JP3748683B2 - キートップ取付け構造 - Google Patents

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)
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  • Push-Button Switches (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、個別呼出用受信機等の小型電子機器に用いるキートップの取付け構造に関し、特に、キートップの構造が簡単でケースに容易に取り付けられ安定に保持できるキートップ取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
個別呼出用受信機などの小型電子機器には、1つあるいは複数のスイッチが設けられており、スイッチの操作性がよく安定で低コストであるキートップが望まれている。
【0003】
従来のキートップの例としては、ストッパーを有するキートップを、キートップのストッパーが係止する係止部を有するケースに圧入するものがある。また、キートップのストッパーが弾性を持ち、ストッパーが撓みながらケースに挿入されるものもある。さらに、実開平6-79042号公報に開示されたもののように、キートップとケースの間のガタを抑えるための、ばね性を持ったアームを設けているものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のキートップのうち、ストッパーをケースに圧入するものは、組立てを可能にし外れにくいようにするために、高い部品精度が要求される。部品寸法のばらつきが大きいと、組立時にキートップやケースの破損、変形が生じたり、使用中にキートップが外れるという問題がある。
【0005】
また、キートップのストッパーが弾性を持ち、ストッパーが撓みながら挿入されるものは、ストッパーの撓みを得るためにキートップが大きくならざるをえず、キートップのためのスペースを多く必要とするという問題がある。
【0006】
また、個別呼出用受信機の呼出用のバイブレータやスピーカー鳴音による振動で発生する異音を防止するために、キートップとケースの間のガタを無くすためのばねを設けると、キートップ操作を重くする。キートップ操作を軽くするために、荷重の軽いばねにしようとすると更にスペースを必要とする。ばねを設けるようにすると、ばねをケースと一体の樹脂で成形できず、ばねを別部品で構成することになり、部品数が増え構造が複雑になる。
【0007】
本発明は前記従来の問題点を解消するもので、ストッパーを圧入することなくケースに装着でき、ストッパーとケースを永久変形させることがないキートップ取付け構造を提供することを目的とする。
【0008】
さらに本発明は、簡単な構造でキートップの操作を重くすることなく、呼出し用のバイブレータやスピーカー鳴音による振動で発生する異音やがたつきを防止することを目的とする。
【0009】
さらに本発明は、キートップの取付けに必要なスペースを最小とするとともに、ケースの外側から容易に組立て可能とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記の課題を解決するために、キートップ取付け構造を、ケースは、ばねと係止部とを有し、キートップは、ケースの外側から取り付ける際に、ばねを押し込む突起と、ケースの外側から取り外しできないように係止部に係止するストッパーとを有し、キートップは、ばねと係止部により挟持されている構造とする。
【0011】
このように、ケースのばねを撓ませながらキートップを装着するように構成したので、キートップとケースを永久変形させることがなく、組立作業が容易となる。尚且つ、部品はそれほど高い寸法精度を必要としない。装着後はキートップのストッパーがケースの係止部に掛り、ばねが抜け止めとなるため、外側から外れることがない。ケースと一体成形のばねを、キートップの支点付近に当てることにより、簡単な構造で、キートップの操作を重くすることなくガタをとり、必要なスペースを最小とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載した発明は、スイッチを搭載した回路基板と前記スイッチを押下するためのキートップと前記回路基板を収容し前記キートップを保持するケースとを有する個別呼出用受信機において、前記ケースは角穴を有する片持ち支持構造ばねと、前記ばねの両側に設けた一対の第1および第2の係止部と、前記ばねの固定端側の角穴の一部分を覆う第3の係止部とを有し、前記キートップは、指で押えられる受圧面と前記受圧面の反対側の第1、第2のストッパーおよび第3のストッパーと第1の突起部と前記ばねが一時的に当接する第2の突起部と第3の突起部とを有し、前記突起部は前記ばねの角穴に挿入されて、前記キートップの第1、第2および第3のストッパーは前記ケースの第1、第2および第3の係止部に当接されて、前記キートップの第3の突起部は前記ばねの先端に当接されて、前記キートップの第1の突起部は前記ばねの角穴の下方に設けられた前記スイッチを押すように対向している構造であり、高精度の部品を必要とせずに、ストッパーを圧入することなくケースに容易に組立て可能とし、ストッパーとケースを永久変形させることなく、さらにキートップがケースの外側から外れないという作用を有する。
【0013】
