JP3746422B2 - ダイシング装置およびダイシング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、一般に、ダイシング装置に関するものであり、より特定的には、ダイシングブレードの摩耗状態を検出することができるように改良されたダイシング装置に関する。この発明は、また、ダイシングブレードの摩耗状態を検出することができるように改良されたダイシング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置を、ウェハよりチップに切り分ける方法として、ダイヤモンド砥粒をNi等で電着したダイシングブレードを、たとえば、30,000〜50,000rpm/minで回転させ、チップを分断する方法が主流となっている。図5を参照して、従来技術での半導体装置のダイシング方法を、赤外発光ダイオードの製造方法を例にとって説明する。
【0003】
(100)の面方位を持つGaAs基板上に、液相エピタキシャルにより、PN接合を形成する。その後、ラッピングを施し、ウェハ厚みを所望の厚さに整形した後、オーミックメタルをウェハ両面に蒸着またはスパッタを行ない、電極を形成する。
【0004】
この電極は、たとえば、N電極側は、全面に電極を残すが、P電極側は、ドット電極をフォトエッチングにより形成する。ドット電極のピッチは、およそ0.28mm×0.28mmで形成する。電極部を形成後、アロイ処理を行ない、オーミックを得る。
【0005】
さらに、オーミック電極の上に、ボンディングを行なうための電極を形成する。その後、例えばP側にフォトレジスト等で電極保護膜を形成し、ダイシング用プレートに例えばワックスでウェハを貼付けてダイシングを行なう。
【0006】
ダイシングブレードは例えばブレード刃厚0.20mmで、ダイヤモンド砥粒径は4〜6μmのものを使用し、ブレード回転数30,000rpm/min、冷却水流量1l/min、カットスピード10mm/sにて、ダイシング残り代を0.12mmと設定し、P電極パターンに合せてカットラインのアライメントを実施し、P電極側よりハーフダイシングを行なう。
【0007】
ダイシング後、エッチングによりダイシングでのダメージを除去した後、電極保護膜、ウェハの貼付けに用いたワックスの除去をする。その後、ウェハテストにより、全素子のブロービング検査を実施する。その後、N電極側より、ダイヤモンドツールによりケガキを行ない、ローラ等でブレークした後、チップに分割され、アセンブリ工程へ流される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来のダイシング方法は以上のように構成されている。
【0009】
しかしながら、図6を参照して、ダイシング時において、ダイシングブレード2の片摩耗2aと称するブレードの片減りが発生する場合がある。図中、4はウエハであり、5はダイシング用プレートであり、6はワックスである。
【0010】
片摩耗2aが発生した場合、ブレードの前後の切削能力に差が生じる。そのため、そのままの状態でダイシングを続けた場合、さらに片摩耗が進行し、ついにはダイシングブレードが破損してしまう。
【0011】
また、片摩耗2aの状態でダイシングを続行した場合、素子に与えるダイシング時のダメージが大きくなり、表面が欠けるチッピングや、チップ裏面の欠け、また、半導体装置(チップ)の側面にクラック30が発生してしまうという不具合発生要因となる。
【0012】
表面のチッピングやチップ裏面の欠け不良は、チップ外観検査にて除去できるが、チップ側面の形状検査は、チップ天面および裏面の検査に比べ、検査方法が複雑であり、かつ手間がかかることから、容易に検査工程を追加することは不可能である。
【0013】
チップの側面にクラックが発生しても、電気的特性上問題になるレベルのものであれば、次工程のプロービング検査で不良を判定し、不良チップの除去が可能であるが、軽微なクラックの場合は、プロービング検査で不良を判定できない可能性がある。
【0014】
仮に、軽微なクラックが内在したチップが、プロービング検査で不良判定されず、アセンブリ工程に流出した場合、樹脂モールディング時の樹脂応力により、チップの割れ発生が懸念される。この状況は、発光ダイオードのみで危惧される問題ではなく、すべての半導体装置にかかる問題である。
【0015】
このブレードの片摩耗発生原因としては、ダイシングブレードを冷却する冷却水の、流量やブレードへの当り方の、前後バランスが崩れた場合や、ブレードの目詰まり、ブレードそのものの品質のばらつき等が考えられる。このブレードの片摩耗発生原因は、それぞれ単一の原因での発生ではなく、複合的な要因で発生すると考えられ、現在、完全な予防策は見出されていない。
