JP3672412B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は温水で人体を洗浄する人体局部洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の人体局部洗浄装置には図5に示すようなものがある(例えば、特開平5−33377号公報)。
【0003】
図5は洗浄水の供給系を示しており、ポンプ1の上流側には給水配管2が接続され、下流側には空気混入部3が接続されている。空気混入部3にはコンプレッサ5が接続されており、内部にセラミックを素材とした円筒状の吸引ヘッド4が設けてある。
【0004】
この構成により、給水配管2から供給された洗浄水はポンプ1によって加圧され空気混入部3へと至る。空気混入部3ではコンプレッサ5から供給された空気が、吸引ヘッド4により微細化されて洗浄水中に流入する。さらに空気混入部3を経た洗浄水は熱交換器6へと至り、この熱交換器6で適温になるまで加熱された温水が、ノズル装置7に供給され人体局部に向けて噴出される。
【0005】
このことにより、ノズル装置7から噴出される洗浄水は気泡を含み、柔らかな体感が得られるものとなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の人体局部洗浄装置では、給水が行われる前に空気が供給されると熱交換器6に空気が大量に溜り、熱交換器6の内部の局部沸騰や異常加熱を引き起こしていた。
【0007】
また、操作上も使用者が複数の操作をする必要があり、かつ状況に応じた操作順序やタイミングなど習熟しないと使いこなせないものであった。
さらに、熱交換器6の放熱を低減して加熱量の低減を図ることができないなどの課題を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するものであり、液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】
この本発明によると、操作性が良好でな人体局部洗浄装置を実現できる。
また、加熱手段を、液体供給管から洗浄液体噴射手段へ洗浄液体が流れる流路を加熱して洗浄液体と熱交換する瞬間加熱型熱交換器として、放熱損失の低減を図り、気泡混入による温水量の低減と合わせて使用電力量の低減を実現する。
【0010】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の人体局部洗浄装置は、液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2記載の人体局部洗浄装置は、請求項1において、制御手段を、洗浄の開始時に、空気混入手段を動作させた後に、洗浄液体を加熱する加熱手段への洗浄液体の送り込みを開始するように構成したことを特徴とする。
【0012】
この構成によると、空気混入手段を先に起動しておくことにより、使用開始時に空気混入手段に水や温水が逆流し劣化や故障の原因となることを防止できる。請求項3記載の人体局部洗浄装置は、請求項1または請求項2において、制御手段を、洗浄の終了時に、洗浄液体を加熱する加熱手段への洗浄液体の送り込みを停止させた後に、空気混入手段を停止させるように構成したことを特徴とする。
【0013】
この構成によると、加熱手段や温水管から吐出手段などに滞留した洗浄水を空気混入手段で排出し、再使用時の滞留冷水の供給を無くし、加熱手段の立ち上がりを早め、また冬場の凍結防止などに役立つ。
【0014】
請求項4記載の人体局部給湯装置は、請求項1において、洗浄の終了時に、加熱手段による洗浄液体の加熱を停止させた後に加熱手段への洗浄液体の送り込みを遅延して停止させる流量遅延制御手段を設けたことを特徴とする。
【0015】
この構成によると、加熱手段の停止後にしばらく水を流し、加熱手段を停止した時に発生する後沸きによる局部沸騰や異常加熱を防止し、高温の洗浄水が供給されることや、加熱手段自身の耐久的な劣化を防止する。
【0016】
