JP3732797B2 - 芳香族ポリカーボネートプレポリマーの圧縮粒状物および高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートプレポリマーの圧縮粒状物および高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香族ポリカーボネートからなる圧縮粒状物およびそれを用いた高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法に関する。さらに詳しくは耐候性に優れた芳香族ポリカーボネートを効率的に、かつ短時間で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族ポリカーボネートは、透明性、耐熱性、機械物性に優れた材料として従来よりCD(コンパクトディスク)、光ディスク、レンズなどの光学用途やエンジニアリングプラスチックとして自動車分野、電気電子分野、各種容器等さまざまな分野で利用されている。
【0003】
かかる芳香族ポリカーボネートの製造方法としては、従来よりホスゲンと芳香族ジヒドロキシ化合物を水及び水と混合しない溶剤中で重合させる界面重合法、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合形成性化合物とをエステル交換触媒の存在下に加熱溶融反応させる溶融重縮合法などが利用されている。
【0004】
一方、低分子量の芳香族ポリカーボネート(以下、芳香族ポリカーボネートプレポリマーと称することがある)を結晶化させた後、これを真空下あるいは不活性ガス流通下において固相で重合させて高分子量の芳香族ポリカーボネートを製造する方法もよく知られている。例えば、特開平1−158033号公報、特開平3−223330号公報では、芳香族ポリカーボネートプレポリマーを固相重合によって高重合度化する技術が開示されている。これらには、有機溶剤等を使用して芳香族ポリカーボネートプレポリマーを結晶化させることに関する一般的な記載がある。このように溶融重縮合と固相重合とを組み合わせる方法は、色相、成形性が良好な高分子量(高重合度)の芳香族ポリカーボネートが得られるという利点がある。しかしながらこのような有機溶媒を使用する方法は、溶媒回収のコスト、さらには多量の微粉が伴い、粉体処理工程が複雑になるなどの問題があった。
【0005】
有機溶媒を用いずに結晶化させる方法としては芳香族ポリカーボネートポリマーに熱をかけ静置させたまま結晶化させる方法が特開平1−4617号公報に記載されている。さらには低分子量の芳香族ポリカーボネートに溶融物に剪断をかけて結晶化させる方法がWO98/45351に開示されている。しかしながらこのように製造される芳香族ポリカーボネートは表面が非多孔性であるため固相重合速度が遅い、取り扱いが困難であるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決する手段として芳香族ポリカーボネートプレポリマーのヒドロキシ末端基量とそれ以外の末端基量の比を等量にして固相重合を行う方法が考えられるが、固相重合後のヒドロキシ末端基量が未だ多量に存在するため、耐候性などに問題が生じるという問題があった。そこで高重合度化を達成しつつ芳香族ヒドロキシ化合物の末端基量を減らす技術が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、固相重合速度を高めつつ、かつ重合後の芳香族ポリカーボネート中のヒドロキシ末端基量が少ない耐候性に優れたポリカーボネートを製造するため、芳香族ポリカーボネートからなる圧縮粒状物およびそれを用いた高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するため、次の構成を有する。
【0009】
第一に、下記式(1)
【0010】
【化2】
Figure 0003732797
【0011】
[上記式(1)中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリ−レン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基、またはスルホン基から選ばれる基である。]
で表わされ、固有粘度[η]が0.10〜0.38、含有金属化合物量が1.0×10-6wt%〜5.0×10-3wt%、ヒドロキシ末端基量(a)とアリールカーボネート末端基量(b)の合計に対するヒドロキシ末端基量の比率a/(a+b)が0.01〜0.5、ヒドロキシ末端基量が500eq/Ton以下、結晶化度10%〜60%である芳香族ポリカーボネートからなり、かつ比表面積が0.001〜0.2m2/g未満の圧縮粒状物。
【0012】
第二に第一の発明の圧縮粒状物を該圧縮粒状物のガラス転移温度(Tg)以上かつ融点(Tm)より低い温度で、減圧下または常圧下かつ不活性ガス気流下にて、加熱し固相状態で重合させ、得られた芳香族ポリカーボネート中のヒドロキシ末端基量が80eq/Ton以下である高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法についてである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明ついて詳細に説明する。
【0014】
1)圧縮粒状物
本発明で用いられる圧縮粒状物は芳香族ポリカーボネートで構成され、その芳香族ポリカーボネートは下記式(1)
【0015】
【化3】
Figure 0003732797
【0016】
[上記式(1)中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリ−レン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基、またはスルホン基から選ばれる基である。]
で表される。
【0017】
上記式(1)中、R1、R2、R3およびR4は具体的には水素原子;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜20のアラルキル基;フェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。Wは具体的にはエチリデン基、プロピリデン基、ブチリデン基、1−フェニル−1−エチリデン基、1−フェニル−2−プロピリデン基等の炭素数2〜15のアルキリデン基;メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、フェニルメチレン基、ジフェニルメチレン基等の炭素数1〜15のアルキレン基;シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基等の炭素数3〜15のシクロアルキリデン基;1,3−シクロペンチレン基、1,4−シクロヘキシレン基等の炭素数3〜15のシクロアルキレン基、m−ジイソピロピレンフェニレン基、p−ジイソピロピレンフェニレン基等の炭素数8〜20のアルキレン−アリ−レン−アルキレン基、エ−テル基、スルホキシド基、スルフィド基、スルホン基などが挙げられる。
