JP3754700B1 - 半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体素子とリードフレーム等の半導体素子搭載用支持部材とを低温で接着することができる半導体用接着フィルムを提供する。
【解決手段】半導体用接着フィルムは、(A)熱可塑性樹脂、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂を含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルムである。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置に関する。
近年、電子機器の高機能化等に対応して半導体装置の高密度化、高集積化の要求が強まり、半導体パッケージの大容量高密度化が進んでいる。
このような要求に対応するため、例えば半導体素子の上にリードを接着するリード・オン・チップ(LOC)構造が採用されている。
しかし、LOC構造では、半導体素子とリードフレームとを接合するため、その接合部での接着信頼性が半導体パッケージの信頼性に大きく影響している。
従来、半導体素子とリードフレームとの接着には、ペースト状の接着剤が用いられていた。
しかし、ペースト状の接着剤を適量に塗布することが困難であり、半導体素子から接着剤がはみ出すことがあった。
例えばLOC構造ではポリイミド樹脂を用いたホットメルト型の接着剤フィルム等の耐熱性基材に接着剤を塗布したフィルム状接着剤が用いられてきている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ホットメルト型の接着剤フィルムは、高温で接着する必要があるため、高密度化した半導体素子、リードフレームに熱損傷を与える場合があった。
特に近年の半導体パッケージはチップの上にチップを多段で積層することでパッケージの小型化、薄型化、大容量化を実現している。そういったパッケージにはリードフレームに代わりビスマレイミド−トリアジン基板やポリイミド基板のような有機基板の使用が増加している。こういった有機基板の増加とともにパッケージをはんだ付けするための赤外線リフロー時にパッケージ内部の吸湿水分によるパッケージクラックが技術課題となっており特に半導体素子接着剤の寄与するところが大きいことが分かっている。
しかしながら有機基板はリードフレームと比較し、耐熱性に乏しく、さらにパッケージの薄型化に伴い、チップの薄型化が進み、これまでの高温での貼りつけ温度ではチップの反りが顕著になることより、これまで以上に低温での熱圧着可能なフィルム状接着剤の要求が高まっている。このようなフィルム状接着剤として熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合物からなるホットメルト型の接着フィルムが用いられる。

特開平6−264035号公報 特開2000−104040号公報 特開2002−121530号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、特許文献2および3では、熱可塑性樹脂としてポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられていたが、このような接着フィルムは、耐熱性・信頼性には優れるものの、高温状態で初めて溶融粘度が低下し、さらに最低溶融粘度が高いことより、低温での濡れ性が不足しているため、低温での貼り付けが困難であり、チップが薄型かつ多段に積層されたパッケージに適用するのが困難であったという課題を有していた。
第二に、低温での濡れ性を改善するためにガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂を用いる方法も考えられるが、このような樹脂を用いた場合、接着フィルムが室温で伸びやすくなり、搬送ロールにてフィルムを搬送する際、フィルムが伸びるといった問題が発生する。
本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ低温接着性および作業性に優れた半導体用接着フィルムを提供することにある。
本発明にかかる第一の半導体用接着フィルムは、
(A)熱可塑性樹脂、
(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、
(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、
(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂、および、
シリカフィラー
を含む樹脂組成物で構成される。
また、本発明にかかる第一の半導体用接着フィルムは、
(A)熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリカフィラーを含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルムであって、
前記エポキシ樹脂は実質的に固形のエポキシ樹脂で構成されるものであって、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、及び(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂を含み、かつ、前記フェノール樹脂が(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂である。
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、軟化点の異なるエポキシ樹脂2種類を配合するとともに、フェノール樹脂の軟化点を一定温度範囲に限定して、シリカフィラーを含んでいる。このため、低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルムのタックを低減し、作業性に優れる。
