JP3747574B2 - ブレーキアシスト制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車の前方を走行する車両が急停止したり、自車の前方に自車の走行に支障を与える可能性がある障害物が在るような緊急時に、運転者のブレーキ操作力に対応する制動力をアシストし、車両の制動距離を短縮するブレーキアシスト制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のブレーキアシストシステムとしては、例えば以下に示すようなものがある。
米国登録特許5158343号では、ブレーキ操作速度が所定値以上のときにブレーキアシストを開始する方法が開示されている。特開平7−76267号公報では、ブレーキペダルストローク量と車速とからブレーキペダル操作速度の閾値を演算し、ブレーキペダル操作速度が閾値を越えたときのブレーキペダルストローク量を起点とし、その時点より所定量のペダルストロークのペダル操作速度が閾値を下回らないときに、緊急ブレーキアシストを開始する方法が開示されている。また、特開平7−156786号公報では、制動中のブレーキペダル最大ストローク量と最大ペダル速度とからブレーキペダル操作速度の閾値を補正する特性値を演算し、運転者のペダル操作特性に応じた学習制御を行って的確な緊急ブレーキアシストを行う方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のブレーキアシストシステムにあっては、基本的にブレーキペダルの操作速度をブレーキアシストするか否かの判断基準とするため、車両を急制動しなければならない緊急な場合において、踏力の弱い運転者はブレーキペダル踏み込み速度が不充分であるためにブレーキアシスト制御が充分に成されなかったり、反対に、緊急な場合でないときにおいてもペダル踏み込み速度が非常に速い運転者はブレーキアシスト制御が作動し、運転者の意に反して急制動してしまう可能性があった。
また、運転者がブレーキペダル操作を行ったとき車両に減速度が発生するまでには時間遅れがあるにも関わらず、ブレーキペダルを踏み込んだ瞬間にブレーキアシスト制御が作動した場合、ペダル踏み初めから急激な減速度の立ち上がりが発生するため、運転者に違和感を与える可能性があった。
さらにブレーキペダルストローク量と車速との異なる物理量からブレーキペダル操作速度の閾値を演算により決定する方法は、車両毎の定数設定が必要であり、そのためのチューニング工数が必要であった。
【0004】
本発明は、上記従来の技術の未解決の課題に着目してなされたものであり、車両を急制動しなければならない緊急な場合において、ブレーキペダル踏み込みが不充分な運転者や、緊急な場合に限らず常にブレーキペダル踏み込み速度が非常に速い運転者等の運転者毎のブレーキペダル操作特性の違いに対応することが可能であり、また、ブレーキペダル操作とブレーキアシスト制御の作動に伴う時間的な違和感を解消し、さらに、車両毎の定数設定等の必要性が少ないブレーキアシスト制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係るブレーキアシスト制御装置は、負圧室と、変圧室との流路を遮断または開放する真空弁と、外部と変圧室との流路を遮断または開放する大気圧通路部と、通電々流に応じて前記真空弁と前記大気圧通路部を遮断または開放するソレノイドを備える負圧ブースタとを備え、制動時に前記ソレノイドを駆動するブレーキアシスト制御装置において、車両の減速度を検出する減速度検出手段と、該減速度検出手段により検出された減速度の大きさを判定する閾値と、車両制動時に前記減速度検出手段により検出された減速度と前記閾値との大小関係を判定し、前記減速度検出手段により検出された減速度が前記閾値を越えたときにブレーキアシスト制御を行う制御手段と、前記減速度検出手段により検出された車両の減速度が前記閾値より小さいときに、その減速度に基づいて閾値変更設定用の減速度を学習する減速度学習手段と、該減速度学習手段により学習された減速度に基づいて緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定し、推定した減速度に応じて前記閾値を変更設定する閾値変更設定手段と、を備えたことを特徴としている。
請求項2に係るブレーキアシスト制御装置は、請求項1のブレーキアシスト制御装置において、減速度学習手段は、前記車両の減速度の最大値を学習し、閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の最大値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴としている。
請求項3に係るブレーキアシスト制御装置は、請求項1のブレーキアシスト制御装置において、減速度学習手段は、前記車両の減速度の平均値を学習し、閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の平均値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴としている。
請求項4に係るブレーキアシスト制御装置は、請求項1のブレーキアシスト制御装置において、減速度学習手段は、前記車両の減速度の平均値の頻度分布を学習し、閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の平均値の頻度分布の最多頻度数となった減速度の平均値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴としている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1乃至図2は本発明の実施の形態を示す図であり、図1は全体構成図、図2は負圧ブースタの構成図である。
まず、構成を説明する。全体の構成は、図1において、20は運転者が操作するブレーキペダル、21はブレーキペダル20の操作量を検出するブレーキストロークセンサである。22は負圧ブースタ、5はソレノイドであり、その詳細は後述の図2で示す。23はマスタシリンダであり、24は各車輪で、その回転速度を車輪速度センサ25で検出する。26はブレーキアシストを行う制御装置であり、その演算処理内容については後述する。また、27は減速度センサ、28はブレーキスイッチ、29はブレーキ踏力センサである。
【0007】
負圧ブースタ22の構成は、図2において、マスタシリンダ23を収縮作動させるパワーピストン10とダイヤフラム14により変圧室1と負圧室2とが仕切られている。パワーピストン10は変圧室1と負圧室2との間に生じる差圧によりダイヤフラムリターンスプリング15に抗して移動し、リアクションディスク9を介してプッシュロッド8およびマスタシリンダ23に力が伝達され、倍力された荷重が伝達される。
負圧室2は図示しないエンジンの吸気管や真空ポンプに連通し、負圧が発生している。
変圧室1はパワーピストン10の負圧通路11を介して負圧室2と連通可能であり、負圧通路11の開口部が真空弁として機能する弁体3から離れて開放されると負圧室2と連通する。
また、変圧室1は弁体3の大気圧通路部4を介して外部(大気)と連通可能であり、この大気庄通路部4が筒状のプランジャ7に設けられた弁座12から離れて開放さると大気庄と連通する。この場合、弁体3の大気圧通路部4と弁座12とで大気弁が構成されている。
【0008】
ブレーキ非作動時には、リターンスプリング13aおよび13bの付勢力により図示したようにプランジャ7の弁座12が大気圧通路部4に着座して大気圧通路部を閉ざすと共に、弁体3が負圧通路11から離れ負圧通路が開放されるので、変圧室1と負圧室2が連通され、相互の圧力は等しくなる。
一方、ブレーキ作動時には、ブレーキペダル20(図1)の踏み込みに連動するオペレーティングロッド6がパワーピストン10に押し込まれるのに伴い、リターンスプリング13aを支持するプランジャ7がパワーピストン10に対して図中左方向に所定ストローク移動すると、リターンスプリング13aの弾性復元力により弁体3が摺動して負圧通路11を閉じる。この負圧通路11の閉じ初めの位置では大気圧通路部4はまだ閉ざされており、この位置からさらにプランジャ7が移動すると、弁体3は負圧通路11の開口部に着座した状態でそれ以上は移動できないので、プランジャ7の弁座12が弁体3から離れて大気圧通路部4が開く。これにより変圧室1は大気圧と連通され、変圧室1と負圧室2との間に生じる差圧によりパワーピストン10がダイヤフラムリターンスプリング15に抗して図中左方向に押されて、マスタシリンダ23を収縮方向に付勢し、ブレーキ液圧を発生する。
【0009】
また、緊急時にブレーキアシストを行うために、負圧ブースタ22にはプランジャ7を電磁的に駆動するソレノイド5がパワーピストン10に設けられている。すなわち、制御装置26によりソレノイド5に所定の駆動電流を供給すると、ソレノイド5の電磁力によりプランジャ7がスプリング16に抗して図中左方向に吸引されて、負圧通路11を閉じると共に大気圧通路部4が開放する位置に移動し、これによりパワーピストン10がマスタシリンダ23を収縮方向に付勢する。
【0010】
次に上記構成における緊急時のブレーキアシスト制御について説明する。
図3は、制御装置26の演算処理の実施の形態1を示すフローチャートであり、このルーチンは所定周期で実行される割り込み処理ルーチンである。
【0011】
図3において、ステップS101では、運転者がブレーキ操作を行っているか否かを判定し、ブレーキ操作を行っているとき(ブレーキON)はステップS102へ移行する。ブレーキ操作を行っていないとき(ブレーキOFF)はステップS121へ移行し、ブレーキアシスト制御が実行されているか否かを示すアシストフラグの値を0(0は非実行中を示す)とし、次いでステップS123でアシスト制御を行わない。すなわち、ブレーキアシスト制御実行中であればアシスト制御を終了する。ここで、ブレーキ操作検出は、前述の図1に示すブレーキスイッチ28、ブレーキ踏力センサ29等で検出する。
【0012】
ステップS102では、減速度センサ27により検出された車両の減速度(G)が読み込まれステップS103へ移行する。