【0018】
また本発明の芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.10〜0.38である。好ましくは0.10〜0.30、より好ましくは0.12〜0.25のものが使用される。ここで言う固有粘度[η]は、ジクロロメタン溶液にて温度20℃で測定した溶液粘度から算出される値である。本発明で使用する圧縮粒状物の固有粘度[η]が上記範囲より小さいと、芳香族ポリカーボネートが充分な融点を有しないので固相重合反応を実施するのが困難である、または固相重合反応時に生成する揮発成分が多くなりすぎる等の問題があるので好ましくない。一方固有粘度[η]が上記範囲を超えると、固相重合速度が遅くなり、目的とする固有粘度の高重合度芳香族ポリカーボネートの製造に時間がかかりすぎ、場合によって着色、ゲル化等が生じるため、好ましくない。
【0019】
また本発明の芳香族ポリカーボネートの結晶化度は10〜60%である。結晶化度が10%未満では固相重合中に圧縮粒状物同士が融着する可能性が高くなり好ましくなく、結晶化度が60%を超えるものは製造が実質的に困難である。結晶化度は15〜50%が好適であり、より好ましくは20〜40%である。
【0020】
また芳香族ポリカーボネート中のヒドロキシ末端基量は500eq/Ton以下である。500eq/Tonを超えるヒドロキシ末端基量を有するものは固相重合後に未だ多量のヒドロキシ末端基が存在するため溶融時に着色しやすいあるいは加水分解により分子量が低下しやすいなどの問題が生じるので好ましくない。好ましくは450eq/Ton以下、より好ましくは300eq/Ton以下である。
【0021】
さらに本発明の芳香族ポリカーボネートにおいては芳香族ヒドロキシ末端基量(a)とアリールカーボネート末端基量(b)の合計に対するヒドロキシ末端基量(a)の比率a/(a+b)が0.01〜0.5である。該比率がこの範囲を下回ると固相重合の際にカーボネート結合形成性化合物または芳香族ポリカーボネートプレポリマーの脱離反応が圧倒的に多くなり、その結果固相重合速度が遅くなる問題が生じ好ましくない。該比率がこの範囲を超えると、最終的に得られる高重合度芳香族ポリカーボネートの全末端基中のヒドロキシ末端基が多くなり、溶融時に着色しやすい若しくは加水分解により分子量が低下しやすいなどの問題が生じるので好ましくない。
【0022】
本発明の芳香族ポリカーボネートにおいては含有金属化合物量が1×10-6〜5×10-3wt%の範囲である。好ましくは5×10-6〜1×10-3wt%、特に好ましくは1×10-5〜3×10-4wt%である。上記範囲を超えて過剰に金属化合物が含有されていると、固相重合中に結晶化度が上昇しその結果重合速度が低下し重合時間が長く必要となる。さらには芳香族ポリカーボネートの諸物性、特に色相の悪化やゲルの生成などが起こりやすくなりやすい。逆に含有金属化合物量が上記範囲よりも低いと固相重合速度が低下し、同様に重合速度の長期化を招き好ましくない。
【0023】
さらには該含有金属化合物が周期律表の1族(IA族)、2族(II A族)、3族(III B族)、4族(IV B族)、12族(II B族)、および14族(IV A族)に属する金属元素、ならびに該金属元素の化合物からなる群より少なくとも1種選ばれる化合物であることが好ましく、具体的にはLi,Na,K,Cs等の1族のアルカリ金属元素;Mg,Ca,Sr,Ba等の2族のアルカリ土類金属元素;Sc,Y等の3族の金属元素;Ti,Zr等の4族の金属元素;Zn等の12族の金属元素;およびGe,Sn,Pb等の14族の金属元素、並びにこれらの金属元素の化合物からなる群より少なくとも1種選ばれる化合物であることが好ましい。
【0024】
また本発明の圧縮粒状物の比表面積は0.001〜0.2m2/g未満である。0.001m2/gより小さいと圧縮粒状物の固相重合速度が低下して好ましくない。本発明では固相重合の際には特開平3−223330号公報に記載されているような大きな比表面積を必ずしも必要としない。このような大きな比表面積を有する圧縮粒状物を製造するには多孔性にするなどの複雑なプロセスを必要とする。本発明の好ましい比表面積の範囲は、0.001〜0.19m2/gであり、より好ましくは0.005〜0.18m2/g、最も好ましいのは0.05〜0.17m2/gの範囲である。比表面積をこの範囲に保つことによって本発明の圧縮粒状物は非多孔性を達成することができる。なお、この比表面積の値はBET法によりKrガスを用いて測定したものである。
【0025】
本発明の圧縮粒状物の嵩密度は0.1〜1.3g/ccの範囲であることが好ましい。0.1g/cc未満の圧縮粒状物は比表面積が小さすぎるため固相重合速度が低下して好ましくない。また1.3g/ccを超える圧縮粒状物は粉体が発生しやすい。より好ましくは0.4〜1.2g/ccの範囲である。
【0026】
また本発明における圧縮粒状物の形状はすべて一定の形状に統一されていても、そうでなくても構わない。その形状については特に限定はないが、通常ペレット状、球状、円柱状、円板状、多角柱状、立方体状、直方体状、円筒状、レンズ状等が具体的に挙げられる。具体的には、例えばペレット、または顆粒等の形状にしたものが好ましい。該圧縮粒状物を一旦圧縮成形し、これを再び粉砕化したものも含んでいても構わない。必要に応じて、篩をかけて一定の粒径範囲になるように分級したものを用いても構わない。
【0027】
