進めるが、固相重合工程から排出される不活性ガスは多くの場合上記の温度範囲内にあるので、そのまま溶融重縮合工程に使用できる。また必要に応じて不活性ガスの温度調整をした上で溶融重縮合工程に供給してもよい。なお、固相重合槽からの不活性ガス排出量と溶融重縮合槽に供給する不活性ガス量とがバランスせず、固相重合で排出されるガス量が過剰に場合は、過剰分を他の用途に利用してもよく、ガス量が不足する場合は、排出ガスに新たな不活性ガスを補充して溶融重縮合工程に供給すればよい。
【0052】
固相重合に要する時間は、通常、数時間〜数十時間が採用される。重合時間が長すぎると固相重合に使用する装置が大掛かりになり、設備製造コストの点で好ましくない。固相重合中に、芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を機械的に攪拌するか、あるいは気体流により攪拌してもよい。
【0053】
本発明において使用される固相重合槽の形式について特に制限はないが、下部に不活性ガス導入部を有し上部に不活性ガス排出部を有する縦型反応装置、回転式の反応装置等を好ましい形態として例示できる。
【0054】
また減圧下で固相重合を行う場合は低分子量の芳香族ポリカーボネートを製造する時と同様に不活性ガス雰囲気の減圧下あるいはごく微量の不活性ガス気流下で重合を行うのが好ましい。圧力は低いほど、重合の効率は高いが、実用的な範囲を考慮すると概略1〜30kPa、好ましくは5〜15kPa程度である。この際に芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を機械的にあるいは気体流により撹拌しても良い。反応温度、時間については先述の常圧で重合する際と同様な条件で行うことが好ましく採用できる。
【0055】
以上のごとき固相重合により製造された所望重合度の芳香族ポリカーボネート(以下、「ポリカーボネート樹脂」ということがある)は、色相が良く、ゲル成分も少なく成形性に優れたものとなるが、必要に応じて、末端ヒドロキシ基の封鎖反応や溶融粘度の安定化を行うことができ、その方がポリカーボネート樹脂の成形時の熱安定性や、耐久安定性を向上させる上で好ましい。
【0056】
本発明により製造されるポリカーボネート樹脂は、使用目的により、離型剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤等の各種添加剤、ガラス繊維、鉱物、フィラーといった無機剤、アラミド繊維などの有機剤、または本発明のポリカーボネート樹脂以外のポリマーを混合し樹脂組成物を得ることができる。その樹脂組成物は成形用樹脂、フィルム、繊維等の用途に使用可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば固相重合速度の上昇によって固相重合時間の短縮ができる。また得られた結晶化物を用いた結晶化物を用いた固相での重合反応により品質の良好な高重合度のポリカーボネート樹脂を容易に製造することができ、この樹脂は色相、成形性が良好で、有用な成形品を与える。
【0058】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
【0059】
1)固有粘度[η]
得られた試料をジクロロメタン溶液として、20℃でウベローデ粘度管にて測定した。
【0060】
2)ガラス転移温度(Tg)、融点
示査走査型熱量計(DSC)パーキンエルマーDSC7により、昇温速度20℃/分で測定してガラス転移温度(Tg)、融点を求めた。また、結晶融解のエンタルピー(ΔH)は、結晶融解に対応する部分の面積より算出した。
【0061】
3)結晶化度
結晶化度は、DSC測定によって得られたΔHから、100%結晶化芳香族ポリカーボネートのΔHをジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス;パートB:ポリマー・フィジックス(J.Polym.Sci.:B:Polym.Phys.)1979年第25巻1511〜1517ページを参考にして109.8J/gとして計算した。
【0062】
4)比表面積
比表面積は、日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装置を使用してKrガスを用いて測定し、サンプルの重量で除して求める。
【0063】
5)嵩密度
1000ccの金属製円筒容器に圧縮粒状成形体を入れ、余剰分をすり落として秤量し、内容物の重量W(g)を求め、次式により算出した。
嵩密度(g/cc)=W/1000
【0064】
6)末端基濃度
末端基濃度は日本電子(JEOL)の核磁気共鳴装置(EX270)によってフェニル末端[Ph]に特有のプロトンに関するピークとヒドロキシ末端[OH] に特有のプロトンに関するピークの積算を行った。その後以下の式を用いて算出した。
OH末端基比=[OH]/([OH]+[Ph])×100
【0065】
7)結晶サイズ
結晶サイズは理学電機(X線発生装置:ロータフレックスRU−200B、システム:RAD−rB)の広角X線測定装置を使用した。なお結晶サイズD(オングストローム=10-10m)は反射法で行い以下の式を使用して求めた。
D=(K×λ)/(β×cosθ) (4)
K=1.0
λ=1.542オングストローム
β=半値幅(rad)
θ=ブラック角
【0066】
[参考例1:低分子量芳香族ポリカーボネート合成例1]
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン228重量部、ジフェニルカーボネート223重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.009重量部及びビスフェノールAジナトリウム塩0.00014重量部を攪拌装置、減圧装置、蒸留塔等を具備した反応装置に仕込み、180℃窒素雰囲気下で30分攪拌し溶解した。次いで、昇温と同時に徐々に減圧下とし、最終的に220℃、30mmHg(4kPa)とした。この時点で、得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーの固有粘度[η]は0.17、OH末端基比は30%、ガラス転移温度(Tg)は116℃であり、透明であることと結晶融解ピークが観察されないことから非晶性であった。
【0067】
[参考例2:低分子量芳香族ポリカーボネート合成例2]
