JPH11350642A - 通気性を有した残存型枠 - Google Patents

通気性を有した残存型枠

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JPH11350642A
JPH11350642A JP17810098A JP17810098A JPH11350642A JP H11350642 A JPH11350642 A JP H11350642A JP 17810098 A JP17810098 A JP 17810098A JP 17810098 A JP17810098 A JP 17810098A JP H11350642 A JPH11350642 A JP H11350642A
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JP
Japan
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concrete
bottomed
gauze
bolt
wire mesh
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Application number
JP17810098A
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English (en)
Inventor
Nobuaki Takamura
宣明 高村
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Takamura Sogyo Corp
Original Assignee
Takamura Sogyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は空気と水分を表面全体から抜くこと
を可能と成して固化が早まり、略完全に空気溜りがなく
なると共に製作が簡単でコストダウンも可能とし、また
重量が軽量化され且つ強度が高く、打設コンクリ−トと
の結合性が良い残存型枠を提供すると同時に、枠組の際
に必要な箇所にボルトの挿通穴を容易に穿設でき、且つ
コンクリ−ト構造物の外観が見栄えの良いものとなる残
存型枠を提供することを目的とする。 【解決手段】 金網2入りコンクリ−ト系パネル1全体
に通気性を持たせ、そのコンクリ−ト系パネル1に、薄
肉な底部3cが設けられた多数の有底穴3を金網2の各網
目内に穿設した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリ−ト製の擁
壁,砂防ダム,橋脚等の構造物を施工する際に、そのも
のが打設コンクリ−ト用の型枠として使用し、打設後は
そのまま打設コンクリ−トの表面に固着し残存するタイ
プの通気性を有した残存型枠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリ−ト製の擁壁,砂防ダ
ム,橋脚等の構造物を施工する際に、型枠の枠組が容易
であると共にコンクリ−ト打設後の脱型作業が不要で、
且つ廃材が出ない施工が可能となる残存型枠として、本
発明者が特願平9−114311号や特願平9−260
83号などで提案したところである。更に残存型枠に通
気性を有した残存型枠として、平成10年5月12日に
特許願を提出したところである。
【0003】特願平9−114311号の構造は、金網
入りで表面化粧仕上のない四角形状のコンクリ−ト系パ
ネル面に、少なくとも多数の貫通穴を金網の網目位置に
穿設し、且つコンクリ−ト系パネルの外周には、その各
角部に面取り部を、各辺部に切欠溝を形成し、各貫通穴
の最小径部における穴径が1mm〜25mmの範囲である残
存型枠であり、その裏面側に、多数の溝穴を穿設した
り、前記貫通穴がテ−パ−状の段付貫通穴であったりす
るものであり、コンクリ−ト打設の充填具合が貫通穴か
ら確認出来ると共にその穴から空気を逃がす役目も果た
すものであった。また特願平9−26083号の構造
は、網状体を表型枠部材に埋設し、前記網状体に固着し
た溝形材が断面コの字状の軽溝形鋼であり、その対称と
なる断面の一方を表型枠部材内に埋設し、他方を表型枠
部材の裏面から露出させ、更に溝形材は、その開口面を
内側に向け対向して四角形状に枠組すると共に、その枠
組した状態で少なくとも露出する部分に開口部を設けた
残存型枠であり、型組がし易く工夫されたものであっ
た。更に平成10年5月12日特許出願の構造は、金網
入りのコンクリ−ト系パネルに多数の溝穴を、金網の網
目内に穿設すると共に、各溝穴の薄肉な底部に通気性手
段を設けたものであり、この通気性手段は、溝穴の底部
側を通気性コンクリ−ト層で形成したり、底部に細穴を
穿設する残存型枠であり、打設時の空気逃げを良くさ
せ、しかも打設コンクリ−トが溝穴から出るようなこと
がなく、外観をきれいに施工出来るものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら特願平9
−114311号は、貫通穴からコンクリ−トが流れ出
して表面を汚すため、表型枠部材として使用出来なかっ
た。また特願平9−26083号は、表型枠部材の型組
がし易いものであるが、空気逃げが完全に出来ないと共
に充填具合も完全なものではなかった。更に平成10年
