JP3739569B2 - 残存型枠 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンクリ−ト製の擁壁,砂防ダム,橋脚等の構造物を施工する際に、そのものが打設コンクリ−ト用の型枠として使用し、打設後はそのまま打設コンクリ−トの表面に固着し残存するタイプの残存型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリ−ト製の擁壁,砂防ダム,橋脚等の構造物を施工する際に、コンクリ−トを打設する時には型枠として使用し、打設コンクリ−トが固化後にはそのまま打設コンクリ−トの表面に固着し残存して壁材となる残存型枠が工法として使用されている。
【0003】
この残存型枠は、通常表型枠部材であり、つまり、片側表面を天然石風の外観化粧仕上されたコンクリ−ト製のパネルである。この一定面積のプレ−トを型枠部材として使用しコンクリ−ト構造物が施工される際、コンクリ−ト構造物の人目に触れる表側に順次並べて表型枠部材とし、対向する人目に触れない裏側の対向部材と間を種々の固定具を用いて全体を枠組し、枠組された表型枠部材と対向部材との間にコンクリ−トを打設し、表型枠部材はそのまま壁板として打設コンクリ−トに結合し残存させ、対向部材はコンクリ−トを打設後に取外しするものであった。この打設コンクリ−トの裏側に枠組する対向部材は、合板又は鉄製の型枠を枠組したもの、あるいは時として表型枠部材をそのまま裏側にも型枠として使用することもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記打設するコンクリ−トの裏側に枠組する対向部材は、合板型枠工法では大工の技量に左右され熟練を要し、脱型作業も手間を要し、その際に廃材も多く出て環境的にも悪影響を及ぼす。他方金型枠では廃材は殆ど出ないとしても、必ず脱型作業を必要とし、その重量も重いので搬出に多大な手間を要し、又、脱型後の型枠の清掃作業も必要となり、このため、従来の対向部材ではいずれにしても作業性が悪く、コスト面で有利でなく、特に合板では廃材の発生により環境面からも良くなく、又、表面化粧仕上した表型枠部材を裏側の型枠として使用することは、脱型作業が不要で廃材が出ない等の利点を有するも、人目に触れない裏側にこのような化粧仕上した表型枠部材を使用すると、施工費が高くつくと共に、表型枠部材には見栄え上貫通穴が無く、このため、打設コンクリ−トの余分な水分及び打設時に空気が逃げられず空気溜りを生じる等の問題点を有していた。
【0005】
本発明は前記の問題点に鑑み、コンクリ−ト構造物を施工する際に、コンクリ−トを打設する型枠の枠組が容易で、又、コンクリ−ト打設後の脱型作業を不要とし、且つ廃材が出ないコンクリ−ト構造物を施工できる残存型枠を提供することを目的とする。
【0006】
他の目的は、比較的軽量で強く、且つ打設コンクリ−トとの結合性が良く、打設コンクリ−トの余分な水分あるいは打設時の空気を逃がせ、コンクリ−ト構造物内に空気溜りを生じることが少ない残存型枠を提供するにある。
【0007】
他の目的は、枠組の際に必要な箇所にボルトの挿通穴を容易に穿設でき、且つコンクリ−トがタレ出たり流れ出すことが殆どなく、コンクリ−ト構造物の外観が見栄の良い残存型枠を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の残存型枠は、金網(2)入りのコンクリート系パネル(1)に多数の溝穴(3)を、前記金網(2)の網目(2a)内に穿設すると共に、前記各溝穴(3)の薄肉な底部(3a)側に通気性コンクリート層で形成した通気性手段(4)を設けている。
【0009】
又、本発明の残存型枠は、前記溝穴(3)が、入口を広げた断面テ−パ−状とすると、コンクリ−ト打設時にコンクリ−トが溝穴(3)に流入し易く、且つ空気逃げもよく好ましい。
【0010】