また、第二の半導体用接着フィルムは、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
(i)25℃においてプローブタック法で評価したときのタック値が、0gf/5mmφ以上20gf/5mmφ以下であり、かつ、
(ii)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、100℃以上180℃以下の領域で溶融粘度が500[Pa・s]以上2000[Pa・s]以下
であることを特徴とするものである。
従来の半導体用接着フィルムでは、 (i)と(ii)の両方の構成を両立させることは困難であった。この(i)と(ii)の構成を両立させることで低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルムのタックを低減し、作業性に優れるという特性を実現することができる。こうした半導体用接着フィルムは、例えば、(A)熱可塑性樹脂、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、および、(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂を含む樹脂組成物によって得られる。
また本発明における半導体装置は、本発明の半導体用接着フィルムを用いて半導体素子と被接着部材とを接着した構造を有する半導体装置に関するものである。本発明の半導体用接着フィルムを用いることにより、高信頼性の半導体装置を作製することができる。
本発明によれば、半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ低温接着性および作業性、とくに搬送ロールにてフィルムを搬送する際の作業性の優れた半導体用接着フィルムを提供することができる。
以下、本発明の第一の半導体用接着フィルムについて説明する。
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、(A)熱可塑性樹脂、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂、シリカフィラーを含む樹脂組成物で構成されるものである。
以下、本発明の第一の半導体用接着フィルムの各成分について説明する。
本発明で使用する(A)熱可塑性樹脂とは、熱塑性を有するもので線状の化学構造を有する高分子の樹脂を意味する。
具体的には、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等のポリイミド系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のポリアミド系樹脂、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が低いため初期密着性を向上することができる。
ここで初期密着性とは、半導体用接着フィルムで半導体素子と支持部材とを接着した際の初期段階における密着性であり、すなわち半導体用接着フィルムを硬化処理する前の密着性を意味する。
アクリル系樹脂は、アクリル酸およびその誘導体を主なモノマーとする樹脂のことを意味する。具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド等の重合体および他の単量体との共重合体等が挙げられる。
また、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ニトリル基等を持つ化合物を有するアクリル系樹脂(特に、アクリル酸共重合体)が好ましい。これにより、半導体素子等の被着体への密着性をより向上することができる。前記官能基を持つ化合物として、具体的にはグリシジルエーテル基を持つグリシジルメタクリレート、水酸基を持つヒドロキシメタクリレート、カルボキシル基を持つカルボキシメタクリレート、ニトリル基を持つアクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも特にニトリル基を持つ化合物を含むアクリル酸エステル共重合体が好ましい。これにより、被着体への密着性を特に向上することができる。
前記官能基を持つ化合物の含有量は、特に限定されないが、前記アクリル系樹脂全体の0.5重量%以上40重量%以下が好ましく、特に5重量%以上30重量%以下が好ましい。含有量が低すぎると密着性を向上する効果が低下する場合があり、含有量が高すぎると粘着力が強すぎて作業性を向上する効果が低下する場合がある。
(A)熱可塑性樹脂、特にアクリル系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが10万以上が好ましく、特に15万〜100万が好ましい。重量平均分子量がこの範囲内であると、特に半導体用接着フィルムの製膜性を向上することができる。さらに重量平均分子量がこの範囲内であると、熱可塑性樹脂中に熱硬化性の官能基を含んでいる場合にも熱処理により樹脂単独で硬化挙動はほとんど示すことはない。
(A)熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、特に限定されないが、−20℃以上60℃以下が好ましく、特に−10℃以上50℃以下が好ましい。ガラス転移温度が低すぎると半導体用接着フィルムの粘着力が強くなり作業性を向上する効果が低下する場合がある。ガラス転移温度が高すぎると低温接着性を向上する効果が低下する場合がある。
本発明で使用するエポキシ樹脂(B)、(C)はモノマー、オリゴマ−及びポリマーのいずれかをいう。例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