ステップS103では、ブレーキアシスト制御が実行されているか否かを示すアシストフラグの値を判定し、アシストフラグ=1、すなわち、アシスト制御が実行されている場合はステップS105へ移行し、アシストフラグ=0、すなわち、アシスト制御が実行されていない場合はステップS104へ移行する。
【0013】
ステップS104では、今回の制動における減速度(G)と制御閾値(G1)とを比較し、今回の減速度(G)が制御閾値(G1)を超えている場合はステップS105へ移行し、今回の減速度(G)が制御閾値(G1)以下の場合はステップS111へ移行する。
ここでは、運転者のブレーキ操作による減速度(G)と制御閾値(G1)とを比較することにより、緊急制動か通常の制動であるかを判定している。すなわち、今回の減速度(G)が制御閾値(G1)を越えていれば緊急制動と判定し、後述のステップS124でアシスト制御を行い、今回の減速度(G)が制御閾値(G1)以下であれば通常の制動と判直し、後述のステップS123でアシスト制御を行わないこととする。
【0014】
ステップS105では、ブレーキアシスト制御可否の判定を行う。このブレーキアシスト制御可否の判定は、図6に示す制御可否判定ルーチンで行う。
【0015】
図6において、ステップS401では、現在の車速と所定値V1とを比較し、現在の車速が所定値V1を超えている場合、すなわち、中高速域であればステップS402へ移行し、現在の車速が所定値V1以下の場合、すなわち、低速域であればステップS405へ移行する。
ステップS402では、トランスミッションのギア位置を判定し、高速段である場合はステップS403へ移行し、高速段でない場合はステップS405へ移行する。
ステップS403では、既にブレーキアシスト制御が実行されABSが作動している場合、ABSの作動が終了したか否かを判定し、ABSの作動が終了していない場合はステップS404へ移行し、ABSの作動が終了している場合はステップS405へ移行する。
ステップS404では、ブレーキアシスト制御の制御継続時間を判定し、所定時間tを経過していない場合はステップS406へ移行し、所定時間tを経過している場合はステップS405へ移行する。
ステップS405では、ブレーキアシスト制御を行わないとする。すなわち、ブレーキアシスト制御実行中であればアシスト制御を終了する。
ステップS406では、ブレーキアシスト制御を行うとする。すなわち、ブレーキアシスト制御実行中であればアシスト制御を縦続し、アシスト制御非実行中であればアシスト制御を開始する。
【0016】
図3に戻り、ステップS105で、前述の図6に示す制御可否判定ルーチンでブレーキアシスト制御を行うと判定された場合はステップS122へ移行し、ブレーキアシスト制御が実行されているか否かを示すアシストフラグの値を1(1は実行中を示す)とし、次いでステップS124でアシスト制御を行う。すなわち、ブレーキアシスト制御実行中であればアシスト制御を継続し、アシスト制御非実行中であればアシスト制御を開始する。ステップS105でブレーキアシスト制御を行わないと判定された場合はステップS121へ移行し、ブレーキアシスト制御が実行されているか否かを示すアシストフラグの値を0(0は非実行中を示す)とし、次いでステップS123でアシスト制御を行わない。すなわち、ブレーキアシスト制御実行中であればアシスト制御を終了する。
【0017】
前述のステップS104で、今回の制動における減速度(G)が制御閾値(G1)以下と判定されステップS111へ移行すると、今回の制動における減速度(G)と過去の制動における減速度の最大値(Gmax)とを比較し、今回の減速度(G)が過去の減速度の最大値(Gmax)を超えている場合はステップS112へ移行し、今回の減速度(G)を減速度の最大値(Gmax)として設定し、ステップS113へ移行する。今回の制動における減速度(G)が過去の制動における減速度の最大値(Gmax)以下の場合はステップS121へ移行する。
ステップS113では、前述のステップS112で設定した減速度の最大値(Gmax)から、制御閾値(G1)を、図7に示す制御閾値の変更設定マップにより変更設定し、ステップS121へ移行する。ここでは、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基に制御閾値(G1)を変更設定する。また、図7に示す制御閾値の変更設定マップは、車速、路面摩擦係数等による補正を加えてもよい。
【0018】
ここで、図7の基本概念を、図8の運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値(Gmax)と、その運転者のブレーキ操作で発生させ得る減速度との関係を、通常の制動におけるブレーキ操作時、緊急制動におけるブレーキ操作時、及び、通常と緊急との中間的な制動におけるブレーキ操作時とに分けて示した概念図に示す。
【0019】
図8において、例えば、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値(Gmax)がGmax1のとき、その運転者のブレーキ操作で発生させ得る減速度は、通常の制動におけるブレーキ操作時はGa1、通常と緊急との中間的な制動におけるブレーキ操作時はGa2、緊急制動におけるブレーキ操作時はGa3となる。
【0020】