【0016】
また、現時点で、ブレードの摩耗の検出については、各種提案がなされているが、片摩耗状態(ブレード形状)をダイシング装置にブレードが取付けられた状態で、確実に測定・検出する方法は開発されていない。
【0017】
たとえば、特開平2−250769号公報に開示されている摩耗検出手段の場合、ダイシングブレードの先端部分の測定で、かつそれはブレードの片側のみでなされており、ブレード片側の摩耗の検出はできない。さらに、ダイヤモンド砥粒が高密度な場合、常に新しい砥粒が発刃されるため、測定精度は低いと考えられる。
【0018】
また、特開平2−212045号公報に開示されている技術では、ブレードの両側に類似の検出手段を設けているが、検出手段が固定式であることから、ブレードの先端部全域での検出は困難と考えられる。
【0019】
また、ブレードの片摩耗検出手段を有さない装置で、ブレードの片摩耗が発生した場合、チップ表面のチッピングと称する欠けやチップの裏面欠け、チップ飛び等の不具合が発生する。
【0020】
さらには、ダイシング途上でブレードが破損してしまい、加工中のウェハが不良となる。
【0021】
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、確実かつ精度よく、ブレードの片摩耗検出が可能となり、異常な測定データが検出された時点で、ブレードの交換またはドレッシングを行なうことができるように改良されたダイシング装置を提供することを目的とする。
【0022】
この発明の他の目的は、確実かつ精度よくブレードの片摩耗検出が可能となるうに改良されたダイシング方法を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
この発明の第1の局面に従うダイシング装置は、ダイシングブレードと、ダイシングブレードの径方向に移動可能である片摩耗検出手段とを備える。片摩耗検出手段は、ダイシングブレードの一方の面に対向する位置に第1光源部と第1受光部とを含み、ダイシングブレードの他方の面に対向する位置に第2光源部と第2受光部とを含む。第1受光部および第1光源部が順にダイシングブレードの中心から外周方向に並設され、第2光源部および第2受光部が順にダイシングブレードの中心から外周方向に並設される。第1の光源部と第2の受光部とが相互に対向する位置に配置されている。
【0024】
この発明の第2の局面に従うダイシング装置においては、片摩検出手段は、第1光源部から出てダイシングブレードの一方の面で反射した光を第1受光部で受光し、かつダイシングブレードの径方向に移動することにより、ダイシングブレードの一方の面の形状を測定し、第2光源部から出てダイシングブレードの他方の面で反射した光を第1受光部で受光し、かつダイシングブレードの径方向に移動することにより、ダイシングブレードの前記他方の面の形状を測定するように構成されている。片摩耗検出手段により測定されるダイシングブレードの形状と、ダイシングブレードの初期形状とを比較することにより、ダイシングブレードの摩耗が検出される。第1光源部より照射される光がダイシングブレードに遮られないで第2受光部により受光されるときに、ダイシングブレードの破損が検出される。
【0027】
この発明の第の局面に従うダイシング装置においては、第1光源部、第1受光部、第2光源部、および第2受光部の光取り入れ窓部には、フッ素系のガラス撥水コート材のコーティングがなされている。
【0028】
この発明の第4の局面に従うダイシング方法においては、以下の工程を備えている。まず、第1光源部から出てダイシングブレードの一方の面で反射した光を第1受光部で受光し、かつ片摩耗検出手段がダイシングブレードの径方向に移動することにより、ダイシングブレードの一方の面の形状を測定する。そして、第2光源部から出てダイシングブレードの他方の面で反射した光を第受光部で受光し、かつ片摩耗検出手段がダイシングブレードの径方向に移動することにより、ダイシングブレードの他方の面の形状を測定する。そして、片摩耗検出手段により測定されるダイシングブレードの形状と、ダイシングブレードの初期形状とを比較することにより、ダイシングブレードの摩耗を検出する。そして、第1光源部より照射された光がダイシングブレードに遮られないで、第2受光部により受光されるか否かにより、ダイシングブレードの破損の有無を検出する。
【0029】
この発明の第5の局面に従うダイシング方法においては、以下の工程をさらに備えている。まず、ダイシングブレードが回転しているときに、ダイシングブレードの摩耗を検出する工程とダイシングブレードの破損を検出する工程とを行なう。そして、ダイシングブレードの摩耗の状態を高精度に測定することが必要か否かを判断する。そして、判断において、より高精度な測定を行なうことが必要と判断された場合に、ダイシングブレードの回転を停止させたときに、ダイシングブレードの摩耗を検出する工程とダイシングブレードの破損を検出する工程とを行なう。
