JP2011136797A - カウンタウエイトの懸垂装置および移動式クレーン - Google Patents

カウンタウエイトの懸垂装置および移動式クレーン Download PDF

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Abstract

【課題】作業効率を向上できるカウンタウエイトの懸垂装置および移動式クレーンを提供する。
【解決手段】懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分を左右で離間してそれぞれ支持するとともに、シリンダロッド113a,113bの先端部分同士を下部連結部材130によって連結するように構成した。そして、ボトム側油室111a,111b同士、およびロッド側油室112a,112b同士が連通するように油路を接続した。これにより、外部ウエイト17の重心位置が左右方向にずれていても、外部ウエイト17を吊り上げたときに、外部ウエイト17が左右方向に大きく傾くことがなくなる。したがって、外部ウエイト17の重心位置が左右方向にずれていてもウエイト部材17aを積み直す必要がないので、作業効率が向上する。
【選択図】図3

Description

本発明は、カウンタウエイトの懸垂装置およびカウンタウエイトの懸垂装置を備える移動式クレーンに関する。
上部旋回体の後端から所定の距離だけ離れた位置でカウンタウエイトを吊り下げることによって吊荷とのバランスをとるようにしたクレーンがある。このクレーンでは、複数のウエイトを搭載した搭載台が無負荷時には接地し、荷を吊ると複数のウエイトが搭載台ごと吊り上げられて、バランスをとるようにしている(特許文献1参照)。
特開2008−297112号公報
しかし、上述した特許文献に記載のクレーンでは、ウエイトを搭載台に載置する位置がずれているとカウンタウエイト全体としての重心の位置がずれてしまうため、荷を吊る際に搭載台が傾いてしまう恐れがある。そのため、重心位置が左右にずれていた場合には、重心位置を修正するために各ウエイトを積み直す作業が必要となるため、非効率であった。
(1) 請求項1の発明によるカウンタウエイトの懸垂装置は、リヤマストの先端で左右方向に離間して設けられた第1および第2の垂下点にそれぞれ垂下される、カウンタウエイトを懸垂する一対の懸垂シリンダと、一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端同士を連結する連結部材と、カウンタウエイトを吊り上げるための部材であって、当該部材をカウンタウエイトに接続するためにカウンタウエイト上で左右方向に離間して設けられたカウンタウエイトの第1および第2の連結点と、一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端のそれぞれとを連結する吊り上げ部材と、一対の懸垂シリンダのロッド室同士を連通する第1の連通回路と、一対の懸垂シリンダのボトム室同士を連通する第2の連通回路とを備えることを特徴とする。
(2) 請求項2の発明は、請求項1に記載のカウンタウエイトの懸垂装置において、連結部材の長さは、第1および第2の垂下点と、第1および第2の連結点とをそれぞれ結ぶ直線の外側に連結部材の両端が配設されるように定められていることを特徴とする。
(3) 請求項3の発明は、請求項2に記載のカウンタウエイトの懸垂装置において、一対の懸垂シリンダのボトム側の基端同士を連結する、連結部材よりも短い上部連結部材をさらに備えることを特徴とする。
(4) 請求項4の発明による移動式クレーンは、請求項1〜3のいずれか一項に記載のカウンタウエイトの懸垂装置と、下部走行体と、下部走行体上に旋回可能に設けられる上部旋回体と、上部旋回体に取り付けられるリヤマストと、カウンタウエイトの上下方向への移動を許容し、上部旋回体に対する左右方向への移動を規制する連結ビームとを備えることを特徴とする。
(5) 請求項5の発明は、請求項4に記載の移動式クレーンにおいて、上部旋回体に取り付けられるブームと、ブームの先端とリヤマストとを接続する支持ペンダントロープとをさらに備えることを特徴とする。
本発明によれば、作業効率を向上できる。
本発明によるカウンタウエイトの懸垂装置および移動式クレーンの一実施の形態である移動式クレーンの側面図である。 外部ウエイト17を示す図である。 リヤマスト15の上端近傍を後方から見た図である。 懸垂シリンダ110a,110bを駆動する油圧回路の概略を示す図である。 懸垂装置100の動作を説明する図である。 懸垂装置100の動作を説明する図である。