以上によりブレーキアシスト制御を行う場合(ステップS124)は、負圧ブースタ22のソレノイド5に所定の駆動電流が供給され、負圧通路11を閉じると共に大気圧通路部4が開放する位置に移動し、変圧室1は大気圧と連通され、変圧室1と負圧室2との間に生じる差圧によりパワーピストン10がマスタシリンダ23を収縮方向に付勢し、ブレーキ液圧を発生する。
【0021】
一方、ブレーキアシスト制御を行わない場合(ステップS123)で、ブレーキアシスト制御実行中のときは、ブレーキアシスト制御を行う場合とは逆に負圧ブースタ22のソレノイド5を駆動することにより、ブレーキアシスト制御を終了する。また、ソレノイド5への通電を遮断するだけでもリターンスプリング13a、13bの付勢力で負圧通路11を開くと共に大気圧通路部4が閉じ、マスタシリンダ23の収縮が解除され、ブレーキアシスト制御は終了される。
尚、本ルーチンでは、ステップS106乃至ステップS110、および、ステップS114乃至ステップS120は、欠番である。
【0022】
次に、本発明のブレーキアシスト制御の実施の形態2について説明する。
前述の実施の形態1では、ブレーキアシスト制御の制御閾値(G1)を変更設定するにあたり、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定することにより制御閾値(G1)を変更設定するが、本実施の形態では、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値を基に、制御閾値(G1)を変更設定する。
【0023】
以下、図4の実施の形態2を示すフローチャートに基づいて説明する。
図4において、ステップS201乃至ステップS205、および、ステップS221乃至ステップS224は、前述のステップS101乃至ステップS105、および、ステップS121乃至ステップS124と同様であるので説明は省略する。また、このルーチンは前述の図3と同様に所定周期で実行される割り込みルーチンである。
ステップS211では、今回の通常のブレーキ操作による制動における減速度(G)を累積し(Gtotal)、次いでステップS212では、今回の制動における減速度(G)の累積回数(Bcount)をカウントし、ステップS221へ移行する。
【0024】
前ステップのステップS201(説明省略)で、ブレーキ操作を行っていない(ブレーキOFF)と判定されステップS213へ移行すると、前述のステップS211、および、ステップS212の値を用いて、今回の制動(ブレーキOFFになる直前の1回の制動)における平均減速度(Gave)を演算し、更に該平均減速度(Gave)を累積し、ステップS214へ移行する。
【0025】
ステップS214では、車両のイグニッションON以降から、または、以前の制御閾値判定(ステップS204)で、そのときの減速度(G)が制御閾値(G1)を超えているとした判定の最新の判定以降からの制動回数(brkcnt)をカウントし、ステップS215へ移行する。
【0026】
ステップS215では、前述のステップS214にてカウントしている制動回数(brkcnt)が規定回数となったとき、前述のステップS213、および、ステップS214の値を用いて、前記1回の制動における平均減速度(Gave)の平均、すなわち、複数の平均減速度(Gave)の平均を、平均減速度(G1ave)として演算し、ステップS216へ移行する。ここで、前述のステップS214にて制動回数(brkcnt)が規定回数となっていない場合は、図示しないが、本ステップの処理は行わず、更に、次のステップS216の処理も行わずステップS221へ移行する。
尚、ステップS214にてカウントする制動回数(brkcnt)として、過去N回(固定値)を設定してもよい。
【0027】
ステップS216では、前述の実施の形態1における図3のステップS113と同様に、前述のステップS215で演算した平均減速度(G1ave)から、制御閾値(G1)を、図7に示す制御閾値の変更設定マップにより変更設定し、ステップS221へ移行する。ここでは、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基に制御閾値(G1)を変更設定する。
【0028】
以上によりブレーキアシスト制御を行う場合(ステップS224)、または、ブレーキアシスト制御を行わない場合(ステップS223)、前述の実施の形態1と同様に負圧ブースタ22のソレノイド5を駆動する。
尚、本ルーチンでは、ステップS206乃至ステップS210、および、ステップS217乃至ステップS220は、欠番である。また、ステップS211で累積する減速度(G)の累積(Gtotal)、および、ステップS212でカウントする減速度(G)の累積回数(Bcount)は、前ステップのステップS201(説明省略)の判定で、ステップS213へ移行し、平均減速度(Gave)を演算し累積した後にクリアされ(図示なし)、さらにまた、ステップS213で演算し累積する平均減速度(Gave)、および、ステップS214でカウントする制動回数(brkcnt)は、ステップS215で平均減速度(G1ave)を演算した後にクリアされる(図示なし)。
【0029】
次に、本発明のブレーキアシスト制御の実施の形態3について説明する。