本発明で用いられる(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂の具体例としては、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂の内では、アクリル酸エステル共重合体との相溶性を有するものであれば、特に限定されるものではない。軟化点が40℃より低いと半導体用接着フィルムが室温でタック性を帯び、これにより半導体組み立て工程での作業性が低下する。また、100℃より高いと熱圧着時に濡れ性が低下し、ボイドが発生する。軟化点は好ましくは50℃以上65℃以下である。
本発明で用いられる(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂の具体例としては、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロ型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。軟化点は好ましくは80℃以上90℃以下である。
本発明で使用するエポキシ樹脂は、構造が同じでも分子量の違いにより、軟化点の差がでるため、使用するエポキシ樹脂の構造は特には限定しない。
前記エポキシ樹脂の含有量は、前記熱可塑性樹脂100重量部に対して10重量部以上150重量部以下が好ましく、特に30重量部以上100重量部以下が好ましい。含有量が低すぎると耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、高すぎると半導体用接着フィルムの靭性を向上する効果が低下する場合がある。
さらにエポキシ樹脂全体を100重量部とした時、軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂が20重量部以上80重量部以下、好ましくは40重量部以上70重量部以下含んでいることが好ましい。含有量が前記下限値未満であると、熱圧着時に濡れ性が低下し、ボイドが発生する。前記上限値を超えると半導体用接着フィルムがタック性を帯び、貼り付け時の作業性が低下する。
本発明で使用する(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂は、上記のエポキシ樹脂と硬化反応をして架橋構造を形成することができる少なくとも2個以上のフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても混合して用いてもよい。軟化点が80℃より低いと、半導体用接着フィルムの100℃以上での溶融粘度が低下してしまい、熱圧着時に半導体用接着フィルムがフローしてしまい、半導体素子を汚染する原因となる。軟化点が130℃より高いと半導体用接着フィルムの100℃以上での溶融粘度が上昇してしまい、熱圧着時に濡れ性が低下し、ボイドが発生する。なお、軟化点は90℃以上120℃以下が好ましい。
前記フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノール硬化剤の水酸基当量の比が0.5以上1.5以下が好ましく、特に0.7以上1.3以下が好ましい。当量比が前記下限値未満であると耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると保存性が低下する場合がある。
前記樹脂組成物は硬化反応を促進させるため、必要に応じて(E)硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の具体例としては、イミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン等アミン系触媒、トリフェニルホスフィン等リン系触媒が挙げられる。
本発明で使用する(F)充填材の種類は特には限定されないが、例えば銀、酸化チタン、シリカ、マイカ等の無機充填材、シリコンゴム、ポリイミド等の微粒子の有機充填材が挙げられる。これらの中でも無機充填材、特にシリカフィラーが好ましい。シリカフィラーの場合には、形状として破砕シリカと溶融シリカがあるが、本発明においては溶融シリカが好ましい。
本発明では、充填剤シリカフィラーを含有させることで、半導体用接着フィルムの降伏点応力および25℃における弾性率を向上させて、ロール搬送時の接着フィルムをMD方向への伸びを抑制することで半導体用接着フィルムの作業性を向上させることができる。
さらに充填剤シリカフィラーを含有させることで、半導体用接着フィルム表面に部分的にシリカフィラー表面を出させることで、半導体用接着フィルムをロール形態にした際、半導体用接着フィルムと基材フィルム裏面との接触面積を小さくすることで、半導体用接着フィルムと基材フィルム裏面間での摩擦力を軽減し、十分な張力をかけて半導体用接着フィルムを巻き芯に巻くことが可能になる。
本発明で使用するシリカフィラー充填剤は、粉末状のものを使用してもよいし、溶剤中にスラリー化したものを用いてもよい。これにより、25℃における弾性率を向上させて接着フィルムにコシを持たせることで作業性を上げること、さらにフィルムの搬送ロールの巻き方向(MD方向)のテンションに対し、伸びにくくすることにより、搬送ロールで接着フィルムを搬送する際にフィルムが伸びきってしまうのを防ぐこと、さらには接着フィルムと基材フィルム裏面との間で滑りやすくすることで、ロール状の形態を形成しやすくなる効果がある。
用いる球状シリカフィラー充填剤の平均粒径は0.01μm以上20μm以下が好ましく、さらに好ましくは、0.1μm以上5μm以下が好ましい。平均粒径は0.01μm未満であると、接着フィルム内でフィラーが凝集しやすく、外観不良が発生する。20μmより大きいと、接着フィルムよりシリカフィラー充填剤が突起しやすくなり、熱圧着時にチップを破壊してしまう場合がある。
