JP2562942B2 - 大形鋼材の熱間鍛錬方法 - Google Patents

大形鋼材の熱間鍛錬方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、鍛錬された大形鋼材の内部に残存し勝ちな
空隙を鍛圧着して、健全な内部性状を有する鍛鋼品を得
ることを主目的とする大形鋼材の熱間鍛錬方法に関す
る。
(従来の技術) 従来、一般に行われている鋼材の熱間鍛錬方法を第5,
6図に基づいて説明する。
幅(圧下方向に直角)Bの矩形断面の鋼材3又は直径
Dの円形断面の鋼材4を適正な鍛錬温度まで加熱した
後、プレスに取付けられた長さL1、幅W1の同形の上金敷
1と下金敷2とを使用して鍛錬作業を行つている。
(発明が解決しようとする課題) 鋼塊の凝固時の偏析に伴つて鋼塊の中心部に空隙状の
欠陥が生成される。この空隙状の欠陥を消滅させるため
には、鍛錬において、大きな圧縮静水圧下で大きな加工
歪を与え、空隙を鍛圧着することが必要である。
従来法に於いては、上・下金敷1,2の長さL1>材料幅
B、幅W1<材料幅Bであるため、上・下金敷1,2と鋼材
3または4との接触面における摩擦力が、鋼材3または
4の圧下に伴う伸びの制御に大きく関与することとな
り、軸線方向の伸び(軸線方向の質量的移動(以下単に
「質量的」という。))が比較的容易に生じる。従つ
て、従来法において、空隙を鍛圧着するに十分な圧下量
を鋼材3または4に与えるためには、上・下金敷1,2の
幅W1を広くして鋼材3または4の軸線方向の伸び(質量
的)を抑制しなければならない。しかし、該鋼材3また
は4が、300屯以上の大形となると、上・下金敷1,2の幅
W1は長大となり、強力な圧下力を要し、通常のプレス力
では十分な圧下力を与えることは不可能であり、空隙状
欠陥を良好に消滅させ得なく、製品に致命的な欠陥を残
存させる結果となる場合があつた。
(課題を解決するための手段) 本発明は、通常のプレス力で空隙状欠陥を実質的に消
滅させるに十分な圧下力を与え得る大形鋼材の熱間鍛錬
方法を提供するものであり、その構成は、次の通りであ
る。
軸線方向に直角な円形断面または矩形断面を有する大
形鋼材を所定の温度に加熱し、プレスの対向する平金敷
のうちの少なくとも一方の平金敷の押圧面に、前記鋼材
の断面の直径または幅よりも短い辺の正方形を実質的に
与えて、該鋼材の圧下方向に直角な直径または幅方向の
中央に対し、該平金敷の正方形をなす押圧面を全面接触
させながら熱間鍛錬することを特徴とする大形鋼材の熱
間鍛錬方法である。
(作用) 軸線方向に直角な円形断面の大形鋼材は、圧下の初期
において、長円形断面となり、平金敷の正方形をなす押
圧面と全面接触して矩形断面に近似する。所定の温度に
加熱した大形鋼材に、押圧面が前記鋼材の断面の直径ま
たは幅よりも短い辺の実質的な正方形をなす平金敷で圧
下力が与えられると、平金敷の押圧面と鋼材との接触面
では、鋼材の軸線方向と、それに直角な方向とでは、正
方形をなす平金敷の全面接触によつてほぼ等しい摩擦力
となる。加えて、正方形をなす平金敷からはみ出る鋼材
の両側部分には、圧下力が作用しないので、冷却によつ
て剛性が高まつていることとも相まつて、軸線方向の伸
び(質量的)が小さく、この両側部分が、圧下力が作用
する鋼材の中央部分の軸線方向の伸び(質量的)を抑制
するように機能し、中央部分の幅広がりが大きくなる。
この結果、鋼材内部の静水圧応力が十分に大きくなり、
鋼材中心部の歪が集中的に高くなつて、中心部における
空隙状欠陥は実質的に消滅する。
(実施例) 本発明に係る大形鋼材の熱間鍛錬方法を図面を参照し
て説明する。