図1〜6を参照して、本発明によるカウンタウエイトの懸垂装置および移動式クレーンの一実施の形態を説明する。図1は、本実施の形態の移動式クレーンの側面図である。この移動式のクレーン1は、下部走行体(走行体)11と、走行体11上に旋回可能に搭載される上部旋回体(旋回体)13と、旋回体13の先端部に回動可能に軸支されたブーム14およびリヤマスト15と、旋回体13の後端部に取り付けられたカウンタウエイト16とを有する。また、クレーン1は、カウンタウエイト16とは別に、旋回体13の後端から所定の距離だけ離れた位置で、後方に傾斜したリヤマスト15の上端から吊られるカウンタウエイト(外部ウエイト)17を備えている。以下の説明では、説明の便宜上、旋回体13を後方から前方に向かって見たときの右側を「右側」とし、左側を「左側」として説明する。
図2(a)〜(c)は外部ウエイト17を示す図であり、図2(a)は上面図であり、図2(b)は背面図であり、図2(c)は右側側面図である。なお、図2(a),(b)では次に述べるウエイト部材17aを2点鎖線で記載し、図2(c)ではウエイト部材17aの記載を省略している。外部ウエイト17は、複数のウエイト部材17aと、このウエイト部材17aを積載(搭載)するための梯子形状の搭載台(トレー)17bとを有する。外部ウエイト17では、トレー17bに積載されるウエイト部材17aの個数を変更することで重量の調節が可能であり、クレーン1で吊り上げる荷の重量に応じた個数のウエイト部材17aがトレー17b上に積み上げられる。トレー17bには、後述する懸垂装置100で吊り上げるための右側連結点17cと左側連結点17dとが設けられている。
右側連結点17cおよび左側連結点17dは、トレー17bの上面で左右方向に離間して設けられている。右側連結点17cおよび左側連結点17dは、それぞれ前後方向に2箇所ずつ設けられている。2つの右側連結点17cには、それぞれ吊り上げ用のロッド17e,17fの一端(下端)が接続されている。吊り上げ用のロッド17e,17fの他端(上端)同士は連結されており、この他端は、後述するペンダントロープ25の下端に接続されている。左側連結点17dについても同様である。また、右側の吊り上げ用のロッド17e,17fの他端と、左側の吊り上げ用のロッド17e,17fの他端とは、ロッド17gによって離間距離が一定に保った状態で連結されている。なお、外部ウエイト17は、左右で対称となるように構成されている。
旋回体13には、連結ビーム18が取り付けられている(図1)。連結ビーム18は、外部ウエイト17が上下方向に移動することを許容するが、旋回体13に対する外部ウエイト17の左右方向への移動を禁止する。
ブーム14の先端にはフック21が吊り下げられ、フックロープが不図示のウインチユニットへ巻装されている。また、ブーム14の先端後部にはブームペンダントロープ22の一端が繋着されており、該ブームペンダントロープ22の他端がブーム起伏ロープ23に接続されている。ブーム起伏ロープ23はウインチユニットへ巻装されている。24は、リヤマスト15の支持ロープである。
リヤマスト15の上端近傍には、外部ウエイト17を懸垂するための懸垂装置100が取り付けられている。図3は、リヤマスト15の上端近傍を後方から見た図であり、次に述べる懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bが縮退した状態を示している。懸垂装置100は、懸垂シリンダ110a,110bと、上部連結部材120と、下部連結部材130と、吊り下げ部材140a,140bとを備えている。
懸垂シリンダ110a,110bは、カウンタウエイトを吊り上げるための部材である吊り上げ部材(ペンダントロープ)25を介して外部ウエイト17を吊り上げるための油圧シリンダであり、吊り下げ部材140a,140bを介してリヤマスト15の上端近傍からボトム側が上に、ロッド側が下になるように吊り下げられている。説明の便宜上、クレーン1の右側に設けられた懸垂シリンダに符号110aを付し、クレーン1の左側に設けられた懸垂シリンダに符号110bを付す。
吊り下げ部材140a,140bは、上述したように、懸垂シリンダ110a,110bをリヤマスト15の上端近傍から吊り下げるための部材であり、吊り下げ部材140aには懸垂シリンダ110aが、吊り下げ部材140bには懸垂シリンダ110bがそれぞれ取り付けられている。吊り下げ部材140a,140bの上部は、リヤマスト15の上端近傍で、前後方向に揺動可能に軸支されている。吊り下げ部材140a,140bの下部は、懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分を軸支して、懸垂シリンダ110a,110bを左右方向に揺動可能に支持している。
懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分同士は、上部連結部材120によって連結されている。懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分同士は、その離間距離が上部連結部材120によって規定される。懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bの先端部分同士は、下部連結部材130によって連結されている。懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bの先端部分同士は、その離間距離が下部連結部材130によって規定される。
