JP3746467B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は温水で人体を洗浄する人体局部洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の人体局部洗浄装置には図5に示すようなものがある(例えば、特開平5−33377号公報)。
【0003】
図5は洗浄水の供給系を示しており、ポンプ1の上流側には給水配管2が接続され、下流側には空気混入部3が接続されている。空気混入部3にはコンプレッサ5が接続されており、内部にセラミックを素材とした円筒状の吸引ヘッド4が設けてある。
【0004】
この構成により、給水配管2から供給された洗浄水はポンプ1によって加圧され空気混入部3へと至る。空気混入部3ではコンプレッサ5から供給された空気が、吸引ヘッド4により微細化されて洗浄水中に流入する。さらに空気混入部3を経た洗浄水は熱交換器6へと至り、この熱交換器6で適温になるまで加熱された温水が、ノズル装置7に供給され人体局部に向けて噴出される。
【0005】
このことにより、ノズル装置7から噴出される洗浄水は気泡を含み、柔らかな体感が得られるものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の人体局部洗浄装置では、熱交換器6の内部の局部沸騰や異常加熱を引き起こしていた。
【0007】
また、水中で気泡が一体となって大口径化し、ノズル装置7から噴出される際に洗浄温水が断続的に噴射され、使用時の不快感や洗浄水の飛び散りの原因となっていた。
【0008】
さらに、熱交換器6の放熱を低減して加熱量の低減を図ることができないなどの課題を有していた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するものであり、給水管と温水管が接続された瞬間型の加熱手段と、前記加熱手段近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段への給水を制御する給水制御手段と、前記温水管に接続された洗浄ノズルと、前記加熱手段を経た温水の温度を設定する温度設定器と、水あるいは温水の流動検出手段と、使用者の便座への着座を検出する着座検出手段と、前記流動検出器で水あるいは温水の流動を検出していない時に前記着座検出手段により使用者の着座を検出すると、前記温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合、加熱手段で所定時間の予熱を行う制御器を備えたものである。そして、加熱手段を瞬間式とすることにより放熱損失の低減を図り、使用電力量の低減を図っているものであって、着座を検出してから洗浄までの間で、温水洗浄使用時の予熱が可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の発明における人体局部洗浄装置は、給水管と温水管が接続された瞬間型の加熱手段と、前記加熱手段近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段への給水を制御する給水制御手段と、前記温水管に接続された洗浄ノズルと、前記加熱手段を経た温水の温度を設定する温度設定器と、水あるいは温水の流動検出手段と、使用者の便座への着座を検出する着座検出手段と、前記流動検出器で水あるいは温水の流動を検出していない時に前記着座検出手段により使用者の着座を検出すると、前記温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合、加熱手段で所定時間の予熱を行う制御器を備えたものである。
【0011】
そして、瞬間式の加熱手段で放熱損失の低減を図り、使用電力量の低減を図っているものにおいて、上記構成により、着座が検知されてから、予熱を行うことで、温水洗浄使用時の快適な使用が可能となる。
【0012】
