JP2011201678A - 作業機械の荷重測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被吸着体が傾動される作業機械において、被吸着体の荷重を正確に測定できるようにする。
【解決手段】アーム25の先端側に被吸着体15を吸着したリフティングマグネット30が支軸ピン32および揺動ピン33、それぞれに回転可能に取り付けられている。操作部材を操作してスイッチをONにすると、チルト用油圧シリンダ24が作動回路から切り離された中立状態となる。この中立状態では、チルト用油圧シリンダ24のロッド26がリフティングマグネット30の動作を開放し、拘束することはないので、リフティングマグネット30および被吸着体15は自重によりその重心が支軸ピン32の垂直下に位置する。このため、被吸着体15の荷重を正確に測定することができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、作業機械の荷重測定装置に関する。
金属性のスクラップ等を処理するために油圧ショベルの作業機械に取り付けられるアタッチメントとしてリフティングマグネットやグラップルがある。これらのアタッチメントを装着した作業機械には、スクラップの形状やスクラップを吸着または把持する際の姿勢に対応して適切に傾斜角度を調整可能とするようにチルト機構を備えているものがある。また、通常、持ち上げるスクラップの荷重による作業機械の転倒等を防止するため荷重測定装置を備えている。
このチルト機構を備えた作業機械の荷重検出装置として、以下の構造を有するものが知られている。アタッチメントであるグラップルの上部側の一端をアーム先端に支軸ピンにより軸支し、グラップルの上部側の他端をシリンダロッドに連結されるリンクに揺動ピンにより軸支する。支軸ピンには、ロードセルが装着されており、支軸ピンに作用する力と方向を検出してスクラップの荷重を算出する(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−89071号公報
上記特許文献1に記載された装置では、スクラップからなる被把持体の荷重を測定するに際して、グラップルの回動をフリー状態にしている。しかしながら、グラップルを軸支するアームの角度によっては、グラップルをフリーの状態にしてもチルト用油圧シリンダのロッドが伸びきってしまって、正確な荷重を測定することが困難となる場合が起こり得る。
本発明の作業機械の荷重測定装置は、作業機械に回動可能に取り付けられたブームと、ブームの先端に回動可能に取り付けられた少なくとも1つのアームと、アームの先端に回動可能に取り付けられ、スクラップを吸着または把持するアタッチメントと、アームに取り付けられアタッチメントを傾動するチルト用油圧シリンダと、チルト用油圧シリンダを駆動する圧油を吐出する油圧ポンプと、油圧ポンプと油圧シリンダ間の流路を切り離してチルト用油圧シリンダをフリーの状態にする制御手段と、チルト用油圧シリンダのロッドが終端位置に達したことを検出する終端位置検出器と、スクラップの荷重を測定する荷重測定手段と、を具備することを特徴とする。
この発明によれば、チルト用油圧シリンダのロッドが終端位置に達したことを検出する終端位置検出器を設けたので、スクラップを吸着または把持したアタッチメントを傾動させるチルト用油圧シリンダをフリーの状態にしてスクラップの重量を測定する際、常に、正確な測定を行うことができる。
この発明の作業機械の荷重測定装置が装着されたチルト式リフティングマグネット機に関し、リフティングマグネットを傾斜して被吸着体を吸着する状態を示す側面図。 図1に図示された作業機械において、チルト用油圧シリンダを中立状態とした場合のリフティングマグネットの状態を示す側面図。 チルト用油圧シリンダを駆動する駆動回路図。 チルト用油圧シリンダの中立状態の終端を検出する構造を示す断面図。 この発明における被吸着体の荷重を演算により求める方法を説明するための図。 この発明の作業機械のブロック回路図。
