JP4466397B2 - 半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Description
このような要求に対応するため、例えば半導体素子の上にリードを接着するリード・オン・チップ(LOC)構造が採用されている。
しかし、ペースト状の接着剤を適量に塗布することが困難であり、半導体素子から接着剤がはみ出すことがあった。
第一に、特許文献2および3では、熱可塑性樹脂としてポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられていたが、このような接着フィルムは、耐熱性・信頼性には優れるものの、高温状態で初めて溶融粘度が低下し、さらに最低溶融粘度が高いことより、低温での濡れ性が不足しているため、低温での貼り付けが困難であり、チップが薄型かつ多段に積層されたパッケージに適用するのが困難であったという課題を有していた。
第二に、特許文献4および5では、低温での濡れ性を改善するためにガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂としてアクリルゴムを主成分とする樹脂を用いられているが、熱可塑性樹脂の分子量が高く、かつ含有量が高い場合、フィルム状接着剤の流動性が乏しく、有機基板に設けられた回路との間の空隙を埋めることができず、高温時に剥離が起こりやすい。
第三に、低分子量の熱硬化成分の含有量を高くする方法も考えられるが、フィルム状接着剤が可とう性に乏しくなり、フィルム状接着剤を切断する際、フィルム状接着剤の割れが発生しやすい。
本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ低温接着性および作業性に優れた半導体用接着フィルムを提供することにある。
(A)熱可塑性樹脂a重量部、
(B)エポキシ樹脂b重量部、
(C)フェノール樹脂c重量部、および、
(D)放射線重合性モノマーd重量部、
を含み、
前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、
前記a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルムで構成され
るものである。
(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7
(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、放射線重合性モノマーを添加すると共に、熱可塑性樹脂に対し、熱硬化性樹脂成分を一定の配合範囲に限定している。このため、低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルム状接着剤の脆さを低減し、作業性に優れる。
熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
(i)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下
であることを特徴とするものである。
従来の半導体用接着フィルムでは、本発明の(i)を満たしつつフィルム状接着剤の脆さの改善を両立させることは困難であった。この(i)とフィルム状接着剤の脆さの改善を両立させることで低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルムの脆さを改良し、フィルムを切断する際のフィルム割れを防ぐことができるという特性を実現することができる。こうした半導体用接着フィルムは、例えば、(A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール樹脂、および、(D)放射線重合性モノマーを含み、前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、前記(A)熱可塑性樹脂10重量部に対し、前記(B)エポキシ樹脂と(C)フェノール樹脂と(D)放射線重合性モノマーの総量が15〜100重量部である樹脂組成物によって得られる。
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、(A)熱可塑性樹脂a重量部、(B)エポキシ樹脂b重量部、(C)フェノール樹脂c重量部、および、(D)放射線重合性モノマー
d重量部を含み、前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、前記a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルムで構成されるものである。
(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7
(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
以下、本発明の第一の半導体用接着フィルムの各成分について説明する。
具体的には、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等のポリイミド系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のポリアミド系樹脂、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が低いため初期密着性を向上することができる。
ここで初期密着性とは、半導体用接着フィルムで半導体素子と支持部材とを接着した際の初期段階における密着性であり、すなわち半導体用接着フィルムを硬化処理する前の密着性を意味する。
また、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ニトリル基等を持つ化合物を有するアクリル系樹脂(特に、アクリル酸共重合体)が好ましい。これにより、半導体素子等の被着体への密着性をより向上することができる。前記官能基を持つ化合物として、具体的にはグリシジルエーテル基を持つグリシジルメタクリレート、水酸基を持つヒドロキシメタクリレート、カルボキシル基を持つカルボキシメタクリレート、ニトリル基を持つアクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも特にニトリル基を持つ化合物を含むアクリル酸エステル共重合体が好ましい。これにより、被着体への密着性を特に向上することができる。
これらの中でもアクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂が好ましい。これにより、初期密着性をより向上し、さらにフィルム状接着剤の脆さを改善することができる。前記アクリル系化合物としては、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルのモノマー等が挙げられ、具体的にはジアクリル酸エチレングリコール、ジメタクリ酸エチレングリコール、ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジメタクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジアクリル酸グリセリン、ジメタクリル酸グリセリン、ジアクリル酸1,10−デカンジオール、ジメタクリル酸1,10−デカンジオール等の2官能アクリレート、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアクリ酸ペンタエリスリトール、トリメタクリ酸ペンタエリスリトール、ヘキサアクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサメタクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもアクリル酸エステルが好ましく、特に好ましくはエステル部位の炭素数が1〜15のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、トリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
