JP3749273B2 - 現像方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、複写機やプリンター等の画像形成装置において、像担持体に形成された潜像にトナーを供給して現像を行う現像方法に係り、特に、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送させ、この現像領域に振動電界を作用させて、現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給して現像を行う現像方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複写機やプリンター等の画像形成装置において、像担持体に形成された潜像にトナーを供給して現像を行う現像方法としては、様々な方法が知られていた。そして、このような現像方法の代表的なものとして、トナーとキャリアを含む現像剤を現像スリーブ等の現像剤搬送部材に供給し、この現像剤を現像剤搬送部材によって磁気ブラシの状態で像担持体側に搬送し、現像剤搬送部材上における現像剤の量を規制部材によって規制した後、像担持体と対向する現像領域に導き、この現像領域において現像剤搬送部材上における現像剤を磁気ブラシの状態で像担持体の表面に接触させ、この現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体の潜像部分に供給して現像を行うようにした現像方法が広く知られていた。
【0003】
しかし、このように現像剤を磁気ブラシの状態で像担持体に接触させて現像を行う場合、像担持体上に供給されたトナーが現像剤搬送部材上の磁気ブラシによって掻き取られたりして、像担持体上に形成されたトナー像が乱れる等の問題があり、特に、像担持体に複数色のトナーを順々に供給して多色現像を行う場合においては、像担持体に先に供給された色彩のトナーが、次の色彩のトナーを供給して現像する際に、その磁気ブラシとの接触により掻き取られて画像が乱されたり、また勝手に他の色彩のトナーが混ざり合ったりして、正確な色彩になった良好な多色現像が行えなくなるという問題があった。
【0004】
ここで、上記のように現像剤を磁気ブラシの状態で像担持体に接触させて現像を行った場合に、像担持体上に形成されたトナー像が乱れるのは、現像剤におけるキャリアの磁気力が強くて、磁気ブラシが硬くなっていることや、現像剤中のトナーを像担持体に供給した際に、キャリアに残留する電荷、いわゆるカウンターチャージ等が原因であると考えられている。
【0005】
このため、従来においては、上記の現像剤におけるキャリアに低磁気力のものを用い、像担持体に接触する磁気ブラシの穂をソフト化させ、磁気ブラシの接触によるトナー像の乱れを抑制することが考えられた。
【0006】
しかし、このように低磁気力のキャリアを使用すると、現像剤搬送部材上におけるキャリアの拘束力が弱くなって、キャリアが現像剤搬送部材から離れて像担持体に付着しやすくなり、特に、入力画像としてラダーパターンのような高い周波数の画像や、画数の多い漢字パターン等の画像を現像する場合には、像担持体に付着するキャリアが多くなった。
【0007】
そして、このようにキャリアが像担持体に付着すると、このキャリアがトナー像と一緒に転写紙に転写されて、形成された画像にキャリアによる抜けが生じたり、また付着したキャリアによって像担持体が傷つき、形成される画像に筋状のノイズや、斑点状のノイズが発生したりする等の問題があった。
【0008】
また、近年においては、上記のように像担持体上に形成されたトナー像が現像剤の磁気ブラシによって乱されたりするのを防止するため、特開昭61−32858号公報,特開昭62−182760号公報等に示されるように、トナーとキャリアを含む二成分現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させ、上記の現像剤を像担持体と接触させない非接触の状態で、この現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給して現像を行うようにしたものが開発された。
【0009】
しかし、このように現像領域に振動電界を作用させ、現像剤を像担持体と接触させない状態で現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行うようにした場合においても、現像剤中のトナーを像担持体に供給すると、キャリアにカウンターチャージが残り、依然としてキャリアが像担持体に付着するという問題が存在した。
【0010】
