JP3746120B2 - クリーンルーム用空気吹出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体工場,精密機械工場および薬品製造工場などに設置されるコンベンショナルフロー方式のクリーンルーム用空気吹出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体工場,精密機械工場および薬品製造工場などに設置されるコンベンショナルフロー方式のクリーンルーム用空気吹出装置として、例えば、実公平4−48435号公報に開示されているものが知られている。
図13および図14は、この公報に開示されるクリーンルーム用空気吹出装置を示すもので、これ等の図において符号1はクリーンルームの室内を示している。
【0003】
室内1の天井3には、清浄空気5を室内1に供給する供給口7が形成されている。
供給口7の直下には、多数の小孔9aが形成される第1の多孔板9が配置されている。
また、天井3の下部には、供給口7を覆って、多数の小孔11aが形成される容器状の第2の多孔板11が配置され、天井3と第2の多孔板11との間の空間に吹出用空間13が形成されている。
【0004】
そして、第2の多孔板11の底面部には、天井3に向かって、多数の小孔15aが形成される案内用多孔板15が取り付けられている。
上述したクリーンルーム用空気吹出装置では、供給口7から供給される清浄空気5の一部が、第1の多孔板9により、供給口7の下方の吹出用空間13の長手方向Lと幅方向Wとに供給される。
【0005】
また、清浄空気5の別の一部が、第1の多孔板9により、供給口7の下方の吹出用空間13に供給される。
長手方向Lに供給される清浄空気5は、案内用多孔板15に当たり、第2の多孔板11を通り室内1に吹き出される。
そして、幅方向Wおよび下方に供給される清浄空気5は、第2の多孔板11を通り室内1に吹き出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のクリーンルーム用空気吹出装置では、第1の多孔板9が、平面形状をしており、吹出用空間13の中空の位置に取り付けられているため、所望の量の清浄空気5を、吹出用空間13の各部に供給するには、第1の多孔板9の大きさ,取付位置および穿孔される孔の大きさを、相互に関連性を持たせて設定する必要があり、その調整が困難であるという問題があった。
【0007】
そして、吹出用空間13に供給された清浄空気5を、室内の広範囲に、均一に吹き出させるためには、案内用多孔板15の大きさ,取付枚数,取付角度および案内用多孔板15に穿孔される孔の大きさを、相互に関連性を持たせて設定する必要があり、その調整が困難であるという問題があった。
また、第1の多孔板9の大きさが、供給口7の開口部の大きさより小さいため、供給口7の側壁面から供給される清浄空気5aが直接室内1へ吹き込み、渦流が発生するという問題があった。
【0008】
本発明は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、比較的簡易な構造で、室内の広範囲に、均一な清浄空気を供給できるクリーンルーム用空気吹出装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1のクリーンルーム用空気吹出装置は、クリーンルーム天井面に設置されていて、その内部にフィルタ固定棒によりフィルタが取り付けられている給気ボックスの供給口下部に、前記供給口を覆って配置され、外面に多数の小孔が穿孔される容器状の内部拡散ユニットと、前記天井面の下部に、前記内部拡散ユニットを覆って配置され、外面に多数の小孔が穿孔される容器状の外部拡散ユニットとを有し、前記内部拡散ユニットは、前記フィルタの下面から突出する前記フィルタ固定棒に取り付けられ、前記フィルタの下面の周囲に当接される上面枠を有することを特徴とする。
【0010】
請求項2のクリーンルーム用空気吹出装置は、請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、前記内部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が略正方形状の四角容器状に形成され、前記外部拡散ユニットは、内面が前記内部拡散ユニットの外面に対向し、前記給気ボックスの対向面が長方形状の四角容器状に形成され、前記内部拡散ユニットにおいて、前記外部拡散ユニットの長手方向に略直交する側面部の小孔による開口率は、前記外部拡散ユニットの長手方向に平行な側面部の小孔による開口率より大きく設定されていることを特徴とする。