以下、本発明の作業機械の荷重測定装置の一実施形態を説明する。図1は、本発明の荷重測定装置を含んだ作業機械1の全体の側面図である。作業機械1には、油圧ショベルのバケットに代えて、アーム25の先端にリフティングマグネット30が装着されている。
このような作業機械1は、走行体2上に旋回可能に搭載された旋回体3を有する。旋回体3は旋回体フレーム11を有する。旋回体フレーム11上には、図示しないエンジンおよび油圧ポンプが設置されており、旋回体フレーム11は油圧ポンプから吐出される作動油によって油圧モータが駆動し、走行体2に対して水平方向に旋回する。また、旋回体フレーム11上には運転室12が設けられており、運転室12内には、後述する各アタッチメントを駆動する操作レバーが配置されている。また、運転室12内には各アタッチメントの位置、角度、状態などを検出するセンサからの検出信号に基づいて必要な情報を表示する表示装置および報音装置が配置されている。詳細は後述するが、本発明に特有なリフティングマグネット30を傾動するシリンダを、通常の作動状態と、この作動状態から切り離されたフリーの状態に切り替えるための操作スイッチ(後述の荷重計測指令スイッチ)が運転室12内に備えられている。
作業機械1は、ブーム21、アーム25、リフティングマグネット30等から構成されるフロントを有しており、旋回体フレーム11には、ブーム21が回動可能に取り付けられている。ブーム21は旋回体フレーム11に回動可能に軸支されたブームシリンダ22により上下方向に回動され、先端側の高さ位置が変化する。
ブーム21の先端側には、アーム25が軸ピン41により回動可能に取り付けられている。ブーム21にはアームシリンダ23が設けられており、アームシリンダ23のロッドはアーム25の軸ピン41よりも上方位置にて連結されている。従って、アーム25は、アームシリンダ23のロッドのスライドに伴い、軸ピン41を支点にして上下方向に回動する。
また、アーム25の先端側にリフティングマグネット30が取り付けられている。リフティングマグネット30は、図示はしないが、コイルを内蔵した電磁石であり、電源から配線を介して電流を供給することにより、電磁力を発生し、被吸着体15を吸着する。アーム25にはチルト用油圧シリンダ24が取り付けられている。チルト用油圧シリンダ24のロッド26の先端には、リンク27、28が取り付けられている。リフティングマグネット30には、上部側の左右端部に貫通穴が設けられたブラケット31が取り付けられている。ブラケット31の上部側の右端部に設けられた貫通穴には支軸ピン32が挿通され、ブラケット31は支軸ピン32に回転可能に取り付けられている。ブラケット31の上部側の左端部に設けられた貫通穴には揺動ピン33が挿通されており、揺動ピン33はリンク27に装着されている。チルト用油圧シリンダ24のロッド26が伸縮すると、リンク27を介して揺動ピン33に連結されたブラケット31が支持ピン32を中心に時計回り方向および反時計回り方向に回動する。すなわち、リフティングマグネット30が傾動する。
ここで、運転室12内の操作者が操作レバーを操作して、チルト用油圧シリンダ24のロッド26の移動量を調整することにより、リフティングマグネット30を被吸着体15の形状、位置、状態に応じて適切な角度に傾斜して被吸着体15を吸着することができる。この作業機械1は、後述する如く、チルト用油圧シリンダ24を油圧ポンプの油路から切り離してフリーの状態とすることが可能となっている。
図2は、チルト用油圧シリンダ24がフリーの状態の場合の作業機械1を示す。図2の状態では、リフティングマグネット30と被吸着体15の合計の重心位置は、アーム25の先端側に取り付けられた支軸ピン32の垂直位置にほぼ一致しており、被吸着体15の重量(荷重)Wxを正確に測定することができる。
以下、被吸着体15の重量を測定する方法について説明する。
先ず、図3に図示されたチルト用油圧シリンダ24の駆動回路図を参照して、チルト用油圧シリンダ24を図2に図示されたフリーの状態にする方法について説明する。