また、本発明の第2の発明における人体局部洗浄装置は、第1の発明の構成に加え、温度検出手段は、加熱手段の熱容量によって生じる温度変化に応じて温度を検出するものであり、伝熱おくれや温度むらによる温度変化の遅れに対応できる。
【0013】
また、本発明の第3の発明における人体局部洗浄装置は、第1または2の発明の構成に加え、加熱手段は、間欠的に駆動するものであり、より熱の使用量を低減したものである。
【0014】
また、本発明の第4の発明における人体局部洗浄装置は、加熱手段内の空気の介在を検出する空気検出手段を備え、制御器は前記空気検出手段で空気の介在を検出すると前記加熱手段による加熱を停止するものである。
【0015】
この構成により、加熱手段に空気を噛んでいる時は、加熱手段への加熱を行わないことにより、加熱手段のから焚きの防止を図り、水あるいは温水の流動を検出していない時の装置の安全性を確保しているものである。
【0016】
また、本発明の第5の発明における人体局部洗浄装置は、水あるいは温水が流動していない時に予熱を行うことを選択する選択手段を設けたものである。
【0017】
また、本発明の第6の発明における人体局部洗浄装置は、選択手段は着座検出手段をもって構成したものである。
【0018】
以下、本発明の各実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0019】
図1は本発明の人体局部洗浄装置を示す。
【0020】
洗浄液体としての水は、給水管8から供給されて給水制御手段である元電磁弁9と水の流量を調節する流量調節弁10、水の流量を検出する流動検出手段である流量センサ11を経て、瞬間型の加熱手段である熱交換器12に至る。
【0021】
熱交換器12には、熱交換器温度の異常上昇を検出し熱交換器12への通電を絶つハイリミットスイッチ13、熱交換器12内の水の有無を検出する空気検出手段である空気検出サーミスタ14を備えている。熱交換器12の出口近傍の温水管15には、温水温度を検出する温度検出手段である温水サーミスタ16が設けられている。
【0022】
温水管15の端末には、先端に洗浄ノズル17を有した洗浄ノズルユニット18が接続されている。洗浄ノズル17と熱交換器12の間で、内部空気管19と外部空気管20を介して、外部に設けた空気混入手段であるモータ駆動の空気ポンプ21から温水に空気が混入される。
【0023】
洗浄ノズル17から供給された温水は、便座22に着座した使用者の局部を洗浄するために利用される。便座22には、接近検出手段として使用者の便座22への着座を検出する着座スイッチ23が設けられている。
【0024】
洗浄ノズル17からの温水の供給の指示はリモコン24からなされる。リモコン24には、肛門洗浄スイッチ25、女性局部洗浄用のビデスイッチ26、流動停止を間接的に検出する流動検出手段でもある洗浄の停止スイッチ27、流量と温度の調節部28、この調節部28による流量あるいは温度の調節を選択する選択スイッチ29、気泡混入を停止して洗浄を行う肛門直噴洗浄スイッチ30、ビデ直噴洗浄スイッチが設けられている。なお、図1においては、洗浄ノズルユニット18は肛門用のみを示しているが、ビデ用の洗浄ノズルユニットは、類似構成で別に設けてあり、図の上での表現は割愛している。
【0025】
また、リモコン24からの無線の信号の受信や、図1で点線で連絡を表現された構成要素との制御を行う制御器32が設けられており、この制御器32には、水あるいは温水が流動していない時に熱交換器12で加熱を行うことを選択する選択手段としての予熱スイッチ33が設けられている。
【0026】
図2は熱交換器12の詳細を示す。
【0027】
電気的に加熱を行うセラミックヒータ34は両側に設けた銅板35,36で挟持され、その外側に内部には流路を有した樹脂製のケース38,39が設けられ、これらのケース38,39はシール材40等を介して銅板35,36に押圧されている。
【0028】
銅板35の表面にはハイリミットスイッチ13が取り付けられ、ケース38の上部には空気検出サーミスタ14が取り付けられている。
