JP3747424B2 - リフティングマグネット作業量計測器 - Google Patents

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    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E02HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
    • E02FDREDGING; SOIL-SHIFTING
    • E02F9/00Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/26Indicating devices

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はリフティングマグネットを装着する建設機械の技術分野に属する。さらに、詳細にはリフティングマグネットを装着した建設機械の作業量を計量する計量器の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄材を運搬又は移動するために、油圧ショベルの作業アタッチメントに換えて鉄材吸着装置を取り付け得る建設機械が知られている。この鉄材吸着装置は電磁石を利用するもので、リフティングマグネットと呼ばれている。以下、公開特許公報第平9−314490号に開示されているリフティングマグネットについて本発明を理解する上で必要な程度において概略を説明する。図3〜図5は上記公報記載の従来装置である。
【0003】
図3において、油圧ショベル10は下部走行体11の上に旋回体12が旋回自在に載置されている。旋回体12にはオペレータ席13の他に図示されていないエンジン及び油圧ユニット、電装機器等が設けられている。また、旋回体12のフレーム14には作業機15が搭載されている。作業機15はフレーム14に回動自在に連結されたブーム16と、ブーム16の先端に回動自在に連結されたアーム17と、更にアーム17の先端に連結されたリフティングマグネット18から構成されている。ブーム16はブームシリンダ21によって回動角度が制御されており、アーム17はアームシリンダ22によって回動角度が制御されている。
【0004】
リフティングマグネット18は一端18aがアーム17の先端に回動自在に連結されると共に他端18bがリンク要素19に回動自在に連結されている。リンク要素19の他端は油圧シリンダ23のロッドの先端及び他のリンク要素20の一端に回動自在に連結されている。リンク要素要素20の他端はアーム17の適宜の位置に回動自在に連結され、リンク要素19、20及びリフティングマグネット18とでリンクを構成している。リフティングマグネット18の連結点18aに対する回動角度が油圧シリンダ23によって制御されている。
【0005】
図4はリフティングマグネット18の構成例を示した図で、図(A)は正面図、図(B)は側面図である。リフティングマグネット18は、内部にコイル34を内蔵している電磁石25と、電磁石25をアーム17、リンク要素19に連結するための連結部26とから構成されている。なお、コイル34は配線により電磁石制御装置35(図5参照)に接続されている。電磁石25の上面に設けた取付盤27と連結部26の基盤28とがボルトにより固定されている。基盤28の上側面には2枚のブラケット29、29が連結固設され、ブラケット29、29にボス30、30が固着されている。ボス30に固定されたピン31、32によりアーム17、リンク要素19に連結されている。ピン31、32はリフティングマグネット18の回動点18a、18bを構成している。また、取付盤27と基盤28には吊下用アイボルト33を挿通する貫通穴が設けられている。
【0006】
図5は電磁石制御装置35の回路構成例を示した図である。図5において、37は電源で、38は電源スイッチである。39は電源電圧を表示する発光ダイオードで、40は発光ダイオード39のドライバである。42a、43a、44a、44b、44c、45a、45b、45dは常開接点で、それぞれ対応するリレー42、43、44、45が励磁されると閉じ、励磁されていないときは開いている。42b、44d、45c、46aは常閉接点で対応するリレー42、44、45、46が励磁されると開き、励磁されていないときは閉じている。
【0007】