請求項5記載の人体局部洗浄装置は、請求項1において、洗浄の終了時に、加熱手段による洗浄液体の加熱を停止させた後に空気混入動作を遅延して停止させる空気遅延制御手段を設けたことを特徴とする。
【0017】
この構成によると、加熱手段の停止時における後沸きによる加熱手段内部や温水管、吐出手段に溜まっている高温の温水を排出し、比較的短時間の再使用時に熱い温水が人体局部に供給されることを防止するとともに、長時間不使用が続いた後の再使用時における人体局部への冷水の供給の防止、加熱手段の立ち上がりの促進、また冬場における温水管や吐水管の凍結防止に役立つ。
【0018】
請求項6記載の人体局部洗浄装置は、液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、人体の着座を検出する着座検出手段と、前記着座検出手段の信号に従って加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0019】
この構成によると、加熱手段と空気混入手段の動作を着座検出手段の信号に連動させ、特に手を煩わせることなく、着座した時のみ動作が制御できる。
請求項7記載の人体局部洗浄装置は請求項1〜請求項6において、加熱手段で加熱された洗浄液体の温度を検出する温度検出手段を設け、制御手段を、温度検出手段の検出温度が所定値を越えたことを検出した場合に、加熱手段への洗浄液体の送り込みを停止するとともに、空気混入手段の動作も停止させるように構成したことを特徴とする。
【0020】
この構成によると、温度検出器で検出される温度が異常な場合は、直ちに給水制御手段で給水を停止し、異常な温度の洗浄水が人体局部に供給されることを防止し、使用時の安全化を図る。
【0021】
以下、本発明の各実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1は本発明の人体局部洗浄装置を示す。
【0022】
洗浄液体としての水は、給水管8から供給されて給水制御手段である元電磁弁9と水の流量を調節する流量調節弁10、水の流量を検出する流動検出手段である流量センサ11を経て、瞬間型の加熱手段である熱交換器12に至る。
【0023】
熱交換器12には、熱交換器温度の異常上昇を検出し熱交換器12への通電を絶つハイリミットスイッチ13、熱交換器12内の水の有無を検出する空気検出手段である空気検出サーミスタ14を備えている。熱交換器12の出口近傍の温水管15には、温水温度を検出する温度検出手段である温水サーミスタ16が設けられている。
【0024】
温水管15の端末には、先端に吐出手段である洗浄ノズル17を有した洗浄ノズルユニット18が接続されている。洗浄ノズル17はモータにより突出や引っ込みが制御される形式のものである。洗浄ノズル17と熱交換器12の間で、内部空気管19と外部空気管20を介して、外部に設けた空気混入手段であるモータ駆動の空気ポンプ21から温水に空気が混入される。
【0025】
洗浄ノズル17から供給された温水は、便座22に着座した使用者の局部を洗浄するために利用される。便座22には、接近検出手段として使用者の便座220への着座を検出する着座スイッチ23が設けられている。
【0026】
洗浄ノズル17からの温水の供給の指示はリモコン24からなされる。リモコン24には、肛門洗浄スイッチ25、女性局部洗浄用のビデスイッチ26、洗浄設定手段であり、かつ流動停止を間接的に検出する流動検出手段でもある洗浄の停止スイッチ27、流量と温度の調節部28、この調節部28による流量あるいは温度の調節を選択する選択スイッチ29が設けられている。
【0027】
なお、図1においては、洗浄ノズルユニット18は肛門用のみを示しているが、ビデ用の洗浄ノズルユニットは、類似構成で別に設けてあり、図の上での表現は割愛している。
【0028】