請求項3のクリーンルーム用空気吹出装置は、請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、前記外部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が長方形状の四角容器状に形成され、前記給気ボックスは、前記クリーンルーム天井面に間隔を置いて設置され、前記各給気ボックスを覆って取り付けられる前記外部拡散ユニットは、長手方向を前記給気ボックスの配列方向に向けて配置され、前記外部拡散ユニットの間には、外面に多数の小孔が穿孔され、前記外部拡散ユニットを互いに接続するための接続ユニットが配置され、前記外部拡散ユニットと前記接続ユニットの接続部分は、開口されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4のクリーンルーム用空気吹出装置は、請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、前記外部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が四角状の容器状に形成され、前記外部拡散ユニットにおいて、側面部の小孔による開口率は、底面部の小孔による開口率より大きく設定されていることを特徴とする。
【0013】
(作用)
本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、給気ボックスから供給される清浄空気が、容器状の内部拡散ユニットに送られ、内部拡散ユニットの多数の小孔を通して、容器状の外部拡散ユニット内部に均一に拡散され、さらに外部拡散ユニットの多数の小孔を通して、室内の広範囲に、均一な清浄空気が吹き出される。
【0014】
本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、給気ボックスから供給される清浄空気が、容器状の内部拡散ユニットに送られる。
送られた清浄空気は、内部拡散ユニットの側面部,底面部および斜面部の小孔を通して、横方向,下方向および斜め下方向に吹き出され、容器状の外部拡散ユニット内の空間に均一に拡散される。
【0015】
そして、清浄空気が、外部拡散ユニットの側面部,底面部および斜面部のそれぞれの小孔を通して、横方向,下方向および斜め下方向に吹き出され、室内の広範囲に、均一な清浄空気が供給される。
本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、内部拡散ユニットの上端に形成される上面枠により、内部拡散ユニットが給気ボックスに固定され、外部拡散ユニットの上端に形成される上面枠により、外部拡散ユニットが給気ボックスに固定される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【0020】
図1および図2は、本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の第1の実施形態(請求項1ないし4に対応する)を示しており、これ等の図において符号17はクリーンルームの天井を示している。
天井17の開口部19には給気ボックス21が配置されている。
給気ボックス21の側面には給気取入口23が形成され、給気ボックス21の下部には供給口25が形成されている。
【0021】
そして、給気ボックス21の内部にはフィルタ27が配置され、フィルタ27は、フィルタ固定棒29により給気ボックス21に取り付けられている。
また、開口部19には、供給口25を覆って、例えばアルミニウム板からなる四角容器状の内部拡散ユニット31が配置されている。
この内部拡散ユニット31には、外面に多数の小孔33が穿孔され、フィルタ固定棒29の下端のねじ部29aとナット29bとにより、給気ボックス21に取り付けられている。
【0022】
さらに、開口部19の下方には、内部拡散ユニット31を覆って、例えばアルミニウム板からなる四角容器状の外部拡散ユニット37が配置されている。
この外部拡散ユニット37には、外面に多数の小孔33が穿孔され、給気ボックス21の下部のねじ穴21aとビス21bとにより、給気ボックス21に取り付けられている。
【0023】
そして、内部拡散ユニット31と外部拡散ユニット37とから、拡散ユニット43が形成されている。
この拡散ユニット43の、内部拡散ユニット31と外部拡散ユニット37との間には吹出用空間41が形成されている。
なお、本実施形態では、小孔33は内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37の略全面に穿孔されるが、図1においては煩雑を避けるため、一部のみを示している。
【0024】
図3は、拡散ユニット43の詳細を示しており、符号31は内部拡散ユニットであり、符号37は外部拡散ユニットである。
内部拡散ユニット31は、横断面が正方形の容器形状をしており、側面部45と底面部47とが斜面部49により接続されている。
そして、側面部45の上端には、上面枠51が配置されている。
【0025】
また、側面部45,底面部47および斜面部49には、同じ大きさの多数の小孔33が穿孔されている。
外部拡散ユニット37は、横断面が長方形の容器形状をしており、長手方向Lに沿った面には、側面部53,底面部55および斜面部57が配置されている。
そして、側面部53と底面部55とが斜面部57により接続されている。
【0026】
一方、幅方向Wに沿った面には、側面枠59が配置され、側面部53,底面部55および斜面部57のそれぞれの端と側面枠59とが接続されている。
