JP3752863B2 - ブレース材の製作方法 - Google Patents
ブレース材の製作方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3752863B2 JP3752863B2 JP28430098A JP28430098A JP3752863B2 JP 3752863 B2 JP3752863 B2 JP 3752863B2 JP 28430098 A JP28430098 A JP 28430098A JP 28430098 A JP28430098 A JP 28430098A JP 3752863 B2 JP3752863 B2 JP 3752863B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- corners
- distance
- flat steel
- stiffening tube
- pair
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物等の鋼構造物のブレース材の製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、特開平9−221830号公報,特開平9−221871号公報に開示されているような安価で柱材、梁材への取付けおよび加工が容易なブレース材として、補剛管内に軸力材としての平鋼が挿入されたものがある。座屈防止機能を向上させるため、座屈止めを取り付けた補剛管(丸形鋼管や角形鋼管等)に軸力材である平鋼を隙間を設けて挿入し、圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管が拘束する。また、角形鋼管からなる補剛管に、軸力材である平鋼を隙間を設けて対角配置で挿入し、圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管の角部で拘束する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来技術において平鋼を補剛管に挿入する際、特に角形鋼管からなる補剛管に対角配置で挿入する際には、隙間として平鋼の板厚の1/20〜1/40程度の精度が要求され、場合によっては挿入時に平鋼角部と補剛管が接触し、スムーズな挿入が難しいという問題がある。さらに、平鋼角部と補剛管との接触による摩擦係数の増加は、外部材に軸方向力を伝えてしまう可能性がある。
【0004】
逆に、この隙間を大きくすることは平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に十分伝えられず、座屈防止としての機能を満足する事が出来ない。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、平鋼を補剛管にスムーズに挿入し、平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に十分伝えて、座屈防止としての機能を満足することができるブレース材の製作方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
(1)本発明の製作方法は、角形の補剛管の対向する一対の角部間距離を広げて、この広げられた角部間に平鋼を挿入する第1の工程と、
平鋼を挿入した一対の角部間に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする第2の工程と、
を備えたことを特徴とするブレース材の製作方法である。
【0007】
(2)本発明の製作方法は、第2の工程が、補剛管と平鋼との隙間が平鋼の板厚の1/20〜1/40の精度を満足するように圧縮力が加えられる、上記(1)に記載のブレース材の製作方法である。
【0008】
(3)本発明の製作方法は、第2の工程が、平鋼を挿入した一対の角部間に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管よりも更に狭い角部間距離として、平鋼の角部の一部を塑性化する工程と、
この工程の後、前記一対の角部間距離を広げて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする工程と、
を備えたことを特徴とする、上記(1)または(2)に記載のブレース材の製作方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ブレース材として補剛管内に平鋼を挿入する際、平鋼角部と補剛管との接触を避け、さらにそのクリアランスを十分満足できるように、予め補剛管である角形鋼管の一対角方向に圧縮力を加え、もう一方の対角間距離を広げ、挿入する平鋼と補剛管との隙間を大きくすることが有効であるという知見を得た。
【0010】
この知見に基づき、本発明者らは、ブレース材として補剛管内に平鋼を挿入する際、平鋼角部と補剛管との接触を避けるために、予め補剛管である角形鋼管の一対角方向に圧縮力を加え、もう一方の対角間距離を広げ、挿入する平鋼と補剛管との隙間を大きくし、かつ平鋼を補剛管に挿入した後、もう一方の対角方向に圧縮力を加え、角形の補剛管の角部が元の形状を維持し、かつ平鋼と補剛管との隙間が平鋼の板厚の一定範囲内の精度を満足するように調節するようにして、平鋼を補剛管にスムーズに挿入し、平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に十分伝えて、座屈防止としての機能を満足することができるブレース材の製作方法を見出し、本発明を完成させた。
【0011】
以下に本発明の実施の形態について説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るブレース材の製作方法は、図1に示すように、角形の補剛管1内に軸力材としての平鋼2を挿入して、該平鋼2に圧縮力が作用したときに材芯直角方向へたわみ、座屈するのを補剛管1で拘束したブレース材を製作する方法において、角形の補剛管1の対向する一対の角部間(AC間)に圧縮力を加えることにより、もう一方の角部間(BD間)距離を広げて、この広げられた角部間(BD間)に平鋼を挿入する第1の工程と、
平鋼を挿入した一対の角部間(BD間)に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間(BD間)距離を広げる以前の補剛管形状とする第2の工程とを備え、かつ第2の工程は、補剛管と平鋼との隙間αが平鋼の板厚の1/20〜1/40の精度を満足するように圧縮力が加えられる。
【0012】
角形の補剛管1の一対角方向に圧縮力を加え、もう一方の対角間距離を広げ、挿入する平鋼と補剛管との隙間αを大きくすることにより、スムーズな挿入が期待できる。さらに平鋼を挿入後、もう一方の対角方向に圧縮力を加え、角形の補剛管の角部が元の形状を維持し、かつ平鋼と補剛管との隙間αが前述の精度を満足するように調節することにより、スムーズな施工が可能となり、平鋼と補剛管が一体化し、平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に充分伝えることができる。
【0013】
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係るブレース材の製作方法は、図2に示すように、第2の工程が、平鋼を挿入した一対の角部間(BD間)に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管よりも更に狭い角部間(BD間)距離として、平鋼の角部の一部を塑性化する工程と、この工程の後、前記一対の角部間(BD間)距離を広げて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする工程とを備え、かつ第2の工程は、補剛管と平鋼との隙間が平鋼の板厚の1/20〜1/40の精度を満足するように圧縮力が加えられる。
【0014】
