JP3456345B2 - 緊急ブレーキアシスト装置 - Google Patents

緊急ブレーキアシスト装置

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JP3456345B2
JP3456345B2 JP22688496A JP22688496A JP3456345B2 JP 3456345 B2 JP3456345 B2 JP 3456345B2 JP 22688496 A JP22688496 A JP 22688496A JP 22688496 A JP22688496 A JP 22688496A JP 3456345 B2 JP3456345 B2 JP 3456345B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、緊急時等にドラ
イバのブレーキ操作を補助して停止距離を短縮すること
を目的とした緊急ブレーキアシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の緊急ブレーキアシスト装置とし
て、例えばUSP5158343lに見られるように、ブレーキの
操作速度が所定値以上の時に緊急ブレーキアシスト制御
を開始するようにしたものがある。また、特開平7-7626
7号には、ブレーキペダルストローク量と車速からペダ
ル速度のしきい値Seffを算出し、ペダル速度がしきい値
Seffを超過したときのストローク量を起点とし、その時
点より所定ストロークdsBの問ペダル速度がSeffを下回
らないときに、dsB分だけ踏み増した時点で緊急ブレー
キアシスト制御を開始する構成が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の緊急ブレーキアシスト装置にあっては、ドラ
イバがブレーキペダルを踏み込んで、その踏み込み速度
が所定値よりも高いという判断がなされた以降に制御が
開始されることから、倍力装置の大気弁を開放するため
の電磁弁の持つ応答遅れ、ペダル〜プッシュロッド〜ア
ウトプットロッド等の摺動部分のメカニカルロスによる
遅れの影響を受ける可能性があるという問題点があっ
た。
【0004】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、ドライバのアクセルペダル戻し
時に緊急か否かの予備判断を行なって、緊急と判断した
場合はブースタの通常状態と倍力発生状態の臨界点であ
る、真空弁遮断かつ大気弁遮断の位置に電磁弁を予め作
動させておくことにより、その後に予測される急なブレ
ーキ操作に対してより少ない遅れでブレーキアシスト制
御が開始できるようにすることにより上記問題点を解消
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、マスター
シリンダに連結されるダイアフラムを挟んで負圧が導入
される負圧室と負圧または大気圧が選択的に導入される
変圧室とが画成されると共に、変圧室に負圧を導入する
真空弁と大気圧を導入する大気弁とが設けられる負圧ブ
ースタを備えたブレーキ装置において、真空弁と大気弁
とを電気的に開閉する電磁弁として形成し、アクセルペ
ダルのストローク速度を検出する手段と、ブレーキペダ
ルのストローク速度を検出する手段と、前記各手段の出
力に基づいて電磁弁を駆動する制御手段とを設ける。
【0006】制御手段は、アクセルペダルを戻した時の
アクセルペダルストローク速度が所定値以上の時に負圧
ブースタの大気弁と真空弁の両方が遮断する位置まで電
磁弁を作動させ、ブレーキペダルを踏み込んだ時のブレ
ーキペダル速度が所定値以上の時に負圧ブースタの大気
弁が開放し真空弁が遮断する位置に電磁弁を作動させる
ように構成する。
【0007】第2の発明は、上記第1の発明において、
車両の速度を検出する手段を備え、制御手段を車両速度
が所定値以上の時のみ、アクセルペダルを戻したときの
アクセルペダルストローク速度が所定値以上の時に負圧
ブースタの大気弁と真空弁の両方が遮断する位置まで電
磁弁を作動させるように構成する。
【0008】第3の発明は、上記第1の発明において、
路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出する手段を備え、