前述の実施の形態2では、ブレーキアシスト制御の制御閾値(G1)を変更設定するにあたり、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定することにより制御閾値(G1)を変更設定するが、本実施の形態では、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値の頻度分布を基に、制御閾値(G1)を変更設定する。
【0030】
以下、図5の実施の形態3を示すフローチャートに基づいて説明する。
図5において、ステップS301乃至ステップS305、ステップS311乃至ステップS312、および、ステップS321乃至ステップS324は、前述のステップS101乃至ステップS105、ステップS211乃至ステップS212、および、ステップS121乃至ステップS124と同様であるので説明は省略する。また、このルーチンは前述の図3と同様に所定周期で実行される割り込みルーチンである。
【0031】
ステップS313では、前ステップのステップS301(説明省略)で、ブレーキ操作を行っていない(ブレーキOFF)と判定されステップS313へ移行すると、前ステップのステップS311(説明省略)、および、ステップS312(説明省略)の値を用いて、今回の制動(ブレーキOFFになる直前の1回の制動)における平均減速度(Gave)を演算し、ステップS314へ移行する。
【0032】
ステップS314では、前ステップのステップS313で演算した平均減速度(Gave)について、例えば、1区間0.05gで、頻度分布を作成し、ステップS315へ移行する。ここで、頻度分布を求める際の平均減速度(Gave)の数は、前述の実施の形態2における図4のステップS214での制動回数と同数の値を用いるが、他の値を設定してもよい。
【0033】
ステップS315では、前述のステップS314で作成した平均減速度(GaVe)の頻度分布において最多頻度数の区間の平均減速度(Gave)を求め、ステップS316へ移行する。ここで、前述のステップS314にて平均減速度(Gave)が規定数となっていない場合は、図示しないが、本ステップの処理は行わず、更に、次のステップS316の処理も行わずステップS321へ移行する。
【0034】
ステップS316では、前述の実施の形態1における図3のステップS113、または、実施の形態2における図4のステップS216と同様に、前述のステップS315で求めた最多頻度数となった平均減速度(Gave)から、制御閾値(G1)を、図7に示す制御閾値の変更設定マップにより変更設定し、ステップS321へ移行する。ここでは、運転者の通常のブレーキ操作における最多頻度の平均減速度から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基に制御閾値(G1)を変更設定する。
以上によりブレーキアシスト制御を行う場合(ステップS324)、または、ブレーキアシスト制御を行わない場合(ステップS323)、前述の実施の形態1と同様に負圧ブースタ22のソレノイド5を駆動する。
尚、本ルーチンでは、ステップS306乃至ステップS310、および、ステップS317乃至ステップS320は、欠番である。また、ステップS311で累積する減速度(G)の累積(Gtotal)、および、ステップ312でカウントする減速度(G)の累積回数(Bcount)は、前ステップのステップS301(説明省略)の判定で、ステップS313へ移行し、平均減速度(Gave)を演算した後にクリアされ(図示なし)、さらにまた、ステップS314で作成する平均減速度(Gave)の頻度分布は、ステップS315で最多頻度数の平均減速度(Gave)を求めた後にクリアされる(図示なし)。
【0035】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成は前述の実施の形態に限られるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0036】
【発明の効果】
請求項1のブレーキアシスト制御装置によれば、運転者の通常のブレーキ操作における減速度に基づいて閾値変更設定用の減速度を学習し、該学習した減速度に基づいて緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定し、推定した減速度に応じてブレーキアシスト制御の制御閾値を変更設定するから、車両を急制動しなければならない緊急な場合において、ブレーキペダル踏み込みが不充分な運転者や、緊急な場合に限らず常にブレーキペダル踏み込み速度が非常に速い運転者等の運転者毎のブレーキペダル操作特性の違いに対応したブレーキアシスト制御することが可能であるという効果が得られ、また、ブレーキペダル操作とブレーキアシスト制御の作動に伴う時間的な違和感を解消することができるという効果が得られる。
請求項2のブレーキアシスト制御装置によれば、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値を学習し、該学習した減速度の最大値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基にブレーキアシスト制御の制御閾値を変更設定するから、運転者毎のブレーキペダル操作特性の違いに対応したブレーキアシスト制御することが可能であるという効果が得られる。