また、リモコン24からの無線の信号の受信や、図1で点線で連絡を表現された構成要素との制御を行う制御器32には、その内部に、流量遅延制御手段としての流量遅延制御部30と空気遅延制御手段としての空気遅延制御部31が形成されている。さらにこの制御器32には、水あるいは温水が流動していない時に熱交換器12で加熱を行うことを選択する選択手段としての予熱スイッチ33が設けられている。
【0029】
図2は熱交換器12の詳細を示す。
電気的に加熱を行うセラミックヒータ34は両側に設けた銅板35,36で挟持され、その外側に内部には流路を有した樹脂製のケース38,39が設けられ、これらのケース38,39はシール材40などを介して銅板35,36に押圧されている。
【0030】
銅板35の表面にはハイリミットスイッチ13が取り付けられ、ケース38の上部には空気検出サーミスタ14が取り付けられている。
図3は洗浄ノズル17の詳細を示す。
【0031】
図3の(a)は洗浄ノズル17を上部から見た上面図であり、図3の(b)は側面から見た切り欠き断面図である。
洗浄ノズル17内の流路は、洗浄ノズルユニット18に形成された流路41から、洗浄ノズル17内の流路42,43に至るに従って流路断面積は次第に減り、ノズル口44の近傍で並行部45を経て拡大部46でややラッパ状に拡大している。
【0032】
このように構成したため、気泡を混入した温水が供給された時は、気泡混入による作用と拡大部46の作用により、温水が比較的広い範囲に揺動された状態で供給される。
【0033】
すなわち、温水が並行部45から拡大部46にさしかかった時に発生する左あるいは右の壁に付着するコアンダ現象が、ランダムに混入した気泡により乱され左右に噴流は揺動して供給される。
【0034】
気泡の混入を止めると、並行部45の作用により温水は直噴状態で比較的狭い範囲に吐出される。この現象を利用して、温水中に気泡を混入させる、させないの選択を行うことにより、洗浄噴流を揺動と直噴に切り替えて供給することができる。
【0035】
図4は空気検出サーミスタ14の詳細を示す。
サーミスタのビード47の周囲は保護管48で保護されており、両者の間に充填剤49を充填して固めている。保護管48は固定金具50で熱交換機12に固定され、温水管15の流路37に臨んでいる。
【0036】
この空気検出サーミスタ14による空気検出の原理は、まず予め温度を測定した後、空気検出サーミスタ14自身に通電して自己加熱を行い、所定時間経過後に再び温度を測定し、加熱前の温度と比較する。
【0037】
空気検出サーミスタ14の周囲が水(温水)の場合は、加熱後の放熱が比較的大きいため、加熱前後の温度差は小さい。周囲が空気の場合は、加熱後の放熱が比較的小さいため加熱前後の温度差は大きい。この温度差の大小に基づいて、周囲が水(温水)か空気であるかを判別している。
【0038】
次に、制御手段としての制御器32の構成を図5に基づいて説明する。
制御器32はマイクロコンピュータで構成されている。電源が投入(S1)され、肛門洗浄スイッチ25が操作されたことをステップS2で検出すると、次いでステップS3では使用者が便座22に着座して着座スイッチ23がオンとなっているかどうかをチェックする。
【0039】
着座スイッチ23がオン状態であることをステップS3で検出すると、ステップS4では温水サーミスタ16の温度判別を実施する。温水サーミスタ16で検出されるの温度が所定値(50℃)以下の場合、この制御器32は安全と判断し、50℃を越える場合は危険と判断する。
【0040】
ステップS4で危険と判断された場合は、人体局部に対する洗浄水の供給は行わない。この判断により、人体局部に洗浄ノズル17から高温の温水が供給されることが防止され、万が一の場合の安全が確保される。なお、使用中においても、熱交換器12の後沸きや熱交換器12の温度制御系の故障により温水温度が50℃を越えた場合は、温水サーミスタ16がこれを検出し、直ちに元電磁弁9で温水の供給を停止する。
【0041】
ステップS4で安全と判断された場合は、ステップS5で空気ポンプ21を起動し、ステップS6で元電磁弁9を「開」とし、ステップS7で洗浄ノズル17を徐々に突出させる。
【0042】