5月12日特許出願のものは、空気逃げや充填具合は良
好であるが、通気性手段として溝穴の底部側を通気性コ
ンクリ−ト層で形成したものは、普通のコンクリ−トで
流し込む工程と通気性コンクリ−トで流し込む工程の2
工程が必要であり、製作が面倒でコスト高なものとなっ
ていた。一方、通気性手段として底部に細穴を穿設した
ものは表面に穴が見えるため、表型枠部材としては余り
好ましくない等の問題点があった。
【0005】本発明は打設コンクリ−トの余分な水分或
いは打設時の空気が略完全に逃げ、コンクリ−ト構造物
内に空気溜りを生じることが殆どなくなると共に製作が
簡単でコストダウンが可能となり、且つ、比較的軽量で
も強度が高いと共に打設コンクリ−トとの結合性が良い
残存型枠を提供することを目的とする。
【0006】他の目的としては、枠組の際に必要な箇所
にボルトの挿通穴を容易に穿設でき、且つコンクリ−ト
がタレ出て流れ出すことが全くなく、コンクリ−ト構造
物の外観が見栄えの良いものとなる残存型枠を提供す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するためになされたものであり、つまり、金網入りコ
ンクリ−ト系パネル全体に通気性を持たせ、そのコンク
リ−ト系パネルに、薄肉な底部が設けられた多数の有底
穴を金網の各網目内に穿設した構造とする。また前記有
底穴が、入口を広げたテ−パ−部と、該テ−パ−部の基
部に設けると共にボルトが挿入可能な大きさである有底
小穴とから成るものとしても良く、且つ金網にステンレ
ス材料或いは防錆処理を施したものを使用すると良い。
尚、本発明で言う「通気性」は、空気が出入りするだけ
を指すのではなく、透水性も含むものとする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す図
であり、これに基づき説明する。(1)は一定の厚さと
面積を有した四角形のコンクリ−ト系パネルである。該
コンクリ−ト系パネル(1)としては、通気性を有する
セメントに砂及び砂利等を適宜に配合して硬化させたコ
ンクリ−トであるが、これ以外にコンクリ−ト系として
は耐久性や機械的強度を高めるために強化剤の混入ある
いはポリマ−の含浸,重合等を行うこともある。尚、通
気性を有するセメントとしては、例えば通気性,透水性
を有する気泡コンクリ−ト,ポ−ラスコンクリ−ト等が
使用され、一般のセメントよりも軽量である。又、コン
クリ−ト系パネル(1)の表面に意匠を施しても良い。
(2)は補強用の骨材として使用する金網であり、該金
網(2)としては、普通の通気性のないセメントの時に
使用するものよりも板厚の厚い強度の高いものを用い
る。また金網(2)にはステンレス材料を用いるのが好
ましいが、他のものとしてはエキスパンドメタルが特有
な網形状でコンクリ−ト系パネル(1)との結合性が良
く、強度も高く、且つ安価であるので好ましい。更に金
網(2)にステンレス材料以外のものを用いる場合に
は、防錆用の表面処理を施したものを使用すると良い。
この表面処理としてはメッキや塗装等であり、特に金網
(2)にエキスパンドメタルを使用した場合には塗料の
乗りにくいエッジ(角部)が多いため、ダブルコ−トカ
チオン電着塗装を行うと良い。尚、このダブルコ−トカ
チオン電着塗装とは、一般のカチオン電着塗装を2回行
う塗装方法で、塗料の乗りが悪いエッジでも確実に塗装
でき、強固な塗膜を形成できる。
【0009】(3)はコンクリ−ト系パネル(1)の片
面側から途中まで穿設すると共に金網(2)の各網目
(2a)内に穿設させた有底穴であり、該有底穴(3)は
入口を広げたテ−パ−部(3a)と、そのテ−パ−部(3
a)の基部に設けると共に枠組用のボルト(4)が挿入
可能な大きさである有底小穴(3b)とから成し、有底小
穴(3b)の底部(3c)の肉厚は1〜10mmの範囲が良
い。尚、有底穴(3)をテ−パ−状とすることにより、
打設コンクリ−トが有底穴(3)内に流入し易くなっ
て、打設コンクリ−トがコンクリ−ト系パネル(1)と
頑強に結合できるものとなる。また底部(3c)の肉厚
は、枠組の際に必要な箇所の底部(3c)を突き通してボ
ルト(4)が挿通可能となるため、なるべく薄い方が良
いが、打設コンクリ−トの圧力では抜けない程度の厚さ
が好ましい。又、前記有底小穴(3b)の内径としては4
〜16mmの範囲が一般に多く使用される。更に有底穴
(3)は、金網(2)の網目(2a)の中に設けることに
より、金網(2)に当らず、つまり金網(2)が有底穴
(3)によって露出せず、且つ有底穴(3)を形成する
際や、有底穴(3)にボルトを挿通する際にも金網
(2)が邪魔にならない。
【0010】図3は本発明の残存型枠を両側に使用した
枠組状態を示す図であり、これに基づき説明する。先ず
基礎コンクリ−ト(10)の上に、互いに有底穴(3)側
を対向し且つ打設コンコリ−トの厚さ分だけ離して配置
し段積みを行う。この時、先ず互いに段積みして当接し
た近くの有底穴(3)に鉄棒等を入れ、底部(3c)を軽
く打ち抜き、有底穴(3)を貫通させる。そして両コン
クリ−ト系パネル(1)の内側を跨ぐ断面C形で板状の
接続金具(6)と、外側に当てた板座金(7)とで両コ
ンクリ−ト系パネル(1)の接続部分を挾持させ、貫通
した有底穴(3)にボルト(4)を挿入すると共にナッ
ト(5)を螺合させて締付ければ、両コンクリ−ト系パ
ネル(1)は接続金具(6)と板座金(7)を介して接