更に、本発明の残存型枠は、前記通気性手段(4)が、前記溝穴(3)の底部(3a)側を通気性コンクリ−ト層で形成している。このことにより打設時の空気逃げが良く、しかも打設コンクリ−トが溝穴(3)から外部に流出しタレ出るようなことがなく、構造物の外観がきれいに施工でき好ましい。
【0011】
又、本発明の残存型枠は、前記通気性手段(4)が、前記溝穴(3)の底部(3a)に細穴を穿設すると、コンクリ−ト打設の際に、空気の逃げがよく、打設後の空気溜りが生じにくく、構造物の強度を高める。
【0012】
更に、本発明の残存型枠は、前記溝穴(3)の底部(3a)の肉厚が、1〜7mmの範囲としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態につき説明する。図1及び図2は本発明の実施例を示す断面図である。この図1,2中において、(1)は一定の厚さと面積を有した四角形のコンクリ−ト系パネルである。該コンクリ−ト系パネル(1)としては、通常のセメントに砂及び砂利等を適宜に配合して硬化させたコンクリ−トであるが、これ以外にコンクリ−ト系としては耐久性や機械的強度を高めるために強化剤の混入あるいはポリマ−の含浸,重合等を行うこともある。
【0014】
(2)は補強用の骨材としての金網であり、特にはエキスパンドメタルが特有な網形状でコンクリ−トとの結合性もよく、又、強度も高く、安価でもあり好ましい。更に金網(2)は、表面処理を施したものを使用すると長期にわたって錆の発生を防止でき好ましい。この表面処理としては、メッキ、塗装等であり、特には金網(2)にエキスパンドメタルを使用した場合には塗料の乗りにくいエッジ(角部)が多いため、ダブルコ−トカチオン電着塗装を行うとよい。このダブルコ−トカチオン電着塗装とは、一般のカチオン電着塗装を2回行う塗装方法で、塗料の乗りが悪いエッジでも確実に塗装でき、強固な塗膜を形成できる。
【0015】
(3)はコンクリ−ト系パネル(1)の片面側から途中まで穿設した溝穴である。該溝穴(3)は金網(2)の各網目(2a)内に穿設させると共に、断面形状が入口を広くしたテ−パ−状としている。この溝穴(3)がテ−パ−状とすることにより、打設コンクリ−トが溝穴(3)内に流入し易く、且つ流入する際に溝穴(3)内の空気も逃げ易く空気溜りも防止できる。又、溝穴(3)の底部(3a)における内径は、枠組する際に使用するボルトが挿入できる内径であり、一般的には使用するボルトが4〜16mmの範囲であるので、これに合わせればよいが、必ずしもこの範囲に限定されない。更に底部(3a)の肉厚は、枠組した際に打設コンクリ−トの圧力で抜けない範囲でなるべく薄くするのが好ましい。つまり、この底部(3a)は枠組の際に必要な箇所の底部(3a)を抜いてボルトを挿通させるので、なるべく肉厚が薄い方が作業性がよく、実際には溝穴(3)側から鉄棒等で軽く打ち抜け、且つ打設コンクリ−トの圧力では抜けない程度の肉厚が好ましく、底部(3a)の内径が4〜16mmの範囲で底部(3a)の肉厚は1〜7mm程度の範囲で前記内径に比例して設定すればよい。又、溝穴(3)は、金網(2)の網目(2a)の中に設けると、金網(2)に当らず、つまり金網(2)が溝穴(3)によって露出せず、且つ溝穴(3)の形成する際や、溝穴(3)にボルトを挿通する際にも金網(2)が邪魔にならず好ましい。
【0016】
(4)は溝穴(3)の底部(3a)に設けた通気性手段であり、図1ではコンクリ−ト系パネル(1)の底部(3a)側一面を通気性コンクリ−ト層で形成し、図2では底部(3a)に細穴を穿設させ、それぞれ通気性手段(4)としたものである。この通気性コンクリ−ト層としては、例えば通気性,透水性を有する気泡コンクリ−ト,ポ−ラスコンクリ−ト等が使用される。又、細穴としては、底部(3a)の中心に穿設し、穴径は容易に溝穴(3)内の空気が逃げられ、且つ打設コンクリ−トの流出が殆どない程度の穴径にするのがよい。つまり、穴径があまり大きい場合には、打設コンクリ−トが細穴から流れ出し、トロ状を呈し、構造物の外観を悪くする。従って穴径としては0.5〜2mm程度を目安とすればよい。