図3のシリンダ駆動回路50において、方向切替弁51は、不操作時は、図示された中立の状態となっており、油圧ポンプ52から油路61に吐出された作動油をタンク53に戻している。ここで、操作レバーを一方向に操作すると方向切替弁51が矢印A方向に移動し、方向切替弁51は「イ」位置に切り換わる。また、操作レバーを他方向に操作すると方向切替弁51が矢印B方向に移動し、方向切替弁51は「ロ」位置に切り換わる。
電磁弁54および55のソレノイドは、図示しない荷重計測指令スイッチを介して電源に接続されており、荷重計測指令スイッチをONにするとソレノイドが励磁され弁体が移動する。図3に図示された状態は、ソレノイドが励磁されていない状態、すなわち、荷重計測指令スイッチがOFFの状態である。荷重計測指令スイッチをONにすると、電磁弁54はC方向に移動して「イ」位置に切り換わり、電磁弁55はD方向に移動して「ロ」位置に切り換わる。荷重計測指令スイッチをOFFにすると、ばねの作用によりそれぞれ、図3に図示の状態に戻る。
シリンダ24は、ロッド室とボトム室にそれぞれ設けられた入力ポートPAとPBを備えている。58、59はそれぞれ逆止弁である。
次に、油圧回路の動作について説明する。操作レバーを操作して方向切替弁51をA方向に移動させて「イ」位置に切り替えると、油圧ポンプ52から吐出された作動油が油路61、62、64を介してシリンダ24のポートPAからシリンダ24内部に流入する。また、ボトム室の作動油はポートPBから油路65、63、66を介してタンク53に排出される。従って、ロッド26がシリンダ24の内部に縮退する。このロッド26の縮退方向への移動は、リフティングマグネット30を図1に図示する時計回り方向に傾動させる。
また、操作レバーを操作して方向切替弁51をB方向に移動させて「ロ」位置に切換えると、油圧ポンプ52から吐出された作動油が油路61、63、65を介してシリンダ24のポートPBからシリンダ24内部に流入する。また、ロッド室の作動油はポートPAから油路64、62、66を介してタンク53に排出される。従って、ロッド26がシリンダ24から伸張する。この伸張方向への移動は、リフティングマグネット30を図1に図示された状態において反時計回り方向に傾動させる。
このようにして、リフティングマグネット30の傾動を調整することができる。
ここで、運転室12に備えられた荷重計測指令スイッチをONにすると、電磁弁54はC方向に移動して「イ」位置に切換わる。また、電磁弁55はD方向に移動して「ロ」位置に切換わる。すると、シリンダ24のポートPA、油路64、67、65、シリンダ24のポートPBが連通し、更に油路67はタンク53に連通する。この状態では、油路62は電磁弁54により、また油路63は電磁弁55によりブロックされている。シリンダ24は、方向切替弁51がどの位置であっても油圧ポンプ52から切り離されている。
このように、荷重計測指令スイッチをONにすることにより、シリンダ24はフリーの状態となる。図2に示すように、チルト用油圧シリンダ24がフリーの状態となると、リフティングマグネット30および被吸着体の自重でロッド26が伸張する。このため、チルト用油圧シリンダ24がフリーの状態なると、リフティングマグネット30および被吸着体15は、その自重により、両部材合計の幾何学的な重心位置がアーム25の先端に取り付けられた支軸ピン32のほぼ垂直下に位置するように傾動する。この状態では、チルト用油圧シリンダ24のロッド26は、このリフティングマグネット30の傾斜角度に対応する位置に移動する。このように、チルト用油圧シリンダ24がフリーの状態では、リフティングマグネット30は、その重心が支軸ピン32のほぼ垂直下に位置する。このため、後述する(式1)〜(式5)により被吸着体15の重量を正確に測定することができる。