本発明の請求項2に記載した発明は、請求項1記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造において、前記ケースのばねの先端が前記キートップの第3の突起部に当接して前記キートップを押し付けており、前記キートップの第1、第2および第3のストッパーが前記ケースの第1、第2および第3の係止部に当接していることにより、前記ばねの弾力で前記ケースと前記キートップとのがたつきを抑えられているものであり、ばねにより安定に保持して呼出し用のバイブレータやスピーカー鳴音による振動で発生する異音やがたつきを防止するという作用を有する。
【0016】
本発明の請求項に記載した発明は、請求項1、2記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造において、前記キートップの突起が前記ばねに設けられた穴に挿入されていることにより前記キートップの位置が規制されているものであり、穴によりキートップの移動を抑えるという作用を有する。
【0018】
本発明の請求項に記載した発明は、請求項1、2、3記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造において、前記ケースのばねの先端が前記キートップの第2の突起に当接した状態から前記キートップの第3の突起に当接した状態に遷移可能であることで前記キートップが前記ケースの外側から取付け可能となり、前記ケースのばねの先端が前記キートップの第3の突起に当接した状態から前記キートップの第2の突起に当接した状態に遷移不可能であることで外側から取り外しができないように構成されているものであり、組立てを容易にするとともに、外部衝撃によるキートップの脱落を防止するという作用を有する。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
本発明の実施の形態は、角穴を有するばねと係止部をケースに一体成形により設け、キートップに受圧面とストッパーと突起部を設け、突起部を角穴に挿入し、ストッパーを係止部に係止してばねと係止部で挟持し、突起部をスイッチを押すようにスイッチに対向させたキートップ取付け構造である。
【0027】
図1〜図5は、本発明の実施の形態のキートップ取付け構造を示す図である。図1は、キートップ取付け構造を示す斜視図である。図2は、図1のA方向から見たケースを示す図である。図3は、キートップをケースに組み込んだ状態の断面を示す図である。図4と図5は、キートップの組込みの方法を示す図である。図1〜図5において、1はケース、2はキートップ、3はスイッチ、4はプリント基板を示している。
【0028】
ケース1は合成樹脂等でできており、一体成形されたばね11が設けられている。また、ケース1には、キートップ2のストッパーを係止するための係止部12A、12Bおよび13も設けられている。角穴14は、ばね11に設けられた長方形の穴である。ばね11は、角穴14があってコの字型となっているため構造的に強くなっており、樹脂成形時に型からケースが離れる際の力による変形が生じにくくなっている。また、ばね11の外周には、樹脂成形時の離型性向上のための勾配がついており、成形時の変形を抑えている。
【0029】
キートップ2には、ストッパー22A、22B、23が設けられており、それぞれケース1の係止部12A、12B、13に対応して係止される。また、ストッパー22A、22Bは、キートップ2の運動の支点となっている。ストッパー13が係止部23に係止しているので、キートップ2が図3の下方向に動くことを可能にしているが、キートップ2が上方向に外れないように、抜け止めになっている。
【0030】
突起21は、キートップ2をケース1に挿入する時に、ばね11の先端11Aに当たってばね11を押し込む。キートップ2の装着後は、突起21は、ばね11の先端11Aから外れるので、ばね11の荷重を受けていない。また、突起21は、キートップ2の装着後は、ばね11の角穴14に入り、キートップ2が図3の左方向に動かないように、キートップ2の位置を規制している。
【0031】
突起24は、キートップ2の装着後は常に、ばね11の先端を適当な力で押している。呼出し用のバイブレータやスピーカー鳴音による振動で、キートップ2が振動し異音を発生しないように、常にキートップ2は押さえられている。
【0032】
突起25は、キートップ2の装着状態では角穴14に入っており、キートップ2を押した時にスイッチ3を押しオンさせる。スイッチ3は押された後、元に戻ろうとして、突起25を介してキートップ2を押し上げる働きをする。同時に、バネ11は突起24を介してキートップ2を押し上げる補助をするが、キートップ2の支点付近にばね11の先端が当たっており、キートップ2の押下による支点付近の突起24の変位量は少ないために、キートップ2の操作荷重への影響は少なくなっている。
【0033】
キートップ2をケース1に装着する方法について説明する。図4のように、キートップ2を上から下に挿入する。この時、突起25が角穴14に入れられ、突起21が、ばね11の先端を押し込みながら挿入される。
【0034】
次に、図5のように、キートップ2を右方向にスライドさせると、キートップ2のストッパー22A、22B、23が、ケース1の係止部12A、12B、23に係止される。スライドと同時に、突起21がばね11から外れ、突起24がばね11に当たるようになる。こうして、突起21、25が角穴14に入り込んだ結果、キートップ2の平面方向の位置が規制され、キートップ2がケース1から抜けることはなくなる。
【0035】
キートップ2をケース1に一度装着した後で外そうとする時は、ばね11を図5のような位置にピンセットのような工具で下げ、装着時とは逆の手順でキートップ2を左にスライドさせ、突起21を角穴14から外し、同時にストッパー22A、22B、23をケース1の係止部12A、12B、23から外して上へ押し上げれば、外すことが可能である。