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン228重量部、ジフェニルカーボネート224重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.009重量部及びビスフェノールAジナトリウム塩0.00014重量部を攪拌装置、減圧装置、蒸留塔等を具備した反応装置に仕込み、180℃窒素雰囲気下で30分攪拌し溶解した。次いで、昇温と同時に徐々に減圧下とし、最終的に260℃、20mmHg(2.67kPa)とした。この時点で、得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーの固有粘度[η]は0.11、OH末端基比は50%、ガラス転移温度(Tg)は89℃であり、透明であることと結晶融解ピークが観察されないことから非晶性であった。
【0068】
[参考例3:低分子量芳香族ポリカーボネート合成例3]
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン228重量部、ジフェニルカーボネート225重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.009重量部及びビスフェノールAジナトリウム塩0.00014重量部を攪拌装置、減圧装置、蒸留塔等を具備した反応装置に仕込み、180℃窒素雰囲気下で30分攪拌し溶解した。次いで、昇温と同時に徐々に減圧下とし、最終的に260℃、15mmHg(2kPa)とした。この時点で、得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーの固有粘度[η]は0.17、OH末端基比は50%、ガラス転移温度(Tg)は120℃であり、透明であることと結晶融解ピークが観察されないことから非晶性であった。
【0069】
[実施例1]
(1)参考例1で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーを窒素雰囲気下180℃で12時間静置して結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。この芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度は0.17、結晶化度は28%であった。この時の広角X線測定による結晶サイズDの値は183オングストローム(183×10-10m)であった。
(2)この芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕し0.5mm以下の粉体を得た。この粉粒体の比表面積を測定すると0.035m2/gであった。この粉体を錠剤成形器により20MPaの圧力をかけて厚さ×直径:2mm×10mmのタブレット状の圧縮粒状成形体を得た。この時の結晶サイズは122オングストローム(122×10-10m)であり、比表面積の値は0.15m2/gであった。この圧縮粒状成形体の物性を表1に示す。
(3)この圧縮粒状成形体を下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、200℃で3時間、その後210℃に昇温して3時間、更に220℃で3時間、230℃で6時間固相重合反応を行った。得られた芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.36であった。
【0070】
[実施例2]
(1)参考例1で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーを窒素雰囲気下180℃で12時間静置して結晶状態の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。この芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕し0.5mm以下の粉体を得た。この時の広角X線測定による結晶サイズの値は183オングストローム(183×10-10m)であり、結晶化度は27%、固有粘度は0.17であった。
(2)この芳香族ポリカーボネートプレポリマーの粉体を錠剤成形器により50MPaの圧力をかけて厚さ×直径:5.6mm×10mmのタブレット状の圧縮粒状成形体を得た。この時の結晶サイズは120オングストローム(120×10-10m)であった。この圧縮粒状成形体の物性を表1に示す。
(3)この圧縮粒状成形体を下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、実施例1と同様な条件にて固相重合反応を行った。得られた芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.37であった。
【0071】
[実施例3]
(1)参考例2で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーをヒーター温度180℃に設定した(株)陸亜製RY45−30IM7.5型一軸ルーダー(L/D=40)を用いて40rpmで剪断をかけながら滞留時間5分で吐出し芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。得られた芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度は0.11、結晶化度28%であった。この時の広角X線測定による結晶サイズの値は241オングストローム(241×10-10m)であった。
(2)ついで粉砕し粉状の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを形状波型の圧縮造粒機を用い圧縮圧力100MPaで圧縮成形を行い圧縮粒状成形体を得た。その芳香族ポリカーボネートプレポリマー結晶サイズの値は172オングストローム(172×10-10m)であった。得られた板状の造粒物をスクリーン径3〜5mmのハンマークラッシャー型破砕機を用いて粉砕し芳香族ポリカーボネートの圧縮粒状成形体を得た。得られた圧縮粒状成形体の固有粘度は0.11、結晶化度は28%、結晶サイズの値は172オングストローム(172×10-10m)であり、平均粒径は2〜4mmであった。さらに圧縮粒状成形体の比表面積は0.15m2/gあり、嵩密度は0.58g/ccであった。
(3)該結晶化した圧縮粒状成形体を、下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、実施例1と同様な条件にて固相重合反応を行った。得られた芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.45であった。
【0072】
[実施例4]