上記において、作業姿勢によっては、アーム25に対するリフティングマグネット30の傾斜角度が小さくなり、チルト用油圧シリンダ24をフリーの状態にしてもリフティングマグネット30と被吸着体15の重心が支軸ピン32の垂直下に達しない状態が生じ得る。このような状態では、被吸着体15の重量を正確に測定することができない。そこで、本実施形態では、アーム25に対するリフティングマグネット30の傾斜角度を検出して上記のような状態になることを防止している。
図4は、アーム25に対するリフティングマグネット30の傾斜角度を検出する検出構造を示すアーム25の要部断面図であり、二点鎖線はチルト用油圧シリンダ24のロッド26をボトム側の終端位置まで縮退した状態を示し、点線はチルト用油圧シリンダ24のロッド26をロッド側の終端位置まで伸張した状態を示している。図4に図示されるように、一端がチルト用油圧シリンダ24のロッド26に連結されたリンク28の先端には、このリンク28に一体的に取り付けられリンク28の回動と共に回動する円弧状の角度検出板36が固定されている。そして、角度検出板36と対向して角度検出センサ(終端検出器)39がアーム25の側壁に取り付けられている。
上記の構造において、チルト用油圧シリンダ24がフリーの状態となると、リフティングマグネット30および被吸着体15の重心位置が自重により支軸ピン32の垂直下方向に移動する。リフティングマグネット30と被吸着体15は、揺動ピン33と共に支軸ピン32を中心に回動する。揺動ピン33が回動することにより、点線で図示されるように、リンク27を介してリンク28および角度検出板36が回動する。ここで、予め、角度検出板36の端部36aが角度検出センサ39により検出される位置をチルト用油圧シリンダ24のロッド26の終端部に対応させておくことにより、角度検出センサ39により、ロッド26がチルト用油圧シリンダ24の終端部に到達したことを検出することができる。
角度検出センサ39によりロッド26がチルト用油圧シリンダ24の終端部に達したことを検出した場合、図示しない表示器または報音器により警告を発する。
警告が発された場合は、運転室12内の操作者は、操作レバーを操作して、アーム25の傾斜角度を、警告が発されない小さい角度となるように変更する。つまり、チルト用油圧シリンダ24のロッド26がロッド側の終端位置に達していない状態にする。そして、この状態で被吸着体15の重量を測定する。
このように、本発明に係る作業機械の荷重測定装置によれば、被吸着体15が吸着されたリフティングマグネット30を傾動させた状態のチルト用油圧シリンダ24をフリーの状態にして、被吸着体の重量を測定する際、チルト用油圧シリンダ24のロッド26が終端位置に達したことを検出する終端検出器を設けたので、チルト用油圧シリンダ24のロッド26が終端位置に達した状態で被吸着体15の重量を測定するようなことはなく、常に、正確な測定を行うことができる。
次に、図5を参照して、チルト用油圧シリンダ24をフリーの状態として被吸着体15の重量を演算する方法について説明する。
図5は、図2に図示された作業機械1のフロント作業機の側面図を示す。
ブーム21は旋回体フレーム11に取り付けられた基軸ピン42に回動可能に軸支されている。ブームシリンダ22は旋回体フレーム11に取り付けられた基軸ピン43に回動可能に軸支されている。ブーム21の基軸ピン42には、ブーム角度検出センサ45が装着されている。ブームシリンダ22のロッド室およびボトム室の圧力をそれぞれ検出する圧力センサ46、47が装着されている。なお、圧力センサ46,47は説明の便宜上、ブームシリンダ22に装着したものとして説明している。また、ブーム21の他端部に設けられたアーム25を回動可能に軸支する軸ピン41にアーム角度検出センサ48が装着されている。
図5において、チルト用油圧シリンダ24は、図2に関して説明したフリーの状態であり、ブラケット31を含むリフティングマグネット30および被吸着体15の合計の重心位置が黒星83に示すように支軸ピン32の垂直下に位置している。
ブーム21とアームシリンダ23の合計の重量をWbとし、その幾何学的な重心が白星印81の位置であり、基軸ピン42から白星印81の位置までの長さがLwbであるとする。また、アーム25、チルト用油圧シリンダ24の合計の重量をWaとし、その幾何学的な重心が白星印82の位置であり、軸ピン48から白星印82の位置までの長さがLwaであるとする。