ここで空気ポンプ21を先に起動するのは、空気ポンプ21自身の逆止機構が故障しても水が逆流しないための措置である。この作用により、使用開始時に空気ポンプに水や温水が逆流し性能の低下や劣化、また故障の原因となることを防止している。
【0043】
次いでステップS8では、流量が0.2リットル/分以上になったかどうかをチェックする。流量が0.2リットル/分以上になるとこの制御器32は水の流れがあると判断し、ステップS9で熱交換器12への通電を開始し、セラミックヒータ34を発熱させて洗浄水の加熱を行う。
【0044】
そして、リモコン24で設定された流量を得るようにステップS10において流量制御弁10が制御され、ステップS11では所望の洗浄水温度が得られるようにリモコン24で設定された温度と温水サーミスタ16の温度が比較され、ステップS12では熱交換器12の加熱量の調節が行われる。
【0045】
設定温度を変更したい場合は、リモコン24の流量と温度の調節を選択する選択スイッチ29を温度側に切り替え、調節部28で温度の調節をする。
また、流量設定を変更したい場合は、選択スイッチ29を流量側に切り替え、調節部28で流量設定の調節を行う。流量の制御は、制御器32により流量センサ10で検出される流量と設定流量値が比較され、流量制御弁10の開度が調節されて行われる。
【0046】
このようにして流量制御弁11で設定流量に調節され、熱交換器12で設定温度に調節された温水は、洗浄ノズルユニット18に至るが、ここで空気ポンプ21から外部空気管20と内部空気管19を経て供給される空気と混入され、洗浄ノズル17から人体局部に吐出される。
【0047】
この空気が混入された温水での洗浄の場合、洗浄ノズル17の作用で洗浄水は人体局部の比較的広い範囲を揺動して洗浄する。そして空気の混入による洗浄ノズル17部の噴出流速の向上と気泡のはじける作用により、従来の温水だけで洗浄する場合と比較して洗浄効果や使用者の体感を損なうことなく、流量が半分以下で洗浄ができる。このことは実験的にも確認されている。
【0048】
また、セラミックヒータ34を発熱させて銅板35,36を暖めて洗浄水の加熱を行う瞬間型の熱交換器12を用いることにより、従来の貯湯式の加熱手段と比較して、貯湯時の放熱損失が無くなるため、これも約半分の電力使用量で済むことになり、洗浄水の流量が半分で済むことと相俟って、大幅な電力使用量の節約が実現できる。
【0049】
また、熱交換器12と洗浄ノズル17の間で温水に空気を混入する空気ポンプ21を設けているため、空気が熱交換器12に溜まることを防止でき、熱交換器12の内部での局部沸騰や異常加熱を引き起こすことを防げている。
【0050】
さらに、温水中に空気を混入し洗浄効果を落とすことなく、温水流量を減らしているため、熱交換器12の電力の定格値を半分にできる。この効果により、瞬間型の熱交換器は入水温度が低いときを考慮すると2.5KW(25A)程度の定格が必要であり、家庭用の一般コンセントでは15Aまでという制約があって利用が困難であったものが、利用可能となる。
【0051】
この瞬間式の熱交換器12は連続的に温水が供給できるが、省エネルギーと過度の使用を防止するためにステップS13で所定時間(20分)の経過を検出すると、ステップS15からステップS20のルーチンを実行して自動的に人体局部の洗浄を停止する。
【0052】
ステップS13で所定時間(20分)の経過を検出するまでは、ステップS14で停止スイッチ27が操作されたかどうかをチェックし、検出熱交換器12による洗浄水の加熱や空気ポンプ21による空気混入動作などは、停止スイッチ27が操作されるまで続行する。
【0053】
停止スイッチ27が操作され停止が指示された場合は、まずステップS15において熱交換器12のセラミックヒータ34への通電が絶たれる。この停止動作の場合、流量センサ11が停止側の所定値(0.18リットル/分)以下なる以前に、停止スイッチ27の停止指示に従ってセラミックヒータ34への通電を止め、安全を確保している。
【0054】