さらに、側面部53と側面枠59の上端には、上面枠61が配置されている。また、側面部53,底面部55および斜面部57には、同じ大きさの多数の小孔33が穿孔されている。
【0027】
側面枠59には、側面枠59と同形状の蓋59aが着脱可能に配置されている。
なお、本実施形態では、側面部45,53、底面部47,55および斜面部49,57の全面に小孔33が穿孔されているが、煩雑を避けるため一部のみを示している。
図4は、内部拡散ユニット31に形成される小孔33の穿孔状態を示しており、側面部45は2枚の側面板45Lと2枚の側面板45Wとで形成されている。
【0028】
この側面板45Lは、長手方向Lの垂直面に互いに対向して配置され、側面板45Wは、幅方向Wの垂直面に、互いに対向して配置されている。
そして、斜面部49は2枚の斜面板49Lと2枚の斜面板49Wとで形成されている。
この斜面板49Lは、長手方向Lの垂直面に互いに上方を向いて斜めに配置され、斜面板49Wは、幅方向Wの垂直面に互いに上方を向いて斜めに配置されている。
【0029】
また、底面部47は高さ方向Hに垂直な面を持つ1枚の板で構成されている。さらに、上面枠51は四角形の環形状をしており、側面部45の上部に配置されている。
【0030】
側面板45L,45W、斜面板49L,49Wおよび底面部47には、各部の吹出量に応じる間隔で小孔33が穿孔される。
ここで、各部の面積に対する各部の小孔33の総面積の比率を開口率αと呼び、開口率αは、各部の吹出量に応じて決められる。
そして、この開口率αから穿孔間隔が計算される。
【0031】
この実施形態において、開口率αは、側面板45Lおよび斜面板49Lが30%とされ、側面板45W,斜面板49Wおよび底面部47が15%とされている。
図5は、外部拡散ユニット37に形成される小孔33の穿孔状態を示しており、側面部53は2枚の側面板53Wで形成され、幅方向Wの垂直面に互いに対向して配置されている。
【0032】
また、斜面部57は2枚の斜面板57Wで形成され、幅方向Wの垂直面に互いに上方を向いて斜めに配置されている。
そして、底面部55は高さ方向Hに垂直な面を持つ1枚の板で構成される。
さらに、側面枠59は、外部拡散ユニット37の横断面形状を有する環状の板で形成され、外部拡散ユニット37の長手方向Lの両端に配置されている。
【0033】
また、上面枠61は長方形の環形状をしており、側面部53および側面枠59の上部に配置されている。
この実施形態において、開口率αは、側面板53Wおよび斜面板57Wが15%とされ、底面部55が8%とされている。
図6および図7は、上述したクリーンルーム用空気吹出装置から吹き出される空気の流れを示しており、これ等の図において、符号63は清浄空気の流れである。
【0034】
このクリーンルーム用空気吹出装置では、給気ボックス21の給気取入口23から空気63aが取り込まれ、取り込まれた空気63aは、フィルタ27で清浄化される。
【0035】
清浄化された清浄空気63は、供給口25を通り内部拡散ユニット31に送られる。
内部拡散ユニット31へ送られた清浄空気63の一部は、開口率αが30%と大きい、側面板45Lと斜面板49Lとを通過して、吹出用空間41の長手方向Lに多量に供給される。
【0036】
また、清浄空気63の別の一部は、開口率αが15%と小さい、側面板45Wと斜面板49Wとを通過して、吹出用空間41の幅方向Wに少量供給される。
清浄空気63のさらに別の一部は、開口率αが15%と小さい、底面部47を通過して、底面部47直下の吹出用空間41に少量供給される。
このようにして清浄空気63は、吹出用空間41に均一に拡散されながら、外部拡散ユニット37に送られる。
【0037】
外部拡散ユニット37へ送られた清浄空気63の一部は、開口率αが15%と小さい、側面板53Wと斜面板57Wとを通過して、室内65の幅方向Wに吹き出される。
また、別の一部は開口率αが8%と極小さい、底面部55を通過して、底面部55直下の室内65に吹き出される。
【0038】
そして、清浄空気63が室内65の広範囲に供給され、室内65が清浄化される。
図8は、吹出用空間41の長手方向Lおよび幅方向Wに流れる清浄空気63の状態を示すものである。
内部拡散ユニット31から吹出用空間41に送られる清浄空気63は、長手方向Lには多量に、幅方向Wには少量供給され、吹出用空間41に均一に拡散される。
【0039】
そして、外部拡散ユニット37から吹き出される清浄空気63が、室内65の広範囲に、均一に供給される。
以上のように構成されたクリーンルーム用空気吹出装置では、清浄空気63が、内部拡散ユニット31の小孔33を通り、外部拡散ユニット37内の空間に均一に拡散された後、清浄空気63が、外部拡散ユニット37から室内65に吹き出されるため、清浄空気63の流れを2段階に調整でき、室内65の広範囲に、均一な清浄空気63を供給することができ、また、塵埃の飛散および滞留の原因となる渦流の発生を防止することができる。
【0040】