また圧縮粒状物の平均粒子径は0.1〜10mmの範囲であることが好ましい。0.1mm未満であると空気を含みやすく、強度不足の原因になる。好ましくは0.1mm〜8mmである。さらに好ましくは2mm〜5mmである。また0.1mm未満の粉体(以下微粉体と称することがある)が50wt%以下であることが好ましい。微粉体が50wt%より多いと微粉体が原因となるトラブルが生じ、ロスとなるので好ましくない。より好ましくは30wt%以下、特に好ましくは20wt%以下である。微粉体が原因となるトラブルとは具体的には、閉塞、磨耗、偏析、付着・凝集、粉塵飛散、フラッシングなどである。微粉体トラブルで生じやすい閉塞は供給・排出、貯蔵、輸送時に、磨耗は輸送、粉砕時に、偏析は貯蔵、付着・凝集は輸送、供給・排出、集塵、粉砕時に、粉塵飛散は集塵時に、フラッシングは供給・排出時に生じる。また特に微粉体が伴うと、固相重合プロセスにおいては不活性ガスにより微粉体が舞って微粉体の滞留時間が長くなり得られる高重合度芳香族ポリカーボネートの色相や組成に影響を与え、その機械物性の品質にも悪影響を及ぼす。さらに微粉体量が多いと、固相重合中に圧縮粒状物同士の融着、固相重合用反応容器への圧縮粒状物の融着があり好ましくない。
【0028】
2)圧縮粒状物の製造方法
本発明の圧縮粒状物は非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを圧縮成形して製造されることが好ましく、該非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーは、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合形成性化合物から製造することが好ましい。具体的には芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合形成性化合物をエステル交換触媒の存在下加熱溶融反応させる溶融重合法、若しくは固相重合法、または芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンなどを反応させる界面重合法が好ましく挙げられる。この中で溶融重合法による製造がより好ましい。
【0029】
本願発明で使用される該芳香族ジヒドロキシ化合物としては、例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールAと略す。)、ビス(2−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等およびその芳香環に例えばアルキル基、アリール基等が置換されたものがあげられる。これらは単独で用いても2種以上併用しても良い。なかでもビスフェノールAが最も好ましく用いられる。
【0030】
また、該カーボネート結合形成性化合物としては炭酸ジエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート等が挙げられる。これらは単独で用いても2種以上併用しても良い。なかでもジフェニルカーボネートが最も好ましく用いられる。
【0031】
また該エステル交換触媒としては、周期律表の1族、2族、3族、4族、12族、および14族に属する金属元素およびその化合物が挙げられる。例えばアルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、チタン系化合物、錫系化合物、ゲルマニウム系化合物等の金属含有化合物が具体的に挙げられ、さらに含窒素塩基性化合物、含燐塩基性化合物等を併用することも好ましく挙げることができる。
【0032】
具体的にはアルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸ルビジウム、硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸ルビジウム、亜硝酸リチウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、シアン酸ナトリウム、シアン酸カリウム、シアン酸リチウム、チオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸リチウム、チオシアン酸セシウム、カプロン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸セシウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化ホウ素リチウム、フェニル化ホウ素ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、安息香酸リチウム、リン酸水素ジナトリウム、リン酸水素ジカリウム、リン酸水素ジリチウム、ビスフェノールAのジナトリウム塩、ジカリウム塩、ジリチウム塩、モノナトリウム塩、モノカリウム塩、ナトリウムカリウム塩、ナトリウムリチウム塩、フェノールのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等が挙げられる。
【0033】
アルカリ土類金属化合物としては水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ビスフェノールAのマグネシウム塩、ビスフェノールAのカルシウム塩が挙げられる。
【0034】
チタン系化合物としてはテトラフェノキシチタン、ブトキシトリフェノキシチタン、ジブトキシジフェノキシチタン、テトラブチルチタン、テトラクレゾキシチタン等が挙げられる。
【0035】
錫系化合物としては、酢酸第一錫、ジ−n−ブチル錫ジアセテ−ト、ジ−n−ブチル錫ジラウレ−トが挙げられ、ゲルマニウム系化合物としては、酸化ゲルマニウムが挙げられる。
【0036】
また含窒素塩基性化合物としては
(a)テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(Me4NOH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(Et4NOH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4NOH)、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(Ph−CH2(Me)3NOH)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有するアンモニウムヒドロキシド類、
(b)テトラメチルアンモニウムアセテ−ト、テトラエチルアンモニウムフェノキシド、テトラブチルアンモニウム炭酸塩、ベンジルトリメチルアンモニウム安息香酸塩ヘキサデシルトリメチルアンモニウムエトキシド等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有する塩基性アンモニウム塩、
(c)トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン等の第三級アミン、及び
(d)テトラメチルアンモニウムボロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアンモニウムボロハイドライド(Bu4NBH4)、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレ−ト(Bu4NBPh4)、テトラメチルアンモニウムテトラフェニルボレ−ト(Me4NBPh4)等を挙げることができる。
【0037】
また含燐塩基性化合物としては、
(a)テトラメチルホスホニウムヒドロキシド(Me4POH)、テトラエチルホスホニウムヒドロキシド(Et4POH)、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド(Bu4POH)、ベンジルトリメチルホスホニウムヒドロキシド(Ph−CH2(Me)3POH)、ヘキサデシルトリメチルホスホニウムヒドロキシド等のアルキル、アリール、アラルキル基等を有するホスホニウムヒドロキシド類、及び
(b)テトラメチルホスホニウムボロハイドライド(Me4PBH4)、テトラブチルホスホニウムボロハイドライド(Bu4PBH4)、テトラブチルホスホニウムテトラフェニルボレ−ト(Bu4PBPh4)、テトラメチルホスホニウムトラフェニルボレ−ト(Me4PBPh4)等を挙げることができる。
【0038】
これらのエステル交換触媒は単独で用いても2種以上併用しても良い。さらにこれらのエステル交換触媒としては、上記の如き金属含有化合物を含有する触媒系が好ましく使用できるが、これらの1族、2族、3族、4族、12族、および14族の金属含有化合物は、カーボネート結合を分解する能力もまた有するため、重合反応速度が低下しない程度の触媒能をできうる限り保持しつつ、その使用量を抑えることが好ましい。この目的を達成するためには、上記の金属含有化合物のうちアルカリ金属化合物を使用し、さらに含窒素塩基性化合物及び/又は含燐塩基性化合物を併用してこれをエステル交換触媒として用いることが好ましい。その使用量は該圧縮粒状物に含まれる含有金属化合物量が先述の値の範囲になるような量で用いることが好ましい。
【0039】
固相重合法の場合には結晶化によりフェノールの拡散挙動が大きく影響するため結晶性を制御しながら重合を進めることが重要になってくる。この点が触媒量の増加が重合速度上昇に繋がる溶融重合法と異なる点である。固相重合法においては固相重合速度を上昇させることを目的として溶融重合法と同様に過剰に金属触媒を添加すると重合時の熱により結晶化度が大きく上昇し、結果としてフェノールの拡散速度を低下させ重合速度を低下させてしまうという問題がある。
【0040】
本発明は鋭意研究の結果、最適な金属触媒量範囲を規定し、熱結晶化法や剪断結晶化法によって得られる非多孔性の非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを圧縮成形し得られた圧縮粒状物を使用することにより、ヒドロキシ末端基量(a)とアリールカーボネート末端基量(b)の合計に対するヒドロキシ末端基量(a)の比率a/(a+b)が低い場合でも効果的に重合速度を高め、耐候性を低下させる原因になるヒドロキシ末端基量を低下させる事ができることを見出した。このようにして製造される高重合度芳香族ポリカーボネートは耐候性が高く、特に耐熱水性、耐熱性が改良される。具体的には以下に説明する。
【0041】
さらに上記の金属含有化合物の触媒とは別に含窒素塩基性化合物及び含燐塩基性化合物の使用量は芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-5〜5×10-3モルの範囲になるように使用することが好ましい。より好ましくは2×10-5〜5×10-4モル、特に好ましくは5×10-5〜5×10-4モルである。
【0042】
該溶融重合法は好ましくは、上記の芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合形成性化合物を、好ましくはエステル交換触媒の存在下、加熱溶融反応させる溶融重縮合法により製造される。この場合の重合原料仕込みモル比としては、重合反応装置の形式や大きさ等にも多少依存するが、カーボネート結合形成性化合物/芳香族ジヒドロキシ化合物のモル比として概略1.07/1〜0.9/1である。更にこれらの混合物を常圧下または減圧下の不活性ガス雰囲気下で加熱しながら攪拌して、生成するアルコ−ルまたは芳香族モノヒドロキシ化合物を留出させることで行われる。その反応温度は生成物の沸点等により異なるが、反応により生成するアルコ−ルまたは芳香族モノヒドロキシ化合物を除去するため通常120〜350℃の範囲であり、含有金属化合物の少ない非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得るために好ましくは180〜280℃の範囲であり、さらに好ましくは、250〜270℃の範囲である。
【0043】
反応系の内圧は、好ましくは26.6kPa(200mmHg)以下であり、より好ましくは13.3kPa(100mmHg)以下である。必要に応じて内部にごく微量の不活性ガスを流通させて反応系内気相中の留出成分濃度を減少させる方法も好ましく採用できる。反応時間はおおよそ30分〜10時間である。
【0044】
また界面重合法にて製造する場合は、芳香族ジヒドロキシ化合物を水に溶解しジクロロメタンなどの有機溶媒と接触させ、さらに分子量調節剤の存在下ホスゲンを吹き込むことにより製造できる。触媒として3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、含窒素複素環化合物及びその塩、イミノエ−テル及びその塩、アミド基を有する化合物等が使用される。界面重合法では反応の際に生じる塩酸などのハロゲン化水素の捕捉剤として多量のアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属が使用される。そのため製造後のポリマー中に、こうした不純物が残留しないように充分な洗浄や精製を行うことが好ましい。
【0045】
これらの方法で製造した非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーは以下に説明する結晶化方法、固相重合方法を効率よく行うために、固有粘度[η]が0.10〜0.38と比較的低分子量になるように製造するのが好ましい。
【0046】