洗浄の開始、停止操作時において、使用者は肛門洗浄スイッチ25あるいは停止スイッチ27を操作するだけで元電磁弁9、熱交換器12、空気ポンプ21などの運転が連動して開始、停止ができ、操作性が良くなるとともに、元電磁弁9、熱交換器12、空気ポンプ21などが状態に応じて、制御的に自由に制御でき使用上の課題が解決できる。
【0055】
そして、ステップS16ではディレータイマとしての流量遅延制御部30が動作し、所定時間水を熱交換器12に流した後、ステップ(S17)で元電磁弁9を止める。
【0056】
この熱交換器12の通電停止後に流量遅延制御部30の作用でしばらく水を流すことにより、熱交換器12を停止した時に発生する後沸きによる局部沸騰や異常加熱を防止し、高温の洗浄水が供給されることや、熱交換器12自身の耐久的な劣化を防止している。
【0057】
なお、元電磁弁9が緩慢に動作するものにあっては、流量遅延制御の作用は、停止スイッチ27と元電磁弁9の組合せで役割を果たすこともでき、特別に制御器32に流量遅延制御部30を設けないことも可能である。
【0058】
ステップS17で元電磁弁9を止め、洗浄水が供給されなくなったことを流量センサ10が検出するとステップS18で洗浄ノズルユニット19の引込み動作が行われる。
【0059】
元電磁弁9を止めた後、ステップS19では空気遅延制御部31が働き、所定時間空気ポンプ21の運転を続けた後、ステップS20で空気ポンプ21を停止させる。
【0060】
このように、ステップS17で元電磁弁9を停止した後にステップS20で空気ポンプ21を停止することにより、温水管15や洗浄ノズル17などに溜まった後沸きによるやや高温の温水を排出して、比較的短時間の再使用時に設定より高い温度の温水が人体局部に供給されることを防止している。また、このように構成することによって、長時間不使用が続いた後の再使用時における人体局部への冷水の供給の防止や熱交換器12の立ち上がりの促進を図るとともに、冬場における温水管15や洗浄ノズル17などの凍結防止に役立てている。
【0061】
使用中に、給水管8から大量の空気が混入した水が送られて来たり、断水が起こり水の流動が停止した場合は、所定値(0.18リットル/分)以下となったことを流量センサ11が検出してセラミックヒータ34への通電を絶ち、空焚きや異常温度上昇を防止している。
【0062】
また、制御器32が故障し温水温度が上昇する場合は、ハイリミットスイッチ13(60℃設定)が機能し、ノーマル「止」型の元電磁弁9の電源を元から直接切り、元電磁弁9を閉じて温水の供給を停止する。
【0063】
温水の供給が行われていない時に、熱交換器12を予熱する運転は、まず空気検出サーミスタ14で熱交換器12中の空気の有無が検出される。周囲が空気の場合は、熱交換器12に通水が行われていない時の、セラミックヒータ34による熱交換器12の加熱を行わない。また、予熱スイッチ33が投入されていない時も、セラミックヒータ34による熱交換器12の予熱を行わない。そして、温水サーミスタ16で検出される温度が所定の温度(40℃)となるまでセラミックヒータ34で予熱を行い、再使用時に素早い温度の立ち上げを行っている。
【0064】
ビデスイッチ26が押された場合の温水供給、停止動作も上記した肛門洗浄時の動作と同様であるので、詳しい説明は割愛する。
この実施の形態では、瞬間型の加熱手段としてセラミックヒータ34を有した熱交換器12を例に挙げて説明したが、ヒータはシーズヒータやリボンヒータをマイカで絶縁したヒータなど他の電気的加熱手段も有り得る。また、電気的な加熱でなく燃焼熱を利用する方法も有り得る。
【0065】
また、吐出手段として空気混入によって揺動する洗浄ノズル17を例に挙げたが、揺動しない形式であったり、単に空気混じりの温水を吐出するシャワーであってもよい。
【0066】
また、給水制御手段として元電磁弁9と流量調節弁10を例に挙げたが、単独に設けた元電磁弁や単独に設けた止水機能を有した流量調節弁、また水ポンプなどであってもよい。
【0067】