【0031】
この発明の第の局面に従うダイシング方法においては、第1光源部および第2光源部として、光ファイバによりダイシングブレードの近傍に導かれた半導体レーザ光を用いる。
【0032】
この発明の第11の局面に従うダイシング方法においては、まず、ダイシングブレードが回転しているとき、ダイシングブレードの一方の面に第1の光源部より光を照射し、かつ上記ダイシングブレードの上記一方の面から反射してくる光を第1の受光部で受光する(第1工程)。上記第1工程で、より高精度な測定が必要か否かを判定する(第2工程)。上記第2工程で、高精度な測定が必要と判断されたとき、上記ダイシングブレードの回転を停止させ、再び、ダイシングブレードの一方の面に第1の光源部より光を照射し、かつ上記ダイシングブレードの上記一方の面から反射してくる光を第1の受光部で受光する(第3工程)。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
【0034】
図1は、実施の形態に係るダイシング装置の概念図である。当該装置は、ダイシングブレード2を備える。ダイシングブレード2は、ブレードカバー3によって保護されている。ブレードカバー3には、片摩耗検出手段1が設けられている。片摩耗検出手段1は、ダイシングブレード2の径方向に移動し得るようにされている。ブレードカバー3には、冷却水供給部7が設けられている。支持台100の上にウェハ貼付けプレート5が配置され、ウェハ貼付けプレート5の上にウェハ4が配置される。
【0035】
図2は、片摩耗検出手段1の近傍の拡大図であり、図3は図2におけるA部分の拡大図である。
【0036】
これらの図を参照して、片摩耗検出手段1は、ダイシングプレート2の一方の面に光を照射する第1光源部1aおよびダイシングブレード2の一方の面から反射する光を受光する第1受光部1bからなる。片摩耗検出手段1は、また、ダイシングブレード2の他方の面に光を照射する第2光源部11aおよびダイシングブレード2の他方の面から反射する光を受光する第2受光部11bを含む。
【0037】
本実施の形態では、第1受光部1bの上に第1光源部1aが配置され、第2光源部11aの上に第2受光部11bが配置されている。このような、片摩耗検出手段は、反射光を利用した三角測距方式により、ブレードの形状を測定し、片摩耗を検出する。第1光源部1aおよび第2光源部11aの光取り出し窓部および第1受光部1bおよび第2受光部11bの光取り入れ窓部には、切削水やコンタミ等の付着を防止するために、たとえば、フッ素系のガラス撥水コート材等のコーティングがなされている。
【0038】
光源部1a,11aとしては、半導体レーザ光が使用される。半導体レーザ光は、光ファイバによりブレード2の近傍に導かれ、光源として使用される。この場合、装置の大型化を抑制できるという効果を奏する。次に、動作について、赤外発光ダイオードの製造方法を例にとって説明する。
【0039】
図4は、片摩耗検出手段を有するダイシング装置を用いて、半導体装置をダイシングする方法のフローチャート図である。本実施の形態では、赤外発光ダイオードの製造方法を例にとり説明する。
【0040】
図4と図1を参照して、(100)の面方位を持つGaAs基板上に、液相エピタキシャルにより、PN接合を形成する。その後ラッピングを施し、ウェハ厚みを所望の厚さに整形する。その後、オーミックメタルをウェハ両面に蒸着またはスパッタを行ない、電極を形成する。
【0041】
この電極の形成において、たとえばN側電極は全面に電極を残すが、P電極側はドット電極をフォトエッチングにより形成する。ドット電極のピッチは、およそ0.28mm×0.28mmである。
【0042】
電極形成後、アロイ処理を行ない、オーミックを得る。さらに、オーミック電極の上には、ボンディングを行なうための電極を形成する。その後、たとえばP側にフォトレジスト等で電極保護膜を形成し、ダイシング用プレート5に、たとえばワックス6でウェハを貼付け、ダイシングを行なう。
【0043】
ダイシングブレード2は、たとえば、ブレード刃厚0.20mmで、ダイヤモンド砥粒径は4〜6μm、刃出し量0.5mmのものを使用し、ブレード回転数30,000rpm/min、冷却水流量1l/min、カットスピード10mm/sにて、ダイシング残り代を0.1mmと設定し、P電極パターンに合せて、カットラインのアライメントを実施し、P電極側より、ハーフダイシングを実施する。
【0044】