請求項3のブレーキアシスト制御装置によれば、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値を学習し、該学習した減速度の平均値から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基にブレーキアシスト制御の制御閾値を変更設定するから、運転者毎のブレーキペダル操作特性の違いに対応したブレーキアシスト制御することが可能であるという効果が得られる。
請求項4のブレーキアシスト制御装置によれば、運転者の通常のブレーキ操作における減速度の平均値の頻度分布を学習し、該学習した減速度の平均値の頻度分布から、その運転者の緊急制動におけるブレーキ操作で発生させ得る減速度を推定し、その推定値を基にブレーキアシスト制御の制御閾値を変更設定するから、運転者毎のブレーキペダル操作特性の違いに対応したブレーキアシスト制御することが可能であるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の全体構成を示した図である。
【図2】 本発明の負圧ブースタの構成図である。
【図3】 本発明の実施の形態1を示すフローチャートである。
【図4】 本発明の実施の形態2を示すフローチャートである。
【図5】 本発明の実施の形態3を示すフローチャートである。
【図6】 ブレーキアシスト制御可否判定ルーチンである。
【図7】 制御閾値設定マップである。
【図8】 運転者の通常のブレーキ操作における減速度の最大値(Gmax)、または、平均減速度(G1ave)、または、最多頻度数の平均減速度(Gave)と、その運転者のブレーキ操作で発生させ得る減速度との関係を示した概念図である。
【符号の説明】
1 変圧室
2 負圧室
3 弁体
4 大気圧通路部
5 ソレノイド
6 オペレーティングロッド
7 プランジャ
8 プッシュロッド
9 リアクションディスク
10 パワーピストン
11 負圧通路
12 弁座
13a リターンスプリング
13b リターンスプリング
14 ダイヤフラム
15 ダイヤフラムリターンスプリング
16 スプリング
20 ブレーキペダル
21 ブレーキストロークセンサ
22 負圧ブースタ
23 マスタシリンダ
24 各車輪
25 車輪速度センサ
26 ブレーキアシストを行う制御装置
27 減速度センサ
28 ブレーキスイッチ
29 ブレーキ踏力センサ

Claims (4)

  1. 負圧室と、変圧室との流路を遮断または開放する真空弁と、外部と変圧室との流路を遮断または開放する大気圧通路部と、通電々流に応じて前記真空弁と前記大気圧通路部を遮断または開放するソレノイドを備える負圧ブースタと、を備え、制動時に前記ソレノイドを駆動するブレーキアシスト制御装置において、
    車両の減速度を検出する減速度検出手段と、
    該減速度検出手段により検出された車両の減速度の大きさを判定する閾値と、
    車両制動時に前記減速度検出手段により検出された減速度と前記閾値との大小関係を判定し、前記減速度検出手段により検出された減速度が前記閾値を越えたときにブレーキアシスト制御を行う制御手段と、
    前記減速度検出手段により検出された車両の減速度が前記閾値より小さいときに、その減速度に基づいて閾値変更設定用の減速度を学習する減速度学習手段と、
    該減速度学習手段により学習された減速度に基づいて緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定し、推定した減速度に応じて前記閾値を変更設定する閾値変更設定手段と、を備えたことを特徴とするブレーキアシスト制御装置。
  2. 前記減速度学習手段は、前記車両の減速度の最大値を学習し、
    前記閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の最大値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴とする請求項1記載のブレーキアシスト制御装置。
  3. 前記減速度学習手段は、前記車両の減速度の平均値を学習し、
    前記閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の平均値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴とする請求項1記載のブレーキアシスト制御装置。
  4. 前記減速度学習手段は、前記車両の減速度の平均値の頻度分布を学習し、
    前記閾値変更設定手段は、前記減速度学習手段により学習した減速度の平均値の頻度分布の最多頻度数となった減速度の平均値に基づいて前記緊急制動時でのブレーキ操作によって発生させ得る減速度を推定することを特徴とする請求項1記載のブレーキアシスト制御装置。
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