前記シリカフィラー充填剤の含有量は、特に限定されないが、充填剤シリカフィラーを除いた樹脂成分100重量部に対して1重量部以上200重量部以下が好ましく、特に10重量部以上100重量部以下が好ましい。含有量が前記下限値未満であると作業性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると密着性を向上する効果が低下する場合がある。
前記樹脂組成物は、必要に応じて、他の成分としてシアネート基を有する有機化合物を含んでも良い。これにより、被着体への密着性と耐熱性とをより向上することができる。
前記シアネート基を有する有機化合物としては、例えばビスフェノールAジシアネート、ビスフェノールFジシアネート、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル、ビスフェノールEジシアネート、シアネートノボラック樹脂等が挙げられる。
次に第二の半導体用接着フィルムについて説明する。
二の半導体用接着フィルムは、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
(i)25℃においてプローブタック法で評価したときのタック値が、0gf/5mmφ以上20gf/5mmφ以下であり、かつ、
(ii)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、100℃以上180℃以下の領域で溶融粘度が500[Pa・s]以上2000[Pa・s]以下
であることを特徴とする半導体用接着フィルムである。
二の半導体用接着フィルムは、例えば、(A)熱可塑性樹脂、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、および、(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂を含む樹脂組成物によって得られる。
成(i)のプローブタック法で評価したときのタック値とは、フィルムの表面の粘着性、密着性を表すものであり、値が高いほど粘着性、密着性が高いことを意味する。
測定は、(株)レスカ社製、TACKINESS TESTER、圧着時間3sec、試験速度600mm/min、プローブ径5mmφで行なった。
成(ii)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、100℃以上180℃以下の領域で溶融粘度が500[Pa・s]以上2000[Pa・s]以下であることとは、比較的低温で接着するために溶融粘度が満たすべき要件を意味する。チップの熱損傷防止のために比較的低温で貼り付ける必要がある。
融粘度は、例えば、粘弾性測定装置であるレオメーターを用いて、フィルム状態のサンプルに10℃/分の昇温速度で、周波数1Hzのずり剪断を与えて測定することができる。
5℃で速度100mm/分で引っ張ったときの降伏点応力が15MPa以上とは、リール・ツー・リールでフィルムを巻いていったときに巻き方向にたるまないようにするための要件である。巻き方向に伸びるとフィルムの幅、厚みが変わるので問題が生ずる。
ここで、半導体用接着フィルムの降伏点応力および25℃における弾性率は、ダンベル試験片を機械強度測定器を用いて引っ張り速度100mm/分で測定した値のことである。
5℃における弾性率とは、フィルムの丈夫さを規定したものであり、降伏点応力と同じである。
測定は、(株)オリエンテック社製 RTC−1250A、試験片形状はJIS K7127記載の試験片タイプ5、試験速度100mm/分、掴み具間距離45mmにて引っ張り測定を行ない、弾性率を測定した。試験速度100mm/分は、リール・ツー・リールで搬送する際に瞬間的にフィルムにかかる荷重を想定して設定された速度である。
PETフィルム裏面と半導体用接着フィルムとの25℃でのせん断密着力が20N/(25mm×25mm)以下であることにより、両フィルムが滑りやすくなり、基材フィルムと半導体用接着フィルムが不必要に接着しなくなる。
ここで、半導体用接着フィルムのせん断密着力は次のようにして測定される。半導体用接着フィルムとポリエチレンテレフタレートフィルム(王子製紙社製、品番RL−07、厚さ38μm)裏面とのせん断密着力は、25mm幅に両フィルムを切断し、25℃で接着面積25mm×25mmで張り合わせ、機械強度測定器にて両者を180°方向に1000mm/分で引っ張った際の強度を測定することによって得られる。ここで1000mm/分の速度は、接着フィルムを最終製品の形態であるロール状に巻き上げる際に用いられる速度のことであって、リール・ツー・リールで搬送する際よりもより高い荷重がかかるために測定の際に高い速度を用いている。
図1は、半導体用接着フィルムの温度に対する溶融粘度の関係を模式的に示したものである。
この半導体用接着フィルムは、図1に示すように該半導体用接着フィルムを25℃から10℃/分の昇温速度で溶融状態までに昇温したときに初期は溶融粘度が減少し(図中矢印A)、所定の温度(t1)で最低溶融粘度(η1)に到達した後、マウント温度の温度範囲でその状態を保持した後(t2)、さらに上昇(図中矢印B)するような特性を有する。
このとき半導体用接着フィルムの100℃から180℃の領域で溶融粘度は、500[Pa・s]以上2000[Pa・s]以下がよい。さらに前記溶融粘度は600[Pa・s]以上1,500[Pa・s]以下が好ましく、特に800[Pa・s]以上1,200 [Pa・s]以下が好ましい。2000[Pa・s]より高いと、熱圧着時に濡れ性が低下し、ボイドが発生する。500[Pa・s]より低いと必要以上に半導体用接着フィルムがフローしてしまい、半導体素子を汚染する原因となる。
上記溶融粘度は、軟化点40℃以上70℃以下のエポキシ樹脂を添加することで100℃に達するまでに溶融粘度を2000[Pa・s]以下に低下させ、さらに軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂と軟化点80℃以上130℃以下のフェノール樹脂を添加することで、180℃まで溶融粘度を低下させずに、一定の溶融粘度に保たせることで得られる。