ダイシング装置には、ダイシングブレード片摩耗検出手段1が設けられている。上記半導体装置の形成されたウェハ4が、たとえば、φ2とすると、1ウェハのダイシングカット数は360カットとなる。片摩耗検出手段1を用いて、およそ、360カットごとに、第1段階の測定および判定を行なうものと設定する。
【0045】
図4に示すフローチャートのように、まずブレード交換時のデータ(初期データ)の入力のため、ダイシング開始前にブレード形状を先端部より中心方向におよそ0.4mmの位置を起点として、端方向におよそ0.45mmの範囲について、片摩耗検出手段をたとえば、1mm/minのスキャンスピードで移動させて測定する。測定データは、マイクロコンピュータに記録保持しておく。
【0046】
第1段階の測定および判定は、ブレードの回転を停止せずに行なう。ブレードの冷却および切削粉排出のために、常時、噴出ノズル7より噴出している冷却水を、一旦停止する。その後ブレードの水切りのため、およそ5秒間経過させる。その後、検出手段が、ブレードの先端部より、中心方向におよそ0.4mmの位置を起点として、端方向におよそ0.45mmの範囲を、たとえば1mm/minのスキャンスピードで、ブレードの形状測定を実施する。
【0047】
なお、検出手段は、たとえば高性能DCモータにより駆動されるものであるが、DC高精度モータに限定されるものではない。
【0048】
このとき、ブレードの破損および摩耗量についても精度よくデータの収集を行なう。破損時の装置の停止および切り込み深さの補正量算定値としても用いることができる機能を持ち合せているものである。
【0049】
ブレード形状の測定データは、マイクロコンピュータにて、初期値に対してどの程度変化しているかが比較判定される。たとえば、ブレードの前後で5μm以上の差が検出された場合、次の第2段階目の測定および判定が行われる。
【0050】
すなわち、この第2段階目の測定および判定においては、ブレードの回転を停止させ、再度、同様の測定を実施する。たとえば、ブレードの停止後の測定においても、同様の測定値が検出された場合は、オペレータに対し、ブレードのドレッシングもしくは交換を指示するよう、設定がなされている。
【0051】
この2段階の測定および判定を用いることにより、毎回ブレードを停止して測定する場合に比べ、ブレードの停止を必要最小限にできる。ひいては、ブレードの停止→回転によるブレードを回転せしめるためのスピンドルと呼ばれるモータの安定した回転が保たれ、ひいてはダイシングの精度が保たれることとなる。
【0052】
また、この検出手段はブレードカバー部に取付けられることから、できるだけ小さい方がダイシング装置の大型化を防げる。したがって、検出手段の測定光源1aは、光ファイバにより、検出手段に導かれ、ブレード2に照射する。
【0053】
さらに、この検出手段の光源部1aおよび受光部1bの取り入れ窓部は、切削水やコンタミ等の付着を防止するために、たとえば、フッ素系のガラス撥水コート材等のコーティングがなされており、エアブロー等の機構を設置せずとも、精度よく測定がなされる。そのため、複雑な配管や機能が不要となる。
【0054】
なお、本発明の実施の形態では、赤外発光ダイオードおよびそれに関するハーフダイシングタイプの製造方法を例にとり説明したが、本発明は赤外発光ダイオードおよびそれに関する製造方法に限定されるものではなく、可視発光ダイオード全般およびIC等の機能デバイスやインクジェット等のプリンタヘッド素子等に広く適用可能である。
【0055】
また、本発明はハーフダイシングタイプはもとより、フルダイシングおよびセミフルダイシングタイプすべてに適用できるものである。
【0056】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、プレート片摩耗検出手段を有するダイシング装置にて、半導体ウェハのダイシングを行なった後、エッチングによりダイシングでのダメージを除去する。次に、電極保護膜、ウェハの貼付けに用いたワックス除去する。その後、ウェハテストにより全素子のプロービング検査を実施する。次に、N電極側より、ダイヤモンドツールによってケガキを行ない、ローラ等でブレークした後、チップに分割され、アセンブリ工程へ流される。
【0058】
このブレード片摩耗検出手段を有するダイシング装置にて、半導体ウェハのダイシングを行なった場合、片摩耗、摩耗、または破損のうち少なくともいずれかが発生した際は、そのままの状態でダイシングを続けることなく、ドレッシングもしくはブレード交換が適切に実施されるため、片摩耗の進行によるブレード破損が防止できるとともに、片摩耗の状態でダイシングを続行することもなく、異常なダイシング時のダメージも防止でき、表面が欠けるチッピングやチップ裏面欠け、また半導体装置側面にクラックが発生してしまう不具合も防止できる。