制御手段を路面とタイヤとの摩擦係数が所定値以上の時
のみ、アクセルペダルを戻したときのアクセルペダルス
トローク速度が所定値以上の時に負圧ブースタの大気弁
と真空弁の両方が遮断する位置まで電磁弁を作動させる
ように構成する。
【0009】第4の発明は、上記第1の発明において、
路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出する手段を備え、
制御手段を路面とタイヤとの間の摩擦係数が所定値以上
の時のみ、ブレーキペダルを踏み込んだ時のブレーキペ
ダル速度が所定値以上の時に負圧ブースタの大気弁が開
放し真空弁が遮断する位置に電磁弁を作動させるように
構成する。
【0010】第5の発明は、上記第3または第4の発明
において、路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出する手
段を、車両の駆動輪と非駆動輪の回転速度を検出する手
段を備え、アクセルを戻したときの駆動輪と非駆動輪と
の回転速度差から路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出
するように構成する。
【0011】第6の発明は、上記第1から第5の発明に
おいて、電磁弁を通電電流に応じて比例的にストローク
し真空弁と大気弁を相反的に開閉する比例電磁弁により
構成する。
【0012】第7の発明は、上記第1から第6の発明に
おいて、その電磁弁として、ブレーキペダルに機械的に
連動して作動する真空弁及び大気弁をソレノイドの電磁
力により強制的に駆動するものとする。
【0013】
【作用】マスターシリンダに連結されるダイアフラムを
挟んで負圧室と変圧室とを画成した負圧ブースタの構成
は一般的なものである。すなわち負圧室には例えばガソ
リンエンジンのスロットル弁下流に生じる吸気管負圧や
真空ポンプからの負圧が作動負圧として常時導入されて
いる。一方の変圧室には、ブレーキ非作動時は大気弁が
閉じて大気の導入が遮断されると共に、真空弁が開いて
負圧室と同様の負圧が導入され、したがってダイヤフラ
ムの前後には圧力差が発生していない。これに対して、
ブレーキペダルが踏み込まれると真空弁が閉じて負圧導
入が遮断されると共に、大気弁が開いて変圧室に大気圧
が導入される。これにより負圧室と変圧室との間に圧力
差が生じ、これが運転者によるブレーキペダル踏力に付
加されるアシスト力となってマスターシリンダに作用す
ることから倍力作用が得られる。
【0014】このような負圧ブースタを備えたブレーキ
装置において、第1の発明では、アクセルペダルを戻し
た時のアクセルペダルストローク速度が所定値以上の時
に負圧ブースタの大気弁と真空弁の両方が遮断する位置
(この位置を以下「スタンバイ位置」という。)まで電
磁弁を作動させる。すなわち、アクセルペダルの戻しが
速いことから次に制動操作が行われることを予測し、大
気弁を開きさえすれば上記倍力作用が直ちに得られる状
態とするのである。そして、次にブレーキペダルを踏み
込んだ時のブレーキペダル速度が所定値以上の時に実際
に制動操作が開始されたと判断し、負圧ブースタの大気
弁を開放する。したがって、制動アシストのための時間
的遅れが最小となり、緊急時における有効なブレーキア
シスト効果が得られる。
【0015】第2の発明では、上述した真空弁と大気弁
とをスタンバイ位置に移動させる制御を、車両速度が所
定値以上の時のみ行う。これにより、緊急度が低くかつ
ブレーキアシストの必要性が少ない比較的低速での走行
状態のときに無用にブレーキアシスト力が作用して予想
以上の急制動が行われてしまうような不都合が回避され
る。
【0016】第3の発明または第4の発明では、路面と
タイヤとの間の摩擦係数が大きいときにのみ、上述した
緊急ブレーキアシスト制御が行われるので、滑りやすい
路面で相対的に強い制動力が作用してタイヤがスリップ
傾向となるような不都合が回避される。
【0017】第5の発明は、アクセルペダルを戻したと
きの駆動輪と非駆動輪との回転速度差から路面とタイヤ
との間の摩擦係数を検出する。アクセルの戻し操作によ
り駆動輪にはエンジンブレーキによる制動力が発生す
る。このとき路面摩擦が小さいと駆動輪がスリップして
非駆動輪との間に回転速度差が生じることから路面摩擦