また、このような像担持体へのキャリアの付着を抑制するため、特開平5−323681号公報に示されるように、現像剤搬送部材によって像担持体に搬送する現像剤の量を多くして、現像剤中におけるトナーの消費率を低く押えるようにし、これにより一個のキャリアあたりに発生するカウンターチャージを減らすことが考え出された。
【0011】
しかし、このように現像剤搬送部材によって像担持体に搬送する現像剤の量を多くすると、上記のように現像領域に振動電界を作用させて現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行う際に、像担持体に供給されずに飛散するトナーの量が多くなり、これによって形成される画像にかぶりが生じたり、複写機等の装置内が飛散したトナーによって汚れたりする等の問題が発生した。
【0012】
さらに、従来においては、現像剤中におけるキャリアに、一般に高抵抗のものを使用していたため、図1に示すように、このような高抵抗のキャリアCを用いた現像剤1によって現像を行った場合、像担持体2に形成された静電潜像のエッジ部分において電気力線がまわり込み、このエッジ部分における電界が強くなって、トナーTがこのエッジ部分に多く供給されて強く現像されるというエッジ効果が生じ、形成される画像にむらが発生するという問題があった。特に、近年多く使用されているプリンターやデジタル複写機等においては、形成される画像においてドットが太くなって解像性が低下し、均一で再現性の良い画像が得られなくなるという問題もあった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域において現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給して現像を行う場合における上記のような様々な問題を解決することを課題とするものである。
【0014】
すなわち、この発明においては、上記のように現像領域において現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給して現像を行うにあたり、像担持体上に供給されたトナーが現像剤搬送部材上における現像剤の磁気ブラシによって掻き取られたりして、像担持体上に形成されたトナー像が乱れたり、またキャリアが像担持体に付着して、形成された画像にキャリアによる抜けが発生したり、付着したキャリアによって像担持体に傷がつき、形成される画像に筋状のノイズが発生したり、斑点状のノイズが発生したりするということがなく、さらに像担持体に形成された静電潜像のエッジ部分におけるエッジ効果によって形成される画像にむらが生じたり、形成される画像のドットが太くなって解像性が低下したりするということもなく、解像度の高い良好な画像形成が安定して行える現像方法を提供することを課題とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明においては、上記のような課題を解決するため、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させて、現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行う現像方法において、上記の現像剤搬送部材によって現像領域に搬送される現像剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm (但し、現像剤の搬送量が5.0mg/cm の場合を除く)に調整すると共に、上記の現像剤中におけるキャリアとして、500V/mmの電界下での固有抵抗値が1×10〜1×1012Ω・cm、磁気力が600〜2300G、平均粒径が10〜30μmの範囲になったものを用いるようにしたのである。
【0016】
ここで、この発明における現像方法において、現像剤搬送部材によって現像領域に搬送させる現像剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm (但し、現像剤の搬送量が5.0mg/cm の場合を除く)に調整したのは、現像剤の搬送量が0.7mg/cmより少ないと、像担持体に供給されるトナーが不足し、画像濃度が1.3以上になった充分な画像濃度を有する画像が得られなくなる一方、現像剤の搬送量が5.0mg/cmより多くなると、現像剤搬送部材によって搬送される現像剤の層厚が厚くなり、上記のように現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行った際に、キャリアに残る電荷の移動が悪くなって、キャリアにカウンターチャージが残り、キャリアが像担持体に付着しやすくなると共に、像担持体に供給されずに飛散するトナーの量が多くなるためである。
【0017】