また、空気混入手段として空気ポンプ21を例に挙げたが、コンプレッサーやブロワー、また遠隔部に集中して設けた圧縮空気供給機であってもよい。
また、洗浄設定手段としてリモコンに設けた肛門洗浄スイッチ25、ビデ洗浄スイッチ26を例に挙げたが、直接給水管、温水管の流路を開閉する開閉バルブであってもよい。
【0068】
また、制御器32に流量遅延制御部30を設けた例を説明したが、特別に電気的な回路を設けることなく、機構的な遅延動作を応用したり、電気的な制御と機構的な遅延動作を組み合わせた手段であってもよく、請求の範囲における洗浄の終了時に、加熱手段による洗浄液体の加熱を停止させた後に加熱手段への洗浄液体の送り込みを遅延して停止させるように構成された制御手段には、電気的または機械的または流体作用によって、加熱運転が停止した後または加熱運転の停止後にも洗浄液体の送り込みが継続してから洗浄液体送り込みが停止するように構成した場合も含まれている。
【0069】
また、制御器32に空気遅延制御部31を設けた例に挙げ、空気ポンプ21の通電オフのタイミングが熱交換器12への水の送り込みを停止したタイミングよりも遅れている電気的な遅延の具体例を説明したが、空気ポンプの慣性の大きいものや圧力タンクを有したコンプレッサーなどの場合には空気遅延制御部31を制御器32に設けなくても同様の効果を期待でき、請求の範囲における洗浄の終了時に、洗浄液体を加熱する加熱手段への洗浄液体の送り込みの停止後、熱交換器12での加熱の停止後に、空気混入手段を停止させるように構成された制御手段には、電気的または機械的または流体作用によって、水の送り込みが停止した後または加熱の停止後にも空気の送り込みが継続してから空気の送り込みが停止するように構成した場合も含まれている。
【0070】
また、人体が着座するものとして便座22を例に挙げて説明したが、椅子やベンチなどであってもよい。
また、温度検出手段として温水サーミスタ16を例に挙げて説明したが、熱電対や抵抗体など他の温度検出手段であってもよい。
【0071】
【発明の効果】
以上のように本発明の人体局部洗浄装置によれば次のような効果が得られる。液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段とを備えた場合には、洗浄設定手段の設定のみで加熱手段と空気混入手段の動作が制御でき、確実に双方の運転が連動でき、子供から老人まで簡単に使えるものとなる。
【0072】
加熱手段を瞬間式とすることによる放熱損失の低減と空気混入による洗浄水量の低減と合わせて、使用電力量の大幅な低減が図れる。
洗浄設定手段の設定による人体局部の洗浄の開始設定時に、空気混入手段を動作させた後に給水制御手段を動作させているので、使用開始時に空気混入手段へ洗浄液体が逆流し、性能低下や劣化、故障を引き起こすことの防止が図れる。
【0073】
洗浄設定手段の設定による人体局部の洗浄の終了設定時に、給水制御手段を停止させた後に空気混入手段を停止させることにより、加熱手段や温水管から吐出手段などに滞留した洗浄液体を空気混入手段で排出し、再使用時に冷たい洗浄液体が供給されることの防止と瞬間型の加熱手段の立ち上がりの促進、また冬場の温水管から吐出手段などの凍結防止にも役立てることができる。
【0074】
流量遅延制御手段で給水制御手段を停止させる遅延時間を管理することにより、加熱手段停止後に所定の時間だけ洗浄液体を流し、加熱手段を停止した時に発生する後沸きによる局部沸騰や異常加熱をなくし異常に高い温度の洗浄水が供給されることの防止や加熱手段自身の耐久的な劣化の防止が確実に図れる。
【0075】
空気遅延制御手段で加熱手段を停止させた後に、遅延時間を管理して空気混入手段を停止させることにより、停止時の後沸きによる加熱手段内部や温水管、吐出手段に溜まっている高温の洗浄液体の排出が図れ、比較的短時間の再使用時に熱い温水が人体局部に供給されることの防止や、長時間不使用が続いた後の再使用時に人体局部への冷たい洗浄液体の供給の防止や加熱手段の立ち上がりの促進が確実に図れる。
【0076】
