JPH0828920A

JPH0828920A - クリーンルーム用空気清浄化装置

Info

Publication number: JPH0828920A
Application number: JP18061594A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Hijikata; 清土方; Takehisa Iguchi; 武久井口; Takashi Yamamoto; 孝山本; Takaharu Sakamoto; 敬治坂本; Hiroshi Oyama; 広大山; Mamoru Haketa; 守羽毛田
Original assignee: Nippon Muki Co Ltd; Fuji Denki Sosetsu Co Ltd
Current assignee: Nippon Muki Co Ltd; Fuji Denki Sosetsu Co Ltd
Priority date: 1994-07-08
Filing date: 1994-07-08
Publication date: 1996-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】既設のクリーンルームの天井部、壁部の改善
工事をすることなく、該クリーンルーム内に設置するこ
とができ、該クリーンルーム内全体を均一に清浄化でき
るクリーンルーム用空気清浄化装置を提供する。【構成】少なくともその一側面をクリーン化したい部
屋の内側壁面に配設した送風ユニット３と、該送風ユニ
ット３の上部から水平方向に延設されたダクト４とから
なり、該送風ユニット３は、その下部に空気吸込口を有
しかつ内部に送風機が内装された空気通路を有してお
り、該送風ユニット３と該ダクト４とは、該送風ユニッ
トの上端面とダクトの上面とが水平面を形成するように
配設されたクリーンルーム用空気清浄化装置において、
該ダクト４の下面に空気清浄化用フィルター５が取付固
定されているクリーンルーム用空気清浄化装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、半導体工業、光学機
器、精密機械、電子機器、医療機器、食品醸造業等の分
野において、無塵、無菌のクリーンルームを簡単に構成
できる空気清浄化装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のクリーンルーム、クリーンブース
としては、例えば、実公昭５６―５７０７号公報に示さ
れているように、空気を清浄化しようとする室の外に空
気吸込口と送風機を配置し、また該室の天井の上方にフ
イルタを配置して、天井の全面から清浄化した空気を吹
き出させる層流式クリーンルームがある。ところが、か
かるクリーンルームの場合、天井部上方に清浄な空気の
通路を設けかつ室外に空気清浄化のための諸設備を設け
なければならないので、空気清浄化装置の設置が大工事
になるばかりでなく、既設の室をクリーンルームとする
ためには、既存の天井部及び壁を取り壊して、空気清浄
化装置を設置するという大改造が必要となる欠点があ
る。また、室内の空気は、床付近の側壁面に設けられた
排気口から気圧差を利用して排気されるに過ぎないの
で、作業台等の上面に流下した清浄な空気の舞い上がり
現象が生じ、そのために作業台上面等の塵も一緒に舞い
上がってしまうという欠点がある。さらに、吹き出され
た清浄な空気は、室内の側壁下部から室外へ排出され、
その後、新たな含塵エアが吸込口から吸い込まれてフィ
ルタを通ることになるので、清浄化に長時間を要し、エ
アフィルタの稼働効率が上がらないという欠点がある。
更にまた、本体の下部側面に吸気孔が開設されているた
め、天井全面から吹き出された清浄化空気が前記吸気孔
へ向かって斜めに流れ、全室に渡って均一な空気清浄化
を図ることが困難である。

【０００３】上記、問題点を解決するものとして、例え
ば、特公昭３−４８４１７号公報に示されるような空気
清浄化装置がある。この装置は、密閉されている部屋内
に配置され、その部屋をクリーンルームとするものであ
って、少なくともその一側面を部屋の内側壁に密接し、
かつその上端面を天井下面に密接する柱状本体と、該柱
状本体の上部から水平方向に延設され、少なくともその
上面を部屋の天井に接する風導管とからなり、前記柱状
本体はその下面に比較的短小な脚部及び空気吸込口を有
し、その内部には空気循環用の送風機及び空気清浄化用
フィルターが内装された空気通路を有しており、また前
記風導管は前記柱状本体と略同一幅で延設方向における
部屋の天井の長さに応じた長さを有し、その両側板と下
底板との全面には、部屋内の全方向に指向する空気吹出
口を有している。また、前記柱状本体と前記風導管と
は、柱状本体の上端面と風導管との上面が一連の水平面
を形成し、その全長が前記風導管延設方向における部屋
の天井長さと等長に形成されているという構成をなして
いる。