42はラチェットリレー(継電リレー)で、最初の電流が流れると励磁され、電流が遮断されてもその状態を保持し、次回の電流が流れるとリセットされ、その後電流が遮断されてもリセット状態を保持する。即ち、リレー42に最初の電流が流れると接点42aが閉じ、接点42bを開く。電流が遮断された後もその状態を保持する。次回の電流が流れると接点42aを開き、接点42bを閉じる。
【0008】
43、44、45はリレーで電流が流れると励磁され、電流が遮断されると非励磁となる。43は補助用のリレーである。44は励磁用リレーで電流が流れると接点44a、44bを閉じ、コイル34に電流を流し、磁石25を励磁状態にする。45は消磁用リレーで電流が流れると接点45a、45bを閉じ、コイル34に逆方向に電流を流し、磁石25の磁性を消す。46はタイマーリレーで電流が流れると通電時間を計測し、短時間(例えば1秒程度)遅れて励磁される。48は表示灯でコイル34に正電流が流れると点灯する。47はリップル電圧を消去するための素子で、例えばコンデンサである。
【0009】
図5の制御装置35は以下のように機能する。電源スイッチ38を閉じて、押し釦41を押すと接点41は閉じ、リレー42、43に電流が流れ、励磁される。
これにより接点42a、接点43は閉じ、接点42bは開く。リレー45に電流が流れていないので接点45は閉じている。従って、リレー44に電流が流れ、接点44a,44b、44cが閉じ、接点44dが開く。接点44a、44bが閉じているので、コイル34に正方向に電流が流れ、磁石25が励磁される。これによって鉄材が磁石25に吸着される。
【0010】
押し釦41を離すと接点41は開き、リレー42、43に電流は遮断されるが、リレー42は励磁状態を保持する。従って、接点43aは開くが接点42aは閉じており、接点44cも閉じているのでリレー44は励磁状態を保持し、磁石25も励磁状態を保持する。この状態で鉄材を吸着したまま所定の場所に移動する。その後に押し釦41を押すと、リレー42はリセットされ、接点42は開き、接点42bは閉じる。リレー43には電流が流れ、励磁されるので接点43a、43bは閉じる。リレー44は電流が流れないので接点44a、44bは開き、接点44dは閉じる。
【0011】
また、リレー46に電流が流れるが短時間tだけ遅れて励磁されるので時間tの間だけ接点46dは閉じている。従って時間tの間だけリレー45に電流が流れ、リレー45は励磁され、接点45a、45b、45dが閉じる。これによってコイル34に逆方向電流が流れ、磁石25は完全に消磁され、吸着していた鉄材は脱着される。押し釦41を離しても時間tの間は接点46dが閉じているので脱着動作が正常に行われる。
【0012】
以上説明した従来装置では作業量を計測したいときは別の計測装置を必要とし、作業と同時に計測できないという課題があった。この課題を解決するために、別の従来装置では、リフティングマグネット18のピン30又は31に荷重を検出するセンサ、例えば金属又は半導体などのストレンゲージを備えたピン型ロードセルを設けたものが知られている。しかし、上記ストレンゲージはその取付の費用が高い上に、耐久性に問題があり、経済上、メンテナンス上、又は安全上に課題があった。
【0013】
また、吊り荷重を計測する装置として、クレーン兼用油圧ショベルの吊り荷重装置が知られている。この計測装置は、例えば公開特許公報第平5ー321305号に開示されている。図6に示すように、車体のフロント部にブーム16、アーム17をそれぞれ前後方向に回動可能に順次連結し、該アームの先端部付近に吊り具51を取り付け、アーム姿勢検出手段と負荷作用時の作用力検出手段を備えたクレーン作業を行うようにした油圧ショベルに利用されるものである。
【0014】
この計測装置は、ブームシリンダ21のボトム側に圧力センサ(図示省略)を設け、吊り具51に荷重Wを作用させたときのブームシリンダの圧力センサからの計測値と、ブーム基端部Pに設けられたブーム角度センサ52からの計測値と、アーム回動ピンに設けられたアーム角度センサ53からの計測値に基づきブームシリンダのシリンダ保持力Fと、そのシリンダ保持力のブーム基端部ピンPの回りの保持力モーメントM1を演算し、またブーム16の基端部ピンPの回りのモーメントM2、バケット取付状態のアーム23の各々の基端部ピンPの回りのモーメントM3を演算し、モーメントM1と合成モーメント(M2+M3)を比較演算することにより吊り荷重Wを算出するものである。
【0015】