前記シアネート基を有する有機化合物としては、例えばビスフェノールAジシアネート、ビスフェノールFジシアネート、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル、ビスフェノールEジシアネート、シアネートノボラック樹脂等が挙げられる。
本発明の第二の半導体用接着フィルムは、
熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
(i)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下
であることを特徴とする半導体用接着フィルムである。
本発明の第二の半導体接着フィルムは、例えば、A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール樹脂、および、(D)放射線重合性モノマーを含み、前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、前記(A)熱可塑性樹脂10重量部に対し、前記(B)エポキシ樹脂と(C)フェノール樹脂と(D)放射線重合性モノマーの総量が15〜100重量部である樹脂組成物によって得られる。
本発明における溶融粘度は、例えば、粘弾性測定装置であるレオメーターを用いて、フィルム状態のサンプルに10℃/分の昇温速度で、周波数1Hzのずり剪断を与えて測定することができる。
本発明の半導体用接着フィルムは、図1に示すように該半導体用接着フィルムを25℃から10℃/分の昇温速度で溶融状態までに昇温したときに初期は溶融粘度が減少し(図中矢印A)、所定の温度(t1)で最低溶融粘度(η1)に到達した後、さらに上昇(図中矢印B)するような特性を有する。
これに対して、本発明の半導体用接着フィルムは、最低溶融粘度が低いので、熱圧着温度を低くしても半導体素子と半導体搭載用支持部材との接着を行うことが可能となる。本発明における熱圧着温度は80℃から150℃が好ましい。
前記半導体用接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、3μm以上100μm以下が好ましく、特に5μm以上70μm以下が好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に厚さ精度の制御を容易にできる。
(実施例1)
(1)半導体用接着フィルム樹脂ワニスの調製
熱可塑性樹脂(A)としてアクリル酸エステル共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)10重量部と、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)27重量部と、フェノール樹脂(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)13重量部、放射線重合性モノマー(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))8重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成(株)製)0.1重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.7重量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM403、信越化学(株)製)0.1重量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分37%の樹脂ワニスを得た。
コンマコーターを用いて上述の樹脂ワニスを、保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(王子製紙社製、品番RL−07、厚さ38μm)に塗布した後、70℃、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを得た。
上述の半導体用接着フィルム面を5インチ、100μmの半導体ウエハー裏面に80℃、0.1MPa、50mm/secの条件でラミネートし、半導体用接着フィルム面をダイシングフィルム(スミライトFSL−N4003、住友ベークライト(株)製)に固定した。そして、ダイシングソーを用いて、半導体用接着フィルムが接合した半導体ウエハーをスピンドル回転数50,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子のサイズにダイシング(切断)して、半導体用接着フィルムが接合した半導体素子を得た。次に、ダイシングフィルムの光透過性基材側から紫外線を20秒で250mJ/cm2の積算光量を照射した後、半導体用接着フィルムに接合しているダイシングフィルムを剥離した。そして、上述の半導体用接着フィルムが接合した半導体素子をソルダーレジスト(太陽インキ(株)製、AUS308)で被覆されたビスマレイミド・
トリアジンを主材とする有機基板(回路段差10um)に、130℃、5N、1.0秒間圧着して、ダイボンディングし、100℃、1時間、さらに120℃、1時間、さらに180℃1時間熱処理を行い、半導体接着フィルムを硬化させた後、樹脂で封止し、175℃2時間熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて10個の半導体装置を得た。
低温接着性(初期密着性)
低温接着性は、半導体素子(有機基板)に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、その後、ダイシェア強度を測定した。
ダイシェア強度の測定は、プッシュプルゲージを用いて行った。各符号は以下の通りである。
◎:ダイシェア強度が、3.0MPa以上
○:ダイシェア強度が、2.0MPa以上3.0M未満
△:ダイシェア強度が、1.0MPa以上2.0MPa未満
×:ダイシェア強度が、1.0MPa未満
耐熱性は、半導体用接着フィルムの5%重量減少温度で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:5%重量減少温度が、300℃以上
○:5%重量減少温度が、250℃以上300℃未満
△:5%重量減少温度が、200℃以上250℃未満
×:5%重量減少温度が、200℃未満
フィルムの脆弱性は、半導体用接着フィルムを基材から剥離し、180度折り曲げ試験を行い、半導体用接着フィルムが破断するまでの回数を評価した。各符号は以下の通りである。
◎:折り曲げ可能回数が、50回以上
○:折り曲げ可能回数が、25回以上50回未満
△:折り曲げ可能回数が、1回以上25回未満
×:折り曲げ不可
回路充填性は、半導体素子(有機基板)に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、走査型超音波探傷機(SAT)により、有機基板上の回路段差内に半導体用接着フィルムが充填されている率を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:充填率が、100%
○:充填率が、80%以上100%未満
△:充填率が、40%以上80%未満
×:充填率が、40%未満
吸湿処理後の接着性
各実施例および比較例で得られる樹脂封止前の半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、半導体素子と有機基板との260℃での剪断強度を評価した。
◎:剪断強度が、1.0MPa以上
○:剪断強度が、0.75以上1.0MPa未満
△:剪断強度が、0.5以上0.75MPa未満
×:剪断強度が、0.5MPa未満