つぎに得られた非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶化方法について説明する。上述のような方法により得られた非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーは通常非晶性であり、本発明の圧縮粒状物を得るには、これを結晶化させる工程を次に実施する。その結晶化方法については1)結晶化溶媒を使用して結晶化する方法、2)ガラス転移温度以上融点以下の温度に加熱保持して結晶化させる加熱結晶化による方法、3)剪断付与によって非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを結晶化させる方法が特開平3−223330号公報、WO98/45351に開示されている。結晶化溶媒を使用した結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーの一般的な製造方法の問題は微粉体が多量に発生することである。すなわち溶媒の種類によっては溶媒が粉体状の非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーに接触した個所は素早く結晶化が進行し、結晶部分が剥がれ落ちることにより微粉体が発生する。このような粉体の粒子径を制御することは極めて困難であり、このような状態で固相重合を行うと微粉体が舞い均一な重合物を得ることができないばかりか、結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマー同士の融着が発生し好ましくない。一方加熱結晶化による方法は、温度一定にして保持することによる方法であり極めて簡単な操作で結晶化できる。また剪断付与によって結晶化させる方法は加熱結晶化による方法と比較して結晶化時間を大幅に短縮できるといった点が長所である。剪断付与する方法は溶融状態で実施するのが好ましい。これら結晶化方法の中で溶融状態において剪断処理することによって結晶化する方法、または熱を加えることによって結晶化する方法が好ましく採用される。
【0047】
このような操作にて得られた結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーは固有粘度[η]が0.10〜0.38と比較的低分子量になるように製造するのが好ましく、結晶化度は10〜60%にするのが好ましい。さらに好ましい固有粘度の範囲は0.10〜0.30であり、結晶化度の範囲は15〜50%である。この範囲の結晶化度、固有粘度の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを製造する事により、圧縮粒状物の結晶化度と固有粘度を、前述の範囲にすることができる。更に具体的にはこれらの結晶化度に達成するのに前述の剪断処理することによって結晶化する方法、または熱を加えることによって結晶化する方法が好ましく採用される。
【0048】
これら固有粘度と結晶化度がこの範囲外の際は、圧縮粒状物の説明の項でも挙げた同様のような問題点が発生し好ましくない。得られた結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーは圧縮粒状物を成形しやすい程度の大きさの粉体又は粒状物にするのが好ましい。このような粉体または粒状物を得るのに、特に制限はないがハンマ−クラッシャ−等を用いて粉砕することが最も一般的に行われる。
【0049】
本発明における圧縮粒状物を得る方法は、このようにして得られた粉体又は粒状物を圧縮成形する方法が好ましい。その製造方法は、その後に行う固相重合工程において破壊しないような方法であれば特に制限はないが、一般的な造粒の方法が好ましく挙げられ、押出し造粒法、圧縮造粒法などがより好ましく挙げられる。押出し造粒法としてスクリュ−方式、ロ−ル型円筒ダイス方式、ロ−ル型円盤ダイス方式などが例示される。また圧縮造粒法として圧縮ロ−ル方式、ブリケッテング方式、打錠方式等が挙げられる。より具体的には錠剤成形機や圧縮成形機を用いて造粒するのが好ましい。
【0050】
圧縮造粒法を用いる際の圧縮圧力は通常は1MPa〜700MPaである。1MPaより小さいと圧縮粒状物を輸送、供給・排出時に多量に微粉体を伴い好ましくない。逆に700MPaより大きいと圧縮成型器と結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーの摩擦熱によって溶融しやすく、成形不良を引き起こしやすい。好ましくは10MPa〜250MPaである。さらに好ましくは50MPa〜100MPaである。
【0051】
圧縮成形工程において、成形温度は結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーのガラス転移温度(Tg)程度まで上昇させることにより、圧縮成形後の圧縮粒状物の強度は上昇する。成形温度範囲としては室温〜結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーの融点以下、好ましくは(結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーのガラス転移温度−70℃)〜(結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーのガラス転移温度+70℃)、より好ましくは(結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーのガラス転移温度−20℃)〜(結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーのガラス転移点+20℃)である。
【0052】
さらに本発明においてはこのようにして得られる圧縮成形前の比表面積(c)と圧縮成形後の比表面積(d)の変化率(d/c)が1〜20倍であることが好ましい。より好ましくは2〜10倍、より好ましくは2.5〜8倍である。
【0053】
このようにして本発明の結晶性の圧縮粒状物は以下のような特徴を有する。
a)固相重合速度を飛躍的に高めることができる。
【0054】
例えば造粒する前の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーと、該結晶化芳香族ポリカーボネートを造粒した圧縮粒状物を比較すると、圧縮粒状物の固相重合速度はその粒径が大きいにも関わらず格段に重合速度が上昇している点があげられる。この理由は明確ではないが圧縮成形処理により粒子が微細化し固相重合速度が上昇していることが挙げられる。
b)均一な固相重合物を得ることができる。
【0055】