また、この発明の現像方法において、現像剤中におけるキャリアとして、500V/mmの電界下での固有抵抗値が1×107 〜1×1012Ω・cmの範囲のものを用いるようにしたのは、その固有抵抗値が1×107 Ω・cmより低いと、上記のように現像領域において振動電界を作用させて現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給する際に、キャリアが像担持体に付着しやすくなる一方、その固有抵抗値が1×1012Ω・cmより高くなると、キャリアの抵抗が高くて、図1に示したように、像担持体2に形成された静電潜像のエッジ部分において電気力線がまわり込み、このエッジ部分における電界が強くなり、現像剤1中のトナーTがこのエッジ部分に多く供給されて強く現像されるようになるためである。
【0018】
なお、キャリアにおける上記の固有抵抗値については、図2に示すように、キャリアCをプレート20の凹部20a内に収容させて、その厚みが1mmになるようにし、このキャリアCの上面に直径が20mmの電極21を載置させ、この状態で、電源22から500Vの電圧を印加させて、キャリアCの層を流れた電流を電流計23で測定して求めるようにした。
【0019】
また、キャリアとして、上記のように磁気力が600〜2300G、平均粒径が10〜30μmの範囲になったものを用いるようにしたのは、磁気力が600Gより弱いキャリアや、平均粒径が10μmより小さいキャリアを用いると、上記のように現像領域において振動電界を作用させて現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給する際に、キャリアが像担持体に付着しやすくなる一方、磁気力が2300Gより強いキャリアや、平均粒径が30μmより大きいキャリアを用いると、図3に示すように、キャリアCが凝集して、現像剤搬送部材11上における現像剤1の量にむらが生じてしまい、形成される画像に濃度むら等が発生して、均一できめの細かい現像が行えなくなるためである。なお、上記のキャリアの磁気力については、直流磁化特性自動記録装置(横河電気製作所社製,タイプ3257)を使用し、1KOeの磁界を作用させて測定した値を示しており、またキャリアの粒径については、コールター社製のコールターカウンターによって測定した値を示した。
【0020】
また、この発明の現像方法においては、前記の要件を満たしていればよく、現像剤搬送部材によって搬送された現像剤を、現像領域において像担持体と接触させないで現像させるようにしたものであっても、接触させて現像させるようにしたものであってもよい。但し、現像剤を像担持体と接触させないで現像させるようにすると、現像剤の接触によるトナー像の乱れ等がより一層抑制されるようになって好ましい。
【0021】
【作用】
この発明における現像方法においては、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させて、上記の現像剤中におけるトナーを像担持体に供給して現像を行うにあたり、現像剤搬送部材によって現像領域に搬送させる現像剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm (但し、現像剤の搬送量が5.0mg/cm の場合を除く)に調整するようにしたため、像担持体にトナーを供給して現像を行う際に、トナーが不足するということがなく、像担持体に充分なトナーが供給されて充分な画像濃度を有する画像が得られるようになると共に、トナーが供給された後にキャリアに残る電荷が速やかに現像剤搬送部材側に移動してキャリアにおけるカウンターチャージが少なくなり、これによって像担持体へのキャリア付着が抑制されるようになり、また像担持体に供給されずに飛散するトナーの量も少なくなる。
【0022】
また、この発明における現像方法においては、上記の現像剤中におけるキャリアとして、500V/mmの電界下での固有抵抗値が107 〜1012Ω・cmの低抵抗キャリアを使用するため、図4に示すように、現像剤搬送部材11上における現像剤1中のトナーTを像担持体2と対向する現像領域において像担持体2に供給する際に、像担持体1と対向するキャリアCの先端に電場の変化に応じて電荷が誘起され、現像領域において対向する像担持体2と現像剤搬送部材11とのギャップDsが大きくても実質的な現像電界が大きくなり、現像剤搬送部材11による現像剤1の搬送量を上記のように少ない範囲にしても、充分な画像濃度を有する画像が得られるようになると共に、像担持体1における潜像部分からの電気力線がこの先端のキャリアCに引き付けられて、潜像のエッジ部分における電気力線のまわり込みも抑制され、エッジ部分が強く現像されるということもなくなる。
【0023】
また、この発明における現像方法においては、上記のキャリアとして、その磁気力が600〜2300G,平均粒径が10〜30μmの範囲のものを用いるようにしたため、現像剤搬送部材によって現像領域に搬送する現像剤の量を上記のような少ない範囲にしても、図3に示すように現像剤1が凝集するということがなく、図5に示すように、現像剤搬送部材11上に均一な現像剤1の薄層が形成されるようになり、この状態で現像を行うと、濃度むら等がなくキメが良好な高解像度の画像が得られるようになり、また像担持体2へのキャリアCの付着も抑制されるようになる。
【0024】
【実施例】
以下、この発明に係る現像方法の実施例を添付図面に基づいて具体的に説明する。
【0025】
図6は、この発明の現像方法を実施するのに用いた現像装置10の一例を示したものである。
【0026】
ここで、この図6に示す現像装置10においては、その内部にトナーTとキャリアとを含む現像剤1を収容させており、この現像剤1を搬送させる現像剤搬送部材11として、複数の磁極N1 ,S1 ,N2 ,S2 ,N3 を有するマグネットローラ11aが内周側に設けられた円筒状の現像スリーブ11を用い、この現像スリーブ11を現像領域において像担持体2である感光体2と適当な間隔Dsを介して対向するようにして、回転可能に配置させている。
【0027】
そして、この現像スリーブ11を感光体2とは逆方向、すなわち現像スリーブ11と感光体2とが対向する現像領域では現像スリーブ11と感光体2とが同方向に移動するように回転させ、この現像スリーブ11の回転に伴って現像装置10内に収容された現像剤1を、上記のマグネットローラ11aによる磁力作用により磁気ブラシの状態で感光体2側に搬送させるようにしている。
【0028】
また、上記の現像スリーブ11には現像バイアス電源12を接続させており、この現像バイアス電源12から交流電圧或いは交流電圧に直流電圧を重畳させた現像バイアス電圧を印加させて、現像領域に振動電界を作用させるようにしている。
【0029】
また、上記の現像スリーブ11と感光体2とが対向する現像領域よりも現像剤1の搬送方向上流側で、前記のマグネットローラ11aの磁極N1 と対向する位置には、現像スリーブ11と所要間隔を介して磁性ブレード13を設け、この磁性ブレード13によって現像スリーブ11上における現像剤1の量を規制するようにしている。
【0030】
また、この現像装置10においては、その上部にトナーTを収容させたトナー収容部14を設けており、現像スリーブ11から現像剤1中におけるトナーTを感光体2に供給して現像を行った結果、現像装置10内における現像剤1中のトナー濃度が低下した場合には、このトナー収容部14の下に設けられたトナー補給ローラ15を回転させて、トナー収容部14内に収容されたトナーTを現像装置10内の現像剤1に補給させるようにしている。
【0031】
そして、この現像装置1を用いて、この発明の現像方法を実施するにあたっては、上記の現像剤1中におけるキャリアに、500V/mmの電界下での固有抵抗値が1×107 〜1×1012Ω・cm、磁気力が600〜2300G、平均粒径が10〜30μmの範囲になったものを用いると共に、上記のように回転する現像スリーブ11によって感光体2と対向する現像領域に搬送される現像剤1の量を上記の磁性ブレード13によって規制するにあたり、この現像スリーブ11による現像剤1の搬送量が0.7〜5.0/cm2 の範囲になるようにした。
【0032】
そして、このように現像スリーブ11による現像剤1の搬送量を調整した後、この現像剤1を現像スリーブ11によって感光体2と対向する現像領域に導き、上記の現像バイアス電源12からバイアス電圧を印加させて、この現像領域に振動電界を作用させ、現像スリーブ11によって搬送されてきた現像剤1中におけるトナーTを現像スリーブ11から感光体2の潜像部分に供給して現像を行うようにした。
【0033】
このようにして現像を行うと、現像スリーブ11から感光体2の潜像部分に充分な量のトナーTが供給されると共に、像担持体1における潜像のエッジ部分だけが強く現像されるということもなく、また上記の現像スリーブ11上に均一な現像剤1の薄層が形成されて現像が行われ、充分な画像濃度を有すると共に、濃度むら等がなく、均一でキメが細かい高解像度の画像が得られるようになり、さらに感光体2にキャリアが付着するということもなく、形成された画像にキャリアによる抜けが生じたり、感光体2が付着したキャリアによって傷ついたりするということがなくると共に、トナーTが飛散するということも少なくなって、形成された画像にかぶりが生じたり、装置内が飛散したトナーTによって汚れたりするということもなくなった。
【0034】
次に、上記の現像装置10に使用する現像剤におけるキャリアに、様々なキャリアを用いて実験を行い、この発明に示される条件を満たすキャリアを使用することが好ましいということを明らかにする。
【0035】
(実験例1)
この実験例においては、スチレン−アクリル系樹脂(Mn=15000,Mw=200000,Ti=100℃)に磁性粉(チタン工業社製,RB−BL)とカーボンブラックCB(ライオンアクゾ社製,ケッチェンブラックEC)とを下記の表1に示す割合で加え、これらをそれぞれヘンシェルミキサーによって混合し、次に連続押し出し機により混練して冷却させた後、これらを粗粉砕し、さらに平均粒径が16μmになるように微粉砕した後、気流分級機で分級し、平均粒径が20μmになったキャリア(1)〜(6)を得た。
【0036】
そして、これらのキャリア(1)〜(6)について、前記の図2に示すようにして、それぞれの固有抵抗値(Ω・cm)を求めると共に、直流磁化特性自動記録装置(横河電気製作所社製,タイプ3257)を用い、1KOeの磁場で磁気力(G)を測定し、その結果を表1に合わせて示した。
【0037】
【表1】
Figure 0003749273
【0038】
この結果、上記のキャリア(1)〜(6)においては、キャリア(2)〜(5)がこの発明の条件を満たしており、キャリア(1)のものは固有抵抗値がこの発明の条件より高く、またキャリア(6)のものは固有抵抗値がこの発明の条件より低くなっていた。
【0039】
一方、上記のキャリア(1)〜(6)と混合させるトナーとしては、スチレン−アクリル系樹脂(Mn=15000,Mw=200000)100重量部に、ニグロシン系の荷電制御剤3重量部と、カーボンブラック6重量部と、低分子ポリプロピレン2.5重量部とを加えて製造した平均粒径が約8μmのトナーを用いるようにした。
【0040】
そして、このトナーを上記の各キャリア(1)〜(6)に加え、それぞれトナー濃度が15wt%になった各現像剤を上記の現像装置10に使用して現像を行うようにした。
【0041】
ここで、上記各現像剤を使用して現像を行うにあたっては、上記の現像装置10における画像形成スピードを40cpm,現像スリーブ11と磁性ブレード13との間隔を0.3mmにして現像スリーブ11による現像領域への現像剤1の搬送量を4.0mg/cm2 に調整すると共に、現像領域における現像スリーブ11と感光体2とのギャップDsを0.3mmにし、また感光体2の初期表面電位V0 をそれぞれ下記の表2に示すように調整すると共に、前記の現像バイアス電源12から150Vの直流バイアス電圧と、周波数2000Hzでピークピーク値Vp−pが下記の表2に示すように調整した交流バイアス電圧とを重畳させたバイアス電圧を印加させて現像領域に振動電界を作用させるようにした。
【0042】
そして、このように上記のキャリア(1)〜(6)を含む各現像剤を使用して現像を行い、形成された画像の解像力,エッジ部分の均一性(エッジ性)及び感光体2へのキャリアの付着状態(キャリア付着)の評価を行い、その結果を表2に合わせて示した。なお、解像力,エッジ性及びキャリア付着の評価については、それぞれ非常に良好な場合を◎、良好で問題がない場合を○、若干問題がある場合を△、問題がある場合を×で示した。
【0043】
【表2】
Figure 0003749273
【0044】
この結果から明らかなように、この発明の条件を満たしたキャリア(2)〜(5)を含む現像剤を使用した場合には、形成された画像において線のつぶれやがたつきがなく解像力やエッジ性に優れた良好な画像が得られると共に、感光体2にキャリアが付着するということもなかった。
【0045】
これに対し、キャリアの固有抵抗値が3×1014Ω・cmと1×1012Ω・cmより大きくなった高抵抗のキャリア(1)を含む現像剤を使用した場合には、エッジ効果が大きくなり、形成された画像において線のつぶれやがたつきが目立ち、画像における解像力やエッジ性が悪くなると共に、現像バイアス電源12から印加させる交流電圧にも、そのピークピーク値Vp−pが2000Vと非常に高い電圧を印加させることが必要になり、現像スリーブ11と感光体2との間でリークを引き起こすという問題もあった。
【0046】
一方、キャリアの固有抵抗値が4×106 Ω・cmと1×107 Ω・cmより低くなった低抵抗のキャリア(6)を含む現像剤を使用した場合には、形成された画像の解像力やエッジ性は良好であったが、感光体2にキャリアが多く付着し、感光体2が付着したキャリアによって傷ついたりするという問題があった。
【0047】
また、上記のキャリア(2)を含む現像剤を用い、上記の現像装置10において、現像スリーブ11と磁性ブレード13との間隔を0.5mmにして現像スリーブ11による現像領域への現像剤1の搬送量を15mg/cm2 に調整する一方、現像領域における現像スリーブ11と感光体2とのギャップDsを0.5mmにし、それ以外は上記の場合と同様にして現像を行うと、現像スリーブ11による現像剤1の搬送量が5mg/cm2 より多くなったため、感光体2にキャリアが付着すると共に、トナーTの飛散も多くなるという問題が生じた。
【0048】
(実験例2)
この実験例においては、先ず上記実験例1においてキャリアの製造に使用した磁性粉だけを変更させ、磁性粉として、飽和磁化(σm)が66emu/g,保持力(Hc)が120Oe,粒径が0.6μmのフェライト粉を使用し、前記のスチレン−アクリル系樹脂100重量部に対して、キャリア(7)においては上記のフェライト粉を520重量部、キャリア(8)においてはフェライト粉を700重量部加えると共に、それぞれさらに前記のカーボンブラックを10重量部加え、それ以外は上記実験例1の場合と同様にして平均粒径が20μmになったキャリア(7),(8)を製造した。
【0049】
また、この実験例においては、上記実験例1において使用した前記のキャリア(2)の組成で、平均粒径が5μmになったキャリア(9)と、平均粒径が10μmになったキャリア(10)とを製造し、さらに上記キャリア(7)の組成で、平均粒径が30μmになったキャリア(11)と、平均粒径が45μmになったキャリア(12)とを製造した。
【0050】
そして、上記のキャリア(7)〜(12)について、それぞれ上記実験例1の場合と同様にして、その固有抵抗値(Ω・cm)及び磁気力(G)を測定し、その結果を平均粒径(μm)と合わせて下記の表3に示した。
【0051】
【表3】
Figure 0003749273
【0052】
この結果、上記のキャリア(7)〜(12)においては、キャリア(7),(10)及び(11)がこの発明の条件を満たしており、キャリア(8)のものはその磁気力がこの発明の条件より高くなっており、またキャリア(9)のものはその平均粒径がこの発明の条件より小さくなっており、またキャリア(12)のものはその平均粒径がこの発明の条件より大きくなっていた。
【0053】
そして、上記のキャリア(7)〜(12)を使用して、前記実験例1の場合と同様にして現像を行い、現像スリーブ11上における現像剤の均一性(均一性)、形成された画像におけるキメ(キメ)及び感光体2へのキャリアの付着状態(キャリア付着)の評価を行い、その結果を表4に示した。なお、均一性,キメ及びキャリア付着の評価については、前記の表2の場合と同様に、それぞれ非常に良好な場合を◎、良好で問題がない場合を○、若干問題がある場合を△、問題がある場合を×で示した。
【0054】
【表4】
Figure 0003749273
【0055】
この結果から明らかなように、この発明の条件を満たしたキャリア(7),(10)及び(11)を含む現像剤を使用した場合、現像スリーブ11上において現像剤1が凝集するということがなく、図5に示したように、現像スリーブ11上に均一な現像剤1の薄層が形成されるようになり、濃度むら等がなく、均一でキメが細かい高解像度の画像が得られると共に、感光体2にキャリアが付着するということもなかった。
【0056】
これに対し、キャリアの磁気力が2570Gと高くなった高磁気力のキャリア(8)や、平均粒径が45μmと大きな粒径になったキャリア(12)を含む現像剤を使用した場合には、図3に示したように、現像スリーブ11上において現像剤1が凝集してしまい、形成される画像に濃度むらが発生したりして、均一できめの細かい画像が得られないという問題があった。
【0057】
一方、平均粒径が5μmと粒径が小さいキャリア(9)を含む現像剤を使用した場合には、画像むら等のない均一できめの細かい良好な画像が得られたが、感光体2にキャリアが多く付着し、感光体2が付着したキャリアによって傷ついたりするという問題があった。
【0058】
(実験例4)
この実験例においては、電気抵抗値が3×1010Ω・cmで、平均粒径及び磁気力が下記の表5に示すようになったZn−フェライトキャリアからなるキャリア(13)〜(16)を用いるようにした。なお、これらのキャリア(13)〜(16)はこの発明の条件を満たしていた。
【0059】
そして、このようなキャリア(13)〜(16)を含む現像剤を使用して、前記実験例1の場合と同様にして現像を行い、現像スリーブ11上における現像剤の均一性(均一性)、形成された画像におけるキメ(キメ)及び感光体2へのキャリアの付着状態(キャリア付着)の評価を行い、その結果を表5に示した。なお、均一性,キメ及びキャリア付着の評価については、前記の表4の場合と同様にして評価した。
【0060】
【表5】
Figure 0003749273
【0061】
この結果から明らかなように、この発明において使用するキャリアは、前記の実験例1〜3で示したような樹脂を使用したバインダー型キャリアに限られず、この実験例で示したようなフェライト系キャリアであっても、この発明における前記の条件を満たしている以上、樹脂を使用したバインダー型キャリアの場合と同様に、現像スリーブ11上に均一な現像剤1の薄層が形成されるようになり、濃度むら等がなく、均一でキメが細かい高解像度の画像が得られると共に、感光体2にキャリアが付着するということもなかった。