【0029】
図3は洗浄ノズル17の詳細を示す。
【0030】
図3の(a)は洗浄ノズル17を上部から見た上面図であり、図3の(b)は側面から見た切り欠き断面図である。
【0031】
洗浄ノズル17内の流路は、洗浄ノズルユニット18に形成された流路41から、洗浄ノズル17内の流路42,43に至るに従って流路断面積は次第に減り、ノズル口44の近傍で並行部45を経て拡大部46でややラッパ状に拡大している。
【0032】
このように構成したため、気泡を混入した温水が供給された時は、気泡混入による作用と拡大部46の作用により、温水が比較的広い範囲に揺動された状態で供給される。
【0033】
温水が並行部45から拡大部46にさしかかった時に発生する左あるいは右の壁に付着するコアンダ現象が、ランダムに混入した気泡により乱され左右に噴流は揺動して供給される。
【0034】
気泡の混入を止めると、並行部45の作用により温水は直噴状態で比較的狭い範囲に吐出される。この現象を利用して、温水中に気泡を混入させる、させないの選択を行うことにより、洗浄噴流を揺動と直噴に切り替えて供給することができる。
【0035】
図4は空気検出サーミスタ14の詳細を示す。
【0036】
サーミスタのビード47の周囲は保護管48で保護されており、両者の間に充填剤49を充填して固めている。保護管48は固定金具50で熱交換機12に固定され、温水管15の流路37に臨んでいる。
【0037】
この空気検出サーミスタ14を使用して、その周囲が空気であるか、水であるかを検出する方法は次の方法で行われる。
【0038】
まず、周囲の温度が何度であるか空気検出サーミスタ14自身の電気抵抗を測定し温度を検出する。温度検出した後に所定時間、空気検出サーミスタ14自身に通電を行い自己加熱する。
【0039】
次に、所定時間経過後に空気検出サーミスタ14自身の温度を測定し、加熱前の温度と比較する。周囲が水(温水)の場合は、加熱後の放熱が比較的大きいため、加熱前後の温度差は小さい。周囲が空気の場合は、加熱後の放熱が比較的小さいため加熱前後の温度差は大きい。
【0040】
この温度差の大小に基づいて、周囲が水(温水)か空気であるかを判別している。この一連の制御に当たっては判別を正確にするため、加熱時間を加熱前の温度に基づき、温度が高い時は加熱時間を長く、低い時は加熱時間を短く設定している。また、加熱後の温度と加熱前の温度の温度差に基づいて水か空気かを判別し、周囲温度による影響を少なくしている。
【0041】
次に、制御器32の構成を動作に基づいて説明する。
【0042】
制御器32はマイクロコンピュータで構成されている。動作の説明では、人体局部洗浄装置の電源が投入されており、制御器32に設けた予熱スイッチ33が投入されているものとする。
【0043】
使用者が便座22に着座すると、温水サーミスタ16で検出される温度が所定値(30℃)以下で、空気検出サーミスタ14が空気の介在を検出していない時は、制御器32の指示で所定時間(7秒間)熱交換器12に通電が行われる。
【0044】
この通電により温度が30℃を越えた場合は、再び温度が30℃を下回るまで加熱は待機し、下回った場合再び加熱を行い、常に熱交換器12の温度を30℃前後に保つ。
【0045】
電源投入時などで熱交換器12の温度が非常に低い場合は、一回の加熱で30℃を越えないため、所定時間(7秒間)加熱後、所定間隔(10秒間)待機し再び所定時間(7秒間)の加熱を30℃を越えるまでくり返す。
【0046】
いずれの場合においても、所定時間(7秒間)の加熱を行って温水サーミスタ16で検出される温度をチェックするのは、温水サーミスタ16で検出される温度変化が、熱交換器12の熱容量による加熱時の伝熱遅れや温度むらにより、遅れるための措置である。
【0047】
空気検出サーミスタ14で空気の介在を検出した場合は、熱交換器12による加熱を行わないか、加熱中は直ちに熱交換器12の加熱を停止する。
【0048】