続固定される。このようにして両コンクリ−ト系パネル
(1)の接続部分を順次接続固定すると共に両接続金具
(6)間をセパレ−タ−(8)で保持し、且つ支持ボル
ト(9)によって基礎コンクリ−ト(10)とコンクリ−
ト系パネル(1)間も保持する。尚、前記コンクリ−ト
系パネル(1)間は、接続金具(6),セパレ−タ−
(8),支持ボルト(9)等によって間隔を保持して枠
組されるのである。
【0011】
【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。
【0012】請求項1のように金網(2)入りのコンク
リ−ト系パネル(1)全体に通気性を持たせることによ
り、1度のコンクリ−ト投入工程で済むため、製造が簡
単で、コストダウンが可能となる。また重量が軽量化さ
れるので、運搬時に好都合である。しかも、打設コンク
リ−トの余分な水分或いは打設時の空気逃げが良くなる
と共に表面全体から水分が抜け出て、水分の乾燥も早ま
り、且つ均一に固化するため、コンクリ−ト構造物が早
く仕上がる。更に表面側には打設コンクリ−トのトロ状
の微細なものが、粗目に詰った状態となるので、コンク
リ−ト構造物が完成した後、その表面は密閉されるた
め、表面から水分が吸い込まれて骨材を錆びさせる恐れ
はなくなる。又、金網(2)の各網目(2a)内に穿設し
た多数の有底穴(3)には貫通穴がないため、完成した
コンクリ−ト構造物の表面がきれいに仕上り、特に打設
コンクリ−トの流れ出すトロがないので見栄えがよく、
コンクリ−ト構造物の裏側だけでなく人目に付く表側に
も使用できるものとなる。しかも有底穴(3)内に打設
コンクリ−トが流入されるため、打設コンクリ−トがコ
ンクリ−ト系パネル(1)と頑強に結合できるものとな
る。更に薄肉な底部(3c)を有する有底穴(3)は、枠
組の際に必要な箇所に於いて、鉄棒等で底部(3c)を軽
く打ち抜けば貫通するので、ボルト(4)の取付けが容
易に行えるものとなる。
【0013】請求項2のように有底穴(3)が、入口を
広げたテ−パ−部(3a)と、該テ−パ−部(3a)の基部
に設けると共にボルト(4)が挿入可能な大きさである
有底小穴(3b)とから成すことにより、有底穴(3)の
テ−パ−部(3a)内に打設コンクリ−トが容易に流入さ
れるため、打設コンクリ−トがコンクリ−ト系パネル
(1)と頑強に結合できるものとなる。また多数の有底
穴(3)にテ−パ−を付けて入口を大きく広げることに
より、全体の重量がより軽量化出来るものとなる。更に
有底小穴(3b)の大きさがボルト(4)が挿入可能な大
きさであると共に薄肉な底部(3c)を有しているので、
枠組の際に必要な箇所に於いて、有底小穴(3b)側から
鉄棒等で底部(3c)を軽く打ち抜けば、有底穴(3)が
貫通され、ボルト(4)の取付けが簡単に行える。
【0014】請求項3に示すように金網(2)としてス
テンレス材料或いは防錆処理が施されたものを用いる
と、長期間に渡って埋設された骨材としての役目が全う
出来るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の残存型枠の実施形態を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の残存型枠の平面図である。
【図3】本発明の残存型枠の枠組状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 コンクリ−ト系パネル 2 金網 2a 網目 3 有底穴 3a テ−パ−部 3b 有底小穴 3c 底部 4 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/86 611A 611L

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金網(2)入りで且つ全体に通気性を有
    したコンクリ−ト系パネル(1)には、薄肉な底部(3
    c)が設けられる多数の有底穴(3)を前記金網(2)
    の各網目(2a)内に穿設させたことを特徴とする通気性
    を有した残存型枠。
  2. 【請求項2】 前記有底穴(3)が、入口を広げたテ−
    パ−部(3a)と、該テ−パ−部(3a)の基部に設けると
    共に枠組用のボルト(4)が挿入可能な大きさである有
    底小穴(3b)とから成る請求項1記載の通気性を有した
    残存型枠。
  3. 【請求項3】 前記金網(2)が、ステンレス材料或い
    は防錆処理を施したものである請求項1記載の通気性を
    有した残存型枠。
JP17810098A 1998-06-09 1998-06-09 通気性を有した残存型枠 Pending JPH11350642A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007146492A (ja) * 2005-11-28 2007-06-14 Akio Nakaya 堰堤及び堰堤の製造方法
JP2022506916A (ja) * 2019-03-21 2022-01-17 華南理工大学 超高性能コンクリート製組立式永久型板およびその応用

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Effective date: 20051011