上部連結部材120の長さは、リヤマスト15の左右方向の幅と同等とされている。下部連結部材130の長さは、外部ウエイト17の右側連結点17cと左側連結点17dとの離間距離と同等とされており、上部連結部材120の長さよりも長い。また、上部連結部材120、懸垂シリンダ110a,110bおよび下部連結部材130によって、4リンクのリンク機構が形成されている。このリンク機構は、クレーン1の後方から見たときに、上下左右方向に延在する平面内で移動可能となるように構成されている。なお、左右の懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bの伸長長さが略等しいときには、このリンク機構は、クレーン1の後方から見たときに台形形状を呈する。
懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bの先端部分には、それぞれペンダントロープ25の上端が接続されている。ペンダントロープ25の下端は、上述したように、吊り上げ用のロッド17e,17fの他端に接続されている。
図4は、懸垂装置100の一対の懸垂シリンダ110a,110bを駆動する油圧回路の概略を示す図である。油圧ポンプ201から供給される圧油は、切替弁202を介して、懸垂シリンダ110a,110bのボトム側油室111a,111bおよびロッド側油室112a,112bへそれぞれ供給される。懸垂シリンダ110a,110bは、ボトム側油室111a,111b同士が第1の連通回路203で、ロッド側油室112a,112b同士が第2の連通回路204で連通するようにそれぞれ接続されている。これにより、懸垂シリンダ110a,110bは、ボトム側油室111a,111b同士、およびロッド側油室112a,112b同士が同じ圧力になるように構成されている。このようにすることで、懸垂シリンダ110a,110b間で負荷のアンバランスが生じることを防止して、懸垂装置100やリヤマスト15に左右で不均一となるような力が掛かることを抑制している。
このように構成されるクレーン1では、荷を吊る前に、懸垂装置100の懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bを適宜伸長/縮退させる。このとき、クレーン1の吊荷がないときにはペンダントロープ25が弛緩して外部ウエイト17が接地するように、カウンタウエイト16だけではバランスをとりきれないほどの重量がある荷を吊ったときにはペンダントロープ25が緊張して外部ウエイト17を吊り上げるように、ペンダントロープ25の張り具合を調整する。このようにペンダントロープ25の張り具合を調整しておくことで、カウンタウエイト16だけではバランスをとりきれないほどの重量がある荷を吊ったときには、ブーム14およびリヤマスト15が撓んだり、クレーン1全体が前傾したりすることで外部ウエイト17が地上から浮き上がるが、このとき、外部ウエイト17によってクレーン1に後方へ回転するモーメントが与えられるので、クレーン1の前方への転倒が防止される。
また、旋回体13を旋回させる際には、外部ウエイト17を地上から浮かせる必要がある。そのため、外部ウエイト17が接地している場合には、懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bを縮退させて外部ウエイト17を吊り上げる必要がある。しかし、外部ウエイト17の重心が右側連結点17cと左側連結点17dとの中心から左右方向にずれていると、外部ウエイト17を吊り上げる際に、右側連結点17cおよび左側連結点17dに掛かる荷重が左右で異なり、外部ウエイト17を左右方向に傾かせることとなる。
たとえば、外部ウエイト17の重心が右側連結点17cと左側連結点17dとの中心から左側にずれていると、外部ウエイト17を吊り上げたときに、外部ウエイト17の左側が右側よりも下がるように力が作用する。逆に、外部ウエイト17の重心が右側連結点17cと左側連結点17dとの中心から右側にずれていると、外部ウエイト17を吊り上げたときに、外部ウエイト17の右側が左側よりも下がるように力が作用する。そのため、従来のクレーンでは、外部ウエイト17の重心位置が左右方向にずれている場合、重心位置が左右方向の中心にくるようにウエイト部材17aを積み直す必要があった。このようなウエイト部材17aの積み直し作業は、クレーン作業を中断して行うため、作業効率を低下させてしまうこととなる。
これに対して、本実施の形態の懸垂装置100では、外部ウエイト17の重心が右側連結点17cと左側連結点17dとの中心から左右にずれていても、外部ウエイト17を吊り上げたときに、外部ウエイト17が左右方向に大きく傾くことがない。以下、詳述する。