上記したクレーンの吊り荷重の計測装置では荷重Wの重心位置が常に吊り具51の真下にある。しかし、リフティングマグネット18を使用する場合は、図3、4に示すように2本のピン31、32で支持されており、ブーム基端部ピン回りのモーメントを演算することは困難である。また、長い鉄材を吸着した場合やリフティングマグネットを傾けて吸着させた場合等のように吸着された鉄材の荷重Wの中心位置がどこにくるかは解らない場合がある。従って、クレーンの吊り荷重計測装置をそのままリフティングマグネットの作業量計測器に適用すると誤差が生じるという課題が起こる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、ピン型ロードセルを利用した計測装置では取付の費用が高く、耐久性にも問題があり、課題であった。また、クレーンの吊り荷重計測装置をそのままリフティングマグネットの作業量計測器に適用した場合は誤差が生じるという課題があった。この発明は、上述のような背景の下になされたもので、コストも安く、耐久性にも優れ、正確に計量できる作業量計測器を提供することを課題としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を採用している。即ち、
請求項1記載の装置は、リフティングマグネットを装着する建設機械において、ブームシリンダの作用力を検出する圧力センサと、ブーム角度を検出するブーム角度センサと、アームの回動を自由に開放するアーム回動開放手段と、アームの回動を自由にしたときの圧力センサ並びにブーム角度センサの計測値に基づいて該リフティングマグネットに吸着された吸着物の重量を演算する演算表示手段とを具備したことを特徴としている。
請求項1記載の発明はアームの回動を自由に開放して計量を行う点に主たる特徴がある。
【0018】
請求項2記載の装置は、リフティングマグネットを装着する建設機械において、ブームシリンダの作用力を検出する圧力センサと、ブーム角度を検出するブーム角度センサと、アーム角度を検出するアーム角度センサと、リフティングマグネットを装着するブラケットの回動を自由に開放するブラケット回動開放手段と、ブラケットの回動を自由にしたときの圧力センサ、ブーム角度センサ並びにアーム角度センサの計測値に基づいて該リフティングマグネットに吸着された吸着物の重量を演算する演算表示手段とを具備したことを特徴としている。
請求項2記載の発明はリフティングマグネットのブラケットの回動を自由に開放して計量を行う点に主たる特徴がある。
【0019】
請求項3に記載の装置は、請求項1又は2に記載の装置において、前記演算表示手段は、さらに、吸着物の吸着及び脱着を制御する制御器の信号から作業回数を算出し、作業量合計を演算し、表示することを特徴としている。
【0020】
請求項4に記載の装置は、請求項1〜3に記載の装置において、前記回動開放手段は前記油圧シリンダのボトム側油圧並びにロッド側の油圧をゼロ圧とすることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照してこの発明の2つの実施形態について説明する。
<実施形態1>
図1は本発明の実施形態1の構成全体の概略を示す。図2はアーム回動開放手段の実施例を示すものである。これらの図において従来装置で説明したと同じ構成要素又は部品については同じ参照番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0024】
図1において、ブームシリンダ21のロッド側油圧センサ61及びボトム側の油圧センサ62から油圧が検出され、検出された信号がコントローラ60に送信される。ブーム16の基端ピンPに設けたブーム角度センサ63によりブーム角度信号が検出され、コントローラ60に送られる。また、電磁石制御装置35から吸着及び脱着作業の信号がコントローラ60に送信される。
【0025】
コントローラ60には演算部60aと制御部60bが設けられており、演算部60aはロッド側油圧センサ61及びボトム側油圧センサ62からの油圧信号、ブーム角度センサ63からの角度信号に基づいて吸着されている鉄材の重量Wを演算する。鉄材の重量Wはブーム16の基端ピンPの回りのモーメントM1と、リフティングマグネット18及びアーム17の基端ピンP回りの合成モーメントM2と、油圧シリンダ21に作用している作用力Fの基端ピンP回りのモーメントM3とから求められる。
【0026】
ブーム16の重量Wbとブーム16の幾何学的重心位置70(ブームの形状により定まる重心位置)は既知であり、基端ピンPからの重心67までの水平距離Sbはブーム角度から演算により求められる。従って、ブームのモーメントM1は、M1=Wb*Sbであり、演算により求められる。なお、記号「*」は乗算を示す。また、アームシリンダ22の回動を開放した場合は、合成重量Wxの重心68はアーム17の回動点Qの真下にあり、基端ピンPからの水平距離Saはアーム17の回動ピン(又は回動点)Qの水平距離と同じである。PQの距離S1は既知であるからSaはブームの回動角度から演算により求められる。従って、モーメントM2は、M2=Wx*Saでとなり、演算により求められる。