が不足していることが検出される。駆動輪の回転速度は
既知の車輪速センサ等により容易に得られるので、上記
第3の発明または第4の発明による装置の低コスト化が
図れる。
【0018】第6の発明は、真空弁及び大気弁のスタン
バイ位置をソレノイドへの通電電流に応じて正確に制御
でき、またスタンバイ位置の機械的な調整が不要となる
のでセッティングが容易になる。
【0019】第7の発明は、ブレーキペダルに機械的に
連動して作動する既存の真空弁及び大気弁を利用できる
ので装置構造の簡素化及び低コスト化が図れる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1,2は、この発明の一実施
形態の概略を示したもので、図1は全体の構成図、図2
は負圧ブースタの構成図である。
【0021】まず構成を説明すると、図1において、2
0はドライバの操作するアクセルペダル、21はドライ
バの操作するブレーキペダル、22はアクセルペダルの
操作量を検出するアクセルストロークセンサ、23はブ
レーキペダルの操作量を検出するブレーキストロークセ
ンサ、24はエンジン、25は負圧ブースタである。2
6はマスタシリンダ、27は各車輪で、その回転速度を
センサ28で検出する。29は制御装置であり、詳細は
後述するが、アクセルストロークセンサ22、ブレーキ
ストロークセンサ23、車輪速度センサ28の検出情報
が入力され、負圧ブースタ25のソレノイド5を駆動す
る制御信号を出力する。
【0022】図2に示すように、負圧ブースタ25は、
マスタシリンダ26を収縮作動させるパワーピストン1
0を備え、パワーピストン10とダイヤフラム14によ
って負圧室2と変圧室1が仕切られる。パワーピストン
10は負圧室2と変圧室1の間に生じる差圧によりダイ
アフラムリターンスプリング15に抗して移動し、リア
クションディスク9を介してプッシュロッド8およびマ
スタシリンダ26に倍力分の荷重を伝達する。
【0023】負圧室2は図示しないエンジンの吸気管
(スロットル弁下流)や真空ポンプに連通して作動負圧
が導入されている。
【0024】変圧室1はパワーピストン10の負圧通路
11を介して負圧室2と連通可能であり、負圧通路11
の開口部が真空弁としての弁体3から離れて開放される
と、負圧室2からの負圧が導かれる。
【0025】一方、変圧室1は弁体3の大気圧通路部4
を介して外部と連通可能であり、この大気圧通路部4が
筒状のプランジャ7に設けられた弁座12から離れて開
放されると、大気圧が導かれる。すなわちこの場合、弁
体3の大気圧通路部4と弁座12とで大気弁が構成され
ている。
【0026】ブレーキ非作動時には、リターンスプリン
グ13a及び13bの付勢力により図示したようにプラ
ンジャ7の弁座14が大気圧通路部4に着座してこれを
閉ざすと共に、弁体3が負圧通路11から離れてこれを
開いており、したがって負圧室2と変圧室1の圧力は等
しくなっている。
【0027】ブレーキ作動時には、ブレーキペダル21
が踏み込まれてこれに連動するオペレーティングロッド
6がパワーピストン10の中に押し込まれるのに伴い、
リターンスプリング13aを支持するプランジャ7がパ
ワーピストン10に対して図中左方向に所定のストロー
クだけ前進すると、リターンスプリング13aの弾性復
元力により弁体3が摺動して負圧通路11を閉じる。こ
の負圧通路11の閉じ始めの位置では大気圧通路部4は
まだ閉ざされており、この位置からさらにプランジャ7
が前進すると、弁体3は負圧通路11の開口部に着座し
た状態でそれ以上は移動できないので、プランジャ7の
弁座12が弁体3から離れて大気圧通路部4が開く。こ
れにより変圧室1に大気圧が導かれ、負圧室2と変圧室
1の圧力差によりパワーピストン10がスプリング15
に抗して図中左方向に押されて、マスタシリンダ26を
収縮方向に付勢する。
【0028】一方、緊急時に負圧ブースタ25を自動的
に作動させるブレーキアシストを行うため、プランジャ
7を電磁的に駆動するソレノイド5がパワーピストン1
0に設けられる。
【0029】すなわち、制御装置29によってソレノイ
ド5に所定の駆動電流を供給すると、プランジャ7がス
プリング16に抗して図中左方向に前進し、負圧通路1
1と大気圧通路部4とが共に閉ざされる位置つまりスタ