【0059】
その結果、ブレード破損による材料ロスおよび半導体装置の品質向上が得らるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るダイシング装置の概念図である。
【図2】 本発明に係るダイシング装置の側面概略図である。
【図3】 図2におけるA部分の拡大図である。
【図4】 本発明における、ブレード形状の測定のためのフローチャートである。
【図5】 従来の、赤外発光ダイオードの製造方法のフローチャートである。
【図6】 従来の、片摩耗ブレードを用いて半導体装置をダイシングした場合の問題点を示す図である。
【符号の説明】
1 ブレード片摩耗検出手段、1a 第1光源部、1b 第1受光部、2 ダイシングブレード、2a ダイシングブレード片摩耗部、3 ダイシングブレードカバー。

Claims (6)

  1. ダイシングブレードと、
    前記ダイシングブレードの径方向に移動可能である片摩耗検出手段とを備え、
    前記片摩耗検出手段は、前記ダイシングブレードの一方の面に対向する位置に第1光源部と第1受光部とを含み、前記ダイシングブレードの他方の面に対向する位置に第2光源部と第2受光部とを含み、前記第1受光部および前記第1光源部が順に前記ダイシングブレードの中心から外周方向に並設され、前記第2光源部および前記第2受光部が順に前記ダイシングブレードの中心から外周方向に並設され、前記第1の光源部と前記第2の受光部とが相互に対向する位置に配置された、ダイシング装置。
  2. 前記片摩検出手段は、前記第1光源部から出て前記ダイシングブレードの前記一方の面で反射した光を前記第1受光部で受光し、かつ前記ダイシングブレードの径方向に移動することにより、前記ダイシングブレードの前記一方の面の形状を測定し、前記第2光源部から出て前記ダイシングブレードの前記他方の面で反射した光を前記第2受光部で受光し、かつ前記ダイシングブレードの径方向に移動することにより、前記ダイシングブレードの前記他方の面の形状を測定するように構成され、
    前記片摩耗検出手段により測定される前記ダイシングブレードの形状と、前記ダイシングブレードの初期形状とを比較することにより、前記ダイシングブレードの摩耗が検出され、
    前記第1光源部より照射される光が前記ダイシングブレードに遮られないで前記第2受光部により受光されるときに、前記ダイシングブレードの破損が検出される、請求項1に記載のダイシング装置。
  3. 前記第1光源部、前記第1受光部、前記第2光源部、および前記第2受光部の光取り入れ窓部には、フッ素系のガラス撥水コート剤のコーティングがなされている、請求項1または2に記載のダイシング装置。
  4. 請求項1に記載のダイシング装置を用いるダイシング方法であって、
    前記第1光源部から出て前記ダイシングブレードの前記一方の面で反射した光を前記第1受光部で受光し、かつ前記片摩耗検出手段が前記ダイシングブレードの径方向に移動することにより、前記ダイシングブレードの前記一方の面の形状を測定する工程と、
    前記第2光源部から出て前記ダイシングブレードの前記他方の面で反射した光を前記第受光部で受光し、かつ前記片摩耗検出手段が前記ダイシングブレードの径方向に移動することにより、前記ダイシングブレードの前記他方の面の形状を測定する工程と、
    前記片摩耗検出手段により測定される前記ダイシングブレードの形状と、前記ダイシングブレードの初期形状とを比較することにより、前記ダイシングブレードの摩耗を検出する工程と、
    前記第1光源部より照射される光が前記ダイシングブレードに遮られないで前記第2受光部により受光されるか否かにより、前記ダイシングブレードの破損の有無を検出する工程とを備えた、ダイシング方法。
  5. 前記ダイシングブレードが回転しているときに、前記ダイシングブレードの摩耗を検出する工程と前記ダイシングブレードの破損を検出する工程とを行なう工程と、
    前記ダイシングブレードの摩耗の状態を高精度に測定することが必要か否かを判断する工程と、
    前記判断において、より高精度な測定を行なうことが必要と判断された場合に、前記ダイシングブレードの回転を停止させたときに、前記ダイシングブレードの摩耗を検出する工程と前記ダイシングブレードの破損を検出する工程とを行なう工程とを備えた、請求項4に記載のダイシング方法。
  6. 前記第1光源部および前記第2光源部として、光ファイバにより前記ダイシングブレードの近傍に導かれた半導体レーザ光を用いる、請求項4または5に記載のダイシング方法。
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