瞬間型の加熱手段と空気混入手段を有し、着座検出手段の信号に従って加熱手段による洗浄液体の加熱と空気混入手段による温かい洗浄液体への空気混入動作を連動して行っているため、特に手を煩わせることなく、着座するだけで加熱手段の動作が制御でき、高齢者や身体障害者が使用しやすいものとなるとともに、加熱手段が瞬間式であることによる放熱損失の低減と空気混入による洗浄液体量の低減と合わせて、使用電力量の大幅な低減が図れる。
【0077】
加熱手段で加熱された洗浄液体の温度を検出する温度検出手段で検出される温度が所定値を越えた場合に給水制御手段を制御して洗浄液体の供給を停止するとともに、空気混入手段の動作も停止させることにより、温度検出器で検出される温度が異常な場合は、直ちに洗浄液体の供給をを停止し、異常な温度の洗浄液体が人体局部に供給されることを防止し、安全化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の人体局部洗浄装置の系統図
【図2】装置に用いた熱交換器要部の構成説明図
【図3】同装置に用いた洗浄ノズル部の上面図と一部切り欠き側面断面図
【図4】同装置に用いた空気検出サーミスタの要部断面図
【図5】 同装置の要部の制御フロー図
【図6】 従来の人体局部洗浄装置の系統図
【符号の説明】
8 給水管
9 元電磁弁(給水制御手段)
10 流量制御弁(給水制御手段)
12 熱交換器(加熱手段)
15 温水管
16 温水サーミスタ(温度検出手段)
17 洗浄ノズル
21 空気ポンプ(空気混入手段)
22 便座
23 着座スイッチ(着座検出手段)
25 肛門洗浄スイッチ(洗浄設定手段)
27 停止スイッチ(洗浄設定手段)
30 流量遅延制御部(流量遅延制御手段)
31 空気遅延制御部(空気遅延制御手段)
32 制御器(制御手段)

Claims (7)

  1. 液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、
    前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、
    加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段と
    を備えた人体局部洗浄装置。
  2. 制御手段を、洗浄の開始時に、空気混入手段を動作させた後に、洗浄液体を加熱する加熱手段への洗浄液体の送り込みを開始するように構成した
    請求項1記載の人体局部洗浄装置。
  3. 制御手段を、洗浄の終了時に、洗浄液体を加熱する加熱手段への洗浄液体の送り込みを停止させた後に、空気混入手段を停止させるように構成した
    請求項1または請求項2記載の人体局部洗浄装置。
  4. 洗浄の終了時に、加熱手段による洗浄液体の加熱を停止させた後に加熱手段への洗浄液体の送り込みを遅延して停止させる流量遅延制御手段を設けた請求項1記載の人体局部洗浄装置。
  5. 洗浄の終了時に、加熱手段による洗浄液体の加熱を停止させた後に空気混入手段を遅延して停止させる空気遅延制御手段を設けた請求項1記載の人体局部洗浄装置。
  6. 液体供給管から供給された洗浄液体を加熱して、洗浄液体噴射手段から人体局部に向けて洗浄液体を噴出する人体局部洗浄装置において、
    前記洗浄液体へ空気を混入する空気混入手段と、
    人体の着座を検出する着座検出手段と、
    前記着座検出手段の信号に従って加熱手段による洗浄液体の加熱と前記空気混入手段による空気混入動作を連動して行うよう構成した制御手段と
    を備えた人体局部洗浄装置。
  7. 加熱手段で加熱された洗浄液体の温度を検出する温度検出手段を設け、
    制御手段を、温度検出手段の検出温度が所定値を越えたことを検出した場合に、
    加熱手段への洗浄液体の送り込みを停止するとともに、空気混入手段の動作も停止させるように構成した請求項1〜請求項6の何れかに記載の人体局部洗浄装置。
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