(1)参考例3で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートオリゴマーをヒーター温度190℃に設定した(株)栗本鐵工KRCS−1型ニーダー(L/D=10)を用いて30rpmで剪断をかけながら滞留時間4分で吐出し芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。得られた芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度は0.17、結晶化度27%であった。この時の広角X線測定による結晶化サイズの値は171オングストローム(171×10-10m)であった。
(2)ついで粉砕し粉状の結晶化物を形状波型の圧縮造粒機を用い圧縮圧力100MPaで圧縮を行い造粒物を得た。得られた板状の造粒物をスクリーン径3〜5mmのハンマークラッシャー型破砕機を用いて粉砕し圧縮粒状成形体を得た。得られた圧縮粒状成形体の固有粘度は0.17、結晶化度は27%、であり、平均粒径は2〜4mmであった。結晶サイズの値は122オングストローム(122×10-10m)であった。さらに圧縮粒状成形体の比表面積は0.15m2/gあり、嵩密度は0.57g/ccであった。
(3)該結晶化した圧縮粒状成形体を、下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、実施例1と同様な条件にて固相重合反応を行った。得られた芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.48であった。
【0073】
[実施例5]
(1)参考例3で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートをヒーター温度180℃に設定した一軸ルーダーで剪断をかけながら結晶状態のプレポリマーを吐出した。ついで吐出物を粉砕機にかけ粒径2〜4mmの芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。結晶サイズの値は188オングストローム(188×10-10m)であった。
(2)該芳香族ポリカーボネートプレポリマーを下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、実施例1と同様な条件にて固相重合反応を行った。得られたポリカーボネートの固有粘度[η]は0.37であった。
【0074】
[比較例1]
参考例1で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートを窒素雰囲気下200℃で12時間静置して結晶化物を得た。この芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度は0.17、結晶化度は28%であった。結晶サイズの値は195オングストローム(195×10-10m)であり、数式(1)の範囲外であった。この結晶化物を粉砕し2〜4mmに分級した、下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、実施例1と同様な条件にて固相重合反応を行った。得られたポリカーボネートの固有粘度[η]は0.25であった。
【0075】
【表1】
Figure 0003756812

Claims (11)

  1. 主たる繰り返し単位が下記式(1)
    Figure 0003756812
    [上記式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリーレン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基またはスルホン基である。]
    で表わされ、結晶化度1〜60%、固有粘度[η]0.1〜0.30であり、かつ結晶サイズD(オングストローム)が下記数式(2)
    80<D<330−800×[η] (2)
    を満たすことを特徴とする芳香族ポリカーボネートプレポリマー。
  2. 結晶サイズD(オングストローム)が下記数式(3)
    100<D<330―800×[η] (3)
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネートプレポリマー。
  3. 請求項1に記載の芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕したものを圧縮成形して得られる、比表面積が0.001〜0.2m2/g未満、嵩密度が0.1〜1.3g/ccの圧縮粒状成形体。
  4. 結晶サイズD(オングストローム)が上記数式(2)を満たすことを特徴とする請求項3に記載の圧縮粒状成形体。
  5. 結晶サイズD(オングストローム)が上記数式(3)を満たすことを特徴とする請求項3に記載の圧縮粒状成形体。
  6. 芳香族ポリカーボネートプレポリマーを圧縮成形して圧縮粒状成形体を製造する方法であって、圧縮成形前の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶サイズ(а)と、圧縮成形後の圧縮粒状成形体の結晶サイズ(b)の変化率(b)/(a)が0.4〜1倍であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の圧縮粒状成形体の製造方法。
  7. 該芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造するにあたり、加熱処理をすることによって結晶化させた請求項6に記載の圧縮粒状成形体の製造方法。
  8. 該芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造するにあたり、剪断処理と加熱処理を併用することによって結晶化させた請求項6に記載の圧縮粒状成形体の製造方法。
  9. 該芳香族ポリカーボネートプレポリマーが、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合性化合物とを溶融重縮合したものであることを特徴とする請求項6〜8のいずれか1項に記載の圧縮粒状成形体の製造方法。
  10. 該圧縮粒状成形体を製造するにあたり圧縮圧力が1MPa〜700MPaであることを特徴とする請求項6〜9のいずれか1項に記載の圧縮粒状成形体の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法により得られた芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体を、該芳香族ポリカーボネートプレポリマーまたは圧縮粒状成形体の融点より低い温度で減圧下、または常圧下かつ不活性ガス気流下にて、加熱し高重合度化することを特徴とする芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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