たとえば、図5に示すように、外部ウエイト17の重心が右側連結点17cと左側連結点17dとの中心から左側に△xだけずれているときに、懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bを縮退させて、接地している外部ウエイト17を吊り上げる場合について説明する。不図示の操作スイッチの操作によって、切替弁202が切り換えられて、ロッド側油室112a,112bへ圧油が供給されると、シリンダロッド113a,113bが縮退する。シリンダロッド113a,113bの縮退が進行してペンダントロープ25が緊張すると、ペンダントロープ25からの反力によってロッド側油室112a,112bの圧力が上昇する。
さらに圧油が供給されると、上述したようにロッド側油室112a,112b同士が第2の連通回路204で連通するように接続されているので、懸垂シリンダ110a,110bのうち、負荷が小さい方の懸垂シリンダ、すなわち、重心がずれた方とは反対側の右側の懸垂シリンダ110aのシリンダロッド113aが優先的に縮退する。このとき、ペンダントロープ25によって下方に引かれているため、シリンダロッド113a,113bの先端の高さ位置に差が出にくく、下部連結部材130が左側に移動することによって、左右のシリンダロッド113a,113bの長さの差を吸収する。
上述したように、連結ビーム18によって外部ウエイト17の左右方向への移動が規制されているため、下部連結部材130が左側に移動して、外部ウエイト17を僅かに左斜め上から引き上げようとしても、外部ウエイト17は左側へは移動しない。そのため、下部連結部材130が左側にある程度移動すると、下部連結部材130には、ペンダントロープ25からの反力によって右側へ戻そうとする力が働く。これにより下部連結部材130の左側への移動が停止する。
また、下部連結部材130を右側に戻そうとする力は、負荷が小さい方の懸垂シリンダ110aに対してはシリンダロッド113aを伸長させようとする力として働き、負荷が大きい方の懸垂シリンダ110bに対してはシリンダロッド113bを縮退させようとする力として働く。そのため、懸垂シリンダ110a,110bの負荷が略等しくなり、ロッド側油室112a,112bが略等しくなるので、左右のシリンダロッド113a,113bが略同様に縮退するようになる。これにより、図6に示すように、外部ウエイト17は、左側が下がるような傾きが進行することなく、上昇することとなる。
なお、懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bを縮退させず、カウンタウエイト16だけではバランスをとりきれないほどの重量がある荷を吊って、外部ウエイト17が地上から浮き上がる場合も同様である。
本実施の形態のクレーン1では、次の作用効果を奏する。
(1) 懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分を左右で離間してそれぞれ支持するとともに、シリンダロッド113a,113bの先端部分同士を下部連結部材130によって連結するように構成した。そして、ボトム側油室111a,111b同士が第1の連通回路203で、ロッド側油室112a,112b同士が第2の連通回路204で連通するようにそれぞれ接続した。これにより、外部ウエイト17の重心位置が左右方向にずれていても、外部ウエイト17を吊り上げたときに、外部ウエイト17が左右方向に大きく傾くことがなくなる。したがって、外部ウエイト17の重心位置が左右方向にずれていてもウエイト部材17aを積み直す必要がないので、クレーン作業の作業効率が向上する。
(2) 下部連結部材130の長さを、上部連結部材120の長さよりも長くなるように構成した。これにより、外部ウエイト17の重心位置のずれに起因して、左右の懸垂シリンダ110a,110bのシリンダロッド113a,113bの長さがある程度不均一となっても、それ以上、シリンダロッド113a,113bの長さが不均一となることを防止するので、外部ウエイト17の傾きを抑制できる。
(3) 懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分同士を上部連結部材120によって連結し、シリンダロッド113a,113bの先端部分同士を下部連結部材130によって連結してリンク機構を構成した。これにより、懸垂シリンダ110a,110bの上下で、左右方向の離間距離を規定できるとともに、懸垂シリンダ110a,110bにはラジアル方向の力が掛からないので、懸垂シリンダ110a,110bの寿命を短くすることがない。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、上部連結部材120の長さがリヤマスト15の左右方向の幅と同等とされ、下部連結部材130の長さが外部ウエイト17の右側連結点17cと左側連結点17dとの離間距離と同等とされているが、本発明はこれに限定されない。外部ウエイト17の吊り上げに際して下部連結部材130が左右方向に移動したとしても、少なくとも、次に述べる第1直線および第2直線で挟まれる空間よりも外側にシリンダロッド113a,113bの先端部分が位置するように下部連結部材130の長さが規定されていればよい。ここで、第1直線とは、懸垂シリンダ110aのボトム側の基端部分と右側連結点17cに接続されている吊り上げ用のロッド17e,17fの他端同士を連結している部分とを結ぶ直線を指す。また、第2直線は、懸垂シリンダ110bのボトム側の基端部分と左側連結点17dに接続されている吊り上げ用のロッド17e,17fの他端同士を連結している部分とを結ぶ直線を指す。