また、従来の半導体用接着フィルム(例えば、ポリイミド系の接着フィルム)の前記最低溶融粘度は、3000[Pa・s]程度であった。そのため、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着を180℃程度の高温で行う必要があった。しかし、このような高温で半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着を行うために、半導体素子が熱損傷する場合があった。
これに対して、上記の半導体用接着フィルムは、最低溶融粘度が低いので、熱圧着温度を低くしても半導体素子と半導体搭載用支持部材との接着を行うことが可能となる。圧着温度は100℃から150℃が好ましい。
また、175℃2時間熱処理後の250℃における溶融粘度は、5,000[Pa・s]以上である。さらに10000[Pa・s]以上が好ましく、特に20,000[Pa・s]以上が好ましい。250℃における溶融粘度が前記範囲内であると、特に耐熱性とリフロー時の耐クラック性に優れる。
タックがなく、100℃から180℃の領域で溶融粘度が500[Pa・s]以上2000[Pa・s]以下であることに加え、175℃2時間熱処理後の250℃での溶融粘度が前記範囲内であると、優れた作業性、低温接着性と耐熱性とを兼ね備えた半導体用接着フィルムを得ることができる。
この時の半導体用接着フィルムの降伏点応力および25℃における弾性率は、引っ張り速度100mm/分で引っ張ったとき、降伏点応力が15MPa以上かつ25℃における弾性率が1500MPa以上がよい。さらに前記降伏点応力は20MPa以上かつ25℃における弾性率が150MPa以上が好ましく、特に降伏点応力10MPa以上かつ25℃における弾性率2000MPa以上が好ましい。降伏点応力が15MPa以下または25℃における弾性率1500MPa以下であると、ロール搬送時の半導体用接着フィルムのMD方向に対する抵抗力が不足し、MD方向に半導体用接着フィルムが伸び切ってしまい、半導体接着作業に支障が生じる。
半導体用接着フィルムと基材フィルム裏面との摩擦力は、25℃で両者を貼り合せたサンプルのせん断密着力を見ることで測定することができる。半導体用接着フィルムとその基材に用いるPETフィルム裏面との接着面積を25mm×25mmで貼り合せた場合、せん断密着力が20N/(25mm×25mm)以下であるとよい。さらに10N/(25mm×25mm)以下が好ましく、特に5N/(25mm×25mm)以下が好ましい。20N/(25mm×25mm)より大きいと巻き芯に半導体用接着フィルムを巻く際、半導体用接着フィルムが内側の基材フィルム裏面に気泡を巻き込んで貼り付いたとき、半導体用接着フィルムと基材フィルム内側との間の摩擦力が大きく、MD方向に張力をかけても半導体用接着フィルムと基材フィルム裏面との間で滑りが発生しないため、この気泡を無くすことができない。
本発明の半導体用接着フィルムは、例えば前記樹脂組成物をメチルエチルケトン、アセトン、トルエン、ジメチルホルムアルデヒド等の溶剤に溶解して、ワニスの状態にした後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いて離型シートに塗工し、乾燥させ後、離型シートを除去することによって得ることができる。
前記半導体用接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、3μm以上100μm以下が好ましく、特に5μm以上70μm以下が好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に厚さ精度の制御を容易にできる。
図2は本発明の半導体用接着フィルムを用いて作製した半導体装置の構造を示す模式図である。この半導体装置は、BGA基板3上に、半導体素子2が搭載された構造を有する。半導体素子2とBGA基板3との間には、半導体用接着フィルム1が配置されている。半導体素子2は、BGA基板3に対してフリップチップ接続されている。半導体用接着フィルム1は、低温接着が可能であるため、製造工程において半導体素子2に熱損傷を与えることなく接合することが可能である。半導体に熱履歴のかからない半導体装置は高信頼性を具現することが可能である。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、半導体用接着フィルムの参考例、実施例および比較例について説明する。
参考例
(1)半導体用接着フィルム樹脂ワニスの調製
熱可塑性樹脂としてアクリル酸共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)100重量部と、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(NC6000(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点60℃)36重量部、エポキシ樹脂(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製、軟化点80℃)24重量部と、フェノール樹脂(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製、軟化点110℃)29重量部、硬化促進剤としてイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成(株)製)0.1重量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分37%の樹脂ワニスを得た。