粉体を取り扱うプロセスの問題としてプロセスハンドリングの問題を挙げたが、粉体を固相重合することで起きる問題がいくつか生じる。一つは比表面積を高めるために加熱結晶化、剪断結晶化により作成した結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを粉砕する工程においては、粒子径分布を有する事は避けがたいことである点である。このような粒子径分布の広さは副生するフェノールの拡散速度分布を生じる原因となるため、その結果重合度のまちまちな製品が生じるという問題を有する。しかし本発明方法に従えば粒子径分布が広くても均一な固相重合物を得ることが出来ることが大きな特徴である。この理由は明確ではないが圧縮処理によって粒子にマイクロクラックが生じているためと思われる。
c)プロセスハンドリングにかかる負荷を大幅に軽減できる。
【0056】
微粉体によって発生しやすいトラブルについては既に述べたとおりである。
【0057】
次にこのようにして製造した非多孔性圧縮粒状物を使用して固相重合反応を進める。固相重合反応は固体状態を維持できるように、該結晶性の圧縮粒状物のガラス転移温度(Tg)以上かつ融点(Tm)より低い温度で、減圧下または常圧下かつ不活性ガス気流下にて加熱されることによって固相重合反応を行う。そうして高分子量化し、固有粘度[η]が0.30〜1.0の所望分子量を有する高重合度芳香族ポリカーボネートとなる。この固相重合反応は通常の溶融重合と同様に加熱減圧下でも可能であるが、次に述べるように常圧下かつ不活性ガス気流下で重合を行い、高重合度芳香族ポリカーボネートを製造してもよい。
【0058】
常圧下かつ不活性ガス気流下での重合は前述のとおり不活性ガス気流下で行われる。固相重合槽に流通させる不活性ガスの種類としては、ヘリウム、アルゴン、窒素、二酸化炭素ガス等を例示できる。さらに不活性ガスを流通させる方式には特に制限はないが、下部にポリマー抜き出し口、不活性ガス流通管及び不活性ガス噴出口を備え、上部に冷却管及び原料流通管を備えた縦型反応装置を用いて、温度調節装置で不活性ガスの温度を制御後、該反応装置に流通させる方法が好ましい。不活性ガスは通常溶融重縮合の反応当初から反応終了まで流通させる。該不活性ガスは圧縮粒状物に直接吹き込むように供給するのが好ましい。通常、温度140〜350℃の不活性ガスを流通させることによって実施される。上記の不活性ガスの温度範囲内でも145〜330℃が更に好ましく、150〜300℃が特に好ましい。例えば2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンとジフェニルカーボネートとを溶融重縮合して高重合度芳香族ポリカーボネートを製造する場合、150〜300℃の不活性ガスを流通させることが好ましく、160〜280℃が特に好ましい。
【0059】
固相重合温度としては先述の不活性ガスの温度がそのまま固相重合の温度となり、140〜350℃程度が適当である。固相重合温度は高い方が重合速度の点では好ましいが、結晶性の圧縮粒状物の融着を防ぐため、該圧縮粒状物の融点より低い温度で実施する必要がある。また重合度の上昇と共に、圧縮粒状物の融点も上昇するため、融点の上昇に伴い順次固相重合温度を上昇する方法も好ましく用いられる。
【0060】
また不活性ガスの流量は、圧縮粒状物1Kgあたり0.2NL/分以上100NL/分以下が好ましく、特に0.5〜50NL/分が特に好ましい。流通量が上記範囲より小さい場合、固相重合反応の進行が遅くなり、重合時間が長くなり好ましくない。流通量が上記範囲より大きい場合、熱エネルギーコストが高くなり好ましくない。
【0061】
固相重合に要する時間は、通常、数時間〜数十時間が採用される。重合時間が長すぎると固相重合に使用する装置が大掛かりになり、設備製造コストの点で好ましくない。固相重合中に、圧縮粒状物を機械的に攪拌するか、あるいは気体流により攪拌してもよい。
【0062】
本発明において使用される固相重合槽の形式について特に制限はないが、下部に不活性ガス導入部を有し上部に不活性ガス排出部を有する縦型反応装置、回転式の反応装置等を好ましい形態として例示できる。
【0063】
また減圧下で固相重合を行う場合は、低分子量の芳香族ポリカーボネートを製造する時と同様に不活性ガス雰囲気の減圧下あるいはごく微量の不活性ガス気流下で重合を行うのが好ましい。圧力は低いほど、重合の効率は高いが、実用的な範囲を考慮すると概略1〜30kPa、好ましくは5〜15kPa程度である。この際に圧縮粒状物を機械的にあるいは気体流により撹拌しても良い。反応温度、時間については先述の常圧下かつ不活性ガス気流下で重合する際と同様な条件で行うことが好ましく採用できる。
【0064】
以上のごとき固相重合により製造された所望の高重合度芳香族ポリカーボネート(以下,「ポリカーボネート樹脂」ということがある)は、色相が良く、ゲル成分も少なく成形性に優れたものとなるが、必要に応じて、末端ヒドロキシ基の封鎖反応や溶融粘度の安定化を行うことができ、その方がポリカーボネート樹脂の成形時の熱安定性や、耐久安定性を向上させる上で好ましい。
【0065】
ポリカーボネート樹脂の末端ヒドロキシ基の封鎖反応としては、重合反応終了後のポリカーボネート樹脂を2軸押し出し機等のポリマーの溶融混合設備を使用し、例えば米国特許第5,696,222号記載の方法に従いサリチル酸エステル系化合物により末端ヒドロキシル基を封鎖することができる。この場合、サリチル酸エステル系化合物の使用量は封止反応前のポリマーにおける末端ヒドロキシル基の1化学当量当たり0.8〜10モル、より好ましくは0.8〜5モル、特に好ましくは0.9〜2モルの範囲がよい。かかる量比で添加することにより、末端ヒドロキシル基の80モル%以上を好適に封鎖することができる。
【0066】
本発明により製造されるポリカーボネート樹脂は、使用目的により、離型剤、耐熱安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤等の各種添加剤、ガラス繊維、鉱物、フィラーといった無機剤、アラミド繊維などの有機剤、または本発明のポリカーボネート樹脂以外のポリマーを混合し樹脂組成物を得ることができる。その樹脂組成物は成形用樹脂、フィルム、繊維等の用途に使用可能である。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
1)固有粘度[η]:
得られたサンプルをジクロロメタン溶液として、20℃でウベローデ粘度管にて測定した。
2)ガラス転移温度(Tg)、融点(Tm):
示査走査型熱量計(DSC)パーキンエルマーDSC7により、昇温速度20℃/分で測定してガラス転移温度(Tg)、融点(Tm)を求めた。また、結晶融解のエンタルピー(ΔH)は、結晶融解に対応する部分の面積より算出した。