(2) 上述の説明では、懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分が上方に、シリンダロッド113a,113bの先端部分が下方に位置するように構成しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、懸垂シリンダ110a,110bのボトム側の基端部分が下方に、シリンダロッド113a,113bの先端部分が上方に位置するように構成してもよい。
(3) 上述の説明では、移動式のクレーン1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、移動式ではないクレーンにも適用できる。
(4) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
なお、本発明は、上述した実施の形態のものに何ら限定されず、リヤマストの先端で左右方向に離間して設けられた第1および第2の垂下点にそれぞれ垂下される、カウンタウエイトを懸垂する一対の懸垂シリンダと、一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端同士を連結する連結部材と、カウンタウエイトを吊り上げるための部材であって、当該部材をカウンタウエイトに接続するためにカウンタウエイト上で左右方向に離間して設けられたカウンタウエイトの第1および第2の連結点と、一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端のそれぞれとを連結する吊り上げ部材と、一対の懸垂シリンダのロッド室同士を連通する第1の連通回路と、一対の懸垂シリンダのボトム室同士を連通する第2の連通回路とを備えることを特徴とする各種構造のカウンタウエイトの懸垂装置、および、この懸垂装置を備える各種構造の移動式クレーンを含むものである。
1 クレーン 13 上部旋回体(旋回体)
14 ブーム 15 リヤマスト
17 カウンタウエイト(外部ウエイト) 18 連結ビーム
25 吊り上げ部材(ペンダントロープ) 100 懸垂装置
110a,110b 懸垂シリンダ 120 上部連結部材
130 下部連結部材

Claims (5)

  1. リヤマストの先端で左右方向に離間して設けられた第1および第2の垂下点にそれぞれ垂下される、カウンタウエイトを懸垂する一対の懸垂シリンダと、
    前記一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端同士を連結する連結部材と、
    カウンタウエイトを吊り上げるための部材であって、当該部材をカウンタウエイトに接続するためにカウンタウエイト上で左右方向に離間して設けられたカウンタウエイトの第1および第2の連結点と、前記一対の懸垂シリンダのシリンダロッド先端のそれぞれとを連結する吊り上げ部材と、
    前記一対の懸垂シリンダのロッド室同士を連通する第1の連通回路と、
    前記一対の懸垂シリンダのボトム室同士を連通する第2の連通回路とを備えることを特徴とするカウンタウエイトの懸垂装置。
  2. 請求項1に記載のカウンタウエイトの懸垂装置において、
    前記連結部材の長さは、前記第1および第2の垂下点と、前記第1および第2の連結点とをそれぞれ結ぶ直線の外側に前記連結部材の両端が配設されるように定められていることを特徴とするカウンタウエイトの懸垂装置。
  3. 請求項2に記載のカウンタウエイトの懸垂装置において、
    前記一対の懸垂シリンダのボトム側の基端同士を連結する、前記連結部材よりも短い上部連結部材をさらに備えることを特徴とするカウンタウエイトの懸垂装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のカウンタウエイトの懸垂装置と、
    下部走行体と、
    前記下部走行体上に旋回可能に設けられる上部旋回体と、
    前記上部旋回体に取り付けられるリヤマストと、
    前記カウンタウエイトの上下方向への移動を許容し、前記上部旋回体に対する左右方向への移動を規制する連結ビームとを備えることを特徴とする移動式クレーン。
  5. 請求項4に記載の移動式クレーンにおいて、
    前記上部旋回体に取り付けられるブームと、
    前記ブームの先端と前記リヤマストとを接続する支持ペンダントロープとをさらに備えることを特徴とする移動式クレーン。
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