熱交換器12が予熱された状態でリモコン24の肛門洗浄スイッチ25が押されると、まず、元電磁弁9に比べて若干早めに空気ポンプ21が起動し、続いて元電磁弁9が開成され通水が開始される。
【0049】
空気ポンプ21を先に起動するのは、空気ポンプ21自身あるいは外部空気管20に設けた逆止弁(図示せず)が故障しても水が逆流しないための措置である。流量センサ11で検出される流量が所定値(200cc/分) 以上流れると、制御器32の判断で熱交換器12に通電が開始される。セラミックヒータ34への通電はリモコン24で設定した設定温度と温水サーミスタ16で検出される温度が制御器32で比較され、温度偏差がなくなるように通電が制御される。
【0050】
設定温度を変更したい場合は、リモコン24の流量と温度の調節を選択する選択スイッチ29を温度側に切り替え、調節部28で温度の調節をする。
【0051】
また、流量設定を変更したい場合は、選択スイッチ29を流量側に切り替え、調節部28で流量設定の調節を行う。流量の制御は、制御器31により流量センサ11で検出される流量と設定流量値が比較され、流量偏差をなくすように流量制御弁10の開度が調節されて行われる。
【0052】
流量制御弁11で設定された流量に調節され、熱交換器12で設定温度となった温水は洗浄ノズルユニット18に至るが、ここで空気ポンプ21から送られ外部空気管20と内部空気管19を経て供給される空気と混入され、洗浄ノズル17から人体局部に供給される。
【0053】
この空気ポンプ21により空気が混入された洗浄の場合、洗浄ノズル17の作用で洗浄温水は人体局部の比較的広い範囲を揺動して洗浄する。この気泡が混入された洗浄の場合、気泡の混入による洗浄ノズル17の噴出流速の向上と気泡のはじける作用により、従来の温水だけで洗浄する場合と比較して洗浄効果や使用者の体感を損なうことなく、流量が半分以下で済むことが実験的にも確認されている。
【0054】
また、瞬間型の熱交換器12を用いることにより、従来の温水を貯えて使用時に備えていた貯湯式の加熱手段と比較して、貯湯時の放熱損失が低減できるため、これも約半分の電力使用量で済むことになり、洗浄温水の流量が半分で済むことと相俟って、大幅な電力使用量の節約が実現できる。
【0055】
また、熱交換器12と洗浄ノズル17ので温水に気泡を混入する空気ポンプ21を設けているため、気泡が熱交換器12に溜まることが防止でき、気泡が熱交換器12に停滞し、熱交換器12の内部の局部沸騰や異常加熱を引き起こすことを防いでいる。また、洗浄ノズル17と空気の混入部が接近しているため、水中で気泡が一体となり大口径化し、洗浄ノズル17から噴出される際に断続感が生じたり、使用時の不快感や洗浄水の飛び散りを防止できるものとなっている。
【0056】
さらに、温水中に気泡を混入し洗浄効果を落とすことなく、温水流量を減らしているため、熱交換器12の電力の定格値を半分にできる。この効果により、瞬間型の熱交換器は冬場の入水温度が低いときを考慮すると2.5KW(25A)程度の定格が必要であり、家庭用の一般コンセントでは15Aまでという制約があって利用が困難であったものが利用可能となる。
【0057】
停止スイッチ27を押すと、まずセラミックヒータ34への通電が絶たれ、次いで元電磁弁9が閉成される。この停止動作の場合、流量センサ11が停止側の所定値(180cc/分)以下なる以前に、停止スイッチ27の停止指示に従ってセラミックヒータ34への通電を停止し、安全を確保している。この場合、停止スイッチ27は、間接的な流動検出手段として機能している。
【0058】
使用中に、給水管8から大量の空気が混入した水が送られて来たり、断水が起こった場合など水の流動が停止した場合は、所定値(180cc/分)以下となったことを流量センサ11が検出してセラミックヒータ34への通電を絶ち、空焚きや異常温度上昇を防止している。
【0059】