ブーム角度検出センサ45から得られるブーム21の傾斜角(水平に対して軸ピン48と基軸ピンの42を結ぶ直線がなす角度)をθbとするとアームシリンダ23を含むブーム21のモーメントMbは、(式1)で示される。
Mb=Wb*Lwbcosθb (式1)
アーム角度検出センサ48からは、基軸ピン42と軸ピン41を結ぶ直線と軸ピン41と支軸ピン32を結ぶ直線とのなす角度θAが出力される。そこで、水平に対するアーム25の傾斜角(水平に対して軸ピン41と支軸ピン32を結ぶ直線がなす角度)をθaとすると、チルト用油圧シリンダ24を含むアーム25のモーメントMaは(式2)で示される。
Ma=Wa*(Lwacosθa+Lbcosθb) (式2)
上記(式2)において、Lbはブーム21の長さ(基軸ピン42と軸ピン41間の長さ)、θa=θA―θbである。
ブラケット31を含むリフティングマグネット30の重量をWmとし、被吸着体15の重量をWxとすると、リフティングマグネット30の重量Wmおよび被吸着体15の重量Wxによる合計モーメントMwは(式3)で示される。
Mw=(Wm+Wx)*(Lbcosθb+Lacosθa) (式3)
但し、上記において、Laはアーム25の長さ(軸ピン41と支軸ピン32間の長さ)である。
一方、ブームシリンダ22に作用する作用力Pは、圧力センサ47から得られる圧力pbottomと圧力センサ46から得られる圧力pupperの差にブームシリンダ22の受圧面積Aを乗じたものであるから、作用力Fの基軸42の周りのモーメントMpは(式4)で示される。
Mp=P*Lp=A*(pbottom―pupper)*Lp (式4)
上記において、Lpは、作用力Pの作用位置と基軸42間の距離である。Lpはブーム21の傾斜角度θbの関数となっている。
ここで、時計回り方向と反時計回り方向に作用するモーメントの釣り合いから、次の(式5)が成り立つ。
Mp=Mb+Ma+Mw (式5)
Mb、Maは(式1)、(式2)から求めることができ、(式5)からMwが算出される。したがって、(式3)に、既知のWm、Lb、LaおよびMwを代入すると、被吸着体15の重量Wxを求めることができる。
このようにして被吸着体15の重量をWxを演算により正確に求めることにより、被吸着体15を保持している状態における作業機械1の実転倒モーメントも正確に演算することができる。したがって、被吸着体15を吸着した状態でリフティングマグネット30を傾動させ、あるいはブーム21またはアーム25を拡げる作業を行う場合、モーメントリミッタによる警告を精度よく行うことができる。
すなわち、この作業機械1においては、モーメントリミッタに記憶されている定格荷重曲線で規定される転倒モーメントと、吸着した被吸着体15による実転倒モーメントを正確に比較することが可能となる。従来では、リフティングマグネット30が傾斜していることにより、被吸着体の重量の測定が正確でなかった。また、チルト用油圧シリンダ24をフリーにした場合でも、アームの角度によっては、リフティングマグネット30と被吸着体15の合計の重心位置が支軸ピン32の垂直下に来ない場合も起こり得た。このため、モーメントリミッタが作動する前に被吸着体を吸着した状態の実転倒モーメントが予め設定したモーメントリミッタの転倒モーメントをオーバしたり、あるいは実際には転倒モーメントに達していない場合でも警報システムが作動したりする恐れがあり、モーメントリミッタによる警報システムが十分に機能していなかった。これに対し、本発明では、被吸着体15の重量を正確に測定することが可能となり、これに伴い、被吸着体を吸着した状態の実転倒モーメントを正確に演算することができるので、リフティングマグネットを搭載した作業機械において、モーメントリミッタを装着した警報システムを機能させることが可能となる。
図6は、モーメントリミッタ98を備えた本発明の作業機械のブロック回路図である。