【0027】
また、作用力Fは油圧シリンダ21のロッド側の受圧面積及びボトム側の受圧面積は既知であるから、ロッド側油圧p1とボトム側油圧p2により作用力Fが演算により求められる。作用力Fと基端ピンPの距離Sdはブームの回動角度の関数であり、ブーム角度から演算により求められる。従って、作用力Fの基端ピンPの回りのモーメントM3は、M3=F*Sdであり、演算により求められる。一方、モーメントの釣合からM3=M1+M2であり、これより合成重量Wxが演算で求められる。ところで、合成重量Wxは吸着された鉄材の重量Wとアーム7、油圧シリンダ23及びリフティングマグネット18の合計重量Waとの和に等しい。即ち、Wx=W+Waであり、これより鉄材の重量Wが演算で求められる。
【0028】
演算部60aは電磁石制御装置35からの吸着及び脱着信号により作業回数を求め、作業量の合計重量を算出し、重量Wの演算結果と共に表示器65に表示する。制御部60bは計量開始釦66により開始信号を受けるとアーム回動開放手段64に開放信号を送信し、アーム17の回動を開放させる。アーム17の回動が制御されている状態から開放されると合成重量Wxの重心位置は回動点Qの鉛直線上に移動する。なお、計量開始は開始釦66によらず、コントローラ60の制御部60bが電磁石制御装置35から吸着信号を受取った後適宜の時間経過後に自動的に開始するようにしてもよい。
【0029】
図2はアーム回動開放手段の1実施例を示す図である。アーム17の回動を自由に開放するにはアームシリンダのロッド側の作用力とボトム側の作用力を等しくすればよい。これは両者の油圧を等しい圧力にしただけでは達成できない。両者の油圧をゼロにすれば作用力は等しくゼロになる。図2において、油圧ポンプ70は油路72を介して油圧シリンダ22の方向切換制御弁71に接続されている。方向切換制御弁71の出力側油路73、74はアームシリンダ22の入力ポートに接続されている。油路73、74は、また分岐油路75、76により電磁切換弁77の入力側ポートに接続されており、出力側油路78、79は開放タンク80に接続されている。
【0030】
開放タンク80は上側が大気圧に開放されており、オーバフローしたオイルは油タンクTに戻される。電磁切換弁77のソレノイドに開放信号電流が流れると電磁切換弁77はイ状態に切り換わり、油路75、76の油圧は徐々にゼロ(大気圧)になり、油圧シリンダ22に作用する力がなくなる。開放信号電流が遮断されると電磁切換弁77はロ状態に切り換わり、油路75、76は閉鎖される。この状態で方向切換制御弁71を作動させると油圧シリンダ22はゆっくりと作動する。この様にゆっくり作動させるのは急激な動作による吸着物の落下を防止するためである。
【0031】
本実施形態は以上のように構成されており、以下のように作動する。計量を開始するときは開始釦66を押す。開始信号がコントローラ60の制御部60bに送られ、制御部60bはアーム回動開放手段64に開放信号を送出する。アーム回動開放手段64は開放信号を受けるとアームシリンダ22の入力ポートに接続されている油路73、74の油圧を徐々にゼロ(大気圧)にする。これによってアームシリンダ22はゆっくりと伸長又は縮小し、合成重量Wxの重心位置68がピンQの真下に来る。
【0032】
アームシリンダ22が停止したときに、制御部60bはブームシリンダ21のロッド側油圧とボトム側油圧及びブーム角度を計測して計測データを演算部60aに送る。計測が終了したら制御部60bは開放信号を停止し、同時に演算部60aは演算を実行する。演算部60aは、また電磁石制御部35からのデータに基づいて作業回数と作業量合計を算出し、演算結果(現在の作業量)並びに算出結果(作業回数と作業量合計)を表示器65に送出し、表示する。
【0033】
本実施形態は上記した構成及び機能を有し、以下の効果を有する。即ち、合成重量Wxの重心位置68が回動点Qの鉛直線上にあるため正確な計量が可能であるという効果が得られる。更に、ブームシリンダ21のロッド側油圧とボトム側油圧を計測しているので一層正確な計量が可能である。また、アームシリンダ22のロッド側油圧とボトム側油圧を開放するだけでよく構成も簡単であり、故障も少なく、製作コストも安いという効果も得られる。さらに、アームの回動角度やバケットの回動角度を利用していないので、計測装置が簡単になり、演算も容易になるという効果が得られる。