【0036】
以上のように、本発明の実施の形態のキートップ取付け構造では、角穴を有するばねと係止部をケースに一体成形により設け、キートップに受圧面とストッパーと突起部を設け、キートップの突起部をばねの角穴に挿入し、キートップのストッパーをケース側の係止部に当接させ、キートップをばねの先端で押し、キートップの突起でスイッチを押すように構成し、ケースのばねを撓ませながらキートップを装着するので、高い寸法精度を必要としない部品でも組立作業時にキートップとケースを永久変形させることがなく、組立てが容易となる。また、装着後はキートップのストッパーがケースの係止部に掛り、ばねが抜け止めとなるため、外側から外れることがない。さらに、ばねをキートップの支点付近に当てることにより、キートップの操作を重くすることなくガタを無くすことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、キートップの突起でばねを押し込み、ストッパーを係止部に係止して、キートップをばねと係止部により挟持する構成としたので、キートップの取付作業が容易となり、高精度の部品でなくてもキートップとケースを永久変形させることがないという効果が得られる。
【0038】
また、ばねがキートップを押し付け、ストッパーが係止部に当接している構成としたので、ばねの弾力でケースとキートップとの間のガタが抑えられ、キートップの操作を重くすることなく、呼出用のバイブレータやスピーカーが発生する振動による異音発生を防止することができるという効果が得られる。
【0039】
また、ばねの先端が第3の突起に当接した状態から第2の突起に当接した状態に遷移できない構成としたので、キートップが外側から外れることがなくなるという効果が得られる。
【0040】
また、ばねと係止部をケースと一体成形で構成したので、キートップを取り付けるために必要なスペースを最小とすることができるという効果が得られる。
【0041】
また、ばねが2本の細いばねで形成されている構造であれば成形時の変形の可能性が高く品質の安定性を欠く恐れがあるが、ばねが角穴があるコの字型をしているので構造的に強く、樹脂成形時に型からケースが離れる際の力による変形が生じにくいという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】小型電子機器におけるキートップとケースの構造の一例を示す斜視図、
【図2】図1のA方向からみたケースの図、
【図3】キートップをケースに組み込んだ状態の断面の図、
【図4】キートップをケースに組み込む方法を示した図、
【図5】キートップをケースに組み込む方法を示した図、
【図6】キートップを下方から見た斜視図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 キートップ
3 スイッチ
4 プリント基板
11 ばね
14 角穴
12A、12B、13 係止部
21、24、25 突起
22A、22B、23 ストッパー

Claims (4)

  1. スイッチを搭載した回路基板と前記スイッチを押下するためのキートップと前記回路基板を収容し前記キートップを保持するケースとを有する個別呼出用受信機において、前記ケースは、角穴を有する片持ち支持構造のばねと、前記ばねの両側に設けた一対の第1および第2の係止部と、前記ばねの固定端側の角穴の一部分を覆う第3の係止部とを有し、前記キートップは、指で押えられる受圧面と、前記受圧面の反対側の第1および第2のストッパーおよび第3のストッパーと第1の突起部と前記ばねが一時的に当接する第2の突起部と第3の突起部を有し、前記突起部は前記ばねの角穴に挿入されて、前記キートップの第1、第2および第3のストッパーは前記ケースの第1、第2および第3の係止部に当接されて、前記キートップの第3の突起部は前記ばねの先端に当接されて、前記キートップの第1の突起部は前記ばねの角穴の下方に設けられた前記スイッチを押すように対向していることを特徴とする個別呼出用受信機のキートップ取付け構造。
  2. 前記ケースのばねの先端が前記キートップの第3の突起部に当接して前記キートップを押し付けており、前記キートップの第1、第2および第3のストッパーが前記ケースの第1、第2および第3の係止部に当接していることにより、前記ばねの弾力で前記ケースと前記キートップとのがたつきを抑えられていることを特徴とする請求項1記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造。
  3. 前記キートップの突起部が前記ばねに設けられた角穴に挿入されていることにより前記キートップの位置が規制されていることを特徴とする請求項1または2記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造。
  4. 前記ケースのばねの先端が前記キートップの第2の突起部に当接した状態から前記キートップの第3の突起部に当接した状態に遷移可能であることで前記キートップが前記ケースの外側から取り付け可能となり、前記ケースのばねの先端が前記キートップの第3の突起部に当接した状態から前記キートップの第2の突起部に当接した状態に遷移不可能であることで外側から取り外しができないよう構成されていることを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の個別呼出用受信機のキートップ取付け構造。
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