流動開始時は流量センサ11が所定値を越えたことを検出し、また流動停止時は停止スイッチ27が押されたことを検出し、セラミックヒータ34へ確実に水が流動を開始した後に、また水の流動が停止する前に通電を入り切りし安全を確保している。
【0060】
熱交換器12の後沸きや熱交換器の温度制御系の故障により温水温度が所定値(50℃)を越えた場合は、温水サーミスタ16がこれを検出し、ただちに元電磁弁9で温水の供給を停止する。この制御により、人体局部に洗浄ノズル17から高温の温水が供給されることが防止され、万が一の場合の安全策となっている。
【0061】
また、制御器32が故障し温水温度が上昇する場合は、ハイリミットスイッチ13(60℃設定)が機能し、元電磁弁9の電源を元から直接に切り、元電磁弁9を閉じて温水の供給を停止する。
【0062】
温水の供給が行われていない時に、熱交換器12を予熱する運転は、最初に空気検出サーミスタ14で熱交換器12中の空気の有無が検出される。この空気の検出は、まず、周囲の温度が何度であるか空気検出サーミスタ14を用いて測定する。測定した後に所定時間(3秒間)、空気検出サーミスタ14自身に通電を行い自己加熱する。
【0063】
次に所定時間(1秒間)経過後に空気検出サーミスタ14自身の温度を測定し、加熱前の温度と比較する。周囲が水(温水)の場合は、加熱後の放熱が比較的大きいため、前後の温度差は小さい。周囲が空気の場合は、加熱後の放熱が比較的小さいため前後の温度差は大きい。この温度差に基づいて、周囲が水(温水)か空気であるかを判別している。
【0064】
周囲が空気の場合は、熱交換器12に通水が行われていない時の、セラミックヒータ34による熱交換器12の加熱を行わない。また、予熱スイッチ33が投入されていない時も、熱交換器12に通水が行われていない時の、セラミックヒータ34による熱交換器12の加熱を行わない。
【0065】
空気検出サーミスタ14だけで、温水の供給停止指示時の熱交換器12の予熱運転と、温水の供給指示時の水の流動検出手段を兼ねることも可能である。使用者が便座22から起立すると、予熱スイッチ33が投入されていても、熱交換器12を予熱する動作を停止する。水が流動していない時に熱交換器12を予熱する選択手段として、着座スイッチ23や予熱スイッチ33やを設けることにより、必要である場合、無い場合の選択が使用者自身や自動的にでき、必要以上に長時間に亘り予熱運転をするような無駄が防止できる。
【0066】
特に、着座スイッチ23を予熱選択手段として利用することにより、着座スイッチ23が着座していない状態で、肛門洗浄スイッチ25が押された場合の水の噴出防止と、予熱選択手段としての二つの機能が果たせ、かつ使用者が用を足す間に熱交換器12を予熱しておくことができる。
【0067】
リモコン24の肛門直噴洗浄スイッチ30が押された場合は、上記した動作の中で空気ポンプ21を駆動した空気混入運転を行わない。この場合、洗浄ノズル17の特性上、温水は揺動せず直噴状態で供給される。
【0068】
ビデスイッチ26が押された場合の温水供給、停止動作も上記した肛門洗浄時の動作と同様であるので、詳しい説明は割愛する。
【0069】
この実施の形態では、瞬間型の加熱手段として、セラミックヒータ34を有した熱交換器12を例に挙げて説明したが、ヒータはシーズヒータやリボンヒータをマイカで絶縁したヒータ等電気的に加熱を行う他の加熱手段も有り得る。また、電気的な加熱でなく燃焼熱を利用する方法も有り得る。
【0070】
また、加熱手段近傍の温度検出手段として熱交換器12の出口近傍に設けた温水サーミスタ16を例に挙げて説明したが、熱交換器12の内部の流路に設けたり、銅板35,36に取り付けることによっても実施できる。また、サーミスタ以外にも熱電対や金属抵抗体など温度検出が可能な他の手段であってもよい。
【0071】
また、給水制御手段として元電磁弁9と流量調節弁10を例に挙げて説明したが、元電磁弁9の単独や、止水機能を有した流量調節弁10や、ポンプであってもよい。
【0072】
また、気泡混入手段として空気ポンプ21を例に挙げて説明したが、コンプレッサやブロワー、また遠隔部に集中して設けた圧縮空気供給機であってもよい。