第1図は、矩形断面の鋼材3を鍛錬する場合を、第2
図は、円形断面の鋼材4を鍛錬する場合を、それぞれ示
す。
上下対称に使用される平金敷である上金敷5と下金敷
6は、いずれも長さL2、幅W2であり、かつL2=W2、すな
わち、押圧面は正方形をなしている。そして、上・下金
敷5,6の長さL2は、該鋼材3の幅Bまたは該鋼材4の直
径Dよりは小さく、幅Bまたは直径Dの約50〜80%程度
が好ましい。
なお、従来の上・下金敷1,2の場合は、長さL1が大き
いために、プレス能力から幅W1は比較的小さくなるが、
本実施例では、長さL2の上記条件及び長さL2=幅W2の条
件において、幅W2は幅W1よりも大きく選定される。
次に作用を説明する。
第1図において、上・下金敷5,6の押圧面が長さL2
幅W2で正方形を形成しているので、空隙状欠陥に対応す
る鋼材3の幅B方向の中央部に対して上・下金敷5,6に
よつて圧下を与えることにより、圧下時に上・下金敷5,
6と該鋼材3との接触面に発生する摩擦力は、該鋼材3
の軸線方向と、それに直角な方向(幅B方向)とではほ
ぼ等しくなる。また、上・下金敷5,6は、該鋼材3の全
幅Bに接触せず、両側に非接触部分を生じ、この鋼材3
の冷却によつて剛性が高まつている両側部分が、軸線方
向の伸び(質量的)に対して抵抗として機能する。この
結果、第5図に基づいて説明した従来法と比較して、鋼
材3の圧下に際して軸線方向の伸び(質量的)が小さ
く、中央部の幅広がりが大きくなる。上記のようにし
て、該鋼材3の中央部に圧下力が集中的に加えられ、該
鋼材3の内部に発生する静水圧応力が十分に大きくな
り、該鋼材3の中心部の歪も高くなつて、中心部におけ
る空隙状欠陥は実質的に消滅する。
第2図に示すような円形断面の鋼材4は、両上・下金
敷5,6の初期の圧下力によつて、容易に長円形断面とな
り、上・下金敷5,6の押圧面と早期に全面接触して矩形
断面の鋼材3に近似し、空隙状欠陥の消滅を主目的とす
る鍛錬に関し、該鋼材3について説明したとほぼ同様の
作用を生じる。
なお、上・下金敷5,6のうちの少なくとも一方の金敷
5または6の押圧面に、鋼材3,4の断面の幅Bまたは直
径Dよりも短い辺の正方形を実質的に与えれば、上・下
金敷5,6の少なくとも一方の押圧面が全面接触し、鋼材
3,4の両側に非接触部を生じる。これにより、鋼材3,4の
軸線方向の伸びが抑制され、鋼材3,4の中心部に良好な
歪と静水圧応力が与えられる。この結果、鍛錬された大
形鋼材の内部に残存し勝ちな空隙を鍛圧着して、健全な
内部性状を有する鍛鋼品を得ることに関し、上記実施例
とほぼ同様の作用を得ることができる。
次に、本発明に係る方法をプラスティシンモデル実験
に適用した実験結果を説明する。
外径80mmの円形断面の実験材の中心部に軸線方向にφ
2mmの貫通孔を設けて人工空隙欠陥とした。
本発明に係る実験として、一辺40mmの正方形の上・下
金敷を使用し、従来法による実験として長さ130mm、幅2
6mmの一対の上・下金敷を使用し、同一プレス力を加え
た。圧下後の空隙寸法を測定し、圧下前後の空隙面積比
S/S0の平方根にて、空隙消滅効果を比較し、標準偏差の
±2倍の値を実験番号に従つて第3図に示す。ここで、
上記のSは圧下後の軸線方向に直角な空隙面積であり、
S0は圧下前の空隙面積であり、第3図の縦軸に空隙面積
比S/S0の平方根として示す空隙残存率は、実験材の直径
に対する空隙の長さの割合を示す。実験番号1〜4迄
は、従来法の結果を、実験番号5〜8は本発明方法の結
果を示す。同図より明らかなように、本発明方法によれ
ば、バラツキが小さく、空隙消滅効果が顕著である。