【０００４】ところが、かかる空気清浄化装置において
は、柱状本体に隣接した風導管から吹き出される空気の
風速と柱状本体から離れた風導管から吹き出される空気
の風速とが異なっているので、部屋内の吹き出し気流の
分布の均一化が図れないという問題がある。

【０００５】そこで、このような欠点を解決するものと
して、例えば、特開平６―６６４３９号公報に示される
ような空気清浄化装置がある。即ち、この装置において
は、クリーンルームの外に設けた空調機によって温度及
び湿度を制御された空気は、導風ダクトを通ってＨＥＰ
Ａフィルタへと導かれる。このフィルタで清浄化された
空気は、室内に直線上に延びている多孔板からなる複数
のエアサプライユニットへと送られる。このエアサプラ
イユニットは、クリーンルームの天井に配設される空気
供給ダクトであって、室内の長手方向に延びている多孔
板からなり、該多孔板の孔径は板厚以下である。また、
このエアサプライユニットにおいては、空気の流れる流
路の断面積を、その上流側から下流側に向かって徐々に
減少した形状となし、その空気流入口に流入空気の流れ
の方向を調整する流路調整体が設けられている。このエ
アサプライユニットでは、上流側から下流側まで、各孔
から流出する空気の速度が一定となるけれども、部屋の
端部から端部まで予め規定された長さのダクトでしか適
用できないので、必要な部位のみ施行した後にダクトの
長さを変更する等のことができず、いわゆるフレキシブ
ル性に欠けている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】従来のクリーンルーム
用空気清浄化装置の場合、既設の部屋内に設置するため
には、該部屋の天井部、壁部などの改善工事が必要であ
ったり、温度及び湿度の調整にエネルギーがかかりすぎ
たり、部屋全体が均一に清浄化できなかったり、また、
清浄化度を自由に調整できなかったり、フレキシブル性
に欠けている。そこで、本発明の目的は、かかる問題点
を解消し、既設のクリーンルームの天井部、壁部の改善
工事をすることなく、該クリーンルーム内に設置するこ
とができ、該クリーンルーム内全体を均一に清浄化でき
るクリーンルーム用空気清浄化装置を提供することにあ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、少なくともそ
の一側面をクリーン化したい部屋の内側壁面に配設した
送風ユニットと、該送風ユニットの上部から水平方向に
延設されたダクトとからなり、該送風ユニットは、その
下部に空気吸込口を有しかつその内部に空気循環用の送
風機が内装されている空気通路を有しており、該送風ユ
ニットと該ダクトとは、送風ユニットの上端面とダクト
の上面とが水平面を形成するように配設されたクリーン
ルーム用空気清浄化装置において、該ダクトの下面に空
気清浄化用フィルターが取付固定されているクリーンル
ーム用空気清浄化装置である。

【０００８】このクリーンルーム用空気清浄化装置で
は、該フィルタの下流側に該部屋内の全方向に指向する
空気吹出し口が取付固定されていることが好ましい。こ
のクリーンルーム用空気清浄化装置では、該ダクトが複
数延設されていることが好ましい。このクリーンルーム
用空気清浄化装置では、該ダクトとして、空気清浄化用
フィルター及び空気吹出し口を取付固定していないもの
とそれらを取付固定したものとを組み合わせた複数のダ
クトユニットを用いることが好ましい。このクリーンル
ーム用空気清浄化装置では、該ダクトユニットの各接続
部に開口を変化させた風量調整板が設けられていること
が好ましい。

【０００９】

【作用】本発明のクリーンルーム用空気清浄化装置にお
いては、空調機が室内に設けられ且つ室内床面より吸込
み循環する方式であるため、既設のクリーンルーム内に
設置でき、天井部、壁部の改善工事が不要で、工期短
縮、工事費の低減が図れる。又、室内のエアのみを循環
するため、清浄化が迅速に達成され、温度、湿度の調整
に要するエネルギーが低減され、省エネ化が図れる。ま
た、ダクトが天井に接して設けられうるため、吹出し口
の直下で渦流を発生することもなく、層流化が図れる。
また、ダクトの下面にフィルタが設けられるため、ダク
トを通して供給されるエアがフィルタを抵抗体として層
流化され、更に、部屋内の全方向に指向するパンチング
板がフィルタの下流側に空気吹出し口として設けられて
いるため、吹出し口の直下だけでなく、部屋全体に対し
て均一にエアを吹き出すことができる。また、ダクトが
複数延設されうるためまたダクトが複数のダクトユニッ
トからなるため、所望の場所のみに清浄なエアを効率よ
く吹き出させると共に、必要に応じてダクト及びダクト
ユニットを接続したり、省略したりしうるフレキシブル
性がある。