そして、内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37の側面部45,53、斜面部49,57および底面部47,55に穿孔される小孔33により、清浄空気63の吹出量を、横方向,斜め方向および下方向にそれぞれ調整できるため、室内65の広範囲に、均一な清浄空気63を供給することができ、同時に、塵埃の飛散および滞留の原因となる渦流の発生を防止することができる。
【0041】
また、既に設置されている給気ボックス21のフィルタ固定棒29に、内部拡散ユニット31を固定でき、給気ボックス21のねじ穴21aに、外部拡散ユニット37を固定できるため、設備の流用ができ、少ない投資で室内65の広範囲に、均一な清浄空気63を供給できるクリーンルームを形成することができる。さらに、内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37に穿孔される小孔33の大きさを同一にし、穿孔間隔を変えているため、簡便かつ精度良く、各方向への必要吹出量を調整することができ、室内65の広範囲に、均一な清浄空気63を供給することができ、同時に、塵埃の飛散および滞留の原因となる渦流の発生を防止することができる。
【0042】
図9および図10は、上述したクリーンルーム用空気吹出装置を用いたクリーンルームを示すものであり、これ等の図において符号65はクリーンルームの室内を示している。
クリーンルームの室内65の側壁65aには、空調機67が配置され、天井17の上部には4つの給気ボックス21が均等に配置されている。
【0043】
そして、空調機67と4つの給気ボックス21とが、給気ダクト68により接続される。
給気ボックス21の内部には、フィルタ27が配置され、給気ボックス21の下部には、拡散ユニット43が配置されている。
そして、2つの拡散ユニット43の間に接続ユニット69が配置され、拡散ユニット43の一端と接続ユニット69とが接続されている。
【0044】
また、拡散ユニット43の他端には、蓋59aが取り付けられ、拡散ユニット43,接続ユニット69および蓋59aにより、ダクトユニット71が形成される。
そして、室内65の長手方向に、間隔を空けた2本のダクトユニット71が配置される。
【0045】
このクリーンルームでは、接続ユニット69には、前述した外部拡散ユニット37が使用される。
そして、図10に示すように、室内65の空気63aは、送風機67aにより空調機67に吸い込まれ、給気ダクト69に供給される。
給気ダクト69に供給された空気63aは、それぞれの給気ボックス21に供給され、フィルタ27により清浄化される。
【0046】
清浄化された清浄空気63は、ダクトユニット71の内部に均一に拡散される。 そして、ダクトユニット71から吹き出された清浄空気63が、室内65の広範囲に、均一に供給され、室内65の空気清浄度が高められる。
また、このクリーンルームでは、清浄空気63が、ダクトユニット71の内部に均一に拡散され、室内65に均一に供給されるように、拡散ユニット43および接続ユニット69の各部の開口率αが決められている。
【0047】
そして、その開口率αから計算される穿孔間隔により、各部に図示しない小孔が穿孔されている。
上述したクリーンルームでは、拡散ユニット43,接続ユニット69および蓋59aにより、ダクトユニット71を形成したので、室内65の広範囲に、均一な清浄空気63を供給することができる。
【0048】
なお、従来のダクト状の吹出口を有するクリーンルームでは、供給口から離れるに従い、清浄空気の吹出量が減少するため、供給口から離れる程、幅方向での清浄化可能な領域が狭くなっていた。
しかし、上述したクリーンルームでは、ダクトユニット71のどの部分からも均一かつ十分な吹出量を得ることができるため、ダクトユニット71の間隔を、例えば、従来より広げて6mとしても、十分な清浄度を得ることができた。
【0049】
図11は、上述したクリーンルーム用空気吹出装置を用いた別のクリーンルームを示すものであり、前述のクリーンルームの蓋59aに替えて、多数の小孔が穿孔され、例えばアルミニウム板からなる蓋75が取り付けられている。
このクリーンルームでは、蓋75を取り付けることで、ダクトユニット71の両端の蓋75の小孔から清浄空気が吹き出されるため、室内65の隅々まで清浄空気63を供給することができる。
【0050】
図12は、本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の第2の実施形態を示すもので、図12において、符号81は装置本体を示している。
装置本体81の側面には、空気取入口83が形成され、前面には、供給口25が形成されている。
【0051】
そして、装置本体81の内部には、送風機85およびフィルタ86が配置されている。
また、供給口25を覆って内部拡散ユニット31が配置され、内部拡散ユニット31の供給口25と反対側に、内部拡散ユニット31を覆って外部拡散ユニット37が配置されている。
【0052】
この外部拡散ユニット37の上面枠61の外気に接する部分には、側蓋89が取り付けられている。
さらに、装置本体81の下部には複数の車輪87が配置されている。
この実施形態では、まず室内91に装置本体81が運ばれ、さらに空気の清浄化が必要とされる空間93の近傍に、装置本体81が移動される。
【0053】
そして、送風機85により室内91の空気63aが、空気取入口83から装置本体81に吸い込まれる。
吸い込まれた空気63aは、フィルタ86を通過して清浄化される。
清浄空気63は、内部拡散ユニット31を通して、外部拡散ユニット37内部に均一に拡散される。
【0054】
そして、外部拡散ユニット37から清浄空気63が吹き出され、装置本体81前方の空間93の空気清浄度が高められる。
以上のように構成されたクリーンルーム用空気吹出装置では、装置本体81に車輪87を配置したので、空気の清浄化が必要とされる異なる室内91に装置本体81を移動することができる。
【0055】
また、空気の清浄化が必要とされる空間93の近傍に、装置本体81を容易に移動でき、局所的に空気清浄度を高めることができる。
また、清浄空気63が、内部拡散ユニット31を通り、外部拡散ユニット37内の空間に均一に拡散された後、外部拡散ユニット37から室内65に吹き出されるため、清浄空気63の流れを2段階に調整でき、空間93の広範囲に、均一な清浄空気63を供給することができる。
【0056】
なお、上述した第1の実施形態では、小孔33を穿孔間隔を変えて、同じ大きさにした例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、穿孔間隔を同一にして、穿孔する大きさを変えても良く、また、穿孔間隔を徐々に変えても良く、さらに穿孔間隔と穿孔する大きさとを両方変えても良い。
【0057】
また、さらに、小孔33は、千鳥状に形成しても良く、あるいは規則性を持たずにランダムに形成しても良い。
また、上述したクリーンルームでは、ダクトユニット71を、2つの拡散ユニット43を接続ユニット69で接続して構成した例について示したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、3つの拡散ユニット43と2つの接続ユニット69とを交互に接続して構成しても良い。
【0058】
また、上述したクリーンルームでは、ダクトユニット71を2本配置して構成した例について示したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、ダクトユニット71の配置本数を増やして構成しても良い。
また、上述した第1および第2の実施形態では、小孔33の形状を円形にした例について示したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、穿孔形状は、例えば、四角形でも楕円形でも良い。
【0059】
さらに、上述した第1の実施形態では、フィルタ27が取り付けられる給気ボックス21に、内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37を固定した例について示したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、送風機とフィルタとを取り付けた給気ボックス(ファンフィルタユニット)に内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37を固定しても良い。
【0060】
また、空調機能と清浄機能とを備えた給気ボックスに内部拡散ユニット31および外部拡散ユニット37を固定しても良く、さらにセル天井方式のクリーンルームのフィルタに外部拡散ユニット37だけを固定しても良い。
なお、上述した第2の実施形態では、外部拡散ユニット37の長手方向を上下方向に向けた例について述べたが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、例えば、外部拡散ユニット37の長手方向を水平方向に向けても良い。
【0061】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、清浄空気が、内部拡散ユニットの小孔を通り、外部拡散ユニット内の空間に均一に拡散された後、清浄空気が、外部拡散ユニットから室内に吹き出されるため、清浄空気の流れを2段階に調整でき、室内の広範囲に、均一な清浄空気を供給することができるとともに、塵埃の飛散および滞留の原因となる渦流の発生を防止することができる。
【0062】
本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、内部拡散ユニットおよび外部拡散ユニットの側面部,斜面部および底面部に穿孔される小孔により、清浄空気の吹出量を、横方向,斜め方向および下方向にそれぞれ調整できるため、室内の広範囲に、均一な清浄空気を供給することができるとともに、塵埃の飛散および滞留の原因となる渦流の発生を防止することができる。
【0063】