なお、軟化点の測定は、JIS K7234に準じて、環球法において測定された値を用いた。以下同様である。
Figure 0003754700
NC−6000
(2)半導体用接着フィルムの製造
コンマコーターを用いて上述の樹脂ワニスを、保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(王子製紙社製、品番RL−07、厚さ38μm)に塗布した後、70℃、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを得た。
(3)半導体装置の製造
上述の半導体用接着フィルム面を5インチ、100μmの半導体ウエハー裏面に80℃、0.1MPa、50mm/secの条件でラミネートし、半導体用接着フィルム面をダイシングフィルム(スミライトFSL−N4003、住友ベークライト(株)製)に固定した。そして、ダイシングソーを用いて、半導体用接着フィルムが接合した半導体ウエハーをスピンドル回転数50,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子のサイズにダイシング(切断)して、半導体用接着フィルムが接合した半導体素子を得た。次に、ダイシングフィルムの光透過性基材側から紫外線を20秒で250mJ/cmの積算光量を照射した後、半導体用接着フィルムに接合しているダイシングフィルムを剥離した。そして、上述の半導体用接着フィルムが接合した半導体素子を42−アロイ合金のリードフレームに、130℃、5N、1.0秒間圧着して、ダイボンディングし、樹脂で封止し、175℃2時間熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて10個の半導体装置を得た。
(4)半導体用接着フィルムの評価
低温接着性(初期密着性)
低温接着性は、半導体素子(80ピンリードフレーム)に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、その後、ダイシェア強度を測定した。
ダイシェア強度の測定は、プッシュプルゲージを用いて行った。各符号は以下の通りである。
◎:ダイシェア強度が、3.0MPa以上
○:ダイシェア強度が、2.0MPa以上3.0M未満
△:ダイシェア強度が、1.0MPa以上2.0MPa未満
×:ダイシェア強度が、1.0MPa未満
耐熱性
耐熱性は、180℃1時間熱処理した半導体用接着フィルムの5%重量減少温度で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:5%重量減少温度が、300℃以上
○:5%重量減少温度が、250℃以上300℃未満
△:5%重量減少温度が、200℃以上250℃未満
×:5%重量減少温度が、200℃未満
タックの有無
半導体用接着フィルムのタックの有無を、プローブタック法にて評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:タック無し(0gf/5mmφ以上20gf/5mmφ以下)
○:タック若干有るが、実用上問題なし(20gf/5mmφ以上50gf/5mmφ以下)
△:タック若干有り、実用上使用不可(50gf/5mmφ以上100gf/5mmφ以下)
×:タック有り(100gf/5mmφ以上)
巻きシワ
幅300mm、内径77mmφの塩化ビニール製のリールに基材PETを巻きの外側、半導体用接着フィルムを内側に巻いた時の巻き外観を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:巻きシワの発生なし。
×:巻きシワあり。
フィルム搬送性
半導体用接着フィルムのみを巻き取りロールで巻き取った時の半導体用接着フィルムの巻き取り方向の形状変化を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:形状変化無し
○:形状変化が若干あるが、実用上問題なし
△:形状変化が若干有り、実用上使用不可
×:巻き取り方向に伸び切ってしまう
(5)半導体用接着フィルムを用いて作製した半導体装置の評価
吸湿処理後の接着性
各実施例および比較例で得られる樹脂封止前の半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、半導体素子とリードフレームとの260℃での剪断強度を評価した。
◎:剪断強度が、1.0MPa以上
○:剪断強度が、0.75以上1.0MPa未満
△:剪断強度が、0.5以上0.75MPa未満
×:剪断強度が、0.5MPa未満
耐クラック性
耐クラック性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、260℃のIRリフローを3回行い走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
参考例で得られた半導体用接着フィルムの物性、各種評価結果、当該半導体用接着フィルムを使用した半導体装置の評価結果の詳細を表1に示した。
(実施例2)
シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例3)
エポキシ樹脂(B)として、HP−7200(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂)、エポキシ当量263g/eq、大日本インキ(株)製、軟化点60℃、38重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例4)
エポキシ樹脂(B)として、エピクロンN865(ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量205g/eq、大日本インキ(株)製、軟化点65℃、36重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例5)