【００１０】本発明では、ダクトユニットの下面にフィ
ルタ及びパンチング板である空気吹出し口を必ず設ける
必要はなく、設けない場合は、例えば、これをめくらと
することでクリーンルーム内の清浄化度を自由に調整で
きる。また、各ダクトユニットの接続部に開口を変化さ
せた風量調整板を設けて、上流側から下流側に向かって
流れる空気の流路の断面積を減少することにより、かり
に流路断面積に勾配がないならば、下流側で気流速度が
早くなることもなく、送風ユニットからダクトに供給さ
れた空気の吹出し平均風速の均一化が図れる。しかも、
単に吹出し平均風速の均一化が図れるだけでなく、ダク
トユニット毎にエアが緩衝されるため、ダクト内での気
流分布の均一化がより一層図れる。また、風量調整板
は、ダクトユニットの接続部に設けるため、ダクトの増
設、減設時に容易に調整できる。

【００１１】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図１は、本発明の一実施例のクリーンルーム用空
気清浄化装置の縦側面図を示し、図２は、図１に示され
た装置の平面図を示し、図３は、図１に示された装置の
右側面図を示し、図４は、図１のＣ部分の拡大図を示
し、図５は、本発明の装置における風量調整板の一例を
示す模式図である。

【００１２】図１に示されているように、クリーンルー
ム化しようとする部屋１に配設される空気清浄化装置２
は、その一側面を部屋１の内側壁１ｃに密接させかつそ
の上端面を天井下面１ｂに密接させるように設けられた
送風ユニット３と、該送風ユニット３の上部から水平方
向に延設されかつその上面を天井下面１ｂに接するよう
に設けられた風導管（ダクト）４とからなっている。該
送風ユニット３は、パッケージ３ａと、接続ボックス３
ｂと、該パッケージ及び接続ボックスを連結するキャン
バス３ｃとからなる。パッケージ３ａは、部屋１の床面
１ａに固定するための短い脚部３ｇをその下面に設けて
なる鋼板製の箱体であり、その内部に、ファン３ｄ、フ
ァンコイル３ｅ、コンプレッサー３ｆ、ヒーター等が装
備され、エア通路が形成されている。また、パッケージ
３ａには、その下方に空気吸込口３ｈが開口されてい
る。接続ボックス３ｂは、ダクト４と連結しいる。キャ
ンバス３ｃは、幅方向及び高さ方向の寸法誤差を緩衝す
る。

【００１３】該ダクト４は、複数のダクトユニット４か
らなり、それぞれの下面が部屋１に向かって開口してお
り，図４に示されているように、各ダクトユニットで
は、開口部４ａ周辺の下流側にフィルタ５を固定するの
に、開口部４ａの下流の面にガスケット６を介してフィ
ルタ５が圧着して取付固定されている。フィルタ５の下
流側に、部屋１内の全方向に指向する空気吹出し口とな
るパンチング板７を取り付け固定する。該パンチング板
７は、部屋（クリーンルーム）１の幅が狭いときには気
流分布の均一化に有用であるが、幅が広い部屋１では必
ずしも必要ではない。パンチング板７の形状には特に制
限はなく、例えば、平形でも山形でもよいが、平形より
も山形の方が、部屋１内の全方向に指向する空気吹き出
しが可能であるため、気流分布の均一化に優れている。
該ダクト４の寸法は、部屋１の天井の長さに応じた長さ
に規定されるものではなく、複数台延設することで、所
望の空間のみを清浄化することができる。また、該ダク
ト４は、空気清浄化用フィルタ５及び空気吹出し口とし
てのパンチング板８を取付固定した部分とそれらを取付
固定しない部分とで構成される複数のダクトユニット４
からなり、所望の清浄度に応じて適宜選択される。取付
固定されていない部分には、フィルタ５に相当する部分
に空ボックス８、吹出し口用パンチング７板８に相当す
る部分に無９孔板１１が配設されている。