前述手段(第1実施形態)の平鋼挿入時に従来より若干幅の大きい平鋼を用い、平鋼挿入後の対角方向圧縮を、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管よりも更に狭い角部間(BD間)距離として、平鋼の角部を一部塑性化する。この工程の後、前記一対の角部間(BD間)距離を広げて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする。平鋼の角部を一部塑性化させ、角形の補剛管の角部が元の形状を維持するよう調節することにより、平鋼の幅・板厚及び補剛管の板厚等の精度に余裕が生まれ、従来と比較して平鋼と補剛管がより一体化し、平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に充分伝えることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ブレース材の製作条件を特定することにより、軸力材としての平鋼と補剛管との隙間の要求される精度を十分満足し、かつ施工性が向上する。また、第二の手段(第2実施形態)を用いる事により、平鋼の幅・板厚および補剛管の板厚等の精度に余裕が生まれ、さらに従来と比較して平鋼と補剛管がより一体化し、平鋼の圧縮による材芯直角方向のたわみ・座屈を補剛管に十分伝える事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るブレース材の製作方法を示す図。
【図2】本発明の第2実施形態に係るブレース材の製作方法を示す図。
【符号の説明】
1…角形の補剛管
2…平鋼
Claims (3)
- 角形の補剛管の対向する一対の角部間距離を広げて、この広げられた角部間に平鋼を挿入する第1の工程と、
平鋼を挿入した一対の角部間に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする第2の工程と、
を備えたことを特徴とするブレース材の製作方法。 - 第2の工程は、補剛管と平鋼との隙間が平鋼の板厚の1/20〜1/40の精度を満足するように圧縮力が加えられる、請求項1に記載のブレース材の製作方法。
- 第2の工程は、平鋼を挿入した一対の角部間に、その角部間距離を狭くするような圧縮力を加えて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管よりも更に狭い角部間距離として、平鋼の角部の一部を塑性化する工程と、
この工程の後、前記一対の角部間距離を広げて、第1の工程で一対の角部間距離を広げる以前の補剛管形状とする工程と、
を備えたことを特徴とする、請求項1または2に記載のブレース材の製作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28430098A JP3752863B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | ブレース材の製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28430098A JP3752863B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | ブレース材の製作方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000110257A JP2000110257A (ja) | 2000-04-18 |
JP3752863B2 true JP3752863B2 (ja) | 2006-03-08 |
Family
ID=17676753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28430098A Expired - Fee Related JP3752863B2 (ja) | 1998-10-06 | 1998-10-06 | ブレース材の製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3752863B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7305799B2 (en) | 2002-05-29 | 2007-12-11 | Sme Steel Contractors, Inc. | Bearing brace apparatus |
US7174680B2 (en) | 2002-05-29 | 2007-02-13 | Sme Steel Contractors, Inc. | Bearing brace apparatus |
US7185462B1 (en) | 2003-07-25 | 2007-03-06 | Sme Steel Contractors, Inc. | Double core brace |
-
1998
- 1998-10-06 JP JP28430098A patent/JP3752863B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000110257A (ja) | 2000-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH11342448A (ja) | コンクリ―ト補強用異形棒鋼の連結端部の加工方法とこの方法によって加工された異形棒鋼及び異形棒鋼の連結構造。 | |
JP3752863B2 (ja) | ブレース材の製作方法 | |
JP2007253173A (ja) | チャンネル材の加工方法およびチャンネル材 | |
JP3902709B2 (ja) | 定着部付鉄筋 | |
JP2000015356A (ja) | 枝管を持つ筒状部材の成形方法 | |
JP2539983B2 (ja) | 角形鋼管の製造方法 | |
JP2001132112A (ja) | ブレース材及びその製造方法 | |
JPS59179241A (ja) | インタ−ロツクメタル結合部の形成方法及びその装置 | |
JP4875267B2 (ja) | 角断面部材の屈曲方法 | |
JP2733640B2 (ja) | 中空シャフトの凹部成形方法 | |
JP2562942B2 (ja) | 大形鋼材の熱間鍛錬方法 | |
KR0138200B1 (ko) | 콘크리트 파일캡의 제작방법 | |
WO2024106427A1 (ja) | 構造体およびその製造方法 | |
JP3371589B2 (ja) | 車体構造部材への曲げ加工用アルミ押出し形材 | |
JP2539984B2 (ja) | 角形鋼管の冷間引抜による製造方法 | |
KR100419934B1 (ko) | 냉간압연에 의한 그레이팅용 빔의 제조 방법 | |
JP3916925B2 (ja) | 剛性の高い軽量形鋼の製造方法 | |
JPH0242346Y2 (ja) | ||
JPH0411073Y2 (ja) | ||
JPS6397313A (ja) | 板材の曲げ加工用金型 | |
JPS6334966Y2 (ja) | ||
JPH0996016A (ja) | 金属系材料からなる被接合部材の接合部構造 | |
JP2000176539A (ja) | 扁平管の製造方法 | |
JP3022707B2 (ja) | コンクリート型枠及びその製造方法 | |
JPS5834245A (ja) | 中空板ばね及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040528 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20051122 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20051205 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111222 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121222 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131222 Year of fee payment: 8 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |