JPH0882958A - 現像方法 - Google Patents

現像方法

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JPH0882958A
JPH0882958A JP24201094A JP24201094A JPH0882958A JP H0882958 A JPH0882958 A JP H0882958A JP 24201094 A JP24201094 A JP 24201094A JP 24201094 A JP24201094 A JP 24201094A JP H0882958 A JPH0882958 A JP H0882958A
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JP
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toner
carrier
developing
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JP24201094A
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English (en)
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Tamotsu Shimizu
保 清水
Noboru Ito
昇 伊藤
Eiji Gyotoku
栄二 行徳
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担
持体に供給して現像を行うにあたり、像担持体上に形成
されたトナー像が乱れたり、キャリアが像担持体に付着
したり、トナーが飛散したりすることがなく、良好な画
像が安定して得られるようにする。 【構成】 トナーTとキャリアCを含む現像剤1を現像
剤搬送部材11によって像担持体2と対向する現像領域
に搬送し、この現像領域において振動電界を作用させて
現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給
して現像を行うにあたり、現像剤の搬送量を0.7〜
5.0mg/cm2 にすると共に、現像領域における現
像剤搬送部材と像担持体との間の間隔をDs、印加する
交流電圧のピークピーク値をVp−pとした場合に、5
KV/mm≧Vp−p/Ds≧3.5KV/mmの範囲
になった振動電界(Vp−p/Ds)を作用させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機やプリンター
等の画像形成装置において、像担持体に形成された潜像
にトナーを供給して現像を行う現像方法に係り、特に、
トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によっ
て像担持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域
において振動電界を作用させて、現像剤中のトナーを現
像剤搬送部材から像担持体に供給して現像を行うように
した現像方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機やプリンター等の画像
形成装置において、像担持体に形成された潜像にトナー
を供給して現像を行う現像方法としては、様々な方法が
知られていた。そして、このような現像方法の代表的な
ものとして、トナーとキャリアを含む現像剤を現像スリ
ーブ等の現像剤搬送部材に供給し、この現像剤を現像剤
搬送部材によって磁気ブラシの状態で像担持体側に搬送
し、現像剤搬送部材上における現像剤の量を規制部材に
よって規制した後、像担持体と対向する現像領域に導
き、この現像領域において現像剤搬送部材上における現
像剤を磁気ブラシの状態で像担持体の表面に接触させ、
この現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体の
潜像部分に供給して現像を行うようにした現像方法が知
られていた。
【0003】しかし、このように現像剤を磁気ブラシの
状態で像担持体に接触させて現像を行う場合、像担持体
上に供給されたトナーが現像剤搬送部材上の磁気ブラシ
によって掻き取られたりして、像担持体上に形成された
トナー像が乱れる等の問題があり、特に、像担持体に複
数色のトナーを順々に供給して多色現像を行う場合にお
いては、像担持体に先に供給された色彩のトナーが、次
の色彩のトナーを供給して現像する際に、その磁気ブラ
シとの接触により掻き取られ、画像が乱されたり、また
勝手に他の色彩のトナーが混ざり合ったりして、正確な
色彩になった良好な多色現像が行えなくなるという問題
があった。
【0004】ここで、上記のように現像剤を磁気ブラシ
の状態で像担持体に接触させて現像を行った場合に、像
担持体上に形成されたトナー像が乱れるのは、現像剤に
おけるキャリアの磁気力が強くて、磁気ブラシが硬くな
っていることや、現像剤中のトナーを像担持体に供給し
た際に、キャリアに残留する電荷、いわゆるカウンター
チャージ等が原因であると考えられている。
【0005】このため、従来においては、上記の現像剤
におけるキャリアに低磁気力のものを用い、像担持体に
接触する磁気ブラシの穂をソフト化させ、磁気ブラシの
接触によるトナー像の乱れを抑制することが考えられ
た。
【0006】しかし、このように低磁気力のキャリアを
使用すると、現像剤搬送部材上におけるキャリアの拘束
力が弱くなって、キャリアが現像剤搬送部材から離れて
像担持体に付着しやすくなり、特に、入力画像としてラ
ダーパターンのような高い周波数の画像や、画数の多い
漢字パターン等の画像を現像する場合には、像担持体に
付着するキャリアが多くなった。
【0007】そして、このようにキャリアが像担持体に
付着すると、このキャリアがトナー像と一緒に転写紙に
転写されて、形成された画像にキャリアによる抜けが生
じたり、また付着したキャリアによって像担持体が傷つ
き、形成される画像に筋状のノイズや、斑点状のノイズ
が発生したりする等の問題があった。
【0008】また、近年においては、上記のように像担
持体上に形成されたトナー像が現像剤の磁気ブラシによ
って乱されたりするのを防止するため、特開昭61−3
2858号公報や特開昭62−182760号公報等に
示されるように、トナーとキャリアを含む二成分現像剤
を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する現像領域
に搬送し、この現像領域に振動電界を作用させ、上記の
現像剤を像担持体と接触させない非接触の状態で、この
現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給
して現像を行うようにしたものが開発された。
【0009】しかし、このように現像領域に振動電界を
作用させ、現像剤を像担持体と接触させない状態で現像
剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行うようにし
た場合においても、現像剤中のトナーを像担持体に供給
すると、キャリアにカウンターチャージが残り、依然と
してキャリアが像担持体に付着するという問題が存在し
た。
【0010】そこで、近年においては、トナーを像担持
体に供給した後にキャリアに残留するカウンターチャー
ジを少なくするため、特開平5−323681号公報に
示されるように、現像剤搬送部材によって像担持体に搬
送する現像剤の量を多くし、現像剤中におけるトナーの
消費率を低く押えるようにし、これにより一個のキャリ
アあたりに発生するカウンターチャージを減らすことが
考え出された。
【0011】しかし、このように現像剤搬送部材によっ
て像担持体に搬送する現像剤の量を多くすると、上記の
ように現像剤を像担持体と接触させない状態で、この現
像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行う際に、
像担持体に供給されずに飛散するトナーの量が多くな
り、これによって形成される画像にかぶりが生じたり、
装置内が汚れたりする等の問題が発生した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、トナーと
キャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持
体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域において
現像剤中のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給
して現像を行う場合における上記のような様々な問題を
解決することを課題とするものである。
【0013】すなわち、この発明においては、現像剤中
のトナーを現像剤搬送部材から像担持体に供給して現像
を行う場合において、像担持体上に供給されたトナーが
現像剤搬送部材上における磁気ブラシによって掻き取ら
れ、像担持体上に形成されたトナー像が乱れたり、また
キャリアが像担持体に付着して、形成された画像にキャ
リアによる抜けが発生したり、付着したキャリアによっ
て像担持体に傷がつき、形成される画像に筋状のノイズ
や斑点状のノイズが発生したりするということがなく、
また現像剤中のトナーを像担持体に供給する場合に、ト
ナーが飛散するということも少なく、良好な画像形成が
安定して行える現像方法を提供することを課題とするも
のである。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、トナーとキャリアを含
む現像剤を現像剤搬送部材によって像担持体と対向する
現像領域に搬送し、この現像領域において振動電界を作
用させて現像剤搬送部材から現像剤中のトナーを像担持
体に供給して現像を行う現像方法において、上記現像剤
搬送部材によって現像領域に搬送される現像剤の搬送量
を0.7〜5.0mg/cm2 に調整すると共に、現像
領域に振動電界を作用させるにあたり、現像領域におけ
る現像剤搬送部材と像担持体との間の間隔をDs、印加
する交流電圧のピークピーク値をVp−pとした場合
に、下記の式(1)に示される範囲の振動電界(Vp−
p/Ds)を作用させるようにしたのである。
【数1】 5KV/mm≧Vp−p/Ds≧3.5KV/mm (1)
【0015】ここで、この発明における現像方法におい
て、現像剤搬送部材によって現像領域に搬送される現像
剤の搬送量を0.7〜5.0mg/cm2 に調整したの
は、現像剤の搬送量が0.7mg/cm2 より少ない
と、像担持体に供給されるトナーが不足し、画像濃度が
1.3以上になった充分な画像濃度を有する画像が得ら
れなくなる一方、現像剤の搬送量が5.0mg/cm2
より多くなると、現像剤搬送部材によって搬送される現
像剤の層厚が厚くなり、現像領域に上記のように振動電
界を作用させて現像剤中のトナーを像担持体に供給して
現像を行った際に、トナーが供給された後のキャリアに
おける電荷の移動が悪くなり、キャリアにカウンターチ
ャージが残り、キャリアが像担持体に付着しやすくなる
と共に、像担持体に供給されずに飛散するトナーの量が
多くなるためである。
【0016】また、現像剤搬送部材から現像剤中のトナ
ーを像担持体に供給して現像を行うにあたり、現像領域
に上記の式(1)に示される範囲の振動電界(Vp−p
/Ds)を作用させるようにしたのは、この振動電界が
3.5KV/mmより小さいと、トナーが放出された後
のキャリアにおける電荷の移動が悪く、キャリアにカウ
ンターチャージが残り、キャリアが像担持体に付着しや
すくなる一方、この振動電界が5KV/mmより大きく
なると、現像剤搬送部材と像担持体との間でリークしや
すくなるためである。
【0017】なお、この発明の現像方法においては、前
記のような要件を満たしておればよく、現像剤搬送部材
によって搬送された現像剤が現像領域において像担持体
と非接触の状態であっても、接触している状態であって
もよい。
【0018】また、この発明の現像方法において、画像
濃度が1.3以上になった充分な画像濃度の画像が得ら
れるようにすると共に、現像時におけるトナー飛散を抑
制するためには、上記の現像剤中におけるトナー濃度
(Tc)を10〜25wt%の範囲に設定することが好
ましい。
【0019】また、現像剤搬送部材と像担持体とを現像
領域において同方向に移動させながら、現像剤搬送部材
から現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行う
場合において、現像剤搬送部材の移動速度v1 が像担持
体の移動速度v2 よりも速くなり過ぎると、像担持体に
形成されたトナー像の移動方向後端部において、トナー
が現像剤搬送部材における現像剤の磁気ブラシにより掻
き取られてかすれるという、いわゆる後端かすれの現象
が生じる一方、現像剤搬送部材の移動速度v1が遅すぎ
ると、現像剤搬送部材によって像担持体に導かれる現像
剤の量が低下して、現像剤搬送部材から像担持体に供給
するトナーが不足し、充分な画像濃度を有する画像が得
られなくなるため、現像剤搬送部材と像担持体との移動
速度の比θ(=v1 /v2 )が1〜3の範囲になるよう
にすることが好ましい。
【0020】また、上記の現像剤搬送部材による現像剤
の搬送量の条件や、現像剤中におけるトナー濃度(T
c)の条件や、現像剤搬送部材と像担持体との移動速度
の比θの条件を総合的に判断すると、充分な画像濃度を
有する画像が得らるようにするためには、下記の式
(2)に示される条件を満たすことが好ましい。
【数2】 現像剤の搬送量×θ×(Tc÷100)≧0.5mg/cm2 (2)
【0021】また、この発明の現像方法を実施する場
合、現像剤に使用するキャリアの磁気力が強すぎると、
図1の(a)に示すように、キャリアCが部分的に凝集
して、現像剤搬送部材11上における現像剤1の量にむ
らが生じてしまい、形成される画像に濃度むらが発生し
たりして、均一できめの細かい現像が行えなくなる。こ
のため、上記のキャリアとしては、一般に、キャリア一
個あたりの平均磁気力が9.0×10-6G・cm3 以下
のものを用いるようにすることが好ましい。なお、この
ように磁気力が9.0×10-6G・cm3 以下になった
キャリアを用いると、上記のようにキャリアCが凝集す
るということがなく、図1の(b)に示すように、現像
剤搬送部材11上に現像剤1が均一に分散されるように
なり、濃度むら等のない均一できめの細かい現像が行え
るようになる。
【0022】
【作用】この発明における現像方法においては、トナー
とキャリアを含む現像剤を現像剤搬送部材によって像担
持体と対向する現像領域に搬送し、この現像領域に振動
電界を作用させて、上記の現像剤中におけるトナーを像
担持体に供給して現像を行うにあたり、現像剤搬送部材
によって現像領域に搬送させる現像剤の搬送量を0.7
〜5.0mg/cm2 に調整するようにしたため、像担
持体にトナーを供給して現像を行う際に、トナーが不足
するということがなく、像担持体に充分なトナーが供給
されて充分な画像濃度を有する画像が得られるようにな
ると共に、トナーが供給された後にキャリアに残る電荷
が速やかに現像剤搬送部材側に移動されて、キャリアに
おけるカウンターチャージが少なくなり、像担持体への
キャリアの付着が抑制されるようになり、また像担持体
に供給されずに飛散するトナーの量も少なくなる。
【0023】また、この発明における現像方法において
は、現像領域に振動電界を作用させて現像剤搬送部材か
ら現像剤中のトナーを像担持体に供給して現像を行うに
あたり、前記の式(1)に示される範囲の振動電界を作
用させるようにしたため、現像剤搬送部材における現像
剤層がほぼ完全に電離して、トナーが放出された後のキ
ャリアにおける電荷の移動がより速やかに行われるよう
になり、キャリアにカウンターチャージが残ってキャリ
アが像担持体に付着するということがより一層抑制され
ると共に、現像剤搬送部材と像担持体との間でリークが
発生するということもない。
【0024】
【実施例】以下、この発明に係る現像方法の実施例を添
付図面に基づいて具体的に説明する。
【0025】図2は、この発明の現像方法を実施するの
に用いた現像装置10の一例を示したものである。
【0026】ここで、この図2に示す現像装置10にお
いては、その内部にトナーTとキャリアとを含む現像剤
1を収容させており、この現像剤1を搬送させる現像剤
搬送部材11として、複数の磁極N1 ,S1 ,N2 ,S
2 ,N3 を有するマグネットローラ11aが内周側に設
けられた円筒状の現像スリーブ11を用い、この現像ス
リーブ11を現像領域において像担持体2である感光体
2と適当な間隔Dsを介して対向するようにして、回転
可能に配置させている。そして、この現像スリーブ11
を感光体2とは逆方向、すなわち現像スリーブ11と感
光体2とが対向する現像領域では現像スリーブ11と感
光体2とが同方向に移動するように回転させ、この現像
スリーブ11の回転に伴って現像装置10内に収容され
た現像剤1を、上記のマグネットローラ11aによる磁
力作用により磁気ブラシの状態で感光体1側に搬送させ
るようにしている。
【0027】また、上記の現像スリーブ11には現像バ
イアス電源12を接続させており、この現像バイアス電
源12から交流電圧或いは交流電圧に直流電圧を重畳さ
せた現像バイアス電圧を印加させて、現像領域に振動電
界を作用させるようにしている。
【0028】また、上記の現像スリーブ11と感光体2
とが対向する現像領域よりも現像剤1の搬送方向上流側
で、前記のマグネットローラ11aの磁極N1と対向す
る位置には、現像スリーブ11と所要間隔を介して磁性
ブレード13を設け、この磁性ブレード13によって現
像スリーブ11上における現像剤1の量を規制するよう
にしている。
【0029】また、この現像装置10においては、その
上部にトナーTを収容させたトナー収容部14を設けて
おり、現像スリーブ11から現像剤1中におけるトナー
Tを感光体2に供給して現像を行った結果、現像装置1
0内における現像剤1中のトナー濃度が低下した場合に
は、このトナー収容部14の下に設けられたトナー補給
ローラ15を回転させて、トナー収容部14内に収容さ
れたトナーTを現像装置10内の現像剤1に補給させる
ようにしている。
【0030】そして、この現像装置1を用いて、この発
明の現像方法を実施するにあたっては、上記のように回
転する現像スリーブ11によって感光体2と対向する現
像領域に搬送される現像剤1の量を上記の磁性ブレード
13によって規制するにあたり、この現像スリーブ11
における現像剤1の搬送量が0.7〜5.0mg/cm
2 の範囲になるように調整した。
【0031】そして、このように現像スリーブ11によ
る現像剤1の搬送量を調整した後、この現像剤1を現像
スリーブ11によって感光体2と対向する現像領域に導
き、上記の現像バイアス電源12からバイアス電圧を印
加させて、この現像領域に振動電界を作用させ、現像ス
リーブ11によって搬送されてきた現像剤1中における
トナーTを現像スリーブ11から感光体2の潜像部分に
供給して現像を行うようにした。
【0032】ここで、上記のように現像領域において振
動電界を作用させるにあたっては、現像スリーブ11と
感光体2との間隔Dsに合わせて現像バイアス電源12
からバイアス電圧として印加させる交流電圧のピークピ
ーク値Vp−pを調整し、現像スリーブ11と感光体2
との間に作用する振動電界(Vp−p/Ds)が3.5
〜5KV/mmの範囲になるようにした。
【0033】このようにして現像を行うと、現像スリー
ブ11から感光体2の潜像部分に充分なトナーTが供給
されて、充分な画像濃度を有する画像が得られると共
に、現像スリーブ11上における現像剤1の層がほぼ完
全に電離し、トナーTが供給された後にキャリアに残る
電荷が速やかに現像スリーブ11に移動してキャリアに
おけるカウンターチャージが減少し、感光体2にキャリ
アが付着するということもなくなり、形成された画像に
キャリアによる抜けが生じたり、感光体2が付着したキ
ャリアによって傷ついたりするということがなく、良好
な画像が安定して得られるようになった。
【0034】また、上記のようにして現像を行うと、現
像時にトナーTが飛散するということも少なく、形成さ
れた画像にかぶりが生じたり、装置内が飛散したトナー
Tによって汚れたりするということがなくなった。
【0035】次に、上記の現像装置10において、磁性
ブレード13によって規制する現像スリーブ11上の現
像剤1の量を調整し、現像スリーブ11によって感光体
2と対向する現像領域に搬送される現像剤1の搬送量を
変更させた場合や、また現像領域における現像スリーブ
11と感光体2との間隔Dsや現像バイアス電源12か
ら印加する交流電圧のピークピーク値Vp−pを調整し
て、現像スリーブ11と感光体2との間に作用させる振
動電界(Vp−p/Ds)を変更させた場合における影
響を調べた。
【0036】ここで、これらの影響を調べるにあたり、
上記の現像剤1におけるキャリアとして、スチレン−ア
クリル樹脂100重量部に、磁性粉200重量部とカー
ボンブラックと酸化ケイ素とを加え、平均粒径が約20
μmになるように製造したバインダー型のキャリアで、
真比重が2.4、磁気力が1050G,電気抵抗値が1
×1014Ω・cmのものを用いるようにした。なお、上
記のキャリアの粒径については、コールター社製のコー
ルターカウンターによって測定し、またその磁気力につ
いては、直流磁化特性自動記録装置(横河電気製作所社
製,タイプ3257)を使用し、1KOeの磁界を作用
させて測定した。さらに、キャリアの電気抵抗値につい
ては、図3に示すように、キャリアCをプレート20の
凹部20a内に収容させて、その厚みが1mmになるよ
うにし、このキャリアCの上面に直径が20mmの電極
21を載置させ、この状態で、電源22から500Vの
電圧を印加させて上記のキャリアCの層を流れた電流を
電流計23で測定し、これによりその電気抵抗値を求め
た。
【0037】一方、現像剤1におけるトナーとしては、
スチレン−アクリル樹脂にカーボンブラックとワックス
と正荷電制御剤(オリエント化学工業社製,ニグロシ
ン)を加え、酸化ケイ素を後処理させた平均粒径が約1
1μmになった正荷電型のトナーを用い、このトナーを
上記のキャリアと混合させて、適当なトナー濃度になっ
た現像剤1を用いるようにした。
【0038】ここで、先ず、トナー濃度が20wt%に
なった現像剤1を使用し、上記の現像装置10におい
て、現像スリーブ11によって現像領域に搬送される現
像剤1の搬送量を磁性ブレード13によって調整し、現
像剤1の搬送量を2.5mg/cm2 とした場合と30
mg/cm2 にした場合とについて検討した。
【0039】そして、上記の現像装置10を使用して現
像を行うにあたっては、感光体2の周速v2 を120m
m/s、現像スリーブ11の周速v1 とこの感光体2の
周速v2 との比θ(=v1 /v2 )を2に調整すると共
に、感光体2において、トナーを供給する部分の表面電
位が−440V,トナーを供給しない部分の電位が−2
10Vになるようにした。
【0040】また、現像バイアス電源12からは、周波
数が2KHz,duty比(現像:回収)が1:1にな
った矩形波からなる交流電圧と、−250Vの直流電圧
とを重畳させたバイアス電圧を印加させるようにし、上
記の交流電圧のピークピーク値Vp−pを0〜3KVの
範囲で調整すると共に、現像領域における現像スリーブ
11と感光体2との間隔Dsを0.3〜0.6mmの範
囲で調整して、現像領域に作用させる振動電界(Vp−
p/Ds)の強さを変化させるようにした。
【0041】そして、上記のように現像スリーブ11に
よって現像領域に搬送される現像剤1の搬送量を2.5
mg/cm2 と30mg/cm2 とに調整したそれぞれ
の場合において、上記のように現像領域に作用させる振
動電界(Vp−p/Ds)の強さを変化させ、この振動
電界の強さと現像スリーブ11上における現像剤層の電
位減少率との関係を調べ、その結果を図4に示した。な
お、この図4においては、現像剤1の搬送量が2.5m
g/cm2 の場合の結果を○と実線で、30mg/cm
2 の場合の結果を△と破線で示した。また、現像剤層の
電位減少率については、感光体2にトナーを供給して現
像を行っている途中でこれを停止させ、トナーを供給し
た領域における現像剤層の電位を測定し、交流電圧を印
加しないで現像を行った場合における現像剤層の電位を
1として、その比で表すようにした。
【0042】この結果、現像領域に作用させる振動電界
(Vp−p/Ds)が弱すぎると、現像スリーブ11に
よる現像剤1の搬送量にかかわらず、現像剤層における
電位の減少が少なく、トナーを供給して現像を行った後
のキャリアにおける電荷の移動が悪くて、キャリアに多
くのカウンターチャージが残り、感光体2にキャリアが
多く付着する一方、この振動電界の強さが5.5KV/
mm以上になると、感光体2との間でリークが発生し
た。
【0043】一方、振動電界(Vp−p/Ds)の強さ
をこの発明に示す3.5〜5KV/mmの範囲に調整す
ると、現像スリーブ11による現像剤1の搬送量を0.
7〜5mg/cm2 の範囲内である2.5mg/cm2
にした場合には、この現像剤層における電位の減少が大
きくなって、現像剤層がほぼ完全に電離するようにな
り、トナーを供給して現像を行った後のキャリアにおけ
る電荷が速やかに移動して、キャリアにおけるカウンタ
ーチャージが殆どなくなり、感光体2へのキャリアの付
着が抑制された。これに対し、現像剤1の搬送量を30
mg/cm2 にした場合には、3.5〜5KV/mmの
範囲の振動電界を作用させても、現像剤1の層における
電位の減少が少なく、トナーを供給して現像を行った後
のキャリアにおける電荷の移動が悪くて、キャリアにカ
ウンターチャージが多く残り、感光体2へのキャリアの
付着が多く発生した。
【0044】次に、上記の現像剤1におけるトナー濃度
Tcを5〜30wt%の範囲に調整すると共に、上記の
現像装置10において、現像スリーブ11による現像剤
搬送量を、下記の表1に示すように2〜30mg/cm
2 の範囲で変更させるようにした。
【0045】そして、上記の現像装置10を用いて現像
を行うにあたっては、感光体2の周速v2 を120mm
/s、現像スリーブ11の周速v1 と感光体2の周速v
2 との比θ(=v1 /v2 )を1〜3の範囲で調整する
と共に、感光体2においてトナーを供給する部分の表面
電位が−440V,トナーを供給しない部分の電位が−
210Vになるようにし、上記の現像バイアス電源12
から、周波数が2〜4KHz,duty比(現像:回
収)が1:1〜1:3の範囲になった矩形波からなる交
流電圧と、−400〜+640Vの直流電圧とを重畳さ
せたバイアス電圧を印加させるようにした。
【0046】そして、上記の交流電圧のピークピーク値
Vp−pを0.75〜3KVの範囲で調整すると共に、
現像領域における現像スリーブ11と感光体2との間隔
Dsを0.3〜0.6mmの範囲で調整し、現像領域に
作用させる振動電界(Vp−p/Ds)を、下記の表1
に示すように2.5〜5.5KV/mmの範囲で変化さ
せるようにした。
【0047】そして、上記のように現像スリーブ11に
よる現像剤1の搬送量と、現像領域に作用させる振動電
界(Vp−p/Ds)とを表1に示すように変化させて
現像を行い、それぞれの条件の下で感光体2に付着した
キャリア状態を調べ、その結果を同表に示した。なお、
この表1においては、感光体2に付着したキャリア状態
を目視により5段階で評価し、キャリア付着が全くない
場合を5、僅かにキャリア付着が存在する場合を4、あ
る程度キャリア付着が確認できる場合を3、かなりのキ
ャリア付着が確認できる場合を2、キャリア付着が多い
場合を1で示すようにした。また、現像領域に作用させ
る振動電界が強すぎて感光体2との間でリークが生じた
場合はリークとして示した。
【0048】
【表1】
【0049】この結果から明らかなように、現像スリー
ブ11による現像剤1の搬送量を5mg/cm2 以下に
すると共に、上記の振動電界を3.5〜5.5KV/m
mの範囲にして現像を行った場合には、感光体2へのキ
ャリアの付着は全く認められなかった。これに対し、現
像スリーブ11による現像剤1の搬送量が5mg/cm
2 より多くなったり、また振動電界が弱くなったりする
と、これに従って、感光体2へのキャリア付着が増加し
た。また、振動電界を5.5KV/mmにすると、電界
強度が強くなりすぎて、いずれの場合も感光体2との間
でリークが発生した。
【0050】次に、上記の現像剤1中におけるトナー濃
度と、上記の現像装置10における現像スリーブ11と
感光体2との周速の比θ(=v1 /v2 )とを変化させ
て、上記の現像装置10により現像を行い、形成される
画像の状態や現像時におけるトナー飛散の状態を調べる
ようにした。
【0051】ここで、上記の現像装置10によって現像
を行うにあたっては、感光体2においてトナーを供給す
る部分の表面電位が−440V,トナーを供給しない部
分の電位が−210Vになるようにし、上記の現像バイ
アス電源12からは、周波数が2〜4KHz,duty
比(現像:回収)が1:1〜1:3の範囲になった矩形
波からなる交流電圧と、−400〜+640Vの範囲の
直流電圧とを重畳させたバイアス電圧を印加させると共
に、交流電圧のピークピーク値Vp−p及び現像領域に
おける現像スリーブ11と感光体2との間隔Dsを調整
して、現像領域に作用させる振動電界(Vp−p/D
s)を4KV/mmにした。
【0052】そして、下記の表2に示すように、現像剤
1におけるトナー濃度を5〜30wt%の範囲で変化さ
せると共に、上記の現像装置10における現像スリーブ
11と感光体2との周速の比θ(=v1 /v2 )を0.
5〜3.5の範囲で変化させて現像を行い、それぞれの
条件の下で形成された画像の状態及びその画像濃度を調
べると共に、トナーの飛散状態を調べ、その結果を同表
に示した。なお、この表2においては、形成された画像
の画像濃度が1.3より低くて濃度不足の場合を不足と
して、前記の後端かすれが発生した場合をカスレとし
て、トナー飛散が発生した場合を飛散として示すと共
に、後端かすれやトナー飛散がなく充分な画像濃度の画
像が得られた場合を○で示した。
【0053】
【表2】
【0054】この結果から明らかなように、現像剤1中
のトナー濃度が5wt%以下の場合や、現像スリーブ1
1と感光体2との周速の比θが0.5以下になった場合
においては、現像スリーブ11から現像剤1中のトナー
が感光体2に対して充分に供給されず、形成される画像
の画像濃度が不足する一方、現像剤1中のトナー濃度が
30wt%以上の場合においては、現像時にトナー飛散
が発生し、また現像スリーブ11と感光体2の周速の比
θが3.5以上になった場合においては、現像スリーブ
11の周速が速すぎるため、形成されたトナー像の後端
部が、後からきた現像スリーブ11上における磁気ブラ
シにより掻き採られてかすれるという後端かすれがやト
ナー飛散が発生した。
【0055】このため、充分な画像濃度を有すると共に
後端かすれがなく、トナーの飛散もない良好な現像を行
う点からは、現像剤1中のトナー濃度を10〜25wt
%、現像スリーブ11と感光体2の周速の比θ(=v1
/v2 )を1〜3の範囲に調整することが好ましかっ
た。
【0056】また、画像濃度が1.3以上になった充分
な画像濃度を有する画像を得るためには、一般にトナー
の付着量を0.5mg/cm2 以上に調整することが必
要であり、現像スリーブ11による現像剤1の搬送量
と、現像スリーブ11と感光体2との周速の比θと、現
像剤1中におけるトナー濃度Tcとが、前記の式(2)
に示したように、現像剤の搬送量×θ×(Tc÷10
0)≧0.5mg/cm2の条件を満たすことが必要と
なる。そして、上記のようにトナー濃度Tcが10〜2
5wt%、現像スリーブ11と感光体2の周速の比θが
1〜3の範囲において、上記の式に示される現像剤の搬
送量が最小となる条件、すなわち上記のTc及びθが最
大になるTc=25wt%,θ=3を前記の式(2)に
代入して現像剤の搬送量を求めると、現像剤の搬送量が
0.7mg/cm2 以上になり、画像濃度が1.3以上
になった充分な画像濃度を有する画像を得るためには、
現像スリーブ11による現像剤1の搬送量を0.7mg
/cm2 以上にすることが必要であった。
【0057】また、上記の現像スリーブ11による現像
剤1の搬送量と、現像領域における現像スリーブ11と
感光体2との間隔Dsとを変化させて、現像時における
トナーの飛散量を調べるようにした。
【0058】ここで、上記のように現像時におけるトナ
ーの飛散量を調べるにあたっては、トナー濃度Tcが1
8wt%になった現像剤1を用いると共に、現像を行う
原稿として黒と白の比(B/W比)が6%のチャートを
用いた。
【0059】また、上記の現像装置10においては、現
像スリーブ11と感光体2の周速の比θ(=v1 /v
2 )を2にすると共に、感光体2においてトナーを供給
する部分の表面電位が−420V,トナーを供給しない
部分の表面電位が−210Vになるようにし、上記の現
像バイアス電源12からは、周波数が2KHz,dut
y比(現像:回収)が1:3になった矩形波からなる交
流電圧と、180〜520Vの範囲の直流電圧とを重畳
させたバイアス電圧を印加させると共に、交流電圧のピ
ークピーク値Vp−p及び現像領域における現像スリー
ブ11と感光体2との間隔Dsを調整して、現像領域に
作用させる振動電界(Vp−p/Ds)を4KV/mm
にした。
【0060】そして、現像スリーブ11による現像剤1
の搬送量を4.2mg/cm2 と、8.6mg/cm2
とに調整すると共に、現像領域における現像スリーブ1
1と感光体2との間隔Dsを変更させ、現像スリーブ1
1上における現像剤1を感光体2に対して接触或は非接
触の状態にし、上記のチャートを用いて1枚毎の現像を
行い、1000枚の現像を行った場合におけるトナーの
飛散量を測定し、図5において、現像剤1の搬送量が
4.2mg/cm2 の場合を結果を実線で、8.6mg
/cm2 の場合を結果を破線で示した。なお、上記のチ
ャートを用いて現像を行った場合におけるトナー消費量
は50mg/枚であった。
【0061】図5の結果から明らかなように、現像スリ
ーブ11による現像剤1の搬送量が増加すると、これに
伴ってトナーの飛散量が増加するということがわかっ
た。
【0062】次に、現像剤1に使用するキャリアの種類
を変更させて、キャリアの磁気力が現像に及ぼす影響に
ついて調べるようにした。
【0063】ここで、キャリアとしては、ポリエステル
樹脂又はスチレン−アクリル樹脂100重量部に、磁性
粉を200〜700重量部の範囲で加えて製造し、真比
重,粒径及びキャリア一個あたりの平均磁気力(G・c
3 )が下記の表3に示すようになったキャリア1〜8
を用いるようにした。なお、表3に示すキャリア一個あ
たりの平均磁気力(G・cm3 )については、前記の直
流磁化特性自動記録装置(横河電気製作所社製,タイプ
3257)を使用し、1KOeの磁界を作用させて、各
キャリアの磁気力(G)を測定した後、これに各キャリ
ア1個の体積をかけて求めた。
【0064】一方、トナーとしては、ポリエステル樹脂
にカーボンブラック,ワックス,負荷電制御剤(クロム
含金染料)を加えて製造した後、酸化ケイ素を後処理し
て粒径が約8μmになった負荷電型のトナーを用いるよ
うにした。そして、上記の1〜8の各キャリアとこのト
ナーとを混合させて、それぞれトナー濃度が18wt%
になった現像剤を用いるようにした。
【0065】また、上記の現像装置10においては、感
光体2の周速を180mm/s、現像スリーブ11と感
光体2の周速の比θ(=v1 /v2 )を1.8,現像ス
リーブ11による現像剤1の搬送量を4.0mg/cm
2 、現像領域における現像スリーブ11と感光体2との
間隔Dsを0.3mmに調整すると共に、感光体2にお
いてトナーを供給する部分の表面電位を−80V,トナ
ーを供給しない部分の表面電位を−280Vにし、また
上記の現像バイアス電源12からは、ピークピーク値V
p−pが1.25KV,周波数が3KHz,duty比
(現像:回収)が1:1になった矩形波からなる交流電
圧と、−220Vの直流電圧とを重畳させたバイアス電
圧を印加させ、現像領域に振動電界を作用させて反転現
像を行うようにした。
【0066】そして、表3に示す1〜8の各キャリアを
用いた現像剤を使用して、上記のように反転現像を行っ
た場合において、現像スリーブ11上における各現像剤
の磁気凝集の状態を調べ、その結果を下記の表3に合わ
せて示した。なお、この表3においては、現像剤におけ
る磁気凝集の状態を目視により5段階で評価し、磁気凝
集が全くなく現像スリーブ11上に均一な現像剤層が形
成された場合を5、僅かに磁気凝集が認められる場合を
4、磁気凝集がある程度確認できた場合を3、磁気凝集
がかなり確認された場合を2、磁気凝集が多く発生して
いた場合を1で示した。
【0067】
【表3】
【0068】この結果、キャリア一個当りの平均磁気力
が9×10-6G・cm3 より大きい上記のキャリア3,
5〜8を用いた現像剤の場合には、前記の図1の(a)
に示したように、現像スリーブ11上において現像剤1
がキャリアCによって部分的に磁気凝集してしまい、現
像スリーブ11上における現像剤1の量にむらが生じ、
形成される画像に濃度むらが生じたり、画像のきめが悪
くなった。これに対して、キャリア一個当りの平均磁気
力が9×10-6G・cm3 以下になった上記のキャリア
1,2,4を用いた現像剤の場合には、キャリアCが凝
集するということがなく、前記の図1の(b)に示した
ように、現像スリーブ11上において現像剤1が均一に
分散されるようになり、濃度むら等のない均一できめの
細かい現像が行えるようになった。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明の現像方
法においては、トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤
搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送
し、この現像領域に振動電界を作用させて、上記の現像
剤中におけるトナーを像担持体に供給して現像を行うに
あたり、現像剤搬送部材により現像領域に搬送させる現
像剤の搬送量や現像領域に作用させる振動電界を前記の
ように適切に調整するようにしたため、像担持体にトナ
ーを供給して現像を行う際に、像担持体に充分なトナー
が供給されて充分な画像濃度を有する画像が得られるよ
うになった。
【0070】また、トナーが供給された後にキャリアに
残る電荷も速やかに現像剤搬送部材側に移動されて、キ
ャリアにおけるカウンターチャージが少なくなり、像担
持体へのキャリアの付着が抑制され、形成された画像に
キャリアによる抜けが生じたり、付着したキャリアによ
って像担持体が傷つき、形成される画像に筋状のノイズ
や、斑点状のノイズが発生したりするということがな
く、ノイズのない良好な画像が安定して得られるように
なった。
【0071】さらに、現像領域において現像剤中のトナ
ーを像担持体に供給して現像を行う際におけるトナーの
飛散も少なくなり、かぶり等のない良好な画像が安定し
て得られると共に、飛散したトナーによって複写機等の
装置内が汚れるということもなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤に使用するキャリアの磁気力によって現
像剤搬送部材上で現像剤が凝集したり、凝集せずに均一
に分散される状態を示した概略説明図である。
【図2】この発明の現像方法を実施するのに使用した現
像装置の状態を示した概略説明図である。
【図3】現像剤に使用するキャリアの電気抵抗値を測定
するのに使用した装置の概略説明図である。
【図4】現像スリーブによって搬送される現像剤の量を
30mg/cm2 と2.5mg/cm2 にし、現像領域
に作用させる振動電界の強さを変化させて現像を行った
場合における現像剤層の電位減少率を示したグラフであ
る。
【図5】現像スリーブによる現像剤の搬送量を、8.6
mg/cm2 と4.2mg/cm2 とにし、現像領域に
おける現像スリーブと感光体との間隔Dsを変化させて
現像を行った場合におけるトナーの飛散量の変化を示し
た図である。
【符号の説明】
1 現像剤 2 像担持体(感光体) 10 現像装置 11 現像剤搬送部材(現像スリーブ) 11a マグネットローラ 12 現像バイアス電源 13 磁性ブレード C キャリア T トナー Ds 現像領域における現像剤搬送部材と像担持体との
間隔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナーとキャリアを含む現像剤を現像剤
    搬送部材によって像担持体と対向する現像領域に搬送
    し、この現像領域において振動電界を作用させて現像剤
    搬送部材から現像剤中のトナーを像担持体に供給して現
    像を行う現像方法において、上記の現像剤搬送部材によ
    って現像領域に搬送される現像剤の搬送量を0.7〜
    5.0mg/cm2 に調整すると共に、現像領域に振動
    電界を作用させるにあたり、現像領域における現像剤搬
    送部材と像担持体との間の間隔をDs、印加する交流電
    圧のピークピーク値をVp−pとした場合に、下記の式
    (1)に示される範囲の振動電界(Vp−p/Ds)を
    作用させることを特徴とする現像方法。 5KV/mm≧Vp−p/Ds≧3.5KV/mm (1)
JP24201094A 1994-09-09 1994-09-09 現像方法 Pending JPH0882958A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1710633A1 (en) * 2005-04-04 2006-10-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Developing device for image forming apparatus

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EP1710633A1 (en) * 2005-04-04 2006-10-11 Samsung Electronics Co., Ltd. Developing device for image forming apparatus
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