【００１４】該ダクトユニット４の各接続部及び該接続
ボックス３ｂと該ダクトユニット４との接続部（図２中
のａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅの部分）に、それぞれ開口の寸法
を変化させた風量調整板１０を設ける。図５（Ａ）乃至
（Ｅ）に示されるように、本実施例では、接続ボックス
３ｂと第一のダクトユニット４との接続部（図２中のａ
部分）から順次開口面積が減少するように中央部のみ開
口した風量調整板１０（図５（Ａ）乃至（Ｄ）のそれぞ
れの左側の図）を用いたが、その形状及び寸法などには
何等制限はない。この場合と同様な効果を得るために、
開口面積が同じであれば、スリット状（図５（Ａ）乃至
（Ｄ）のそれぞれの右側の図）、パンチング状等の風量
調整板も適宜選択できる。該ダクト４は、本実施例で
は，Ｉ型の一列の配列としているが、送風ユニット３を
基点として２方向にダクト４を配列したＬ型、３方向に
ダクト４を配列したＴ型もダクトの組み合わせにより適
宜選択できる。また、送風ユニット３が、クリーンルー
ムの部屋１の内側壁１ｃの両端に配設され、部屋１の天
井の長さに応じた長さのダクト４をこれらの送風ユニッ
トの間に設ける場合には、中央のダクトユニット４同士
の接続部の風量調整板１０は非開口として、そこでエア
が遮断されるようにする。エアが遮断されず、両側から
のエアが相互に通風し合うと、両者が緩衝し合うことに
よって、中央部における吹出し風速が早くなり、気流分
布が均一化できなくなる。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のクリーンルーム用空気清浄化装置においては、空調機
が室内に設けられるため、既設のクリーンルーム内に設
置でき、該クリーンルームの天井部、壁部等の改造工事
が不要で、工期短縮、工事費の低減を図れる。また、室
内のエアのみを循環するため、クリーン化が迅速に達成
される。また、天井下面のダクトよりエアが均一に吹き
出されるため、吹出し口の直下で渦流を発生することも
なく層流化が図れる。ダクトの吹出し口の近傍にフィル
タを設けることにより、ダクトを通して供給されたエア
がエアフィルタの抵抗により整流化され、気流分布が均
一化される。また、下流側に空気吹出し口としてのパン
チング板を設けることにより、更に気流分布が均一化さ
れうる。更にまた、風量調整板を設けることにより、ダ
クトユニット毎にエアが緩衝されて、吹出し風速の平均
化が図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のクリーンルーム用空気清浄
化装置の縦側面図

【図２】図１に示された装置の平面図

【図３】図１に示された装置の右側面図

【図４】図１に示された装置のＣ部分の拡大図

【図５】本発明の装置における風量調整板の例を示す模
式図

【符号の説明】

１部屋１ａ床面１ｂ天井下面１ｃ内側壁２空気清浄化装置３送風ユニット３ａパッケージ３ｂ接続ボックス３ｃキャンバス４ダクトユニット４ａ開口部５フィルタ６ガスケット７パンチング板８空ボックス９無孔板１０風量調整板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者山本孝東京都中央区日本橋３丁目12番２号富士電機総設株式会社内 (72)発明者坂本敬治茨城県結城市作の谷415番地日本無機株式会社結城工場内 (72)発明者大山広茨城県結城市作の谷415番地日本無機株式会社結城工場内 (72)発明者羽毛田守茨城県結城市作の谷415番地日本無機株式会社結城工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくともその一側面をクリーン化した
い部屋の内側壁面に配設した送風ユニットと、該送風ユ
ニットの上部から水平方向に延設されたダクトとからな
り、該送風ユニットは、その下部に空気吸込口を有しか
つその内部に空気循環用の送風機が内装された空気通路
を有しており、該送風ユニットと該ダクトとは、該送風
ユニットの上端面とダクトの上面とが水平面を形成する
ように配設されたクリーンルーム用空気清浄化装置にお
いて、該ダクトの下面に空気清浄化用フィルタが取付固
定されたことを特徴とするクリーンルーム用空気清浄化
装置。
【請求項２】該フィルタの下流側に該部屋内の全方向
に指向する空気吹出し口が取付固定されたことを特徴と
する請求項１記載のクリーンルーム用空気清浄化装置。
【請求項３】該ダクトが複数延設されたことを特徴と
する請求項１又は２記載のクリーンルーム用空気清浄化
装置。
【請求項４】該ダクトが、空気清浄化用フィルター及
び空気吹出し口を取付固定していないものとそれらを取
付固定したものとを組み合わせた複数のダクトユニット
からなっていることを特徴とする請求項１乃至３のいず
れか一項に記載のクリーンルーム用空気清浄化装置。
【請求項５】該ダクトユニットの各接続部に開口を変
化させた風量調整板を設けたことを特徴とする請求項４
に記載のクリーンルーム用空気清浄化装置。