ンバイ位置まで前進させる。この位置からさらにプラン
ジャ7を前進させると、大気圧通路部4が開かれて、パ
ワーピストン10がマスタシリンダ26を収縮方向に付
勢する。このようなプランジャ7の駆動制御を行うに
は、スタンバイ位置を精度よく制御するためにもソレノ
イド5として比例電磁ソレノイドを適用するのがより好
ましい。
【0030】次に上記構成における緊急時のブレーキア
シスト作用につき、制御装置29の演算処理動作を示す
図3,4の流れ図に沿って説明する。
【0031】図3及び図4に示した制御ルーチンは所定
周期で実行される割り込み処理ルーチンである。まずス
テップ101でアクセルストローク量が、ステッブ10
2でブレーキストローク量が読み込まれる。次にステッ
プ103でアクセルストローク量が全閉位置か否か、す
なわちアクセルペダルが踏み込まれているか否かが判断
され、路み込まれている場合はステッブ104へ進み、
そうでない場合はステップ109へ進む。ステップ10
4ではアクセルペダルが戻されているか否かが、現在の
アクセルストローク量と前回のアクセルストローク量と
から判断され、アクセルペダルが戻し中ならばステップ
105へ進み、踏み込み中ならば今回の制御ルーチンを
終了する。
【0032】ステップ105では読み込まれた車速が所
定値、例えば10km/hより大きいか否かを判断し、小さ
い場合はステップ112へ進み、後述するアクセルオフ
時のスタンバイ制御は行なわない。車速が所定値よりも
大きい場合はステップ106へ進み、路面μ(路面摩擦
係数)が所定値、例えば0.4より大きいか否かを判断
する。路面μは光学式の路面μセンサにより直接的に検
出したり、アクセルオフ時の車輪速度等から推定するこ
とにより判断したりすることが可能である。ステップ1
06の判断の結呆、路面μが小さい場合はブレーキアシ
ストは無用であるので今回の制御ルーチンを終了する。
路面μが大きい場合はステッブ107でアクセルペダ
ル変化量△ASを算出し、ステップ108にて過去の記
憶された△ASとの比較を行なうことにより、△ASの
最大値△ASmaxの更新を行なう。その後ステップ10
1へ戻り、アクセルオフ判断を再度行う。
【0033】ステップ103でアクセルペダルが全閉位
置と判断された場合は、ステップ109にてこれまでに
記憶された△ASmaxが所定値klよりも大きいか否か
が判断される。k1の値は、ー般のドライバが危険を感
じてアクセルを戻すときの戻し速度と通常のアクセル戻
し操作における戻し速度とのしきい値に設定するよう
に、車両毎の実験的な確認から得られる値である。ステ
ップ109の判断結果で△ASmaxが所定値k1よりも
小さい場合はアクセルオフ時のスタンバイ制御は行わ
ず、ステップ112以降のブレーキ操作判断ルーチンへ
進む。 △ASmaxが所定値klよりも大きい場合は、
ステッブ110でスタンバイ制御を行なう。すなわち、
負圧ブースタの真空弁(負圧通路11)と大気弁(大気
圧通路部4)の両方が閉位置となるスタンバイ位置にソ
レノイド5を駆動する。次にステップ11lでスタンバ
イ制御用フラグを1にする。このフラグはスタンバイ制
御モードの最中は1にセットされブレーキを踏んだこと
により次の制御に移行する際にステップ117にてクリ
アされる。
【0034】次に、ステップl12でブレーキストロー
ク量が全閉位置か否か、すなわちブレーキペダルが踏み
込まれているか否かが判断され、踏み込まれている場合
はステップ116へ進み、そうでない場合はステップ1
13へ進む。ステップ116ではアクセルペダル速度最
大値△ASmaxをクリアし、次にステップ117でスタ
ンバイ制御用フラグをクリアする。ステップ118でブ
レーキペダル変化量△BSを算出し、ステップ108に
て過去の記憶された△BSとの比較を行なうことによ
り、△BSの最大値△BSmaxの更新を行なう。
【0035】次にステップl20でこれまでに記憶され
た△BSmaxが所定値k2よりも大きいか否かが判断さ
れる。k2の値は、一般のドライバが危険を感じてブレ
ーキペダルを踏み込むときの踏み込み速度と通常のブレ
ーキ操作における踏み込み速度とのしきい値に設定する
ように、車両毎の実験的な確認から得られる値である。
ステップ120の判断結果で△BSmaxが所定値k2よ
りも小さい場合はブレーキアシスト制御は行なわず、今