エポキシ樹脂(C)として、ESLV−80DE(ビフェニル型エポキシ樹脂)、エポキシ当量174g/eq、新日鐵化学(株)製、軟化点78℃、24重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部、硬化促進剤0.05重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例6)
エポキシ樹脂(C)として、NC7000(ナフトール型エポキシ樹脂)、エポキシ当量226g/eq、日本化薬(株)製、軟化点90℃、24重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部、硬化促進剤0.05重量部、MEH−7500を27重量部用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例7)
フェノール樹脂(D)として、PR53647(フェノールノボラック樹脂)、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製、軟化点92℃、31重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例8)
フェノール樹脂(D)として、PR51470(フェノールノボラック樹脂)、水酸基当量104g/OH基、住友ベークライト(株)製、軟化点110℃、31重量部を用い、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例1)
エポキシ樹脂(B)を用いなかった以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例2)
エポキシ樹脂(B)を用いず、シリカフィラー(SE5101、平均粒径1μm、アドマファイン(株)製)130重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例3)
エポキシ樹脂(C)を用いなかった以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例4)
エポキシ樹脂(B)として、エピクロンN868(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、エポキシ当量190g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、軟化点25℃以下(室温で液状)、36重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例5)
エポキシ樹脂(C)として、エピコート1007(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、エポキシ当量2000g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、軟化点128℃、24重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例6)
フェノール樹脂(D)として、XLC−4L(フェノールアラルキル樹脂)、水酸基当量170g/OH基、三井化学(株)製、軟化点62℃、50重量部を用いた以外は、参考例と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例7)
従来材のポリイミドを用いた半導体用接着フィルムを用い測定を行なった。なお、詳細な組成については不明であるので、接着フィルム物性、接着フィルム評価結果、半導体装置の評価結果のみを表1に示す。
表1記載のように、実施例〜8では、接着フィルム評価結果、半導体装置の評価結果ともに良好な結果を示したが、比較例1〜7ではこれらすべてにおいて良好な結果を示したものはなかった
Figure 0003754700
本発明の半導体用接着フィルムの温度に対する溶融粘度の関係を模式的に示した図である。 本発明の半導体装置の一例を模式的に示す半導体装置の断面図である。
符号の説明
1 半導体用接着フィルム
2 半導体素子
3 半導体搭載用支持部材

Claims (4)

  1. (A)熱可塑性樹脂、
    (B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、
    (C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂、
    (D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂、および、
    シリカフィラー
    を含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルム。
  2. (A)熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリカフィラーを含む樹脂組成物で構成される半導体用接着フィルムであって、
    前記エポキシ樹脂は実質的に固形のエポキシ樹脂で構成されるものであって、(B)軟化点が40℃以上70℃未満のエポキシ樹脂、及び(C)軟化点が70℃以上100℃以下のエポキシ樹脂を含み、かつ、前記フェノール樹脂が(D)軟化点が80℃以上130℃以下のフェノール樹脂である半導体用接着フィルム。
  3. 前記樹脂組成物の樹脂成分100重量部に対して、前記シリカフィラーの含有量が1重量部以上200重量部以下である請求項1または2に記載の半導体用接着フィルム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを用いて半導体素子と被接着部材とを接着した構造を有する半導体装置。
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