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明における現像方法においては、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させて、現像剤中におけるトナーを像担持体に供給して現像を行うにあたり、現像剤搬送部材により現像領域に搬送する現像剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm (但し、現像剤の搬送量が5.0mg/cm の場合を除く)に調整すると共に、現像剤中におけるキャリアに、500V/mmの電界下での固有抵抗値が1×10〜1×1012Ω・cm,磁気力が600〜2300G,平均粒径が10〜30μmの範囲のものを用いるようにしたため、像担持体にトナーを供給して現像を行う際に、トナーが不足するということがなく、像担持体に充分なトナーが供給されて充分な画像濃度を有する画像が得られるようになると共に、現像時にトナーが飛散して形成される画像にかぶりが生じたりするということもなかった。
【0062】
また、この発明の現像方法によると、現像剤中のトナーを現像領域において像担持体に供給して現像を行う際に、像担持体における潜像のエッジ部分における電気力線のまわり込みが抑制され、エッジ部分が強く現像されるということがなくなると共に、現像剤搬送部材によって現像領域に搬送する現像剤の量が上記のような少ない範囲であっても現像剤が凝集するということがなく、現像剤が現像剤搬送部材上に均一な状態で現像領域に導かれて現像に使用されるようになり、画像むら等がなくキメが良好な高解像度の画像が得られるようになった。
【0063】
さらに、この発明の現像方法によると、現像剤搬送部材と像担持体とが対向する現像領域に振動電界を作用させて、現像剤中におけるトナーを像担持体に供給する際に、像担持体にキャリアが付着するということも抑制され、像担持体が付着したキャリアにより傷ついて、形成される画像にノイズが発生するということもなく、良好な画像が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】高抵抗のキャリアを用いた現像剤を使用して現像を行う際における像担持体の潜像部分からの電気力線の状態を示した概略説明図である。
【図2】現像剤に使用するキャリアの固有抵抗値を測定するのに使用した装置の概略説明図である。
【図3】磁気力の大きなキャリアや粒径の大きなキャリアを使用した場合に現像剤搬送部材上で現像剤が凝集する状態を示した概略説明図である。
【図4】抵抗の低いキャリアを用いた現像剤を使用して現像を行うにおける像担持体の潜像部分からの電気力線の状態を示した概略説明図である。
【図5】この発明に示される条件のキャリアを使用した現像剤を現像剤搬送部材によって搬送する場合における現像剤の状態を示した概略説明図である。
【図6】この発明の現像方法を実施するのに使用した現像装置の状態を示した概略説明図である。
【符号の説明】
1 現像剤
2 像担持体(感光体)
10 現像装置
11 現像剤搬送部材(現像スリーブ)
11a マグネットローラ
12 現像バイアス電源
13 磁性ブレード
C キャリア
T トナー

Claims (3)

  1. トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させて、現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行う現像方法において、上記の現像剤搬送部材によって現像領域に搬送される現像剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm (但し、現像剤の搬送量が5.0mg/cm の場合を除く)に調整すると共に、上記の現像剤中におけるキャリアとして、500V/mmの電界下での固有抵抗値が1×10〜1×1012Ω・cm、磁気力が600〜2300G、平均粒径が10〜30μmの範囲になったものを用いたことを特徴とする現像方法。
  2. 前記の現像剤搬送部材と所要間隔を介して配置された磁性ブレードによって現像領域に搬送される現像剤の搬送量を調整することを特徴とする請求項1に記載した現像方法。
  3. 前記のキャリアが樹脂に磁性粉を分散させたバインダー型キャリアであることを特徴とする請求項1又は2に記載した現像方法。
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