耐クラック性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、260℃のIRリフローを3回行い走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
エポキシ樹脂(B)として、NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)、27重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
フェノール樹脂(C)として、XLC−4L(フェノールアラルキル樹脂)、水酸基当量170g/OH基、三井化学(株)製)、23重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
放射線重合性モノマー(D)として、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(1,6−HX、メーカー:共栄社化学(株))、18重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)9重量部、NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)、13重量部、フェノール樹脂(C)として、XLC−4L(フェノールアラルキル樹脂)、水酸基当量170g/OH基、三井化学(株)製)、18重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)54重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)26重量部、放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))16重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成(株)製)0.2重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)2重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)9重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)4重量部、放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))2重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.2重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))1重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.1重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))40重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)4重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
エポキシ樹脂(B)、フェノール樹脂(C)、放射線重合性モノマー(D)、硬化促進剤(E)、放射線硬化開始剤(F)を用いなかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂(A)としてアクリル酸エステル共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)135重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)65重量部用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
放射線重合性モノマー(D)、放射線硬化開始剤(F)を用いなかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))110重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)10重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
熱可塑性樹脂(A)としてポリイミド樹脂(ジアミン成分として1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(三井化学(株)製)APB) 43.85g(0.15モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量837)(扶桑化学(株)製 G9)125.55g(0.15モル)と、酸成分として4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック(株)製 ODPA−M) 93.07g(0.30モル)とを合成して得られるポリイミド樹脂、Tg:70℃、重量平均分子量30,000)100重量部、エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)10重量部、カップリング剤(G)としてN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM573、信越化学(株)製)5重量部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解して樹脂固形分43%の樹脂ワニスを作製し、これを保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、品番MRX−50、厚さ50μm)に塗布した後、180℃、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを作製し、これを用いて評価を行った。実験結果を表1に示す。
2 半導体素子
3 半導体搭載用支持部材
Claims (5)
- (A)熱可塑性樹脂a重量部、
(B)エポキシ樹脂b重量部、
(C)フェノール樹脂c重量部、および、
(D)放射線重合性モノマーd重量部、
を含み、
前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、
前記a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルム。
(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7
(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5 - 更に(E)硬化促進剤を含むものである請求項1に記載の半導体用接着フィルム。
- 更に(F)放射線硬化開始剤を含むものである請求項1または2に記載の半導体用接着フィルム。
- (A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール樹脂、および、(D)放射線重合性モノマーを含む半導体用接着フィルムであって、
前記(A)熱可塑性樹脂が、ガラス転移温度が−20℃以上60℃以下のアクリル酸エステル共重合体であり、
前記(A)熱可塑性樹脂10重量部に対し、前記(B)エポキシ樹脂と(C)フェノール樹脂と(D)放射線重合性モノマーの総量が15〜100重量部であり、
25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下であることを特徴とする半導体用接着フィルム。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体用接着フィルムを用いて半導体素子と被接着部材とを接着した構造を有する半導体装置。
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