回の制御ルーチンを終了する。 △BSmaxが所定値k
2よりも大きい場合は、ステップ121でブレーキアシ
スト制御を開始する。すなわち、負圧ブースタの真空弁
が閉位置、大気弁が開位置となるようにソレノイド5を
駆動し、変圧室1に大気を導入することにより負圧室2
との差圧を発生させてマスタシリンダに対して倍力出力
を付与する。ステップ112でブレーキペダルが踏み込
まれていない場合はステップ113でブレーキペダル速
度最大値△BSmaxをクリアする。次にステップ114
でスタンバイ制御用フラグが立っているか否かを判断
し、1ならば制御ルーチンを終了し、0ならぱ負圧ブー
スタの真空弁が開位置、大気弁が閉位置となるようにソ
レノイド5を駆動して制御を終了する。なお、ソレノイ
ド5の通電を遮断するだけでもスプリング13a,13
bの付勢力で真空弁が開位置、大気弁が閉位置となるた
め制御終了の目的は達せられる。
【0036】他の制御例として、図3〜図4に示した制
御ではブレーキペダル速度のしきい値k2を所定の固定
値としているが、車速に応じて可変の値としても良い。
その場合は、緊急度が増す高車速ほど小さくして制御に
入る感度を高めるような設定とするのが良い。同様に、
アクセルペダルしきい値k1も車速に応じて可変とし、
緊急度が増す高車速はど小さくしてスタンバイ状態にす
る感度を高めても良い。
【0037】また、実施例ではブレーキペダル速度を用
いて緊急判断を行っていたが、ペダルの踏力を用いても
よい。その場合は、ステップll8でブレーキ踏力の変
化量△PSを求め、ステップll9で最大値△PSmax
の更新を行い、ステップl20にて踏力しきい値k'2
との比較を行う構成になる。なお、この踏力検知方法で
も、上記で示した車速感応型しき値を用いることができ
る。
【0038】また、ブレーキを踏む前の緊急予知方法と
して、実施例ではアクセルペダルの戻し速度を用いてい
るが、CCDカメラ等による運転者の表情変化、あるい
はレーザレーダで車間距離を検出てスタンバイ状態に制
御する方法も有効である。
【0039】路面μ検出は、ABS(アンチロックブレ
ーキ装置)装着車の場合にはABS制御回路で推定演算
される情報を用いることができる。
【0040】
【発明の効果】第1の発明によれば、負圧ブースタを備
えた緊急アシストブレーキ装置において制動アシストの
ための時間的遅れが最小となり、緊急時における有効な
ブレーキアシスト効果が得られる。
【0041】第2の発明によれば、緊急度が低くかつブ
レーキアシストの必要性が少ない比較的低速での走行状
態のときに無用にブレーキアシスト力が作用して予想以
上の急制動が行われてしまうような不都合が回避でき
る。
【0042】第3の発明または第4の発明によれば、滑
りやすい路面で相対的に強い制動力が作用してタイヤが
スリップ傾向となるような不都合が回避できる。
【0043】第5の発明によれば、上記第3の発明また
は第4の発明による装置を低コストで実現できる。
【0044】第6の発明によれば、真空弁及び大気弁の
スタンバイ位置をソレノイドへの通電電流に応じて正確
に制御でき、またスタンバイ位置の機械的な調整が不要
となるのでセッティングが容易になるという効果が得ら
れる。
【0045】第7の発明によれば、装置構造の簡素化及
び低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の全体の概略構成図。
【図2】 本発明の一実施形態の倍力装置の概略構成
図。
【図3】 本発明の一実施形態の制御動作内容を示す流
れ図。
【図4】 本発明の一実施形態の制御動作内容を示す流
れ図。
【符号の説明】
1 変圧室 2 負圧室 3 弁体(真空弁) 4 大気圧通路部 5 ソレノイド(電磁弁) 6 オペレーティングロッド 7 プランジャ 8 プッシュロッド 9 リアクションディスク 10 パワーピストン 11 負圧通路 12 弁座(大気弁) 13a リターンスプリング 13b リターンスプリング 14 ダイアフラム 15 ダイアフラムリターンスプリング 16 スプリング 20 アクセルペダル 21 ブレーキペダル、 22 アクセルストロークセンサ 23 ブレーキストロークセンサ 24 エンジン 25 負圧ブースタ 26 マスターシリンダ 27 車両の車輪 28 車輪の回転速度センサ28 29 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/12 - 8/00 B60T 8/32 - 8/96 B60T 13/00 - 13/74