【0034】
この実施形態ではアームシリンダ22の作用力をゼロにしてアーム23の回動を開放しているが、この代わりに油圧シリンダ23の作用力をゼロにしてリフティングマグネット18の回動を開放するようにしてもよい。また、本実施形態ではブームシリンダ21のロッド側油圧とボトム側油圧を計測しているが、ロッド側油圧をゼロにしてボトム側油圧のみを計測するようにしてもよい。
【0035】
<実施形態2>
次に、別の実施形態(請求項5の発明の実施形態)を説明する。図7はリフティングマグネット18に鉄材等の吸着物80が吸着された状態を示す。なお、図7(A)は正面図、図7(B)は側面図、図7(C)はリフティングマグネットが傾いて吸着操作をした場合の重心の位置関係を示す。図7(A)、(B)に示すように吸着物80の重量Wの重心とリフティングマグネットの吸着面中心82とは一致しない。また、図(C)に示すようにリフティングマグネットが傾いて吸着した場合は吸着面中心82とブーム16の基端ピンPとの水平距離Smと吸着物80の重量Wの重心と基端ピンPとの水平距離Swとには、差dS=Sw−Smが生じる。しかし、この場合でも、差dSは距離Smに比べて小さく、省略できる程度であるのが実際である。なお、差dSはリフティングマグネットの傾きが垂直に近いほど小さくなる。
【0036】
以上の考察に基づき、この実施形態では距離Swの代わりに距離Smを用いて吸着物の重量Wを計測する。図8はこの計測器の構成を示す。なお、図1で述べたと同じ構成要素については同じ参照番号を付して説明を省略する。図8において、アーム17の角度を検出するアーム角度センサ85がアーム回動ピンの適宜の位置に設けられている。アーム角度センサ85の出力端はコントローラ60に接続されている。また、リフティングマグネットの角度を検出するリフティングマグネット角度センサ86がリフティングマグネットの回動ピン87の適宜の位置に設けられている(図7(C)参照)。リフティングマグネット角度センサ86の出力端はコントローラ60に接続されている。
【0037】
ブーム16の重量Wbとその重心67の幾何学的位置はブームの形状等によって定まるものであり、既知である。従って、ブームの回動角度(θb)がブーム角度センサ63により検出されると、重心67と基端ピンPまでの水平距離Sbは演算により、算出できる。また、アーム17の重量Waとその重心の幾何学的位置も既知であり、アームの回動ピンと基端ピンPまでの距離S1も既知である。従って、アーム角度センサ85によりアーム17の回動角度(θa)が検出されると、アームの重心と基端ピンPとの水平距離Saは角度θa、θbから演算により算出できる。
【0038】
同様に、リフティングマグネットの重量Wfとその重心の幾何学的位置並びに吸着面の中心82の幾何学的位置も既知である。従って、リフティングマグネット角度センサ86によりリフティングマグネット回動角度(θf)が検出されると、リフティングマグネット18の重心から基端ピンPまでの水平距離Sf並びに吸着面中心82から基端ピンPまでの水平距離Smも演算により算出できる。
【0039】
基端ピンPの回りの時計方向のモーメントMcは前記した実施形態1で説明したようにモーメントM3で与えられており、Mc=F*Sdである。また、基端ピンPの回りの反時計方向のモーメントMuは、Mu=Wb*Sb+Wa*Sa+Wf*Sf+W*Smとなる。また、モーメントの釣合から、Mc=Muであり、吸着物の重量Wは、アーム回動角度θa、ブーム回動角度θb、リフティングマグネット回動角度θf並びにブームシリンダの油圧p1及びp2が検出されると演算により求められる。
【0040】
コントローラ60の演算部は60bは検知データに基づいて上記した演算を実行し、その結果をメモリに記録する。コントローラ60の制御部60aは電磁石制御装置35からの吸着信号に基づき、適当な時間経過後に検知データを取り込んで演算部60aに計量開始の実行命令を出し、演算結果を表示器65に表示する。また、電磁石制御装置35から脱着信号に基づき演算結果を正式にメモリに格納する。同時に演算部60aは作業回数と合計作業量を演算し、表示器65に併せて表示する。なお、脱着信号を受信しないうちに新たな吸着信号がきたときは前回の演算データは放棄する。
【0041】