【0073】
また、洗浄設定手段としてリモコンに設けた肛門洗浄スイッチ25、ビデ洗浄スイッチ26を例にとったが、直接に給水管8、温水管15の流路を開閉する開閉バルブであってもよい。
【0074】
また、水あるいは温水の流動検出手段として、直接給水の流動を検出する流量センサ11と間接的に検出する肛門洗浄スイッチ25を例に挙げて説明したが、流量スイッチであったり、圧力など他の間接的な流動検出手段であってもよい。
【0075】
また、空気検出手段として空気検出サーミスタ13を例に挙げて説明したが、電極やフロートにより水位を検出する方法や、空気の組成を検出したり、光学的に空気の介在を検出する方法であってもよい。
【0076】
また、水あるいは温水が流動していない時に加熱手段で加熱を行うことを選択する選択手段として、制御器32に予熱スイッチ33と着座スイッチ23を設けたが、どちらか一方だけでもよく、また予熱スイッチ33はリモコン24に設けてもよい。またタイマーと連動したものや、遠隔場所から無線で投入するものなどであってもよい。
【0077】
接近検出手段として、便座22への使用者の着座を検出する着座スイッチ23を例に挙げて説明したが、トイレや便座に使用者が接近したことを赤外線や超音波、また機構的に検出するあらゆる検出手段が考えられる。
【0078】
【発明の効果】
以上のように本発明の人体局部洗浄装置によれば、加熱手段を瞬間型で構成しているので、洗浄が必要な時のみ水を加熱し放熱損失の低減と、これに伴う電力消費量の低減が図れる。着座を検出してから洗浄までの間で、予熱が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における人体局部洗浄装置の系統図
【図2】 同装置に用いた熱交換器要部の構成説明図
【図3】 同装置に用いた洗浄ノズル部の上面図と一部きり欠き断面図
【図4】 同装置に用いた空気検出サーミスタの要部断面図
【図5】 従来の人体局部洗浄装置の系統図
【符号の説明】
8 給水管
9 元電磁弁(給水制御手段)
10 流量制御弁(給水制御手段)
11 流量センサ(流動検出手段)
12 熱交換器
14 空気検出サーミスタ(空気検出手段)
15 温水管
16 温水サーミスタ(温度検出手段)
17 洗浄ノズル
21 空気ポンプ(気泡混入手段)
22 便座
23 着座スイッチ(接近検出手段)
25 肛門洗浄スイッチ(洗浄設定手段)
27 停止スイッチ(流動検出手段)
32 制御器
33 予熱スイッチ(選択手段)
Claims (6)
- 給水管と温水管が接続された瞬間型の加熱手段と、前記加熱手段近傍の温度を検出する温度検出手段と、前記加熱手段への給水を制御する給水制御手段と、前記温水管に接続された洗浄ノズルと、前記加熱手段を経た温水の温度を設定する温度設定器と、水あるいは温水の流動検出手段と、使用者の便座への着座を検出する着座検出手段と、前記流動検出器で水あるいは温水の流動を検出していない時に前記着座検出手段により使用者の着座を検出すると、前記温度検出手段で検出される温度が所定温度以下の場合、加熱手段で所定時間の予熱を行う制御器を備えた人体局部洗浄装置。
- 温度検出手段は、加熱手段の熱容量によって生じる温度変化に応じて温度を検出する請求項1記載の人体局部洗浄装置。
- 加熱手段は、間欠的に駆動する請求項1または2記載の人体局部洗浄装置。
- 加熱手段内の空気の介在を検出する空気検出手段を備え、制御器は前記空気検出手段で空気の介在を検出すると前記加熱手段による加熱を停止する請求項1〜3のいずれか1項記載の人体局部洗浄装置。
- 水あるいは温水が流動していない時に予熱を行うことを選択する選択手段を設けた請求項1〜4のいずれか1項記載の人体局部洗浄装置。
- 選択手段は着座検出手段をもって構成した請求項5記載の人体局部洗浄装置。
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