制御回路90には、ロッド室圧力センサ46、ボトム室圧力センサ47からブームシリンダ22内のロッド室圧力信号とボトム室圧力信号が入力される。また、ブーム傾斜角度センサ45、アーム角度センサ48からそれぞれのブーム角度信号とアーム角度信号が入力される。
モーメントリミッタ98には、予め、作業機械の定格荷重曲線が設定されている。定格荷重曲線は、通常、作業機械の能力の80〜90%程度に設定されている。上述した如く、チルト用油圧シリンダ24をフリーの状態にして被吸着体15の重量Wxが演算により求められると、被吸着体15がリフティングマグネット30に吸着した状態における実転倒モーメントが演算される。そして、モーメントリミッタ98に設定された定格荷重曲線で規定される転倒モーメントと比較される。そして、実転倒モーメントが転倒モーメントを超えている場合は、運転室12内に装備されたモニタ97または報音部96から警告をする。また、この状態から更にリフティングマグネット30を時計回り方向に傾動したり、ブームシリンダ22またはアームシリンダ24を駆動して作業機械の作業半径を拡大する作業を行い、実転倒モーメントが転倒モーメントを越える場合には、シリンダ駆動停止回路99を作動して、フロント作業機の作業半径の拡大動作を停止する。同時に、報音部96またはモニタ97に警告および対応する作業内容を表示する。
以上のように、この発明の作業機械の荷重測定装置は、被吸着体15を吸着した状態でチルト用油圧シリンダ24をフリーの状態にし、被吸着体15の重心がアーム25の先端側の支軸ピン32の垂直下に位置するようにしたので、被吸着体15の荷重を正確に測定することができる。この場合、被吸着体15の荷重の測定とリフティングマグネット30による被吸着体15の吸着作業とは、運転室12内において、荷重計測指令スイッチを操作するだけの簡単な操作で切り替えることが可能である。また、被吸着体15の荷重を正確に測定することができるので、被吸着体15を吸着した状態の実転倒モーメントの演算が正確となり、この結果、リフティングマグネット30を搭載した作業機械において、モーメントリミッタを装着した警報システムを機能させることが可能となり、作業の安全性および効率を向上することが可能となる。
なお、上記実施形態では、被吸着体15の荷重を、ブームシリンダ22に作用する圧力、ブーム21の回転角度、ブームシリンダ22の回転角度、アーム25の回転角度から演算により求める方法で説明した。
しかし、支軸ピン32内にピン型ロードセルを装着して被吸着体15の荷重を測定するようにしてもよい。この場合、従来では、ピン型ロードセルを装着し、被吸着体15をフリーにした状態で被吸着体15の荷重を測定してはいるが、アームの角度によってはチルト用油圧シリンダ24が終端位置に到達してしまい、正確な荷重測定ができなかった。これに対し、本発明では、チルト用シリンダ24が終端位置にない状態でチルト用油圧シリンダ24をフリーの状態にし、支軸ピン32内に装着したピン型ロードセルで被吸着体15の荷重を測定するので、正確に荷重を測定することができる。
また、上記実施形態では、角度検出センサ(終端検出器)39により、チルト用油圧シリンダ24のロッド26が終端位置に達したこと検出した場合、表示器または報音器で警告するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、被吸着体15の重量の測定値が表示されないようにしたり、被吸着体15の重量の測定方法のガイダンスを表示したりするようにしてもよい。
また、モーメントリミッタ98により実転倒モーメントが定格荷重曲線で規定する転倒モーメントを超えた場合、作業半径を拡大する動作を行っているアタッチメントの拡大動作を停止するとして説明したが、突如として停止すると操作に支障が生じることがある。この対応として、予め、警告前領域を設定しておき、作業半径を拡大する動作を行っているアタッチメントの拡大動作を低速にするようにしてもよい。本発明においては、モーメントリミッタによる作業機械の制限とは、作業半径を拡大する動作に対して何らかの制限を与えることを全て含むことを意味する。