本発明のクリーンルーム用空気吹出装置では、内部拡散ユニットの上面枠により、内部拡散ユニットを簡便に給気ボックスに固定させることができ、また、外部拡散ユニットの上面枠により、外部拡散ユニットを簡便に給気ボックスに固定させることができるため、少ない投資で、室内の広範囲に、均一な清浄空気を供給できるクリーンルームを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の第1の実施形態を示す説明図である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断面図である。
【図3】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の拡散ユニットを示す斜視図である。
【図4】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の内部拡散ユニットを示す斜視図である。
【図5】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の外部拡散ユニットを示す斜視図である。
【図6】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置における清浄空気の流れを示す説明である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う縦断面図である。
【図8】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置における清浄空気の流れを示す説明図である。
【図9】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置を用いたクリーンルームを示す上面図である。
【図10】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置を用いたクリーンルームを示す側面図である。
【図11】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置を用いたクリーンルームを示す側面図である。
【図12】本発明のクリーンルーム用空気吹出装置の第2の実施形態を示す説明図である。
【図13】従来のクリーンルーム用空気吹出装置を示す説明図である。
【図14】図13のXIII−XIII線に沿う縦断面図である。
【符号の説明】
17 天井
21 給気ボックス
25 供給口
31 内部拡散ユニット
33 小孔
37 外部拡散ユニット
45 側面部
47 底面部
49 斜面部
51 上面枠
81 装置本体
83 空気取入口
85 送風機
86 フィルタ
87 車輪
Claims (4)
- クリーンルーム天井面に設置されていて、その内部にフィルタ固定棒によりフィルタが取り付けられている給気ボックスの供給口下部に、前記供給口を覆って配置され、外面に多数の小孔が穿孔される容器状の内部拡散ユニットと、
前記天井面の下部に、前記内部拡散ユニットを覆って配置され、外面に多数の小孔が穿孔される容器状の外部拡散ユニットとを有し、
前記内部拡散ユニットは、前記フィルタの下面から突出する前記フィルタ固定棒に取り付けられ、前記フィルタの下面の周囲に当接される上面枠を有することを特徴とするクリーンルーム用空気吹出装置。 - 請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、
前記内部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が略正方形状の四角容器状に形成され、
前記外部拡散ユニットは、内面が前記内部拡散ユニットの外面に対向し、前記給気ボックスの対向面が長方形状の四角容器状に形成され、
前記内部拡散ユニットにおいて、前記外部拡散ユニットの長手方向に略直交する側面部の小孔による開口率は、前記外部拡散ユニットの長手方向に平行な側面部の小孔による開口率より大きく設定されていることを特徴とするクリーンルーム用空気吹出装置。 - 請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、
前記外部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が長方形状の四角容器状に形成され、
前記給気ボックスは、前記クリーンルーム天井面に間隔を置いて設置され、
前記各給気ボックスを覆って取り付けられる前記外部拡散ユニットは、長手方向を前記給気ボックスの配列方向に向けて配置され、
前記外部拡散ユニットの間には、外面に多数の小孔が穿孔され、前記外部拡散ユニットを互いに接続するための接続ユニットが配置され、
前記外部拡散ユニットと前記接続ユニットの接続部分は、開口されていることを特徴とするクリーンルーム用空気吹出装置。 - 請求項1記載のクリーンルーム用空気吹出装置において、
前記外部拡散ユニットは、前記給気ボックスの対向面が四角状の容器状に形成され、
前記外部拡散ユニットにおいて、側面部の小孔による開口率は、底面部の小孔による開口率より大きく設定されていることを特徴とするクリーンルーム用空気吹出装置。
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