【0017】
次に本発明の残存型枠を枠組した状態について説明する。図4は本発明の残存型枠を両側に使用した枠組状態を示す説明図、図5は本発明の残存型枠同士の接続状態の一例を示す断面図である。
【0018】
本発明の残存型枠を用いた枠組は、図4に示すように、基礎コンクリ−ト(5)上に、互いに対向して打設コンコリ−トの厚さだけ離して配置し段積みされる。この際に本発明のコンクリ−ト系パネル(1)間は、概略的に接続金具(6),長短のセパレ−タ−(10),支持ボルト(11)等によって間隔を保持して枠組される。
【0019】
更に、コンクリ−ト系パネル(1)の段積みにおける接続状態を図5に基づき具体的に説明すると、先ず互いに当接した近くの溝穴(3)に鉄棒等を突き通して底部(3a)を貫通させる。そして両コンクリ−ト系パネル(1)の内側を跨ぐ断面C形で板状の接続金具(6)と、外側に当てた板座金(7)とで両コンクリ−ト系パネル(1)の接続部分を挾持し、貫通した溝穴(3)を挿通するボルト(8)と、そのボルト(8)と螺合するナット(9)とで、接続金具(6)と板座金(7)とを締付けて接続固定する。(10)は両接続金具(6)間を保持する長短のセパレ−タ−である。尚、図4に示した支持ボルト(11)はコンクリ−ト系パネル(1)の適当な溝穴(3)を利用して、基礎コンクリ−ト(5)とコンクリ−ト系パネル(1)間とで保持するためのものであり、必要に応じてコンクリ−ト系パネル(1)の所々に設けられる。又、本残存型枠においては枠組の際に両側に用いたが、片側は表面に意匠を施した他の残存型枠とし他方側を本残存型枠で枠組させる場合もある。
【0020】
【発明の効果】
本発明は以上説明した構成により次の効果を有する。
【0021】
(イ)本発明の残存型枠では、コンクリ−ト系パネル(1)に溝穴(3)を穿設し、且つ溝穴(3)の底部(3a)に通気性手段(4)を設けたことにより、コンクリ−ト打設の際に枠組したコンクリ−ト系パネル(1)の外側にタレ出すことがなく、しかもコンクリ−ト打設時の空気も溝穴(3)を通して抜け出るという両者を同時に満足するものであり、又、打設コンクリ−トの余分な水分も外部に排出でき、空気溜りのないコンクリ−ト構造物を施工できる。
【0022】
(ロ)本発明の溝穴(3)においては、必要に応じて溝穴(3)を選択して貫通させ、他の溝穴(3)には貫通穴がないか、又はあっても殆ど目立たない細穴であるため、完成したコンクリ−ト構造物の表面がきれいに仕上り、特に打設コンクリ−トの流れ出すトロがなく見栄えがよく、コンクリ−ト構造物の裏側だけでなく人目に付く表側にも使用できる。
【0023】
(ハ)本発明の溝穴(3)の貫通作業においては、底部(3a)が薄肉であるため、鉄棒等で溝穴(3)側から突き通すことができ、現場での貫通作業が極めて容易で、特殊な機械や工具を必要とせず枠組作業の効率を高める。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残存型枠の実施例を示す断面図である。
【図2】本発明の残存型枠の他の実施例を示す断面図である。
【図3】本発明の残存型枠の平面図である。
【図4】本発明の残存型枠の枠組状態を示す説明図である。
【図5】本発明の残存型枠同士の接続状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 コンクリ−ト系パネル
2 金網
2a 網目
3 溝穴
3a 底部
4 通気性手段

Claims (2)

  1. 金網(2)入りのコンクリート系パネル(1)に多数の溝穴(3)を、前記金網(2)の各網目(2a)内に穿設すると共に、前記各溝穴(3)の薄肉な底部(3a)側に通気性コンクリート層で形成した通気性手段(4)を設けて成る残存型枠。
  2. 前記溝穴(3)が、入口を広げた断面テーパー状である請求項1記載の残存型枠。
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