また、第4図は、円形断面の鋼材4に、従来法と本発
明方法とを実施した際の圧下率(鋼材4の鍛錬時の圧下
量をその方向の圧下前の寸法で除した値の百分率)と所
要プレス力との関係を有限要素法によつて計算した結果
の一例を示す。線図(イ)は、本発明方法の結果であ
り、線図(ロ)は、従来法の結果である。同図より明ら
かなように、本発明方法によれば、上・下金敷5,6の押
圧面が鋼材4に全面接触するまでの間(圧下率約17%以
下)は、従来法とほぼ同様にプレス力が上昇するが、そ
の後、圧下率の上昇と共にプレス力の低減効果が顕著に
得られ、圧下率40%で所要プレス力は、約68%に低減さ
れる。
ところで、本発明に係る大形鋼材の熱間鍛錬方法は、
鋼材3,4の中心部の空隙状欠陥の消滅を主目的として実
施されるものであり、その後、必要に応じて適宜の手段
によつて局部変形した形状の回復調整がなされる。
(発明の効果) 以上の説明によつて理解されるように、本発明になる
大形鋼材の熱間鍛錬方法によれば、鋼材に圧下力を加え
る上・下金敷のうち、少なくともいずれか一方の平金敷
の押圧面を、鋼材の断面直径または幅よりも小さい辺の
正方形とし、積極的に、鋼材の軸線方向の伸びを抑制
し、中央部の幅広がりを誘発させた。しかして、比較的
低いプレス力にて、鋼材内部に高い静水圧応力を発生さ
せて、空隙状欠陥を、実用上問題とならない程度にまで
減少でき、特に大形鋼材において、高能力のプレス装置
を用いることなく、内部性状の健全な鍛鋼品を供給する
ことが可能になつた。
【図面の簡単な説明】
第1,2図は、本発明に係る大形鋼材の熱間鍛錬方法の実
施例に使用される平金敷を示し、第1図(イ)は、矩形
断面の鋼材に適用した正面図、第1図(ロ)は、同側面
図、第2図(イ)は、円形断面の鋼材に適用した正面
図、第2図(ロ)は、同側面図、第3図は、プラスティ
シンモデル実験による従来法と本発明方法との空隙残存
率を示す図、第4図は、従来法と本発明方法との圧下率
とプレス力との関係を求めた線図、第5,6図は、従来法
による平金敷を示し、第5図(イ)は、矩形断面の鋼材
に適用した正面図、第5図(ロ)は、同側面図、第6図
(イ)は、円形断面の鋼材に適用した正面図、第6図
(ロ)は、同側面図である。 3:矩形断面の鋼材、4:円形断面の鋼材、5:上金敷(平金
敷)、6:下金敷(平金敷)、B:矩形断面の鋼材の幅、D:
円形断面の鋼材の直径、L2:金敷の長さ、W2:金敷の幅。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩澤 秀雄 北海道室蘭市茶津町4番地 株式会社日 本製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭62−176628(JP,A) 特開 昭59−232640(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸線方向に直角な円形断面または矩形断面
    を有する大形鋼材(3,4)を所定の温度に加熱し、プレ
    スの対向する平金敷(5,6)のうちの少なくとも一方の
    平金敷(5,6)の押圧面に、前記鋼材(3,4)の断面の直
    径(D)または幅(B)よりも短い辺の正方形を実質的
    に与えて、該鋼材(3,4)の圧下方向に直角な直径
    (D)または幅(B)方向の中央部に対し、該平金敷
    (5,6)の正方形をなす押圧面を全面接触させながら熱
    間鍛錬することを特徴とする大形鋼材の熱間鍛錬方法。
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