3)結晶化度:
結晶化度は、DSC測定によって得られたΔHから、100%結晶化ポリカーボネートのΔHをジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス;パートB:ポリマー・フィジックス(J.Polym.Sci.:B:Polym.Phys.)1979年第25巻1511〜1517ページを参考にして109.8J/gとして計算した。
4)比表面積:
比表面積は、日本ベル(株)製高精度全自動ガス吸着装置を使用してKrガスを用いて測定し、サンプルの重量で除して求める。
5)嵩密度:
1000ccの金属製円筒容器に測定サンプルを入れ、余剰分をすり落として秤量し、内容物の重量W(g)を求め、次式により算出した。
嵩密度(g/cc)=W/1000
6)末端基量:
末端基量はJEOL(株)製の核磁器共鳴装置(NMR)によってアリールカーボネート末端[Ar]とヒドロキシ末端[OH]の積算を行った。その後以下の式を用いて算出した。
OH末端基比=[OH]/([OH]+[Ar])×100
7)含有金属量:
含有金属量の分析は湿式分解(ICP−MS定量分析・半定量分析)で行った。試料をPTFE容器に秤取し、超高純度硝酸を添加してマイクロ波(CEM社製:MDS200)分解を行う。放冷後超純水で希釈してICP−MS(横川アナリティカルシステムズ製HP4500)法により測定を行った。
【0068】
[参考例1](低分子量芳香族ポリカーボネート合成例その1)
2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン228重量部、ジフェニルカーボネート223重量部及びテトラメチルアンモニウムヒドロキシド0.009重量部及びビスフェノールAジナトリウム塩0.000068重量部を攪拌装置、減圧装置、蒸留塔等を具備した反応装置に仕込み、180℃窒素雰囲気下で30分攪拌し溶解した。次いで、昇温と同時に徐々に減圧下とし、最終的に220℃、30mmHgとした。この時点で、得られた芳香族ポリカーボネートプレポリマーの固有粘度[η]は0.17、ガラス転移温度(Tg)は116℃であり、透明であることおよび結晶融解ピ−クが観察されないことから非晶性であった。
【0069】
[参考例2](低分子量芳香族ポリカーボネート合成例その2)
ビスフェノールAジナトリウム塩0.0002重量部に変更した他は参考例1と同様な操作で芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。この時の固有粘度[η]は0.17、ガラス転移温度(Tg)は115℃であり、透明であることと結晶融解ピークが観察されないことから非晶性であった。
【0070】
[参考例3](低分子量芳香族ポリカーボネート合成例その3)
ビスフェノールAジナトリウム塩0.00068重量部に変更した他は参考例1と同様な操作で非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを得た。この時の固有粘度[η]は0.17、ガラス転移温度(Tg)は115℃であり、透明であることと結晶融解ピ−クが観察されないことから非晶性であった。
【0071】
[実施例1]
参考例1で得られた非晶性の低分子量芳香族ポリカーボネートを窒素雰囲気下180℃で12時間静置して結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーの粉体を得た。この時DSC測定によりTmは225℃、また固有粘度は0.17、結晶化度25%であった。ついで粉砕し粉状の結晶化物を形状波型の圧縮造粒機を用い圧縮圧力100MPaで圧縮成形を行い圧縮粒状物を得た。得られた板状の圧縮粒状物をスクリ−ン径3〜5mmのハンマ−クラッシャ−型破砕機を用いて粉砕しポリカーボネートの圧縮粒状物を得た。平均粒径は3〜4mmであった。さらに圧縮粒状物の比表面積は0.16m2/gあり、嵩密度は0.58g/ccであり、ガラス転移温度は115℃、融点は225℃であった。得られた圧縮粒状物の末端基濃度等他の物性は表1に示した。
【0072】
該結晶化した圧縮粒状物を、下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、常圧下0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、200℃で11時間固相重合反応を行った。得られた高重合度芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.35であった。高重合度芳香族ポリカーボネートの他の物性は表1に示した。
【0073】
[実施例2]
参考例1で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートをヒーター温度180℃に設定した(株)陸亜製RY45−30−IM7.5型一軸ル−ダ−(L/D=40)で剪断をかけながら結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを吐出した。この結晶化芳香族プレポリマーをDSCにより測定するとTm225℃、結晶化度30%であり、固有粘度は0.17であった。ついで吐出物を粉砕機にかけ結晶化芳香族ポリカーボネートの粉体を得た。この粉体を分級し0.425〜0.84mm粒径の粉体の比表面積を測定すると0.0247m2/gであった。粉状の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを形状波型の圧縮造粒機を用い圧縮圧力100MPaで圧縮を行い圧縮粒状物を得た。得られた板状の圧縮粒状物をスクリ−ン径3〜5mmのハンマークラッシャー型破砕機を用いて粉砕しポリカーボネートの圧縮粒状物を得た。このポリカーボネートの圧縮粒状物は平均粒径3〜4mmであった。このものの比表面積は0.16m2であり、嵩密度は0.57g/ccであった。得られた圧縮粒状物の他の物性は表1に示した。
【0074】
製造した圧縮粒状物を、実施例1と同様な操作にて固相重合を行った。得られた高重合度芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.46であった。末端基濃度等他の物性は表1に示した。
【0075】
[実施例3〜4]
参考例2、参考例3で得られた低分子量芳香族ポリカーボネートを使用して実施例2と同様な手順で圧縮粒状物を作り、固相重合を行った。得られた圧縮粒状物の他の物性は表1に示した。また重合後の高重合度芳香族ポリカーボネートの物性も同様に表1に示した。なおこれら実施例1〜4で得られた芳香族ポリカーボネートの耐候性は良好であった。
【0076】
[比較例1]
実施例1の圧縮前の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを分級し0.5〜1.19mmの粒径の粉体を得た。この粉体状の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを、圧縮粒状物を作成しないで実施例1同様な手法にて固相重合を行った。得られた高重合度芳香族ポリカーボネートの固有粘度[η]は0.22であった。
【0077】
[比較例2]
実施例2の圧縮前の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを分級し0.5〜1.19mmの粒径の粉体を得た。この粉体状の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを、圧縮粒状物を作成しないで実施例1同様な手法にて固相重合を行った。得られたポリカーボネートの固有粘度[η]は0.21であった。
【0078】
[比較例3]
実施例3の圧縮前の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを分級し0.5〜1.19mmの粒径の粉体を得た。この粉体状の結晶化芳香族ポリカーボネートプレポリマーを、圧縮粒状物を作成しないで実施例1同様な手法にて固相重合を行った。得られたポリカーボネートの固有粘度[η]は0.20であった。なおこれら比較例1〜3で得られた芳香族ポリカーボネートの耐候性は不良であった。
【0079】
[比較例4](重合時間の延長実験)
比較例2の固相重合後の圧縮粒状物を、さらに下部に不活性ガスの流出部分を有する円筒型の反応容器に入れ、0.8NL/cm2・分で窒素ガスの流通下、230℃で12時間固相重合反応を行った。得られたポリカーボネートの固有粘度[η]は0.25であり、今回の固相重合前に比べてほとんど固有粘度が上がっていなかった。これら比較例についても固相重合前の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの物性と重合後の芳香族ポリカーボネートの物性を表1に示した。
【0080】
【発明の効果】
実施例1〜実施例4において見られるように触媒量を増加させると固相重合速度が増加しているのがわかる。さらに耐候性に影響するヒドロキシ末端量は低いもので16eq/Tonと低く抑えられることがわかる。比較例1〜3のように圧縮粒状物を用いない場合は触媒量を増加しても固相重合速度は変わらない。このように本発明に記載される圧縮粒状物を使用すれば固相重合速度を高めながら、ヒドロキシ末端基量を低下させることが可能になる。
【0081】
さらに本発明によればプロセスにおける微粉体によって起こるトラブルとハンドリングを改善できるばかりか、重合速度の上昇によって固相重合時間の短縮ができる。また得られた結晶化物を用いた結晶化物を用いた固相での重合反応により品質の良好な高重合度のポリカーボネート樹脂を容易に製造することができ、この樹脂は色相、成形性が良好で、有用な成形品を与える。
【0082】
【表1】
Figure 0003732797

Claims (8)

  1. 下記式(1)
    Figure 0003732797
    [上記式(1)中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数7〜20のアラルキル基、または炭素数6〜20のアリール基であり、Wは炭素数2〜15のアルキリデン基、炭素数1〜15のアルキレン基、炭素数3〜15のシクロアルキリデン基、炭素数3〜15のシクロアルキレン基、炭素数8〜20のアルキレン−アリ−レン−アルキレン基、酸素原子、硫黄原子、スルホキシド基、またはスルホン基から選ばれる基である。]
    で表わされ、固有粘度[η]が0.10〜0.38、含有金属化合物量が1.0×10-6wt%〜5.0×10-3wt%、ヒドロキシ末端基量(a)とアリールカーボネート末端基量(b)の合計に対するヒドロキシ末端基量の比率a/(a+b)が0.01〜0.5、ヒドロキシ末端基量が500eq/Ton以下、結晶化度10%〜60%である芳香族ポリカーボネートからなり、かつ比表面積が0.001〜0.2m2/g未満の圧縮粒状物。
  2. 該ヒドロキシ末端基量が300eq/Ton以下である請求項1に記載の圧縮粒状物。
  3. 該含有金属化合物が周期律表の1族(IA族)、2族(II A族)、3族(III B族)、4族(IV B族)、12族(II B族)、および14族(IV A族)に属する金属元素、ならびに該金属元素の化合物からなる群より少なくとも1種選ばれる化合物である請求項1または2に記載の圧縮粒状物。
  4. 該圧縮粒状物が、芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート結合形成性化合物とを溶融重合して得られた非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーを圧縮成形して製造された請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧縮粒状物の製造方法。
  5. 該非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーが、ビスフェノールAとジフェニルカーボネートを溶融重合して得られたものである請求項4に記載の圧縮粒状物の製造方法。
  6. 該非晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマーの比表面積が0.001〜0.2m2/g未満である請求項4または5に記載の圧縮粒状物の製造方法。
  7. 該圧縮粒状物の製造にあたり、圧縮成形時の圧縮圧力が1MPa〜700MPaであることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の圧縮粒状物の製造方法。
  8. 請求項1〜7いずれか1項に記載の圧縮粒状物を該圧縮粒状物のガラス転移温度(Tg)以上かつ融点(Tm)より低い温度で、減圧下または常圧下かつ不活性ガス気流下にて、加熱し固相状態で重合する高重合度芳香族ポリカーボネートの製造方法。
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