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスターシリンダに連結されるダイアフ
    ラムを挟んで負圧が導入される負圧室と負圧または大気
    圧が選択的に導入される変圧室とが画成されると共に、
    変圧室に負圧を導入する真空弁と大気圧を導入する大気
    弁とが設けられる負圧ブースタを備えたブレーキ装置に
    おいて、真空弁と大気弁とを電気的に開閉する電磁弁と
    して形成し、アクセルペダルのストローク速度を検出す
    る手段と、ブレーキペダルのストローク速度を検出する
    手段と、前記各手段の出力に基づいて電磁弁を駆動する
    制御手段とを設け、制御手段は、アクセルペダルを戻し
    た時のアクセルペダルストローク速度が所定値以上の時
    に負圧ブースタの大気弁と真空弁の両方が遮断する位置
    まで電磁弁を作動させ、ブレーキペダルを踏み込んだ時
    のブレーキペダル速度が所定値以上の時に負圧ブースタ
    の大気弁が開放し真空弁が遮断する位置に電磁弁を作動
    させるように構成したことを特徴とする緊急ブレーキア
    シスト装置。
  2. 【請求項2】 車両の速度を検出する手段を備え、制御
    手段は車両速度が所定値以上の時のみ、アクセルペダル
    を戻したときのアクセルペダルストローク速度が所定値
    以上の時に負圧ブースタの大気弁と真空弁の両方が遮断
    する位置まで電磁弁を作動させることを特徴とする請求
    項1記載のブレーキアシスト装置。
  3. 【請求項3】 路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出す
    る手段を備え、制御手段は路面とタイヤとの摩擦係数が
    所定値以上の時のみ、アクセルペダルを戻したときのア
    クセルペダルストローク速度が所定値以上の時に負圧ブ
    ースタの大気弁と真空弁の両方が遮断する位置まで電磁
    弁を作動させることを特徴とする請求項1または請求項
    2の何れかに記載の緊急ブレーキアシスト装置。
  4. 【請求項4】 路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出す
    る手段を備え、制御手段は路面とタイヤとの間の摩擦係
    数が所定値以上の時のみ、ブレーキペダルを踏み込んだ
    時のブレーキペダル速度が所定値以上の時に負圧ブース
    タの大気弁が開放し真空弁が遮断する位置に電磁弁を作
    動させることを特徴とする請求項1または請求項2の何
    れかに記載の緊急ブレーキアシスト装置。
  5. 【請求項5】 路面とタイヤとの間の摩擦係数を検出す
    る手段は、車両の駆動輪と非駆動輪の回転速度を検出す
    る手段を備え、アクセルを戻したときの駆動輪と非駆動
    輪との回転速度差から路面とタイヤとの間の摩擦係数を
    検出するようにしたことを特徴とする請求項3または請
    求項4に記載の緊急ブレーキアシスト装置。
  6. 【請求項6】 電磁弁は、通電電流に応じて比例的にス
    トロークし真空弁と大気弁を相反的に開閉する比例電磁
    弁であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れ
    かに記載の緊急ブレーキアシスト装置。
  7. 【請求項7】 電磁弁は、ブレーキペダルに連動して作
    動する真空弁及び大気弁をソレノイドを介して電磁駆動
    する構成としたことを特徴とする請求項1から請求項6
    の何れかに記載の緊急ブレーキアシスト装置。
JP22688496A 1996-08-28 1996-08-28 緊急ブレーキアシスト装置 Expired - Fee Related JP3456345B2 (ja)

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