上記実施形態では、アタッチメントとしてリフティングマグネットを用いた作業機械の場合で説明したが、リフティングマグネットの代わりにグラップル等の把持装置を用いてもよい。
その他、本発明の作業機械の荷重測定装置は発明の趣旨の範囲内において、種々、変形して構成することが可能であり、要は、作業機械に回動可能に取り付けられたブームと、ブームの先端に回動可能に取り付けられた少なくとも1つのアームと、アームの先端に回動可能に取り付けられ、スクラップを吸着または把持するアタッチメントと、アームに取り付けられアタッチメントを傾動するチルト用油圧シリンダと、チルト用油圧シリンダを駆動する圧油を吐出する油圧ポンプと、油圧ポンプと油圧シリンダ間の流路を切り離してチルト用油圧シリンダをフリーの状態にする制御手段と、チルト用油圧シリンダのロッドが終端位置に達したことを検出する終端位置検出器と、スクラップの荷重を測定する荷重測定手段と、を具備するものであればよい。
1 作業機械
11 旋回体フレーム
15 被吸着体(スクラップ)
21 ブーム
22 ブームシリンダ
23 アームシリンダ
24 チルト用油圧シリンダ
25 アーム
26 ロッド
30 リフティングマグネット(アタッチメント)
32 支軸ピン
39 角度検出センサ(終端位置検出器)
42、43 基軸
46、47 圧力センサ
54、55 電磁弁
90 制御回路(荷重測定手段)

Claims (5)

  1. 作業機械に回動可能に取り付けられたブームと、
    前記ブームの先端に回動可能に取り付けられた少なくとも1つのアームと、
    前記アームの先端に回動可能に取り付けられ、スクラップを吸着または把持するアタッチメントと、
    前記アームに取り付けられ前記アタッチメントを傾動するチルト用油圧シリンダと、
    前記チルト用油圧シリンダを駆動する圧油を吐出する油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプと前記油圧シリンダ間の流路を切り離して前記チルト用油圧シリンダをフリーの状態にする制御手段と、
    前記チルト用油圧シリンダのロッドが終端位置に達したことを検出する終端位置検出器と、
    前記スクラップの荷重を測定する荷重測定手段と、を具備することを特徴とする作業機械の荷重測定装置。
  2. 請求項1に記載の作業機械の荷重測定装置において、さらに、前記終端位置検出器から出力される前記チルト用油圧シリンダのロッドが終端位置に達したことを検出した検出信号に基づいて警告を行う警告手段を有することを特徴とする作業機械の荷重測定装置。
  3. 請求項2に記載の作業機械の荷重測定装置において、前記終端位置検出器は前記アームに設けられていることを特徴とする作業機械の荷重測定装置。
  4. 請求項1または2に記載の作業機械の荷重測定装置において、前記制御手段は、荷重計測を指示する操作スイッチと、前記操作スイッチのオン・オフに連動して、前記油圧ポンプと前記チルト用油圧シリンダ間の流路を接続する状態と、前記油圧ポンプと前記チルト用油圧シリンダ間の流路を切り離す共に前記油圧シリンダのロッド室とボトム室とをタンク接続する状態とに切り替える切替弁を含むことを特徴とする作業機械の荷重測定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の作業機械の荷重測定装置において、前記荷重測定手段で測定された前記スクラップの荷重に基づいて、前記スクラップを吸着または把持した状態における作業機械の実転倒モーメントを演算し、予め記憶された定格荷重曲線で規定される転倒モーメントより前記実転倒モーメントが大きいときは、作業機械の作業半径を拡大する動作を制限する制限手段をさらに備えることを特徴とする作業機械の荷重測定装置。



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