実施形態2は以上述べたような構成であり、機能を有することから以下の作用効果がる。すなわち、リフティングマグネットの回動角度を検出するリフティングマグネット角度センサ86を取付け、クレーンの吊り荷重計量に使用していたソフトの一部を変更追加するのみでリフティングマグネット作業量の計測が可能となる。従って、本実施形態ではクレーン兼用油圧ショベル機に使用する場合は低コストで実施できるという効果がある。しかも特定の場合を除き、計測結果の誤差も少なく、故障し易い要素を使用していないので実用的であるという効果もある。
【0042】
以上、この発明の実施形態、実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるがものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、回動開放手段は実施形態1で説明したものに限られず、ロッド側作用力とボトム側作用力を等しくするものであればよい。また、実施形態2で説明した吸着物の重心位置を吸着面中心位置とみなしているが、適宜適当な点に変更してもよいし、吸着される吸着物の性質、例えば、鉄砂、小さな鉄屑等によって変更するようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、合成重量の重心位置が回動点の鉛直線上にあるため正確な計量が可能であるという効果が得られる。また油圧シリンダのロッド側油圧とボトム側油圧を開放するだけでよく構成も簡単であり、故障も少なく、製作コストも安いという効果も得られる。また、請求項5に記載の発明は従来装置を一部改良するだけでよいのでコストが安く実用的な計測器が構成可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 回動開放手段の実施例を示す。
【図3】 従来装置のリフティングマグネットを装着した油圧ショベルを示す。
【図4】 従来装置のリフティングマグネットの構成を示す。(A)は正面図、(B)は側面図を示す。
【図5】 従来装置のリフティングマグネットの電磁石を制御する回路図を示す。
【図6】 従来のクレーン兼用油圧ショベルの吊り荷重計測装置を示す。
【図7】 リフマグと吸着物の位置関係を示す。(A)は正面図、(B)は側面図、(C)は傾いて吸着した状態を示す。
【図8】 本発明の実施形態2の構成を示す。
【符号の説明】
16 ブーム
17 アーム
18 リフティングマグネット
21 ブームシリンダ
22 アームシリンダ
23 油圧シリンダ
35 電磁石制御装置
60 コントローラ
60a 演算部(演算手段)
61 ブームシリンダロッド側圧力センサ
62 ブームシリンダボトム側圧力センサ
63 ブーム角度センサ
64 回動開放手段(アーム回動開放手段、ブラケット回動開放手段)
65 表示装置(表示手段)
67 ブーム重量重心
68 合成重量重心
85 アーム角度センサ
86 リフティングマグネット角度センサ
87 リフティングマグネット回動ピン
P ブーム回動点
Q アーム回動点
W 吸着物重量
Wx 合成重量

Claims (4)

  1. リフティングマグネットを装着する建設機械において、ブームシリンダの作用力を検出する圧力センサと、ブーム角度を検出するブーム角度センサと、アームの回動を自由に開放するアーム回動開放手段と、アームの回動を自由にしたときの圧力センサ並びにブーム角度センサの計測値に基づいて該リフティングマグネットに吸着された吸着物の重量を演算する演算表示手段とを具備したことを特徴とするリフティングマグネットの作業量計測器。
  2. リフティングマグネットを装着する建設機械において、ブームシリンダの作用力を検出する圧力センサと、ブーム角度を検出するブーム角度センサと、アーム角度を検出するアーム角度センサと、リフティングマグネットを装着するブラケットの回動を自由に開放するブラケット回動開放手段と、ブラケットの回動を自由にしたときの圧力センサ、ブーム角度センサ並びにアーム角度センサの計測値に基づいて該リフティングマグネットに吸着された吸着物の重量を演算する演算表示手段を具備したことを特徴とするリフティングマグネット作業量計測器。
  3. 前記演算表示手段は、さらに、吸着物の吸着及び脱着を制御する制御器の信号から作業回数を算出し、作業量合計を演算し、表示することを特徴とする請求項1又は2の何れか1に記載のリフティングマグネット作業量計測器。
  4. 前記回動開放手段は前記油圧シリンダのボトム側油圧並びにロッド側の油圧をゼロ圧とすることを特徴とする
    請求項1〜3の何れか1に記載のリフティングマグネット作業量計測器。
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